JP3643389B2 - 定電圧回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は半導体集積回路に内蔵され、特に出力ノイズの低減化が図られた定電圧回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
出力電圧の温度変動が小さな定電圧源として、従来ではバンドギャップ型定電圧源が良く知られており、図10はその一回路例を示している。この定電圧源はnpnトランジスタQ31〜Q34、定電流源I及び抵抗R31、R32を用いて構成されており、トランジスタQ31のエミッタ面積がトランジスタQ32のそれに対してn倍となるように設定されている。この定電圧源では、抵抗R32の両端にトランジスタの熱起電力VT 、トランジスタQ31とQ32のエミッタ面積比n及び抵抗R31とR32の抵抗比に応じた電圧降下(R32/R31)lnn・VT が発生し、この電圧降下とトランジスタQ34のベース・エミッタ間電圧VBEとの和の電圧であるVBE+(R32/R31)lnn・VT がバンドギャップ電圧VBGとして出力される。
【0003】
ここで、トランジスタのベース・エミッタ間電圧VBEは負の温度係数を持ち、他方、トランジスタの熱起電力VT は正の温度係数を持つため、上記のエミッタ面積比n及び抵抗比(R32/R31)を調整することにより、電圧VBGの温度係数を極小にすることができる。従って、この電圧源では出力電圧の温度変動を良好とすることができる。
【0004】
しかし、内部に正帰還ループを有するために出力ノイズが大きいという欠点を持ち、特に高周波雑音については、周知のツェナーダイオードを用いた定電圧源に比べて約1桁程度高いことが知られている。
【0005】
また、バンドギャップ型定電圧源では、温度係数が極小となる出力電圧はおよそ1〜1.5Vの範囲に存在し、その値は比較的小さいため、通常、定電圧回路として使用する場合には、図11に示すように、増幅器21及び抵抗RA 、RB からなる増幅回路を用いて所定の電圧まで増幅する必要がある。この場合、バンドギャップ型定電圧源22で得られるバンドギャップ電圧VBGは増幅回路で増幅されて、所望する値の出力電圧VO が得られる。しかし、同時にバンドギャップ電圧に含まれるノイズも同様に増幅されるため、出力ノイズが増加するという問題がある。
【0006】
いま、バンドギャップ電圧に含まれるノイズ電圧をvnbg 、出力電圧VO に含まれるノイズ電圧をvnoとすると、次式が得られる。
Figure 0003643389
上記2式から明らかなように、増幅回路自体の出力ノイズvnaが仮に0であるとしても、vnoは{1+(RB /RA )}Vnbg となり、Vnbg は増幅回路のゲイン倍増幅されて出力される。従って、特に高電圧を得るために増幅回路のゲインを上げると、それに比例してバンドギャップ電圧に含まれるノイズも増幅され、出力ノイズが増大することになる。
【0007】
そこで、上記のような出力ノイズを低減させるために、例えば、図12に示すように、バンドギャップ型定電圧源22と増幅回路との間にロウパスフィルタ23を挿入することが考えられる。ノイズ低減のためには、ロウパスフィルタ23を構成する抵抗Rと容量Cの値に対応した時定数を大きくする必要がある。しかし、Cの値を大きくすると、リーク電流により抵抗Rに電圧降下が生じて出力電圧VO の誤差が大きくなり、他方、抵抗Rの値を大きくすると、増幅器21の入力電流が抵抗Rに流れるために上記と同様に抵抗Rに電圧降下が生じて出力電圧VO の誤差が大きくなる。また、集積回路化に際し、大きな値の抵抗や容量を集積回路内部に取り込むことが困難であるため、抵抗R及び容量Cを外付けするための外部端子が新たに必要となる。
【0008】
さらに、出力ノイズを低減させる従来技術として、例えば「日経エレクトロニクス 1989.2.6号(no.466)」の第256頁〜第261頁に記載されている「プロフェッショナル トラブル シューティング ”基準電圧源ICの雑音を低減“」が知られている。この技術は図13に示すように、同値の出力電圧を有する複数個の基準電圧源31〜34の出力電圧を各抵抗35を介してバッファ・アンプ36の入力端子に供給し、バッファ・アンプ36の出力側でかつ帰還ループ内に抵抗R及び容量Cからなるフィルタ37を置くことにより、基準電圧源からの雑音とバッファ・アンプ自体が発生する雑音の両方を低減するものである。
しかしながら、この技術では複数個の基準電圧源が必要になり、集積回路化を考えた場合にチップ面積の増大を招き、集積回路化には不向きである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように従来では、出力電圧の温度変動を小さくすることはできるが、所望する値の出力電圧を得ようとした場合には出力ノイズが増大し、出力ノイズを低減させようとすると集積回路化が困難になるという欠点がある。
【0010】
この発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、出力電圧の温度変動が小さく、出力ノイズの低減化を図ることができ、かつ集積回路化に適した定電圧回路を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明の定電圧回路は、直列接続されたm個(mは正の整数)の第1のダイオード素子からなり、一端が基準電位に接続された第1の直列回路と、上記第1の直列回路の他端と電源電位との間に挿入された電流源と、それぞれ上記第1の直列回路内の第1のダイオード素子の電流密度の1/n倍(n>1)の電流密度を有し、直列接続されたm個の第2のダイオード素子からなる第2の直列回路と、上記第2の直列回路の一端と基準電位との間に接続された第1の抵抗と、入力端子、帰還端子及び出力端子を有し、入力端子に上記第1の直列回路の他端が接続され、帰還端子に上記第2の直列回路の他端が接続された差動増幅回路と、コレクタ、エミッタ及びベースを有し、コレクタが電源電位に接続された出力用のトランジスタと、上記差動増幅回路の出力端子と上記出力用のトランジスタのベースとの間に挿入されたローパスフィルタ回路と、上記出力用のトランジスタのエミッタと上記第2の直列回路の他端との間に挿入された第2の抵抗とを具備したことを特徴とする。
【0013】
この発明の定電圧回路は、直列接続されたm個(mは正の整数)の第1のダイオード素子からなり、一端が基準電位に接続された第1の直列回路と、上記第1の直列回路の他端と電源電位との間に挿入された電流源と、それぞれ上記第1の直列回路内の第1のダイオード素子の電流密度の1/n倍(n>1)の電流密度を有し、直列接続されたm個の第2のダイオード素子からなる第2の直列回路と、上記第2の直列回路の一端と基準電位との間に接続された第1の抵抗と、入力端子、帰還端子及び出力端子を有し、入力端子に上記第1の直列回路の他端が接続され、帰還端子に上記第2の直列回路の他端が接続された差動増幅回路と、コレクタ、エミッタ及びベースを有し、コレクタが電源電位に接続された出力用のトランジスタと、上記差動増幅回路の出力端子と上記出力用のトランジスタのベースとの間に挿入された積分回路と、上記出力用のトランジスタのエミッタと上記第2の直列回路の他端との間に挿入された第2の抵抗とを具備したことを特徴とする。
【0014】
【作用】
差動増幅回路の帰還端子には入力端子と同じ電圧が発生する。入力端子の電圧は第1の直列回路内の直列接続されたm個の第1のダイオード素子の各順方向電圧の総和となる。一方、帰還端子の電圧は第2の直列回路内の直列接続されたm個の第2のダイオード素子の各順方向電圧の総和と第1の抵抗における降下電圧との和になり、上記のようにこの電圧は差動増幅回路の入力端子に供給される電圧と同じ値になる。また、定電圧の出力端子と第2の直列回路との間には第2の抵抗が接続されているので、定電圧出力の値は差動増幅回路の入力端子に供給される電圧と第2の抵抗における降下電圧との和になる。第2の直列回路内のm個の第2のダイオード素子の電流密度が第1の直列回路内のm個の第1のダイオード素子の電流密度の1/n倍にされているので、定電圧出力の値は上記第1及び第2のダイオード素子の電流密度の差に基づいて発生する電圧と、ダイオード素子の順方向電圧との和の電圧に比例したものとなる。
【0015】
【実施例】
以下、図面を参照してこの発明を実施例により説明する。図1はこの発明の定電圧回路の第1の実施例の回路図である。正の電源電位Vccのノードには定電流源Iの一端が接続されている。この定電流源Iの他端と基準電位GNDのノードとの間には、それぞれコレクタ、エミッタ及びベースを有し、各ベース・コレクタ間が短絡されてダイオード接続されたm個(mは正の整数)のnpnトランジスタQa1〜Qamが直列に接続された第1の直列回路11が挿入されている。なお、上記第1の直列回路11内のm個の各npnトランジスタQa1〜Qamのエミッタ面積は全て等しくされている。また、電源電位Vccのノードには定電圧出力用のnpnトランジスタQ11のコレクタが接続されている。このトランジスタQ11のエミッタは出力電圧VO を得るための出力端子12に接続されている。上記出力端子12には抵抗R1 の一端が接続されている。他方、基準電位GNDのノードには抵抗R2 の一端が接続されている。そして、上記抵抗R1 の他端と抵抗R2 の他端との間には、それぞれコレクタ、エミッタ及びベースを有し、各ベース・コレクタ間が短絡されてダイオード接続されたm個のnpnトランジスタQb1〜Qbmが直列に接続された第2の直列回路13が挿入されている。上記第2の直列回路13内のm個の各トランジスタQb1〜Qbmのエミッタ面積は全て等しくされ、かつそれぞれのエミッタ面積は上記第1の直列回路11内の各トランジスタQa1〜Qamのエミッタ面積のn倍(n>1)に設定されている。すなわち、上記各トランジスタQb1〜Qbmそれぞれの電流密度は、上記各トランジスタQa1〜Qamそれぞれの電流密度の1/n倍に設定されている。
【0016】
一方、この実施例の定電圧回路では、入力端子(+)、帰還端子(−)及び出力端子を有する差動増幅回路14が設けられており、その入力端子(+)は上記第1の直列回路11と定電流源Iとの共通接続ノードに接続され、帰還端子(−)は上記第2の直列回路13と抵抗R1 との共通接続ノードに接続され、さらに出力端子は上記出力用のトランジスタQ11のベースに接続されている。
【0017】
ここで、上記第1の直列回路11内の各トランジスタQa1〜Qam及び第2の直列回路13内の各トランジスタQb1〜Qbmはそれぞれ等価的にダイオードとして作用し、定電流源Iの電流が第1の直列回路11内のm個のトランジスタQa1〜Qamに流れることにより、差動増幅回路14の入力端子にはm個の等価ダイオードの順方向電圧VBEのm倍の電圧mVBEが発生する。また、差動増幅回路14の負帰還作用により、帰還端子には入力端子に供給されるものと同値の電圧が発生する。
【0018】
第2の直列回路13内のm個の各トランジスタQb1〜Qbmのエミッタ面積は第1の直列回路11内のm個のトランジスタQa1〜Qamのエミッタ面積のn倍に設定されており、各トランジスタQb1〜Qbmからなる等価ダイオードの順方向電圧をVBE′とすると、第2の直列回路13の両端間にはmVBE′の電圧が発生する。また、抵抗R2 に流れる電流の値をI′とすると、差動増幅回路14の帰還端子と基準電位のノードとの間には第2の直列回路13と抵抗R2 とが直列に接続されているために、差動増幅回路14の帰還端子の電圧はmVBE′+R2 I′となる。
【0019】
差動増幅回路14の入力端子に発生する電圧VA と帰還端子に発生する電圧VB とは等しいから、次の式が成立する。
VA =VB =mVBE=mVBE′+R2 I′ … 3
ここで、抵抗R2 に流れる電流I′が定電流源Iの電流値と等しくなるように抵抗R2 の値を設定すると、上記3式から次式が成立する。
【0020】
Figure 0003643389
従って、出力端子12における出力電圧VO は、電圧VA (又はVB )に抵抗R1 における電圧降下分を加えたものになるから、その値は次式で与えられる。
【0021】
Figure 0003643389
上記5式で与えられる出力電圧VO において、電圧VBEの値は約−2mV/℃の負の温度係数を持ち、また、熱起電力VT の値は約0.085mV/℃の正の温度係数を持つので、(R1 /R2 )lnnの値を適当に選ぶことで、出力電圧VO の温度係数を極小とすることができる。
【0022】
すなわち、この実施例回路の場合にも出力電圧VO の温度変動を小さくすることができる。また、図11に示した従来回路と同一の出力電圧VO を得るためには、前記1式と上記5式とを比較して、1+(RB /RA )=mと設定すれば良く、これにより、温度変動が小さく、かつ十分に高い出力電圧を自由に得ることができる。
【0023】
ところで、図11に示した従来回路では、バンドギャップ型定電圧源の出力ノイズが1+(RB /RA )、すなわちm倍されるのに比べ、上記実施例ではm個の直列接続された等価ダイオードを用いているために、出力電圧VO に発生するノイズのうちダイオードにより発生するノイズの二乗成分はvno2 =m・vn 2 (ただし、vn は各トランジスタQa1〜Qamそれぞれに発生するノイズ)なる関係となり、vno=m0.5 vn となる。すなわち、図11の従来回路では出力ノイズのうちダイオードにより発生するノイズの値がmに比例していたのに対し、上記実施例回路ではm0.5 に比例するため、出力ノイズは従来に比べて大幅に低減する。しかも、図12の従来回路のようにフィルタを必要としないので、容量は不要であり、容易に集積回路化を図ることができる。
【0024】
また、上記実施例では、直列接続された等価ダイオードによってノイズが加算されるため、ノイズの種類によらずに出力ノイズは常にm0.5 に比例したものとなる。このため、フィルタでは低減しにくい低い周波数成分を含む1/fノイズを低減する効果も得ることができる。
【0025】
図2は、上記図1の実施例回路において、第1、第2の直列回路11、13内で直列接続されているトランジスタの数mを3とし、第2の直列回路13内のトランジスタQbi(i=1〜3)のエミッタ面積を第1の直列回路11内のトランジスタQaiのエミッタ面積の4倍、すなわち、前記nの値を4とし、出力電圧VO として4.92Vを得るようにした場合の具体的な回路構成を示すものである。
【0026】
この図2の具体回路において、前記差動増幅回路14は、エミッタが互いに接続されそれぞれのベースに前記電圧VA 、VB が供給される一対のnpnトランジスタQ21、Q22からなる差動対と、上記差動対の負荷となる一対のpnpトランジスタQ23、Q24からなる電流ミラー回路と、上記両pnpトランジスタQ23、Q24の各エミッタと電源電位Vccのノードとの間に接続された抵抗R11、R12と、前記第1の直列回路11と前記抵抗R2 の共通接続ノードにベース及びコレクタが接続され、エミッタが前記基準電位GNDのノードに接続されたnpnトランジスタQ25と、上記トランジスタQ25とベースが共通に接続され、コレクタが上記トランジスタQ21、Q22の共通エミッタに接続され、エミッタが基準電位GNDのノードに接続されたnpnトランジスタQ26とから構成されている。ここで、上記トランジスタQ25のエミッタ面積はトランジスタQ26の2倍に設定されており、両トランジスタQ25、Q26は第1及び第2の直列回路11、13に流れる電流の和の電流の1/2の電流を上記差動対に供給する電流ミラー回路を構成している。
【0027】
ここで、図2の回路の出力ノイズ電圧vnoise (μVrms )(測定帯域幅3MHz)を測定したところ、図5に示すような値が得られた。前記のように上記実施例回路では、出力ノイズの値が直列接続されたトランジスタの数をmとした場合にm0.5 に比例するため、同じ4.92Vの値の出力電圧VO を得るための回路例として図3及び図4に示すような回路及び図11の従来回路における出力ノイズ電圧を測定した結果を図5に合わせて示した。
【0028】
図3の回路はmの値が2の場合であり、図2のものと同じ出力電圧値を得るために抵抗R1 と第2の直列回路13との間にダイオード接続されたnpnトランジスタQ27が挿入され、さらに前記抵抗R2 として図2中の抵抗R2 の2倍の値を持つものが用いられている。同様に、図4の回路はmの値が1の場合であり、図2のものと同じ出力電圧値を得るために抵抗R1 と第2の直列回路13との間にダイオード接続された2個のnpnトランジスタQ27、Q28が直列に挿入され、さらに前記抵抗R2 として図2中の抵抗R2 の3倍の値を持つものが用いられている。
【0029】
図5に示すように、第1、第2の直列回路11、13内において直列接続されるダイオード接続されたトランジスタの数mが小さくなるのに伴って出力ノイズ電圧が増加していくことが分かる。また、図11の従来回路では出力ノイズ電圧は300(μVrms )程度にもなっており、上記実施例では出力ノイズ電圧が大幅に低減されていることが分かる。
【0030】
図6はこの発明の定電圧回路の第2の実施例の回路図である。この実施例回路では出力ノイズをさらに低減するために、前記図1の実施例回路の差動増幅回路14の出力端子と前記出力用のトランジスタQ11のベースとの間にロウパスフィルタ15を挿入するようにしたものである。この実施例におけるロウパスフィルタ15は、例えば前記図12の従来回路と同様に抵抗と容量によって構成することができるが、前記のように出力ノイズの発生を少なくすることができるために、抵抗と容量の値は従来よりも小さくすることができる。従って、ロウパスフィルタを設けたとしても集積回路化の妨げにはならない。
【0031】
図7はこの発明の定電圧回路の第3の実施例の回路図である。この実施例回路では出力ノイズをさらに低減するために、上記図6の実施例回路のロウパスフィルタ15の代りに積分回路16を用いるようにしたものである。この積分回路16は図示のように、反転アンプ17とこの反転アンプ17の入出力端子間に接続された容量C11とから構成されている。なお、この実施例の場合、前記電圧VA が差動増幅回路14の帰還端子(−)に供給され、電圧VB が差動増幅回路14の入力端子(+)に供給されている。
【0032】
図8は上記図7の実施例回路の具体的な構成を示すものであり、前記図2の回路のものと同様に第1、第2の直列回路11、13内で直列接続されているトランジスタの数mを3とし、第2の直列回路13内のトランジスタQbi(i=1〜3)のエミッタ面積を第1の直列回路11内のトランジスタQaiのエミッタ面積の4倍、すなわち、前記nの値を4とし、出力電圧VO として4.92Vを得るようにした場合のものである。この具体回路では前記反転アンプ17の機能が実質的に差動増幅回路14によって得られており、新たに反転アンプ17を設ける必要はない。そして、差動対を構成するトランジスタQ21、Q22のコレクタ間に前記容量C11が接続されている。
【0033】
図9は上記図8の具体回路において、上記容量C11の値を変化させた時の出力ノイズ電圧vnoise (μVrms )(測定帯域幅3MHz、出力電圧VO =4.92V)の変化を示したものである。図から明らかなように、容量C11の値を増加させていくと出力ノイズは減少していき、20(pF)程度に設定したときに出力ノイズは十分に小さなものとなる。
【0034】
なお、この発明は上記各実施例に限定されるものではなく種々の変形が可能であることはいうまでない。例えば、上記実施例では第1、第2の直列回路11、13をダイオード接続されたnpnトランジスタからなる等価ダイオードを用いて構成する場合について説明したが、これはダイオードそのものを用いるようにしても良く、またpnpトランジスタを用いて第1、第2の直列回路を実現できることはいうまでもなく、その他、等価ダイオードとして動作するようなものであればどのようなものでも用いることができる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明によれば、出力電圧の温度変動が小さく、出力ノイズの低減化を図ることができ、かつ集積回路化に適した定電圧回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の定電圧回路の第1の実施例の回路図。
【図2】図1の実施例回路の具体的な回路構成を示す回路図。
【図3】図2の具体回路と特性を比較するために使用される回路を示す回路図。
【図4】図2の具体回路と特性を比較するために使用される回路を示す回路図。
【図5】図2、図3、図4及び従来回路の出力ノイズを比較して示す図。
【図6】この発明の定電圧回路の第2の実施例の回路図。
【図7】この発明の定電圧回路の第3の実施例の回路図。
【図8】図7の実施例回路の具体的な構成を示す回路図。
【図9】図8の具体回路の出力ノイズ変化を示す特性図。
【図10】従来のバンドギャップ型定電圧源の回路図。
【図11】図10のバンドギャップ型定電圧源を用いた定電圧回路の回路図。
【図12】図10のバンドギャップ型定電圧源を用いた定電圧回路の回路図。
【図13】従来の定電圧回路の回路図。
【符号の説明】
I…定電流源、Qa1〜Qam、Qb1〜Qbm、Q11…npnトランジスタ、R1 、R2 …抵抗、11…第1の直列回路、12…出力端子、13…第2の直列回路、14…差動増幅回路、15…ローパスイルタ、16…積分回路、17…反転アンプ。

Claims (6)

  1. 直列接続されたm個(mは正の整数)の第1のダイオード素子からなり、一端が基準電位に接続された第1の直列回路と、
    上記第1の直列回路の他端と電源電位との間に挿入された電流源と、
    それぞれ上記第1の直列回路内の第1のダイオード素子の電流密度の1/n倍(n>1)の電流密度を有し、直列接続されたm個の第2のダイオード素子からなる第2の直列回路と、
    上記第2の直列回路の一端と基準電位との間に接続された第1の抵抗と、
    入力端子、帰還端子及び出力端子を有し、入力端子に上記第1の直列回路の他端が接続され、帰還端子に上記第2の直列回路の他端が接続された差動増幅回路と、
    コレクタ、エミッタ及びベースを有し、コレクタが電源電位に接続された出力用のトランジスタと、
    上記差動増幅回路の出力端子と上記出力用のトランジスタのベースとの間に挿入されたローパスフィルタ回路と、
    上記出力用のトランジスタのエミッタと上記第2の直列回路の他端との間に挿入された第2の抵抗
    とを具備したことを特徴とする定電圧回路。
  2. 前記第1、第2の各ダイオード素子のそれぞれが、コレクタ、エミッタ及びベースを有し、ベース・コレクタ間が短絡されたnpnトランジスタで構成されていることを特徴とする請求項に記載の定電圧回路。
  3. 前記npnトランジスタのエミッタ面積を異ならせることにより前記各第2のダイオード素子の電流密度を前記各第1のダイオード素子の電流密度の1/n倍となるように設定したことを特徴とする請求項に記載の定電圧回路。
  4. 直列接続されたm個(mは正の整数)の第1のダイオード素子からなり、一端が基準電位に接続された第1の直列回路と、
    上記第1の直列回路の他端と電源電位との間に挿入された電流源と、
    それぞれ上記第1の直列回路内の第1のダイオード素子の電流密度の1/n倍(n>1)の電流密度を有し、直列接続されたm個の第2のダイオード素子からなる第2の直列回路と、
    上記第2の直列回路の一端と基準電位との間に接続された第1の抵抗と、
    入力端子、帰還端子及び出力端子を有し、入力端子に上記第1の直列回路の他端が接続され、帰還端子に上記第2の直列回路の他端が接続された差動増幅回路と、
    コレクタ、エミッタ及びベースを有し、コレクタが電源電位に接続された出力用のトランジスタと、
    上記差動増幅回路の出力端子と上記出力用のトランジスタのベースとの間に挿入された積分回路と、
    上記出力用のトランジスタのエミッタと上記第2の直列回路の他端との間に挿入された第2の抵抗
    とを具備したことを特徴とする定電圧回路。
  5. 前記第1、第2の各ダイオード素子のそれぞれが、コレクタ、エミッタ及びベースを有し、ベース・コレクタ間が短絡されたnpnトランジスタで構成されていることを特徴とする請求項に記載の定電圧回路。
  6. 前記npnトランジスタのエミッタ面積を異ならせることにより前記各第2のダイオード素子の電流密度を前記各第1のダイオード素子の電流密度の1/n倍となるように設定したことを特徴とする請求項に記載の定電圧回路。
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