JP3161929B2 - 電圧変換回路 - Google Patents

電圧変換回路

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JP3161929B2
JP3161929B2 JP02973995A JP2973995A JP3161929B2 JP 3161929 B2 JP3161929 B2 JP 3161929B2 JP 02973995 A JP02973995 A JP 02973995A JP 2973995 A JP2973995 A JP 2973995A JP 3161929 B2 JP3161929 B2 JP 3161929B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入力電圧を一定の電圧
を基準とした出力電圧に変換する電圧変換回路、特にバ
イポーラ型半導体集積回路内で必要となる電圧レベル変
換に好適に用いることができる電圧変換回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、バイポーラ型の半導体集積回
路(以下、「IC」と略称する)内で必要となる電圧レ
ベル変換には、図5および図6に示すような電圧変換回
路が使用されている。各トランジスタの電流増幅率は充
分に大きく、ベース電流はコレクタ・エミッタ間電流に
比較して無視できる程度に小さいと想定する。入力端子
1および出力端子2を有する電圧/電流(以下、「V/
I」と略称する)変換回路3には、一対のNPNトラン
ジスタQ1,Q2が含まれる。トランジスタQ1,Q2
は同一特性で差動対を構成し、一方のトランジスタQ1
のベースに入力端子1が接続される。出力端子2は、他
方のトランジスタQ2のコレクタと定電流源4との接続
部から取出される。差動対トランジスタQ1,Q2のエ
ミッタには、定電流源5,6がそれぞれ接続される。両
エミッタ間は、共通抵抗R1を介して接続される。各定
電流源4,5,6は、図5の構成ではI1の一定電流を
流す。他方の差動対トランジスタQ2のベースには、電
圧V1を出力する定電圧源V1が接続される。出力端子
2の出力電圧Voutは、一端が電圧源回路7の出力バッ
ファ回路に接続される変換抵抗R2の他端から導出され
る。
【0003】電圧源回路7には、直列に接続されて出力
バッファ回路を構成するNPNトランジスタQ3とPN
PトランジスタQ4とが含まれる。変換抵抗R2の一端
は、トランジスタQ3およびトランジスタQ4のエミッ
タに共通接続される。トランジスタQ3のコレクタは電
源電圧の正電位側に接続され、トランジスタQ4のコレ
クタは接地される。トランジスタQ3のベースと電源電
圧の正電位側との間には、定電流源8が接続され、トラ
ンジスタQ3のベースと接地との間には、PNPトラン
ジスタQ5のエミッタ・コレクタ間が接続される。トラ
ンジスタQのベースと電源電圧の正電位側との間に
は、NPNトランジスタQ6のコレクタ・エミッタ間が
接続され、トランジスタQ4のベースと接地との間には
定電流源9が接続される。定電流源8,9は、それぞれ
12,13の一定電流を流す。
【0004】図6の構成では、V/I変換回路3からの
出力電流を、ベース接地のPNPトランジスタQ9を介
して取出す。図6の構成において、定電流源4はI1+
I4の電流を流し、このうちI4の電流は、トランジス
タQ9のコレクタと接地との間に接続される定電流源1
0に吸収される。トランジスタQ9のベースには、定電
圧源V2からの定電圧V2が与えられる。変換抵抗R2
の他端に出力電流を流す出力は、トランジスタQ9のコ
レクタと定電流源10との接続点から取出される。変換
抵抗R2の一端が接続される出力バッファ回路の出力電
圧は、トランジスタQ5およびトランジスタQ6のベー
スに共通接続される定電圧源V3の出力電圧V3であ
る。
【0005】図5および図6において、入力端子1に入
力電圧Vinを与えると、ベース・エミッタ間電圧は等し
いので、差動対トランジスタQ1,Q2のエミッタ間に
は、ΔV=Vin−V1の電位差が発生し、ΔI=ΔV/
R1電流が共通抵抗R1に流れる。トランジスタQ2の
コレクタ・エミッタ間を流れる電流は、変換電流ΔIだ
け減少し、この減少分の電流は変換抵抗R2を介して電
圧源回路7の出力バッファ回路17に吸収される。出力
バッファ回路17の出力電圧V3が一定であるとすれ
ば、変換電流ΔIによる出力電圧Voutの変化分ΔVout
は、次の第1式で表される。
【0006】
【数1】
【0007】電圧変換回路に関連して、特開平5−22
6945号公報に開示されている先行技術を図7および
図8に示す。この先行技術では、V/I変換回路11の
差動入力端子Vin−,Vin+間の電位差Vinを入力電圧
とし、抵抗値R10を有する共通抵抗R10の両端に入
力電圧Vinのn倍の電位差を発生させる。この電位差に
よって抵抗R10に流れる電流を出力電流として取出
し、電流/電圧(以下、「I/V」と略称する)変換回
路12で再び電圧に変換する。
【0008】V/I変換回路11内には、一対のPNP
トランジスタQ11,Q12によるカレントミラー回路
が含まれ、共通接続されるベースは一方のトランジスタ
Q12のコレクタに接続される。このコレクタとベース
の接続点aには、PNPトランジスタQ13のエミッタ
も接続される。トランジスタQ13のベースはトランジ
スタQ11のコレクタに接続され、定電流源13を介し
て接地される。トランジスタQ11,Q12のエミッタ
は、抵抗R11,R12を介して入力端子Vin−に接続
される。入力端子Vin+側にも、一対のトランジスタQ
14,Q15によるカレントミラー回路およびトランジ
スタQ16、抵抗R14,R15が、前述のトランジス
タQ11,Q12,Q13および抵抗R11,R12と
同様に含まれる。トランジスタQ15のコレクタとトラ
ンジスタQ16のベースとの共通接続点と接地との間に
は、定電流源14が接続される。トランジスタQ14,
Q15の共通接続されたベースとトランジスタQ14の
コレクタおよびトランジスタQ16のエミッタとの接続
点bと、前述の接続点aとの間には、共通抵抗R10が
接続される。トランジスタQ13およびトランジスタQ
16のコレクタと接地との間には、カレントミラーを構
成するNPNトランジスタQ17,Q18のコレクタ・
エミッタ間がそれぞれ接続される。
【0009】V/I変換回路11の出力電流は、I/V
変換回路12内の演算増幅器15の反転入力端子に供給
される。演算増幅器15の非反転入力端子には、基準電
圧Vrefが与えられる。演算増幅器15の反転入力端子
と出力端子との間には、フィードバック用の帰還抵抗R
20が接続される。
【0010】定電流源13,14がI10の電流を流
し、抵抗R11,R12,R14,R15が等しい抵抗
値を有しているとすれば、トランジスタQ11,Q1
2,Q14,Q15のエミッタ・コレクタ間には、等し
い電流I10がそれぞれ流れる。共通抵抗R10が接続
される接続点a,b間には入力電圧Vinのn倍が加わ
り、これを抵抗値R10で割った値の電流が流れる。こ
の電流は、トランジスタQ13のエミッタ・コレクタ間
電流をI10からI11に増加させ、トランジスタQ1
6のエミッタ・コレクタ間電流をI10からI12まで
減少させる。カレントミラー回路を構成するトランジス
タQ17,Q18のコレクタ・エミッタ間には、等しい
電流I11を流すことになる。トランジスタQ16のコ
レクタとトランジスタQ18のコレクタとの接続点に
は、電流I13が流れ込み、この電流I13が出力電流
となる。出力電流I13は帰還抵抗R20を流れ、反転
入力端子の電圧は基準電圧Vrefに等しいので、演算増
幅器15の出力端子に得られる出力電圧Voutは、次の
第2式のように表される。
【0011】
【数2】
【0012】
【発明が解決しようとする課題】図7および図8に示す
先行技術は、演算増幅器15を使用しているけれども、
その内部には多くの構成要素を含んで出力インピーダン
スを非常に小さくしている。演算増幅器の出力インピー
ダンスが非常に小さいことは、出力電圧が出力電流の影
響を受けにくいことを意味し、出力電流による基準電圧
の変動がほとんどないので好ましい。しかしながら、電
圧変換回路全体の回路規模が大きくなり、特に1つのI
C内に複数個用いる必要があるような場合には、不適当
である。さらに、出力インピーダンスが低くても、帰還
抵抗R20に電流I13を流すことを保証するために
は、演算増幅器15内のアイドリング電流をI13に対
して充分大きくとっておく必要がある。一般的には、最
低でもI13の10倍以上のアイドリング電流を流して
おく必要があり、高精度が要求されればさらに大電流を
流す必要があるので、全体としての消費電流が増大す
る。
【0013】図5および図6の構成は、図7および図8
の先行技術に比較すれば簡単化され、ICへの組込みに
適するけれども、V/I変換回路3からの出力電流ΔI
によって電圧源回路7の出力バッファ回路の電流が変化
してしまい、その結果として基準電圧値が変動するとい
う欠点がある。また、出力電流ΔIによって、トランジ
スタQ3とQ5、Q4とQ6との間での電流密度の変化
が生じ、発熱温度の違いによる温度ドリフトも生じるよ
うになる。このため、通常は、出力バッファに出力電流
ΔIに比較して充分に大きな電流を流しておく必要があ
り、消費電力が増大する。
【0014】本発明の目的は、消費電力の増大を招かず
に電圧変換の精度を向上させることができる電圧変換回
路を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、入力電圧に対
応するように変換した出力電流を、基準電圧を出力する
出力バッファ回路に一端が接続された変換抵抗に流し
て、変換抵抗の他端側から入力電圧を変換した出力電圧
を導出する電圧変換回路において、前記出力電流に応答
して、出力電流と絶対値が等しく極性が逆方向となる相
殺電流を、前記変換抵抗の一端と前記出力バッファ回路
との接続点に供給する相殺回路を含むことを特徴とする
電圧変換回路である。さらに本発明は、入力電圧に対応
するように変換した出力電流を、基準電圧を出力する出
力バッファ回路に一端が接続された変換抵抗に流して、
入力電圧を変換した出力電圧を導出する電圧変換回路に
おいて、前記出力電流に応答して、出力電流と同一の補
正電流を導出する補正回路と、前記出力バッファ回路と
同一構成を有し、同一の基準電圧を導出するための入力
が与えられ、出力に前記補正回路からの補正電流が供給
される補正バッファ回路とを含み、前記変換抵抗の他端
と、前記補正バッファ回路の出力との間から、変換され
た出力電圧を導出することを特徴とする電圧変換回路で
ある。また本発明の前記相殺回路または補正回路は、出
力電流から相殺電流または補正電流を発生させるため
に、カレントミラー回路と定電流回路とを含むことを特
徴とする。 また本発明は、前記入力電圧を差動対トランジスタによ
って出力電流に変換し、カレントミラー回路を介して取
出すことを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明に従えば、基準電圧を出力する出力バッ
ファ回路に一端が接続された変換抵抗に、入力電圧を変
換した出力電流を流して、基準電圧に出力電流と変換抵
抗の抵抗値との積である変換電圧を加えた出力電圧を導
出する。基準電圧を出力する出力バッファ回路には、出
力電流と絶対値が等しく極性が逆方向となる相殺電流を
相殺回路によって供給するので、出力バッファ回路に対
する出力電流の影響が除去され、基準電圧への影響をな
くして電圧変換の精度を向上させることができる。
【0017】さらに、本発明に従えば、基準電圧を出力
する出力バッファ回路と、同一構成を有する補正バッフ
ァ回路からも同一の基準電圧が出力される。出力バッフ
ァ回路には、変換抵抗を介して出力電流が供給され、補
正バッファ回路には出力電流と等しい補正電流が供給さ
れる。出力電流および補正電流の影響は、出力バッファ
回路および補正バッファ回路に同様に表れるので、変換
抵抗の他端と補正バッファ回路の出力との間から導出さ
れる出力電圧からは出力電流の影響が除去され、電圧変
換の精度を向上させることができる。
【0018】また本発明に従えば、相殺回路または補正
回路は、カレントミラー回路と定電流回路とを用いて出
力電流から相殺電流または補正電流をそれぞれ発生させ
る。カレントミラー回路は、バイポーラIC回路の構成
要素として高精度のものを容易に得ることができ、入力
電圧が変化しても変換された出力電流に相殺電流または
補正電流を精度よく追従させることができる。
【0019】また本発明に従えば、入力電圧を変換した
出力電流は、差動対トランジスタと、カレントミラー回
路とを介して取出される。差動対を構成するトランジス
タからは直接出力電流を取出さないので、各トランジス
タの負荷が同等になり、対称性が向上して変換精度を高
めることができる。
【0020】
【実施例】図1〜図4は、本発明の第1〜第4実施例の
構成をそれぞれ示す。各実施例は、図5および図6の構
成を基礎として、前述の欠点を改善したものであり、説
明の便宜上対応する部分には同一の参照符を付して示
す。
【0021】図1に示す第1実施例では、V/I変換回
路3内の差動対を構成するNPNトランジスタQ1,Q
2の一方のトランジスタQ1のベースに入力端子1が接
続され、入力電圧Vinが付加される。他方のトランジス
タQ2のコレクタに接続される定電流源4は、3Iの電
流を供給する。各トランジスタQ1,Q2のエミッタと
接地との間には、電流Iを流す定電流源5,6がそれぞ
れ接続される。両エミッタ間には、抵抗値R1を有する
共通抵抗R1が接続される。入力端子1の入力電圧Vin
と、トランジスタQ2のベースに与えられる一定電圧V
1との電位差に応じて、共通抵抗R1には、次の第3式
で表される変換電流ΔIが流れる。
【0022】
【数3】
【0023】トランジスタQ1のコレクタには、I+Δ
Iの電流が流れ、トランジスタQ2のコレクタにはI−
ΔIの電流が流れる。定電流源4から供給される電流3
Iとの差である2I+ΔIの電流が、V/I変換回路3
からの出力電流として導出される。この出力電流は、図
6の構成と同様なベース接地のPNPトランジスタQ9
のエミッタと、同様なベース接地回路を構成するPNP
トランジスタQ10のエミッタとに供給される。トラン
ジスタQ9およびQ10のベースは、共通に電圧V2が
与えられているので、両トランジスタQ9,Q10の特
性が等しければ、各トランジスタQ9,Q10のエミッ
タには、I+ΔI/2ずつの電流が流れる。トランジス
タQ9のコレクタと接地との間には、電流Iを流す定電
流源10が接続されているので、コレクタと定電流源1
0との接続点からは出力電流としてΔI/2が得られ
る。この出力電流は、変換抵抗R2を介してその一端が
接続される電圧源回路7の出力バッファ回路17の出力
に流入する。
【0024】電圧源回路7では、NPNトランジスタQ
3とPNPトランジスタQ4がエミッタを共通接続し
て、直列に接続され、出力バッファ回路17を構成して
いる。トランジスタQ3のベースは、PNPトランジス
タQ5のエミッタに接続され、トランジスタQ5のベー
スおよびコレクタは、基準電圧V3および接地にそれぞ
れ接続されている。トランジスタQ3,Q5のベース・
エミッタ間電圧がそれぞれ等しければ、トランジスタQ
5のエミッタとトランジスタQ3のベースとの接続点の
電位は、基準電圧V3よりもベース・エミッタ間電圧だ
け高くなり、トランジスタQ3のエミッタの出力電位
は、基準電圧V3になる。トランジスタQ4のベース
は、NPNトランジスタQ6のエミッタに接続されてい
る。トランジスタQ6のベースは、基準電圧V3に接続
されている。このため、トランジスタQ6のエミッタと
トランジスタQ4のベースとの接続点の電位は、トラン
ジスタQ6のベース・エミッタ間電圧だけ基準電圧V3
よりも低くなっている。トランジスタQ6のベース・エ
ミッタ間電圧と、トランジスタQ4のベース・エミッタ
間電圧とが等しいと、トランジスタQ4のエミッタ電位
も、基準電圧V3に等しくなる。
【0025】各トランジスタQ3〜Q6のベース・エミ
ッタ間電圧が等しく、電流増幅率が充分に大きく、かつ
定電流源8,9が理想的な動作をすれば、出力バッファ
回路17の出力電流が変化しても、出力電圧は基準電圧
V3で一定となる。しかしながら、各トランジスタQ3
〜Q6の特性にはバラツキがあり、定電流源8,9も必
ずしも理想的には動作しないので、出力バッファ回路1
7の出力電圧は、出力電流によってある程度変動するこ
とは免れない。この影響を小さくしようとすれば、予め
トランジスタQ3,Q4に多くのアイドリング電流を流
しておく必要がある。
【0026】トランジスタQ10は、相殺回路20に含
まれる。相殺回路20内には、トランジスタQ10のコ
レクタ電流が流入するNPNトランジスタQ11が含ま
れる。トランジスタQ11は、同一特性のNPNトラン
ジスタQ12とともに、カレントミラー回路を構成す
る。トランジスタQ11,Q12の共通接続されるベー
スは、トランジスタQ11とトランジスタQ10の共通
接続されるコレクタに接続される。トランジスタQ11
およびトランジスタQ12のエミッタは、等しい抵抗値
R0を有する抵抗R0を介してそれぞれ接地される。し
たがって、トランジスタQ11のコレクタ・エミッタ間
に、トランジスタQ10のエミッタ・コレクタ間を流れ
る電流I+ΔI/2が流れると、トランジスタQ12の
コレクタ・エミッタ間にも同一の電流が流れる。
【0027】トランジスタQ12のコレクタには、電流
Iを供給する定電流源21が接続される。トランジスタ
Q12にさらにΔI/2の電流を流すために、トランジ
スタQ12のコレクタと定電流源21との接続点には、
ΔI/2の電流が流入する。この電流は、変換抵抗R2
を介して出力バッファ回路17に供給される電流ΔI/
2と等しく、方向が逆方向となる。定電流源21および
トランジスタQ12の接続点を出力バッファ回路17と
変換抵抗R2の一端との接続点に接続すれば、この接続
点に変換抵抗R2を介して流入する出力電流ΔI/2を
相殺することができる。したがって、出力バッファ回路
17は、出力電流の流入による影響を受けず、出力電圧
V3を安定に保つことができる。出力端子2には、出力
電圧Voutとして、次の第4式によって表される電圧が
得られる。
【0028】
【数4】
【0029】図2に示す第2実施例では、電圧源回路2
6内に、NPNトランジスタQ7およびPNPトランジ
スタQ8が直列接続され、出力バッファ回路17と同一
構成を有する補正バッファ回路27が含まれる。出力バ
ッファ回路17の出力端子であるトランジスタQ3およ
びトランジスタQ4のエミッタの共通接続点は、変換抵
抗R2を介して出力端子2に接続される。補正バッファ
回路27のトランジスタQ7およびトランジスタQ8の
エミッタの共通接続点は、バイアス出力端子32に接続
される。
【0030】V/I変換回路3からの出力電流は、図1
の第1実施例と同様なトランジスタQ9およびトランジ
スタQ10の共通接続されたエミッタに供給される。ト
ランジスタQ9,Q10のベースには、共通に電圧V2
が与えられている。トランジスタQ9,Q10のコレク
タと接地との間には、電流Iを流す定電流源10,31
がそれぞれ接続される。トランジスタQ9のコレクタと
定電流源10との接続点からは、入力電圧に対応する出
力電流の変化分ΔI/2が取出され、出力端子2を経て
変換抵抗R2に流れる。トランジスタQ10のコレクタ
と定電流源31との接続点からは、出力電流の変化分Δ
I/2として補正電流がバイアス出力端子32を経て補
正バッファ回路27の出力端子に供給される。
【0031】本実施例では、出力バッファ回路17と補
正バッファ回路27との2組を同一構成とするので、出
力電流の変化ΔI/2と補正電流の変化ΔI/2との影
響は同等に表れ、出力端子2の出力電圧Voutと、バイ
アス出力端子32の電圧Vinに対する基準電圧V3との
変化は、同等に表れる。したがって、出力端子2とバイ
アス出力端子32との間から出力電圧を導出するように
すれば、出力電流の影響の相殺された変換電圧を取出す
ことができる。
【0032】図3に示す第3実施例では、V/I変換回
路33内で、カレントミラー回路を利用してトランジス
タQ1,Q2による差動対回路からの出力電流を取出
す。このため、トランジスタQ1のコレクタ側には、P
NPトランジスタQ21のエミッタ・コレクタ間が接続
され、トランジスタQ2のコレクタ側にはPNPトラン
ジスタQ22のエミッタ・コレクタ間が接続される。ト
ランジスタQ21,Q22のエミッタは、抵抗R21,
R22を介してそれぞれ電源電圧の正電位側に接続され
る。トランジスタQ21,Q22は、PNPトランジス
タQ23,Q24とそれぞれカレントミラー回路を構成
し、トランジスタQ21とトランジスタQ23のベース
が共通接続され、トランジスタQ22とトランジスタQ
24のベースが共通接続される。トランジスタQ23,
Q24のエミッタは、抵抗R23,R24を介して電源
電圧の正電位側にそれぞれ接続される。
【0033】抵抗R21〜R24の抵抗値を同一とすれ
ば、入力電圧Vinと基準電圧V1との差に基づく出力電
流変化ΔIが共通抵抗R1に流れるとき、トランジスタ
Q21のエミッタ・コレクタ間電流の変化分としてはΔ
Iが流れ、トランジスタQ22のエミッタ・コレクタ間
には−ΔIが流れる。この変化分ΔI,−ΔIは、各ト
ランジスタQ21,Q22のカレントミラー回路の相手
側となるトランジスタQ23,Q24にもそれぞれ流れ
る。
【0034】V/I変換回路33内では、トランジスタ
Q1,Q2のエミッタと接地との間に接続される定電流
源5,6に流れる電流Iと同じ電流Iを流す定電流源4
3,44を、トランジスタQ23,Q24のコレクタと
接地との間にそれぞれ接続する。これによって、トラン
ジスタQ23,Q24のコレクタと定電流源43,44
との接続点からは、出力電流の変化分ΔIおよび−ΔI
がそれぞれ得られる。出力電流の変化分ΔIを変換抵抗
R2を介して出力バッファ回路17に与え、相殺電流の
変化分−ΔIを出力バッファ回路17から引出す。これ
によって、出力バッファ回路17に流入する出力電流の
影響は除去され、出力端子2からは基準電圧の変動のな
い出力電圧Voutを得ることができる。
【0035】図4の第4実施例では、第3実施例と同様
に接続されるトランジスタQ23,Q24と、それぞれ
ベースが共通接続されるPNPトランジスタQ25,Q
26とを利用して、相殺電流の変化分−ΔIを取出す。
トランジスタQ25,Q26のエミッタは、抵抗R2
5,R26を介して電源電圧の正電位側にそれぞれ接続
される。抵抗R25,R26も抵抗R21〜R24と同
一抵抗値とする。このようにすると、トランジスタQ2
1,Q23,Q25は、カレントミラー回路として同一
のエミッタ・コレクタ電流が流れ、トランジスタQ2
2,Q24,Q26もカレントミラー回路として同一の
エミッタ・コレクタ電流が流れる。トランジスタQ2
3,Q24のコレクタ出力電流は、NPNトランジスタ
Q31,Q32によって構成されるカレントミラー回路
に流れる。トランジスタQ31,Q32のエミッタは、
同一抵抗値を有する抵抗R31,R32を介して接地さ
れる。トランジスタQ25,Q26のコレクタも、カレ
ントミラーを構成するNPNトランジスタQ33,Q3
4のコレクタにそれぞれ接続される。トランジスタQ3
3,Q34のエミッタは、同一抵抗値を有する抵抗R3
3,R34を介して接地される。
【0036】トランジスタQ21,Q23,Q25によ
るカレントミラー回路については、共通接続されたベー
スがトランジスタQ21のコレクタに接続されているの
で、トランジスタQ21のエミッタ・コレクタ間に流れ
る電流I+ΔIが、トランジスタQ23,Q25のエミ
ッタ・コレクタ間にも流れる。トランジスタQ22,Q
24,Q26によるカレントミラー回路については、共
通接続されたベースがトランジスタQ22のコレクタに
接続されているので、トランジスタQ22のエミッタ・
コレクタ間に流れるI−ΔIの電流が、トランジスタQ
24,Q26のエミッタ・コレクタ間にもそれぞれ流れ
る。トランジスタQ31,Q32によるカレントミラー
回路については、共通接続されたベースがトランジスタ
Q32のコレクタに接続されているので、トランジスタ
Q31にもトランジスタQ32と同じI−ΔIのコレク
タ・エミッタ間電流が流れる。トランジスタQ31のコ
レクタには、トランジスタQ23のコレクタからI+Δ
Iの電流が供給されるけれども、その差2ΔIが変換抵
抗R2を介して出力バッファ回路17に出力電流として
流れる。
【0037】トランジスタQ33,Q34によるカレン
トミラー回路では、共通接続されたベースがトランジス
タQ33のコレクタに接続されているので、各トランジ
スタQ33,Q34には、I+ΔIのコレクタ・エミッ
タ間電流がそれぞれ流れる。トランジスタQ34のコレ
クタには、トランジスタQ26のコレクタからI−ΔI
の電流が供給されるので、差である2ΔIの電流が出力
バッファ回路17から流れ込む。このようにして、出力
バッファ回路17の出力には、2ΔIの出力電流が流れ
込む一方で、2ΔIの相殺電流が流れ出し、総合的には
出力電流の変化がないことになる。
【0038】以上の各実施例では、接地電位に対して正
電位側の電圧レベルを変換する電圧変換回路について示
しているけれども、接地電位よりも負電位側の電圧レベ
ル変換も、たとえば各トランジスタの導電形式を、PN
PをNPNに、NPNをPNPにそれぞれ変換すること
によって同様に実現することができる。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、出力バッ
ファ回路への出力電流の影響を、逆極性で同一絶対値の
相殺電流によって相殺するので、基準電圧への影響を除
去し、高精度の電圧変換を実現することができる。出力
バッファ回路に大きなアイドリング電流を流さないで
も、変換精度を向上させることができるので、消費電力
を軽減することができる。
【0040】さらに本発明によれば、同一構成の出力バ
ッファ回路と補正バッファ回路とを用いて、出力バッフ
ァ回路には変換抵抗を介して出力電流を供給し、補正バ
ッファ回路には出力電流と等しい補正電流を供給し、出
力電流の変動が基準電圧に与える影響を除去することが
できる。
【0041】また本発明によれば、出力電流からカレン
トミラー回路と定電流回路とを用いて絶対値が等しく、
極性が異なる相殺電流または絶対値も極性も等しい補正
電流を発生させるので、特に半導体集積回路などにおい
て高精度で出力電流変動の基準電圧への影響を除去する
ことができる。
【0042】また本発明によれば、入力電圧が与えられ
る差動対回路からの出力を、差動対を構成するトランジ
スタとそれぞれカレントミラー回路を形成するトランジ
スタを介して取出すので、差動対入力回路に対する負荷
の影響を軽減し、変換精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成を示す等価的な電気
回路図である。
【図2】本発明の第2実施例の構成を示す等価的な電気
回路図である。
【図3】本発明の第3実施例の構成を示す等価的な電気
回路図である。
【図4】本発明の第4実施例の構成を示す等価的な電気
回路図である。
【図5】本発明の基礎となる構成を示す等価的な電気回
路図である。
【図6】本発明の基礎となる構成を示す等価的な電気回
路図である。
【図7】先行技術の基本的構成を示すブロック図であ
る。
【図8】先行技術の構成を示す等価的な電気回路図であ
る。
【符号の説明】
1 入力端子 2 出力端子 3,33,53 V/I変換回路 7,26 電圧源回路 17 出力バッファ回路 20 相殺回路 27 補正バッファ回路 30 補正回路 32 バイアス出力端子

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力電圧に対応するように変換した出力
    電流を、基準電圧を出力する出力バッファ回路に一端が
    接続された変換抵抗に流して、変換抵抗の他端側から入
    力電圧を変換した出力電圧を導出する電圧変換回路にお
    いて、 前記出力電流に応答して、出力電流と絶対値が等しく極
    性が逆方向となる相殺電流を、前記変換抵抗の一端と前
    記出力バッファ回路との接続点に供給する相殺回路を含
    むことを特徴とする電圧変換回路。
  2. 【請求項2】 入力電圧に対応するように変換した出力
    電流を、基準電圧を出力する出力バッファ回路に一端が
    接続された変換抵抗に流して、入力電圧を変換した出力
    電圧を導出する電圧変換回路において、 前記出力電流に応答して、出力電流と同一の補正電流を
    導出する補正回路と、前記出力バッファ回路と同一構成
    を有し、同一の基準電圧を導出するための入力が与えら
    れ、出力に前記補正回路からの補正電流が供給される補
    正バッファ回路とを含み、 前記変換抵抗の他端と、前記補正バッファ回路の出力と
    の間から、変換された出力電圧を導出することを特徴と
    する電圧変換回路。
  3. 【請求項3】 前記相殺回路または補正回路は、出力電
    流から相殺電流または補正電流を発生させるために、カ
    レントミラー回路と定電流回路とを含むことを特徴とす
    る請求項1または2記載の電圧変換回路。
  4. 【請求項4】 前記入力電圧を差動対トランジスタによ
    って出力電流に変換し、カレントミラー回路を介して取
    出すことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    電圧変換回路。
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