JP3642486B2 - 希土類オキシ硫化物蓄冷材及び蓄冷器 - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
本発明は希土類オキシ硫化物蓄冷材とこれを用いた蓄冷器に関する。さらに詳しくは、ヘリウムガスを液化させるのに必要とされる4.2K付近の極低温領域で大きな熱容量を有し、また冷凍機運転中において摩耗粉が生じない高機能性蓄冷材や蓄冷器に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
超伝導磁石やセンサーなどの冷却には液体ヘリウムが不可欠で、ヘリウムガスの液化には膨大な圧縮仕事が必要であり、そのため大型の冷凍機が必要となる。しかしリニアモーターカーやMRI(磁気共鳴診断装置)などの超伝導現象を利用した小型の装置に、大型の冷凍機を使用することは難しい。そのため液体ヘリウム温度(4.2K)が発生可能な小型で高性能の冷凍機が不可欠である。
【0003】
小型冷凍機の冷却効率や最低到達温度などは、蓄冷器の充填物質である蓄冷材に依存する。そして蓄冷材は、蓄冷器を通過するヘリウム冷媒に対して十分に大きな熱容量をもち、かつ熱交換効率が高い必要がある。従来から使用されているPbなどの金属蓄冷材では、10K以下で熱容量が急激に低下するため、10K以下の冷却効率が低下する。そこで、より液体ヘリウム温度(4.2K)に近い温度で大きな熱容量を有する蓄冷材が開発されている。この蓄冷材は例えばHoCu2やErNiなどの希土類金属間化合物で形成され(特許2609747,USP5449,416)、図1に示すように20〜7K付近で大きな熱容量を有するが、7K未満での熱容量は小さく、極低温での冷却能力は不十分である。また蓄冷材は冷凍機の運転中の熱衝撃や振動に対する耐久性が必要とされる。
【0004】
【発明の課題】
本発明の課題は、液化ヘリウム温度付近で大きな熱容量を有し、かつ熱衝撃や振動に対する耐久性の高い蓄冷材とこれを用いた蓄冷器とを提供することにある。
本発明の追加の課題は、4〜7Kへの冷凍に適した蓄冷材や蓄冷器を提供することにある。
本発明の追加の課題はまた、2〜4Kへの冷凍に適した蓄冷材や蓄冷器を提供することにある。
【0005】
【発明の構成】
この発明の蓄冷材は、一般式 R2O2S (RはYを含むLa, Ce, Pr, Nd, Sm, Eu, Gd, Tb, Dy, Ho, Er, Tm,Yb及びLuから選択される1種類又は2種類以上の希土類元素を表す。) で表される希土類オキシ硫化物を用いたものである。希土類元素は好ましくはGd, Tb, Dy, Ho, Erからのなる群の少なくとも一員とし、さらに好ましくはGdまたはTbとする。
例えば希土類オキシ硫化物をGd2-xTbxO2S(x=0.2〜2)とすると、比熱のピーク温度を6K付近から4K付近までの間で変化させることができ、特にx値を1.6〜2、好ましくは1.8〜2、さらに好ましくは1.9〜2とすると、Gd2O2Sよりもやや高温側に比熱のピークがある蓄冷材が得られる。この蓄冷材をGdを希土類元素の主成分とする蓄冷材と組み合わせると、4〜7Kの範囲でブロードな大きな比熱が得られ、液体ヘリウム温度付近への冷却に特に適している。
また希土類オキシ硫化物がHoまたはDyのオキシ硫化物であると、これらはGdのオキシ硫化物よりも低温側に比熱のピークを持つため、2〜4Kへの冷凍に特に適している。そして例えば、高温側にGdを希土類元素の主成分とする蓄冷材を配置し、その低温側にHoまたはDyのオキシ硫化物からなる蓄冷材を配置すると、4Kまでの冷凍をGdを希土類元素の主成分とする蓄冷材で行い、4k以下の冷凍をHoやDyを希土類元素の主成分とする蓄冷材で行い、効率的に4K以下への冷凍ができる。
【0006】
好ましくは、希土類オキシ硫化物は顆粒として用い、
特に好ましくは、顆粒の平均粒径を0.05mm〜1mmとし、
あるいはまた好ましくは、顆粒の平均アスペクト比を3以下とし、
また好ましくは、顆粒の相対密度を96%以上とする。
顆粒中の希土類オキシ硫化物は平均結晶粒径100μm以下が好ましく、
また顆粒は表面粗さを最大高さRmax基準で10μm以下とすることが好ましく、
また顆粒中の過剰の硫黄含有量は10000wtppm以下が好ましい。
そして顆粒は2〜7Kに体積比熱の極大値を有することが好ましい。
【0007】
またこの発明の蓄冷器は、上記の希土類オキシ硫化物蓄冷材を適宜の筒などに充填したものである。希土類オキシ硫化物は7K以下での比熱に優れており、その高温側にHoCu2を主成分とする蓄冷材を配置すると、7Kまでの冷凍をHoCu2で、7K以下への冷凍を希土類オキシ硫化物蓄冷材で行い、効率的に7K以下に冷凍できる。
Gdを希土類元素の主成分とするオキシ硫化物蓄冷材は5〜4Kに比熱のピークがあり、7〜5Kでの比熱が不足するので、好ましくはその高温側にTbを希土類元素の主成分とするオキシ硫化物蓄冷材を配置する。また4K以下への冷凍では、Gdを希土類元素の主成分とするオキシ硫化物蓄冷材を配置し、その低温側に、HoまたはDyを希土類元素の主成分とするオキシ硫化物蓄冷材を配置する。2〜4Kへの冷凍は、半導体の透過X線による検査などでX線検知器を冷却して感度を高めることや、断熱消磁冷凍機の前段での冷却などに有効である。
なおここで希土類オキシ硫化物での希土類元素の表示を説明する。Gdのオキシ硫化物あるいはGdを主成分とするオキシ硫化物蓄冷材は、例えば金属成分の50原子%以上がGdであることを示し、例えば表1に示すように、Gd1Tb1O2SはGd2O2Sよりも低温側に比熱ピークを持つ材料で、Tb2O2SよりもGd2O2Sに類似した材料である。Tb,Dy,Hoなどの場合、これらのオキシ硫化物あるいはこれらを主成分とするオキシ硫化物は、金属成分中の80原子%以上がこれらの元素であることを意味する。例えば金属成分を10原子%これらの元素から置換しても、オキシ硫化物の比熱特性には大差は生じない。
【0008】
【発明の作用効果】
本発明の希土類オキシ硫化物蓄冷材は7〜2K付近の範囲で磁気相転移し、かつ従来の蓄冷材のHoCu2やErNiの2〜5倍の大きな熱容量を有する。このため4.2K付近の極低温環境で高い冷凍能力を有し、かつ最低到達温度が既存の蓄冷材よりも低く、小型で冷凍効率の高い蓄冷器を容易に得ることができる。本発明の蓄冷材や蓄冷器は、超伝導マグネットやMRI冷却用冷凍機等に利用できる。なお希土類元素の種類を選び、また複数の希土類元素を用いることにより、所望の磁気相転移温度を得、さらに磁気相転移温度の付近での比熱ピークの幅を広げることができる。また球状の希土類オキシ硫化物蓄冷材顆粒を用いることにより、蓄冷材の充填密度を高くしながら、冷却媒体の通過抵抗を低減できる。そして顆粒表面の粗さを減少することにより、微粉の発生を防止し蓄冷材の寿命を延ばすことができる。
【0009】
蓄冷器は、高温側から低温側まで比熱が連続していることと、冷凍目標温度付近での比熱の分布がブロードであることが必要である。前者は目標温度まで効率的に冷凍するために、また後者は目標温度を広い範囲から選べるための性質である。希土類オキシ硫化物蓄冷材は7K以上での比熱が小さいので、HoCu2などの蓄冷材を高温側に配置するのが好ましい。また単一の希土類オキシ硫化物蓄冷材では比熱の分布が狭いので、希土類オキシ硫化物蓄冷材を低温用と高温用とを層状に配置して、全体として連続的な比熱を持たせることが好ましい。特にGdを主成分とするオキシ硫化物は6〜7Kでの比熱が不足するので、その高温側にTbを主成分とするオキシ硫化物を配置するのが好ましい。また4K以下への冷凍では、Gdを主成分とするオキシ硫化物の低温側にHoやDyを主成分とするオキシ硫化物を配置するのが好ましい。
【0010】
希土類オキシ硫化物は、例えば希土類酸化物の粉末を石英等の反応管内に収容し、加熱下にH2S,CH3SH等の酸化数−2の硫黄原子を含むガスを流して、反応させることにより得られる。反応温度は原料粉末の希土類酸化物粉末の粒子径により変化するが、容易に入手できる1μm程度の粒子径のものでは、500〜800℃が好ましく、600〜700℃がより好ましい。500℃未満では反応が終了するまでに長時間を要し、800℃を越えると硫化物が生成しはじめる。反応時間は1〜9時間が好ましく、1〜3時間がより好ましい。
【0011】
蓄冷材は、蓄冷器に充填する際の圧縮圧や、作動中の熱衝撃や振動に耐えて、微粉が生じないようにするため、顆粒状にすることが好ましく、特に顆粒を球状に近づけ、顆粒の短径に対する長径の比の平均値(平均アスペクト比)は好ましくは3以下とし、より好ましくは2以下とし、さらに好ましくは1付近として真球に近づける。希土類オキシ硫化物は希土類金属間化合物よりも脆いため、平均アスペクト比が3を超えると破壊を起こしやすくなり、また平均アスペクト比が3を超えると蓄冷器の中に均一に充填することが困難となる。
【0012】
顆粒の平均粒径は0.05〜1mmの範囲とすることが好ましく、平均粒径が0.05mm未満では充填密度が高くなり、蓄冷器をヘリウム冷媒が十分に通過できず、熱交換効率が低下する。一方平均粒径が1mmを超えると、ヘリウム冷媒との接触面積が小さくなり、熱交換効率が低下する。そこで平均粒径は0.05〜1mmとすることが好ましく、より好ましくは0.1〜0.7mmとし、さらに好ましくは0.1〜0.3mmとする。
【0013】
蓄冷材の顆粒の相対密度は96%以上が好ましく、より好ましくは98%以上とし、さらに好ましくは99%以上とし、理論密度に近づけることが好ましい。相対密度が96%未満では、多数の開空孔が存在しているため機械的強度が低下する。
また顆粒の機械的強度を増すため、平均結晶粒径は100μm以下が好ましく、より好ましくは50μm以下とし、さらに好ましくは10μm以下で1μm以上とする。顆粒の平均結晶粒径が100μmを越えると機械的強度が低下する。
顆粒表面の凹凸は破壊の起点となるので、顆粒の表面粗さは例えばJIS B0601で規定する凹凸最大高さRmax基準で、10μm以下が好ましい。
【0014】
顆粒中に含まれる過剰の硫黄含有量は10000wtppm以下が好ましく、特に好ましくは5000wtppm以下とし、最も好ましくは2000wtppm以下とする。顆粒中に多量の硫黄が存在すると焼結阻害を引き起こし、機械的強度が低下する。過剰の硫黄含有量の制御は、例えば希土類酸化物の硫化時にH2Sガスの流量を制御することにより簡単に行える。
【0015】
顆粒は希土類オキシ硫化物粉末から種々の方法で作製でき、例えば転動造粒法、押し出し法と転動造粒法との組み合せ、流動造粒法、噴霧乾燥法、型押し法等を用いればよく、球状に成形することが好ましい。成形後、篩い分けや形状分級等により、最適な粒径やアスペクト比に揃える。また希土類酸化物粉末を予め上記の手法で顆粒化しておき、その後に硫化反応を行っても良い。硫化条件は酸化物粉末原料を用いたときと同様である。
【0016】
希土類オキシ硫化物の成形体を焼結する。常圧焼結では、希土類オキシ硫化物が酸化されないように、焼結雰囲気は真空(10-3torr以下)又はアルゴンや窒素などの不活性ガスとし、焼結温度は1100〜1600℃、焼結時間を1〜10時間とすることが好ましい。焼結温度が低いあるいは焼結時間が短いと、相対密度は96%以上とならず、機械的強度が低下する。焼結温度が高すぎるあるいは焼結時間が長すぎると、顆粒の平均結晶粒径が大きくなり、機械的強度が低下する。
【0017】
なお焼結後にHIP処理を用いて、緻密化を促進することも機械的強度を向上させるために有効である。HIP処理時の焼結雰囲気(圧力媒体)には例えばアルゴンを用いて、処理温度は1200〜1500℃、圧力は50〜200MPaとすることが好ましい。処理温度が低いあるいは圧力が低いと、常圧焼結での機械的強度とほとんど変わらない。一方処理温度が高すぎるあるいは圧力が高すぎると、顆粒の平均結晶粒径が大きくなり、機械的強度が低下する。
【0018】
顆粒表面の粗さを最大高さRmax基準で例えば10μm以下とするため、好ましくは焼結した顆粒を研磨する。例えば加工槽内に蓄冷材の顆粒と遊離研磨材を入れ、加工液が必要であればメディアとともに装入し、加工槽又は槽内に装入した加工物を運動させて、加工物と研磨材ないしメディアの相対運動で研磨する。例えば、回転バレル加工、遠心流動バレル加工、振動バレル加工、ジャイロ加工、レシプロ加工、直線流動加工などを用いればよい。
【0019】
【実施例】
以下に実施例及び比較例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお蓄冷材の蓄冷器への充填は充填圧100KPaで行い、ヘリウムガス通過抵抗は蓄冷器の上下端の間の差圧により測定した。また平均アスペクト比は、焼結後の顆粒を顕微鏡撮影し、長軸と短軸の長さの比を画像認識装置で測定して求めた。粉塵の発生度合いは蓄冷器から回収した蓄冷材を目視で検査し、破壊されている顆粒の割合から求めた。さらに過剰硫黄の含有量は、Gdの化学分析値と燃焼法によるS含有量の比較から求め、その単位はwtppmである。
【0020】
【オキシ硫化物の調製と熱容量】
フィッシャー法による平均粒径が0.46μmの酸化ガドリニウム10gを、石英ボートに充填して石英反応管に収容し、硫化水素ガス H2Sを0.2L/minの流量で流しながら、650℃で2時間反応させた。反応生成物をX線回折で測定したところ、ガドリニウムオキシ硫化物 Gd2O2Sのみのピークしか認められず、希土類酸化物に対する反応収率は100%であった。得られたGd2O2S粉体を圧力30MPaで直径12mmの円盤状に成形し、圧力200MPaで静水圧プレスした後、アルゴン雰囲気で1500℃×6時間の常圧焼結を行なって、Gd2O2S試料を得た(実施例1)。
【0021】
実施例1のGd2O2S焼結体の密度はアルキメデス法により理論密度の99.9%であり、平均結晶粒径は以下の式から算出すると3.2μmであった。
d=1.56C/(MN)
(d:平均粒径、C:SEM等の高分解能画像で任意に引いた線の長さ、N:任意に引いた線上の結晶粒の数、M:画像の倍率)
また実施例1のGd2O2S焼結体の過剰硫黄含有量は、Gdの化学分析値と燃焼法によるS含有量の比較から求めたところ1000wtppmであった。
【0022】
実施例1のGd2O2S焼結体の熱容量測定結果を図1に、磁気相転移温度とそのときの熱容量を表1に示す。また図1にはこれ以外にTb2O2S,Dy2O2S,Ho2O2Sの熱容量を示し、他に参考としてヘリウム(He-0.5MPa)の熱容量と一般的な蓄冷材であるPb, ErNi, HoCu2の熱容量を示す。実施例1のGd2O2S蓄冷材は5K付近に磁気相転移温度をもち、磁気相転移温度での熱容量は1.2J/cc・Kで、液化ヘリウム温度付近では従来のHoCu2やErNiと比較して3〜5倍の大きな熱容量を有していた。
【0023】
【表1】
【0024】
実施例1で使用した酸化ガドリニウムGd2O3を、硫化させずに酸化物のままで、実施例1と同一条件で調製して焼結体とした(比較例1)。この試料は1K付近に磁気相転移温度を持ち、4.2K付近での熱容量は極めて小さく、ヘリウムガスを液化させるための蓄冷材としては利用できないことが判明した。
【0025】
平均粒径0.36μmの酸化ホルミウムや平均粒径0.6μmの酸化ジスプロシウムを、実施例1と同様に硫化・成形・静水圧プレス・焼結することにより、Ho2O2S,Dy2O2S焼結体を得た(実施例2)。得られた焼結体の熱容量を図1に、磁気相転移温度とその温度での熱容量を表1に示す。液化ヘリウム温度付近の広い領域で、HoCu2やErNiに比べ大きな熱量を示した。
【0026】
実施例1で使用した酸化ガドリニウム粉体と平均粒径0.69μmの酸化テルビウム粉体の混合物を、実施例1と同様に硫化・成形・静水圧プレス・焼結することにより、ガドリウム−テルビウム系オキシ硫化物(GdxTb2-xO2S)焼結体を得た(実施例3)。0≦x≦2の範囲において組成を変化させた4種類の焼結体(x=0.2,1.0,1.8,2.0)のX線回折を測定したところ、x=2.0ではTb2O2S のみのピークしか認められず、x=0.2, 1.0, 1.8ではGd2O2SにもTb2O2Sのどちらにも属さない固溶したGdxTb2-xO2Sに対応するピークが得られた。
【0027】
実施例3のGdxTb2-xO2S焼結体の熱容量測定結果を図2に示し、磁気相転移温度とそのときの熱容量を表1に示す。xの値が1.8, 1と減少するにしたがって磁気相転移時の熱容量は減少するが、磁気相転移温度はGd2O2Sと比較して低温側にシフトし、比熱のピーク幅が広がり、液化ヘリウム温度ではGd2O2Sの熱容量を上回る。一方表1や図3に示すように、Tb2O2S の組成に近づくにつれて、磁気相転移温度はGd2O2Sよりも高温側にシフトする。
【0028】
一般に結晶中の希土類磁性原子では磁気相互作用は原子間距離に依存し、完全な結晶で磁性原子間距離が同じであれば、磁気相互作用は単一のパラメーターで表すことができ、結晶の磁気スピン系全体がシャープな相転移を起こす。その場合、実施例1のように、相転移による比熱のピークは大きく鋭くなる。一方、実施例3のように、複数の希土類元素を固溶させると、磁性原子間距離は局所的に変化し、局所的に結晶場が乱れて、結晶全体の磁気相互作用の均一性が損なわれる。その結果、結晶中の磁気スピンの磁気相転移に局所的な乱れが現れ、比熱のピークがある温度範囲に分散して比熱ピークの幅が広がり、これに伴いHo系では磁気相転移温度が高温側にシフトし、GdやTb,Dy系では低温側にシフトする。
【0029】
実施例2で用いた酸化ホルミウム粉体や酸化ジスプロシウム粉体を混合し、実施例1と同様に硫化・成形・静水圧プレス・焼結することにより、ジスプロシウム−ホルミウム複合オキシ硫化物DyxHo2-xO2Sの焼結体を得た(実施例4)。この焼結体の熱容量を図4に、磁気相転移温度とその温度での熱容量を表1に示す。xの値を変えることにより、Dy2O2SとHo2O2Sの中間の磁気相転移温度を得ることができ、また比熱のピーク幅をDy2O2SやHo2O2Sよりも広げることができた。
【0030】
酸化ガドリニウム(90mol%)と、Y, La, Ce, Pr, Nd, Sm, Eu, Dy, Er, Tm, Yb及びLuの希土類酸化物(10mol%)を、実施例3と同様に処理して、複合希土類オキシ硫化物焼結体を得た(実施例5)。それらの磁気相転移温度(Tc)とその温度での熱容量とを表1に示す。複合希土類オキシ硫化物を用ることにより、様々な磁気相転移温度を得ることができ、また磁気相転移温度での比熱のピーク値も様々に変化する。実施例3,5で使用した希土類酸化物を、硫化せずに酸化物のまま、実施例3と同様に処理して焼結体としたが、4.2K付近での熱容量は極めて小さかった(比較例2)。
【0031】
【蓄冷材顆粒】
実施例1で得たGd2O2S粉体を転動造粒法により球状に成形し、得られた顆粒を異なる2種類のナイロンメッシュ(Aメッシュ(目開き308μm)とBメッシュ(目開き190μm))により篩い分けした。篩い分けをした顆粒を約25°に傾けた鉄板(鏡面に研磨したもの)上に転がし、転がり落ちた顆粒を回収し、これにより形状分級を行なった。顆粒100個の平均粒径及び平均アスペクト比は0.25mm、1.1であった。なおGd2O2S顆粒の平均粒径及び平均アスペクト比は、ビデオハイスコープシステムを用いて撮影した画像から測定した。
【0032】
得られたGd2O2S顆粒をアルミナ製のルツボに充填し、焼結炉内に設置して常圧焼結を行い、炉内を十分に真空排気した後にアルゴンガスを導入して、アルゴン雰囲気中で焼結した。焼成温度を1500℃、焼成時間を6時間として、目的とするGd2O2S蓄冷材を得た。Gd2O2S蓄冷材の密度は、ピクノメーター法により理論密度の99.2%であった。平均結晶粒径及び硫黄含有量は実施例1と同じであった。
【0033】
ナイロン系メディアと10wt%濃度のアルミナスラリーを加工槽内に装入し、そこにGd2O2S蓄冷材を入れ、回転バレル加工法による表面加工処理を行って、蓄冷材の顆粒を得た(実施例6)。加工時間を6時間にすると、顆粒の表面粗さは1μmとなった。なお表面粗さは走査型トンネル顕微鏡(STM粗さ計)により測定した。得られたGd2O2S蓄冷材をGM冷凍機の冷却部に最密充填に近い充填率で充填した後、熱容量25J/KのHeガスを3g/secの質量流量、16atmのガス圧条件で、GM冷凍運転サイクルを連続500時間継続した。この時点で蓄冷部を流通するヘリウムガスの通過抵抗を測定したところ、運転開始時からの通過抵抗の増加は認められなかった。連続1000Hr運転後、Gd2O2S蓄冷材を取出して観察したところ、微粉化した顆粒は観察されなかった。
【0034】
以下の各試料では、実施例6と同様の条件で、希土類オキシ硫化物の顆粒を、硫化・成形・分級・焼結・研磨することによって調製した。また調製条件は、特に指摘した点以外は、実施例6と同様である。なお試料番号は、実施例1を試料1として続き順に示す。
【0035】
鉄板の傾け角度を変化させた以外は、実施例6と同様の条件で顆粒を作成して、焼結・研磨した(試料2,3)。また実施例6で形状分級した残りの、アスペクト比が3を超える顆粒を焼結・研磨した(試料4)。そしてヘリウムガスの通過抵抗及び粉塵の発生度合いを、実施例6で用いたGM冷凍運転サイクルで評価し、結果を表2に示す。平均アスペクト比が3未満では実施例6と同様に良好な結果が得られが、平均アスペクト比が3を超えると、連続運転500時間継続でヘリウムガス通過抵抗は30〜40%増加し、連続1000Hr運転後では細かく砕けた顆粒の割合が20〜30%程度に達していた。
【0036】
【表2】
【0037】
焼結温度あるいは焼結時間を変えて結晶粒径を変化させた他は、実施例6と同様の条件で焼結顆粒を作製した(試料5〜9)。結晶粒径の違いによるヘリウムガスの通過抵抗及び粉塵の発生度合いを、実施例6で用いたGM冷凍運転サイクルで評価し、結果を表3に示す。試料1,5〜7のように結晶粒径が100μm以下の顆粒で、良好な結果が得られた。しかし試料8,9のように結晶粒径が100μmを超える顆粒では、連続運転500時間継続でヘリウムガス通過抵抗が20〜30%増加し、連続1000時間運転では細かく砕けた顆粒の割合が10〜15%程度に達した。
【0038】
【表3】
【0039】
表面加工時間を変化させて、表面粗さの違いによるヘリウムガス通過抵抗及び粉塵の発生度合いを、実施例6で用いたGM冷凍運転サイクルで評価し、結果を表4に示す。試料1,10,11のように表面粗さが10μm以下で、良好な結果が得られた。しかし試料12のように、表面粗さが10μmを超えると、連続運転500時間継続でヘリウムガス通過抵抗は20〜30%増加し、連続1000Hr運転では細かく砕けた顆粒の割合が15〜20%程度に達した。
【0040】
【表4】
【0041】
硫化ガス流量を変化させて調製したGd2O2S粉体を用いて、実施例6と同様に顆粒を作製して焼結した。過剰硫黄の含有量は相対密度に影響し、ヘリウムガス通過抵抗及び粉塵の発生度合いにも影響する。そこでヘリウムガス通過抵抗や粉塵の発生度合いを、実施例6で用いたGM冷凍運転サイクルで評価し結果を表5に示す。試料1,13,14のように、相対密度が96%以上の顆粒で良好な結果が得られた。試料15のように相対密度が96%未満の顆粒では、連続運転500時間継続した時点のヘリウムガス通過抵抗の増加率は15〜20%に達し、連続1000Hr運転後での顆粒の破壊状況は、細かく砕けた顆粒の割合が5〜10%程度に達した。相対密度を96%以上にするため過剰硫黄の含有量は10,000wtppm以下が好ましく、より好ましくは相対密度を98%以上とするため5000wtppm以下とし、最も好ましくは相対密度を99%以上とするため1000wtppm以下とする。
【0042】
【表5】
【0043】
実施例6で調製したGd2O2S蓄冷材や実施例6と同様の方法で作製したGd1.8Tb0.2O2S蓄冷材の冷凍特性を、消費電力3.3kWの蓄冷型パルスチューブ冷凍機により調べた。この冷凍機には2段の蓄冷器を設置し、高温側の1段目の蓄冷器にはPbを使用し、2段目の蓄冷器には蓄冷材を充填した。図5(A)に従来例での2段目の蓄冷器の構成を示す。蓄冷器には、温度の高い側から順に、Pb、Er3Ni及びHoCu2が充填されており、各々の体積比は2:1:1である。従来例での冷凍特性を図6(a)に示す。この冷凍機は4.2Kでの出力が約165mWであり、無負荷時の最低到達温度は約2.9Kであった。
【0044】
一方、この蓄冷器のHoCu2蓄冷材の低温側の25容量%を、Gd2O2S蓄冷材やGd1.8Tb0.2O2S蓄冷材等に置き換えて、蓄冷特性を調べた。実施例での蓄冷器の構成を図5(B)に示す。Gd2O2S蓄冷材での冷凍特性を図6(b)に、Gd1.8Tb0.2O2S蓄冷材での冷凍特性を図6(c)に示す。Gd2O2S蓄冷材を用いると、4.2Kでの出力が約300mW、無負荷時の最低到達温度は約2.7Kであった。Gd1.8Tb0.2O2S蓄冷材を用いると、4.2Kでの出力が約340mW、無負荷時の最低到達温度は約2.65Kとなった。
【0045】
図6(a)の従来の蓄冷器を1とする、図6(b),(c)のGd2O2SやGd1.8Tb0.2O2S蓄冷材を用いた蓄冷器の冷凍能力の比を、図7に示す。Gd2O2S蓄冷材を充填した蓄冷器(破線a)では4.2Kで約2倍の冷凍能力を有し、温度の低下とともに冷凍能力の比が増加し3Kで4倍に達した。Gd1.8Tb0.2O2S蓄冷材(実線b)では、4.2Kで2倍以上の冷凍能力を有し、温度の低下とともに冷凍能力の比が増加して3Kで4.5倍に達した。
【0046】
篩い分けに用いたメッシュの目開きの大きさを変化させて、顆粒の平均粒径を変化させた以外は、実施例6と同様の条件で、蓄冷材顆粒を作成した。作製した顆粒の冷凍特性を前記と同様に評価し、結果を表6に示す。試料16〜18のように、顆粒の平均粒径が0.05mm以上1mm以下では4.2Kで高い出力が得られるが、試料19,20のように、顆粒の平均粒径がこの範囲を外れると、4.2Kでの出力が低下した。従って、顆粒の平均粒径は0.05mm以上1mm以下が好ましく、より好ましくは0.1〜0.7mm、さらに好ましくは0.1〜0.3mm、最も好ましくは0.2〜0.3mmとする。
【0047】
【表6】
【0048】
【比較例3】
実施例6と同様の成形・分級・焼結条件で作製したGd2O3顆粒の冷凍特性を、前記と同様に評価した。4.2Kでの出力は約100mWであり、無負荷時の最低到達温度は約3.5Kであった。この結果は、蓄冷器の出力及び最低到達温度の両方で従来例(HoCu2)を下回っている。
【0049】
HoCu2蓄冷材と希土類オキシ硫化物蓄冷材とは、体積比で、HoCu2が20〜80%、希土類オキシ硫化物が80〜20%が好ましい。さらに、Gd系のオキシ硫化物の高温側にTb系のオキシ硫化物を配置する場合でも、その高温側にはHoCu2を配置して、7Kまでの冷凍能力を確保することが好ましい。またTbを主成分とするオキシ硫化物として、Gd0.1Tb1.9O2Sを調製したところ、Tb2O2Sよりも比熱のピークが僅かに低温側にシフトし、他はTb2O2Sと類似した蓄冷材が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の希土類オキシ硫化物蓄冷材とヘリウム及び従来例の蓄冷材の熱容量を示す特性図
【図2】 実施例でのGdリッチのGd2-xTbxO2S希土類オキシ硫化物蓄冷材の熱容量を示す特性図
【図3】 実施例でのTbリッチのGd2-xTbxO2S希土類オキシ硫化物蓄冷材の熱容量を示す特性図
【図4】 実施例のHo-Dy複合希土類オキシ硫化物蓄冷材の熱容量を示す特性図
【図5】 従来例の蓄冷器(A)と実施例の蓄冷器(B)の構成を示す図
【図6】 従来の蓄冷器の冷凍能力(a)と実施例の蓄冷器の冷凍能力(b), (c)を示す特性図
【図7】 従来例の蓄冷器と実施例の蓄冷器との冷凍能力の比を示す特性図
Claims (16)
- 一般式 R2O2S (RはYを含むLa, Ce, Pr, Nd, Sm, Eu, Gd, Tb, Dy, Ho, Er, Tm,Yb及びLuから選択される1種類又は2種類以上の希土類元素を表す。) で表される希土類オキシ硫化物からなる希土類オキシ硫化物蓄冷材。
- 前記希土類オキシ硫化物がGd2-xTbxO2S(x=0.2〜2)であることを特徴とする、請求項1の希土類オキシ硫化物蓄冷材。
- 前記希土類オキシ硫化物Gd2-xTbxO2Sでのx値が1.6〜2であることを特徴とする、請求項2の希土類オキシ硫化物蓄冷材。
- 前記希土類オキシ硫化物がHoまたはDyのオキシ硫化物であることを特徴とする、請求項1の希土類オキシ硫化物蓄冷材。
- 前記希土類オキシ硫化物が顆粒状であることを特徴とする、請求項1の希土類オキシ硫化物蓄冷材。
- 前記希土類オキシ硫化物蓄冷材の顆粒の平均粒径が0.05mm〜1mmであることを特徴とする、請求項5の希土類オキシ硫化物蓄冷材。
- 前記顆粒の短径に対する長径の比の平均値(平均アスペクト比)が3以下であることを特徴とする、請求項5の希土類オキシ硫化物蓄冷材。
- 前記希土類オキシ硫化物の顆粒の相対密度が96%以上であることを特徴とする、請求項5の希土類オキシ硫化物蓄冷材。
- 前記希土類オキシ硫化物の顆粒を平均結晶粒径が100μm以下としたことを特徴とする、請求項5の希土類オキシ硫化物蓄冷材。
- 前記顆粒の表面粗さを最大高さRmax基準で10μm以下としたことを特徴とする、請求項5の希土類オキシ硫化物蓄冷材。
- 前記顆粒中の過剰の硫黄含有量を10000wtppm以下としたことを特徴とする、請求項5の希土類オキシ硫化物蓄冷材。
- 前記顆粒が7〜2Kに体積比熱の極大値を有することを特徴とする、請求項5の希土類オキシ硫化物蓄冷材。
- 一般式 R2O2S (RはYを含むLa, Ce, Pr, Nd, Sm, Eu, Gd, Tb, Dy, Ho, Er, Tm,Yb及びLuから選択される1種類又は2種類以上の希土類元素を表す。) で表される希土類オキシ硫化物からなる希土類オキシ硫化物蓄冷材を充填した蓄冷器。
- 前記蓄冷器には、蓄冷材が高温用材料から低温用材料への順で層状に充填され、前記希土類オキシ硫化物蓄冷材の高温側にHoCu2蓄冷材が充填されていることを特徴とする、請求項13の蓄冷器。
- 前記蓄冷器には、蓄冷材が高温用材料から低温用材料への順で層状に充填され、Gdのオキシ硫化物蓄冷材の高温側にTbのオキシ硫化物蓄冷材が充填されていることを特徴とする、請求項13の蓄冷器。
- 前記蓄冷器には、蓄冷材が高温用材料から低温用材料への順で層状に充填され、Gdのオキシ硫化物蓄冷材の低温側にHoまたはDyのオキシ硫化物蓄冷材が充填されていることを特徴とする、請求項15の蓄冷器。
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