JP3640787B2 - Fm多重放送受信機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種のデータが多重化されたFM多重放送を受信するFM多重放送受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】
DARC(Data Radio Channel)方式を用いたFM多重放送は、デジタルデータを符号化し、副搬送波周波数76kHzの多重信号をステレオベースバンド信号に周波数多重化して、FM変調している。FM多重放送の応用分野は広く、代表的なものとしては、ニュースや天気予報等の文字情報番組をFM多重放送で提供するいわゆる「見えるラジオ」があり、利用者は表示装置に表示された各種番組から所望の番組を選択することによって、必要とする文字情報番組を見ることができる。
【0003】
また、車両に対して渋滞や通行規制等の各種情報をFM多重放送で提供する道路交通情報通信システム(VICS)が実用化されており、利用者が所定のFM放送を受信することにより所望のVICSサービス画面を得ることができる。このVICS対応のFM多重放送受信機は、一般には表示装置を有するナビゲーション装置と組み合わせて使用されることが多い。
【0004】
さらに、最近では他のFM多重放送を利用して差動グローバルポジショニングシステム(以下、DGPSと称する)データを送信し、ナビゲーション装置に使用されるGPS受信機による測位位置を補正しようとする計画がある。このDGPSは、正確な位置が既知の場所においてGPS受信機によってGPS衛星電波を受信測位してその誤差を決定し、決定した誤差の補正係数等のデータをFM多重放送によって送信するものであり、これを受信したナビゲーション装置においてGPS受信機による測位位置に上述した誤差分の補正が加えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、単独のチューナを搭載しているFM多重放送受信機において、VICSデータを受信中にDGPSデータを受信しようとすると、通常はチューナの受信周波数を切り替えて、デコーダで同期を確立した後に切り替え先のDGPSデータを得ることができる。すなわち、新たな受信周波数に切り替えて多重化データを受信する場合には、データ受信に先立って同期を確立する処理が必要となるため、受信周波数を切り替えてから実際に多重化データを得ることができるようになるまでに時間がかかっていた。当然ながら、同期をとっている間は、それまでに受信していたFM放送に含まれる多重化データも、これから受信しようとしているFM放送に含まれる多重化データも受信することができないため、切り替え前後に受信可能なデータ量が少なくなるという問題があった。
【0006】
また、1つのFM放送に含まれる多重化データを受信する場合も同様であり、例えば、文字データを受信しようとして電源を投入してからデコーダによる同期確立処理を行うと、その分だけ文字データが欠落するため、文字データの受信を開始するタイミングが遅くなり、受信内容を表示するまでの時間が長くなる。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、データ受信開始時のデータの欠落を低減することができるFM多重放送受信機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明のFM多重放送受信機は、受信したFM多重放送に含まれる多重化データを分離した後に順に取り込んで格納し、この格納されたデータの中から所定の同期パターンを抽出することにより、同期を確立している。したがって、同期を確立した後にデータを取り込んで格納する場合に比べると、同期確立前に取り込んだ分多くの多重化データを受信してデータの欠落を低減することができる。
【0009】
また、データの単位を考慮せずに、取り込んだ順にデータが格納されるため、データを読み出す際に、抽出された同期パターンの位置を基準にして所定データ長のデータの読み出しを行うことが好ましい。このようにしてデータ読み出しを行うことにより、同期確立前に格納されたデータを同期確立後に使用することができる。
【0010】
また、上述した多重化データは複数のブロックからなるフレームを単位としたデータ構造を有しており、複数のブロックのそれぞれに含まれるブロック識別情報を同期パターンとして抽出することにより、多重化データのブロック同期を確立することが好ましい。通常は、複数のブロックからなるフレームを単位として多重化データの送受を行うことが多く、このような場合にはブロック同期を確立した後に多重化データの受信が行われるが、このブロック同期を確立するには数ブロック分の時間を要し、この間は多重化データを受信できない。ところが、本発明では、ブロック同期確立前に多重化データを取り込んで格納し、ブロック同期確立後にこれらのデータも使用することができるため、同期確立に要する時間に関係なく、より多くのブロックデータを得ることができる。
【0011】
また、上述した同期パターンの抽出においては、格納しておいたデータの中から所定ビット数のデータを読み出して、これを同期パターンと比較しているが、完全一致の場合に加え、所定ビット数を除く残りが同じである不完全一致の場合も同期パターンが抽出されたものとして処理することが好ましい。FM多重放送の受信位置での電界強度等によっては、受信した多重化データにビット誤りが生じる場合があり、これをある程度許容することにより、同期確立動作を効率よく行うことができる。
【0012】
また、上述した不完全一致を許容する場合には、格納されたデータの他の所定位置に予想された内容のデータが含まれるか否かを調べ、含まれる場合に同期を確立することが好ましい。不完全一致の場合には、同期パターンでないデータを同期パターンであるとして誤判断するおそれがあるが、他の位置の内容を照合することにより、この誤判断を防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明を適用した一実施形態のFM多重放送受信機は、周波数切り替え後や電源投入直後において、復調されたデータを順に取り込んで格納し、この格納されたデータを調べることにより同期検出等を行うことに特徴がある。以下、一実施形態のFM多重放送受信機について図面を参照しながら説明する。
【0014】
(1)FM多重放送受信機の構成
図1は、本発明を適用した一実施形態のFM多重放送受信機の構成を示す図である。同図に示すFM多重放送受信機1は、アンテナ10で受信したFM放送信号からFM多重データを復調して格納するために、フロントエンド(F/E)12、中間周波増幅/FM検波回路(IF/DET)14、フィルタ回路16、LMSK(Level controlled Minimum Shift Keying )復調回路18、CPU24、メモリ26および選局回路30を含んで構成されている。
【0015】
フロントエンド12は、アンテナ同調回路や高周波増幅回路、局部発振回路、混合回路等を含んでおり、アンテナ10から入力されるFM放送信号に対して高周波増幅を行うとともに所定の周波数変換を行う。例えば、受信したい所望の周波数のFM放送信号がフロントエンド12に入力されたときに10.7MHzの中間周波信号に変換される。中間周波増幅/FM検波回路14は、フロントエンド12から出力される中間周波信号を増幅するとともに同調動作を行い、その同調結果に対してFM検波処理を行うものである。フィルタ回路16は、FM検波後の信号に含まれる多重信号を分離するためのものである。DARC方式を用いたFM多重放送を考えた場合には、図2に示すように、FM検波後の信号には76kHz前後の多重信号が含まれており、フィルタ回路16によってこの信号成分のみが抽出される。LMSK復調回路18は、フィルタ回路16から出力されるLMSK変調信号に対して遅延検波を施し、ビットクロックの再生とビットデータ列の復調を行う。
【0016】
CPU24は、LMSK復調回路18から出力されるビットデータ列を順次取り込んでメモリ26に格納し、その後ブロック同期やフレーム同期を確立する。また、CPU24は、これらのブロック同期やフレーム同期がとられたデータに対して、CRC(Cyclic Redundancy Check )コードによる誤り検出を行うとともに、誤りがあった場合にはその訂正を行う。誤り訂正は、(272,190)短縮化差集合巡回符号を縦横二重に用いた積符号によって行われ、高い確率で誤り訂正が行われる。
【0017】
また、CPU24は、このFM多重放送受信機1の受信周波数をVICS用あるいはDGPS用のいずれかに設定して、それぞれに対応した誤り訂正後のデータ(データパケット)を編集して、それよりも上位階層の各種データを作成する。メモリ26は、一部がCPU24の作業領域として使用され、他の一部がCPU24によって作成された各種データの格納領域として使用される。
【0018】
選局回路30は、FM多重放送受信機1の受信周波数を設定するためのものであり、フロントエンド12内の局部発振回路とともにPLL(位相同期ループ)を構成する。例えば、プログラマブルカウンタからなる分周回路を有しており、この分周比をCPU24からの指示によって変更することによりフロントエンド12内の局部発振回路の発振周波数を変えて、受信周波数の切り替えを行う。
【0019】
上述したフロントエンド12、中間周波増幅/FM検波回路14、選局回路30が多重放送受信手段に、フィルタ回路16、LMSK復調回路18がデータ分離手段に、CPU24がデータ取込手段、同期パターン抽出手段、データ読み出し手段に、メモリ26がデータ格納手段にそれぞれ対応している。
【0020】
(2)FM多重放送の階層構造
次に、DARC方式を用いたFM多重放送の階層構造の一部について簡単に説明する。上述したFM多重放送受信機1による処理の対象となるDARCの階層構造には、伝送路についての階層1、誤り訂正についての階層2、データパケットについての階層3等が含まれており、これらはVICSデータ、DGPSデータ、文字データ等で基本的に共通している。
【0021】
伝送路についての階層1は、上述した中間周波増幅/FM検波回路14から出力されるFM検波後の信号(ベースバンド信号)に対応している。図2に示すように、FM検波後の信号には76kHz前後のFM多重信号が含まれており、このFM多重信号のみがフィルタ回路16によって分離され、LMSK復調回路18を通すことによりこのFM多重放送信号に対応したFM多重データが得られる。
【0022】
誤り訂正についての階層2は、誤り検出や誤り訂正を行う際のフレーム構造を示している。図3は、階層2に対応したフレーム構造を示す図である。同図に示すように、LMSK復調回路18から出力されるFM多重放送データは1フレームあたり合計で272ブロックからなり、この内190ブロックはデータパケットを含むブロックであり、残りの82ブロックはパリティパケットを含むブロックである。この82ブロックは、データパケットを含むブロックの間に分散して配置されている。
【0023】
CPU24は、各ブロックの先頭部分に含まれるブロック識別符号BIC(Block Identify Code )を検出することによりブロック同期をとっており、同図に示すいずれかの変化点(例えば、ブロック識別符号BIC4からBIC1へ変化する点)を検出することによりフレーム同期をとっている。また、CPU24は、各ブロックに含まれるCRCに基づいて、データパケットを構成する各ビットデータの誤りを検出し、誤りを検出した場合にはパリティパケットあるいはパリティを用いてその訂正を行う。
【0024】
VICSデータや文字データは、図4に示した1フレーム内の190ブロックに含まれるデータパケットを用いて伝送される。また、DGPSデータは、この190ブロック内の先頭に位置する2つのデータパケットを用いて伝送される。また、フレームの伝送速度は、16kbpsであるため、1ブロックは18msごとに受信され、1フレーム(=288ビット×272ブロック)は4.896秒ごとに受信される。すなわち、DGPSデータは、4.896秒周期で36ms間受信されることになる。
【0025】
階層3は、データパケットの構造を示しており、その詳細が図4に示されている。同図に示す各データパケットは、32ビットあるいは16ビットのプリフィックスと、残りの144ビットあるいは160ビットのデータブロックを含んで構成される。先頭のプリフィックスは、情報内容であるデータブロックの識別を行うために付加されており、サービス識別SI、復号識別フラグ、情報終了フラグ、更新フラグ、データグループ番号、データパケット番号からなっている。
【0026】
VICSデータや文字データの場合には、上述したデータパケットに含まれるデータブロックが複数個集まって階層4のデータグループが形成される。また、DGPSデータの場合には、図5に示すように、2つのデータパケットに含まれるデータブロックが2個集まって、GPS測位位置の補正に必要なDGPSデータが含まれる階層4のデータグループが形成される。
【0027】
(3)FM多重放送受信機の動作
(3−1)受信周波数切り替え時の動作
まず、FM多重放送受信機1の受信周波数切り替え時の動作について説明する。図6は、FM多重放送受信機1の受信周波数切り替え時の動作手順を示す流れ図である。なお、FM多重放送受信機1は、通常はVICSデータを受信しており、所定のタイミングで一定周期毎にDGPSデータの受信動作を行うようになっている。
【0028】
VICSデータを受信中に、CPU24は、DGPSデータ用の受信周波数の切り替え動作の開始タイミングに達したか否かを判定する(ステップ100)。この切り替え動作の開始タイミングは、DGPSデータの受信タイミングよりも受信周波数の切り替え動作に必要な時間分先行して時点が設定される。但し、それほど正確である必要はなく、ある程度のマージンを加味して大まかなタイミングが設定される。
【0029】
切り替え動作の開始タイミングに達すると、CPU24は、選局回路30に指示を送って、受信周波数をDGPSデータが多重化されているFM放送の周波数に設定して、受信周波数を切り替える(ステップ101)。次に、CPU24は、LMSK復調回路18から出力されるDGPSデータを含むビットデータ列に対してビット同期の検出を行い(ステップ102)、ビット同期がとられたビットデータ列を取り込んで、一時的にメモリ26に格納する(ステップ103)。具体的には、CPU24は、LMSK復調回路18から出力されるクロックによってビット同期を検出し、このクロックに同期してビットデータ列を取り込んで、メモリ26に格納する。
【0030】
このようにしてビットデータ列をメモリ26に順次格納する動作と並行して、CPU24は、メモリ26に格納されたビットデータ列に対して、ブロック同期の検出を行う(ステップ104)。ブロック同期の検出手順については後述する。上述したように、DGPSデータは、1フレーム(272ブロック)内の先頭に位置する2ブロックだけに含まれているため、ブロック同期を検出することによって、メモリ26に格納されたビットデータ列のどの位置にDGPSデータを含むブロックデータがあるかを認識することができる。
【0031】
次に、CPU24は、同期がとられたブロックに対して、CRCによる誤り検出を行うとともに、誤りがあった場合にはその訂正を行い(ステップ105)、誤り訂正後の正しいパケットデータがメモリ26に格納される(ステップ106)。
【0032】
このメモリ26に格納されたDGPSデータは、再びCPU24によって読み出され、図4あるいは図5に示すような階層3あるいはこれより上位階層のデータに編集され、図示しない入出力インタフェース部を介してナビゲーション装置に向けて転送される。また、CPU24は、上述したステップ104〜106の動作と並行して、選局回路30に指示を送って、受信周波数をVICSデータが多重化されているFM放送の周波数に設定して、受信周波数をVICSデータ用に切り替える(ステップ107)。
【0033】
上述したDGPSデータを受信する一連の処理が終了した後、あるいはDGPSデータ用の受信周波数の切り替え動作の開始タイミングに達していない場合(ステップ100において否定判断の場合)には、CPU24は、LMSK復調回路18から出力されるVICSデータを含むビットデータ列に対してビット同期の検出を行い(ステップ108)、ビット同期がとられたビットデータ列を取り込んで、一時的にメモリ26に格納する(ステップ109)。
【0034】
次に、CPU24は、メモリ26に格納されたビットデータ列に対して、ブロック同期やフレーム同期の検出を行い(ステップ110)、同期がとられたビットデータ列に対して、CRCによる誤り検出を行うとともに誤りがあった場合には誤り訂正を行い(ステップ111)、誤り訂正後の正しいデータパケットがメモリ26に格納される(ステップ112)。
【0035】
このメモリ26に格納されたVICSデータは、VICSデータの受信動作と並行してCPU24によって読み出され、階層3あるいはこれより上位階層の各種データに編集され、必要に応じて図示しない入出力インタフェース部を介してナビゲーション装置に転送される。また、上述したVICSデータの受信動作は、DGPSデータ用の受信周波数の切り替え動作の開始タイミングに達するまで繰り返される。
【0036】
このように、受信周波数を切り替えて異なるFM多重放送に含まれるVICSデータとDGPSデータとを交互に受信する場合に、ビット同期をとった状態でデータの内容を判別することなく一旦メモリ26に格納し、その後この格納されたデータを読み出してブロック同期やフレーム同期をとっている。したがって、従来のようにブロック同期をとった後にデータを取り込む場合と比べると、ブロック同期をとるすために必要な数ブロック分早くデータの取り込みを開始することができ、データ受信開始時に生じるデータの欠落を低減することができる。
【0037】
(3−2)ブロック同期の検出
次に、ブロック同期をとる動作について説明する。ブロック同期の確立は、上述したように、ブロック識別符号BICを検出することによって行われるため、ビット同期がとられてメモリ26に格納されたデータの中からBICのビット構成を検出すれば、ブロック同期が確立されたことになる。
【0038】
図7は、FM多重放送受信機1におけるブロック同期検出の動作手順を示す図である。まず、CPU24は、ビット同期がとられてメモリ26に格納されたビットデータ列から連続した任意の16ビットデータを抽出する(ステップ300)。抽出するデータのビット数を「16」としたのは、ブロック識別符号BICが16ビットで構成されているからである。
【0039】
次に、CPU24は、この抽出した16ビットデータがBICと一致するか否かを判定する(ステップ301)。図8は、BICのビット構成を示す図である。BIC1〜4のそれぞれは、図8に示す特有のビット構成を有しているため、CPU24は、抽出した16ビットデータがBIC1〜4のいずれかのビット構成と一致すれば、その抽出した16ビットデータがBICであると判断して、ブロック同期を確立して一連の処理を終了する。
【0040】
また、抽出した16ビットデータがいずれのBICとも一致しない場合には、CPU24は、ステップ300において16ビットデータを抽出した位置を1ビットだけシフトして(ステップ302)、再びステップ300(16ビットデータの抽出)以降の処理を繰り返す。このように、メモリ26から抽出した16ビットデータとBICのビット構成とを比較することにより、CPU24によってブロック同期が確立される。
【0041】
ところで、上述した動作手順では、メモリ26から抽出した16ビットデータがBICのビット構成と一致する場合にのみ、そのビットデータ列をBICであると判断したが、メモリ26に格納されたビットデータ列は誤り訂正される前のものであるため、電界強度が弱い場合等においては多くのビット誤りが生じる場合もある。そこで、抽出した16ビットデータとBICのビット構成との不一致が1ビットまたは2ビット程度であれば、その16ビットデータをBICであるとみなしてもよい場合がある(以下では、この判断手法をあいまい検出という)。但し、あいまい検出によって、BIC以外のデータをBICであると判断してしまう可能性もあるため、これを防止するための対策を講じる必要がある。
【0042】
図9は、あいまい検出によるブロック同期検出の動作手順を示す図である。まず、CPU24は、ビット同期がとられてメモリ26に格納されたビットデータ列から連続した任意の16ビットデータを抽出し(ステップ400)、この抽出した16ビットデータがBICであるか否かを判定する(ステップ401)。具体的な判定方法は、図7に示したステップ301の判定処理と同様に、抽出した16ビットデータと図8に示したBIC1〜4のそれぞれとを比較し、一致するものがあれば、抽出した16ビットデータがBICであると判断して、ブロック同期を確立して処理を終了する。
【0043】
また、抽出した16ビットデータがいずれのBICとも一致しない場合には、CPU24は、さらにこの抽出した16ビットデータがBICであると推定できるか否かを判定する(ステップ402)。具体的には、抽出した16ビットデータと図8に示すBIC1〜4のいずれかのビット構成とを比較し、不一致のビットが1ビットまたは2ビットであれば、抽出した16ビットデータがBICであると推定する。
【0044】
抽出したビットデータ列がBICであると推定できない場合(3ビット以上が異なる場合)には、CPU24は、ステップ400において16ビットデータを抽出した位置を1ビットだけシフトして(ステップ404)、再びステップ400(16ビットデータの抽出)以降の処理を繰り返す。
【0045】
また、抽出したビットデータ列がBICであると推定できる場合には、CPU24は、次のブロックの所定位置にBICであると推定される16ビットデータが格納されているか否かを判定する(ステップ403)。図3に示すように1ブロックは288ビットで構成されているため、ステップ400において抽出した16ビットデータがBICである場合には、これより288ビット後方(あるいは前方)の16ビットデータもBIC(あるいはBICと1ビットあるいは2ビット異なる16ビットデータ)であるため、CPU24は、この16ビットデータをメモリ26から読み出して、これがBICあるいはBICと1ビットまたは2ビット違いのデータであるかどうかを調べる。
【0046】
メモリ26から読み出された16ビットデータがBICあるいはBICと1ビットまたは2ビット違いのデータである場合には、ステップ403において肯定判断がなされ、CPU24は、ブロック同期を確立して一連の処理を終了する。また、メモリ26から読み出された16ビットデータがBIC、BICと1ビットあるいは2ビット違いのデータのいずれにも一致しない場合には、ステップ403において否定判断がなされ、ステップ400において16ビットデータを抽出した位置が1ビットだけシフトされた後に(ステップ404)、ステップ400以降の処理が繰り返される。
【0047】
このように、抽出した16ビットデータがBICと推定された場合には、他のブロックの同一位置にBICそのものあるいはBICであると推定されるデータが格納されていることを確かめた後にブロック同期の確立が行われる。このように、他のブロックのBICを調べることにより、あいまい検出を行ったためにBIC以外の16ビットデータをBICであると誤判断することを防止することができる。
【0048】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、受信周波数を切り替えてVICSデータとDGPSデータとを受信したが、受信する多重化データはこれ以外のものであってもよく、例えばVICSデータと文字データ、DGPSデータと文字データなど、他にも様々な組み合わせが考えられる。
【0049】
また、上述した実施形態では、CPU24の制御によってVICSデータとDGPSデータとを交互に受信するようにしたが、利用者が操作部(図示せず)を操作して、受信対象となる番組(多重化データ)を選択するような場合であっても本発明を適用することができる。このような場合でも、番組を切り替えた直後に欠落するデータ量を低減することができる。
【0050】
また、図9に示した流れ図では、あいまい検出によるBICの推定が正しいか否かを、他のブロックの同一位置に存在するBICを調べることにより判定したが、ビット構成があらかじめ定義されている他のデータを調べることにより、BICの推定が正しいか否かを判定するようにしてもよい。例えば、パリティパケット以外のデータパケットの先頭にはプリフィックスが存在するため、同一ブロックあるいは他のブロックの所定位置にプリフィックスが存在するか否かを調べることにより、BICの推定が正しいか否かを判定してもよい。
【0051】
また、あいまい検出を行う場合に、抽出した16ビットデータとBICとが1ビットあるいは2ビット相違する場合を考慮に入れたが、このビット数は任意に設定可能である。
【0052】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、受信した多重化データを分離した後に順に取り込んで格納し、この格納されたデータの中から所定の同期パターンを抽出することにより同期を確立しているため、同期確立後にデータを取り込んで格納する場合に比べると、同期確立前に取り込んだ分多くの多重化データを受信してデータの欠落を低減することができる。また、データの単位を考慮せずに、取り込んだ順にデータが格納されるが、データを読み出す際に、抽出された同期パターンの位置を基準にして所定データ長のデータの読み出しを行うことにより、同期確立前に格納されたデータを同期確立後に使用することができる。
【0053】
また、上述した同期パターンの抽出においては、格納しておいたデータの中から所定ビット数のデータを読み出して、これを同期パターンと比較するが、完全一致の場合に加え、所定ビット数を除く残りが同じである不完全一致の場合も含めることにより、同期確立動作を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態のFM多重放送受信機の構成を示す図である。
【図2】階層1の伝送路信号を示す図である。
【図3】階層2に対応したフレーム構造を示す図である。
【図4】階層3のデータパケットの構造を示す図である。
【図5】2つのデータパケットに含まれるDGPSデータの構造を示す図である。
【図6】FM多重放送受信機において受信周波数を切り替える際の動作手順を示す流れ図である。
【図7】FM多重放送受信機によるブロック同期検出の動作手順を示す図である。
【図8】ブロック識別符号BICのビット構成を示す図である。
【図9】FM多重放送受信機によるブロック同期検出の動作手順の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 FM多重放送受信機
12 フロントエンド(F/E)
14 中間周波増幅/FM検波回路(IF/DET)
16 フィルタ回路
18 LMSK復調回路
24 CPU
26 メモリ
30 選局回路

Claims (5)

  1. 多重化データが含まれるFM多重放送を受信する多重放送受信手段と、
    前記多重放送受信手段によって受信された前記FM多重放送に含まれる多重化データを分離するデータ分離手段と、
    前記データ分離手段によって分離された多重化データを順に取り込むデータ取込手段と、
    前記データ取込手段によって取り込まれたデータを格納するデータ格納手段と、
    前記データ格納手段に格納されたデータの中から所定の同期パターンを抽出する同期パターン抽出手段と、
    を備え、前記多重放送受信手段によって前記FM多重放送の受信周波数を切り替えて2種類の前記多重化データを受信しており、
    前記受信周波数を切り替える前に前記データ格納手段に格納された前記多重化データを用いて前記同期パターン抽出手段によって前記同期パターンを抽出する動作と、次の多重化データを受信するために前記多重放送受信手段による受信周波数を切り替える動作とを並行して行うことを特徴とするFM多重放送受信機。
  2. 請求項1において、
    前記同期パターン抽出手段によって抽出された同期パターンの位置を基準にして、前記データ格納手段から所定データ長のデータの読み出しを行うデータ読み出し手段をさらに備えることを特徴とするFM多重放送受信機。
  3. 請求項1または2において、
    前記多重化データは、複数のブロックからなるフレームを単位としたデータ構造を有しており、
    前記同期パターン抽出手段は、前記複数のブロックのそれぞれに含まれるブロック識別情報を前記同期パターンとして、前記データ格納手段に格納されたデータの中から抽出することにより、前記多重化データのブロック同期を確立することを特徴とするFM多重放送受信機。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    前記同期パターン抽出手段は、前記データ格納手段から所定ビット数のデータを読み出し、これを前記同期パターンと比較することにより前記同期パターンの抽出を行っており、完全一致の場合に加え、所定ビット数を除く残りが同じである不完全一致の場合に同期を確立することを特徴とするFM多重放送受信機。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、
    前記2種類の多重化データは、一方がDGPSデータであり、他方がVICSデータであり、
    前記多重放送受信手段によって前記FM多重放送の受信周波数を切り替えて前記DGPSデータと前記VICSデータを交互に繰り返し受信しており、
    前記データ格納手段に格納された前記DGPSデータを用いて前記同期パターン抽出手段によって前記同期パターンを抽出する動作と並行して、前記VICSデータ用に前記多重放送受信手段による受信周波数を切り替える動作を行うことを特徴とするFM多重放送受信機。
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