JP3635766B2 - ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐トラッキング性などの電気特性に優れたポリフェニレンスルフィド樹脂組成物に関するものであり、電気、電子部品、あるいは自動車電装部品などの電気部品用途に特に有用に適用されるほか、種々の広い分野に適用される。
【0002】
【従来の技術】
ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下PPS樹脂と略す)は優れた耐熱性、難燃性、剛性、耐薬品性、電気絶縁性、耐湿熱性などエンジニアリングプラスチックとしては好適な性質を有しており、射出成形用を中心として各種電気・電子部品、機械部品および自動車部品などに使用されている。
【0003】
しかしながら、PPS樹脂はポリアミド樹脂等の他のエンジニアリングプラスチックに比べ、耐トラッキング性が大きく劣るとの欠点を有している。そのため、PPS樹脂は高い耐熱性、剛性、電気絶縁性、難燃性、耐湿熱性と言った電気部品材料としての優れた特性を有しているにも関わらず、比較的高い電圧下に晒されるような用途への適用は制限されているのが実情である。
【0004】
PPS樹脂の耐トラッキング性改良の試みはこれまでにもなされており、例えば特開昭64−69658号公報には、長鎖アルコ−ルまたは短鎖ポリアルコールと長鎖カルボン酸からなる脂肪族飽和エステルと無機充填材、補強材をPPS樹脂に配合することにより、耐トラッキング性が向上することが開示されている。しかし実施例に示されている比較トラッキング指数(以下CTIと略す)は高々225V程度であり、十分に改良されたとは言い難い。
【0005】
一方、特開平5−271542号公報には、PPS樹脂にポリアミドおよび水酸化マグネシウムを配合することにより耐トラッキング性が向上することが開示されているものの、多量のポリアミドを用いるため、得られる組成物は吸水時の寸法変化が大きく、また塩化カルシウムなどの電解質を含有する水溶液下での強度低下が著しい。耐トラッキング試験は水分や電解質成分が存在する悪環境下での絶縁破壊の起こり易さを評価する試験であり、従って高い耐トラッキング性が要求される用途へのかかる組成物の適用は長期信頼性の点で問題が残る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、PPS樹脂が本来有する優れた耐熱性、電気絶縁性、低吸水性などの諸性質を大きく損なうことなく、耐トラッキング性にも優れたPPS樹脂組成物の取得を課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対して、(B)(B1)エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ヘキセン、4−メチル−1−ヘキセン、5−メチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、アリルシクロペンタン、アリルシクロヘキサン、3−シクロヘキシル−1−ブテン、ビニルシクロプロパン、ビニルシクロヘキサン、2−ビニルビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、ブタジエン、イソプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリルから選ばれる不飽和単量体(B1の1)を重合して得られる単独重合体およびランダム、ブロック、グラフト共重合体から選ばれるポリオレフィン系重合体および/またはポリオレフィン系共重合体、(B2)シリコ−ン、(B3)フッ素系樹脂から選ばれる1種または2種以上を3〜200重量部(ただし(B1)成分を配合する場合、(B1)成分の配合量は3〜70重量部とする)、(C)水酸化マグネシウム30〜250重量部および(D)水酸化マグネシウム以外の、繊維状および/または非繊維状充填材を0〜350重量部からなるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物(ただし、ポリアミド樹脂は含まないか、含んでもポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、5重量部以下とする。)およびそれを射出成形してなる成形体であって、電気機器部品用の成形体を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の態様】
本発明で使用するポリフェニレンスルフィド樹脂とは、構造式[I]で示される繰り返し単位を
【化1】
70モル%以上、より好ましくは90モル%以上を含む重合体であり、上記繰り返し単位が70モル%未満では、耐熱性が損なわれるので好ましくない。またPPS樹脂はその繰り返し単位の30モル%未満を、下記の構造式を有する繰り返し単位等で構成することが可能である。
【0010】
【化2】
本発明で用いられるPPS樹脂の溶融粘度は、溶融混練が可能であれば特に制限はないが、通常50〜20,000ポアズ(320℃、剪断速度1000sec-1)のものが使用され、100〜2000ポアズの範囲がより好ましく、特に200〜1000ポアズのPPS樹脂が好適である。
【0011】
かかるPPS樹脂は通常公知の方法即ち特公昭45−3368号公報に記載される比較的分子量の小さな重合体を得る方法或は特公昭52−12240号公報や特開昭61−7332号公報に記載される比較的分子量の大きな重合体を得る方法などによって製造できる。本発明において上記の様に得られたPPS樹脂を空気中加熱による架橋/高分子量化、窒素などの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧下での熱処理、有機溶媒、熱水、酸水溶液などによる洗浄、酸無水物、アミン、イソシアネート、官能基含有ジスルフィド化合物などの官能基含有化合物による活性化など種々の処理を施した上で使用することももちろん可能である。
【0012】
また、本発明のPPS樹脂組成物においてPPS樹脂として、全灰分量が1.0重量%以下、より好ましくは0.8重量%以下、特に好ましくは0.5重量%であるPPS樹脂を使用することは、耐トラッキング性のより一層優れた樹脂組成物を得る上で好ましい。その理由は明確ではないが、全灰分量として測定されるPPS樹脂中のイオン性物質の溶出が、耐トラッキング性に悪影響を及ぼしているものと思われる。なお、全灰分量は150℃で1時間乾燥した樹脂5gをるつぼに入れ、540℃、6時間燃焼させた残渣重量を測定し、乾燥後の樹脂(5g)に対する残渣重量の割合を算出したものである。
【0014】
本発明において用いられる成分(B1)は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ヘキセン、4−メチル−1−ヘキセン、5−メチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、アリルシクロペンタン、アリルシクロヘキサン、3−シクロヘキシル−1−ブテン、ビニルシクロプロパン、ビニルシクロヘキサン、2−ビニルビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、ブタジエン、イソプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリルから選ばれる不飽和単量体(B1の1)を重合して得られる単独重合体およびランダム、ブロック、グラフト共重合体から選ばれるポリオレフィン系重合体および/またはポリオレフィン系共重合体である。また上記不飽和単量体(B1の1)とアクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、エタクリル酸メチル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジル、マレイン酸無水物、アクリル酸金属塩、メタクリル酸金属塩、エタクリル酸金属塩、イタコン酸金属塩、酢酸ビニル、酪酸ビニル、ビニルトリメチルメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランなどのビニルシラン、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルから選ばれる化合物(B1の2)とのランダム、ブロック、グラフト共重合体も適用可能である。これら(B1)ポリオレフィン系重合体および/またはポリオレフィン系共重合体のより具体的な例としては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/プロピレン/ブタジエン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチレン/メタクリル酸エチル共重合体、エチレン/メタクリル酸ナトリウム共重合体、エチレン/メタクリル酸亜鉛共重合体、エチレン/アクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/メタクリル酸グリシジルをグラフト共重合したポリメチルメタクリレ−ト重合体などが挙げられ、中でも高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチレン/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/メタクリル酸エチル共重合体が特に好適である。
【0015】
これら(B1)ポリオレフィン系重合体および/またはポリオレフィン系共重合体は2種類以上併用することも可能であり、更に(B3)フッ素系樹脂および/または(B2)シリコ−ンとの併用も可能である。
【0016】
かかる(B1)ポリオレフィン系重合体および/またはポリオレフィン系共重合体の配合量は、PPS樹脂100重量部に対し3〜70重量部の範囲、好ましくは5〜70重量部の範囲、より好ましくは10〜70重量部の範囲である。添加量が3重量部に満たないと耐トラッキング性向上効果が不十分であり好ましくなく、添加量が200重量部を越えると樹脂組成物の機械的強度などを損なうため好ましくない。
【0017】
本発明において用いられる(B1)はエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ヘキセン、4−メチル−1−ヘキセン、5−メチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、アリルシクロペンタン、アリルシクロヘキサン、3−シクロヘキシル−1−ブテン、ビニルシクロプロパン、ビニルシクロヘキサン、2−ビニルビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、ブタジエン、イソプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリルから選ばれる不飽和単量体(B1の1)を重合して得られる単独重合体およびランダム、ブロック、グラフト共重合体から選ばれるポリオレフィン系重合体および/またはポリオレフィン系共重合体であり、下記の関係式を満たすものである。下記の関係式を
【数4】
満たさないポリオレフィン系(共)重合体を本発明の(B1)成分として用いても、満足な耐トラッキング性改良効果は得られない。かかる本発明に適さないポリオレフィン系(共)重合体としては例えば、スチレン、メチルスチレンの単独重合体、あるいはスチレン、メチルスチレン、無水マレイン酸などの含有率の高い共重合体などが挙げられる。また上記関係式中、S≧1.2であるが、S≧1.5がより好ましい。ここで上記関係式に説明を付け加えておくと、例えばエチレン単位の場合、水素原子数は4、炭素原子数は2であるからS=2.00となり、またアクリル酸単位の場合、水素原子数は4、カルボニル基数は1、炭素原子数は3であるからS=1.67となる。また例えばエチレン/アクリル酸(モル比7/3)共重合体の場合、S=2.00×0.7+1.67×0.3=1.90となる。
【0018】
本発明において用いられる(B2)シリコーンとは、シロキサン結合を骨格とし、そのケイ素に有機基などが直接結合した有機ケイ素化合物である。ケイ素に直接結合した有機基としては、メチル基、エチル基、フェニル基、ビニル基、トリフルオロプロピル基およびそれらの併用などが知られているが、これら公知のシリコーンを特に制限なく使用できる。また有機基の一部がエポキシ基、アミノ基、ポリエーテル基、カルボキシル基、メルカプト基、エステル基、クロロアルキル基、炭素数3個以上のアルキル基、ヒドロキシル基などを有する置換基で置換されたシリコーンも使用可能である。シリコーンはその架橋の程度などからシリコーンオイル、シリコーンエラストマ、シリコーンレジンに分類される(シリコーンに関しては、「シリコーン材料ハンドブック」(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)発行・編集、1993年8月発行)などに詳しく扱われている)。本発明のシリコーンとしてはそのいずれも使用可能であるが、機械的強度、作業性、耐トラッキング性の点などからシリコーンエラストマ、シリコーンレジンが特に好ましい。また、平均粒径0.1〜80μmの微粉末化されたシリコーンエラストマ、シリコーンレジン(例えば東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)社製、“トレフィル”E、Rシリーズ)は、分散性もよくまた作業性にも優れており有効である。更にこれら(B2)シリコーンは2種類以上併用することも可能である。また、(B1)ポリオレフィン(系)共重合体および/または(B3)フッ素系樹脂との併用も可能である。
【0019】
かかる(B2)シリコーンの配合量は、PPS樹脂100重量部に対し3〜200重量部の範囲、好ましくは5〜100重量部の範囲、より好ましくは10〜70重量部の範囲である。添加量が3重量部に満たないと耐トラッキング性向上効果が不十分であり好ましくなく、添加量が200重量部を越えると樹脂組成物の機械的強度、流動性などを損なうため好ましくない。
【0020】
本発明において用いられる(B3)フッ素系樹脂とは、樹脂中にフッ素原子を含有する樹脂である。その具体例としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエ−テル共重合体、テトラフルオロエチレン/エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/パ−フルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/フッ化ビニリデン共重合体、クロロトリフルオロエチレン/エチレン共重合体、クロロトリフルオロエチレン/フッ化ビニリデン共重合体、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ素化エチレン/プロピレン共重合体等を挙げることができる。また本発明の効果を損なわない程度に上記フッ素系樹脂と共重合可能なモノマ、末端封鎖剤を併用して重合して得られた共重合体でも良い。更にこれら(B3)フッ素系樹脂は2種類以上併用することも可能である。また、(B1)ポリオレフィン系(共)重合体および/または(B2)シリコーンとの併用も可能である。
【0021】
かかる(B3)フッ素系樹脂の配合量は、PPS樹脂100重量部に対し3〜200重量部の範囲、好ましくは5〜100重量部の範囲、より好ましくは10〜70重量部の範囲である。添加量が3重量部に満たないと耐トラッキング性向上効果が不十分であり好ましくなく、添加量が200重量部を越えると樹脂組成物の機械的強度、流動性などを損なうため好ましくない。
【0022】
(B1)〜(B3)のうち2種以上を併用する場合は、(B1)〜(B3)の成分の合計量が3〜200重量部の範囲で配合する。
【0023】
本発明において用いられる(C)水酸化マグネシウムとしては、化学式Mg(OH)2で示される無機物を80重量%以上含む比較的純度の高い水酸化マグネシウムが挙げられ、耐トラッキング性、機械的強度、溶融粘度の点から、好ましくはMg(OH)2で示される無機物を80重量%以上、CaO含量5重量%以下、塩素含量1重量%以下、より好ましくはMg(OH)2を95重量%以上含み且つ、CaO含量1重量%以下、塩素含量0.5重量%以下、更に好ましくはMg(OH)298重量%以上含み且つ、CaO含量0.1重量%以下、塩素含量0.1重量%以下の高純度水酸化マグネシウムが適している。
【0024】
本発明で使用される水酸化マグネシウムの形状は、粒子状、フレ−ク状、繊維状いずれでもよいが分散性などの観点から粒子状、フレ−ク状が最も好適である。また比表面積は15m2/g以下、更には10m2/g以下であることが好ましく、比表面積が15m2/gを越えると水酸化マグネシウムの分散性に影響するためか耐トラッキング性向上効果、機械的強度などに悪影響を与えるため好ましくない。粒子状、フレ−ク状の場合その平均粒径は0.3〜10μm、好ましくは0.3〜2μmの範囲のものが耐トラッキング性向上効果、機械的強度、溶融粘性のバランス上適している。また繊維状を用いる場合、平均繊維径が0.1〜2μmでアスペクト比20〜60、好ましくは平均繊維径0.3〜2μmでアスペクト比30〜50の範囲のものが適当である。
【0025】
この(C)水酸化マグネシウムを、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリクロロシランなどのビニルシラン化合物、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシシラン化合物、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノシラン化合物、ステアリン酸、オレイン酸、モンタン酸、ステアリルアルコールなどの長鎖脂肪酸または長鎖脂肪族アルコールで表面処理して使用することは好ましく、特にエポキシシラン化合物、アミノシラン化合物で表面処理した(C)水酸化マグネシウムの適用は耐トラッキング性向上効果、機械的強度の点で好適である。
【0026】
かかる(C)水酸化マグネシウムの配合量は、PPS樹脂100重量部に対し30〜250重量部の範囲、好ましくは30〜150重量部の範囲、より好ましくは50〜150重量部の範囲である。添加量が30重量部に満たないと耐トラッキング性向上効果が不十分であり好ましくなく、添加量が250重量部を越えると樹脂組成物の機械的強度、流動性などへの悪影響大きくなるため好ましくない。
【0027】
本発明においては、強度及び寸法安定性等を向上させるため、必要に応じて(D)水酸化マグネシウム以外の繊維状および/または非繊維状充填材が用いられる。かかる(D)水酸化マグネシウム以外の繊維状および/または非繊維状充填材としては、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ、硼酸アルミウィスカ、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ繊維、金属繊維などの繊維状充填剤、ワラステナイト、ゼオライト、セリサイト、カオリン、マイカ、クレー、パイロフィライト、ベントナイト、アスベスト、タルク、アルミナシリケートなどの珪酸塩、アルミナ、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄などの金属化合物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、ガラスビーズ、セラミックビ−ズ、窒化ホウ素、炭化珪素およびシリカなどの非繊維状充填剤が挙げられ、これらは中空であってもよく、さらにはこれら充填剤を2種類以上併用することも可能である。また、これら(D)水酸化マグネシウム以外の繊維状および/または非繊維状充填材をイソシアネート系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネ−ト系化合物、有機ボラン系化合物、エポキシ化合物などのカップリング剤で予備処理して使用することは、より優れた機械的強度を得る意味において好ましい。
【0028】
かかる(D)水酸化マグネシウム以外の繊維状および/または非繊維状充填材の配合量は(A)PPS樹脂100重量部に対し0〜350重量部の範囲が選択され、さらに溶融流動性と機械的強度のバランスのより優れた樹脂組成物を得る意味においては、(A)PPS樹脂100重量部に対して、20〜200重量部の範囲がより好ましく選択される。
【0029】
本発明のPPS樹脂組成物には有機シラン化合物(E)を添加することはトラッキング試験時の侵食を抑制することに代表されるトラッキング時の侵食を抑制する意味で有効であり、また、機械的強度および成形性などの改良にも有効である。かかる有機シラン化合物の具体例としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシ基含有アルコキシシラン化合物、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシランなどのメルカプト基含有アルコキシシラン化合物、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシシラン、γ−(2−ウレイドエチル)アミノプロピルトリメトキシシランなどのウレイド基含有アルコキシシラン化合物、γ−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルエチルジメトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルエチルジエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルトリクロロシランなどのイソシアナト基含有アルコキシシラン化合物、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ基含有アルコキシシラン化合物などの有機シラン化合物を挙げることができる。かかる有機シラン化合物の添加量は、(A)PPS樹脂100重量部に対して、0.1〜5重量部が好ましく、特に0.2〜2重量部が好ましい。
【0030】
本発明のPPS樹脂組成物には本発明の効果を損なわない範囲において、ポリアルキレンオキサイドオリゴマ系化合物、チオエーテル系化合物、エステル系化合物、有機リン化合物などの可塑剤、タルク、カオリン、有機リン化合物などの結晶核剤、ポリオレフィン系化合物、シリコーン系化合物、長鎖脂肪族エステル系化合物などの離型剤、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、紫外線防止剤、着色剤、難燃剤、発泡剤などの通常の添加剤を添加することができる。また、本発明のPPS樹脂組成物は本発明の効果を損なわない範囲で、ポリエステル、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリチオエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリアミドエラストマ、ポリエステルエラストマ、ポリアルキレンオキサイド、等の樹脂を含んでも良い。但し、従来の技術に記載したように、ポリアミド樹脂の併用は好ましくなく、特に特開平5−271542号公報に示されているような、PPS樹脂100重量部に対し、10重量部以上の多量のポリアミド樹脂の併用は避けなければならない。したがって、ポリアミド樹脂の併用はPPS100重量部に対し、5重量部以下であり、実質的に含まないことが好ましい。
【0031】
本発明のPPS樹脂組成物の調製方法は特に制限はないが、原料の混合物を単軸あるいは2軸の押出機、バンバリーミキサー、ニーダーおよびミキシングロールなど通常公知の溶融混合機に供給して280〜380℃の温度で混練する方法などを代表例として挙げることができる。原料の混合順序にも特に制限はなく、全ての原材料を配合後上記の方法により溶融混練する方法、一部の原材料を配合後上記の方法により溶融混練し更に残りの原材料を配合し溶融混練する方法、あるいは一部の原材料を配合後単軸あるいは2軸の押出機により溶融混練中にサイドフィーダーを用いて残りの原材料を混合する方法など、いずれの方法を用いてもよい。また、少量添加剤成分については、他の成分を上記の方法などで混練しペレット化した後、成形前に添加して成形に供することももちろん可能である。
【0032】
本発明により得られるPPS樹脂組成物は、PPS樹脂組成物の本来有する熱安定性、溶融流動性、機械的強度、電気絶縁性、低吸水性を大きく損なうことなく、耐トラッキング性の向上と言う従来のPPS樹脂に不足していた新たな特性が付与された樹脂組成物である。かくして得られたPPS樹脂組成物は、射出成形、押出成形、圧縮成形、吹込成形、射出圧縮成形など各種公知の成形法への適用が可能であるが、特に射出成形には好適な樹脂組成物である。本発明のPPS樹脂組成物の成形体は、発電機、電動機、変圧器、変流器、電圧調整器、整流器、インバーター、継電器、電力用接点、開閉器、機遮断機、ナイフスイッチ、他極ロッド、電気部品キャビネット、ライトソケット、各種端子板、プラグ、パワーモジュールなどの電気機器部品用途に特に適している他、センサー、LEDランプ、コネクター、抵抗器、リレーケース、小型スイッチ、コイルボビン、コンデンサー、バリコンケース、光ピックアップ、発振子、変成器、プリント基板、チューナー、スピーカー、マイクロフォン、ヘッドフォン、小型モーター、磁気ヘッドベース、半導体、液晶、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、モーターブラッシュホルダー、パラボラアンテナ、コンピューター関連部品等に代表される電子部品;VTR部品、テレビ部品、アイロン、ヘアードライヤー、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、オーディオ・レーザーディスク・コンパクトディスク等の音声機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タイプライター部品、ワードプロセッサー部品等に代表される家庭、事務電気製品部品;オフィスコンピューター関連部品、電話器関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部品、洗浄用治具、モーター部品、ライター、タイプライターなどに代表される機械関連部品:顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計等に代表される光学機器、精密機械関連部品;オルタネーターターミナル、オルタネーターコネクター,ICレギュレーター、ライトディヤー用ポテンシオメーターベース、排気ガスバルブ等の各種バルブ、燃料関係・排気系・吸気系各種パイプ、エアーインテークノズルスノーケル、インテークマニホールド、燃料ポンプ、エンジン冷却水ジョイント、キャブレターメインボディー、キャブレタースペーサー、排気ガスセンサー、冷却水センサー、油温センサー、ブレーキパットウェアーセンサー、スロットルポジションセンサー、クランクシャフトポジションセンサー、エアーフローメーター、ブレーキパッド摩耗センサー、エアコン用サーモスタットベース、暖房温風フローコントロールバルブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダー、ウォーターポンプインペラー、タービンベイン、ワイパーモーター関係部品、デュストリビューター、スタータースイッチ、スターターリレー、トランスミッション用ワイヤーハーネス、ウィンドウォッシャーノズル、エアコンパネルスイッチ基板、燃料関係電磁気弁用コイル、ヒューズ用コネクター、ホーンターミナル、電装部品絶縁板、ステップモーターローター、ランプソケット、ランプリフレクター、ランプハウジング、ブレーキピストン、ソレノイドボビン、エンジンオイルフィルター、点火装置ケース等の自動車・車両関連部品等々、各種用途に適用できる。
【0033】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
【0034】
実施例、比較例に示した、耐トラッキング性、曲げ強度は以下の方法に従って測定した。
【0035】
耐トラッキング試験:組成物をドライブレンドし、これを40mmφ単軸押出機にてペレタイズした。最大型締め圧力75tの射出成型機を用いて、得られたペレットからASTM1号試験片を射出成型した。この試験片を用い、IEC112法に従って比較トラッキング指数(CTI)を測定した。
【0036】
曲げ強度:ASTM D790に従った。
【0037】
参考例1(PPS樹脂)
本実施例ならびに比較例で、PPS樹脂として東レ(株)社製のM2888(PPS−1)ならびにM2900(PPS−2)を使用した。該PPS樹脂の全灰分量はそれぞれが0.07、0.68重量%であった。
【0038】
参考例2(PPSの重合)
オートクレーブに30%水硫化ナトリウム水溶液4.67kg、50%水酸化ナトリウム2.00kgならびにNMP8kgを仕込み、撹拌しながら徐々に205℃まで昇温し、水3.8kgを含む留出水4.1lを除去した。残留混合物に1,4−ジクロロベンゼン3.75kgならびにNMP2kgを加えて230℃で1時間、更に260℃で2時間加熱した。反応生成物を濾別し、室温で3回水洗し、80℃で24時間減圧乾燥して、数平均分子量5400の粉末のPPS樹脂(PPS−3)を得た。該PPS樹脂の全灰分量は1.20重量%であった。
【0039】
実施例1〜4
(A)PPS樹脂、(B)ポリオレフィン系(共)重合体、シリコーンおよびフッ素系樹脂から選ばれる重合体、(C)水酸化マグネシウムおよび(D)充填材とを表1に示す割合でドライブレンドした後、280〜320℃の温度条件に設定したスクリュー式単軸押出機により溶融混練後ペレタイズした。得られたペレットを用い耐トラッキング性および曲げ強度測定試験片を成形した。得られた試験片について測定したCTI、曲げ強度を表1に示す。
【0040】
実施例5〜9
(A)PPS樹脂(PPS−1〜3)、(B)ポリオレフィン系重合体,(C)水酸化マグネシウムおよび(D)充填材、(E)有機シラン化合物とを表1に示す割合でドライブレンドした後、280〜320℃の温度条件に設定したスクリュー式単軸押出機により溶融混練後ペレタイズした。得られたペレットを用い耐トラッキング性および曲げ強度測定試験片を成形した。得られた試験片について測定したCTI、曲げ強度を表1に示す。
【0041】
この様に、PPS−1〜PPS−3いずれのPPS樹脂を用いても耐トラッキング性向上が認められるが、全灰分量のより少ないPPS樹脂を用いたほうがその効果はより顕著に現れる。
【0042】
比較例 1〜3
(B)ポリオレフィン系(共)重合体、シリコーンおよびフッ素系樹脂から選ばれる樹脂を添加しないこと以外は実施例1〜7と同様にしてドライブレンド、溶融混練、ペレタイズを行った。得られたペレットを用い耐トラッキング性および曲げ強度測定試験片を成形した。得られた試験片について測定したCTI、曲げ強度を表2に示す。
【0043】
この様に(B)ポリオレフィン系(共)重合体、シリコーンおよびフッ素系樹脂から選ばれる樹脂を配合することにより、CTIは大きく向上する。
【0044】
比較例 4
(B)成分としてポリスチレン(S=1.0)を用いたこと以外は実施例1〜3と同様にしてドライブレンド、溶融混練、ペレタイズを行った。得られたペレットを用い耐トラッキング性および曲げ強度測定試験片を成形した。得られた試験片について測定したCTI、曲げ強度を表2に示す。
【0045】
ポリスチレンの様にS値が1.0と低いポリオレフィン系重合体を用いても十分な耐トラッキング性向上効果は得られない。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【発明の効果】
本発明のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物は、PPS樹脂が本来有する優れた耐熱性、電気絶縁性、低吸水性などの諸性質を大きく損なうことなく、耐トラッキング性にも優れたPPS樹脂である。
Claims (8)
- (A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対して、(B)(B1)エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ヘキセン、4−メチル−1−ヘキセン、5−メチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、アリルシクロペンタン、アリルシクロヘキサン、3−シクロヘキシル−1−ブテン、ビニルシクロプロパン、ビニルシクロヘキサン、2−ビニルビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、ブタジエン、イソプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリルから選ばれる不飽和単量体(B1の1)を重合して得られる単独重合体およびランダム、ブロック、グラフト共重合体から選ばれるポリオレフィン系重合体および/またはポリオレフィン系共重合体、(B2)シリコーン、(B3)フッ素系樹脂から選ばれる1種または2種以上を3〜200重量部(ただし(B1)成分を配合する場合、(B1)成分の配合量は3〜70重量部とする)、(C)水酸化マグネシウム30〜250重量部および(D)水酸化マグネシウム以外の、繊維状および/または非繊維状充填材を0〜350重量部からなるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物(ただし、ポリアミド樹脂は含まないか、含んでもポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、5重量部以下とする。)。
- (B1)ポリオレフィン系重合体および/またはポリオレフィン系共重合体が、不飽和単量体(B1の1)とアクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、エタクリル酸メチル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジル、マレイン酸無水物、アクリル酸金属塩、メタクリル酸金属塩、エタクリル酸金属塩、イタコン酸金属塩、酢酸ビニル、酪酸ビニル、ビニルトリメチルメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルから選択される化合物(B1の2)とのランダム、ブロック、グラフト共重合体から選ばれるポリオレフィン系共重合体である請求項1記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
- (A)ポリフェニレンスルフィド樹脂として、その全灰分量が1.0重量%以下のポリフェニレンスルフィド樹脂を用いる、請求項1または2記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
- シリコーンがシリコーンエラストマ、シリコーンレジンから選ばれた1種以上である請求項1〜3のいずれか記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
- さらに(E)有機シラン化合物を配合してなる請求項1〜4のいずれか記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
- 有機シラン化合物の配合量が(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、0.1〜5重量部である請求項5記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
- 有機シラン化合物がエポキシ基含有アルコキシシラン化合物、アミノ基含有アルコキシシラン化合物、ウレイド基含有アルコキシシラン化合物、イソシアネート基含有アルコキシシラン化合物、メルカプト基含有アルコキシシラン化合物から選ばれる1種または2種以上である請求項5または6記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
- 請求項1〜7のいずれか記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を射出成形して得られる成形体であって、電気機器部品用の成形体。
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