JP2003268236A - ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物 - Google Patents
ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物Info
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- JP2003268236A JP2003268236A JP2002077450A JP2002077450A JP2003268236A JP 2003268236 A JP2003268236 A JP 2003268236A JP 2002077450 A JP2002077450 A JP 2002077450A JP 2002077450 A JP2002077450 A JP 2002077450A JP 2003268236 A JP2003268236 A JP 2003268236A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】熱伝導性、低バリ性、溶融流動性、耐熱性に優
れたポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を提供する。 【解決手段】(a)ポリアリーレンサルファイド樹脂9
5〜60重量%と(b)ガラス転移温度が140℃以上
の非晶性熱可塑性樹脂5〜40重量%からなる樹脂混合
物100重量部に対し(c)黒鉛を10〜200重量部
配合してなるポリアリーレンサルファイド樹脂組成物お
よび更に(d)繊維状フィラーを、上記樹脂混合物10
0重量部当たり、15〜100重量部配合したポリアリ
ーレンサルファイド樹脂組成物。
れたポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を提供する。 【解決手段】(a)ポリアリーレンサルファイド樹脂9
5〜60重量%と(b)ガラス転移温度が140℃以上
の非晶性熱可塑性樹脂5〜40重量%からなる樹脂混合
物100重量部に対し(c)黒鉛を10〜200重量部
配合してなるポリアリーレンサルファイド樹脂組成物お
よび更に(d)繊維状フィラーを、上記樹脂混合物10
0重量部当たり、15〜100重量部配合したポリアリ
ーレンサルファイド樹脂組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱伝導性、低バリ
性、溶融流動性に優れ、電気、電子部品あるいは自動車
電装部品などの電気部品用途に特に有用に適用されるポ
リアリーレンサルファイド樹脂組成物に関するものであ
る。
性、溶融流動性に優れ、電気、電子部品あるいは自動車
電装部品などの電気部品用途に特に有用に適用されるポ
リアリーレンサルファイド樹脂組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ポリアリーレンサルファイド樹脂は、優
れた耐熱性、難燃性、剛性、耐薬品性、電気絶縁性およ
び耐湿熱性などを有することから、エンジニアリングプ
ラスチックとして好適な性質を有しており、射出成形用
を中心として、各種電気・電子部品、機械部品および自
動車部品などの用途に広く使用されている。
れた耐熱性、難燃性、剛性、耐薬品性、電気絶縁性およ
び耐湿熱性などを有することから、エンジニアリングプ
ラスチックとして好適な性質を有しており、射出成形用
を中心として、各種電気・電子部品、機械部品および自
動車部品などの用途に広く使用されている。
【0003】しかしながら、ポリアリーレンサルファイ
ド樹脂は熱伝導性が低いことから、例えば発熱を伴うよ
うな電子部品を封止或いは搭載すると、発生する熱を効
率よく拡散することができず、熱膨張による寸法変化、
樹脂成分の変形、ガス発生などの不具合が発生する可能
性がある。
ド樹脂は熱伝導性が低いことから、例えば発熱を伴うよ
うな電子部品を封止或いは搭載すると、発生する熱を効
率よく拡散することができず、熱膨張による寸法変化、
樹脂成分の変形、ガス発生などの不具合が発生する可能
性がある。
【0004】また、ポリアリーレンサルファイド樹脂は
バリの発生量が比較的多く、バリの発生はバリ取りのた
めのコストアップがしばしば問題とされる。
バリの発生量が比較的多く、バリの発生はバリ取りのた
めのコストアップがしばしば問題とされる。
【0005】PPS樹脂に黒鉛を配合した組成物につい
ては、これまでにもいくつかの検討がなされており、例
えば特開平2−163137号公報には、黒鉛化率30
%以上の炭素繊維及び/または黒鉛粉末からなる充填材
とポリフェニレンスルフィドなどの熱可塑性樹脂からな
る熱交換器用樹脂組成物が提案され、熱伝導性が向上す
ることが開示されている。しかし単に上記黒鉛粉末とポ
リフェニレンスルフィドを配合しても熱伝導性は改良さ
れるものの、低バリ性に劣るものしか得られなかった。
ては、これまでにもいくつかの検討がなされており、例
えば特開平2−163137号公報には、黒鉛化率30
%以上の炭素繊維及び/または黒鉛粉末からなる充填材
とポリフェニレンスルフィドなどの熱可塑性樹脂からな
る熱交換器用樹脂組成物が提案され、熱伝導性が向上す
ることが開示されている。しかし単に上記黒鉛粉末とポ
リフェニレンスルフィドを配合しても熱伝導性は改良さ
れるものの、低バリ性に劣るものしか得られなかった。
【0006】また、特開平5−239354号公報に
は、ポリアリーレンスルフィドの結晶化度改良を目的と
してポリアリーレンスルフィド樹脂、ガラス繊維、黒鉛
粉末を配合しているが、ポリアリーレンスルフィド樹
脂、ガラス繊維および黒鉛粉末を単に配合しても、低バ
リ性に劣るものしか得られなかった。
は、ポリアリーレンスルフィドの結晶化度改良を目的と
してポリアリーレンスルフィド樹脂、ガラス繊維、黒鉛
粉末を配合しているが、ポリアリーレンスルフィド樹
脂、ガラス繊維および黒鉛粉末を単に配合しても、低バ
リ性に劣るものしか得られなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術における問題点の解決を課題として検討した結果
達成されたものである。
来技術における問題点の解決を課題として検討した結果
達成されたものである。
【0008】したがって、本発明の課題は、熱伝導性、
低バリ性、溶融流動性、耐熱性に優れ、電気、電子部品
あるいは自動車電装部品などの電気部品用途に特に有用
に適用されるポリアリーレンサルファイド樹脂組成物を
提供することにある。
低バリ性、溶融流動性、耐熱性に優れ、電気、電子部品
あるいは自動車電装部品などの電気部品用途に特に有用
に適用されるポリアリーレンサルファイド樹脂組成物を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく鋭意検討した結果、(a)ポリアリーレン
サルファイド樹脂に(b)ガラス転移温度が140℃以
上の非晶性熱可塑性樹脂と(c)黒鉛物を特定量配合す
ることにより、高い放熱性、良流動性を有し、低バリ性
に優れる材料が得られ、これにより熱膨張による内部歪
みの発生が緩和された材料が得られることを見出し、本
発明に到達した。
を解決すべく鋭意検討した結果、(a)ポリアリーレン
サルファイド樹脂に(b)ガラス転移温度が140℃以
上の非晶性熱可塑性樹脂と(c)黒鉛物を特定量配合す
ることにより、高い放熱性、良流動性を有し、低バリ性
に優れる材料が得られ、これにより熱膨張による内部歪
みの発生が緩和された材料が得られることを見出し、本
発明に到達した。
【0010】すなわち、本発明は下記ポリアリーレンサ
ルファイド樹脂組成物を提供するものである。 (1)(a)ポリアリーレンサルファイド樹脂95〜6
0重量%と(b)ガラス転移温度が140℃以上の非晶
性熱可塑性樹脂5〜40重量%からなる樹脂混合物10
0重量部に対し(c)黒鉛を10〜200重量部配合し
てなるポリアリーレンサルファイド樹脂組成物。 (2)(b)ガラス転移温度が140℃以上の非晶性熱
可塑性樹脂が、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテル
イミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンから選ば
れる少なくとも1種である上記(1)記載のポリアリー
レンサルファイド樹脂組成物。 (3)(c)黒鉛として、下記式(1)で表されるp値
が0.25以下である黒鉛を用いることを特徴とする上
記(1)または(2)記載のポリアリーレンサルファイ
ド樹脂組成物。
ルファイド樹脂組成物を提供するものである。 (1)(a)ポリアリーレンサルファイド樹脂95〜6
0重量%と(b)ガラス転移温度が140℃以上の非晶
性熱可塑性樹脂5〜40重量%からなる樹脂混合物10
0重量部に対し(c)黒鉛を10〜200重量部配合し
てなるポリアリーレンサルファイド樹脂組成物。 (2)(b)ガラス転移温度が140℃以上の非晶性熱
可塑性樹脂が、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテル
イミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンから選ば
れる少なくとも1種である上記(1)記載のポリアリー
レンサルファイド樹脂組成物。 (3)(c)黒鉛として、下記式(1)で表されるp値
が0.25以下である黒鉛を用いることを特徴とする上
記(1)または(2)記載のポリアリーレンサルファイ
ド樹脂組成物。
【0011】
p={1−(3.440−d(002)/0.086)}1/2 ・・・(1)
式中、p:未黒鉛化部分が全体に対して占める割合
d(002):黒鉛の(002)面の層間距離
(4)更に(d)繊維状フィラーを、上記樹脂混合物1
00重量部当たり、15〜100重量部配合した上記
(1)〜(3)のいずれか記載のポリアリーレンサルフ
ァイド樹脂組成物。 (5)ポリアリーレンサルファイド樹脂の310℃、せ
ん断速度1,000/秒における溶融粘度が2〜80P
a・sである上記(1)〜(4)のいずれか記載のポリ
アリーレンサルファイド樹脂組成物。
00重量部当たり、15〜100重量部配合した上記
(1)〜(3)のいずれか記載のポリアリーレンサルフ
ァイド樹脂組成物。 (5)ポリアリーレンサルファイド樹脂の310℃、せ
ん断速度1,000/秒における溶融粘度が2〜80P
a・sである上記(1)〜(4)のいずれか記載のポリ
アリーレンサルファイド樹脂組成物。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明で使用する(a)ポリアリ
ーレンサルファイド樹脂としては、ポリフェニレンスル
フィド、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリフェ
ニレンスルフィドケトン、これらのランダム共重合体、
ブロック共重合体およびそれらの混合物などが挙げら
れ、中でもポリフェニレンスルフィドが特に好ましい。
ーレンサルファイド樹脂としては、ポリフェニレンスル
フィド、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリフェ
ニレンスルフィドケトン、これらのランダム共重合体、
ブロック共重合体およびそれらの混合物などが挙げら
れ、中でもポリフェニレンスルフィドが特に好ましい。
【0013】上記ポリフェニレンスルフィドは、下記構
造式で示される繰り返し単位を
造式で示される繰り返し単位を
【0014】
【化1】
【0015】含む重合体であり、耐熱性の点から好まし
くは70モル%以上、好ましくは90モル%以上を含む
重合体である。また、ポリアリーレンサルファイド樹脂
は、その繰り返し単位の30モル%以下を、下記の構造
式を有する繰り返し単位などで構成することが可能であ
る。
くは70モル%以上、好ましくは90モル%以上を含む
重合体である。また、ポリアリーレンサルファイド樹脂
は、その繰り返し単位の30モル%以下を、下記の構造
式を有する繰り返し単位などで構成することが可能であ
る。
【0016】
【化2】
【0017】かかるポリアリーレンサルファイド樹脂
は、通常公知の方法、つまり特公昭45−3368号公
報に記載される比較的分子量の小さな重合体を得る方法
あるいは特公昭52−12240号公報や特開昭61−
7332号公報に記載される比較的分子量の大きな重合
体を得る方法などによって製造することができる。
は、通常公知の方法、つまり特公昭45−3368号公
報に記載される比較的分子量の小さな重合体を得る方法
あるいは特公昭52−12240号公報や特開昭61−
7332号公報に記載される比較的分子量の大きな重合
体を得る方法などによって製造することができる。
【0018】本発明においては、上記のようにして得ら
れたポリアリーレンサルファイド樹脂を、空気中加熱に
よる架橋/高分子量化、窒素などの不活性ガス雰囲気下
あるいは減圧下での熱処理、有機溶媒、熱水、酸水溶液
などによる洗浄、酸無水物、アミン、イソシアネート、
官能基含有ジスルフィド化合物などの官能基含有化合物
による活性化などの種々の処理を施した上で使用するこ
とももちろん可能である。
れたポリアリーレンサルファイド樹脂を、空気中加熱に
よる架橋/高分子量化、窒素などの不活性ガス雰囲気下
あるいは減圧下での熱処理、有機溶媒、熱水、酸水溶液
などによる洗浄、酸無水物、アミン、イソシアネート、
官能基含有ジスルフィド化合物などの官能基含有化合物
による活性化などの種々の処理を施した上で使用するこ
とももちろん可能である。
【0019】ポリアリーレンサルファイド樹脂を加熱に
より架橋/高分子量化する場合の具体的方法としては、
空気、酸素などの酸化性ガス雰囲気下あるいは前記酸化
性ガスと窒素、アルゴンなどの不活性ガスとの混合ガス
雰囲気下で、加熱容器中で所定の温度において希望する
溶融粘度が得られるまで加熱を行う方法を例示すること
ができる。この場合の加熱処理温度としては、通常15
0〜280℃の範囲が選択され、好ましくは200〜2
70℃であり、処理時間としては、通常0.5〜100
時間の範囲が選択され、好ましくは2〜50時間である
が、この両者をコントロールすることによって目標とす
る粘度レベルを得ることができる。加熱処理の装置は通
常の熱風乾燥機でもまた回転式あるいは撹拌翼付の加熱
装置であってもよいが、効率よくしかもより均一に処理
する場合は、回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置を用い
るのがより好ましい。
より架橋/高分子量化する場合の具体的方法としては、
空気、酸素などの酸化性ガス雰囲気下あるいは前記酸化
性ガスと窒素、アルゴンなどの不活性ガスとの混合ガス
雰囲気下で、加熱容器中で所定の温度において希望する
溶融粘度が得られるまで加熱を行う方法を例示すること
ができる。この場合の加熱処理温度としては、通常15
0〜280℃の範囲が選択され、好ましくは200〜2
70℃であり、処理時間としては、通常0.5〜100
時間の範囲が選択され、好ましくは2〜50時間である
が、この両者をコントロールすることによって目標とす
る粘度レベルを得ることができる。加熱処理の装置は通
常の熱風乾燥機でもまた回転式あるいは撹拌翼付の加熱
装置であってもよいが、効率よくしかもより均一に処理
する場合は、回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置を用い
るのがより好ましい。
【0020】ポリアリーレンサルファイド樹脂を窒素な
どの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧下で熱処理する場
合の具体的方法としては、窒素などの不活性ガス雰囲気
下あるいは減圧下(好ましくは7,000Nm-2以下)
で、加熱処理温度150〜280℃、好ましくは200
〜270℃、加熱時間0.5〜100時間、好ましくは
2〜50時間の条件で加熱処理する方法を例示すること
ができる。加熱処理の装置は、通常の熱風乾燥機でもま
た回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置であってもよい
が、効率よくしかもより均一に処理する場合は、回転式
あるいは撹拌翼付の加熱装置を用いるのがより好まし
い。
どの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧下で熱処理する場
合の具体的方法としては、窒素などの不活性ガス雰囲気
下あるいは減圧下(好ましくは7,000Nm-2以下)
で、加熱処理温度150〜280℃、好ましくは200
〜270℃、加熱時間0.5〜100時間、好ましくは
2〜50時間の条件で加熱処理する方法を例示すること
ができる。加熱処理の装置は、通常の熱風乾燥機でもま
た回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置であってもよい
が、効率よくしかもより均一に処理する場合は、回転式
あるいは撹拌翼付の加熱装置を用いるのがより好まし
い。
【0021】ポリアリーレンサルファイド樹脂を有機溶
媒で洗浄する場合の具体的方法としては、以下の方法を
例示することができる。すなわち、洗浄に用いる有機溶
媒としては、ポリアリーレンサルファイド樹脂を分解す
る作用などを有しないものであれば特に制限はなく、例
えばN−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミドなどの含窒素極性溶媒、ジメチルス
ルホキシド、ジメチルスルホンなどのスルホキシド・ス
ルホン系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチ
ルケトン、アセトフェノンなどのケトン系溶媒、ジメチ
ルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン
などのエーテル系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、
トリクロロエチレン、2塩化エチレン、ジクロルエタ
ン、テトラクロルエタン、クロルベンゼンなどのハロゲ
ン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブ
タノール、ペンタノール、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、フェノール、クレゾール、ポリエチレ
ングリコールなどのアルコール・フェノール系溶媒、お
よびベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素系溶媒などが挙げられる。これらの有機溶媒のなかで
も、特にN−メチルピロリドン、アセトン、ジメチルホ
ルムアミドおよびクロロホルムなどの使用が好ましい。
また、これらの有機溶媒は、1種類または2種類以上の
混合で使用される。有機溶媒による洗浄の方法として
は、有機溶媒中にポリアリーレンサルファイド樹脂を浸
漬せしめるなどの方法があり、必要により適宜撹拌また
は加熱することも可能である。有機溶媒でポリアリーレ
ンサルファイド樹脂を洗浄する際の洗浄温度については
特に制限はなく、常温〜300℃程度の任意の温度が選
択できる。洗浄温度が高くなるほど洗浄効率が高くなる
傾向があるが、通常は常温〜150℃の洗浄温度で十分
な効果が得られる。なお、有機溶媒洗浄を施されたポリ
アリーレンサルファイド樹脂は、残留している有機溶媒
を除去するため、水または温水で数回洗浄することが好
ましい。
媒で洗浄する場合の具体的方法としては、以下の方法を
例示することができる。すなわち、洗浄に用いる有機溶
媒としては、ポリアリーレンサルファイド樹脂を分解す
る作用などを有しないものであれば特に制限はなく、例
えばN−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミドなどの含窒素極性溶媒、ジメチルス
ルホキシド、ジメチルスルホンなどのスルホキシド・ス
ルホン系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチ
ルケトン、アセトフェノンなどのケトン系溶媒、ジメチ
ルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン
などのエーテル系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、
トリクロロエチレン、2塩化エチレン、ジクロルエタ
ン、テトラクロルエタン、クロルベンゼンなどのハロゲ
ン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブ
タノール、ペンタノール、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、フェノール、クレゾール、ポリエチレ
ングリコールなどのアルコール・フェノール系溶媒、お
よびベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素系溶媒などが挙げられる。これらの有機溶媒のなかで
も、特にN−メチルピロリドン、アセトン、ジメチルホ
ルムアミドおよびクロロホルムなどの使用が好ましい。
また、これらの有機溶媒は、1種類または2種類以上の
混合で使用される。有機溶媒による洗浄の方法として
は、有機溶媒中にポリアリーレンサルファイド樹脂を浸
漬せしめるなどの方法があり、必要により適宜撹拌また
は加熱することも可能である。有機溶媒でポリアリーレ
ンサルファイド樹脂を洗浄する際の洗浄温度については
特に制限はなく、常温〜300℃程度の任意の温度が選
択できる。洗浄温度が高くなるほど洗浄効率が高くなる
傾向があるが、通常は常温〜150℃の洗浄温度で十分
な効果が得られる。なお、有機溶媒洗浄を施されたポリ
アリーレンサルファイド樹脂は、残留している有機溶媒
を除去するため、水または温水で数回洗浄することが好
ましい。
【0022】ポリアリーレンサルファイド樹脂を熱水で
処理する場合の具体的方法としては、以下の方法を例示
することができる。すなわち、熱水洗浄によるポリアリ
ーレンサルファイド樹脂の好ましい化学的変性の効果を
発現するために、使用する水は蒸留水あるいは脱イオン
水であることが好ましい。熱水処理の操作は、通常、所
定量の水に所定量のポリアリーレンサルファイド樹脂を
投入し、常圧であるいは圧力容器内で加熱、撹拌するこ
とにより行われる。ポリアリーレンサルファイド樹脂と
水との割合は、水の多いほうが好ましいが、通常、水1
リットルに対し、ポリアリーレンサルファイド樹脂20
0g以下の浴比が選択される。
処理する場合の具体的方法としては、以下の方法を例示
することができる。すなわち、熱水洗浄によるポリアリ
ーレンサルファイド樹脂の好ましい化学的変性の効果を
発現するために、使用する水は蒸留水あるいは脱イオン
水であることが好ましい。熱水処理の操作は、通常、所
定量の水に所定量のポリアリーレンサルファイド樹脂を
投入し、常圧であるいは圧力容器内で加熱、撹拌するこ
とにより行われる。ポリアリーレンサルファイド樹脂と
水との割合は、水の多いほうが好ましいが、通常、水1
リットルに対し、ポリアリーレンサルファイド樹脂20
0g以下の浴比が選択される。
【0023】ポリアリーレンサルファイド樹脂を酸処理
する場合の具体的方法としては、以下の方法を例示する
ことができる。すなわち、酸または酸の水溶液にポリア
リーレンサルファイド樹脂を浸漬せしめるなどの方法が
あり、必要により適宜撹拌または加熱することも可能で
ある。用いられる酸はポリアリーレンサルファイド樹脂
を分解する作用を有しないものであれば特に制限はな
く、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸などの脂肪族飽和
モノカルボン酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸などのハロ
置換脂肪族飽和カルボン酸、アクリル酸、クロトン酸な
どの脂肪族不飽和モノカルボン酸、安息香酸、サリチル
酸などの芳香族カルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハ
ク酸、フタル酸、フマル酸などのジカルボン酸、および
硫酸、リン酸、塩酸、炭酸、珪酸などの無機酸性化合物
などが挙げられる。これらの酸のなかでも、特に酢酸、
塩酸がより好ましく用いられる。酸処理を施されたポリ
アリーレンサルファイド樹脂は、残留している酸または
塩などを除去するため、水または温水で数回洗浄するこ
とが好ましい。また洗浄に用いる水は、酸処理によるポ
リアリーレンサルファイド樹脂の好ましい化学的変性の
効果を損なわない意味で、蒸留水または脱イオン水であ
ることが好ましい。
する場合の具体的方法としては、以下の方法を例示する
ことができる。すなわち、酸または酸の水溶液にポリア
リーレンサルファイド樹脂を浸漬せしめるなどの方法が
あり、必要により適宜撹拌または加熱することも可能で
ある。用いられる酸はポリアリーレンサルファイド樹脂
を分解する作用を有しないものであれば特に制限はな
く、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸などの脂肪族飽和
モノカルボン酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸などのハロ
置換脂肪族飽和カルボン酸、アクリル酸、クロトン酸な
どの脂肪族不飽和モノカルボン酸、安息香酸、サリチル
酸などの芳香族カルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハ
ク酸、フタル酸、フマル酸などのジカルボン酸、および
硫酸、リン酸、塩酸、炭酸、珪酸などの無機酸性化合物
などが挙げられる。これらの酸のなかでも、特に酢酸、
塩酸がより好ましく用いられる。酸処理を施されたポリ
アリーレンサルファイド樹脂は、残留している酸または
塩などを除去するため、水または温水で数回洗浄するこ
とが好ましい。また洗浄に用いる水は、酸処理によるポ
リアリーレンサルファイド樹脂の好ましい化学的変性の
効果を損なわない意味で、蒸留水または脱イオン水であ
ることが好ましい。
【0024】本発明で用いられるポリアリーレンサルフ
ァイド樹脂の溶融粘度は、溶融混練が可能であれば特に
制限はないが、通常0.5〜5,000Pa・s(31
0℃、せん断速度1,000/秒)のものが使用され、
2〜100Pa・sの範囲が好ましく、2〜80Pa・
sの範囲がより好ましい。溶融粘度が小さすぎると機械
物性が低下する傾向にあり、また大きすぎると流動性が
低下する傾向にある。溶融粘度は、キャピログラフ(東
洋精機(株)社製)装置を用い、ダイス長10mm、ダ
イス孔直径0.5〜1.0mmの条件により測定するこ
とができる。
ァイド樹脂の溶融粘度は、溶融混練が可能であれば特に
制限はないが、通常0.5〜5,000Pa・s(31
0℃、せん断速度1,000/秒)のものが使用され、
2〜100Pa・sの範囲が好ましく、2〜80Pa・
sの範囲がより好ましい。溶融粘度が小さすぎると機械
物性が低下する傾向にあり、また大きすぎると流動性が
低下する傾向にある。溶融粘度は、キャピログラフ(東
洋精機(株)社製)装置を用い、ダイス長10mm、ダ
イス孔直径0.5〜1.0mmの条件により測定するこ
とができる。
【0025】本発明で用いられる(b)ガラス転移温度
が140℃以上の非晶性熱可塑性樹脂としては、この条
件を満たすものであればよく、具体例としてはポリカー
ボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリ
スルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリア
リレート系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリアミ
ドイミド系樹脂が例示できるが、なかでもポリフェニレ
ンエーテル系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリス
ルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂が特に適し
ており、ポリフェニレンエーテル系樹脂が特に好まし
い。
が140℃以上の非晶性熱可塑性樹脂としては、この条
件を満たすものであればよく、具体例としてはポリカー
ボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリ
スルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリア
リレート系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリアミ
ドイミド系樹脂が例示できるが、なかでもポリフェニレ
ンエーテル系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリス
ルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂が特に適し
ており、ポリフェニレンエーテル系樹脂が特に好まし
い。
【0026】かかる(b)非晶性熱可塑性樹脂の(a)
と(b)の合計に対する配合量は、(a)ポリアリーレ
ンサルファイド樹脂95〜60重量%と(b)非晶性熱
可塑性樹脂5〜40重量%の範囲が選択され、(a)ポ
リアリーレンサルファイド樹脂90〜70重量%と
(b)非晶性熱可塑性樹脂10〜30重量%の範囲が特
に好ましい。(b)非晶性熱可塑性樹脂の配合量が少な
すぎると、低バリ効果、寸法安定化効果が不十分であ
り、多すぎると溶融流動性を著しく阻害するため好まし
くない。
と(b)の合計に対する配合量は、(a)ポリアリーレ
ンサルファイド樹脂95〜60重量%と(b)非晶性熱
可塑性樹脂5〜40重量%の範囲が選択され、(a)ポ
リアリーレンサルファイド樹脂90〜70重量%と
(b)非晶性熱可塑性樹脂10〜30重量%の範囲が特
に好ましい。(b)非晶性熱可塑性樹脂の配合量が少な
すぎると、低バリ効果、寸法安定化効果が不十分であ
り、多すぎると溶融流動性を著しく阻害するため好まし
くない。
【0027】次に、本発明で用いられる(c)黒鉛は、
人造黒鉛、天然黒鉛のいずれでもよいが、下記式(1)
で表されるp値が0.25以下の黒鉛を用いるのが好ま
しく、0.2以下の黒鉛が、より優れたレーザー焦点の
環境安定性を得る上でより好ましく使用される。p値の
下限については、特に制限はないが、通常0.05以上
であれば十分である。黒鉛はその原料や製造法により黒
鉛化度が異なり、このようなp値を有する黒鉛は、比較
的高度に黒鉛化した(未黒鉛化部分の少ない)黒鉛であ
る。
人造黒鉛、天然黒鉛のいずれでもよいが、下記式(1)
で表されるp値が0.25以下の黒鉛を用いるのが好ま
しく、0.2以下の黒鉛が、より優れたレーザー焦点の
環境安定性を得る上でより好ましく使用される。p値の
下限については、特に制限はないが、通常0.05以上
であれば十分である。黒鉛はその原料や製造法により黒
鉛化度が異なり、このようなp値を有する黒鉛は、比較
的高度に黒鉛化した(未黒鉛化部分の少ない)黒鉛であ
る。
【0028】
p={1−(3.440−d(002)/0.086)}1/2 ・・・(1)
式中、p:未黒鉛化部分が全体に対して占める割合
d(002):黒鉛の(002)面の層間距離
上記式におけるpは、一般にFranklinのp値と
して知られているものである。上記式(1)中の黒鉛の
(002)面の層間距離d(002)は、X線回折法から、
下記式(2)により求められる。
して知られているものである。上記式(1)中の黒鉛の
(002)面の層間距離d(002)は、X線回折法から、
下記式(2)により求められる。
【0029】d(002)=λ/2sinθ・・・(2)
式中、λ:X線の波長
θ:回折角
また黒鉛の形状については、鱗片状または不定形のもの
が特に好ましく用いられる。
が特に好ましく用いられる。
【0030】かかる(b)黒鉛としては、市販のものを
入手することが可能である。具体的には日本黒鉛(株)
製の“KEX”、“CP”、“CSPE”、ティムカル
社製“KS”シリーズなどを使用することができる。
入手することが可能である。具体的には日本黒鉛(株)
製の“KEX”、“CP”、“CSPE”、ティムカル
社製“KS”シリーズなどを使用することができる。
【0031】かかる(c)黒鉛の配合量は、(a)ポリ
アリーレンサルファイド樹脂と(b)非晶性熱可塑性樹
脂からなる樹脂混合物100重量部に対し、(c)黒鉛
10〜200重量部の範囲が選択され、15〜100重
量部の範囲がより好ましく、20〜80重量部の範囲が
更に好ましい。配合量が少なすぎると十分な熱伝導率が
得られず、多すぎると溶融流動性を著しく阻害するため
好ましくない。
アリーレンサルファイド樹脂と(b)非晶性熱可塑性樹
脂からなる樹脂混合物100重量部に対し、(c)黒鉛
10〜200重量部の範囲が選択され、15〜100重
量部の範囲がより好ましく、20〜80重量部の範囲が
更に好ましい。配合量が少なすぎると十分な熱伝導率が
得られず、多すぎると溶融流動性を著しく阻害するため
好ましくない。
【0032】本発明では機械的強度向上を目的として
(d)繊維状フィラーを配合することも可能である。か
かる繊維状フィラーの具体例としては、ガラス繊維、炭
素繊維、チタン酸カリウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ、硼
酸アルミウィスカ、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化
珪素繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ繊
維、金属繊維などが用いられ、これらは2種類以上併用
することも可能である。また、これら充填材をイソシア
ネート系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート
系化合物、有機ボラン系化合物およびエポキシ化合物な
どのカップリング剤で予備処理して使用することは、よ
り優れた機械的強度を得る意味において好ましい。中で
もガラス繊維、炭素繊維がより好適に用いられる。
(d)繊維状フィラーを配合することも可能である。か
かる繊維状フィラーの具体例としては、ガラス繊維、炭
素繊維、チタン酸カリウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ、硼
酸アルミウィスカ、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化
珪素繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ繊
維、金属繊維などが用いられ、これらは2種類以上併用
することも可能である。また、これら充填材をイソシア
ネート系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート
系化合物、有機ボラン系化合物およびエポキシ化合物な
どのカップリング剤で予備処理して使用することは、よ
り優れた機械的強度を得る意味において好ましい。中で
もガラス繊維、炭素繊維がより好適に用いられる。
【0033】(d)繊維状フィラーの配合量は、上記樹
脂混合物100重量部当たり、15〜200重量部の範
囲であることが好ましく、20〜100重量部であるこ
とがより好ましい。
脂混合物100重量部当たり、15〜200重量部の範
囲であることが好ましく、20〜100重量部であるこ
とがより好ましい。
【0034】また本発明において(c)黒鉛、(d)繊
維状フィラー以外のフィラーを配合することも可能であ
る。その具体例としては、タルク、ワラステナイト、ゼ
オライト、セリサイト、マイカ、カオリン、クレー、パ
イロフィライト、ベントナイト、アスベスト、アルミナ
シリケートなどの珪酸塩、アルミナ、酸化マグネシウ
ム、酸化鉄などの金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシウ
ム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、水酸化カルシウム、水
酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの水酸化
物、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラス粉、セラミ
ックビーズ、窒化ホウ素、炭化珪素、カーボンブラック
およびシリカなどが用いられ、これらは中空であっても
よく、さらにはこれら充填剤を2種類以上併用すること
も可能である。また、これらの充填材をイソシアネート
系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合
物、有機ボラン系化合物およびエポキシ化合物などのカ
ップリング剤で予備処理して使用してもよい。
維状フィラー以外のフィラーを配合することも可能であ
る。その具体例としては、タルク、ワラステナイト、ゼ
オライト、セリサイト、マイカ、カオリン、クレー、パ
イロフィライト、ベントナイト、アスベスト、アルミナ
シリケートなどの珪酸塩、アルミナ、酸化マグネシウ
ム、酸化鉄などの金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシウ
ム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、水酸化カルシウム、水
酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの水酸化
物、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラス粉、セラミ
ックビーズ、窒化ホウ素、炭化珪素、カーボンブラック
およびシリカなどが用いられ、これらは中空であっても
よく、さらにはこれら充填剤を2種類以上併用すること
も可能である。また、これらの充填材をイソシアネート
系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合
物、有機ボラン系化合物およびエポキシ化合物などのカ
ップリング剤で予備処理して使用してもよい。
【0035】その配合量は優れた溶融流動性と熱伝導性
の両立の観点から、ポリアリーレンサルファイド樹脂1
00重量部に対し、100重量部未満の範囲が好まし
く、25重量部未満の範囲がより好ましい。
の両立の観点から、ポリアリーレンサルファイド樹脂1
00重量部に対し、100重量部未満の範囲が好まし
く、25重量部未満の範囲がより好ましい。
【0036】また、本発明のポリアリーレンサルファイ
ド樹脂組成物に対し、更にエポキシ基、アミノ基、イソ
シアネート基、水酸基、メルカプト基、ウレイド基の中
から選ばれた少なくとも1種の官能基を有するアルコキ
シシランを添加することは、機械的強度、靱性などの向
上に有効である。かかる化合物の具体例としては、γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルトリエトキシシシラン、β−(3,4−
エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランな
どのエポキシ基含有アルコキシシラン化合物、γ−メル
カプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプ
ロピルトリエトキシシランなどのメルカプト基含有アル
コキシシラン化合物、γ−ウレイドプロピルトリエトキ
シシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシシラ
ン、γ−(2−ウレイドエチル)アミノプロピルトリメ
トキシシランなどのウレイド基含有アルコキシシラン化
合物、γ−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、
γ−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、γ−イ
ソシアナトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−イソ
シアナトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシ
アナトプロピルエチルジメトキシシラン、γ−イソシア
ナトプロピルエチルジエトキシシラン、γ−イソシアナ
トプロピルトリクロロシランなどのイソシアナト基含有
アルコキシシラン化合物、γ−(2−アミノエチル)ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミ
ノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ基含有ア
ルコキシシラン化合物、およびγ−ヒドロキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−ヒドロキシプロピルトリエト
キシシランなどの水酸基含有アルコキシシラン化合物な
どが挙げられる。
ド樹脂組成物に対し、更にエポキシ基、アミノ基、イソ
シアネート基、水酸基、メルカプト基、ウレイド基の中
から選ばれた少なくとも1種の官能基を有するアルコキ
シシランを添加することは、機械的強度、靱性などの向
上に有効である。かかる化合物の具体例としては、γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルトリエトキシシシラン、β−(3,4−
エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランな
どのエポキシ基含有アルコキシシラン化合物、γ−メル
カプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプ
ロピルトリエトキシシランなどのメルカプト基含有アル
コキシシラン化合物、γ−ウレイドプロピルトリエトキ
シシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシシラ
ン、γ−(2−ウレイドエチル)アミノプロピルトリメ
トキシシランなどのウレイド基含有アルコキシシラン化
合物、γ−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、
γ−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、γ−イ
ソシアナトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−イソ
シアナトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシ
アナトプロピルエチルジメトキシシラン、γ−イソシア
ナトプロピルエチルジエトキシシラン、γ−イソシアナ
トプロピルトリクロロシランなどのイソシアナト基含有
アルコキシシラン化合物、γ−(2−アミノエチル)ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミ
ノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ基含有ア
ルコキシシラン化合物、およびγ−ヒドロキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−ヒドロキシプロピルトリエト
キシシランなどの水酸基含有アルコキシシラン化合物な
どが挙げられる。
【0037】かかるシラン化合物の好適な添加量は、ポ
リアリーレンスルフィド樹脂100重量部に対し、0.
05〜5重量部の範囲が選択される。
リアリーレンスルフィド樹脂100重量部に対し、0.
05〜5重量部の範囲が選択される。
【0038】また、本発明のポリアリーレンサルファイ
ド樹脂組成物は本発明の効果を損なわない範囲で、ポリ
エステル(PBT、PET、PCTなど)、ポリアミド
(ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロ
ン11、ナイロン12、芳香族ポリアミドなど)、四フ
ッ化ポリエチレン、ポリエーテルケトン、ポリチオエー
テルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、ポリエチレン、ポリスチレン、ポ
リプロピレン、ABS樹脂、ポリアミドエラストマ、ポ
リエステルエラストマ、ポリアルキレンオキサイド、酸
無水物基、エポキシ基、オキサゾリン基含有オレフィン
系共重合体等の樹脂を含んでも良い。
ド樹脂組成物は本発明の効果を損なわない範囲で、ポリ
エステル(PBT、PET、PCTなど)、ポリアミド
(ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロ
ン11、ナイロン12、芳香族ポリアミドなど)、四フ
ッ化ポリエチレン、ポリエーテルケトン、ポリチオエー
テルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、ポリエチレン、ポリスチレン、ポ
リプロピレン、ABS樹脂、ポリアミドエラストマ、ポ
リエステルエラストマ、ポリアルキレンオキサイド、酸
無水物基、エポキシ基、オキサゾリン基含有オレフィン
系共重合体等の樹脂を含んでも良い。
【0039】本発明のポリアリーレンサルファイド樹脂
組成物においては、本発明の効果を損なわない範囲にお
いて、ポリアルキレンオキサイドオリゴマ系化合物、チ
オエーテル系化合物、エステル系化合物、有機リン化合
物などの可塑剤、タルク、カオリン、有機リン化合物な
どの結晶核剤、ポリオレフィン系化合物、シリコーン系
化合物、長鎖脂肪族エステル系化合物、長鎖脂肪族アミ
ド系化合物などの離型剤、ヒンダードフェノール系化合
物、ヒンダードアミン系化合物などの酸化防止剤、熱安
定剤、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニ
ウム、ステアリン酸リチウムなどの滑剤、紫外線防止
剤、カーボンブラック、ベンガラ、顔料などの着色剤、
難燃剤、発泡剤などの通常の添加剤を更に添加すること
ができる。
組成物においては、本発明の効果を損なわない範囲にお
いて、ポリアルキレンオキサイドオリゴマ系化合物、チ
オエーテル系化合物、エステル系化合物、有機リン化合
物などの可塑剤、タルク、カオリン、有機リン化合物な
どの結晶核剤、ポリオレフィン系化合物、シリコーン系
化合物、長鎖脂肪族エステル系化合物、長鎖脂肪族アミ
ド系化合物などの離型剤、ヒンダードフェノール系化合
物、ヒンダードアミン系化合物などの酸化防止剤、熱安
定剤、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニ
ウム、ステアリン酸リチウムなどの滑剤、紫外線防止
剤、カーボンブラック、ベンガラ、顔料などの着色剤、
難燃剤、発泡剤などの通常の添加剤を更に添加すること
ができる。
【0040】本発明のポリアリーレンサルファイド樹脂
組成物の調製方法には特に制限はないが、原料の混合物
を単軸あるいは2軸の押出機、バンバリーミキサー、ニ
ーダーおよびミキシングロールなど通常公知の溶融混合
機に供給して、280〜380℃の温度で混練する方法
などを代表例として挙げることができる。原料の混合順
序にも特に制限はなく、全ての原材料を配合後上記の方
法により溶融混練する方法、一部の原材料を配合後上記
の方法により溶融混練し更に残りの原材料を配合し溶融
混練する方法、あるいは一部の原材料を配合後単軸ある
いは2軸の押出機により溶融混練中にサイドフィーダー
を用いて残りの原材料を混合する方法などのいずれの方
法を用いてもよい。また、少量添加剤成分については、
他の成分を上記の方法などで混練しペレット化した後、
成形前に添加して成形に供することももちろん可能であ
る。
組成物の調製方法には特に制限はないが、原料の混合物
を単軸あるいは2軸の押出機、バンバリーミキサー、ニ
ーダーおよびミキシングロールなど通常公知の溶融混合
機に供給して、280〜380℃の温度で混練する方法
などを代表例として挙げることができる。原料の混合順
序にも特に制限はなく、全ての原材料を配合後上記の方
法により溶融混練する方法、一部の原材料を配合後上記
の方法により溶融混練し更に残りの原材料を配合し溶融
混練する方法、あるいは一部の原材料を配合後単軸ある
いは2軸の押出機により溶融混練中にサイドフィーダー
を用いて残りの原材料を混合する方法などのいずれの方
法を用いてもよい。また、少量添加剤成分については、
他の成分を上記の方法などで混練しペレット化した後、
成形前に添加して成形に供することももちろん可能であ
る。
【0041】本発明のポリアリーレンサルファイド樹脂
組成物は、射出成形、押出成形、圧縮成形および射出圧
縮成形など各種公知の成形法への適用が可能であるが、
特に射出成形には好適な樹脂組成物である。
組成物は、射出成形、押出成形、圧縮成形および射出圧
縮成形など各種公知の成形法への適用が可能であるが、
特に射出成形には好適な樹脂組成物である。
【0042】かくして得られる本発明のポリアリーレン
サルファイド樹脂組成物は、多くの場合、0.5w/m
・K以上の熱伝導性を有し、好ましい態様においては、
0.8w/m・K以上の熱伝導性を有している。このた
め、特にコイルや発熱素子を封止する場合や、レーザー
発信素子を搭載する光ピックアップ部品用途には特に好
適に用い得る。
サルファイド樹脂組成物は、多くの場合、0.5w/m
・K以上の熱伝導性を有し、好ましい態様においては、
0.8w/m・K以上の熱伝導性を有している。このた
め、特にコイルや発熱素子を封止する場合や、レーザー
発信素子を搭載する光ピックアップ部品用途には特に好
適に用い得る。
【0043】本発明のポリアリーレンサルファイド樹脂
組成物は、その他にも、発熱性の高い半導体素子、抵抗
などの封止用樹脂、あるいは高い摩擦熱が発生する部品
に特に好適である他、発電機、電動機、変圧器、変流
器、電圧調整器、整流器、インバーター、継電器、電力
用接点、開閉器、遮断機、ナイフスイッチ、他極ロッ
ド、電気部品キャビネット、ソケット、抵抗器、リレー
ケースなどの電気機器部品用途に特に適している他、セ
ンサー、LEDランプ、コネクター、小型スイッチ、コ
イルボビン、コンデンサー、バリコンケース、発振子、
各種端子板、変成器、プラグ、プリント基板、チューナ
ー、スピーカー、マイクロフォン、ヘッドフォン、小型
モーター、磁気ヘッドベース、パワーモジュール、半導
体、液晶、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、ハード
ディスクドライブ部品(ハードディスクドライブハブ、
アクチュエーター、ハードディスク基板など)、DVD
部品、モーターブラッシュホルダー、パラボラアンテ
ナ、コンピューター関連部品などに代表される電子部
品;VTR部品、テレビ部品、アイロン、ヘアードライ
ヤー、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、オーデ
ィオ・レーザーディスク(登録商標)・コンパクトディ
スクなどの音声機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エア
コン部品、タイプライター部品、ワードプロセッサー部
品などに代表される家庭、事務電気製品部品;オフィス
コンピューター関連部品、電話器関連部品、ファクシミ
リ関連部品、複写機関連部品、洗浄用治具、モーター部
品、ライター、タイプライターなどに代表される機械関
連部品;顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計などに代表され
る光学機器、精密機械関連部品;オルタネーターターミ
ナル、オルタネーターコネクター,ICレギュレータ
ー、ライトディヤー用ポテンシオメーターベース、排気
ガスバルブなどの各種バルブ、燃料関係・排気系・吸気
系各種パイプ、エアーインテークノズルスノーケル、イ
ンテークマニホールド、燃料ポンプ、エンジン冷却水ジ
ョイント、キャブレターメインボディー、キャブレター
スペーサー、排気ガスセンサー、冷却水センサー、油温
センサー、ブレーキパットウェアーセンサー、スロット
ルポジションセンサー、クランクシャフトポジションセ
ンサー、エアーフローメーター、ブレーキパッド摩耗セ
ンサー、エアコン用サーモスタットベース、暖房温風フ
ローコントロールバルブ、ラジエーターモーター用ブラ
ッシュホルダー、ウォーターポンプインペラー、タービ
ンベイン、ワイパーモーター関係部品、デュストリビュ
ーター、スタータースイッチ、スターターリレー、トラ
ンスミッション用ワイヤーハーネス、ウィンドウォッシ
ャーノズル、エアコンパネルスイッチ基板、燃料関係電
磁気弁用コイル、ヒューズ用コネクター、ホーンターミ
ナル、電装部品絶縁板、ステップモーターローター、ラ
ンプソケット、ランプリフレクター、ランプハウジン
グ、ブレーキピストン、ソレノイドボビン、エンジンオ
イルフィルター、点火装置ケースなどの自動車・車両関
連部品などの各種用途にも適用できる。
組成物は、その他にも、発熱性の高い半導体素子、抵抗
などの封止用樹脂、あるいは高い摩擦熱が発生する部品
に特に好適である他、発電機、電動機、変圧器、変流
器、電圧調整器、整流器、インバーター、継電器、電力
用接点、開閉器、遮断機、ナイフスイッチ、他極ロッ
ド、電気部品キャビネット、ソケット、抵抗器、リレー
ケースなどの電気機器部品用途に特に適している他、セ
ンサー、LEDランプ、コネクター、小型スイッチ、コ
イルボビン、コンデンサー、バリコンケース、発振子、
各種端子板、変成器、プラグ、プリント基板、チューナ
ー、スピーカー、マイクロフォン、ヘッドフォン、小型
モーター、磁気ヘッドベース、パワーモジュール、半導
体、液晶、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、ハード
ディスクドライブ部品(ハードディスクドライブハブ、
アクチュエーター、ハードディスク基板など)、DVD
部品、モーターブラッシュホルダー、パラボラアンテ
ナ、コンピューター関連部品などに代表される電子部
品;VTR部品、テレビ部品、アイロン、ヘアードライ
ヤー、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、オーデ
ィオ・レーザーディスク(登録商標)・コンパクトディ
スクなどの音声機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エア
コン部品、タイプライター部品、ワードプロセッサー部
品などに代表される家庭、事務電気製品部品;オフィス
コンピューター関連部品、電話器関連部品、ファクシミ
リ関連部品、複写機関連部品、洗浄用治具、モーター部
品、ライター、タイプライターなどに代表される機械関
連部品;顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計などに代表され
る光学機器、精密機械関連部品;オルタネーターターミ
ナル、オルタネーターコネクター,ICレギュレータ
ー、ライトディヤー用ポテンシオメーターベース、排気
ガスバルブなどの各種バルブ、燃料関係・排気系・吸気
系各種パイプ、エアーインテークノズルスノーケル、イ
ンテークマニホールド、燃料ポンプ、エンジン冷却水ジ
ョイント、キャブレターメインボディー、キャブレター
スペーサー、排気ガスセンサー、冷却水センサー、油温
センサー、ブレーキパットウェアーセンサー、スロット
ルポジションセンサー、クランクシャフトポジションセ
ンサー、エアーフローメーター、ブレーキパッド摩耗セ
ンサー、エアコン用サーモスタットベース、暖房温風フ
ローコントロールバルブ、ラジエーターモーター用ブラ
ッシュホルダー、ウォーターポンプインペラー、タービ
ンベイン、ワイパーモーター関係部品、デュストリビュ
ーター、スタータースイッチ、スターターリレー、トラ
ンスミッション用ワイヤーハーネス、ウィンドウォッシ
ャーノズル、エアコンパネルスイッチ基板、燃料関係電
磁気弁用コイル、ヒューズ用コネクター、ホーンターミ
ナル、電装部品絶縁板、ステップモーターローター、ラ
ンプソケット、ランプリフレクター、ランプハウジン
グ、ブレーキピストン、ソレノイドボビン、エンジンオ
イルフィルター、点火装置ケースなどの自動車・車両関
連部品などの各種用途にも適用できる。
【0044】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例の記載に限定される
ものではない。なお、下記物性値の測定は以下の方法に
したがって測定した。
説明するが、本発明はこれら実施例の記載に限定される
ものではない。なお、下記物性値の測定は以下の方法に
したがって測定した。
【0045】(1)曲げ強度:ASTM D790に準
じて測定を行った。具体的には次の様に測定を行った。
本発明のポリアリーレンサルファイド樹脂組成物ペレッ
トを、シリンダー温度330℃、金型温度140℃に設
定した住友−ネスタール社製射出成形機(SG75−H
IPRO・MIII)に供給し、射出圧力=成形下限圧力
+5kgf/cm2ゲージ圧にて射出成形を行い、幅12.7
mm×高さ6.4mm×長さ127mmの試験片を得
た。この試験片を用い、23℃、相対湿度50%の雰囲
気下、スパン100mm、歪み速度3mm/minの条
件で測定を行った。
じて測定を行った。具体的には次の様に測定を行った。
本発明のポリアリーレンサルファイド樹脂組成物ペレッ
トを、シリンダー温度330℃、金型温度140℃に設
定した住友−ネスタール社製射出成形機(SG75−H
IPRO・MIII)に供給し、射出圧力=成形下限圧力
+5kgf/cm2ゲージ圧にて射出成形を行い、幅12.7
mm×高さ6.4mm×長さ127mmの試験片を得
た。この試験片を用い、23℃、相対湿度50%の雰囲
気下、スパン100mm、歪み速度3mm/minの条
件で測定を行った。
【0046】(2)溶融流動性(成形下限圧)の測定
シリンダー温度330℃、金型温度140℃に設定した
住友−ネスタール社製射出成形機を用い(SG75−H
IPRO・MIII)ASTM1号試験片、幅12.7m
m×高さ6.4mm×長さ127mmの試験片、幅1
2.7mm×厚み3.1mm×長さ64mmの試験片2
個の計4個取り試験片を成形し、全て充填するのに要す
る射出圧力(成形下限圧)を測定して溶融流動性の目安
とした。この値が低い程、溶融流動性に優れていると言
える。
住友−ネスタール社製射出成形機を用い(SG75−H
IPRO・MIII)ASTM1号試験片、幅12.7m
m×高さ6.4mm×長さ127mmの試験片、幅1
2.7mm×厚み3.1mm×長さ64mmの試験片2
個の計4個取り試験片を成形し、全て充填するのに要す
る射出圧力(成形下限圧)を測定して溶融流動性の目安
とした。この値が低い程、溶融流動性に優れていると言
える。
【0047】(3)熱伝導率:熱伝導率λは、熱拡散率
αと熱容量ρCpを下記方法により求め、その積として
次式で算出した。
αと熱容量ρCpを下記方法により求め、その積として
次式で算出した。
【0048】λ=αρCp
λ :熱伝導率(w/mk)
α :熱拡散率(m2 /s)
ρCp:熱容量 (J/m3 ・K)
密度ρは浸漬液水、質量測定には電子分析天秤を用い2
3℃で、アルキメデス法にて測定した。
3℃で、アルキメデス法にて測定した。
【0049】熱拡散率は、上記曲げ試験片と同一条件で
射出成形したASTM1号ダンベル片からの切削加工品
(直径約10mm、厚さ約1mmの円板状試験片)をサ
ンプルとして用い、測定装置として真空理工(株)製T
C−7000(ルビーレーザー)を用い、80℃の条件
下レーザーフラッシュ法にて測定した。
射出成形したASTM1号ダンベル片からの切削加工品
(直径約10mm、厚さ約1mmの円板状試験片)をサ
ンプルとして用い、測定装置として真空理工(株)製T
C−7000(ルビーレーザー)を用い、80℃の条件
下レーザーフラッシュ法にて測定した。
【0050】比熱Cpは装置としてパーキンエルマー社
製DSC−2を用い昇温速度10℃/分の条件下DSC
法にて測定した。
製DSC−2を用い昇温速度10℃/分の条件下DSC
法にて測定した。
【0051】(4)バリ長さの測定:円周上に(a)幅4
mm×長さ20mm×厚み500μm、(b)幅4mm×
長さ20mm×厚み20μmの2つの突起部を有する8
0mm直径×2mm厚の円盤形状金型を用いて射出成形
を行い、厚みの厚い(a)の突起部が先端まで充填される
時の厚みの薄い(b)の突起部の充填長さを測定しバリ長
さとした。なお、ゲート位置は円板中心部分とした。
mm×長さ20mm×厚み500μm、(b)幅4mm×
長さ20mm×厚み20μmの2つの突起部を有する8
0mm直径×2mm厚の円盤形状金型を用いて射出成形
を行い、厚みの厚い(a)の突起部が先端まで充填される
時の厚みの薄い(b)の突起部の充填長さを測定しバリ長
さとした。なお、ゲート位置は円板中心部分とした。
【0052】(a)ポリアリーレンサルファイド樹脂と
して下記3種類のポリフェニレンスルフィド樹脂(PP
S)を用意した。 PPS−1:東レ(株)、M2888(直鎖タイプ)、
溶融粘度60Pa・s、 PPS−2:東レ(株)、M3910(直鎖タイプ)、
溶融粘度20Pa・s PPS−3:東レ(株)、M2100(架橋タイプ)、
溶融粘度130Pa・s なお、溶融粘度はキャピログラフ1C(東洋精機(株)
社製、ダイス長10mm、孔直径0.5〜1mm)を用
い、310℃、剪断速度1000/秒の条件で測定した
値である。
して下記3種類のポリフェニレンスルフィド樹脂(PP
S)を用意した。 PPS−1:東レ(株)、M2888(直鎖タイプ)、
溶融粘度60Pa・s、 PPS−2:東レ(株)、M3910(直鎖タイプ)、
溶融粘度20Pa・s PPS−3:東レ(株)、M2100(架橋タイプ)、
溶融粘度130Pa・s なお、溶融粘度はキャピログラフ1C(東洋精機(株)
社製、ダイス長10mm、孔直径0.5〜1mm)を用
い、310℃、剪断速度1000/秒の条件で測定した
値である。
【0053】(b)ガラス転移温度が140℃以上の非
晶性熱可塑性樹脂として下記のものを準備した。
晶性熱可塑性樹脂として下記のものを準備した。
【0054】PPE:ポリフェニレンエーテル:YPX
−100F(三菱エンジニアリングプラスチックス社
製、ガラス転移温度205℃) PEI:ポリエーテルイミド:ウルテム1010(日本
ジーイープラスチクッス社製、ガラス転移温度217
℃) PSF:ポリスルホン:ユーデルP−1800(テイジ
ンアモコエンジニアリングプラスチックス社製、ガラス
転移温度189℃) PES:ポリエーテルスルホン:スミカエクセル360
0P(住友化学工業社製、ガラス転移温度230℃) (c)黒鉛として下記のものを準備した。 黒鉛−1:日本黒鉛社製 KEX 、p値0.19、鱗
片状 黒鉛−2:日本黒鉛社製 CP、p値0.15、鱗片状 黒鉛−3:日本黒鉛社製 HAG−15、p値0.2
8、鱗片状 なお、p値は下記方法で決定した。すなわち、X線回折
法および下記(2)式から黒鉛の(002)面の層間距
離d(002)を求め、下記(1)式より算出した。
−100F(三菱エンジニアリングプラスチックス社
製、ガラス転移温度205℃) PEI:ポリエーテルイミド:ウルテム1010(日本
ジーイープラスチクッス社製、ガラス転移温度217
℃) PSF:ポリスルホン:ユーデルP−1800(テイジ
ンアモコエンジニアリングプラスチックス社製、ガラス
転移温度189℃) PES:ポリエーテルスルホン:スミカエクセル360
0P(住友化学工業社製、ガラス転移温度230℃) (c)黒鉛として下記のものを準備した。 黒鉛−1:日本黒鉛社製 KEX 、p値0.19、鱗
片状 黒鉛−2:日本黒鉛社製 CP、p値0.15、鱗片状 黒鉛−3:日本黒鉛社製 HAG−15、p値0.2
8、鱗片状 なお、p値は下記方法で決定した。すなわち、X線回折
法および下記(2)式から黒鉛の(002)面の層間距
離d(002)を求め、下記(1)式より算出した。
【0055】
p={1−(3.440−d(002)/0.086)}1/2 ・・・(1)
式中、p:未黒鉛化部分が全体に対して占める割合
d(002):黒鉛の(002)面の層間距離
d(002)=λ/2sinθ・・・(2)
式中、λ:X線の波長
θ:回折角。
【0056】(d)その他フィラーとして下記のものを
準備した。
準備した。
【0057】ガラス繊維:直径13μm(旭ファイバー
ガラス(株)製 MAFT523) [実施例1〜6]表1に示すポリアリーレンサルファイ
ド樹脂、ガラス転移温度が140℃以上の非晶性熱可塑
性樹脂、黒鉛及びその他配合物を表1に示す配合比でド
ライブレンドし、スクリュー型2軸押出機(池貝PCM
−30)を用い、シリンダー温度320℃、スクリュー
回転数150rpmの条件で運転中の押し出し機のフィ
ーダーに供給して溶融混練を行い、押し出しガットを冷
却後ペレタイザーまたはホットカッターでペレット化し
た。
ガラス(株)製 MAFT523) [実施例1〜6]表1に示すポリアリーレンサルファイ
ド樹脂、ガラス転移温度が140℃以上の非晶性熱可塑
性樹脂、黒鉛及びその他配合物を表1に示す配合比でド
ライブレンドし、スクリュー型2軸押出機(池貝PCM
−30)を用い、シリンダー温度320℃、スクリュー
回転数150rpmの条件で運転中の押し出し機のフィ
ーダーに供給して溶融混練を行い、押し出しガットを冷
却後ペレタイザーまたはホットカッターでペレット化し
た。
【0058】ここで得られたポリアリーレンサルファイ
ド樹脂組成物を種々の試験片に射出成形して、材料強度
および熱伝導率などを測定した結果は表1に示すとおり
であり、実用に十分な程度の曲げ強度を維持しながら、
極めて優れた熱伝導率、溶融流動性、低バリ性を有する
ことがわかる。
ド樹脂組成物を種々の試験片に射出成形して、材料強度
および熱伝導率などを測定した結果は表1に示すとおり
であり、実用に十分な程度の曲げ強度を維持しながら、
極めて優れた熱伝導率、溶融流動性、低バリ性を有する
ことがわかる。
【0059】[実施例7]PPSとしてPPS−3を用
いた以外は実施例1と同様の方法で溶融混練、ペレタイ
ズ、評価を行った。結果を表1に示す。PPSとしては
より低粘度のPPSを用いた方が、溶融流動性、低バリ
性の点で優れることがわかる。
いた以外は実施例1と同様の方法で溶融混練、ペレタイ
ズ、評価を行った。結果を表1に示す。PPSとしては
より低粘度のPPSを用いた方が、溶融流動性、低バリ
性の点で優れることがわかる。
【0060】[実施例8]黒鉛として黒鉛−3を用いた
以外は実施例1と同様の方法で溶融混練、ペレタイズ、
評価を行った。結果を表1に示す。黒鉛としてはp値の
小さい黒鉛を用いた方が、熱伝導率、低バリ性等の点で
優れることがわかる。
以外は実施例1と同様の方法で溶融混練、ペレタイズ、
評価を行った。結果を表1に示す。黒鉛としてはp値の
小さい黒鉛を用いた方が、熱伝導率、低バリ性等の点で
優れることがわかる。
【0061】[比較例1]ガラス転移温度が140℃以
上の非晶性熱可塑性樹脂を用いなかったこと以外は、実
施例1と同様の方法で溶融混練、ペレタイズ、評価を行
った。結果を表2に示す。バリ発生量が非常に多く、ま
た熱伝導率も低いことがわかる。
上の非晶性熱可塑性樹脂を用いなかったこと以外は、実
施例1と同様の方法で溶融混練、ペレタイズ、評価を行
った。結果を表2に示す。バリ発生量が非常に多く、ま
た熱伝導率も低いことがわかる。
【0062】[比較例2]ガラス転移温度が140℃以
上の非晶性熱可塑性樹脂を50重量%用いたこと以外
は、実施例1と同様の方法で溶融混練、ペレタイズ、評
価を行った。結果を表2に示す。溶融流動性が著しく悪
化することがわかる。
上の非晶性熱可塑性樹脂を50重量%用いたこと以外
は、実施例1と同様の方法で溶融混練、ペレタイズ、評
価を行った。結果を表2に示す。溶融流動性が著しく悪
化することがわかる。
【0063】[比較例3]黒鉛を配合しなかったこと以
外は、実施例1と同様の方法で溶融混練、ペレタイズ、
評価を行った。結果を表2に示す。熱伝導率が非常に低
く、バリ発生量も多いことがわかる。
外は、実施例1と同様の方法で溶融混練、ペレタイズ、
評価を行った。結果を表2に示す。熱伝導率が非常に低
く、バリ発生量も多いことがわかる。
【0064】[比較例4]黒鉛を250重量部配合した
こと以外は、実施例1と同様の方法で溶融混練、ペレタ
イズ、評価を行った。結果を表2に示す。溶融流動性が
著しく劣ることがわかる。
こと以外は、実施例1と同様の方法で溶融混練、ペレタ
イズ、評価を行った。結果を表2に示す。溶融流動性が
著しく劣ることがわかる。
【0065】[比較例5]ガラス転移温度が140℃以
上の非晶性熱可塑性樹脂、黒鉛共に用いなかったこと以
外は、実施例1と同様の方法で溶融混練、ペレタイズ、
評価を行った。結果を表2に示す。バリ発生量が非常に
多く、熱伝導率も低いことがわかる。
上の非晶性熱可塑性樹脂、黒鉛共に用いなかったこと以
外は、実施例1と同様の方法で溶融混練、ペレタイズ、
評価を行った。結果を表2に示す。バリ発生量が非常に
多く、熱伝導率も低いことがわかる。
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のポリアリ
ーレンサルファイド樹脂組成物は熱伝導性、低バリ性、
溶融流動性、耐熱性に優れることから、電気、電子部品
あるいは自動車電装部品などの電気部品用途に特に有用
であり、その他にも種々の広い分野に適用することがで
きる。
ーレンサルファイド樹脂組成物は熱伝導性、低バリ性、
溶融流動性、耐熱性に優れることから、電気、電子部品
あるいは自動車電装部品などの電気部品用途に特に有用
であり、その他にも種々の広い分野に適用することがで
きる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 4J002 CH072 CM042 CN011 CN032
DA026 GN00 GQ00
Claims (5)
- 【請求項1】(a)ポリアリーレンサルファイド樹脂9
5〜60重量%と(b)ガラス転移温度が140℃以上
の非晶性熱可塑性樹脂5〜40重量%からなる樹脂混合
物100重量部に対し(c)黒鉛を10〜200重量部
配合してなるポリアリーレンサルファイド樹脂組成物。 - 【請求項2】(b)ガラス転移温度が140℃以上の非
晶性熱可塑性樹脂が、ポリフェニレンエーテル、ポリエ
ーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンか
ら選ばれる少なくとも1種である請求項1記載のポリア
リーレンサルファイド樹脂組成物。 - 【請求項3】(c)黒鉛として、下記式(1)で表され
るp値が0.25以下である黒鉛を用いることを特徴と
する請求項1または2記載のポリアリーレンサルファイ
ド樹脂組成物。 p={1−(3.440−d(002)/0.086)}1/2 ・・・(1) 式中、p:未黒鉛化部分が全体に対して占める割合 d(002):黒鉛の(002)面の層間距離 - 【請求項4】更に(d)繊維状フィラーを、上記樹脂混
合物100重量部当たり、15〜100重量部配合した
請求項1〜3のいずれか記載のポリアリーレンサルファ
イド樹脂組成物。 - 【請求項5】ポリアリーレンサルファイド樹脂の310
℃、せん断速度1,000/秒における溶融粘度が2〜
80Pa・sである請求項1〜4のいずれか記載のポリ
アリーレンサルファイド樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002077450A JP2003268236A (ja) | 2002-03-20 | 2002-03-20 | ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002077450A JP2003268236A (ja) | 2002-03-20 | 2002-03-20 | ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003268236A true JP2003268236A (ja) | 2003-09-25 |
Family
ID=29205727
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002077450A Pending JP2003268236A (ja) | 2002-03-20 | 2002-03-20 | ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003268236A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007045988A (ja) * | 2005-08-12 | 2007-02-22 | Tosoh Corp | ポリアリーレンスルフィド組成物 |
JP2007051270A (ja) * | 2005-05-25 | 2007-03-01 | Tosoh Corp | ポリアリーレンスルフィド組成物 |
JP2007051264A (ja) * | 2005-07-22 | 2007-03-01 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 繊維強化複合材料 |
JP2007106950A (ja) * | 2005-10-17 | 2007-04-26 | Tosoh Corp | ポリアリーレンスルフィド組成物 |
JP2007146105A (ja) * | 2005-11-04 | 2007-06-14 | Tosoh Corp | ポリアリーレンスルフィド組成物 |
WO2007108384A1 (ja) | 2006-03-16 | 2007-09-27 | Toray Industries, Inc. | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物、その製造方法および成形品 |
JP2007291220A (ja) * | 2006-04-25 | 2007-11-08 | Tosoh Corp | ポリアリーレンスルフィド組成物 |
JP2007291300A (ja) * | 2006-04-27 | 2007-11-08 | Tosoh Corp | ポリアリーレンスルフィド組成物 |
WO2012053505A1 (ja) | 2010-10-20 | 2012-04-26 | 東レ株式会社 | 熱可塑性樹脂組成物の製造方法、熱可塑性樹脂組成物および成形品 |
CN104853499A (zh) * | 2015-05-26 | 2015-08-19 | 苏州福利恒电子科技有限公司 | 一种节能声控灯电路 |
JP2019067687A (ja) * | 2017-10-04 | 2019-04-25 | 信越ポリマー株式会社 | 燃料電池用セパレータ |
JP7560381B2 (ja) | 2021-02-16 | 2024-10-02 | 帝人株式会社 | 樹脂組成物およびその製造方法 |
-
2002
- 2002-03-20 JP JP2002077450A patent/JP2003268236A/ja active Pending
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US8221862B2 (en) | 2006-03-16 | 2012-07-17 | Toray Industries, Inc. | Polyphenylene sulfide resin composition, process for producing the same, and molded article |
WO2007108384A1 (ja) | 2006-03-16 | 2007-09-27 | Toray Industries, Inc. | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物、その製造方法および成形品 |
JP2007291220A (ja) * | 2006-04-25 | 2007-11-08 | Tosoh Corp | ポリアリーレンスルフィド組成物 |
JP2007291300A (ja) * | 2006-04-27 | 2007-11-08 | Tosoh Corp | ポリアリーレンスルフィド組成物 |
WO2012053505A1 (ja) | 2010-10-20 | 2012-04-26 | 東レ株式会社 | 熱可塑性樹脂組成物の製造方法、熱可塑性樹脂組成物および成形品 |
US9290662B2 (en) | 2010-10-20 | 2016-03-22 | Toray Industries, Inc. | Method for producing thermoplastic resin composition, thermoplastic resin composition, and molded article |
CN104853499A (zh) * | 2015-05-26 | 2015-08-19 | 苏州福利恒电子科技有限公司 | 一种节能声控灯电路 |
JP2019067687A (ja) * | 2017-10-04 | 2019-04-25 | 信越ポリマー株式会社 | 燃料電池用セパレータ |
JP7560381B2 (ja) | 2021-02-16 | 2024-10-02 | 帝人株式会社 | 樹脂組成物およびその製造方法 |
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