JP3631992B2 - 配線回路基板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、配線回路基板、詳しくは、電気機器や電子機器に用いられる配線回路基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
フレキシブル配線回路基板などの配線回路基板は、例えば、銅箔などの導体層の片面または両面に、ポリイミド樹脂などの絶縁層が積層されることにより形成されており、各種の電気機器や電子機器に広く用いられている。
【0003】
このような配線回路基板に、部品を実装する場合には、その実装工程において、静電気により実装部品が破壊されることがある。そのため、絶縁層の表面に半導電体層を形成して、帯電した電荷を、その部品の静電気破壊が起こる電位以下に、速やかに減衰させる方法が知られている。より具体的には、例えば、絶縁層の表面に、ポリアニリンやポリピロールなどの半導電性高分子からなる半導電体層を形成する方法、カーボンブラックなどの導電性微粒子を充填した材料からなる半導電体層を形成する方法、あるいは、金属からなる半導電体層を形成する方法などが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ポリアニリンやポリピロールなどの半導電性高分子からなる半導電体層は、配線回路基板を製造する途中工程における酸あるいはアルカリとの接触によって、導電特性を消失してしまうため、めっきや有機防錆処理などを施した後に形成する必要があるが、この時に、めっき表面や有機防錆処理などの特性を変化させる原因となる。
【0005】
また、カーボンブラックなどの導電性微粒子を充填した材料からなる半導電体層は、例えば、ハードディスクドライブなどの精密機器においては、導電性粒子の混入により誤動作や破壊を生じるおそれがあるため、そのような用途には不向きである。
【0006】
さらに、金属からなる半導電体層は、表面抵抗率が非常に低下するので、静電気対策にはなり得るが、その表面抵抗率が低すぎるため、却って実装部品の誤動作が生じる原因となる。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、耐酸耐アルカリなどの耐薬品性に優れ、微粒子の混入がなく、しかも、静電気破壊に対する良好な表面抵抗率を有する半導電体層が形成されている配線回路基板を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の配線回路基板は、導体層の表面に絶縁層が形成され、前記絶縁層の表面に、Ga−In−SnO 2 の半導電体層が形成されていることを特徴としている。
【0010】
また、本発明においては、前記半導電体層の表面抵抗率が、104〜1010Ω/□であることが好ましい。
【0011】
また、本発明においては、前記半導電体層が、物理蒸着法により形成されていることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の配線回路基板の一実施形態の製造方法を示す工程断面図である。この配線回路基板1は、図1(g)に示すように、ベース絶縁層2の一方の表面に、導体層3が所定の配線回路パターンとして形成されており、さらに、その導体層3の表面に、カバー絶縁層4が形成され、さらに、ベース絶縁層2の他方の表面およびカバー絶縁層4の表面に、ベース側半導電体層5およびカバー側半導電体層6がそれぞれ形成されている。
【0013】
ベース絶縁層2およびカバー絶縁層4を形成する材料としては、電気的絶縁性を有し、かつ、適度に可撓性を有するものであれば限定されないが、例えば、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)共重合体樹脂、ポリカーボネート系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂などの熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂が挙げられる。これらのうち、電子材料の分野においては、耐熱性および機械的強度などの観点より、ポリイミド系樹脂が好ましく用いられる。また、これらのうち、感光性樹脂が好ましく用いられ、とりわけ、感光性ポリイミド系樹脂が好ましく用いられる。感光性樹脂を用いれば、この配線回路基板1の製造において、露光および現像によって、絶縁層の形成およびパターン化を同時に行なうことができる。また、ベース絶縁層2およびカバー絶縁層4の厚みは、特に限定されないが、機械的強度および可撓性の観点より、通常、5〜500μm、好ましくは、5〜150μmの範囲で設定される。
【0014】
また、導体層3を形成する材料としては、導電性を有するものであれば限定されないが、例えば、金、銀、銅、白金、鉛、錫、ニッケル、コバルト、インジウム、ロジウム、クロム、タングステン、ルテニウムなどの金属単体、または、これらを成分とする、例えば、はんだ、ニッケル−錫、金−コバルトなどの各種合金などが挙げられる。これらのうち、配線回路形成の容易性および電気的特性などの観点より、銅が好ましく用いられる。また、導体層3の厚みは、特に限定されないが、通常、1〜50μm、好ましくは、配線回路形成の容易性の観点より、1〜20μmの範囲で設定される。なお、導体層3は、後述するように、所定の配線回路パターンとして形成されている。
【0015】
ベース側半導電体層5およびカバー側半導電体層6を形成する材料としては、Ga−In−SnO 2 が挙げられる。
【0016】
また、ベース側半導電体層5およびカバー側半導電体層6の表面抵抗率は、104〜1010Ω/□、さらには、104〜109Ω/□であることが好ましい。表面抵抗率がこの範囲であると、MIL81705規格(±5kV印加後、チャージされた電荷が99%拡散する時間が2秒以下であるという静電気対策の効果を評価する規格)を満足することができる。
【0017】
なお、表面抵抗率の単位は、慣用的に(Ω/□)として表されるが、単に(Ω)として表すこともできる。
【0018】
また、ベース側半導電体層5およびカバー側半導電体層6の厚みは、酸化の度合いに応じて、好ましくは、表面抵抗率が上記した104〜1010Ω/□の範囲となる厚みで設定されるが、例えば、後工程である検査工程における検査の容易性から、可視光の透過率が50%以上となる厚みとして設定されることが好ましく、より具体的には、5〜1000nm、好ましくは、10〜500nmの範囲で設定される。
【0019】
なお、この配線回路基板1には、ベース側半導電体層5およびベース絶縁層2を貫通するベース側貫通孔8が形成され、そのベース側貫通孔8に、ベース側接続端子10が形成されるとともに、カバー側半導電体層6およびカバー絶縁層4を貫通するカバー側貫通孔9が形成され、そのカバー側貫通孔9に、カバー側接続端子11が形成されている。
【0020】
次に、このような配線回路基板1の製造方法について説明する。この配線回路基板1は、図1(a)に示すように、まず、ベース絶縁層2の一方の表面に、導体層3が積層されている二層基材7を用意する。この二層基材7は、例えば、金属箔からなる導体層3の上に、樹脂溶液を塗布後、乾燥および硬化させてフィルム状の樹脂からなるベース絶縁層2を形成することによって、得ることができる。なお、二層基材7は、例えば、金属箔からなる導体層3の上に、予めフィルム状に形成された樹脂からなるベース絶縁層2を、必要により接着剤層を介して貼着することによっても、得ることもできる。
【0021】
次に、この方法では、図1(b)に示すように、ベース絶縁層2の他方の表面に、ベース側半導電体層5を形成する。ベース側半導電体層5の形成は、特に限定されないが、物理蒸着法(PVD法)を用いて形成することが好ましい。物理蒸着法(PVD法)によれば、簡易かつ確実にベース側半導電体層5を均一な薄膜として形成することができる。物理蒸着法(PVD法)としては、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法などの公知の物理蒸着法が用いられる。酸化の制御の容易性および不純物の混入の少なさなどの観点から、好ましくは、スパッタリング法が用いられる。
【0022】
スパッタリング法では、例えば、図2に示すスパッタリング装置が用いられる。すなわち、図2において、このスパッタリング装置では、真空チャンバー21内に、ターゲット22(酸化物(Ga−In−SnO 2 )を形成するための金属)およびアース電極23が所定の間隔を隔てて対向配置されている。ターゲット22には、電源24が接続されるとともに、プラズマエミッションモニター25が、ターゲット22に対してプラズマ発光可能に配置されている。また、アース電極23は、接地されるとともに、その表面に基板26が設置されている。(ここでは、二層基材7のベース絶縁層2がターゲット22と対向するような状態で設置される。)
【0023】
そして、真空チャンバー21内に、酸素などの反応性ガスや、アルゴン、二酸化炭素などの不活性ガスなどの導入ガスを導入して、アース電極の温度を、適宜、0〜200℃、より好ましくは、50〜150℃に設定するとともに、真空度を、0.01〜1Paの範囲、より好ましくは、ターゲット22の付着効率の優位性の観点より、0.1〜1Paの範囲に設定して、電源24から電力(0.5〜10W/cm2、より好ましくは、3〜6W/cm2)を印加し、プラズマエミッションモニター25にて、プラズマの発光強度を一定に保持しながら、ターゲット22をスパッタリングして、ベース絶縁層2の表面にベース側半導電体層5を形成する。
【0024】
スパッタリング法では、真空度、ターゲット22の純度、印加する電源のパワー、膜厚、導入ガスの混合比および導入量、プラズマ発光強度などの因子を制御する必要があるが、ベース側半導電体層5の表面抵抗率を、上記した104〜1010Ω/□の範囲とするためには、とりわけ、膜厚およびプラズマ発光強度の制御が重要となる。例えば、プラズマ発光強度は、ターゲット22に用いられる金属の種類によって特有の発光スペクトル(適合スペクトル)があり、この発光強度を、一定に保持するように導入ガスの導入量を制御することによって、再現性の高い特性を有する皮膜を得ることができる。
【0025】
プラズマの発光強度は、プラズマエミッションモニター25のセットポイントにて制御する。この制御は、導入ガスを導入する前の発光強度を90%として、その相対値をセットポイントとして設定するが、好ましくは、この設定において、ターゲット22によって、ベース側半導電体層5の表面抵抗率が上記した104〜1010Ω/□の範囲となるように適宜設定する。
【0026】
なお、このようなスパッタリング法においては、より具体的には、直流スパッタリング法、高周波スパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法あるいはこれらの複合化法などの公知のスパッタリング法が適宜選択される。
【0027】
また、真空蒸着法では、例えば、真空チャンバー内に、蒸着材料(金属酸化物)と、基板(二層基材7)とを所定の間隔を隔てて対向配置し、真空下、例えば、抵抗加熱法、外熱るつぼ法、電子ビーム法、高周波法、レーザ法などの加熱法によって、ベース絶縁層2の表面に、蒸着材料を蒸着させることにより、ベース側半導電体層5を形成する。なお、真空度などの蒸着条件は、好ましくは、ベース側半導電体層5の表面抵抗率が上記した104〜1010Ω/□の範囲となるように適宜設定される。
【0028】
また、イオンプレーティング法では、例えば、真空チャンバー内に、蒸着材料(金属またはその酸化物)と、基板(二層基材7)とを所定の間隔を隔てて対向配置し、酸素などの反応ガスを導入し、真空下、例えば、直流放電励起方式、高周波放電励起方式、ホローカソード放電方式、アーク放電方式などの放電方式によって、プラズマ放電を発生させるとともに、蒸着材料を反応ガスと反応させて、ベース絶縁層2の表面にベース側半導電体層5を形成する。なお、真空度などのイオンプレーティング条件は、好ましくは、ベース側半導電体層5の表面抵抗率が上記した104〜1010Ω/□の範囲となるように適宜設定される。
【0029】
次いで、この方法では、図1(c)に示すように、導体層3を所定の配線回路パターンにパターン化する。導体層3のパターン化は、例えば、サブトラクティブ法などの公知のパターンニング法が用いられる。サブトラクティブ法では、例えば、導体層3の表面に、所定の配線回路パターンに対応させてエッチングレジストを形成し、そのエッチングレジストをレジストとして導体層3をエッチングし、その後にエッチングレジストを除去すればよい。
【0030】
なお、導体層3のパターン化は、例えば、アディティブ法やセミアディティブ法などを用いてもよく、その場合には、例えば、ベース絶縁層2の表面に、導体層3が所定の配線回路パターンとして同時に形成されるので、その後に、ベース絶縁層2の他方の表面に、ベース側半導電体層5を形成する。
【0031】
次いで、この方法では、図1(d)に示すように、導体層3の表面にカバー絶縁層4を形成する。カバー絶縁層4の形成は、ベース絶縁層2の形成と同様に、導体層3の表面に、樹脂溶液を塗布後、乾燥および硬化させるか、あるいは、予めフィルム状に形成された樹脂からなるカバー絶縁層4を、必要により接着剤層を介して貼着すればよい。
【0032】
そして、図1(e)に示すように、カバー絶縁層4の表面に、カバー側半導電体層6を形成する。カバー側半導電体層6の形成は、ベース側半導電体層5の形成と同様に、物理蒸着法(PVD法)、好ましくは、スパッタリング法を用いて形成する。
【0033】
その後、図1(f)に示すように、導体層3の一方の表面が露出するように、ベース側半導電体層5およびベース絶縁層2を貫通するベース側貫通孔8を形成するとともに、導体層3の他方の表面が露出するように、カバー側半導電体層6およびカバー絶縁層4を貫通するカバー側貫通孔9を形成する。ベース側貫通孔8およびカバー側貫通孔9の形成は、例えば、レーザ加工、ドリル穿孔、パンチング、エッチングなどの公知の穿孔方法が用いられる。
【0034】
そして、図1(g)に示すように、ベース側貫通孔8およびカバー側貫通孔9に、ベース側接続端子10およびカバー側接続端子11を形成することにより、配線回路基板1を得る。ベース側接続端子10およびカバー側接続端子11の形成は、例えば、電解めっきまたは無電解めっきによって、金、銀、銅、はんだなどからなるバンプを形成すればよい。
【0035】
このようにして得られた配線回路基板1には、ベース絶縁層2の表面およびカバー絶縁層4の表面に、静電気破壊に対する良好な表面抵抗率を有するベース側半導電体層5およびカバー側半導電体層6がそれぞれ形成されているので、この配線回路基板1に、部品を実装する場合においては、帯電した電荷を、その部品の静電気破壊が起こる電位以下に、速やかに減衰させることができる。そのため、静電気により実装部品が破壊されることを有効に防止することができる。
【0036】
しかも、これらベース側半導電体層5およびカバー側半導電体層6は、Ga−In−SnO 2 からなるので、耐酸耐アルカリ性が良好で、配線回路基板1を製造する途中工程における酸あるいはアルカリとの接触によっても導電特性が消失してしまうことがなく、さらには、カーボンブラックなどの導電性微粒子のように他の機器に混入するおそれもなく、例えば、ハードディスクドライブなどの精密機器においても良好に用いることができる。
【0037】
なお、上記の方法では、図1(b)の工程において、ベース絶縁層2の表面に、ベース側半導電体層5を形成するとともに、図1(e)の工程において、カバー絶縁層4の表面に、カバー側半導電体層6を形成したが、これらベース側半導電体層5およびカバー側半導電体層6の形成は、図1(f)の工程におけるベース側貫通孔8およびカバー側貫通孔9を形成する以前の工程であれば、いずれの工程において形成してもよい。
【0038】
また、以上の説明においては、配線回路基板1として、ベース絶縁層2、導体層3およびカバー絶縁層4が積層され、ベース絶縁層2およびカバー絶縁層4の表面に、ベース側半導電体層5およびカバー側半導電体層6がそれぞれ積層されているものを例示したが、本発明の配線回路基板としては、これに限定されることなく、例えば、ベース絶縁層2および導体層3が積層され、ベース絶縁層2の表面のみに、ベース側半導電体層5が積層されているものであってもよく、また、導体層3が、2層以上ある多層配線回路基板のベース絶縁層2および/または、カバー絶縁層4に、ベース側半導電体層5および/またはカバー側半導電体層6が積層されているものであってもよい。
【0039】
【実施例】
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、何ら実施例に限定されることはない。
【0044】
実施例1
絶縁層として厚さ25μmのポリイミド樹脂と、導体層として厚さ18μmの銅箔が積層されてなる基板において、ポリイミド樹脂の表面に、半導電体層としてGa−In−SnO2をRFスパッタリングにより形成した。
【0045】
この半導電体層は、図2に示すスパッタリング装置を用い、アース電極を加熱せず、真空度を0.4Pa、電源から印加する電力を3W/cm2として、導入ガスとして、混合比の異なる2種類のアルゴンおよび二酸化炭素の混合ガス(Ar/CO2=50/0、Ar/CO2=20/30)をそれぞれ導入して形成した。
【0046】
得られた各半導電体層の表面抵抗率、および、±5kV印加後、チャージされた電荷が99%拡散する時間を、STATIC DECAY METER−406D(Electro−Tech System社製、測定限界:0.005秒)を用いて測定した。その結果を表1に示す。
【0047】
【表1】
表1から、混合ガスの混合比を変更することにより、表面抵抗率を任意に制御できることがわかる。また、表面抵抗率がこの範囲内にある場合には、±5kV印加後、チャージされた電荷が99%拡散する時間が2秒以内というMIL81705規格を満足していることがわかる。
【0048】
また、得られた半導電体層(混合ガスとして、Ar/CO2=50/0を用いて形成した半導電体層のみ)を、配線回路基板の形成工程で用いられる塩化第二鉄溶液、水酸化ナトリウム溶液および塩酸に浸漬した後の表面抵抗率の変化を測定した。その結果を図3に示す。図3から、この半導電体層は、これら酸性およびアルカリ性の溶液に浸漬した場合においても、半導電性高分子からなる半導電体層のように導電特性を消失することがなく、耐薬品性に優れていることがわかる。
【0049】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明の配線回路基板は、導体層の表面に絶縁層が形成され、絶縁層の表面に、Ga−In−SnO 2 の半導電体層が形成されているので、この配線回路基板に、部品を実装する場合においては、帯電した電荷を、その部品の静電気破壊が起こる電位以下に、速やかに減衰させることができる。そのため、静電気により実装部品が破壊されることを有効に防止することができる。しかも、半導電体層は、Ga−In−SnO 2 からなるので、耐酸耐アルカリ性が良好で、配線回路基板を製造する途中工程における酸あるいはアルカリとの接触によっても導電特性が消失してしまうことがなく、さらには、カーボンブラックなどの導電性微粒子のように他の機器に混入するおそれもなく、例えば、ハードディスクドライブなどの精密機器においても良好に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線回路基板の一実施形態の製造方法を示す工程断面図であって、
(a)は、ベース絶縁層の一方の表面に、導体層が積層されている二層基材を用意する工程、
(b)は、ベース絶縁層の他方の表面に、ベース側半導電体層を形成する工程、
(c)は、導体層を所定の配線回路パターンにパターン化する工程、
(d)は、導体層の表面にカバー絶縁層を形成する工程、
(e)は、カバー絶縁層の表面に、カバー側半導電体層を形成する工程、
(f)は、ベース側貫通孔およびカバー側貫通孔を形成する工程、
(g)は、ベース側接続端子およびカバー側接続端子を形成する工程
を示す。
【図2】スパッタリング装置の概略構成図である。
【図3】実施例1で得られた半導電体層を、塩化第二鉄溶液、水酸化ナトリウム溶液および塩酸に浸漬した後の表面抵抗率の変化を示す図である。
Claims (3)
- 導体層の表面に絶縁層が形成され、前記絶縁層の表面に、Ga−In−SnO 2 の半導電体層が形成されていることを特徴とする、配線回路基板。
- 前記半導電体層の表面抵抗率が、104〜1010Ω/□であることを特徴とする、請求項1に記載の配線回路基板。
- 前記半導電体層が、物理蒸着法により形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の配線回路基板。
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