JP3630617B2 - 厚さ計測装置及び厚さ計測方法 - Google Patents

厚さ計測装置及び厚さ計測方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば燃焼ガスの流路に配置された水管の肉厚を計測する厚さ計測装置及び厚さ計測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
廃棄物などを燃焼させて高温の燃焼ガスを発生させ、この高温の燃焼ガスによって水を加熱して蒸気を発生させる廃熱ボイラが知られている。このような廃熱ボイラでは、通常、燃焼ガスが流れる流路は複数の水管で囲まれている。各水管は円筒状のものであり、その内部には水が流れている。複数の水管は並べて固定されており、これにより水管壁と呼ばれる壁が形成される。上記した高温の燃焼ガスは水管壁に接触しながら流れ、これにより、各水管の内部を流れる水が加熱される。
【0003】
上述したように水管壁には高温の燃焼ガスが接触するので、水管壁の表面は腐食して水管壁が薄くなる。ところが、高温の燃焼ガスは水管壁の表面に一様には接触せず、この結果、燃焼ガスの流れに応じて水管壁の表面が腐食する程度が異なる。このため、水管壁には、その厚さ(肉厚)が短期間で薄くなる部分や長期間経ても比較的厚いままの部分などがある。水管壁を構成する複数の水管には水が流れているので、水管壁の一部でもその厚さが所定の厚さよりも薄くなると危険である。そこで、複数の水管の肉厚が定期的に計測されており、厚さの薄い部分は肉盛などで補修される。また、補修だけではなく水管壁の一部を新品の水管に交換することもある。
【0004】
ところで、水管の肉厚を計測する際は、水管表面に付着している錆やダストを検査員が除去し、超音波厚さ計を用いて水管の肉厚を計測する。また、水管表面は目視によって観察され、その表面の欠陥などが見つけ出される。このような作業は、一般に、足場を築き、その足場の上で行われる。なお、水管を引き抜いて破壊検査をすることもあり、この場合、マクロ観察、ミクロ観察、物性試験等が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように水管表面を目視観察する場合は、検査員の熟練度に依存するので正確に観察されないおそれもある。しかも、目視観察では水管壁を全体的に観察することが困難である。
【0006】
また、水管表面の錆の除去や水管の肉厚計測などは検査員による手作業で行われる。従って、水管表面の錆やダストを除去するために長時間を要し、また、超音波厚さ計を手で支持した状態で使用するので、厚さ計測に個人差が生じるおそれもある。さらに、厚さ測定点が増える場合、その増える割合に比例して時間や検査員の数も増加する。従って、水管の肉厚計測は容易にできる作業ではなく、計測結果に誤差が生じることもある。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑み、水管の肉厚を容易に且つ正確に計測できる厚さ計測装置及び厚さ計測方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の厚さ計測装置は、
(1)ボイラ水管壁を構成する水管の肉厚を計測する厚さ計測器と、
(2)上記水管の表面に磁力で吸着すると共にこの水管との相対位置に応じて傾きながら駆動する駆動装置を有する、上記厚さ計測器が搭載された自走式台車と、
(3)上記厚さ計測器が所定の計測位置で上記水管の肉厚を計測するように上記自走式台車を走行させる台車位置決め手段と、
(4)上記自走式台車に取り付けられた、上記水管の表面を清掃する清掃手段と、
(5)上記厚さ計測器で計測された厚さを担持する信号に基づいて上記水管の肉厚を表示する、上記自走式台車から離れた位置に配置される表示部とを備えたことを特徴とするものである。
【0009】
また、
(6)上記駆動装置は、キャタピラであってもよい。
【0010】
ここで、上記厚さ計測器は、
(7)所定の範囲内で所定方向に移動すると共に、上記水管の肉厚を計測するためのセンサ部を有するものであってもよい。
【0011】
また、
(8)上記自走式台車は、複数の上記水管を跨いで取り付けられて所定の計測位置で停止するものであり、
(9)上記水管の長手方向に交差する左右方向に上記センサ部を移動させてその位置を決めるセンサ部位置決め手段を厚さ計測装置が備えてもよい。
【0012】
さらに、
(10)上記センサ部を上記左右方向に案内するスライドレールと、
(11)上記水管の頂部を検出する光センサとを厚さ計測装置が備えてもよい。
【0013】
さらにまた、上記センサ部は、
(12)上記水管の表面の円周方向に沿って、予め決められた角度だけ旋回するものであってもよい。
【0014】
さらにまた、
(13)上記水管の表面層における磁気特性の変化を検出する、上記自走式台車に搭載された磁気特性検出器を厚さ計測装置が備えてもよい。
【0015】
さらにまた、上記清掃手段は、
(14)その軸方向の力を相殺するブラシを有するものであってもよい。
【0016】
さらにまた、上記表示部は、
(15)上記水管の所定の部位における肉厚を計測した結果と、上記所定の部位における肉厚の過去の計測結果とを比較表示するものであってもよい。
【0017】
さらにまた、上記表示部は、
(16)上記水管の肉厚をこの厚さに応じて色分けすると共に地図状に表示するものであってもよい。
【0018】
さらにまた、上記表示部は、
(17)上記水管の肉厚をこの厚さに応じて等高線で表示するものであってもよい。
【0019】
また、上記目的を達成するための本発明の厚さ計測方法は、
(18)ボイラ水管壁を構成する水管の肉厚を計測する計測器が搭載された台車を上記ボイラ水管壁に吸着させる工程と、
(19)上記水管の表面を清掃する工程と、
(20)上記台車を所定の範囲内で移動させて上記計測器によって上記水管の肉厚を複数箇所で計測する工程と、
(21)これら複数箇所で計測された肉厚を表示する工程とを含むことを特徴とするものである。
【0020】
ここで、
(22)上記水管の表面に磁力で吸着すると共にこの水管との相対位置に応じて傾きながら駆動するキャタピラを上記台車に備えておき、
(23)上記台車を上記水管壁に吸着させる際に、上記複数の水管に跨がって上記キャタピラを磁力で吸着させると共に、これら複数の水管との相対位置に応じて上記キャタピラを傾かせてもよい。
【0021】
さらに、
(24)上記水管の肉厚を計測する工程は、予め決められた複数の位置まで上記台車を順次に移動させ停止させて上記水管の肉厚を複数箇所で計測することを繰り返す工程であってもよい。
【0022】
さらにまた、
(25)上記計測された肉厚を表示する工程は、上記複数箇所で肉厚を計測した結果と上記複数箇所で肉厚を計測した過去の結果とを重ねて比較表示する工程であってよい。
【0023】
さらにまた、
(26)上記比較表示する工程によって比較表示された計測結果に基づいて上記水管の寿命を推定する工程を上記の厚さ計測方法が含んでいてもよい。
【0024】
さらにまた、
(27)上記計測された肉厚を表示する工程は、肉厚に応じて色分けすると共に地図状に表示する工程であってもよい。
【0025】
さらにまた、
(28)上記計測された肉厚を表示する工程は、上記水管の肉厚をこの厚さに応じて等高線で表示する工程であってもよい。
【0026】
さらにまた、
(29)表示された肉厚に基づいて、燃焼物が燃焼するときの燃焼排ガスパターンを推定する工程を上記の厚さ計測方法が含んでいてもよい。
【0027】
さらにまた、
(30)上記水管の肉厚を計測する工程は、上記水管の肉厚を計測すると共に上記水管の表面層における磁気特性の変化を検出する工程を含んでいてもよい。
【0028】
さらにまた、
(31)計測された上記水管の肉厚に基づいて、この水管の表面の厚さが減少した領域を判定する工程と、
(32)上記領域を判定する工程の結果に基づいて上記水管の補修領域を決める工程と、
(33)上記水管の補修方法を決める工程とを上記の厚さ計測方法が含んでいてもよい。
【0029】
【発明の実施の形態】
図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0030】
図1と図2を参照して、本発明の厚さ計測装置の全体構成を説明する。
【0031】
図1は、厚さ計測装置の全体構成を示す斜視図である。図2は、厚さ計測装置の全体構成を示すブロック図である。
【0032】
厚さ計測装置10は、例えばごみ焼却炉に備えられた廃熱ボイラ室の水管壁12の水管12aの肉厚を計測できる。この厚さ計測装置10は、水管壁12を走行する防塵構造の台車ユニット(システム)20と、台車ユニット20を制御したり肉厚を演算したりする防塵構造の電装部(信号処理部)80と、肉厚計測データを保存したり表示したりするコンピュータ120などを有する。また、厚さ計測装置10は、台車ユニット20と電装部80の間で電力や圧縮空気を中継する中継ボックス130も有する。さらに、厚さ計測装置10は、台車ユニット20を遠隔操作するための携帯用のリモートコントローラ(リモコン)140も有する。
【0033】
台車ユニット20は、その先端部に固定された電磁式超音波肉厚測定用探触子32(以下、探触子32といい、本発明にいうセンサ部の一例である)を走査するスキャナ30と、スキャナ30が固定された自走式の台車50(本発明にいう自走式台車の一例である)と、台車50に固定されて水管壁12を清掃する回転ブラシユニット60(本発明にいう清掃手段の一例である)などから構成される。なお、スキャナ30や探触子32などから、本発明にいう厚さ計測器が構成されている。
【0034】
電装部80は、探触子32に超音波を送信したり、探触子32から送信されてきた計測信号を受信したりする肉厚計90と、探触子32の走査を制御するスキャナコントローラ100と、台車50の走行を制御したり回転ブラシユニット60を制御したりする台車コントローラ110などから構成される。
【0035】
また、コンピュータ120としてはパーソナルコンピュータが使用される。このコンピュータ120には、MOディスクドライブ122とプリンタ124が接続されている。電装部80で演算された肉厚を担持するデータは、コンピュータ120のハードディスクに保存される。このハードディスクに保存されたデータはMOディスクドライブ122によってMOにも保存される。プリンタ124はコンピュータ120の内容をプリントアウトする。
【0036】
コンピュータ120の画面(本発明にいう表示部の一例である)には、後述する水管12aの肉厚や探触子32の信号波形などが表示される。また、コンピュータ120では、探触子32の走査、台車50の走行、回転ブラシユニット60の回転数などのプリセットが行われる。
【0037】
上記した台車ユニット20と中継ボックス130はコンポジットチューブ150で接続されており、このコンポジットチューブ150には伝送ケーブル(電気ケーブル)152やエアホース(圧縮空気ホース)154が収納されている。また、中継ボックス130と電装部80は、伝送ケーブル152とエアホース154とで接続されている。
【0038】
伝送ケーブル152は、台車50を走行させるための駆動モータ(図示せず)に電力を供給したり、探触子32と肉厚計90の間で信号を授受したりするために使用される。また、エアホース154は、回転ブラシユニット60のエアモータ62(図5参照)やスキャナ30のエアシリンダ34に圧縮空気を供給するためのものである。伝送ケーブル152とエアホース154は可撓性のものであり、肉厚が計測される範囲を移動できる長さをもつ。電装部80には、AC100V単相が接続される。また、エアホース154を流れる圧縮空気の圧力は、7.5kg/cm 以下である。
上記した各種機器のうち、台車ユニット20は廃熱ボイラ室の内部に配置される。また、中継ボックス130は、廃熱ボイラ室の内部に設置された足場14に置かれる。電装部80は、通常、粉塵から守るために廃熱ボイラ室の外部に配置される。リモコン140は、計測作業員が持ち歩くものであり、上述したように、リモコン140を操作することにより台車ユニット20が遠隔操作される。なお、計測作業員は安全確保のために足場14を歩く。なお、水管壁12は、その内部に冷却水が流れる複数の水管12aから構成されている。
【0039】
図3から図5までを参照して、図1に示す台車ユニットを説明する。
【0040】
図3は、台車ユニットを分解して示す斜視図であり、(a)はスキャナを示し、(b)は台車を示し、(c)は回転ブラシユニットを示す。図4は、水管壁に磁力で吸着しているキャタピラを示す模式図である。図5は、回転ブラシユニットを示す模式図である。これらの図では、図1に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号が付されている。
【0041】
台車ユニット20のスキャナ30は、上述したように、探触子32を走査するためのものである。スキャナ30には、探触子32を矢印A方向(水管12aの表面の円周方向)に旋回するための旋回用台板36が取り付けられている。この旋回はサーボモータ35(本発明にいう計測器位置決め手段の一例である)によって行われ、探触子32が肉厚を計測する位置が決められる。また、矢印A方向は、探触子32が水管12aの表面に常に直角に向き合う方向である。
【0042】
上記の旋回用台板36は、矢印B方向(左右方向)にも移動できるようにスライドレール38に取付けられている。この移動もサーボモータ35によって行われる。このように旋回用台板36が矢印B方向に移動することにより、探触子32は1つの水管12aからその隣の水管12aに移動できる。なお、スキャナ30には、旋回用台板36が矢印B方向に移動する距離を測定するパルス式エンコーダも組み込まれている。
【0043】
旋回用台板36には、矢印A方向に旋回するエアシリンダ34が取り付けられている。上記の探触子32はこのエアシリンダ34の先端に固定されている。従って、探触子32はエアシリンダ34と共に矢印A方向に旋回する。この旋回の角度は任意に設定でき、またその変更もできる。従って、水管12aの直径に応じて適宜に旋回角度を設定したり変更したりする。
【0044】
探触子32は、エアシリンダ34によって水管12aの表面に垂直に押し付けられて接触する。しかし、エアシリンダ34にエアが供給されないときは、探触子32が水管12aの表面から離れるように、ばね(図示せず)によって探触子32が付勢されている。また、旋回用台板36には、水管12aの頂部を検出する光センサ(図示せず)が固定されている。
【0045】
旋回用台板36の矢印B方向の位置を決める際には、次の2つの位置決め手法のうちのいずれかが選択される。一つの手法は、旋回用台板36が矢印B方向に移動する距離を予め設定しておき、旋回用台板36が移動した距離をパルス式エンコーダで測定し、この測定結果に基づいて旋回用台板36の位置を決める手法である。もう一つの手法は、上記した光センサで水管12aの頂部を検出する論理回路によってサーボモータで旋回用台板36を走査し、水管12aの頂部に旋回用台板36を停止させて位置決めをする手法である。
【0046】
台車ユニット20の台車50は、上述したように、自走式のものであり、この台車50には、スキャナ30と回転ブラシユニット60が固定されている。台車50の幅方向両側には、永久磁石よりなるキャタピラ式駆動装置52,54が配置されている。この永久磁石がその磁力によって水管12aに吸着することにより、台車ユニット20も水管12aに吸着している。また、永久磁石の磁力は、台車ユニット20の走行による反力や、回転ブラシユニット60が駆動しているときの反力などに十分に耐えられる大きさである。
【0047】
2つのキャタピラ式駆動装置52,54にはそれぞれサーボモータが内蔵されており、各サーボモータは独自に制御される。従って、2つのキャタピラ式駆動装置52,54は単独で駆動できるし、同期して駆動もできる。また、サーボモータは正転も逆転もできるので、台車50は前進も後進もできる。なお、ここでは説明を簡単にするために、台車ユニット20は水管壁12を登り降りだけするものとする。
【0048】
上記した探触子32で水管12aの厚さ(肉厚)を計測するときは、水管壁12の所定位置(計測位置)で台車ユニット20を停止させる。また、水管12aの全面の肉厚を計測するのではなく、肉厚が計測される複数の計測位置は予め決められている。従って、台車ユニット20を計測位置に停止させるために、台車ユニット20の位置を決める(位置決めする)必要がある。
【0049】
台車ユニット20の位置(即ち、台車50の位置)を決める手法を説明する。この位置決めのために、台車50には、台車ユニット20の走行距離(即ち、台車50の走行距離)を計測するためのパルスエンコーダ(図示せず)が内蔵されている。台車50の位置を決めるに当たっては、先ず、台車50を移動させる距離(即ち、上記した計測位置に台車50が到達するまでの移動距離)をコンピュータ120に予め記憶させておく。この場合、水管壁12に計測原点を予め定めておき、この計測原点に台車50を置き、計測原点を基準にして台車50の位置を決める。
【0050】
キャタピラが回転し始めて台車50が走行し始めるとパルスエンコーダがカウントを開始する。キャタピラの径は予め分かっており、パルスエンコーダがカウントしたパルスに基づいて台車50の移動距離がコンピュータ120で演算される。この演算結果に基づいて、台車50が現在どこに位置しているかが決められる。なお、後述するようにキャタピラ式駆動装置52,54は自動調芯機能を有するので、キャタピラの回転数に基づいて台車50の走行距離を演算しても、演算された走行距離に誤差はほとんどない。
【0051】
パルスエンコーダがカウントしたパルス数が所定のパルス数に達すると台車50が計測位置に到達したこととなるので、ここで台車50を停止させる。これにより台車50が位置決めされ、この計測位置で水管12aの肉厚が計測される。この計測が終了すると、上記と同様にして台車50を次の計測位置まで移動させて停止する。このような動作を繰り返しながら探触子32などで水管12aの肉厚を計測する。ここでは、上記したコンピュータ120やパルスエンコーダなどから、本発明にいう位置決め手段が構成されている。
【0052】
ところで、2つのキャタピラ式駆動装置52,54は台車50の本体56に、図4に示すように、連結器(ヒンジ)58によって連結されており、キャタピラ式駆動装置52,54は水管12aの形状に応じて傾くことができる。即ち、キャタピラ式駆動装置52,54は水管との相対位置に応じて傾きながら駆動する。従って、図4に示すように、キャタピラ式駆動装置52,54のキャタピラは水管12aの形状に応じて傾いてその表面に接触する。このため、キャタピラ式駆動装置52,54は自動調芯機能を有する。
【0053】
なお、台車50には、探触子32の検出性能を向上させるための水供給装置(図示せず)が組み込まれている。また、上記した伝送ケーブル152を台車50に接続するための伝送ケーブル用コネクタ(図示せず)が台車50に固定されている。さらに、上記したエアホース154を台車50に接続するためのエアケーブル用コネクタ(図示せず)も台車50に固定されている。さらに、台車50を運搬するための台車運搬用把手59も台車50に取り付けられている。
【0054】
台車ユニット20の回転ブラシユニット60は、上述したように、水管12aの表面を清掃してこの表面から酸化物などの汚れを除去する。回転ブラシユニット60は、図5に示すように、回転軸64が接続されたエアモータ62と、この回転軸64に固定された4つの螺旋式高速回転ブラシ66a,66b,66c,66dなどから構成されている。
【0055】
また、回転ブラシユニット60には、4つの螺旋式高速回転ブラシ66a,66b,66c,66dを水管12aの表面に押し付けるエアシリンダ(図示せず)が内蔵されている。さらに、4つの螺旋式高速回転ブラシ66a,66b,66c,66dを水管12aの表面から離すように付勢しているばね(図示せず)も内蔵されている。従って、ばねの付勢力はエアシリンダの押付力に逆らっていることとなる。エアシリンダに圧縮空気が供給されない場合は、ばねの付勢力によって4つの螺旋式高速回転ブラシ66a,66b,66c,66dが水管12aの表面から離れる。
【0056】
4つの螺旋式高速回転ブラシ66a,66b,66c,66dを高速回転させながら水管12aの表面に押し付けた場合、これら4つの螺旋式高速回転ブラシ66a,66b,66c,66dが回転軸64の長手方向の力を受ける。このような軸方向の力を相殺して緩和するために、図5に示すように各螺旋式高速回転ブラシ66a,66b,66c,66dの螺旋角度を交互に変えている。なお、ここでは4つの螺旋式高速回転ブラシ66a,66b,66c,66dを示したが、その数は一度に清掃する水管12aの本数に応じて変更する。
【0057】
図6を参照して電磁式超音波肉厚測定用探触子(探触子32)について説明する。
【0058】
図6は、電磁式超音波肉厚測定用探触子を示す模式図である。
【0059】
探触子32は、水管12aの厚さ方向(表面に垂直な方向であり矢印D方向)に超音波を伝播させ、水管12aの肉厚を計測するためのものである。探触子32は、ヨーク(支持枠)160と、このヨーク160に支持された励磁コイル162を有する。励磁コイル162は螺旋状に巻かれたものであり、その中央部(中空部)には可変ポール164が差し込まれている。従って、可変ポール164の周囲は励磁コイル162で取り囲まれたようになっている。可変ポール164はその高さ方向に動く。また、可変ポール164の先端にはピックアップコイル166が固定されている。
【0060】
探触子32の動作原理を説明する。
【0061】
励磁コイル162に高周波電流を流すと、可変ポール164を介して水管12aに渦電流が生じる。この渦電流と磁界とにより超音波が発生し、この超音波は水管12aの表面(外周面)から裏面(内周面)へと伝播する。このように伝播した超音波は水管12aの裏面で反射して表面に戻ってくる。戻ってきた超音波と上記した磁界とによって、水管12aの表面層には渦電流が発生する。この渦電流はピックアップコイル166で検出される。この検出された渦電流を担持する信号が中継ボックス130(図2参照)を経由して肉厚計90に送信される。肉厚計90では、送信されてきた信号に基づいて水管12aの肉厚(表面から裏面までの距離)が演算される。即ち、ピックアップコイル166で検出された渦電流に基づいて水管12aの肉厚(表面から裏面までの距離)が演算されることとなる。
【0062】
水管12aの表面には酸化膜などが形成され易い。このため、ピックアップコイル166と水管12aの表面の間に酸化膜のような介在物13が存在することがある。上記のように磁界と超音波を利用する場合、このように介在物13が存在しても、磁界が浸透する厚みの範囲(エアーギャアップ)では肉厚を計測できる。なお、ここでは、電磁式超音波肉厚測定用探触子32が、本発明にいう磁気特性検出器の一例である。
【0063】
ところで、長期間使用された水管12aの表面には、通常、酸化や腐食に起因して大きな凹凸が形成されている。このように表面に凹凸が形成されていても肉厚を高精度で計測するために、以下のように工夫した。
【0064】
上記した回転ブラシユニット60(図2参照)を用いて、計測位置に存在する介在物を除去する。次に、可変ポール164を下げて(水管12aの表面に近付けて)、図6に示すように、ピックアップコイル166を水管12aの表面に押し付けて接触させる。これにより、水管12aの表面に高低差1mm程度の凹凸が存在していても、正確にこの表面の肉厚を計測できる。
【0065】
次に、使用開始から約12年間経過した2つの水管の肉厚を上記の電磁式超音波肉厚測定用探触子32を用いて計測した結果を説明する。
【0066】
2つの水管は、異なる廃熱ボイラの水管壁を構成するものである。これら2つの水管を、ここでは、第1水管と第2水管と呼ぶ。第1及び第2水管ともに、これらの表面における複数の位置(複数の計測位置)において肉厚を計測した。また、目視によれば、第1及び第2水管の表面には同程度の酸化膜が形成されており、これらの表面の凹凸も同程度であった。
【0067】
先ず、磁界を利用しない従来式の超音波肉厚測定用探触子を用いて、第1及び第2水管の肉厚を計測した。この計測の結果、第1及び第2水管の肉厚は同程度のものであることが判明した。
【0068】
次に、磁界と超音波を利用する電磁式超音波肉厚測定用探触子32を用いて第1及び第2水管の肉厚を計測した。第1水管では、従来式の超音波肉厚計測探触子と同様の結果が得られた。しかし、第2水管では、表面を磨いても計測位置によっては肉厚を計測できなかった。なお、第1及び第2水管の断面のミクロ写真や物性値には差異が無い。
【0069】
以上の結果から、第1水管では、その表面層における磁気特性が変化したためその肉厚を計測できなくなったと考えられる。また、磁気特性の変化が影響する範囲は、表面の非常に薄い厚さの部分に限られていると考えられる。従って、表面層における磁気特性が変化するときは、水管の表面層の性状も変化しつつあると考えられる。以上のような考えに基づき、表面層の磁気特性の変化は水管の劣化の一指標にできると判断した。
【0070】
ここで、上記した厚さ計測装置10を用いて水管12aの肉厚を計測する手順を説明する。ここでは、廃熱ボイラの水管壁12を構成する複数の水管12aの肉厚を計測する手順を説明する。
【0071】
水管12aの肉厚を計測するためには、事前準備として、水管壁12で囲まれた内部(廃熱ボイラ室内)に厚さ計測装置10を搬入口から搬入する。搬入口が広い場合は、台車ユニット20を分割せずに搬入できる。しかし、搬入口が狭い場合(例えば搬入口の直径が500mm程度の場合)は、台車ユニット20を、スキャナ30、台車50、及び回転ブラシユニット60に分解して搬入口から搬入する。搬入後に台車ユニット20を組み立て、ボイラ室内の中継ボックス130やリモコン140、及びボイラ室外の電装部80などを伝送ケーブル152やエアホース154等で接続する。以上で事前準備が完了する。
【0072】
上記した事前準備の完了後、厚さ計測装置10のキャリブレーション(較正)などを行う。この場合、台車ユニット20を水管壁12に吸着させ、リモコン140の手動スイッチをオンにして、スキャナ30、台車50、及び回転ブラシユニット60を作動させる。スキャナ30、台車50、及び回転ブラシユニット60が正常に作動したことを確認した後、リモコン140の自動スイッチをオンにして、スキャナ30、台車50、及び回転ブラシユニット60を作動させる。この作動が正常であることを確認した後、標準試験板を用いて厚さ計測装置10のキャリブレーションを行う。
【0073】
上記のキャリブレーションが終了した後、計測諸元を事前に設定する。この計測諸元の設定に当たっては、肉厚計測を開始する計測原点(例えば、水管12aの一番上)や台車50の走行ピッチを設定する。また、水管12aの本数や肉厚計測の際に探触子32が旋回する角度なども設定する。さらに、回転ブラシ66a,66b,66c,66dの回転数や回転時間(清掃時間)なども設定する。以上の設定が終了した後、台車ユニット20を計測原点に移動させて肉厚計測を開始する。なお、ここでは、台車ユニット20を上下動しかさせない。従って、台車ユニット20が上下動を一回する間に4本の水管12aの肉厚が計測される。
【0074】
台車ユニット20を計測原点に吸着させて肉厚計測を自動で開始する。計測を開始した直後は、台車ユニット20の回転ブラシ66a,66b,66c,66dを水管12aの表面に押し付けてこの表面を清掃するのみである。この理由は、探触子32の位置と回転ブラシ66a,66b,66c,66dの位置が互いに異なるので、回転ブラシ66a,66b,66c,66dで清掃し終えた表面に探触子32を接触させるためである。このようにして回転ブラシ66a,66b,66c,66dで水管12aの表面を清掃する作業は、台車ユニット20が所定のピッチで走行しながら、予め設定した回数繰り返えされる。
【0075】
探触子32を水管12aの表面に押し付けて肉厚計測を開始するに当たっては、先ず、1本目の水管12aの頂部(水管12aの表面のうち最も突出した(高い)部分を検出し、この頂部に探触子32を押し付けてその肉厚を計測する。頂部だけでなくその左右の面の肉厚も計測する場合は、探触子32を旋回用台板36で矢印A方向に所定角度旋回させる。このようにして1本目の水管12aの一つの計測位置における肉厚計測が終了した後、探触子32をスライドレール38に沿って矢印B方向にスライドさせて2本目の水管12a(1本目の水管12aの隣の水管12a)に移動させる。
【0076】
2本目の水管12aの肉厚も1本目の水管12aの肉厚と同様にして計測される。2本目の水管12aの一つの計測位置における肉厚計測が終了した後、上記と同様にして3本目の水管12aに探触子32を移動させ、3本目の水管12aの一つの計測位置における肉厚を計測する。その後、同様に、4本目の水管12aに探触子32を移動させ、4本目の水管12aの一つの計測位置における肉厚を計測する。なお、上記した4本の水管12aの各計測位置は同じ高さの位置である。
【0077】
以上のようにして4本の水管12aそれぞれの計測位置における肉厚を計測した後、回転ブラシ66a,66b,66c,66dを水管12aの表面に押し付けてこの表面の汚れ(酸化膜など)を除去する。その後、台車ユニット20を所定ピッチだけ走行させ、汚れが除去された表面に探触子32を位置させる。その後は上記と同様に1本目から4本目までの水管12aの肉厚を順次に計測する。このようにして所定範囲における肉厚を計測した後、次の水管壁12に台車ユニット20を人力で移動させ、上記と同様の作業を繰り返す。
【0078】
以上のようにして水管壁12の全ての水管12aの計測位置における肉厚が厚さ計測装置10によって所定ピッチで計測されて多量の肉厚データが得られる。この得られた多量の肉厚データについて説明する。
【0079】
水管壁12の水管12aの肉厚は計測位置によって異なる。この理由は、水管12aの表面やその近傍における燃焼排ガスパターンが一様ではなく、計測位置によって異なるからである。燃焼排ガスパターンとは、水管12aの肉厚を減少させる燃焼ガス(燃焼排ガス)の三次元的流れをいう。ここで、廃熱ボイラの水管壁12の構成を図7を参照して説明する。
【0080】
図7は、水管壁12の構成の一例を示す上面図である。
【0081】
水管壁12を上から視た場合、図7に示すように、水管壁12は例えば矩形状のものである。即ちここでは水管壁12は中空の角柱状のものであり、4つの壁から構成されている。4つの壁をそれぞれ第1スクリーン壁15、右側面壁16、前面壁17、左側面壁18と呼ぶ。各壁は、鉛直方向(図7の紙面に垂直な方向)に延びる複数本の水管壁12aから構成されている。上記した燃焼ガスは、4つの壁に囲まれた空間19を流れる。従って、各水管12aは燃焼ガスの流路に面する。
【0082】
燃焼ガスの燃焼の程度は、4つの壁の表面における位置(領域)によって異なる。従って、4つの壁の表面は酸化等によって一様に薄くなる(減肉する)のではなくて、減肉にはばらつきが生じる。このようなばらつきは、上記した肉厚データに表わされている。図8と図9を参照して、減肉のばらつきを説明する。
【0083】
図8は、上記した4つの壁から構成される水管壁12を水平方向に切断した位置(同じ高さの位置)における減肉の進行状態を示すグラフである。図9は、1本の水管12aの高さ方向における減肉の進行状態を表わすグラフである。
【0084】
図8の縦軸は肉厚を表わし、横軸は、各壁における計測位置を表わす。また、図8では、上記した4つの壁を展開して、x年(現在)から(x−3)年前までの肉厚を比較して表示している。(x−3)年の肉厚は実線で表わされ、(x−2)年前の肉厚は一点鎖線で表わされ、(x−1)年前の肉厚は破線で表わされ、x年前の肉厚は二点鎖線で表わされている。また、水管壁12の高さは3000mmであり、図8の切断位置は高さ1200mmの位置である。台車ユニット20で肉厚を計測するピッチは83mmとした。即ち、83mm毎に水管12aの肉厚を計測した。なお、水管12aの外径は約38.1mmである。
【0085】
図8に示すように、第一スクリーン壁15と右側面壁16の境界部分の肉厚が著しく減少していることが判明した。従って、この境界部分(図7の二点鎖線で囲まれた部分)に高温の燃焼ガスが激しく接触していると推測される。
【0086】
図9の縦軸は肉厚を表わし、横軸は高さを表わす。図9では、x年(現在)から(x−3)年前までの肉厚を比較して表示している。(x−3)年の肉厚は実線で表わされ、(x−2)年前の肉厚は一点鎖線で表わされ、(x−1)年前の肉厚は破線で表わされ、x年前の肉厚は二点鎖線で表わされている。また、水管壁12の高さは3000mmであり、台車ユニット20で肉厚を計測するピッチは83mmとした。即ち、83mm毎に水管12aの肉厚を計測した。なお、水管12aの外径は約38.1mmである。
【0087】
図9に示すように、高さ方向中央部よりもやや上側の部分の肉厚が著しく減少していることが判明する。従って、この上側の部分に高温の燃焼ガスが激しく接触していると推測される。
【0088】
図10と図11を参照して、水管12aの肉厚に応じてこの肉厚を色分けすると共に地図状に表わす一例を説明する。
【0089】
図10は、上記した4つの壁の展開してそれぞれの壁の一部の肉厚をその厚さに応じて色分けして地図状に表示した一例を示す模式図である。図11は、一つの壁(例えば左側面壁)の一部の肉厚をその厚さに応じて色分けして地図状に表示した一例を示す模式図である。
【0090】
水管12aの肉厚は、コンピュータ120(図2参照)の画面に、地図状に色分けして表示される。このように水管12aの肉厚を色分けすると共に地図状に表示するに当たっては、先ず、水管12aの計測位置に対応するマッピング表示の位置を予めソフトウェアで割り振っておく。また、肉厚に応じた色も予め決めておく。肉厚計90(図2参照)で得られた肉厚を担持するデータをコンピュータ120のメモリの所定番地に順次に書き込む。この所定番地はマッピング表示の位置に対応しており、これにより、図10や図11に示すように計測位置と肉厚に応じて色分けされてコンピュータ120の画面に表示される。なお、全ての計測位置で肉厚を計測した後に、計測された肉厚をその厚さに応じて色分けして地図状に表示してもよいし、計測中に順次に表示してもよい。このように色分け表示することにより、肉厚を視覚的に容易に判断できることとなる。
【0091】
ところで、図10における壁名(例えば左側面壁)の下の番号は、水管12aの番号を示す。また、「赤」や「黄」などの文字は、その部分の色を表わす。ここでは、「赤」と記載されている部分では、他の部分よりも肉厚が薄い。「黄」と記載されている部分は、「赤」の次に薄い。「緑」と記載されている部分は、「黄」の次に薄い。「茶」と記載されている部分は、「緑」の次に薄い。
【0092】
また、図10の縦方向は水管壁12の高さ方向と一致し、横方向は水管壁12の横方向と一致する。従って、左側面壁と第1スクリーン壁の肉厚が薄くなっている(減肉が大きい)ことが容易に判明する。この結果、この部分ではガスが盛んに燃焼していると推定できる。
【0093】
また、図11には、左側面壁における左から17番目から24番目までの水管12aの肉厚を計測した結果が表示されている。各水管12aの頂部(中央部)の肉厚と、頂部から左右に30°離れた計測位置(左右部)における肉厚が表示されている。また、色については図10と同様である。
【0094】
図11の表示によれば、頂部の肉厚に比べて左右部の肉厚の方が厚いことが判明する。この結果、燃焼ガスは水管12aの表面を垂直方向に上昇しており、燃焼ガスの偏流は無いと推定できる。また、図11の表示からは、頂部のうち高さ方向中央部の肉厚が薄いことが判明する。さらに、図11の表示からは、高さ方向中央部よりも上の部分では肉厚が厚いことが判明する。この結果、燃焼ガスはこの高さ方向中央部近辺で水管壁12に衝突し、この衝突の後に反転して水管壁12から離れたと推定される。
【0095】
上記した水管12aでは、その肉厚の下限値が決められている。例えば肉厚の下限値が2.4mmとした場合、図8や図9に示すグラフから肉厚が2.4mmを下回る時期を推定できる。この時期が水管12aの寿命となる。なお、肉厚を計測する計測位置が多いほど減肉の形態が明確になり、寿命をいっそう正確に推定できることとなる。
【0096】
水管12aのうち肉厚が薄くなった領域は溶射や肉盛などによって補修される。このように補修する場合、補修領域を予め決定する。この補修領域の決定方法について図12から図14までを参照して説明する。
【0097】
図12は、上記した4つの壁の展開して補修領域を示す模式図である。図13は、補修領域のうち右側面壁の補修領域を拡大して示す模式図である。図14は、補修領域のうち第一スクリーン壁の補修領域を拡大して示す模式図である。
【0098】
補修の肉厚下限値(例えば3.0mm)を決めて、コンピュータ120(図2参照)のメモリに予め記憶させておく。また、ボイラの稼働年数を予測し、過去の平均減肉速度(mm/年)に基づいて必要な残存肉厚を決めておく。ここで、水管12aの肉厚が3.0mmを下回った場合、図12に示すように、補修領域126,128とその周辺の肉厚がコンピュータ120の画面に等高線で表示されるようにプログラムしておく。また、補修領域126,128の形状に応じて、減肉部分を溶射するか肉盛するかも予め決めておく。
【0099】
コンピュータ120の画面に表示される補修領域126,128とその周辺を、図13又は図14に示されるように拡大して明確にする。これにより補修領域の形状がいっそう明確に判明するので、この形状に応じて補修方法を溶射方法にするか肉盛方法にするか、もしくは、水管12aを取り替えるかが容易に決められる。なお、肉厚を計測する計測位置が多いほど補修領域の形状が明確になり、補修方法をいっそう正確に決められる。
【0100】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の厚さ計測装置(請求項1に記載の厚さ計測装置)によれば、水管との相対位置に応じて傾きながら駆動(走行)する駆動装置を有する自走式台車に厚さ計測器が搭載されているので、駆動装置が駆動することにより、水管の任意の部分の肉厚(厚さ)を容易に計測できる。駆動装置の走行によって自走式台車が走行するので、計測領域が広い範囲に渡ってもその厚さを容易に計測できる。また、駆動装置が水管の表面に磁力で吸着するので、磁性体で作製された水管である場合は、この水管の表面に自走式台車が磁力で吸着されるので、自走式台車を支持するものは不要となる。従って、簡易な構造の厚さ計測装置が得られる。また、自走式台車に搭載された厚さ計測器を用いて水管の近くでその厚さを計測できるので、水管の肉厚を正確に計測できる。さらに、水管の肉厚が表示部に表示されるので、水管の肉厚を容易に判断できる。さらにまた、水管の表面を清掃する清掃手段を有するので、水管の表面を清掃して汚れを除去でき、この表面の汚れに起因する計測誤差を無くせる。さらにまた、厚さ計測装置は位置決め手段を備えているので、複数箇所の計測位置を予め決めておくことにより、厚さ計測器によってこれら複数箇所の厚さが計測でき、複数箇所の厚さが容易に分かる。従って、使い勝手の良い厚さ計測装置が得られる。
【0101】
上記した駆動装置がキャタピラである場合は、駆動装置を比較的容易に作製できる。
【0102】
ここで、上記厚さ計測器は、所定の範囲内で所定方向に移動すると共に、上記水管の肉厚を計測するためのセンサ部を有するものである場合は、センサ部を移動させることにより所定の範囲内における肉厚を容易に計測できる。
【0103】
また、上記自走式台車は、複数の上記水管を跨いで取り付けられて所定の計測位置で停止するものであり、上記水管の長手方向に交差する左右方向に上記センサ部を移動させてその位置を決めるセンサ部位置決め手段を備えた場合は、肉厚を計測する位置を予め決めておくことにより、これらの位置における肉厚を容易に計測できる。
【0104】
さらに、上記センサ部を上記左右方向に案内するスライドレールと、上記水管の頂部を検出する光センサとを備えた場合は、センサ部が確実に案内されると共に、光センサによって水管の頂部が検出されるので、正確な計測位置で肉厚を計測できる。
【0105】
さらにまた、上記センサ部は、上記水管の表面の円周方向に沿って、予め決められた角度だけ旋回するものである場合は、水管表面の円周方向における肉厚を容易に計測できる。
【0106】
さらにまた、上記水管の表面層における磁気特性の変化を検出する、上記自走式台車に搭載された磁気特性検出器を備えた場合は、検出の時期をずらして水管の表面層における磁気特性の変化を検出することにより、この表面層の磁気特性が変化しているか否かが判明する。水管の表面層における磁気特性が変化している場合は、この表面層の性状が変化しつつあると考えられる。従って、排ガス燃焼パターンを推定でき、また、水管の表面層の劣化などを予測できる。
【0107】
さらにまた、上記清掃手段は、その軸方向の力を相殺するブラシを有するものである場合は、キャタピラの磁力を強力にしなくて済む。
【0108】
さらにまた、上記表示部は、上記水管の所定の部位における肉厚を計測した結果と、上記所定の部位における肉厚の過去の計測結果とを比較表示するものである場合は、水管の肉厚が変化した状態を迅速且つ容易に判断できる。
【0109】
さらにまた、上記表示部は、水管の肉厚をこの厚さに応じて色分けすると共に地図状に表示するものである場合は、水管の肉厚の変化が一目で分かるので、非常に使い勝手の良い厚さ計測装置が得られる。
【0110】
さらにまた、上記表示部は、上記水管の肉厚をこの厚さに応じて等高線で表示するものである場合は、水管の肉厚の変化が一目で分かるので、非常に使い勝手の良い厚さ計測装置が得られる。
【0111】
また、本発明の厚さ計測方法(請求項11に記載の厚さ計測方法)によれば、現在測定した複数箇所の肉厚と過去に測定された複数箇所の肉厚とが比較して表示されるので、水管の肉厚が変化した状態を迅速且つ容易に判断できる。
【0112】
ここで、上記水管の表面に磁力で吸着すると共にこの水管との相対位置に応じて傾きながら駆動するキャタピラを上記台車に備えておき、上記台車を上記水管壁に吸着させる際に、上記複数の水管に跨がって上記キャタピラを磁力で吸着させると共に、これら複数の水管との相対位置に応じて上記キャタピラを傾かせる場合は、水管の肉厚をいっそう容易且つ正確に計測できる。
【0113】
さらに、上記水管の肉厚を計測する工程は、予め決められた複数の位置まで上記台車を順次に移動させ停止させて上記水管の肉厚を複数箇所で計測することを繰り返す工程である場合は、水管の複数箇所の肉厚を容易に計測できる。
【0114】
さらにまた、上記計測された肉厚を表示する工程は、上記複数箇所で肉厚を計測した結果と上記複数箇所で肉厚を計測した過去の結果とを重ねて比較表示する工程である場合は、水管に肉厚が変化した状態を迅速且つ容易に判断できる。
【0115】
さらにまた、上記比較表示する工程によって比較表示された計測結果に基づいて上記水管の寿命を推定する工程を含む場合は、水管の寿命を推定できるので、水管の交換時期を容易に判断できる。
【0116】
さらにまた、上記計測された肉厚を表示する工程は、肉厚に応じて色分けすると共に地図状に表示する工程である場合は、水管の肉厚の変化が一目で分かるので、非常に都合が良い。
【0117】
さらにまた、上記計測された肉厚を表示する工程は、上記水管の肉厚をこの厚さに応じて等高線で表示する工程である場合は、水管の肉厚の変化が一目で分かるので、非常に都合が良い。
【0118】
さらにまた、表示された肉厚に基づいて、燃焼物が燃焼するときの燃焼排ガスパターンを推定する工程を含む場合は、燃焼排ガスパターンを目視で確認できることとなる。
【0119】
さらにまた、上記水管の肉厚を計測する工程は、上記水管の肉厚を計測すると共に上記水管の表面層における磁気特性の変化を検出する工程を含む場合は、検出の時期をずらして水管の表面層における磁気特性を検出することにより、この表面層における磁気特性が変化しているか否かが判明する。水管の表面層における磁気特性が変化している場合は、この表面層の性状が変化しつつあると考えられる。従って、水管の表面層の劣化などを予測できる。
【0120】
さらにまた、計測された上記水管の肉厚に基づいて、この水管の表面の厚さが減少した領域を判定する工程と、上記領域を判定する工程の結果に基づいて上記水管の補修領域を決める工程と、上記水管の補修方法を決める工程とを含む場合は、適切な補修方法を容易に選択でき、補修作業が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の厚さ計測装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】図1の厚さ計測装置の全体構成を示すブロック図である。
【図3】台車ユニットを分解して示す斜視図であり、(a)はスキャナを示し、(b)は台車を示し、(c)は回転ブラシユニットを示す。
【図4】水管壁に磁力で吸着しているキャタピラを示す模式図である。
【図5】回転ブラシユニットを示す模式図である。
【図6】電磁式超音波肉厚測定用探触子を示す模式図である。
【図7】水管壁の構成の一例を示す上面図である。
【図8】4つの壁から構成される水管壁を水平方向に切断した位置における減肉の進行状態を示すグラフである。
【図9】1本の水管の高さ方向における減肉の進行状態を表わすグラフである。
【図10】4つの壁の展開してそれぞれの壁の一部の肉厚をその厚さに応じて色分けして地図状に表示した一例を示す模式図である。
【図11】一つの壁(例えば左側面壁)の一部の肉厚をその厚さに応じて色分けして地図状に表示した一例を示す模式図である。
【図12】4つの壁の展開して補修領域を示す模式図である。
【図13】補修領域のうち右側面壁の補修領域を拡大して示す模式図である。
【図14】補修領域のうち第一スクリーン壁の補修領域を拡大して示す模式図である。
【符号の説明】
10 厚さ計測装置
12 水管壁
12a 水管
20 台車ユニット
30 スキャナ
32 電磁式超音波肉厚測定用探触子(センサ部)
50 台車
52,54 キャタピラ式駆動装置
60 回転ブラシユニット
66a,66b,66c,66d 螺旋式高速回転ブラシ
80 電装部
90 肉厚計
100 スキャナコントローラ
110 台車コントローラ
120 コンピュータ(表示部)

Claims (14)

  1. 複数の水管が並んで固定されたパネル状のボイラ水管壁の燃焼ガス流路側の前記複数の水管の肉厚を該水管の外側から計測すると共に前記複数の水管の表面層における磁気特性の変化を検出する電磁式超音波肉厚測定用探触子と、
    前記複数の水管を跨いで移動すると共に前記複数の水管の形状に応じて傾いてその表面に磁力で吸着するキャタピラを有し、前記複数の水管を跨いで取り付けられた自走式台車と、
    前記電磁式超音波肉厚測定用探触子を旋回させる旋回用台板、及び前記複数の水管の長手方向に直交する左右方向に前記旋回用台板を案内するスライドレールが形成された、前記自走式台車に搭載されたスキャナと、
    前記電磁式超音波肉厚測定用探触子が所定の計測位置で前記複数の水管の肉厚を計測するように前記自走式台車を走行させる台車位置決め手段と、
    前記自走式台車に取り付けられた、前記水管の表面を清掃する清掃手段と、
    前記電磁式超音波肉厚測定用探触子が前記旋回用台板と共にスライドレール上を隣の水管に移動する際における該電磁式超音波肉厚測定用探触子の位置を決める位置決め手段と、
    前記電磁式超音波肉厚測定用探触子で計測された厚さを担持する信号に基づいて前記水管の肉厚を表示する、前記自走式台車から離れた位置に配置される表示部とを備え、
    前記清掃手段は、前記水管の長手方向に直交する左右方向に延びる回転軸に固定された、前記複数の水管に対応した複数の回転ブラシであり、
    これら複数の回転ブラシは、前記回転軸の軸方向の力を相殺するものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の厚さ計測装置。
  2. 前記複数の回転ブラシは、前記回転軸の長手方向に沿って螺旋状の巻かれたものであって、その螺旋角度を交互に変えて前記回転軸の軸方向の力を相殺するものであることを特徴とする請求項1に記載の厚さ計測装置。
  3. 前記電磁式超音波肉厚測定用探触子の位置を決める位置決め手段は、前記水管の頂部を検出する光センサであることを特徴とする請求項1,又は2に記載の厚さ計測装置。
  4. 前記表示部は、
    前記水管の所定の部位における肉厚を計測した結果と、前記所定の部位における肉厚の過去の計測結果とを比較表示するものであることを特徴とする請求項1から3までのうちのいずれか一項に記載の厚さ計測装置。
  5. 前記表示部は、
    前記水管の肉厚をこの厚さに応じて色分けすると共に地図状に表示するものであることを特徴とする請求項1から4までのうちのいずれか一項に記載の厚さ計測装置。
  6. 前記表示部は、
    前記水管の肉厚をこの厚さに応じて等高線で表示するものであることを特徴とする請求項1から5までのうちのいずれか一項に記載の厚さ計測装置。
  7. 複数の水管が並んで固定されたパネル状のボイラ水管壁の複数の水管を跨いで移動すると共に前記複数の水管の形状に応じて傾いてその表面に磁力で吸着するキャタピラを有し、前記複数の水管を跨いで取り付けられる自走式台車を準備しておき、
    前記ボイラ水管壁の燃焼ガス流路側の前記複数の水管の肉厚を該水管の外側から計測すると共に前記複数の水管の表面層における磁気特性の変化も検出する電磁式超音波肉厚測定用探触子を前記自走式台車に搭載して、この自走式台車の前記キャタピラを前記ボイラ水管壁に吸着させる工程と、
    前記水管の長手方向に直交する左右方向に延びる回転軸に固定されると共に前記複数の水管に対応した、前記回転軸の軸方向の力を相殺する複数の回転ブラシを用いて前記複数の水管の表面を清掃する工程と、
    前記自走式台車を所定の範囲内で予め決められた複数の位置まで順次に移動させ停止させて前記電磁式超音波肉厚測定用探触子によって前記水管の肉厚を複数箇所で計測するこ とを繰り返す工程と、
    これら複数箇所で計測された肉厚を表示する工程とを含むことを特徴とする厚さ計測方法。
  8. 前記複数の回転ブラシとして、前記回転軸の長手方向に沿って螺旋状の巻かれたものであって、その螺旋角度を交互に変えて前記回転軸の軸方向の力を相殺するものを使用することを特徴とする請求項7に記載の厚さ計測方法。
  9. 前記計測された肉厚を表示する工程は、
    前記複数箇所で肉厚を計測した結果と前記複数箇所で肉厚を計測した過去の結果とを比較表示する工程であることを特徴とする請求項7又は8に記載の厚さ計測方法。
  10. 前記比較表示する工程によって比較表示された計測結果に基づいて前記水管の寿命を推定する工程を含むことを特徴とする請求項7から9までのうちのいずれか一項に記載の厚さ計測方法。
  11. 前記計測された肉厚を表示する工程は、
    肉厚に応じて色分けすると共に地図状に表示する工程であることを特徴とする請求項7から10までのうちのいずれか一項に記載の厚さ計測方法。
  12. 前記計測された肉厚を表示する工程は、
    前記水管の肉厚をこの厚さに応じて等高線で表示する工程であることを特徴とする請求項7から11までのうちのいずれか一項に記載の厚さ計測方法。
  13. 表示された肉厚又は検出された磁気特性の変化に基づいて、燃焼物が燃焼するときの燃焼排ガスパターンを推定する工程を含むことを特徴とする請求項7から12までのうちのいずれか一項に記載の厚さ計測方法。
  14. 計測された前記水管の肉厚に基づいて、該水管の表面の厚さが減少した領域を判定する工程と、
    前記領域を判定する工程の結果に基づいて前記水管の補修領域を決める工程と、
    前記水管の補修方法を決める工程とを含むことを特徴とする請求項7から13までのうちのいずれか一項に記載の厚さ計測方法。
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