JP5312221B2 - メタルタッチ検出装置及びメタルタッチ検出方法 - Google Patents

メタルタッチ検出装置及びメタルタッチ検出方法 Download PDF

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本発明は、メタルタッチ検出装置及びメタルタッチ検出方法に関し、特に、地中に埋設された金属管と他の金属構造物の金属同士が接触している部分であるメタルタッチ部の存在とその位置を特定するために用いて好適なものである。
外面に防食被覆が施された状態で地中に埋設された金属管(以下の説明では、必要に応じて埋設金属管と称する)が配管工事等によって他の金属管(埋設物)等の金属構造物と接触して埋設金属管の防食被覆が損傷すると、埋設金属管の素地金属と他の金属構造物の金属とが接触(所謂メタルタッチ)することがある。そうすると、そのメタルタッチした部分(メタルタッチ部)から埋設金属管の腐食が進行する虞がある。また、外面に電気防食が施された埋設金属管でメタルタッチが起こると、設計された防食電流が維持できなくなるために、電気防食の作用効果が正常に発揮できなくなる虞がある。したがって、埋設金属管の良好なメンテナンスを行う上からメタルタッチ部の存在、及びその位置を特定して、もしメタルタッチ部が認められたら速やかに対策を講じる必要がある。
埋設金属管のメタルタッチ部の位置を特定する方法として、非特許文献1に記載の方法がある。非特許文献1では、調査対象となる埋設金属管に信号発信器から信号電流を流し、埋設金属管に流れる電流により周囲に発生する磁界を、探りコイルやホール素子等を利用した磁気センサを用いて検出し、検出した信号の変化点を捉えてメタルタッチ部の位置を特定する。
この非特許文献1に記載の技術によると、埋設金属管内を流れる電流I[A]によって、埋設金属管の中心から距離rの場所では、(式1)からなる磁束密度B[T]が生じる。
B=μ0μs(I/2πr) ・・・(式1)
ここで、μ0は真空の透磁率[H/m]、μsは媒質の比透磁率である。
このため、指向性を持つ磁気センサを用いて、磁束密度Bの埋設金属管の延長方向(管軸方向)に対して垂直且つ水平な方向(X方向)成分Bxを、埋設金属管を横断するように測定すると、磁束密度BのX方向成分Bxは、埋設金属管の直上で極大となり左右に離れるに従い減少するような分布となる。また、磁束密度Bの高さ方向(Z方向)成分Bzを、埋設金属管を横断するように測定すると、埋設金属管の直上に接近するに従って減少し、直上で零となり、その後極性が反転して埋設金属管から離れるに従って大きくなるような分布が得られる。
この非特許文献1に記載の技術を用いてメタルタッチ部を検出する場合、磁気センサを埋設金属管の直上の地表面を埋設金属管の延長方向(管軸方向)に沿って走査させると、他の金属構造物がメタルタッチしている場所で他の金属構造物から埋設金属管に信号電流が流入することにより、この直上における磁束密度BのX方向成分Bxが大きく変化するため、この点をメタルタッチ部であると判定できる。
しかしながら、非特許文献1に記載の技術では、例えば、調査対象となる埋設金属管と、当該埋設金属管に並行且つ近接した他の埋設金属管とがメタルタッチしている場合、埋設金属管の直上の地表面を管軸方向に沿って磁気センサを走査させると、他の埋設金属管を流れる信号電流により発生する磁界が、調査対象となる埋設金属管を流れる信号電流から発生する磁界に重畳して、メタルタッチ部の直上における磁束密度Bに変化が現れにくくなる。したがって、メタルタッチ部の特定が極めて難しくなる。
そこで、特許文献1には、調査対象となる埋設金属管が、当該埋設金属管に並行且つ近接した他の埋設金属管とメタルタッチしている地点を特定する調査法が開示されている。この特許文献1に記載の技術では、埋設金属管の調査対象範囲の両端から2種類の信号電流を同時に通電し、そこから発生する磁束密度を地表面で観測する。そして、磁束密度のピーク位置の検出や埋設深さの計測を行って、2種類の磁束密度のピーク位置が入れ替わる地点や、埋設深さの計測値が入れ替わる地点を検出することで、メタルタッチしている地点を特定する。
特許第4029118号公報
Nick J. Frost: "Electromagnetic techniques to monitor pipe line coatings",「PIPE LINE INDUSTRY」,September 1988, p33-35
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、磁気センサを車輪付きの測定台車に搭載し、予め決めておいた測定箇所毎の測定走査線に沿って埋設金属管を横断するように(埋設金属管の延長方向に対して垂直且つ水平な方向に)測定台車を作業者が動かして測定を行うようにしている。したがって、メタルタッチ部を検出するためには、多くの作業量と、多くの調査時間を要するという問題点があった、特に、2種類の磁束密度のピーク位置が入れ替わる地点や、埋設深さの計測値が入れ替わる地点を検出するためには、磁束密度のピーク位置を正確に検出する必要があるが、このピーク位置を検出するための作業量と調査時間が多大なものになるという問題点があった。
また、磁束密度のピーク位置を予め測定しておき、各ピーク位置における磁束密度の変化から、2種類の磁束密度のピーク位置が入れ替わる地点や、埋設深さの計測値が入れ替わる地点を検出する場合には、各ピーク位置にチョーク等でマーキングする必要がある。しかしながら、マーキングは人や車両の通行や雨などで消えてしまうため、各ピーク位置を別途記録する必要があるという問題点もあった。
本発明は以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、埋設金属管と他の金属構造物とのメタルタッチ部の位置を従来よりも効率よく検出できるようにすることを目的とする。
本発明のメタルタッチ検出装置は、外面に防食処理が施された状態で地中に埋設された金属管と、他の金属構造物とのメタルタッチ部を検出するためのメタルタッチ検出装置であって、前記金属管の検出対象区間の一端側と地中に対して第1の信号電流を通電する第1の通電手段と、前記金属管の検出対象区間の他端側と地中に対して第2の信号電流を通電する第2の通電手段と、前記第1の通電手段及び前記第2の通電手段の少なくとも何れか一方により通電された信号電流に対応する前記金属管上の磁界を地上で検出する磁気センサと、前記金属管の延長方向に対して垂直且つ水平な方向である第1の方向での磁束密度を前記磁気センサで検出させるために、前記磁気センサを移動する第1の移動手段と、前記金属管の延長方向に略沿う方向である第2の方向での磁束密度を前記磁気センサで検出させるために、前記磁気センサを移動する第2の移動手段と、前記磁気センサの、前記第1の方向及び前記第2の方向における位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段により検出された位置において前記磁気センサで検出された、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度に基づく情報を導出する導出手段と、前記導出手段により導出された情報を、前記第2の方向における測定開始地点を起点として並列的に表示する表示手段と、を有し、前記第1の移動手段は、前記第1の方向における所定の位置に前記磁気センサが到達すると前記磁気センサの進行方向を自動的に反転させて、前記第1の方向において前記磁気センサを自動的に往復させ、前記導出手段は、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度がピークの値となる前記第1の方向の位置、又は前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度の極性が変化する前記第1の方向の位置の、前記第2の方向における変化を前記情報として導出することを特徴とする。
本発明のメタルタッチ検出装置の他の態様例では、外面に防食処理が施された状態で地中に埋設された金属管と、他の金属構造物とのメタルタッチ部を検出するためのメタルタッチ検出装置であって、前記金属管の検出対象区間の一端側と地中に対して第1の信号電流を通電する第1の通電手段と、前記金属管の検出対象区間の他端側と地中に対して第2の信号電流を通電する第2の通電手段と、前記第1の通電手段及び前記第2の通電手段の少なくとも何れか一方により通電された信号電流に対応する前記金属管上の磁界を地上で検出する磁気センサと、前記金属管の延長方向に対して垂直且つ水平な方向である第1の方向での磁束密度を前記磁気センサで検出させるために、前記磁気センサを移動する第1の移動手段と、前記金属管の延長方向に略沿う方向である第2の方向での磁束密度を前記磁気センサで検出させるために、前記磁気センサを移動する第2の移動手段と、前記磁気センサの、前記第1の方向及び前記第2の方向における位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段により検出された位置において前記磁気センサで検出された、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度に基づく情報を導出する導出手段と、前記導出手段により導出された情報を、前記第2の方向における測定開始地点を起点として並列的に表示する表示手段と、を有し、前記第1の移動手段は、地表面に平行な円形状又は楕円形状の経路に沿って前記磁気センサを自動的に回転させ、前記導出手段は、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度がピークの値となる前記第1の方向の位置、又は前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度の極性が変化する前記第1の方向の位置の、前記第2の方向における変化を前記情報として導出することを特徴とする。
本発明のメタルタッチ検出装置のその他の態様例では、外面に防食処理が施された状態で地中に埋設された金属管と、他の金属構造物とのメタルタッチ部を検出するためのメタルタッチ検出装置であって、前記金属管の検出対象区間の一端側と地中に対して第1の信号電流を通電する第1の通電手段と、前記金属管の検出対象区間の他端側と地中に対して第2の信号電流を通電する第2の通電手段と、前記第1の通電手段及び前記第2の通電手段の少なくとも何れか一方により通電された信号電流に対応する前記金属管上の磁界を地上で検出する磁気センサと、前記金属管の延長方向に対して垂直且つ水平な方向である第1の方向での磁束密度を前記磁気センサで検出させるために、前記磁気センサを移動する第1の移動手段と、前記金属管の延長方向に略沿う方向である第2の方向での磁束密度を前記磁気センサで検出させるために、前記磁気センサを移動する第2の移動手段と、前記磁気センサの、前記第1の方向及び前記第2の方向における位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段により検出された位置において前記磁気センサで検出された、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度に基づく情報を導出する導出手段と、前記導出手段により導出された情報を、前記第2の方向における測定開始地点を起点として並列的に表示する表示手段と、を有し、前記第1の移動手段は、前記第1の方向に直線部分が位置し、且つ、地表面に平行なトラック形状の経路に沿って前記磁気センサを自動的に回転させ、前記導出手段は、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度がピークの値となる前記第1の方向の位置、又は前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度の極性が変化する前記第1の方向の位置の、前記第2の方向における変化を前記情報として導出することを特徴とする。
本発明のメタルタッチ検出方法は、外面に防食処理が施された状態で地中に埋設された金属管と、他の金属構造物とのメタルタッチ部を検出するためのメタルタッチ検出方法であって、前記金属管の検出対象区間の一端側と地中に対して第1の信号電流を通電する第1の通電ステップと、前記金属管の検出対象区間の他端側と地中に対して第2の信号電流を通電する第2の通電ステップと、前記第1の通電ステップ及び前記第2の通電ステップの少なくとも何れか一方により通電された信号電流に対応する前記金属管上の磁束密度であって、前記金属管の延長方向に対して垂直且つ水平な方向である第1の方向での磁束密度を磁気センサで検出させるために、前記磁気センサを移動する第1の移動ステップと、前記第1の通電ステップ及び前記第2の通電ステップの少なくとも何れか一方により通電された信号電流に対応する前記金属管上の磁束密度であって、前記金属管の延長方向に略沿う方向である第2の方向での磁束密度を磁気センサで検出させるために、前記磁気センサを移動する第2の移動ステップと、前記磁気センサの、前記第1の方向及び前記第2の方向における位置を検出する位置検出ステップと、前記位置検出ステップにより検出された位置において前記磁気センサで検出された、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度に基づく情報を導出する導出ステップと、前記導出ステップにより導出された情報を、前記第2の方向における測定開始地点を起点として並列的に表示する表示ステップと、を有し、前記第1の移動ステップは、前記第1の方向における所定の位置に前記磁気センサが到達すると前記磁気センサの進行方向を自動的に反転させて、前記第1の方向において前記磁気センサを自動的に往復させ、前記導出ステップは、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度がピークの値となる前記第1の方向の位置、又は前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度の極性が変化する前記第1の方向の位置の、前記第2の方向における変化を前記情報として導出することを特徴とする。
本発明のメタルタッチ検出方法の他の態様例では、外面に防食処理が施された状態で地中に埋設された金属管と、他の金属構造物とのメタルタッチ部を検出するためのメタルタッチ検出方法であって、前記金属管の検出対象区間の一端側と地中に対して第1の信号電流を通電する第1の通電ステップと、前記金属管の検出対象区間の他端側と地中に対して第2の信号電流を通電する第2の通電ステップと、前記第1の通電ステップ及び前記第2の通電ステップの少なくとも何れか一方により通電された信号電流に対応する前記金属管上の磁束密度であって、前記金属管の延長方向に対して垂直且つ水平な方向である第1の方向での磁束密度を磁気センサで検出させるために、前記磁気センサを移動する第1の移動ステップと、前記第1の通電ステップ及び前記第2の通電ステップの少なくとも何れか一方により通電された信号電流に対応する前記金属管上の磁束密度であって、前記金属管の延長方向に略沿う方向である第2の方向での磁束密度を磁気センサで検出させるために、前記磁気センサを移動する第2の移動ステップと、前記磁気センサの、前記第1の方向及び前記第2の方向における位置を検出する位置検出ステップと、前記位置検出ステップにより検出された位置において前記磁気センサで検出された、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度に基づく情報を導出する導出ステップと、前記導出ステップにより導出された情報を、前記第2の方向における測定開始地点を起点として並列的に表示する表示ステップと、を有し、前記第1の移動ステップは、地表面に平行な円形状又は楕円形状の経路に沿って前記磁気センサを自動的に回転させ、前記導出ステップは、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度がピークの値となる前記第1の方向の位置、又は前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度の極性が変化する前記第1の方向の位置の、前記第2の方向における変化を前記情報として導出することを特徴とする。
本発明のメタルタッチ検出方法のその他の態様例では、外面に防食処理が施された状態で地中に埋設された金属管と、他の金属構造物とのメタルタッチ部を検出するためのメタルタッチ検出方法であって、前記金属管の検出対象区間の一端側と地中に対して第1の信号電流を通電する第1の通電ステップと、前記金属管の検出対象区間の他端側と地中に対して第2の信号電流を通電する第2の通電ステップと、前記第1の通電ステップ及び前記第2の通電ステップの少なくとも何れか一方により通電された信号電流に対応する前記金属管上の磁束密度であって、前記金属管の延長方向に対して垂直且つ水平な方向である第1の方向での磁束密度を磁気センサで検出させるために、前記磁気センサを移動する第1の移動ステップと、前記第1の通電ステップ及び前記第2の通電ステップの少なくとも何れか一方により通電された信号電流に対応する前記金属管上の磁束密度であって、前記金属管の延長方向に略沿う方向である第2の方向での磁束密度を磁気センサで検出させるために、前記磁気センサを移動する第2の移動ステップと、前記磁気センサの、前記第1の方向及び前記第2の方向における位置を検出する位置検出ステップと、前記位置検出ステップにより検出された位置において前記磁気センサで検出された、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度に基づく情報を導出する導出ステップと、前記導出ステップにより導出された情報を、前記第2の方向における測定開始地点を起点として並列的に表示する表示ステップと、を有し、前記第1の移動ステップは、前記第1の方向に直線部分が位置し、且つ、地表面に平行なトラック形状の経路に沿って前記磁気センサを自動的に回転させ、前記導出ステップは、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度がピークの値となる前記第1の方向の位置、又は前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度の極性が変化する前記第1の方向の位置の、前記第2の方向における変化を前記情報として導出することを特徴とする。
本発明によれば、金属管の延長方向に対して垂直且つ水平な方向である第1の方向における磁束密度の検出を自動的に行うようにした。したがって、検出に手間のかかる第1の方向における磁束密度の測定を、迅速に且つ確実に行うことが可能になる。よって、埋設金属管と他の金属構造物とのメタルタッチ部の位置を従来よりも効率よく検出できる。
本発明の第1の実施形態を示し、メタルタッチ検出装置の全体構成の一例を示した図である。 本発明の第1の実施形態を示し、センサ駆動装置の概念を説明する図である。 本発明の第1の実施形態を示し、埋設金属管の上を埋設金属管の延長方向(Y方向)にセンサ駆動装置を移動させたときの磁気センサの動きの一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、磁気センサが点P0から点P6まで移動したときに得られる、信号電流I1、I2に対応する磁束密度のX方向成分の振幅の分布を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、信号電流I1、I2に対応する磁束密度のX方向成分のピークの位置の軌跡の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、センサ駆動装置14の具体的な構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、磁気センサが台座の上で移動する経路の第1の変形例を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、磁気センサが台座の上で移動する経路の第2の変形例を示す図である。 本発明の第2の実施形態を示し、センサ駆動装置の概念を説明する図である。 本発明の第2の実施形態を示し、埋設金属管の上を埋設金属管の延長方向(Y方向)にセンサ駆動装置を移動させたときの磁気センサの動きの一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態を示し、信号電流I1、I2に対応する見掛け上の埋設金属管の埋設深さの計測値の軌跡の一例を示す図である。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら、本発明の第1の実施形態を説明する。
図1は、メタルタッチ検出装置の全体構成の一例を示した図である。メタルタッチ検出装置は、調査対象の埋設金属管1と、当該埋設金属管1と並行に且つ近接して地中に埋設された他の金属管2とのメタルタッチ部3の有無及びその位置を検出するものである。尚、図1では、埋設金属管1と他の金属管2とが水平方向(X方向)で並行して地中に埋設されているものとする(図3を参照)。
図1において、メタルタッチ検出装置は、第1の信号発信器11と、第2の信号発信器12と、磁気センサ13と、センサ駆動装置14と、第1の信号処理装置15と、第2の信号処理装置16と、センサ駆動回路17と、距離計測回路18と、解析装置19と、表示装置20と、接地極21、22とを有している。
第1の信号発信器11は、埋設金属管1の検出対象区間の一端側と、接地極21に電気的に接続される。第2の信号発信器12は、埋設金属管1の検出対象区間の他端側と、接地極22に電気的に接続される。第1の信号発信器11、第2の信号発信器12は、埋設金属管1と地中との間に、それぞれ信号電流I1、I2を通電する。この信号電流I1、I2は、第1の信号発信器11、第2の信号発信器12の接地極21、22から大地に流出し、大地から埋設金属管1に流入し、第1の信号発信器11、第2の信号発信器12に戻る閉ループを構成する。本実施形態では、これらの信号電流I1、I2は、異なる周波数の交流電流であり、且つ、埋設金属管1に同時に通電されるようにしている。具体的に、第1の信号発信器11と第2信号発信器12で用いる信号電流I1、I2の周波数は、数十[Hz]から750[Hz]の周波数の範囲から選択した異なる周波数を用いる。ただし、商用周波数の逓倍の周波数を使用するとノイズが重畳するため、この周波数の使用は避ける必要がある。
尚、使用する2つの周波数の差があまり小さいと、他方の周波数の信号を検出してしまうことがあるため使用する2つの信号電流I1、I2の周波数は数十[Hz]以上離れた周波数を使用する必要がある。例えば、第1の信号発信器11の周波数を220[Hz]とし、第2の信号発信器12の周波数を320[Hz]にすると好ましい結果が得られる。
以上のように本実施形態では、異なる周波数の交流電流を信号電流I1、I2として埋設金属管1に同時に通電しているので、磁気センサ13の測定は各測定箇所において1回で済み、同一条件における高精度の測定データを得ることができる利点がある。ただし、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、同一の周波数の交流電流を、タイミングをずらして切り替えて通電することにより信号電流I1、I2を埋設金属管1に通電するようにしてもよい。また、1つの信号発信器を移動して2箇所から信号電流I1、I2を埋設金属管1に通電するようにしてもよい。このように、同一の周波数の信号電流I1、I2を切り替えて通電したり、1つの信号発信器を移動して2箇所から信号電流I1、I2を通電したりする場合には、信号電流I1による測定と、信号電流I2による測定とのそれぞれを同一の測定箇所で行う必要がある。
センサ駆動装置14は、磁気センサ13を載せる台座と、地上面で埋設金属管1の延長方向(Y方向)に当該台座を移動させるために当該台座に取り付けられた車輪と、当該台座の上で磁気センサ13を埋設金属管1の延長方向に垂直な水平方向(X方向)に往復させる駆動機構と、磁気センサ13のX方向における位置を検出するためのセンサとを有している。ここでは、磁束密度のX方向成分を検出する方向となるように磁気センサ13を配置する。
図2は、センサ駆動装置14の概念を説明する図である。
本実施形態では、駆動機構により磁気センサ13をX方向に自動的に往復させながら、車輪14a〜14dによりセンサ駆動装置14をY方向に手動で移動させているときに、埋設金属管1に信号電流I1、I2を流すことにより周囲に発生する磁束密度を、所定のタイミング毎に、磁気センサ13を用いて検出する。
図2に示すように、磁気センサ13は、例えば、図に向かって左方向に移動して台座14eの左端に達すると進行方向を自動的に右に変えて移動し、右方向に移動して台座14eの右端に達すると進行方向を自動的に左に変えて移動することで、往復運動を行う。ここで、磁気センサ13が台座14eの上をX方向に往復運動する距離(例えば、台座14eの右端から左端までのX方向の距離)をセンサ行程とする。尚、センサ行程が長ければ長いほど、磁気センサ13で検出される磁束密度の分布の形状が明瞭となり、磁束密度のピーク又は零点(磁束密度の振幅がゼロとなる点)の検出が容易となるが、センサ行程があまり長すぎるとセンサ駆動装置14の取り扱いが困難となる。このため、センサ行程は、埋設金属管1の埋設深さD(地表面と埋設金属管1の外周面との最短距離)と同程度の長さが適当である。
また、本実施形態では、検査者がセンサ駆動装置14を手動で移動させるようにする。例えば、検査者がセンサ駆動装置14を押すと、車輪14a〜14dが回転し、センサ駆動装置14がY方向に移動する。ただし、センサ駆動装置14をY方向に自動的に移動させるようにしてもよい。
尚、磁気センサ13が往復する区間は、台座14eの右端と左端との間に限定されるものではなく、台座14eのX方向における所定の2つの位置で磁気センサ13の進行方向を反転させるようにしていればよい。
本実施形態では、異なる2つの周波数の信号電流I1、I2を用いているので、各周波数の信号電流I1、I2に対応する磁束密度を分離する必要がある。このため、図1に示すように、本実施形態では、2つの信号処理装置(第1の信号処理装置15及び第2の信号処理装置16)を設けるようにしている。
第1の信号処理装置15及び第2の信号処理装置16は、磁気センサ13で検出した磁束密度の信号から、信号電流I1、I2に対応する磁束密度の信号を抽出して各々の信号の振幅を得るためのものであり、信号電流I1に対応する磁束密度の信号を第1の信号処理装置15で、信号電流I2に対応する磁束密度の信号を第2の信号処理装置16で処理する。これらの第1の信号処理装置15及び第2の信号処理装置16は、参照信号発信器を備えたロックインアンプを使用するのが望ましい。ロックインアンプを使用した場合、磁気センサ13からの出力をそれぞれのロックインアンプに並列に入力し、それぞれのロックインアンプの参照信号発信器の各周波数を、第1の信号発信器11、第2の信号発信器12の周波数にそれぞれ設定して、磁気センサ13の信号から第1の信号発信器11、第2の信号発信器12に対応した周波数成分のみの信号を高精度に分離して解析装置19に出力することができる。
距離計測回路18は、センサ駆動装置14のY方向における移動距離を計測するためのものであり、センサ駆動装置14の車輪14a〜14dの少なくともいずれか1つに取り付けられたロータリーエンコーダ等の回転信号発生器の信号から、距離の計測を行う。
センサ駆動回路17は、センサ駆動装置14の駆動機構の動作を制御することにより、磁気センサ13のX方向における往復運動を制御するためのものであり、センサ駆動装置14内(台座14e上)での磁気センサ13の位置情報をセンサ駆動装置14のセンサから収集すると共に、磁気センサ13を動かすための指令をセンサ駆動装置14の駆動機構に出している。
解析装置19は、第1の信号処理装置15及び第2の信号処理装置16から、各信号電流I1、I2に対応する磁束密度の振幅の情報を収集する。また、解析装置19は、距離計測回路18から、センサ駆動装置14のY方向における移動距離の情報を収集する。また、解析装置19は、センサ駆動回路17から、磁気センサ13のX方向における位置の情報を収集する。そして、解析装置19は、収集したこれらの情報を基にして、各信号電流I1、I2に対応する磁束密度のピーク(又は零点)の検出と、当該ピークの振幅及び当該ピークのセンサ行程上の位置の記録(又は当該零点のセンサ行程上の位置の記録)と、当該ピークの検出時(又は当該零点の検出時)のセンサ駆動装置14のY方向における移動距離の記録等を行う。信号電流I1、I2に対応する磁束密度のピーク(又は零点)の検出は、センサ駆動装置14内(台座14e上)で磁気センサ13がセンサ行程上の一方の端部から他方の端部まで移動した時点で行う。また、磁束密度のピークの検出は、例えば、信号電流I1、I2に対応する磁束密度の振幅の最大値を検出することにより行われる。解析装置19は、当該ピーク(又は零点)を検出したら、当該ピーク(又は零点)の位置として、例えば、センサ行程の左端部から当該ピーク(又は零点)までの距離と、当該ピーク(又は零点)が検出された時点のセンサ駆動装置14のY方向における移動距離とを併せて記録する。解析装置19は、このような記録を磁気センサ13が往復運動を行う往路及び復路について繰り返し行うことで、信号電流I1、I2に対応する磁束密度のピーク(又は零点)の位置の推移(Y方向における変化)を監視している。解析装置19は、例えば、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)やPC(パーソナルコンピュータ)等を用いることにより実現することができる。
表示装置20は、解析装置19の行った解析結果の表示を行う。表示装置20では、例えば、センサ行程を往復運動する磁気センサ13が検出した磁束密度の振幅の分布や、信号電流I1、I2に対応する磁束密度のピークの位置や振幅(又は磁束密度の零点の位置)の推移を表示する。表示装置20は、例えば、チャートレコーダーや、PC及びコンピュータディスプレイを用いることにより実現できる。
尚、第1の信号処理装置15、第2の信号処理装置16、センサ駆動回路17、距離計測回路18、解析装置19、及び表示装置20の少なくとも何れか1つを、センサ駆動装置14の台座14eの上に、センサ行程の領域を避けて置くようにすることができる。
図1を参照しながら、第1の信号発信器11及び第2の信号発信器12から埋設金属管1に信号電流I1、I2を流した際に、他の金属管2のメタルタッチ部3が存在する場合における各所の電流について説明する。ここで、メタルタッチ部3を境として第1の信号発信器11側をA側、第2の信号発信器12側をB側とする。埋設金属管1のA側では、信号電流I1に対応する信号電流I11+I12+I13が第1の信号発信器11側に向かって流れ、信号電流I2に対応する信号電流I21が第2の信号発信器12側に向かって流れる。また、B側では、信号電流I2に対応する信号電流I21+I22+I23が第2の信号発信器12側に向かって流れ、信号電流I1に対応する信号電流I11が第1の信号発信器11側に向かって流れる。
また、他の金属管2のA側では、信号電流I1、I2に対応する信号電流I13、I23が、B側では、信号電流I1、I2に対応する信号電流I12、I22がそれぞれメタルタッチ部3に向かって流れる。
本実勢形態では、これらの信号電流によって埋設金属管1の周囲に生じる、信号電流I1、I2に対応する磁束密度のピーク(又は零点)のY方向における位置の変化を監視し、そのピーク(又は零点)の位置が入れ替わる地点を検出することにより、埋設金属管1と他の金属管2とのメタルタッチ部3の存在とその位置を特定するものである。
一方、埋設金属管1と他の金属管2とのメタルタッチ部3が存在していない場合は、調埋設金属管1には他の金属管2からの電流が流入しないため、A側、B側のいずれにおいても第1の信号発信器11からの信号電流I1、第2の信号発信器12からの信号電流I2が流れるのみであり、埋設金属管1の周囲に生じる磁束密度に変化が表れない。このため、磁束密度の変化がない場合にはメタルタッチ部3が存在しないと判定することができる。
図3は、埋設金属管1の上を埋設金属管1の延長方向(Y方向)にセンサ駆動装置14を移動させたときの磁気センサ13の動きの一例を示す図である。
図3において、磁気センサ13がセンサ行程の左端となる点P0に位置しているときに、点P0点から磁気センサ13による測定を開始させると、センサ駆動回路17がセンサ駆動装置14の駆動機構を制御することによりセンサ駆動装置14内(台座14eの上)を磁気センサ13がX方向に一定の速度で移動すると共に、検査者がセンサ駆動装置14をY方向に可及的に一定の速度で移動させる。これにより、磁気センサ13は点P0から点P1までのセンサ走査線31(破線)上を移動することになる。磁気センサ13がセンサ行程の右端となる点P1点に到達すると、磁気センサ13は左方向に一定の速度で移動すると共に、センサ駆動装置14がY方向に可及的に一定の速度で移動し、センサ行程の右端となる点P1からセンサ行程の左端となる点P2までのセンサ走査線31上を移動する。こうして点P6まで磁気センサ13を3回往復運動させながら、センサ駆動装置14をY方向に移動させると、磁気センサ13は、図3の破線に示すようにジグザグの軌跡を描くように移動する。
図4は、磁気センサ13が点P0から点P6まで移動したときに得られる、信号電流I1、I2に対応する磁束密度のX方向成分Bxの振幅の分布を示す。ここで、横軸は、磁気センサ13のX方向における位置としてセンサ行程の左端部からの距離を表わしている。縦軸は、信号電流I1、I2に対応する磁束密度のX方向成分Bxの振幅を表している。
信号電流I1、I2に対応する磁束密度のX方向成分Bxは、埋設金属管1を流れる信号電流のうち、信号電流I1、I2に対応する信号電流から発生する磁束密度のX方向成分と、他の金属管2を流れる信号電流のうち、信号電流I1、I2に対応する信号電流から発生する磁束密度のX方向成分とを合成したものになる。
そして、信号電流I1に対応する磁束密度のX方向成分Bxのピークは、A側では、埋設金属管1よりも右側(外側)に存在し、B側では、埋設金属管1と他の金属管2との間に存在する。一方、信号電流I2に対応する磁束密度のX方向成分Bxのピークは、A側では、埋設金属管1と他の金属管2との間に存在し、B側では、埋設金属管1よりも右側(外側)に存在する。
したがって、メタルタッチ部3が点P2から点P4の間に存在しているとすると、図4に示すように、点P0〜点P1(図4(a))、点P1〜点P2(図4(b))、点P2〜点P3(図4(c))においては、信号電流I1に対応する磁束密度のX方向成分Bx(図4では実線の第1信号41)のピークは、信号電流I2に対応する磁束密度のX方向成分Bx(図4では破線の第2信号42)のピークよりも右側に表れる。一方、点P3〜点P4(図4(d))、点P4〜点P5(図4(e))、点P5〜点P6(図4(f))においては、信号電流I1に対応する磁束密度のX方向成分Bx(図4では実線の第1信号41)のピークは、信号電流I2に対応する磁束密度のX方向成分Bx(図4では破線の第2信号42)のピークよりも左側に表れる。すなわち、メタルタッチ部3が点P2から点P4の間に存在しているとすると、点P2から点P4の間で、信号電流I1、I2に対応する磁束密度のX方向成分Bxのピークの位置が入れ替わる様子が観測される。よって、ピークの位置が入れ替わる地点を検出することにより、埋設金属管1と他の金属管2とのメタルタッチ部3の存在とその位置を特定することができる。
図5は、信号電流I1、I2に対応する磁束密度のX方向成分Bxのピークの位置の軌跡の一例を示す図である。
図5では、横軸を、センサ駆動装置14のセンサ行程の左端部からのX方向における距離(ピークの位置)、縦軸を、測定開始地点を起点としたセンサ駆動装置14のY方向への移動距離として、信号電流I1、I2に対応する磁束密度のX方向成分Bxのピークの位置をプロットしている。図5において、実線で示すグラフ51が、信号電流I1に対応する磁束密度のX方向成分Bxのピークの位置の軌跡であり、破線で示すグラフ52が、信号電流I2に対応する磁束密度のX方向成分Bxのピークの位置の軌跡である。
解析装置19が、以上のようにして信号電流I1、I2に対応する磁束密度のX方向成分Bxのピークの位置を特定し、図5に示すようなグラフを表示装置20に表示させることにより、検査者は、点P2から点P4の間で、信号電流I1、I2に対応する磁束密度のX方向成分Bxのピークの位置が入れ替わる様子を明瞭に確認することができる。すなわち、検査者は、点P2から点P4の間にメタルタッチ部3が存在していることを、容易に判断することが可能となる。また、測定開始地点からのセンサ駆動装置14のY方向への移動距離が記録・表示されるため、検査者は、測定開始地点からメタルタッチ部3までの距離も容易に確認することができる。
図6は、センサ駆動装置14の具体的な構成例を示す図である。ここでは、センサ駆動装置14は、ベルト14f、モータ14g、ロータリーエンコーダ14j、台座14e、車輪14a〜14d、及びリミットスイッチ14h、14iを備えて構成される。尚、図6では、表記の都合上、車輪14c、14dを図示していないが、図2に示すように、車輪14c、14dも台座14eに取り付けられている。
図6において、磁気センサ13はベルト14fに連結されている。ベルト14fの右端に設置されたモータ14gを回転させてベルト14fを動かすことで、磁気センサ13は左右(図1等に示すX方向)に移動する。また、センサ行程の両端に対応する位置に、リミットスイッチ14h、14iを設置する。
このような構成にすることにより、磁気センサ13のX方向での往復運動が可能となる。例えば、センサ駆動回路17からの指令によりモータ14gを回転させることでベルト14fが右回転(図6に向かって時計回りの方向に回転)して磁気センサ13が(図6に向かって)左方向に移動した後に、左方向に移動した磁気センサ13がリミットスイッチ14hに到達してリミットスイッチ14hが磁気センサ13を検出すると、リミットスイッチ14hは磁気センサ13を検出したことを示す検出信号をセンサ駆動回路17に送る。センサ駆動回路17は、リミットスイッチ14hからの検出信号を受けると、モータ14gを逆回転させベルト14fを左回転させる指令をモータ14gに出力する。この指令によりベルト14fが左回転することで、磁気センサ13は右方向に移動する。
右方向に移動した磁気センサ13がリミットスイッチ14iに到達してリミットスイッチ14iが磁気センサ13を検出すると、リミットスイッチ14iは磁気センサ13を検出したことを示す検出信号をセンサ駆動回路17に送る。センサ駆動回路17は、リミットスイッチ14iからの検出信号を受けると、モータ14gを逆回転させベルト14fを右回転させる指令をモータ14gに出力する。この指令によりベルト14gが右回転することで、磁気センサ13は左方向に移動する。この動作を繰り返し行うことで、台座14eの上で磁気センサ13がX方向に往復運動する。
ベルト14fの左端には、ロータリーエンコーダ14jが設置されている。ロータリーエンコーダ14jは、ベルト14fが回転、すなわち、磁気センサ13が移動すると、磁気センサ13の移動量に応じたパルスを出力する。このパルスをカウントすることで、センサ行程上の磁気センサ13のX方向における位置を把握することが可能となる。例えば、センサ行程の左端に設置されたリミットスイッチ14hが磁気センサ13を検出してからカウントしたロータリーエンコーダ14jのパルス数に基づく位置を磁気センサ13のX方向における位置とみなすことができる。このようにする場合、リミットスイッチ14h、14iのX方向における位置を予め距離計測回路18等に記憶させておくようにする。
以上のように本実施形態では、センサ駆動装置14の駆動機構は、ベルト14f及びモータ14gを用いることにより実現され、センサ駆動装置14のセンサは、リミットスイッチ14h、14i及びロータリーエンコーダ14jを用いることにより実現される。
尚、リミットスイッチ14h、14iが磁気センサ13を検出することによりモータ14gが逆回転して磁気センサ13が逆方向に動き出すまでに、若干の時間遅れが生じる場合がある。その場合には、解析装置19にて、この時間遅れを補正する機能を持たせることが望ましい。例えば、リミットスイッチ14h、14iが磁気センサを検出した後、ロータリーエンコーダ14jからのパルスを所定数(数個)カウントした時点を真の端部とみなす等の処置が挙げられる。
また、磁気センサ13の重みによりベルト14fが弛むのを防ぐため、磁気センサ13が台座14eの上を滑るようにしている。前述したようにこの台座14eには車輪14a〜14eが設置され、センサ駆動装置14全体が地表面を移動できるようにしている。
尚、センサ駆動装置14の構成は、図6に示すものに限定されない。例えば、磁気センサ13の移動量(モータ14gの回転角度)を絶対的な数値で出力することができるロータリーエンコーダを用いる場合には、ロータリーエンコーダから出力により、磁気センサ13のX方向の位置を特定することができるので、リミットスイッチ14h、14iを設置する必要はない。
以上のように本実施形態では、埋設金属管1と他の金属管2とが水平方向で並行して地中に埋設されている場合のメタルタッチ部3を検出するために、まず、埋設金属管1の検出対象区間の両端から、埋設金属管1と地中に対して、異なる周波数の信号電流I1、I2を通電する。この状態で、センサ駆動装置14の台座14eの上で、X方向に磁気センサ13を往復させると共に、センサ駆動装置14(の台座14e)をY方向に移動させる。このような動作を行っているときに磁気センサ13で検出された磁束密度に基づいて、信号電流I1、I2に対応する磁束密度のX方向成分Bxを抽出し、そのピークの位置の軌跡を表示する。例えば、そのピークのX方向における位置と、測定開始地点を起点としたセンサ駆動装置14のY方向への移動距離との関係を表示する。したがって、検査者は、そのピークの位置が入れ替わった区間に、メタルタッチ部3が存在していることを、容易に且つ精度よく判断することが可能となると共に、メタルタッチ部3の測定開始地点からの距離を容易に特定することが可能となる。よって、調査対象の埋設金属管1と、当該埋設金属管1と水平方向で並行に且つ近接して地中に埋設された他の金属管2とのメタルタッチ部3の有無及びその位置を従来よりも容易に且つ正確に検出することが可能になる。
また、本実施形態では、センサ駆動装置14の台座14eの上で、X方向に磁気センサ13を自動的に往復させた状態で磁気センサ13により磁束密度を検出するので、検出に手間がかかる前述したピークや零点の位置を容易に且つ確実に検出することができる。一方、Y方向については検査者によって手動でセンサ駆動装置14を駆動するので、センサ駆動装置14の構成を簡素化することができる。したがって、可及的に簡素な構成でメタルタッチ部3の有無及びその位置を可及的に正確に検出することができる。
尚、本実施形態では、信号電流I1、I2に対応する磁束密度のX方向成分Bxのピークを監視する方法について述べたが、必ずしもこのようにする必要はなく、高さ方向、すなわち、信号電流I1、I2に対応する磁束密度のZ方向成分Bzの極性を監視するようにしてもよい。信号電流I1に対応する磁束密度のZ方向成分Bzの零点は、A側では、埋設金属管1よりも右側(外側)に存在し、B側では、埋設金属管1と他の金属管2との間に存在するのに対し、信号電流I2に対応する磁束密度のZ方向成分Bzの零点は、A側では、埋設金属管1と他の金属管2との間に存在し、B側では、埋設金属管1よりも右側(外側)に存在するからである。したがって、信号電流I1、I2に対応する磁束密度のZ方向成分Bzの極性が反転する零点を監視した場合も、前述したのと同様に、メタルタッチ部3の前後で当該零点の位置が入れ替わる様子が観測される。すなわち、磁束密度のX方向成分Bxに代わり、Z方向成分Bzを測定しても、前述したのと同様の効果が得られる。さらに、磁束密度のX方向成分Bxに加えて、Z方向成分Bzも測定し、これらの双方のデータを使ってメタルタッチ部3の有無及び位置を検出するようにすれば、メタルタッチ部3の検出精度をより一層向上させることができる。尚、このようにする場合には、ここでは、磁束密度のZ方向成分を検出するように磁気センサ13を配置する。
また、本実施形態では、センサ駆動装置14内(台座14eの上)を磁気センサ13がX方向に一定の速度で移動させることと、検査者がセンサ駆動装置14をY方向に可及的に一定の速度で移動させることとを同時に行うようにした。このようにすれば、可及的に規則的な位置(一定の間隔)で短時間に採取することができ好ましいが、必ずしも、同時に移動させたり、一定の速度で移動させたりする必要はない。
また、本実施形態では、信号電流I1、I2に対応する磁束密度のX方向成分BxのX方向におけるピークの位置と、測定開始地点を起点としたセンサ駆動装置14のY方向への移動距離との関係を表示するようにしたが、必ずしもこのようにする必要はなく、例えば、信号電流I1、I2に対応する磁束密度のX方向成分Bxのピークの位置が入れ替わる区間と、その区間の、測定開始地点を起点としたY方向の位置の情報とを表示するようにしてもよい。もちろん、信号電流I1、I2に対応する磁束密度のX方向成分Bxのピークの位置が入れ替わらない場合には、メタルタッチ部3は存在しないので、その旨を表示してもよい。
また、本実施形態では、リミットスイッチ14h、14iの間において往路と復路とが同じとなるように、センサ駆動装置14の台座14eの上で、X方向に磁気センサ13を往復させるようにしたが、必ずしもこのようにする必要はない。
図7は、磁気センサ13が台座14eの上で移動する経路の第1の変形例を示す図である。
図7に示すように、センサ駆動装置14の台座14eの上で、X方向に直線部分が位置し、且つ、地表面に(面方向が)平行なトラック形状の経路71に沿って磁気センサ13を回転させるようにしてもよい。尚、磁気センサ13として2軸の方向の磁束密度を検出するものを用いた場合には、トラック形状の曲線部分においても、2軸の方向の磁束密度から磁束密度のX方向成分を求めることができる。よって、このようにした場合には、トラック形状の長手方向の端から端までをセンサ行程とすることができる。
図8は、磁気センサ13が台座14eの上で移動する経路の第2の変形例を示す図である。
図8に示すように、センサ駆動装置14の台座14eの上で、地表面に(面方向が)平行な円形状の経路81に沿って磁気センサ13を回転させるようにしてもよい。このようにする場合には、磁気センサ13として2軸の方向の磁束密度を検出するものを用い、2軸の方向の磁束密度から磁束密度のX方向成分を求めることになる。尚、円形状の経路ではなく、楕円形状の経路としてもよい。
図7、図8に示すように磁気センサ13を回転させる場合には、リミットスイッチ14h、14iを設ける必要はない。
尚、本実施形態では、例えば、第1の信号発信器11を用いることにより第1の通電手段が実現され、第2の信号発信器12を用いることにより第2の通電手段が実現される。また、例えば、ベルト14f、モータ14g、センサ駆動回路17を用いることにより第1の移動手段が実現され、車輪14a〜14dを用いることにより第2の移動手段が実現される。また、例えば、ロータリーエンコーダ14j、リミットスイッチ14h、14i、センサ駆動回路17を用いることにより、第1の方向における位置検出手段が実現され、センサ駆動装置14の車輪14a〜14dの少なくともいずれか1つに取り付けられたロータリーエンコーダ、距離計測回路18を用いることにより、第2の方向における位置検出手段が実現される。また、例えば、解析装置19を用いることにより導出手段が実現され、表示装置20を用いることにより報知手段が実現される。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、埋設金属管1と他の金属管2とが水平方向で並行して地中に埋設されている場合のメタルタッチ部3を検出する場合を例に挙げて説明した。これに対し、本実施形態では、埋設金属管1と他の金属管2とが高さ方向(上下方向)で並行に且つ近接して地中に埋設されている場合について説明する。このように本実施形態と前述した第1の実施形態とは、埋設金属管1と他の金属管2との位置関係の相違に伴う構成及び処理が主として異なる。したがって、本実施形態の説明において、前述した第1の実施形態と同一の部分については、図1〜図6に付した符号と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図9は、センサ駆動装置91の概念を説明する図である。
第1の実施形態では、磁気センサ13における高さ方向(Z方向)の位置は1箇所であったが、本実施形態では2箇所としている。すなわち、本実施形態では、図9に示すように、2つの磁気センサ13a、13bを、Z方向において間隔dzの間隔を有するように、台座92a、92bの上に載せるようにしている。尚、本実施形態では、台座92a、92bは一体で形成されている。
このような2つの磁気センサ13a、13bのそれぞれに対して、図6に示したような、ベルト14f、モータ14g、ロータリーエンコーダ14j、及びリミットスイッチ14h、14iが設けられている。そして、2つの磁気センサ13a、13bは、互いに同期して(X方向における位置が同じになるように)X方向に一定の速度で自動的に移動する。このように2つの磁気センサ13a、13bがX方向に移動しているときに、検査者は、センサ駆動装置91をY方向に可及的に一定の速度で移動させる。
調査対象である埋設金属管1とメタルタッチしている他の金属管2が埋設金属管1の上方向又は下方向(Z方向)に位置する場合には、磁束密度のピークや零点の位置ではなく、信号電流I1、I2に対応する見掛け上の埋設金属管1の埋設深さz1、z2が入れ替わる地点を検出することでメタルタッチ部3を特定する。ここで、見掛け上の埋設金属管1の埋設深さz1、z2とは、磁気センサ13と埋設金属管1の管軸との間の高さ方向(Z方向)の距離をいう。ただし、地表面と磁気センサ13との間隔や、埋設金属管1の形状は既知であるので、見掛け上の埋設金属管1の埋設深さz1、z2として、例えば、地表面と埋設金属管1の管軸との間の高さ方向(Z方向)の距離や、地表面と埋設金属管1の外周面との間の高さ方向(Z方向)の最短距離を採用することもできる。
メタルタッチ部3がなく、埋設金属管1のみに信号電流I1、I2が流れている場合、信号電流I1、I2に対応するZ方向の間隔dzに配置した2個の磁気センサ13a、13bで測定した磁束密度のX方向成分のピークの値(振幅)Bx11、Bx12 x21 、Bx22から、見掛け上の埋設金属管1の埋設深さz1、z2は(式2)式および(式3)式から求めることができ、この値は、磁気センサ13と埋設金属管1の管軸との間の高さ方向(Z方向)の距離の真の値に一致する。
1=dz×(Bx12/(Bx11−Bx12)) ・・・(式2)
2=dz×(Bx22/(Bx21−Bx22)) ・・・(式3)
一方、メタルタッチ部3がある場合、他の金属管2からの信号電流の影響により、(式2)で得られる距離z1、z2は、磁気センサ13と埋設金属管1の管軸との間の高さ方向(Z方向)の距離の真の値と異なった値を示す。
そして、信号電流I1に対応する(信号電流I1によって得られる)見掛け上の埋設金属管1の埋設深さz1は、A側では、真の値より小さくなり、B側では、真の値よりも大きくなる。一方、信号電流I2に対応する(信号電流I2によって得られる)見掛け上の埋設金属管1の埋設深さz2は、A側では、真の値より大きくなり、B側では、真の値よりも小さくなる。したがって、信号電流I1に対応する見掛け上の埋設金属管1の埋設深さz1と、信号電流I2に対応する見掛け上の埋設金属管1の埋設深さz2が入れ替わる地点を検出することでメタルタッチ部3を特定することができる。
以上のことから、2個の磁気センサ13a、13bをX方向に往復させると共にセンサ駆動装置91をY方向に駆動させた状態で各磁気センサ13a、13bにより得られた、信号電流I1、I2に対応する磁束密度のX方向成分のピークの値Bx11、Bx12 x21 、Bx22から、(式2)及び(式3)を用いて、見掛け上の埋設金属管1の埋設深さz1、z2を求める。前述したように、Bx11は、信号電流I1に対応する磁気センサ13aで検出された磁束密度のX方向成分のピークの値であり、Bx12は、信号電流I1に対応する磁気センサ13bで検出された磁束密度のX方向成分のピークの値であり、Bx21は、信号電流I2に対応する磁気センサ13aで検出された磁束密度のX方向成分のピークの値であり、Bx22は、信号電流I2に対応する磁気センサ13bで検出された磁束密度のX方向成分のピークの値である。
以上のように本実施形態では、2個の磁気センサ13a、13bを使用するので、第1の信号処理装置15及び第2の信号処理装置16を磁気センサ毎に個別に設けるか、もしくは、2個の磁気センサ13a、13bを第1の信号処理装置15及び第2の信号処理装置16へ交互に入力できるように信号を切り替える回路を設置する等の措置を講ずる必要がある。
図10は、埋設金属管1の上を埋設金属管1の延長方向(Y方向)にセンサ駆動装置91を移動させたときの磁気センサ13a、13bの動きの一例を示す図である。
図10において、2つの磁気センサ13a、13bが共にセンサ行程の左端となる点P0点に位置しているときに、点P0から磁気センサ13a、13bによる測定を開始させると、センサ駆動装置91内(台座92a、92b)を2つの磁気センサ13a、13bが同期してX方向に一定の速度で移動すると共に、検査者がセンサ駆動装置91をY方向に可及的に一定の速度で移動させる。これにより、磁気センサ13a、13bは点P0から点P1までのセンサ走査線31(破線)上を移動することになる。2つの磁気センサ13a、13bがセンサ行程の右端となる点P1に到達すると、2つの磁気センサ13a、13bは左方向に同期して一定の速度で移動すると共に、センサ駆動装置14がY方向に可及的に一定の速度で移動し、センサ行程の右端となる点P1からセンサ行程の左端となる点P2までのセンサ走査線31上を移動する。こうして点P6まで2つの磁気センサ13a、13bを同期させて3回往復運動させながら、センサ駆動装置91をY方向に移動させると、2つの磁気センサ13a、13bは、図10に示すようにジグザグの軌跡を描くように移動する。そして、このようにして往復運動における往路及び復路において、磁束密度のX方向成分のピークの値 x11 、Bx12 x21 、Bx22を、2つの磁気センサ13a、13bのそれぞれで求め、それらの値を(式2)に代入することにより、信号電流I1に対応する見掛け上の埋設金属管1の埋設深さz1と、信号電流I2に対応する見掛け上の埋設金属管1の埋設深さz2とを計算する。
図11は、信号電流I1、I2に対応する見掛け上の埋設金属管1の埋設深さz1、z2の計測値の軌跡の一例を示す図である。
図11では、横軸を、信号電流I1、I2に対応する見掛け上の埋設金属管1の埋設深さz1、z2の計測値、縦軸を、縦軸を、測定開始地点を起点としたセンサ駆動装置14のY方向への移動距離として、信号電流I1、I2に対応する見掛け上の埋設金属管1の埋設深さz1、z2の計測値の軌跡をプロットしている。図11において、実線で示すグラフ111が、信号電流I1に対応する見掛け上の埋設金属管1の埋設深さz1の計測値の軌跡であり、破線で示すグラフ112が、信号電流I2に対応する見掛け上の埋設金属管1の埋設深さz2の計測値の軌跡である。
解析装置19が、信号電流I1、I2に対応する見掛け上の埋設金属管1の埋設深さz1、z2の計測値を特定し、図11に示すようなグラフを表示装置20に表示させることにより、検査者は、点P2から点P4の間で、信号電流I1、I2に対応する見掛け上の埋設金属管1の埋設深さz1、z2の計測値が入れ替わる様子を明瞭に確認することができる。すなわち、検査者は、点P2から点P4の間にメタルタッチ部3が存在していることを、容易に判断することが可能となる。また、測定開始地点からのセンサ駆動装置14のY方向への移動距離が記録・表示されるため、検査者は、測定開始地点からメタルタッチ部3までの距離も容易に確認することができる。
以上のように本実施形態では、埋設金属管1と他の金属管2とが高さ方向で並行して地中に埋設されている場合のメタルタッチ部3を検出するために、まず、第1の実施形態と同様に、埋設金属管1の検出対象区間の両端から、埋設金属管1と地中に対して、異なる周波数の信号電流I1、I2を通電する。この状態で、センサ駆動装置91の台座92a、92bの上で、磁気センサ13a、13bを同期させてX方向に往復させると共に、センサ駆動装置14の台座14eをY方向に移動させる。このような動作を行っているときに磁気センサ13a、13bで検出された磁束密度に基づいて、信号電流I1、I2に対応する磁束密度のX方向成分を抽出し、そのピークの値 x11 x12 x21 、Bx22を使って、信号電流I1、I2に対応する見掛け上の埋設金属管1の埋設深さz1、z2を計算し、その埋設深さz1、z2の軌跡を表示する。具体的に、その埋設深さz1、z2と、測定開始地点を起点としたセンサ駆動装置14のY方向への移動距離との関係を表示する。したがって、検査者は、その埋設深さz1、z2が入れ替わった区間に、メタルタッチ部3が存在していることを、容易に且つ精度よく判断することが可能となると共に、メタルタッチ部3の測定開始地点からの距離を容易に特定することが可能となる。よって、調査対象の埋設金属管1と、当該埋設金属管1と高さ方向で並行に且つ近接して地中に埋設された他の金属管2とのメタルタッチ部3の有無及びその位置を従来よりも容易に且つ正確に検出することが可能になる。
尚、本実施形態では、地表面からの高さを変えて設置した2つの磁気センサ13a、13bを走査させる場合を例に挙げて説明したが、必ずしも2つの磁気センサを用いる必要はない。すなわち、1つの磁気センサであっても、当該磁気センサの高さを変えて走査させることで、信号電流I1、I2に対応する見掛け上の埋設金属管1の埋設深さz1、z2の計測を実現できる。例えば、当該磁気センサが往路を移動するときに、相対的に地表面から近い高さ方向(Z方向)の位置(磁気センサ13aが配置される高さ方向(Z方向)の位置)で当該磁気センサをX方向に走査し、その後、当該磁気センサが復路を移動するときに、相対的に地表面から遠い高さ方向(Z方向)の位置(磁気センサ13bが配置される高さ方向(Z方向)の位置)で当該磁気センサを走査させるための機構を持たせることで、1つの磁気センサを用いた場合でも、信号電流I1、I2に対応する見掛け上の埋設金属管1の埋設深さz1、z2の計測が可能である。ただし、このようにした場合、得られるデータの数が少なくなるため、本実施形態のようにした場合に比べ、メタルタッチ部3が存在していると検出される区間が大きくなる。
また、本実施形態でも、第1の実施形態で説明した変形例を採用することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態では、埋設金属管1と他の金属管2とが斜め方向で並行に且つ近接して地中に埋設されている場合について説明する。このようにする場合、メタルタッチ部3は第1の実施形態、第2の実施形態で説明した検出方法で検出することができるが、両者を併用して総合的に判断するのがよい。尚、本実施形態の説明においても、前述した第1、第2の実施形態と同一の部分については、図1〜図11に付した符号と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
本実施形態の第1の具体例としては、まず、第2の実施形態で説明したように、Z方向において間隔dzの間隔を有するように、2つの磁気センサ13a、13bを、X方向成分の磁束密度を検出する方向に配置する。そして、第2の実施形態で説明したように、2つの磁気センサ13a、13bを動かして信号電流I1、I2に対応する磁束密度のX方向成分のピークの値Bx11 x12 x21 、Bx22を取得し、信号電流I1、I2に対応する見掛け上の埋設金属管1の埋設深さz1、z2を求め、Y方向(管軸方向)にプロット点を結んだ線の交差点をメタルタッチ部3と特定することができる。
また、本実施形態の第2の具体例として、磁気センサ13a、13bのいずれか1個の磁束密度のピークの位置の交差点からメタルタッチ部3を特定することもできる。
さらに、本実施形態の第3の具体例として、X方向成分に加えて、Z方向成分の磁束密度も検出するように磁気センサを構成(例えば追加)し、第1の実施形態の変形例で説明したように、磁束密度の零点の位置の変化からメタルタッチ部3を特定する方法を、前述した第1、第2の具体例の方法に組み合わせて、得られたデータを総合的に判断してメタルタッチ部3を特定するようにすると検出確度をさらに高めることができる。
尚、本実施形態でも、第1、第2の実施形態で説明した変形例を採用することができる。
以上説明したように、各実施形態によれば、埋設金属管1と、当該埋設金属管1と近接して並行した他の金属管2とのメタルタッチ部3の存在を、従来よりも、容易に、且つ、精度よく検出すると共に、メタルタッチ部3の測定開始地点からの距離を容易に特定することが可能となる。
尚、以上説明した本発明の実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、プログラムをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体、又はかかるプログラムを伝送する伝送媒体も本発明の実施の形態として適用することができる。また、前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体などのプログラムプロダクトも本発明の実施の形態として適用することができる。前記のプログラム、コンピュータ読み取り可能な記録媒体、伝送媒体及びプログラムプロダクトは、本発明の範疇に含まれる。
また、以上説明した本発明の各実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1 埋設金属管
2 他の金属管
3 メタルタッチ部
13 磁気センサ
14、91 センサ駆動装置
14a〜14d 車輪
14e、92a、92b 台座
14f ベルト
14h、14i リミットスイッチ
14j ロータリーエンコーダ
15 第1の信号処理装置
16 第2の信号処理装置
17 センサ駆動回路
18 距離計測回路

Claims (11)

  1. 外面に防食処理が施された状態で地中に埋設された金属管と、他の金属構造物とのメタルタッチ部を検出するためのメタルタッチ検出装置であって、
    前記金属管の検出対象区間の一端側と地中に対して第1の信号電流を通電する第1の通電手段と、
    前記金属管の検出対象区間の他端側と地中に対して第2の信号電流を通電する第2の通電手段と、
    前記第1の通電手段及び前記第2の通電手段の少なくとも何れか一方により通電された信号電流に対応する前記金属管上の磁界を地上で検出する磁気センサと、
    前記金属管の延長方向に対して垂直且つ水平な方向である第1の方向での磁束密度を前記磁気センサで検出させるために、前記磁気センサを移動する第1の移動手段と、
    前記金属管の延長方向に略沿う方向である第2の方向での磁束密度を前記磁気センサで検出させるために、前記磁気センサを移動する第2の移動手段と、
    前記磁気センサの、前記第1の方向及び前記第2の方向における位置を検出する位置検出手段と、
    前記位置検出手段により検出された位置において前記磁気センサで検出された、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度に基づく情報を導出する導出手段と、
    前記導出手段により導出された情報を、前記第2の方向における測定開始地点を起点として並列的に表示する表示手段と、
    を有し、
    前記第1の移動手段は、前記第1の方向における所定の位置に前記磁気センサが到達すると前記磁気センサの進行方向を自動的に反転させて、前記第1の方向において前記磁気センサを自動的に往復させ、
    前記導出手段は、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度がピークの値となる前記第1の方向の位置、又は前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度の極性が変化する前記第1の方向の位置の、前記第2の方向における変化を前記情報として導出することを特徴とするメタルタッチ検出装置。
  2. 外面に防食処理が施された状態で地中に埋設された金属管と、他の金属構造物とのメタルタッチ部を検出するためのメタルタッチ検出装置であって、
    前記金属管の検出対象区間の一端側と地中に対して第1の信号電流を通電する第1の通電手段と、
    前記金属管の検出対象区間の他端側と地中に対して第2の信号電流を通電する第2の通電手段と、
    前記第1の通電手段及び前記第2の通電手段の少なくとも何れか一方により通電された信号電流に対応する前記金属管上の磁界を地上で検出する磁気センサと、
    前記金属管の延長方向に対して垂直且つ水平な方向である第1の方向での磁束密度を前記磁気センサで検出させるために、前記磁気センサを移動する第1の移動手段と、
    前記金属管の延長方向に略沿う方向である第2の方向での磁束密度を前記磁気センサで検出させるために、前記磁気センサを移動する第2の移動手段と、
    前記磁気センサの、前記第1の方向及び前記第2の方向における位置を検出する位置検出手段と、
    前記位置検出手段により検出された位置において前記磁気センサで検出された、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度に基づく情報を導出する導出手段と、
    前記導出手段により導出された情報を、前記第2の方向における測定開始地点を起点として並列的に表示する表示手段と、
    を有し、
    前記第1の移動手段は、地表面に平行な円形状又は楕円形状の経路に沿って前記磁気センサを自動的に回転させ、
    前記導出手段は、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度がピークの値となる前記第1の方向の位置、又は前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度の極性が変化する前記第1の方向の位置の、前記第2の方向における変化を前記情報として導出することを特徴とするメタルタッチ検出装置。
  3. 外面に防食処理が施された状態で地中に埋設された金属管と、他の金属構造物とのメタルタッチ部を検出するためのメタルタッチ検出装置であって、
    前記金属管の検出対象区間の一端側と地中に対して第1の信号電流を通電する第1の通電手段と、
    前記金属管の検出対象区間の他端側と地中に対して第2の信号電流を通電する第2の通電手段と、
    前記第1の通電手段及び前記第2の通電手段の少なくとも何れか一方により通電された信号電流に対応する前記金属管上の磁界を地上で検出する磁気センサと、
    前記金属管の延長方向に対して垂直且つ水平な方向である第1の方向での磁束密度を前記磁気センサで検出させるために、前記磁気センサを移動する第1の移動手段と、
    前記金属管の延長方向に略沿う方向である第2の方向での磁束密度を前記磁気センサで検出させるために、前記磁気センサを移動する第2の移動手段と、
    前記磁気センサの、前記第1の方向及び前記第2の方向における位置を検出する位置検出手段と、
    前記位置検出手段により検出された位置において前記磁気センサで検出された、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度に基づく情報を導出する導出手段と、
    前記導出手段により導出された情報を、前記第2の方向における測定開始地点を起点として並列的に表示する表示手段と、
    を有し、
    前記第1の移動手段は、前記第1の方向に直線部分が位置し、且つ、地表面に平行なトラック形状の経路に沿って前記磁気センサを自動的に回転させ、
    前記導出手段は、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度がピークの値となる前記第1の方向の位置、又は前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度の極性が変化する前記第1の方向の位置の、前記第2の方向における変化を前記情報として導出することを特徴とするメタルタッチ検出装置。
  4. 前記磁気センサを載せる台座を有し、
    前記第1の移動手段は、前記台座の上で、前記磁気センサを移動し、
    前記第2の移動手段は、前記台座に載せられた前記磁気センサを、前記第2の方向に駆動させるために前記台座に取り付けられた車輪を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のメタルタッチ検出装置。
  5. 前記磁気センサの地表面からの高さの位置を変える位置変更手段を有し、
    前記導出手段は、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度がピークの値となる前記第1の方向の位置、又は前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度の極性が変化する前記第1の方向の位置の、前記第2の方向における変化に代えて、前記地表面からの高さが異なる2箇所の夫々で前記磁気センサにより検出された、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度のピークの値に基づいて、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する見掛け上の前記金属管の埋設深さを演算し、演算した埋設深さの、前記第2の方向における変化を前記情報として導出することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のメタルタッチ検出装置。
  6. 前記磁気センサは、地表面からの高さが異なる位置に2つ配置され、
    前記導出手段は、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度がピークの値となる前記第1の方向の位置、又は前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度の極性が変化する前記第1の方向の位置の、前記第2の方向における変化に代えて、前記2つの磁気センサにより検出された、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度のピークの値に基づいて、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する見掛け上の前記金属管の埋設深さを演算し、演算した埋設深さの、前記第2の方向における変化前記情報として演算することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のメタルタッチ検出装置。
  7. 外面に防食処理が施された状態で地中に埋設された金属管と、他の金属構造物とのメタルタッチ部を検出するためのメタルタッチ検出方法であって、
    前記金属管の検出対象区間の一端側と地中に対して第1の信号電流を通電する第1の通電ステップと、
    前記金属管の検出対象区間の他端側と地中に対して第2の信号電流を通電する第2の通電ステップと、
    前記第1の通電ステップ及び前記第2の通電ステップの少なくとも何れか一方により通電された信号電流に対応する前記金属管上の磁束密度であって、前記金属管の延長方向に対して垂直且つ水平な方向である第1の方向での磁束密度を磁気センサで検出させるために、前記磁気センサを移動する第1の移動ステップと、
    前記第1の通電ステップ及び前記第2の通電ステップの少なくとも何れか一方により通電された信号電流に対応する前記金属管上の磁束密度であって、前記金属管の延長方向に略沿う方向である第2の方向での磁束密度を磁気センサで検出させるために、前記磁気センサを移動する第2の移動ステップと、
    前記磁気センサの、前記第1の方向及び前記第2の方向における位置を検出する位置検出ステップと、
    前記位置検出ステップにより検出された位置において前記磁気センサで検出された、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度に基づく情報を導出する導出ステップと、
    前記導出ステップにより導出された情報を、前記第2の方向における測定開始地点を起点として並列的に表示する表示ステップと、
    を有し、
    前記第1の移動ステップは、前記第1の方向における所定の位置に前記磁気センサが到達すると前記磁気センサの進行方向を自動的に反転させて、前記第1の方向において前記磁気センサを自動的に往復させ、
    前記導出ステップは、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度がピークの値となる前記第1の方向の位置、又は前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度の極性が変化する前記第1の方向の位置の、前記第2の方向における変化を前記情報として導出することを特徴とするメタルタッチ検出方法。
  8. 外面に防食処理が施された状態で地中に埋設された金属管と、他の金属構造物とのメタルタッチ部を検出するためのメタルタッチ検出方法であって、
    前記金属管の検出対象区間の一端側と地中に対して第1の信号電流を通電する第1の通電ステップと、
    前記金属管の検出対象区間の他端側と地中に対して第2の信号電流を通電する第2の通電ステップと、
    前記第1の通電ステップ及び前記第2の通電ステップの少なくとも何れか一方により通電された信号電流に対応する前記金属管上の磁束密度であって、前記金属管の延長方向に対して垂直且つ水平な方向である第1の方向での磁束密度を磁気センサで検出させるために、前記磁気センサを移動する第1の移動ステップと、
    前記第1の通電ステップ及び前記第2の通電ステップの少なくとも何れか一方により通電された信号電流に対応する前記金属管上の磁束密度であって、前記金属管の延長方向に略沿う方向である第2の方向での磁束密度を磁気センサで検出させるために、前記磁気センサを移動する第2の移動ステップと、
    前記磁気センサの、前記第1の方向及び前記第2の方向における位置を検出する位置検出ステップと、
    前記位置検出ステップにより検出された位置において前記磁気センサで検出された、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度に基づく情報を導出する導出ステップと、
    前記導出ステップにより導出された情報を、前記第2の方向における測定開始地点を起点として並列的に表示する表示ステップと、
    を有し、
    前記第1の移動ステップは、地表面に平行な円形状又は楕円形状の経路に沿って前記磁気センサを自動的に回転させ、
    前記導出ステップは、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度がピークの値となる前記第1の方向の位置、又は前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度の極性が変化する前記第1の方向の位置の、前記第2の方向における変化を前記情報として導出することを特徴とするメタルタッチ検出方法。
  9. 外面に防食処理が施された状態で地中に埋設された金属管と、他の金属構造物とのメタルタッチ部を検出するためのメタルタッチ検出方法であって、
    前記金属管の検出対象区間の一端側と地中に対して第1の信号電流を通電する第1の通電ステップと、
    前記金属管の検出対象区間の他端側と地中に対して第2の信号電流を通電する第2の通電ステップと、
    前記第1の通電ステップ及び前記第2の通電ステップの少なくとも何れか一方により通電された信号電流に対応する前記金属管上の磁束密度であって、前記金属管の延長方向に対して垂直且つ水平な方向である第1の方向での磁束密度を磁気センサで検出させるために、前記磁気センサを移動する第1の移動ステップと、
    前記第1の通電ステップ及び前記第2の通電ステップの少なくとも何れか一方により通電された信号電流に対応する前記金属管上の磁束密度であって、前記金属管の延長方向に略沿う方向である第2の方向での磁束密度を磁気センサで検出させるために、前記磁気センサを移動する第2の移動ステップと、
    前記磁気センサの、前記第1の方向及び前記第2の方向における位置を検出する位置検出ステップと、
    前記位置検出ステップにより検出された位置において前記磁気センサで検出された、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度に基づく情報を導出する導出ステップと、
    前記導出ステップにより導出された情報を、前記第2の方向における測定開始地点を起点として並列的に表示する表示ステップと、
    を有し、
    前記第1の移動ステップは、前記第1の方向に直線部分が位置し、且つ、地表面に平行なトラック形状の経路に沿って前記磁気センサを自動的に回転させ、
    前記導出ステップは、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度がピークの値となる前記第1の方向の位置、又は前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度の極性が変化する前記第1の方向の位置の、前記第2の方向における変化を前記情報として導出することを特徴とするメタルタッチ検出方法。
  10. 前記磁気センサの地表面からの高さの位置を変える位置変更ステップを有し、
    前記導出ステップは、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度がピークの値となる前記第1の方向の位置、又は前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度の極性が変化する前記第1の方向の位置の、前記第2の方向における変化に代えて、前記地表面からの高さが異なる2箇所の夫々で前記磁気センサにより検出された、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度のピークの値に基づいて、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する見掛け上の前記金属管の埋設深さを演算し、演算した埋設深さの、前記第2の方向における変化を前記情報として導出することを特徴とする請求項7〜9の何れか1項に記載のメタルタッチ検出方法。
  11. 前記磁気センサは、地表面からの高さが異なる位置に2つ配置され、
    前記導出ステップは、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度がピークの値となる前記第1の方向の位置、又は前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度の極性が変化する前記第1の方向の位置の、前記第2の方向における変化に代えて、前記2つの磁気センサにより検出された、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する磁束密度のピークの値に基づいて、前記第1の信号電流及び前記第2の信号電流に対応する見掛け上の前記金属管の埋設深さを演算し、演算した埋設深さの、前記第2の方向における変化を前記情報として演算することを特徴とする請求項7〜9の何れか1項に記載のメタルタッチ検出方法。
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