JP6087595B2 - 炉体の検査システム及び検査方法 - Google Patents
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Description
特許文献1には、肉厚計探触子を用いてボイラ管の肉厚を検査しながら、肉厚計探触子と一体の受波器を用いて肉厚検査位置を測定し、肉厚の検査結果と検査位置の測定結果をモバイルPCに表示させることが記載されている。
一方、特許文献2には、検査位置の測定の基準点となるマーカをボイラに設けることが記載されている。
肉厚検査を速やかに行うには、適当な測定間隔で肉厚を測定し、測定回数を減らす必要がある。しかしながら、測定間隔の選択は測定者の経験によるところが大きい。経験の少ない測定者の場合、適当な測定間隔を選択することができず、測定回数が多くなり、検査に時間がかかるという問題があった。
そこで本発明の少なくとも一実施形態は、作業効率が向上する炉体の検査システム及び検査方法を提供することを目的とする。
この構成によれば、作業者は、表示図上で選択した測定箇所が、現実の炉体のどこに位置しているかを視覚的に迅速に確認することができる。このため、作業者は、選択した測定箇所で迅速に測定を行うことができ、作業を効率的に行うことができる。
この構成では、次に検査すべき測定候補位置が表示図上に表示されるので、作業者は、測定箇所の選択に迷うことがなく、作業を効率的に行うことができる。
この構成では、検査結果が許容範囲から外れたことを、警報装置によって作業者が速やかに知ることができる。このため、作業者は、検査結果が許容範囲から外れたことを見落とすことがなく、作業を効率的に行うことができる。
この構成では、検査結果のばらつきが許容範囲から外れたことを、警報装置によって作業者が速やかに知ることができる。このため、作業者は、検査結果のばらつきが許容範囲から外れたことを見落とすことがなく、必要な対応を行うことができ、作業を効率的に行うことができる
この構成では、同期信号の送受信を、電波、赤外線及び電気信号の中から選択された一つで選択的に行うことができる。このため、検査対象の炉体の構造や、炉体の管理規定等に応じて、電波、赤外線及び電流の中から選択された一つを用いて、同期をとることができる。
この構成では、同期をとるために、電波、赤外線及び電流のうち何れを用いるかを、手動又は自動で選択することができる。手動で選択すれば、炉体の管理規定等に応じて、電波、赤外線及び電流のうち何れかを確実に選択することができる。また、自動で選択すれば、炉体の構造や環境に応じて、電波、赤外線及び電流のうち何れか最適なものを選択することができる。このため、作業者は、同期信号のキャリアの選択に迷う必要がなく、作業を効率的に行うことができる。
この構成では、位置測定可能な範囲が、位置測定可能範囲表示装置によって表示される。位置測定可能な範囲から外れてしまうと、検査結果と測定位置を対応付けて記憶することができず、検査結果が無駄になることがある。この構成によれば、作業者は、位置測定可能な範囲内で確実に検査を行うことができるので、検査結果が無駄になることがなく、作業を効率的に行うことができる。
この構成では、アダプタにより、複数種類の検査器に、超音波受信器を取り付けることができる。検査器の種類に応じてアダプタが異なる場合、作業者は複数のアダプタを用意しておき、検査器に応じてアダプタを選択する必要がある。この構成によれば、一つのアダプタを用意すればよく、アダプタを選択する必要もない。このため、作業者は作業を効率的に行うことができる。
具体的には、検査システムは、可搬ユニット16、肉厚計測制御器18、インターフェース20、モバイルPC(パーソナルコンピュータ)22、及び、固定ユニット24を有する。
可搬ユニット16は、ボイラ管12を検査するための検査器としての肉厚計探触子26と、肉厚計探触子26の位置を測定するための超音波受信器28、赤外線受信器30、及び、角度センサ32とを有する。
図4は、可搬ユニット16の外観を概略的に示しており、肉厚計探触子26は軸線を有し、一端に超音波の入出射面を有する。肉厚計探触子26は、入出射面から軸線に沿って超音波を出射し、該超音波の反射波を入出射面で受信する機能を有する。
角度センサ32は、肉厚計探触子26の軸線の方位を検出可能であり、例えば、磁気センサやジャイロによって構成される。
再び図3を参照すると、肉厚計測制御器18は、持ち運び可能な小型の計測制御機器であり、肉厚表示部(肉厚表示器)42及び肉厚取込ボタン44を有する。肉厚計測制御器18の制御の下、肉厚計探触子26は超音波を出射し、超音波の反射波を受信する。肉厚計測制御器18は、超音波の出射から反射波の受信までに要した時間に基づいて、ボイラ管12の肉厚を演算して、例えば液晶からなる肉厚表示部42に表示する。
固定ユニット24は、肉厚計探触子26の位置を測定するための第1超音波送信器46、第2超音波送信器48、及び、赤外線送信器50を有する。第1超音波送信器46、第2超音波送信器48、及び、赤外線送信器50は、可搬ユニット16の超音波受信器28及び赤外線受信器30とともに、肉厚計探触子26の位置を測定するための位置測定ユニットを構成している。
可搬ユニット16の超音波受信器28及び赤外線受信器30は、測距信号及び同期信号をそれぞれ受信可能な測距信号受信器及び同期信号受信器であり、超音波受信器28及び赤外線受信器30によって受信された測距信号及び同期信号は、ケーブルを介してモバイルPC22に入力される。
支持装置52は、角柱形状の支持レール54、及び、支持レール54の両端部に固定された支持脚56を有する。支持脚56は、例えばマグネットベースからなり、支持装置52は、着脱可能にボイラ管12に取り付けられる。
本実施形態では、図7に示したように、第1超音波送信器46及び第2超音波送信器48が、それぞれ互いに直交する基準面46a,46b,48a,48bを有し、基準面46a,46b,48a,48b同士が交わる角が基準点を構成している。
インターフェース20は、モバイルPC22が、超音波受信器28及び赤外線受信器30を制御して計測を行うためのマシンインターフェースである。
〔モバイルPC〕
モバイルPC22は、例えばタブレット型PCである。モバイルPC22は、測距信号表示部58、演算部60、位置座標表示部62、記憶部64、及び、コンター図表示部66を有する。
〔測距信号表示部〕
測距信号表示部(測距信号表示器)58は、液晶パネルの一部によって構成される。測距信号表示部58は、超音波受信器28が受信した測距信号を作業者が確認できるように、インターフェース20を介して超音波受信器28から受信した測距信号を表示する。
なお、赤外線受信器30が受信した同期信号をトリガとして、超音波受信器28は測距信号の受信を開始する。従って、同期信号の受信時刻を原点とする測距信号の時間変化が測距信号表示部58に表示される。
モバイルPC22には、インターフェース20を介して、角度センサ32が出力した信号(角度信号)も入力されている。演算部(演算器)60は、角度信号と測距信号に基づいて、可搬ユニット16の位置を演算により求める。演算部60は、CPU(中央演算処理装置)によって構成される。
ここで、第1超音波送信器46と第2超音波送信器48は、ボイラ壁と平行なXY面内の所定の位置座標に設置される。従って、第1超音波送信器46及び第2超音波送信器48の各々と超音波受信器28との距離が求められれば、XY面内における超音波受信器28の位置座標を求めることができる。
位置座標表示部(位置座標表示器)62は、液晶パネルの一部によって構成される。位置座標表示部62は、演算部60によって演算された位置座標を表示する。
〔記憶部〕
記憶部64は、例えば、ハードディスク等の記憶装置によって構成される。本実施形態では、記憶部64は、肉厚取込ボタン44が押され、モバイルPC22が肉厚の測定値を受信したときに、受信した肉厚の測定値と、その受信時に測定されている位置座標とを対応付けて記憶する。
コンター図表示部(コンター図表示器)66は、液晶パネルの一部によって構成される。コンター図表示部66は、記憶部64に記憶された肉厚の測定値と位置座標のデータに基づいて、肉厚の等高線図(コンター図)を表示する。
コンター図表示部は、図8に示すように、ボイラ壁の画像又は図面と重ね合わせて、等高線図を表示することができる。ボイラ壁の画像データ又は図面データは、予め用意され、記憶部64に格納されている。
以下、上述した一実施形態の炉体の検査システムの使用方法について説明する。
図9は、検査対象のボイラ壁の一部を概略的に示す図である。ボイラ壁は側壁であり、複数のボイラ管12が相互に水平方向に離間して配列され、各ボイラ管12は鉛直方向に延びている。ボイラ壁の近傍には、作業員のために高さ2m間隔で足場70が組まれている。
本実施形態では、ボイラ管の肉厚検査は、ボイラ壁の検査対象の領域を複数の測定区画に分けて、測定区画単位で順次行う。図9中の1点点線の四角形は、1つの測定区画74を示している。測定区画74は、例えば、縦が2mで横が3mの広さを有する。マーカ72は測定区画74毎に設けられている。
肉厚測定は、各ボイラ管12について、ボイラ管12の軸線方向にて所定間隔で実行される。具体的には、ボイラ管12の各軸線方向位置において、図11に示すように、ボイラ管12の外周面に肉厚計探触子26を当接させながら、ボイラ管12の軸線周りにて肉厚計探触子26を回転させる。そして、肉厚計探触子26を回転させる間、肉厚計測制御器18の肉厚表示部42を見て、肉厚が最も薄い薄肉部を見つけ出す。
それから、作業員は、薄肉部の肉厚が肉厚表示部42に表示されている状態で、肉厚取込ボタン44を押し、肉厚の値を肉厚計測制御器18からモバイルPC22に送信する。
コンター図表示部66は、適当な時間間隔で等高線図を更新し、更新のたびに、新しく記憶された肉厚の値が、等高線図に加えられていく。
なお、測定される位置座標は、マーカ72の位置座標を基準とする相対的な位置座標である。
例えば、一つ以上の他の実施形態と組み合わせ可能な一実施形態の炉体の検査システムは、図12に示すような、スケール75を更に備えていてもよい。スケール75は、音速の測定に用いられる。
それから、可搬ユニット16が、基準面36a,36b同士のなす角を利用して第2基準点76bに位置合わせして配置され、第1超音波送信器46、第2超音波送信器48及び超音波受信器28を用いて、距離測定が行なわれる。
つまり、第2基準点76b及び第3基準点76cの2つの位置で距離測定が行われる。なお、距離測定の順番は逆であってもよく、第3基準点76cで先に距離測定を行ってもよい。
なお、赤外線送信器50は、例えば、多関節アームのような伸縮機構や、ロッド及びロッドに対してスライド可能なスライダからなるスライド機構等の支持手段によって、支持レール54に取り付けることができる。
なお、第1超音波送信器46と第2超音波送信器48の間隔が可変である場合も、第1超音波送信器46と第2超音波送信器48の相対的な位置関係は既知であるものとする。
なお、この場合、例えばマグネットベースを用いて、第1超音波送信器46及び第2超音波送信器48をボイラ管12に固定することができる。
超音波の速度は、雰囲気の温度によって変化する。このため、第1超音波送信器46及び第2超音波送信器48と、超音波受信器28との距離を音速及び測距信号の到達時間に基づいて演算により求める場合、雰囲気温度が変化すると誤差が大きくなる。そして、距離の誤差が大きくなると、肉厚測定位置の測定精度も低下してしまう。
警報表示部80は、液晶パネルの一部によって構成され、温度変化が生じたときに、温度変化を表す文字や図形からなる警報を表示する。作業者は、視覚により警報を認識して、適切な対応をとることができる。
なお、警報手段は、スケール75を用いて超音波の音速を測定し、測定した音速を用いて位置座標を演算している場合、音速の測定のときに比べて温度が±2℃以上変化したときに、警報を出力するのが好ましい。つまり、警報手段は、温度が許容範囲から外れたときに警報を出力するのが好ましい。また、温度センサ78は、雰囲気の温度を測定可能であればどこに設置されていてもよく、例えば、インターフェース20に固定される。
v=(κRT/M)^0.5・・・(1)
により表すことができる。この式(1)を用いて、音速vを随時補正することにより、位置測定の測定精度を向上させることができる。
Dmax=MAX[MAX(xi−xm),MAX(yi−ym)]・・・(2)
(ただし、i=1〜Nであり、xm及びymは、それぞれxi及びyiの平均値である。)
によって表される。ばらつきの最大値Dmaxが所定の最大許容値Dtを超えたことは、警報表示部80や警報音出力部82を用いることによって、作業者に知らせることができる。
従って、作業者は、ばらつきの最大値Dmaxや標準偏差σが最大許容値Dt,σtを超えたことを速やかに認識することができ、肉厚の測定作業を一時的に中止したり、第1超音波送信器46及び第2超音波送信器48の出力を上げる等の適切な対応をとることができる。
なお、Nの値は適当に設定することができる。例えば、Nを15に設定する場合、同一の位置で位置測定を1/30秒間隔で15回行い、15回の位置測定でばらつきの最大値Dmaxや標準偏差σを求めることができる。
この構成によれば、作業者は、肉厚測定結果の異常を速やかに把握することができ、適切な対応をとることができる。
この構成によれば、作業者は、肉厚測定の測定点が多くても、肉厚が薄い箇所を速やかに認識することができる。
なお、この場合、肉厚測定と位置測定の順番は、どちらが先であってもよい。つまり、肉厚測定で薄肉部を見つけてから位置測定を行っても、位置測定を行ってから肉厚測定を行って薄肉部を見つけてもどちらでもよい。
なお、ブロック92及び取付板95は金属や樹脂からなり、ブロック92の一部に、超音波受信器28及び赤外線受信器30を取り付けるための取付部が一体に設けられていてもよい。
この構成では、貫通孔90の中心と肉厚計探触子の中心との間の距離Dcを予め把握することができ、距離Dcを考慮して、肉厚測定位置の位置座標を演算により求めることができる。そして、この構成では、アダプタ88を介して、複数種類の肉厚計探触子26に対して超音波受信器28及び赤外線受信器30を取り付けることができる。このため、作業者は、肉厚計探触子26を変えるたびにアダプタ88を交換する必要が無く、効率的に作業を行うことができる。
範囲表示ユニット98は、それぞれ固定ユニット24に取り付けられるニア側境界表示器100とファー側境界表示器102とを有する。ニア側境界表示器100及びファー側境界表示器102は、それぞれ、例えば、複数の発光素子を列状に配列したアレイからなる。
また、ファー側境界表示器102は、ボイラ壁の壁面上に、支持レール54と平行な輝線からなるファー側境界線106を表示可能である。ファー側境界線106は、固定ユニット24に対し、ニア側境界線104よりも遠くに位置し、ファー側境界線106よりも更に遠くの領域は、位置測定不能領域である。
例えば、同期手段自動選択器118は、赤外線送信器50及び赤外線受信器30で同期をとれないときに、電波送信器108を選択してオンにし、電波送信器108及び電波受信器112で同期をとれないときに、電気信号送信器110をオンにするように構成される。
この構成では、通信ケーブルを無くすことで、作業員が、通信ケーブルや固定ユニット24に注意を払うことなく行動でき、通信ケーブルに引っ掛かって固定ユニット24を壊す可能性を無くすことができる。
ベテランの作業者であれば、薄肉部の形状や広がりを的確に予想できるので、少ない測定数で薄肉部の形状や広がりを調査することができるが、経験の浅い作業者の場合、薄肉部の形状や広がりをベテラン作業者のように的確に予想できず、測定点数が多くなり、調査に時間を要してしまう。
例えば、ボイラ管12の軸線と平行な方向にX軸を設定し、ボイラ管12の軸線と直交するボイラ管12の配列方向にY軸を設定する。そして、図28に示すように、X軸方向の間隔がΔxで、Y軸方向の間隔がΔyで、複数の測定位置Pmn(ただし、m,nは整数とする)にて、XY面内で格子状に肉厚測定を行っているとする。
なお、作業者への追加肉厚測定位置Pa1での肉厚測定の指示は、例えば、ボイラ壁の画像、設計図、又は、コンター図上に、カーソル等のインジケータを表示することによって行うことができる。
ただし、追加肉厚測定位置の間隔を測定済みの間隔Δxの半分とする場合、追加肉厚測定位置の最小間隔Δxminを予め設定しておいてもよい。この場合、最小間隔Δxmin以下では追加測定を指示しないようにすることができる
なお、追加肉厚測定位置と測定済みの測定位置との間隔は、測定済みの間隔Δyの半分とするほか、肉厚の差Δtの大きさに応じて決めてもよい。
この場合、図28における直交座標のX軸を極座標のR軸に置き換え、直交座標のY軸を角度θに置き換えればよい。図29のような極座標を用いたナビゲーション機能は、図30に示すように、ボイラ壁にデスラッガ部122のような円形の開口が設けられているときに有効である。
なお、図31は、演算部60が、図30の測定結果における未測定領域に、未測定領域の周辺の肉厚に基づいて適当な値を代入して作成したコンター図である。
12 ボイラ管
14 フラップ
16 可搬ユニット
18 肉厚計測制御器
20 インターフェース
22 モバイルPC
24 固定ユニット
26 肉厚計探触子
28 超音波受信器
30 赤外線受信器
32 角度センサ
34 アダプタ
36 位置決め用ブロック
42 肉厚表示部
44 肉厚取込ボタン
46 第1超音波送信器
48 第2超音波送信器
50 赤外線送信器
52 支持装置
54 支持レール
56 支持脚
58 測距信号表示部
60 演算部
62 位置座標表示部
64 記憶部
66 コンター図表示部(表示器)
72 マーカ
74 測定区画
Claims (10)
- 作業者が持ち運び可能であり、炉体を検査可能な検査器と、
前記検査器の位置を測定可能な位置測定ユニットと、
前記作業者が持ち運び可能であり、前記検査器による検査の結果、及び、前記位置測定ユニットによって測定された位置を表示する表示器と、
前記検査器による検査結果と前記位置測定ユニットによって測定された位置に基づいて、前記検査器によって次に検査すべき測定候補位置を決定する測定位置決定部と、
を備え、
前記表示器は、前記検査器による検査結果と前記位置測定ユニットによって測定された位置とを対応付けて、等高線、段彩、又は、検査結果の値が所定の範囲を外れた領域を色分けにより示す、表示図として表示するように構成され、
前記表示器は、前記測定候補位置を前記表示図上に表示するように構成され、
前記検査器は、肉厚計探触子であり、
前記測定位置決定部は、前記肉厚計探触子によって測定された肉厚の変化が大きい領域で追加の肉厚測定が行われるように、前記測定候補位置を決定するように構成されている
ことを特徴とする炉体の検査システム。 - 作業者が持ち運び可能であり、炉体を検査可能な検査器と、
前記検査器の位置を測定可能な位置測定ユニットと、
前記作業者が持ち運び可能であり、前記検査器による検査の結果、及び、前記位置測定ユニットによって測定された位置を表示する表示器と、を備え、
前記表示器は、前記検査器による検査結果と前記位置測定ユニットによって測定された位置とを対応付けて、等高線、段彩、又は、検査結果の値が所定の範囲を外れた領域を色分けにより示す、表示図として表示するように構成され、
前記検査器は、肉厚計探触子であり、
前記位置測定ユニットは、それぞれ超音波を送信可能な2つの超音波送信器と、前記超音波を受信可能な1つの超音波受信器と、前記2つの超音波送信器と前記超音波受信器との間で同期をとるための同期信号を送信する同期信号送信部と、前記同期信号を受信する同期信号受信部とを有し、
前記同期信号送信部は、赤外線送信器、電波送信器、及び、電気信号送信器を有し、
前記同期信号受信部は、赤外線受信器、電波受信器、及び、電気信号受信器を有し、
前記同期信号送信部及び前記同期信号受信部は、前記同期信号の送受信を電波、赤外線及び電気信号の中から選択された一つで選択的に行うことができるように構成されている
ことを特徴とする炉体の検査システム。 - 前記同期信号の送受信を電波、赤外線及び電気信号の何れで行うかを手動又は自動で選択するための同期手段選択スイッチを更に備える
ことを特徴とする請求項2に記載の炉体の検査システム。 - 作業者が持ち運び可能であり、炉体を検査可能な検査器と、
前記検査器の位置を測定可能な位置測定ユニットと、
前記作業者が持ち運び可能であり、前記検査器による検査の結果、及び、前記位置測定ユニットによって測定された位置を表示する表示器と、
前記位置測定ユニットによる位置測定可能な範囲を視覚的に示す位置測定可能範囲表示ユニットと、を備え、
前記表示器は、前記検査器による検査結果と前記位置測定ユニットによって測定された位置とを対応付けて、等高線、段彩、又は、検査結果の値が所定の範囲を外れた領域を色分けにより示す、表示図として表示するように構成され、
位置測定可能範囲表示ユニットは、前記位置測定ユニットによる位置測定可能な範囲を前記炉体の壁面上に輝線にて視覚的に示すように構成されている
ことを特徴とする炉体の検査システム。 - 作業者が持ち運び可能であり、炉体を検査可能な検査器と、
前記検査器の位置を測定可能な位置測定ユニットと、
前記作業者が持ち運び可能であり、前記検査器による検査の結果、及び、前記位置測定ユニットによって測定された位置を表示する表示器と、を備え、
前記表示器は、前記検査器による検査結果と前記位置測定ユニットによって測定された位置とを対応付けて、等高線、段彩、又は、検査結果の値が所定の範囲を外れた領域を色分けにより示す、表示図として表示するように構成され、
前記位置測定ユニットは、
それぞれ超音波を送信可能な2つの超音波送信器と、
前記超音波を受信可能な1つの超音波受信器と、
前記超音波受信器を前記検査器に着脱自在に取り付けるアダプタと
を含み、
前記アダプタは、複数種類の検査器に対し取り付け可能であって、
前記アダプタは、
貫通孔を有するブロックと、
前記ブロックを貫通して前記貫通孔内に突出する螺子と、
前記ブロックに前記超音波受信器を取り付けるための取付板と
を有し、
前記貫通孔の壁面の一部は、前記貫通孔の軸線方向に延びるV字形状の溝を構成し、
前記螺子は、前記貫通孔の径方向にて、前記螺子の先端が前記溝のV字の頂点と対向するように配置され、
前記アダプタは、前記螺子の先端と前記貫通孔の壁面が前記検査器を挟むことによって、前記検査器に固定される
ことを特徴とする炉体の検査システム。 - 前記表示器は、前記表示図とともに、前記表示図に対応する炉体の領域の図面又は画像を表示するように構成されている
ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の炉体の検査システム。 - 前記検査器による検査結果が許容範囲から外れたことを前記作業者に対し知らせるための警報装置を更に備える
ことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の炉体の検査システム。 - 前記検査器による検査結果のばらつきが許容範囲から外れたことを前記作業者に対し知らせるための警報装置を更に備える
ことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の炉体の検査システム。 - 前記位置測定ユニットによって測定された位置のばらつきが許容範囲から外れたことを前記作業者に対し知らせるための警報装置を更に備える
ことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の炉体の検査システム。 - 請求項1乃至9の何れか一項に記載の炉体の検査システムを用いる炉体の検査方法であって、
作業者が前記炉体の測定位置に前記検査器を配置する工程と、
前記検査器によって前記測定位置にて前記炉体の検査を行う工程と、
前記位置測定ユニットによって前記検査器の位置を測定する工程と、
前記検査器による検査の結果、及び、前記位置測定ユニットによって測定された位置を前記表示器に表示させる工程と
を備え、
前記表示器に表示させる工程において、前記検査器による検査結果と前記位置測定ユニットによって測定された位置とを対応付けて、等高線、段彩、又は、検査結果の値が所定の範囲を外れた領域を色分けにより示す、表示図として表示させる
ことを特徴とする炉体の検査方法。
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