JP3629026B2 - 画像表示装置およびその動作方法、ならびに、画像表示装置用ランプユニット - Google Patents

画像表示装置およびその動作方法、ならびに、画像表示装置用ランプユニット Download PDF

Info

Publication number
JP3629026B2
JP3629026B2 JP2003005427A JP2003005427A JP3629026B2 JP 3629026 B2 JP3629026 B2 JP 3629026B2 JP 2003005427 A JP2003005427 A JP 2003005427A JP 2003005427 A JP2003005427 A JP 2003005427A JP 3629026 B2 JP3629026 B2 JP 3629026B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lamp
unit
circuit
image display
starting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003005427A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003280096A (ja
Inventor
誠 堀内
剛 一番ヶ瀬
関  智行
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2003005427A priority Critical patent/JP3629026B2/ja
Publication of JP2003280096A publication Critical patent/JP2003280096A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3629026B2 publication Critical patent/JP3629026B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Circuit Arrangements For Discharge Lamps (AREA)
  • Projection Apparatus (AREA)
  • Arrangement Of Elements, Cooling, Sealing, Or The Like Of Lighting Devices (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、画像表示装置およびその動作方法、ならびに、画像表示装置用ランプユニットに関する。特に、高圧水銀ランプまたはメタルハライドランプを含むランプユニットおよびそのランプを点灯させる放電ランプ点灯回路を備えた、液晶プロジェクターなどの画像表示装置およびその動作方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
文字、図形などの画像を拡大投影し表示する手段として、液晶プロジェクタ装置などのような画像表示装置が知られている。このような画像表示装置(または画像投影装置)は、所定の光出力が必要であるため、光源としては輝度の高い高圧水銀ランプが、一般に、広く使用されている。また、プロジェクタの普及に伴い、より明るく、かつ、より小型のプロジェクタが求められるようになってきている。
【0003】
図10は、従来のプロジェクタ用の高圧放電ランプ101を有するランプユニット1000の断面構成を模式的に示している。
【0004】
図10に示した高圧放電ランプ101は、交流で動作する放電ランプである交流動作型の高圧水銀ランプである。ランプ101の封止部は、反射鏡1011のネック部1011aに挿入されて、そこでセメントなどで固着されている。この反射鏡1011付きのランプ101は、ランプハウス1013内に収納されており、これらによって、ランプユニット1000は構成されている。
【0005】
ランプユニット1000には、コネクタとなるピン311が設けられており、このピン311に、ランプ101は、ケーブル(リード引き出し線)321を介して接続されている。図11(a)は、ランプユニット1000を模式的に示す斜視図であり、図11(b)は、ランプユニット1000がセットされるプロジェクター本体1100を一部切り欠いて模式的に示す斜視図である。
【0006】
ランプユニット1000は、図11(b)に示すように、プロジェクター本体1100から分離可能である。このような分離可能な構成にするために、ランプユニット1000側に設けられたピン311に対応するプラグ310が、本体1100側に配置されており、ピン311はランプユニット側に配置されている。なお、プラグ310とピン311は、入れ替え可能であり、本体1100側にピンを配置して、ランプユニット1000側にプラグを配置してもよい。
【0007】
ランプユニット1000が本体内1100にセットされると、ピン311はプラグ310に連結されることになる。プラグ310は、本体1100内に設けられている点灯回路(不図示)に電気的に接続されており、点灯回路によって、ランプユニット1000のランプ101は始動・点灯される。本体1100内にセットされたときのランプユニット1000の後方には、冷却用のファン1104があり、上方にはカバー1106が取り付けられている。また、本体1100内には、ランプ101を光源とする光学系と、当該光学系を制御して画像を表示するためのシステム(メインシステム)が設けられており、ランプ101から発せられた光は、光学系および投射レンズ1105を通って、スクリーン上に投射されて、そこで画像が形成されることになる。
【0008】
次に、図12から図14を参照しながら、本体1100内にある点灯回路102の回路構成について説明する。
【0009】
図12に示すように、ランプ101を始動・点灯するための点灯回路102は、直流電源103と、インバータ回路であるフルブリッジインバータ回路104と、始動回路105とから構成されている。上述したように、点灯回路102は、本体1100側に配置されたプラグ310に電気的に接続されており、そして、プラグ310と、フルブリッジインバータ回路104および始動回路105との間は、高耐圧ケーブル320を用いて接続が行われている。
【0010】
ランプユニット1000がセットされた時には、プラグ310にピン311が差し込まれ、そして、ピン311には、ケーブル321を介してランプ101が接続されている。ランプ101は、点灯中におけるランプ電圧が直流電源103の最高出力電圧よりも低くなるように設計されているため、例えば、直流電源103の最高出力電圧が約370Vの場合、ランプ電圧は、最高で50V〜250V程度にされている。
【0011】
直流電源103は、例えば直流入力で約370Vの入力を受けて、最高約370Vの直流を出力する降圧チョッパ回路から構成されている。その降圧チョッパ回路は、制御回路115およびスイッチング素子(トランジスタやFETやGTIB)108を含んでいる。降圧チョッパ回路は、抵抗112、113で出力電圧を、抵抗114で出力電流を検出して、2つの検出信号を制御回路115によって演算し、そして、降圧チョッパ回路の出力電力が所定の値になるように、制御回路115の出力信号によってスイッチング素子108をオン・オフ(ON・OFF)制御する。直流電源103の出力端には、通常、電圧を平滑するための比較的大きな容量の電解コンデンサ111が並列に接続されている。なお、交流入力の場合は、降圧チョッパ回路の前段に交流入力を整流平滑して直流に変換する整流平滑回路が付加される。
【0012】
フルブリッジインバータ回路104は、図13に示すように、トランジスタ117、118、119、120とドライブ回路121とから構成されている。フルブリッジインバータ回路104では、ドライブ回路121の出力信号によってトランジスタ117、120とトランジスタ118、119とを交互にON・OFFさせ、それにより、降圧チョッパ回路の出力を交流に変換する。
【0013】
フルブリッジインバータ104の出力端の一端Aは、次に説明する始動回路105(図14参照)のトランスを構成する2次側コイル(出力側コイル)の一端Tbに接続され、一方、他端Bは、プラグ310およびピン311を介して、ランプの一端に接続されている。また、インバータ出力の両端には、コンデンサ300が並列に接続されており、このコンデンサ300は、始動回路105で発生する高圧パルスをバイパスする役割を果たす。
【0014】
始動回路105は、高圧水銀ランプ101を始動させるための高圧パルスを発生する回路である。図14に示すように、始動回路105は、トランス208と、抵抗201と、ダイオード205と、コンデンサ206と、放電ギャップ207とから構成されている。その入力端は、直流電源103の出力端に接続されており、そして、出力端の一端Tbは、先に述べたとおりインバータの出力端Aに接続されており、他端Taは、プラグ310およびピン311を介してランプ101の一端に接続されている。
【0015】
放電ギャップ207は、直流電源103の出力電圧よりもわずかに低く、かつ点灯中のランプの電圧よりも高い電圧(例えば、約350V)で放電を開始し、それよりも低い電圧では放電を起こさない(または放電を停止する)特性を有する。そして、放電ギャップ207は、トランス208の一次コイルに約350V(ピーク値)のパルス状の電圧が印加されると、2次側コイルの両端Ta,Tb間に、約10kVから15kVのピーク値を持つ高圧パルス電圧を出力する特性を有している。このような高電圧発生用のトランス208では、一次コイルや二次コイルは、磁化能の高いコア(例えば、フェライトコア)に巻かれた構成となっている(不図示)。
【0016】
この他、点灯回路102には、タイマー回路(不図示)が組み込まれており、このタイマー回路は、点灯回路が動作し始めてからの時間をカウントし、所定の期間(約3から5秒)たってもランプ101が点灯しない場合に、点灯回路102の動作を強制的にストップさせる機能を有している。さらに、このようにランプ101が点灯しなかった場合、点灯回路102が強制停止した旨を知らせるための信号を出力する回路(不図示)も、点灯回路102は備えている。
【0017】
従来の点灯回路102においては、直流電源103とフルブリッジインバータ104と始動回路105とは、同一基板上に配置されていた。この点灯回路102の出力は、長さ約20cmから数十cm程度、耐電圧20kV程度の高耐圧ケーブル320を通り、プラグ310およびピン311を介して、ランプユニット1000に配置されたランプ101に供給される。なお、ピン311とランプ101との間も、ケーブル320と同様に高耐圧ケーブルを用いて接続されており、この高耐圧ケーブル(321)は、ケーブル320よりも相対的に短い10cm程度で、耐電圧20kV程度の高耐圧ケーブルである。
【0018】
なお、ランプ101が直流で動作する直流動作型の放電ランプの場合には、インバータ104は省略される。
【0019】
次に、点灯回路102の動作を説明する。
【0020】
(1)まず、直流電源103に約370Vの直流電圧が印加された状態で、直流電源103およびフルブリッジインバータ104に動作開始信号が送られると、直流電源(降圧チョッパ回路)103およびフルブリッジインバータ104が動作を始める。
【0021】
(2)すると、同時に始動回路105に、直流電源103の出力電圧(約370Vの電圧)が入力される。
【0022】
(3)上記(2)の入力が行われると、抵抗201およびダイオード205を介してコンデンサ206が充電され始める。
【0023】
(4)その後、コンデンサ206の充電電圧が、放電ギャップ207の放電開始電圧約350Vに達すると、放電ギャップ207が放電し、その瞬間、コンデンサに充電されていたエネルギーが、一気にトランス208の一次コイルに供給される。
【0024】
(5)コンデンサ206のエネルギーが放電されると、コンデンサ206の電圧が瞬時に低下するので、放電ギャップ207の放電は、瞬時に停止する。
【0025】
(6)その結果、トランス208の一次コイルには、ピーク値約370Vのパルス状の電圧が印加されることになる。これにより、トランス208の二次コイルには、ピーク値約5kVから15kVのパルス状の高圧電圧が出力され、それが高耐圧ケーブル320、プラグ310、ピン311および高耐圧ケーブル321を介してランプ101に印加される。
【0026】
(7)一方、電圧が低下したコンデンサ206は、再び直流電源103によって充電され始める。したがって、結果として、上記(3)から(6)の動作が、抵抗201およびコンデンサ206の時定数によって決まる間隔で繰り返される。
【0027】
(8)パルス状の高電圧の印加により、ランプ101が絶縁破壊を起こして放電を始めると、事実上、直流電源103からインバータ104を通じてランプ101に所定の電力が供給される。
【0028】
(9)この動作は、ランプ電圧を検知するために抵抗112および抵抗113によって分圧された信号と、ランプ電流を検知する抵抗114の電圧降下によってできる信号とを、直流電源103の制御回路115に取り込み、これらの信号を処理して、所定のランプに供給する電力が所定の値になるように、スイッチング素子108のオン・オフ幅を制御されることでなされる。
【0029】
(10)ランプ101が点灯開始(絶縁破壊)すると、放電ギャップ207は、直流電源103の出力電圧よりもわずかに低く、かつ点灯中のランプ101の電圧よりも高い電圧で動作するように選ばれているので、放電ギャップ207の動作は止まる。したがって、ランプ点灯中は、始動回路105の動作は停止する。
【0030】
このようにして点灯回路102は動作する。なお、点灯回路102が動作し始めてから所定の時間(典型的には3秒から5秒間)経過しても、ランプが点灯しない場合、点灯回路はその動作を強制的に停止し、それと同時にランプ不点(点灯回路強制停止)を知らせる信号を出力する。ランプが点灯しないことは、ランプ電流を検知する抵抗114の電圧降下の値が所定以上にならないことで容易に判断することが可能である。
【0031】
なお、関連する文献として後述する特許文献1および2がある。
【0032】
【特許文献1】
特開平3−136938号公報
【特許文献2】
実開平3−22393号公報
【0033】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の点灯回路102およびランプユニット1000(および、それに収納されたランプ101)を使用したプロジェクターには、以下のような課題が存在する。
【0034】
まず、第1に、プロジェクターの小型化に不利という課題がある。以下、この点について、さらに説明する。
【0035】
プロジェクターの小型化が進むなか、点灯回路102も小型化が要求されている。しかし、始動回路105のトランス(208)の小型化が難しいため、点灯回路全体の小型化が難しい。参考として、点灯回路102および始動回路105の大きさを例示すると、100〜150Wクラスで、点灯回路102の大きさは、250cc前後であり、そのうち、始動回路105の大きさは、25cc前後である。200W以上クラスでは、点灯回路102の大きさは、300ccから500cc前後であり、そのうち、始動回路105の大きさは、40cc前後である。つまり、ランプ101を点ける最初の一瞬(1秒程度)のためだけに、約1割のスペースが使われている。
【0036】
ここで、トランス(208)は、基本的に高電圧を発生する部品であるために、絶縁の問題の関係上、トランス自身の小型化をすることができない。言い換えると、物理的に寸法を大きくして絶縁性を確保すること以外の方法が実質的に存在しない。したがって、仮に、その他のパーツを、チップ化またはIC化、モジュール化して技術的には小型化することができても、トランス自身の小型化をすることはできず、それゆえに、点灯回路102の小型化の阻害要因となる。
【0037】
加えて、図14から分かるように、トランス208の2次コイルは、ランプ101と直列に接続されている。一般的にプロジェクターに用いられるランプ101のランプ電力は80Wから300Wであり、そして、ランプ電力80Wから300Wのランプを点灯する場合において、ランプ点灯中は、最高、数A(数アンペア)の電流がトランスに流れることが推定される。したがって、それに耐えられるような太い巻線を2次コイルに使用する必要があり、このことがさらにトランス208(始動回路105)の小型化を難しくしている。
【0038】
第2に、コスト高、ランプの始動性が悪いという課題もある。
【0039】
図12に示したように、始動回路105が点灯回路基板に形成されている場合、始動回路105とランプ101とが最長で約数十cmも離れてしまう場合がある。特に、プロジェクションTVなど大型機器において、このようなことがよく生じる。また、小型のプロジェクターでも、点灯回路102とランプ101との配置の仕方、および、点灯回路102とランプ101との間の線の引き回しの関係上、同様のことが生じ得る。このようなことが生じると、次のような問題が引き起こされる。
【0040】
まず、始動回路105とランプ101との間に、コストの高い高耐圧のケーブル(図12中ケーブル320)を使用する必要があるので、コスト高となってしまう。
【0041】
次に、ランプ101側からの観点では、始動電圧が高ければ高いほど、ランプ101始動確率は高くなるのであるが、ランプの始動のために印加できる電圧は事実上、このケーブルの耐圧に制限される。つまり、高耐圧ケーブル320の最高耐電圧は、約20kVから30kV程度であるので、事実上、この値に制限されてしまう。このことは、ランプの始動特性の改善のネックとなっている。
【0042】
おまけに、この高耐圧ケーブルが数十cmもあるような場合、始動電圧は、パルス状の波形をしており、つまり、高周波成分を多く含む波形であるので、その間で始動電圧が減衰してしまうことが生じ得る。実際、あるプロジェクターでは、1kVから2kVも減衰することを本願発明者は実験により確認した。この減衰の問題は、始動回路105から出力されるパルス状の始動電圧の値に依存せず、単に、ケーブルの種類や長さ、配線の仕方にだけに依存するようであるため、具体的に効果的な改善手段がなく、非常にやっかいな問題である。
【0043】
また、電圧が減衰する事実から想像がつくように、減衰したパルスのエネルギー分は、ケーブルからの輻射ノイズや、あるいはケーブルに近接する他の機器などへの電圧リークとなり、その結果、精密な電子機器・デバイスの集合体であるプロジェクター本体にダメージ(物理的および/または動作的に)を与える。ノイズは、始動回路のコイルの他、放電ギャップからも発生し、したがって、これらもノイズ源となる。プロジェクタはPCと接続して使用する場面が多いため、それゆえ、PCなどの外部機器へのダメージも心配しなければならない。
【0044】
現在、このようなプロジェクター本体、またはPCなどの外部機器の誤動作を防止するために、プロジェクター本体の動作シーケンスは、図15(a)から(c)、または、(a)、(b)および(d)のようにされている。
【0045】
すなわち、図15に示すように、プロジェクターのメインスイッチがオンされると(図15(a))、まず、点灯回路102の始動回路105が最初に動作し始めて(図15(b))、始動回路105が動作している間は、プロジェクターの他のシステム(要するに、画像を映し出すためのメインシステム)の動作を停止しておき(図15(c))、そして、始動回路105の動作が停止してからシステムを起動する(同(c))という、シーケンスが取られている。ここで、始動回路105の動作が停止したことは、点灯回路102から送られる点灯回路強制停止信号が出力されていないことを検知して判断することができる。
【0046】
あるいは、システムと始動回路105とが同時に動き出す場合には、図15(d)に示すように、始動回路105の停止後に、わざわざ、強制的にシステムの動作をリセットし再起動するシーケンスが取られる場合もある。
【0047】
このようにメインスイッチを入れてからシステムの動作が遅れるために、消費者が故障と勘違いする場面が多々あり、このシステム起動時間の短縮も課題になっている。特に、DMDのようなフルデジタルデバイスを使用したプロジェクターでは、とりわけノイズなどのダメージに弱いので、システム起動のスタート開始時間は、遅く設定される傾向にあり、例えばメインスイッチをONしてから約5秒後にスタートするという具合にまで遅くされており、そのシステム起動の遅さは、非常におおきな問題となる。この5秒と言うのは、人間の心理的な面からいえばかなり長い時間であり、この起動の遅さを、故障と間違えて5秒間を待てずに、何度もメインスイッチをONし直す消費者もおり、ただ単に、起動が遅いだけでは済まされない問題にまでなり得るものである。
【0048】
本発明はかかる諸点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、より小型化を図った画像表示装置を提供することにある。本発明の他の目的は、起動時間を短くすることができる画像表示装置およびその動作方法を提供することにある。
【0049】
【課題を解決するための手段】
本発明による画像表示装置は、放電ランプと、前記放電ランプから出射する光を反射する反射鏡とを含むランプユニットと、前記放電ランプを光源とする光学系と、前記放電ランプを始動・点灯するための点灯回路とを備えた画像表示装置であって、前記点灯回路は、電源回路部と、インバータ部と、始動回路部とを含んでおり、前記点灯回路の前記始動回路部は、前記放電ランプに電気的に接続されており、かつ、前記電源回路部および前記インバータ部と分離されて形成されている。
【0050】
ある好適な実施形態において、前記電源回路部および前記インバータ部は、同一基板上に形成されており、前記始動回路部は、前記基板上に配置されておらず、かつ、前記基板より、前記ランプユニットの方に近い位置(前記ランプユニット内の位置を含む。)に配置されている。
【0051】
ある好適な実施形態において、前記ランプユニットは、前記放電ランプおよび前記反射鏡を収納するランプハウスを備え、前記ランプハウスは、シールド機能を有しており、前記始動回路部は、前記シールド機能を有する前記ランプハウス内に設けられている。
【0052】
ある好適な実施形態において、前記ランプユニットは、前記放電ランプに電気的に接続された第1コネクタであって、前記電源回路部および前記インバータ部の少なくとも一方に電気的に接続された第2コネクタと連結される、第1コネクタを備えており、前記始動回路部は、前記第1コネクタ内に設けられている。
【0053】
前記第1コネクタおよび前記第2コネクタの組み合わせは、差込プラグおよびプラグ受の組み合わせであることが好ましい。
【0054】
ある好適な実施形態では、前記画像表示装置は、前記始動回路部が有するトランスに、前記インバータ部から供給されるランプ電流が流れない構成を有する。
【0055】
ある好適な実施形態において、前記ランプユニットは、前記放電ランプに電気的に接続された第1コネクタであって、前記電源回路部および前記インバータ部の少なくとも一方に電気的に接続された第2コネクタと連結される、第1コネクタを備えており、前記第1および第2コネクタとは別に、前記ランプユニットは、前記始動回路部に電気的に接続された第3コネクタを備えており、前記第3コネクタは、電源に電気的に接続された第4コネクタと連結される。
【0056】
ある好適な実施形態において、前記第1コネクタおよび前記第2コネクタの組み合わせは、差込プラグおよびプラグ受の組み合わせであり、そして、前記第3コネクタおよび前記第4コネクタの組み合わせは、差込プラグおよびプラグ受の組み合わせである。
【0057】
ある好適な実施形態において、前記放電ランプは、高圧水銀ランプである。
【0058】
ある好適な実施形態において、前記画像表示装置は、デジタル・マイクロ・ミラー(DMD)を光学系に含む。
【0059】
本発明による画像表示装置の動作方法は、放電ランプと、前記放電ランプから出射する光を反射する反射鏡とを含むランプユニットと;前記放電ランプを始動・点灯するための点灯回路と;前記放電ランプを光源とする光学系と;前記光学系を制御して画像を表示するためのシステムとを備えた、画像表示装置の動作方法であって、前記点灯回路は、前記放電ランプに電気的に接続された始動回路部を有しており、前記画像表示装置が有する電源スイッチを入力すると、前記点灯回路の前記始動回路部が起動し、前記始動回路部が動作している時間内に、前記システムが起動し、かつ、前記システムの起動動作として、前記動作している時間終了後に、前記システムの再起動処理動作が実行されない。
【0060】
前記電源スイッチを入力すると、前記点灯回路の前記始動回路部および前記システムが実質的に同時に起動し、前記電源スイッチの入力から、前記システムの起動までの時間が、約1秒以内であることが好ましい。
【0061】
ある好適な実施形態において、前記画像表示装置は、デジタル・マイクロ・ミラー(DMD)を光学系に含む。
【0062】
本発明による他の画像表示装置は、放電ランプと、前記放電ランプから出射する光を反射する反射鏡とを含むランプユニットと、前記放電ランプを始動・点灯するための点灯回路と、前記放電ランプを光源とする光学系と、前記光学系を制御して画像を表示するためのシステムとを備えた画像表示装置であって、前記点灯回路は、電源回路部と、インバータ部と、始動回路部とを含んでおり、前記点灯回路の前記始動回路部は、前記放電ランプに電気的に接続されており、かつ、前記電源回路部および前記インバータ部と分離されて形成されており、前記画像表示装置が有する電源スイッチを入力すると、前記点灯回路の前記始動回路部が起動し、前記始動回路部が動作している時間内に、前記システムが起動し、かつ、前記システムの起動動作として、前記動作している時間終了後に、前記システムの再起動処理動作が実行されない。
【0063】
本発明によるランプユニットは、光学系と、前記光学系を制御して画像を表示するためのシステムとを備えた画像表示装置に用いられる、ランプユニットであって、前記ランプユニットは、放電ランプと、前記放電ランプから出射する光を反射する反射鏡と、前記放電ランプおよび前記反射鏡を収納するランプハウスとを備え、前記放電ランプを始動・点灯するための点灯回路に含まれる始動回路部が、当該点灯回路に含まれる電源回路部およびインバータ部と分離して、前記ランプハウス内に設けられている。
【0064】
ある好適な実施形態において、前記ランプユニットは、前記放電ランプに電気的に接続された第1コネクタであって、前記電源回路部および前記インバータ部の少なくとも一方に電気的に接続された第2コネクタと連結可能な構造を有する、第1コネクタを備えている。
【0065】
ある好適な実施形態において、前記始動回路部は、前記システムが動作中において、前記放電ランプの始動用の高圧パルスを前記放電ランプに出力する。
【0066】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明による実施の形態を説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。また、理解の容易さのために、便宜上、図10から図14中で示した要素に実質的に対応する要素も、同様の参照符号も用いて表すこととする。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
(実施形態1)
図1から図4を参照しながら、本発明による実施形態1にかかる画像表示装置を説明する。
【0067】
図1は、本実施形態の画像表示装置に含まれる点灯回路1102の回路構成を示している。なお、この回路構成は、上述した図12に示した点灯回路102の回路構成に対応するものである。
【0068】
図1に示した点灯回路1102は、放電ランプ101を始動・点灯するための回路であり、電源部103と、インバータ部104と、始動回路部(イグナイタ部)105とを含んでいる。ただし、図12に示した構成と異なり、本実施形態の点灯回路1102の始動回路部105は、電源回路部103およびインバータ部104と分離されて、ランプユニット2000のハウス1013内に設けられている。つまり、電源部103およびインバータ部104は、同一基板上に形成されており、始動回路部105は、その基板上には形成されておらず、基板よりもランプユニット2000に近い位置に設けられている。
【0069】
本実施形態では、始動回路105は、点灯回路1102の基板から分離されて、ランプユニット2000内に収納されている。さらに、図1に示した構成の例では、始動回路105は、コネクタ1311内に設けられており、始動回路105は、コネクタの機能も兼ね備えている。コネクタ1311は、放電ランプ101に電気的に接続されており、そして、電源回路部103およびインバータ部104の少なくとも一方に電気的に接続されたコネクタ1310と連結されるものである。ランプユニット2000は、プロジェクタ本体と分離でき、取り替え可能なものであることが好ましいので、それゆえ、コネクタ1311とコネクタ1310とは、互いに脱着可能な構造を有していることが望ましい。本実施形態では、コネクタ1311およびコネクタ1310の組み合わせとして、差込プラグ(「ピン」とも呼ぶ。)とプラグ受(単に「プラグ」とも呼ぶ)との組み合わせを採用しており、図1に示した例では、コネクタ1310がプラグであり、コネクタ1311がピンである。もちろん、コネクタ1310をピンとし、コネクタ1311をプラグとしてもよい。
【0070】
電源回路部103およびインバータ部104は、公知のものを使用することができる。電源回路部103としては、例えば、図12で示した降圧チョッパ回路から構成された電源回路部を使用することができ、インバータ部104としては、図12および図13で示したフルブリッジインバータ回路から構成されたインバータ部を使用することができる。
【0071】
上述したように、電源回路部103を構成する降圧チョッパ回路は、例えば、直流入力で約370Vの入力を受けて、最高約370Vの直流を出力することができ、制御回路(図12中、115)およびスイッチング素子(トランジスタやFETやGTIB)(図12中、108)を含んでいる。降圧チョッパ回路は、抵抗112、113で出力電圧を、抵抗114で出力電流を検出して、2つの検出信号を制御回路115によって演算し、そして、降圧チョッパ回路の出力電力が所定の値になるように、制御回路115の出力信号によってスイッチング素子108をオン・オフ(ON・OFF)制御する。直流電源103の出力端には、通常、電圧を平滑するための比較的大きな容量の電解コンデンサ111が並列に接続されている。なお、交流入力の場合は、降圧チョッパ回路の前段に交流入力を整流平滑して直流に変換する整流平滑回路が付加される。
【0072】
また、インバータ部104を構成するフルブリッジインバータ回路は、図13に示したように、トランジスタ117、118、119、120とドライブ回路121とを含んでおり、フルブリッジインバータ回路104では、ドライブ回路121の出力信号によってトランジスタ117、120とトランジスタ118、119とを交互にON・OFFさせ、それにより、降圧チョッパ回路の出力を交流に変換する。フルブリッジインバータ104の出力端の一端Aは、始動回路105のトランスを構成する2次側コイル(出力側コイル)の一端Tbに接続され、一方、他端Bは、プラグ310およびピン311を介して、ランプの一端に接続されている。また、インバータ出力の両端には、コンデンサ300が並列に接続されており、このコンデンサ300は、始動回路105で発生する高圧パルスをバイパスする役割を果たす。
【0073】
本実施形態における始動回路105は、点灯回路1102の基板から分離されて形成されるものであるが、その回路構成自体は、公知のものを採用することができる。例えば、図14に示した始動回路の構成を採用することができる。つまり、始動回路105は、ランプ101を始動させるための高圧パルスを発生する機能を有しており、図14に示した例の始動回路105は、トランス208と、抵抗201と、ダイオード205と、コンデンサ206と、放電ギャップ207とから構成されている。その入力端は、直流電源103の出力端に接続されており、そして、出力端の一端Tbは、先に述べたとおりインバータの出力端Aに接続されており、他端Taは、プラグ310およびピン311を介してランプ101の一端に接続されている。放電ギャップ207は、直流電源103の出力電圧よりもわずかに低く、かつ点灯中のランプの電圧よりも高い電圧(例えば、約350V)で放電を開始し、それよりも低い電圧では放電を起こさない(または放電を停止する)特性を有する。そして、放電ギャップ207は、トランス208の一次コイルに約350V(ピーク値)のパルス状の電圧が印加されると、2次側コイルの両端Ta,Tb間に、例えば、約10kVから15kVのピーク値を持つ高圧パルス電圧を出力する特性を有している。
【0074】
本実施形態では、始動回路105が点灯回路1102の基板から分離されているけれども、本実施形態の点灯回路1102の動作は、上述した図12に示した点灯回路102の動作と実質的に同じであるので、ここでは、説明を省略する。なお、始動回路105を点灯回路1102の基板から分離したことによって得られる特有の効果は、後述する。
【0075】
点灯回路1102のコンタクト(プラグ)1310に連結されるコンタクト(ピン)1311を有するランプユニット2000を図2に示す。上述したように、コンタクト1311に、始動回路105が収納されている。ランプユニット2000は、放電ランプ101と、放電ランプ101から出射する光を反射する反射鏡1011と、ミラー付きランプ(101,1011)を保持するハウス1013を有している。始動回路105を内蔵するピン1311は、高圧ケーブル321を介して放電ランプ101に接続されており、ピン(差込プラグ)1311は、ランプ101とプラグ1310との両方に電気的に接続されることになるため、ピン1311の外形の表面の一部は、ハウス1013内に露出しており、そして、他の一部は、ハウス1013外に露出している。なお、本実施形態の放電ランプ101は、交流点灯型である。ただし、直流点灯でも動作させることは可能であり、その場合には、インバータは省略される。
【0076】
本実施形態で用いた放電ランプ101は、高圧水銀ランプであり、その構造を例示すると次のようである。ランプ101は、内部に発光物質(例えば、水銀)2105が封入される発光管(バルブ)2110と、発光管2110の両端から延在した封止部2120とを有している。封止部2120は、電極2101に電気的に接続された金属箔2102と、発光管2110から延ばされたガラス部とを有しており、金属箔2102とガラス部との箔封止によって発光管2110の放電空間の気密を保持している。封止部2120のガラス部および発光管2110は、例えば石英ガラスから構成されている。金属箔2102は、例えばモリブデン箔(Mo箔)であり、例えば矩形の形状を有している。封止部2120は、例えば、シュリンク手法により作製されており、略円形の断面形状を有している。金属箔2102は、封止部2120の中心部分に位置している。封止部2120内の金属箔2102は、電極2101と溶接によって接合されており、金属箔2102は、電極2101が接合された側の反対側に外部リード(LA、LB部分に相当)を有している。外部リードは、例えばモリブデンから構成されており、例えば溶接によって金属箔2102と接続されている。一方の封止部2120には、口金2130が取り付けられており、この部分と、ミラー1011のネック部1011aとは、例えば無機系接着剤(セメントなど)で固着されて一体化されている。なお、封止部2120は、ピンチング手法によって作製されたものでもよい。
【0077】
ランプ101について好適な構成を例示すると次のようである。光出力の光源の実現という観点から、ランプ101は、封入水銀量150mg/cm以上(好ましくは、200mg以上)の水銀ランプであることが好ましい。また、80W以上のランプであることが好ましい。なお、水銀ランプに限らず、メタルハライドランプを使用してもよい。また、ランプ101の管壁負荷は、例えば、60W/cm程度以上であり、特に上限は設定されない。例示的に示すと、管壁負荷は、例えば、60W/cm程度以上から、300W/cm程度の範囲(好ましくは、80〜200W/cm程度)のランプ101を使用することができる。冷却手段を設ければ、300W/cm程度以上の管壁負荷のランプ101を使用することも可能である。なお、ランプ101の定格電力は、例えば、150W(その場合の管壁負荷は、約130W/cmに相当)である。ランプ101の電極間距離(アーク長)は、例えば0.2〜5mm程度であり、本実施形態では、1.5mm程度である。なお、電極2101の先端には、電極先端温度を低下させるために、コイルが巻かれている。
【0078】
また、反射鏡1011の構造を例示すると次のようである。反射鏡1011は、例えば、平行光束、所定の微小領域に収束する集光光束、または、所定の微小領域から発散したのと同等の発散光束になるようにランプ101からの放射光を反射するように構成されている。反射鏡1011としては、例えば、放物面鏡や楕円面鏡を用いることができる。最近のプロジェクタに対しては、手軽に持ち運びができるようという要望が強くなってきており、そのために、ノート型のパーソナルコンピュータのように、サイズがA5サイズやB5サイズに近い小型で、かつ薄いプロジェクタの開発・商品化が望まれており、そのような状況の中、開口部の径が45mmよりも小さい、より小型の反射鏡を使用することが好ましい。そして、反射鏡のタイプも、平行光を出射する放物面鏡タイプから、出射光がある一点(焦点)に収束する短焦点距離を有する楕円面鏡タイプのものが好適に使用されるようになってきている。これは、プロジェクタ内の光路長が短くなって結果的にプロジェクタの小型化に、より寄与できるという理由によるものである。
【0079】
小型化等の要請をみたすためには、反射鏡1011の反射面の最大径は、例えば、40mm未満であることが好ましい。楕円面鏡タイプの反射鏡1011の典型的な寸法を示すと、開口部の径は約35mmであり、焦点距離は約24mmである。反射鏡1011の前面開口部には、万が一のランプが破損した時の飛散防止のために、前面ガラス1012が設けられており、そして反射鏡1011内部は密閉空間となっている。反射鏡1011の内容積、言い換えると、反射鏡1011と前面ガラス1012とによって囲まれる空間の内容積は、小型化の要請を満たす上で、200cm以下であることが好ましい。
【0080】
ランプハウス2000のハウス(ハウジング)1013は、例えば、金属(例えば、アルミ、ステンレス、鉄など)から構成されている。金属は典型的に熱伝導率がよいため、ハウス(ミラー付ランプ)の放熱性を上げることができる。また、金属から構成したハウス1013の場合、ハウス1013を再利用することが容易であるため、資源の有効利用の点でも利点がある。また、ハウス1013内に始動回路105を設けた構成において、ハウス1013を金属から構成すれば、ノイズ軽減の効果も得られる。この場合の金属としては、鉄(Fe)が特に好ましく、そして、それにNiメッキを施しても構わない。本実施形態におけるハウス1013の内部の容積は、例えば、200〜2000cm程度である。
【0081】
本実施形態のランプハウス2000の外観を図3(a)に示し、そして、ランプハウス2000がセットされるプロジェクター本体1100ならびに画像表示装置3000の外観を図3(b)に示す。本実施形態では、図3(a)および(b)に示したピン1311内に始動回路105が形成されており、プロジェクター本体1100側にある点灯回路1102の基板上に、始動回路105は形成されていない。他の点は、図11に示した構成と実質的に同様であるので、同じ参照符号を用いてその説明は省略する。なお、本実施形態の画像表示装置3000は、ランプユニット2000と、画像素子(DMD(Digital Micromirror Device)パネルや液晶パネルなど)を含む光学系とを組み合わせた画像投影装置であり、そのような画像表示装置としては、例えば、DMDを用いたプロジェクタ(デジタルライトプロセッシング(DLP)プロジェクタ)や、液晶プロジェクタ(LCOS(Liquid Crystal on Silicon)構造を採用した反射型のプロジェクタも含む。)が挙げられる。
【0082】
本実施形態では、始動回路105を点灯回路1102の基板から分離させて、ランプユニット1013内に収納させているので、次のような効果を得ることができる。
【0083】
1.図12に示した構成と異なり、本実施形態の構成では、始動回路105を除く点灯回路1102と、ランプユニット2000との間の配線に低圧線を用いることができる。このため、周囲機器との絶縁が容易となるとともに、高価な高圧線を用いないので、低コスト化を図ることができる。また、この間は、パルス状の高圧電圧(始動用)が印加されないので、ノイズを低減することができる。
【0084】
2.始動回路105をランプユニット2000内に収納しているので、ランプユニット2000を金属部材(例えば、金属製の網など)から構成すれば、始動回路105からのノイズを、完全にまたは大幅に遮断することができる。ノイズは、始動回路105のコイル(トランス208)の他の部分(例えば、放電ギャップ207)からも発生するのであるが、本実施形態の構成では、始動回路105全体がシールドされているので、始動回路105からのノイズによる、外部機器への影響を大幅に低下させることができる。
【0085】
3.上記1および2のノイズ低減効果により、始動回路105の動作中にもシステムの起動を起動させることが可能となり、その結果、プロジェクタ本体1100のシステム起動が早くすることができる。
【0086】
より具体的に述べると、図4(a)から(c)に示すように、画像表示装置3000が有する本体スイッチ(電源スイッチ)を入力すると(図4(a))、実質的に同時に、システム(メインシステム)および点灯回路をオン状態にすることができる(図4(b)、(c))。点灯回路がオン状態になれば、始動回路部105が動作するが、ノイズが低減されているので、始動回路部105の動作時間内においても、問題なくシステムを起動させることができる。したがって、図4(c)に示すように、本体スイッチ(電源スイッチ)をONすると実質的に同時に、システム(特に、メインシステム)を起動させることができ、かつ、再起動(リスタート)を実行する必要もない。つまり、従来の図15(c)および(d)と異なり、本実施形態では、図4(c)に示したようなスキームで、画像表示装置を動作させることができるため、始動性を大幅に向上させることができ、そして、消費者が故障と勘違いすることも大幅に軽減することができる。消費者が故障と勘違いしないレベルにするには、本体スイッチをONした後、例えば、約1秒以内にシステムが起動させるようにすることがより好ましく、そして、消費者が通常慣れているテレビの動作レベル(例えば、本体スイッチをONから、約2秒以内にシステムが起動するレベル)にまで始動性を向上させることが望ましい。なお、5秒未満であれば、従来よりも始動性は向上し、その結果、消費者が故障と勘違いする欠点は緩和される。
【0087】
4.ランプユニット2000内のデッドスペースに起動回路を収納できるので、始動回路部(105)の体積分、小型化を図ることができる。この小型化の利点は、本実施形態の構成は、さらなる小型化に困難が伴う、2kg以下の小型プロジェクター(容積約3000cc以下)に対して特に利点が大きい。
【0088】
5.点灯回路の基板から、高圧部品である始動回路部105を無くすことができるので、点灯回路自体の小型化も進めることができ、その結果、装置全体のさらなる小型化を図ることができる。つまり、高圧部品である始動回路部105がないため、始動回路部105との絶縁距離(従来十分とる必要があった絶縁距離)をとらなくて済むので、他の部分の小型集積化がしやすくなり、その結果、さらなる小型化を図ることができる。
【0089】
6.始動回路部105とランプ101との距離が短くなるので、始動電圧の減衰が低下する。よって、ランプ101の始動性(確率)が良くなる。また、始動性を同じに保つなら、昇圧比の小さなトランス208が使用することができるので、始動回路部105を小型化することができる。さらに、昇圧比の小さなトランス208を用いることは、価格の低い電子部品を利用できることとなるため、コストメリットも大きい。
【0090】
本実施形態の画像表示装置3000では、点灯回路1102の電源回路部103およびインバータ部104から、始動回路部105が分離されて形成されているので、始動回路部105が点灯回路1102中にない分、点灯回路1102の大きさを小さくすることができる。したがって、始動回路部105を画像表示装置3000のデッドスペースに配置すれば、画像表示装置の小型化を図ることができる。始動回路部105をランプユニット2000の中に配置すれば、点灯回路のスペースを約1割を節約することができ、その分、画像表示装置3000を小型にすることができる。
【0091】
始動回路部105を、点灯回路1102が形成されている基板よりも、ランプユニット2000の方に近い位置またはランプユニット2000内に設ければ、図12に示した従来の構成よりも、始動回路部105とランプ101との距離を短くすることができる。したがって、始動電圧の減衰が低下し、その結果、ランプ101の始動性(確率)が良くなる。始動回路部105をランプハウス1013内に配置し、そのハウス1013にシールド(電磁遮蔽)機能を付与すれば、始動回路105からのノイズをシールドすることができるので、始動回路105の動作中にもシステムの起動を起動させることが可能となり、その結果、プロジェクタ本体1100のシステム起動を早くすることができる。加えて、始動回路部105がコネクタ(ピンまたはプラグ)を兼ねるようにした場合、ランプユニット2000の部品を用いて始動回路部105を構築することができ、設計上および製造上のメリットも得られる。
【0092】
なお、本実施形態では、始動回路105をランプユニット2000に収納したが、これに限定されず、点灯回路1102の基板から分離されていればよい。すなわち、ランプユニット2000に収納した構成だけでなく、例えばランプユニット2000(ランプハウス1013)の外面に配置してもいいし、プラグ1310と共有して本体1100側に配置しても良い。もちろん、始動回路とコンタクトとの機能を分けた構成にしても構わない。装置小型化の目的のためには、プロジェクタ本体1100のデッドスペースとなる部分に始動回路105を設ければよいが、始動電圧の減衰が低下して、ランプ101の始動性が良くするには、始動回路105は、点灯回路1102とランプ101の中間距離点より、ランプ101寄りに配置することが好ましい。
【0093】
始動回路105を本体1100側に配置した場合、例えば、プラグ1310と共有させた場合、ランプユニット2000ごとランプ101を交換しても、始動回路105はそのまま本体1100に残せるので、経済的であるという利点が得られる。始動回路105をユニット2000外に配置する場合には、始動回路部105を金属ケースなどで覆うようにすることが、ノイズ対策にとって好適である。上述したように、ピン311と始動回路105は分離した構成としてもよく、始動回路部105は、ハウス1013内部、内壁、外壁の何れに配置されていてもよく、ハウス1013の壁をまたいで配置されていてもよい。また、コンタクトは、脱着が特に容易なピンとプラグ(言い換えると、差込プラグとプラグ受)の組み合わせに限らず、接続後の分離可能なボルト締め接続、ねじ込み又は差込接続、あるいは接続後の分離不能な圧着接続、圧縮接続によって構築してもよい。
【0094】
なお、本実施形態では、始動回路105におけるトランス208の二次側コイルの高圧側端子Taは、図2において、ミラー1011のネック部1011aと固着されていない方の封止部2120にある外部リード(LB)に電気的に接続した構成にすることが好ましい。なぜなら、固着されている側のLAに高圧が印加された場合、ネック部1011aが近接しているので、高圧パルス電圧がミラー1011へリークしやすく、結果として、発光管2110の電極2101の先端間にかかる電圧が小さくなってしまうからである。実際、LA側に高圧電圧を印加した場合、50回の点灯試験において、2回点灯しないケースが発生した。これに対し、同じランプに同じ電圧を(つまり、同じ始動回路を使って)LB側に印加した場合、50回の点灯試験で点灯しないケースは発生しなかった。これは、LAに高圧を印加する場合には、ネック部1011aとそれに近接するLA側の封止部の間の距離が短いので、その間に、比較的大きな容量のコンデンサが形成され、その結果、そのコンデンサを通して高圧のパルスがミラー1011にリークするのが原因と考えられる。
【0095】
なお、本実施形態においてトランス208の二次側から出力される高圧パルス電圧は、その幅(半値幅)が300nsec以上であるのが好ましい。50〜200nsec程度の幅では、10kV〜15kVのピーク値の高圧パルス電圧がランプ始動のために必要であったのが、300nsec以上の幅のパルス電圧を加えることで、5〜9kV程度のより低いピーク値のパルス電圧でランプ始動が可能になった。これは、0.2〜5mmの電極間距離に対しては、300nsec以下の電界印加時間では十分な電子なだれ(絶縁破壊)が生じるのに時間が不足するが、300nsec以上の印加時間を確保できれば電子なだれがその間に達成される理由によると考えられる。
(実施形態2)
次に、図5および図6を参照しながら、本発明による実施形態2にかかる画像表示装置を説明する。
【0096】
図5は、本実施形態の画像表示装置に含まれる点灯回路1103の回路構成を示しており、そして、図6は、本実施形態の画像表示装置に含まれるランプユニット2500を示している。
【0097】
本実施形態における画像表示装置は、次の点において上記実施形態1と異なる。すなわち、図5および図6に示すように、始動回路105は、点灯回路1103の基板から分離されている点は上記実施形態1の構成と同じであるが、始動回路105のトランス2次側コイルに、ランプ101のランプ電流(絶縁破壊より後の電流)が流れない構成となっている。他の点は、上記実施形態1の構成と実質的に同じであるので、説明の簡略化のため、同様の点についてはその説明を省略または簡略化する。以下、本実施形態の構成をさらに詳しく説明する。
【0098】
本実施形態における始動回路105は、点灯回路1103の基板から分離されて、ランプユニット1013内に収納されている。図6に示した例では、始動回路105は、ランプ電流(つまり、インバータ104から供給される電流)がトランス208の2次コイルに流れない構成となっている。この場合、点灯回路1103は、主に、直流電源103とインバータ104から構成される。なお、図5および図6に示した例では、ランプユニット2500側のコンタクトをプラグとし、本体(1100)側のコンタクトをピンとしているが、勿論、逆にしてもよい。
【0099】
始動回路105の出力のうち一端Taは、ランプ101の一端LA(図6に示した例の場合、ミラー1011のネック部1101aに配置された電力供給端)に接続され、他端Tbはどこにも電気的に接続されておらず、電気的に浮いた状態となっている。始動回路105には、所定の期間(約1から5秒)、電圧が入力され、その間、始動回路105は動作する。始動回路105の入力電源は、点灯回路1103の直流電源103以外の別の直流電源部から供給される。また、インバータ104の出力端A、Bは、ランプ101の両端に電気的に接続されている。
【0100】
次に、本実施形態の画像表示装置、特に、点灯回路1103および始動回路105の動作を説明する。
【0101】
まず、画像表示装置の電源スイッチをONにすると、点灯回路1103が動作しだす。それと同時に、始動回路105の入力に電圧が入力され、始動回路105の出力端Ta、Tbに電圧が現れる(例えば、5kVから20kV)。
【0102】
出力端Tbは、どこにも接続されていない電気的に浮いた状態であるが、実質は、ほぼ0電位に近い状態である。したがって、Taが接続されているランプ101の一端LA(ひいては、それにつながる電極2101)には、Ta−Tb間の電位差に相当する電圧、および、インバータの出力電圧(最高370V)の(対地電位に対する)差に相当する電圧が印加される。
【0103】
一方、ランプ101の他端LBは、インバータ104の出力端が接続されているので、ランプ101の一端LB(ひいては、それにつながる電極2101)には、インバータ104の出力電圧に相当する電圧が印加される。
【0104】
それゆえ、始動回路105の出力電圧が、インバータ104の出力電圧よりも相対的に高い場合、始動回路105の出力電圧に近い電圧が、電極2101間に印加され、この電圧により、電極2101間が絶縁破壊する。
【0105】
絶縁破壊後は、電極2101間のインピーダンスが低下するので、インバータ104から電流が流れ込む。これによりランプ101はアーク放電に移行し、通常の点灯へと移行する。
【0106】
このような点灯動作を行う本実施形態の構成によると、次のような効果が得られる。
【0107】
まず、本実施形態では、始動回路105のトランスにランプ電流が流れない構成にしているため、トランスの巻き線に細い線(例えば、φ0.2mm以下)を使用することが可能となる。実際、ランプを絶縁破壊するには数十mAから数百mAの電流が流せられれば十分であるので、細い線を使用しても特に問題は生じない。したがって、始動回路105の大幅な小型化を達成することが可能となる。例えば、最高で、従来の始動回路105の1/10程度の大きさ(すなわち、約25cc〜約40ccの1/10の大きさ)にまで小型化を図ることができる。加えて、トランスの小型化から、コスト低減のメリットも大きい。
【0108】
なお、始動回路105の入力は、点灯回路1102の直流電源(103)の出力からとってもよい。また、インバータ104の電圧によって、Ta−Tb間に電流が流れないのであれば、始動回路105の出力端Tbは、例えば1メガオーム以上の抵抗を通じて接地してもよい。
【0109】
さらに、始動回路105のトランスに流れる電流が小さいので、高周波でトランスを駆動することが可能となる。つまり、繰り返し周期の早い、高周波の始動電圧(ここで、高周波とは、典型的には、約数十kHzから200〜300kHz)を出力することができる。高周波でトランスを駆動することができれば、L値の小さなトランスを使用できるので、トランスの小型化が可能となり、したがって、始動回路105をより小型化することができる。説明を付け加えると、インダクタンスの両端にあらわれる電圧は、L・(di/dt)であり、ここで、iが電流で、tが時間であるので、高周波、つまり、di/dtが大きくなる分、同じ電圧を出力するのに、Lは小さな値ですむということである。
【0110】
そして、始動回路から高周波の始動電圧を容易に印加できるということは、図7から図9に示したような、モリブデン箔部2102にキャビティ2103を設けたランプ101’(低電圧始動ランプ)との組み合わせが容易となるメリットも得られる。ランプ101’は、例えば、国際公開番号WO 00/77826号公報(国際出願番号PCT/EP00/05579)に開示されており、ここで、当該国際公開公報を本願明細書に参考のため援用することとする。
【0111】
以下、図7から図9を参考にしながら、本実施形態の点灯回路1103と、ランプ101’を含むランプユニット2500との組み合わせの説明をする。なお、説明の簡略化のために、始動回路105およびランプ101’を示し、他の構成(ミラー1011、ランプハウス1013など)は、図6に示した構成と同様であるので省略する。
【0112】
ランプ101’は、一対の封止部の少なくとも一方にキャビティー2103を有するものであり、キャビティー2103中には、発光管内に存在するのと同じ種類の希ガス、あるいは更に水銀がとじ込められている。封止部の中心部には、金属箔(モリブデン箔)2102が位置しており、この金属箔2102とガラスとによって箔封止構造が実現されている。
【0113】
図7は、ランプ101’のLAと始動回路105のTaとが接続され、始動回路105のTbから延びたアンテナ2104がキャビティー2103の周囲(近傍)に配置された構成を示している。
【0114】
図8は、ランプ101’のLAと始動回路105のTaとが接続され、ランプ101’のLBから延びたアンテナ2104がキャビティー2103の周囲(近傍)に配置された構成を示している。
【0115】
図9は、ランプ101’のLAと始動回路105のTaとが接続され、始動回路105のTbから延びたアンテナ2104が、一方のキャビティー2103のみの周囲(近傍)に配置された構成を示している。
【0116】
なお、図7から図9に示した構成において、いずれも、TaとTbとの接続を入れ換えてもよい。なお、上記実施形態1で説明したように、TaをLA側に接続すれば、始動特性がさらに良好になるという利点が得られる。
【0117】
図7から図9に示した構成によれば、始動電圧が低下する(例えば、約2kVから5kV、さらに高周波を印加した時には、2kV以下にまで低下する)ので、さらに始動回路105(トランス208)の小型にすることができる。キャビティ2103内のモリブデン箔2102と、外部に設けたアンテナ2104とによってコンデンサが形成され、この間に高圧が印加されると、モリブデン箔2102とアンテナ2104との間で(つまり、キャビティ2103内で)微放電が発生する。この放電の光が光ファイバー効果によって封止部2120を伝わり、発光管2110内へと導かれ、その結果、電極2101表面から電子が放出され、始動電圧が低下するのである。コンデンサのインピーダンスは1/(2πfC)で、fに反比例するので、高周波を印加すれば、モリブデン箔2102へのリークが容易になり、したがって、それだけ更に低い電圧で放電を起こすことができる。
【0118】
また、図7から図9に示した構成の場合、キャビティ2103が設けられてないランプ(例えば、図2のランプ101)であっても、アンテナ2104が設けられるとそれだけでも、発光管2110内部の電界分布が変化し、それにより、始動電圧低下の効果が得られる。
【0119】
上記実施形態1および2では、始動回路105として、抵抗とコンデンサと放電ギャップとトランスによる構成のものを示したが、本発明は、これに限定されず、始動回路105は、例えば、プッシュプル回路から構成されたものでもよい。そして、トランスは、コイル巻きトランスに限定されず、ランプを始動でき電圧が出力できればどんな構成であってもよく、例えば、圧電型トランスを用いてもよい。ただし、高周波を印加するときは、空芯コイルよりもコア有りのトランスの方が好ましい。空芯の場合、もれ磁束が大きいので、それだけ他へのノイズ源となりやすいからである。また、ノイズ遮蔽効果を有するハウス1013内に始動回路105を設ける場合であっても、空芯コイルよりもコア有りの方のものを用いることが好ましい。その理由を述べると、空芯コイルでは、一次コイルに相対的に高い電圧を入力する必要があるので、ハウス1013が200〜2000cmという小型の場合、一次コイルの印加電圧のリークを防止するために必要な絶縁構造が複雑になってしまうからである。
【0120】
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、種々の改変が可能であることは勿論である。つまり、上述の画像表示装置およびランプユニットは例示であり、それに改変を行っても良い。また、上記実施形態1および2の構成およびその改変例は、本発明の本質および精神を逸脱することがない限り、相互に適用可能であり、例えば、実施形態1で述べた改変例を実施形態2の構成に適用し得るものである。
【0121】
なお、点灯回路の構成に工夫をこらした公知の技術としては、次のものを挙げることができる。プロジェクタ用ランプではないものの、車両用放電灯ヘッドランプ装置として、特開平3−136938号公報(特許文献1)に、始動回路を電源回路から分離したヘッドランプ装置が開示されている。ただし、ヘッドランプ装置に、画像表示装置用に使用される高圧放電ランプ(特に、超高圧水銀ランプ)を用いることは、実際には、まぶしすぎる等の観点から行われず、また、画像表示装置に関する本実施形態の技術と、ヘッドランプ装置に関する同公報の技術とでは、分野およびその分野で発生する課題が大きく異なるため、同公報の技術に基づいて本実施形態の技術に到達することは、たとえ当業者であっても困難である。
【0122】
また、実開平3−22393号公報(特許文献2)には、テスラコイルを密閉構造のケーシング内に配置した光源装置が開示されている。しかしながら、このテスラコイルは、ケーシングを密閉構造にすることよって生じる高電圧のリーク等の課題を解決するための技術であり、本実施形態の技術とは技術的思想を異にし、それゆえ、同公報の技術に基づいて本実施形態の技術に到達することも、たとえ当業者であっても困難である。
【0123】
【発明の効果】
本発明の画像表示装置によれば、点灯回路の始動回路部が電源回路部およびインバータ部から分離されて形成されているので、装置の小型化を図ることができる。電源回路部およびインバータ部が配置されている基板よりも、始動回路部が、ランプユニットの方に近い位置およびランプユニット内に配置されている場合、始動回路部とランプとの距離が短くすることができるため、始動電圧の減衰を低下させることができ、その結果、ランプの始動性を向上させることができる。また、シールド機能を有するランプハウス内に始動回路部が設けられている場合には、始動回路部からのノイズをシールドすることができるので、始動回路部の動作中にもシステムの起動を起動させることが可能となり、その結果、画像表示装置におけるシステム起動を早くすることができる。
【0124】
始動回路部が有するトランスにランプ電流が流れない構成にした場合、トランスの巻き線に細い線が使用可能となるので、始動回路部の更なる小型化を達成することができる。また、この構成にすると、高周波でトランスを駆動することが可能となるので、封止部にキャビティーを有する放電ランプ(低始動電圧ランプ)を点灯する際において相性が良い。
【0125】
そして、本発明の画像表示装置の動作方法によると、始動回路部が動作している時間内にシステムが起動し、かつ、システムの起動動作として、前記動作している時間終了後に、再起動処理動作が実行されないため、起動時間を短くすることができる。ノイズなどのダメージに弱いDMDを光学系に含む場合であっても、電源スイッチの入力と実質的に同時にシステムを起動させることができるため、DMDを含む画像表示装置において特に効果が奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1にかかる画像表示装置に含まれる点灯回路の回路構成を示す図である。
【図2】ランプユニット2000の構成を模式的に示す断面図である。
【図3】(a)は、ランプユニット2000の構成を模式的に示す斜視図であり、そして、(b)は、画像表示装置3000の構成を一部切り欠いて模式的に示す斜視図である。
【図4】(a)から(c)は、それぞれ、本体スイッチ、点灯回路、メインシステムの動作シーケンスを示すグラフである。
【図5】本発明の実施形態2にかかる画像表示装置に含まれる点灯回路の回路構成を示す図である。
【図6】ランプユニット2500の構成を模式的に示す断面図である。
【図7】実施形態2におけるランプ101’との組み合わせの例の構成を模式的に示す図である。
【図8】実施形態2におけるランプ101’との組み合わせの例の構成を模式的に示す図である。
【図9】実施形態2におけるランプ101’との組み合わせの例の構成を模式的に示す図である。
【図10】従来のランプユニット1000の構成を模式的に示す断面図である。
【図11】(a)は、従来のランプユニット1000の構成を模式的に示す斜視図であり、そして、(b)は、従来のプロジェクタ本体1100の構成を一部切り欠いて模式的に示す斜視図である。
【図12】従来の点灯回路の回路構成を示す図である。
【図13】インバータ回路104の回路構成を示す図である。
【図14】始動回路105の回路構成を示す図である。
【図15】(a)から(d)は、それぞれ、本体スイッチ、点灯回路、メインシステム、メインシステムの動作シーケンスを示すグラフである。
【符号の説明】
101 放電ランプ
101’ 低電圧始動ランプ
102 点灯回路
103 電源回路部
104 インバータ部
105 始動回路
111 電解コンデンサ
112、113、114 抵抗
115 制御回路
117、118、119、120 トランジスタ
121 ドライブ回路
201 抵抗
205 ダイオード
206 コンデンサ
207 放電ギャップ
208 トランス
300 コンデンサ
310 プラグ
311 ピン
320 ケーブル(高耐圧ケーブル)
321 ケーブル
1310、1311 コネクタ(ピン、プラグ)
1000、2000、2500 ランプユニット
1102、1103 点灯回路
1104 ファン
1105 投射レンズ
1106 カバー
1011 反射鏡(ミラー)
1011a ネック部
1012 前面ガラス
1013 ランプハウス
2101 電極(タングステン電極)
2102 金属箔(モリブデン箔)
2103 キャビティ
2104 アンテナ
2105 発光物質(水銀)
2110 発光管(バルブ)
2120 封止部
2130 口金
3000 画像表示装置

Claims (15)

  1. 放電ランプと、前記放電ランプから出射する光を反射する反射鏡とを含むランプユニットと、
    前記放電ランプを光源とする光学系と、
    前記放電ランプを始動・点灯するための点灯回路と、
    を備えた画像表示装置であって、
    前記点灯回路は、電源回路部と、インバータ部と、始動回路部とを含んでおり、
    前記点灯回路の前記始動回路部は、前記放電ランプに電気的に接続されており、かつ、前記電源回路部および前記インバータ部と分離されて形成されており、
    前記始動回路部が有するトランスに、前記インバータ部から供給されるランプ電流が流れない構成を有する、画像表示装置。
  2. 前記電源回路部および前記インバータ部は、同一基板上に形成されており、
    前記始動回路部は、前記基板上に配置されておらず、かつ、前記基板より、前記ランプユニットの方に近い位置(前記ランプユニット内の位置を含む。)に配置されている、請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記ランプユニットは、前記放電ランプおよび前記反射鏡を収納するランプハウスを備え、
    前記ランプハウスは、シールド機能を有しており、
    前記始動回路部は、前記シールド機能を有する前記ランプハウス内に設けられている、請求項2に記載の画像表示装置。
  4. 前記ランプユニットは、前記放電ランプに電気的に接続された第1コネクタであって、前記電源回路部および前記インバータ部の少なくとも一方に電気的に接続された第2コネクタと連結される、第1コネクタを備えており、
    前記始動回路部は、前記第1コネクタ内に設けられている、請求項1または3に記載の画像表示装置。
  5. 前記第1コネクタおよび前記第2コネクタの組み合わせは、差込プラグおよびプラグ受の組み合わせである、請求項4に記載の画像表示装置。
  6. 前記ランプユニットは、前記放電ランプに電気的に接続された第1コネクタであって、前記電源回路部および前記インバータ部の少なくとも一方に電気的に接続された第2コネクタと連結される、第1コネクタを備えており、
    前記第1および第2コネクタとは別に、前記ランプユニットは、前記始動回路部に電気的に接続された第3コネクタを備えており、
    前記第3コネクタは、電源に電気的に接続された第4コネクタと連結される、請求項に記載の画像表示装置。
  7. 前記第1コネクタおよび前記第2コネクタの組み合わせは、差込プラグおよびプラグ受の組み合わせであり、そして、
    前記第3コネクタおよび前記第4コネクタの組み合わせは、差込プラグおよびプラグ受の組み合わせである、請求項またはに記載の画像表示装置。
  8. 前記放電ランプは、高圧水銀ランプである、請求項1からの何れか一つに記載の画像表示装置
  9. 前記画像表示装置は、デジタル・マイクロ・ミラー(DMD)を光学系に含む、請求項1からの何れか一つに記載の画像表示装置。
  10. 放電ランプと、前記放電ランプから出射する光を反射する反射鏡とを含むランプユニットと;前記放電ランプを始動・点灯するための点灯回路と;前記放電ランプを光源とする光学系と;前記光学系を制御して画像を表示するためのシステムとを備えた、画像表示装置の動作方法であって、
    前記点灯回路は、前記放電ランプに電気的に接続された始動回路部を有しており、
    前記画像表示装置が有する電源スイッチを入力すると、前記点灯回路の前記始動回路部が起動し、
    前記始動回路部が動作している時間内に、前記システムが起動し、かつ、前記システムの起動動作として、前記動作している時間終了後に、前記システムの再起動処理動作が実行されない、画像表示装置の動作方法。
  11. 前記電源スイッチを入力すると、前記点灯回路の前記始動回路部および前記システムが実質的に同時に起動し、
    前記電源スイッチの入力から、前記システムの起動までの時間が、約1秒以内である、請求項10に記載の画像表示装置の動作方法。
  12. 前記画像表示装置は、デジタル・マイクロ・ミラー(DMD)を光学系に含む、請求項11に記載の画像表示装置の動作方法。
  13. 放電ランプと、前記放電ランプから出射する光を反射する反射鏡とを含むランプユニットと、
    前記放電ランプを始動・点灯するための点灯回路と、
    前記放電ランプを光源とする光学系と、
    前記光学系を制御して画像を表示するためのシステムと
    を備えた画像表示装置であって、
    前記点灯回路は、電源回路部と、インバータ部と、始動回路部とを含んでおり、
    前記点灯回路の前記始動回路部は、前記放電ランプに電気的に接続されており、かつ、前記電源回路部および前記インバータ部と分離されて形成されており、
    前記画像表示装置が有する電源スイッチを入力すると、前記点灯回路の前記始動回路部が起動し、
    前記始動回路部が動作している時間内に、前記システムが起動し、かつ、前記システムの起動動作として、前記動作している時間終了後に、前記システムの再起動処理動作が実行されない、画像表示装置。
  14. 光学系と、前記光学系を制御して画像を表示するためのシステムとを備えた画像表示装置に用いられる、ランプユニットであって、
    前記ランプユニットは、
    放電ランプと、
    前記放電ランプから出射する光を反射する反射鏡と、
    前記放電ランプおよび前記反射鏡を収納するランプハウスと
    を備え、
    前記放電ランプを始動・点灯するための点灯回路に含まれる始動回路部が、当該点灯回路に含まれる電源回路部およびインバータ部と分離して、前記ランプハウス内に設けられており、
    前記始動回路部は、前記システムが動作中において、前記放電ランプの始動用の高圧パルスを前記放電ランプに出力する、ランプユニット。
  15. 光学系と、前記光学系を制御して画像を表示するためのシステムとを備えた画像表示装置に用いられる、ランプユニットであって、
    前記ランプユニットは、
    放電ランプと、
    前記放電ランプから出射する光を反射する反射鏡と、
    前記放電ランプおよび前記反射鏡を収納するランプハウスと
    を備え、
    前記放電ランプを始動・点灯するための点灯回路に含まれる始動回路部が、当該点灯回路に含まれる電源回路部およびインバータ部と分離して、前記ランプハウス内に設けられており、
    前記ランプユニットは、前記放電ランプに電気的に接続された第1コネクタであって、前記電源回路部および前記インバータ部の少なくとも一方に電気的に接続された第2コネクタと連結可能な構造を有する、第1コネクタを備えており、
    前記始動回路部は、前記システムが動作中において、前記放電ランプの始動用の高圧パルスを前記放電ランプに出力する、ランプユニット。
JP2003005427A 2002-01-15 2003-01-14 画像表示装置およびその動作方法、ならびに、画像表示装置用ランプユニット Expired - Fee Related JP3629026B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003005427A JP3629026B2 (ja) 2002-01-15 2003-01-14 画像表示装置およびその動作方法、ならびに、画像表示装置用ランプユニット

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002006695 2002-01-15
JP2002-6695 2002-01-15
JP2003005427A JP3629026B2 (ja) 2002-01-15 2003-01-14 画像表示装置およびその動作方法、ならびに、画像表示装置用ランプユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003280096A JP2003280096A (ja) 2003-10-02
JP3629026B2 true JP3629026B2 (ja) 2005-03-16

Family

ID=29252894

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003005427A Expired - Fee Related JP3629026B2 (ja) 2002-01-15 2003-01-14 画像表示装置およびその動作方法、ならびに、画像表示装置用ランプユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3629026B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006030292A (ja) * 2004-07-12 2006-02-02 Plus Vision Corp 画像表示装置
WO2006080131A1 (ja) * 2005-01-25 2006-08-03 Matsushita Electric Works, Ltd. 電子バラスト及び照明装置
JP4573821B2 (ja) 2006-10-16 2010-11-04 三洋電機株式会社 光源ランプユニット
JP2009289567A (ja) * 2008-05-29 2009-12-10 Osram-Melco Ltd 反射鏡付放電ランプ

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2686765B2 (ja) * 1988-03-29 1997-12-08 株式会社和廣武 照明ランプ装置のソケット
JP2700171B2 (ja) * 1989-02-07 1998-01-19 三信船舶電具株式会社 照明装置
JPH0733435Y2 (ja) * 1989-07-17 1995-07-31 ウシオ電機株式会社 光源装置
JPH03136938A (ja) * 1989-10-23 1991-06-11 Nissan Motor Co Ltd 車両用放電灯ヘッドランプ装置
JPH06335256A (ja) * 1993-05-17 1994-12-02 Sansha Electric Mfg Co Ltd メタルハライドランプ用電源装置
JP3682987B2 (ja) * 1994-02-28 2005-08-17 ハリソン東芝ライティング株式会社 放電灯点灯装置及び照明装置
KR100295322B1 (ko) * 1994-03-30 2001-09-17 구자홍 램프의입력전압을이용한시동및구동제어장치
JPH07302688A (ja) * 1994-05-10 1995-11-14 Minebea Co Ltd 高輝度放電灯点灯装置
JPH09320772A (ja) * 1996-05-31 1997-12-12 Toshiba Lighting & Technol Corp 放電灯点灯装置および画像表示装置
JP2000194067A (ja) * 1998-12-24 2000-07-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 投射型表示装置、制御方法、表示パネル、映像表示装置、ビュ―ファインダ、投射型表示装置の制御方法およびビデオカメラ
JP2001143882A (ja) * 1999-11-17 2001-05-25 Mitsubishi Electric Corp 放電灯ソケットのシールドカバー
JP4330748B2 (ja) * 2000-01-31 2009-09-16 浜松ホトニクス株式会社 光源装置及びスポット光源装置
JP2001331144A (ja) * 2000-05-18 2001-11-30 Canon Inc 映像信号処理装置、表示装置、プロジェクター、表示方法および情報記憶媒体
JP3677221B2 (ja) * 2000-06-27 2005-07-27 松下電工株式会社 画像表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003280096A (ja) 2003-10-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7969094B2 (en) Light source apparatus
JP4788719B2 (ja) 高圧放電ランプシステム、およびそれを用いたプロジェクタ
EP1280386A2 (en) Discharge lamp ignition device, equipment and image forming apparatus
TW569275B (en) Light source apparatus
JP5277915B2 (ja) 点灯装置、光源装置、プロジェクタ及び放電灯の点灯方法
JP5113957B2 (ja) 始動補助部材付高圧放電ランプ、ランプユニット、ランプシステム、及びプロジェクタ
US6781328B2 (en) Image display apparatus and method for operating the same and lamp unit for image display apparatus
JP3963098B2 (ja) ランプ点灯装置及びこれを用いたプロジェクタ
JP3629026B2 (ja) 画像表示装置およびその動作方法、ならびに、画像表示装置用ランプユニット
JP2003017283A (ja) 光源装置
US6997579B2 (en) Lamp with reflecting mirror and image projecting apparatus
JP5567940B2 (ja) 電源装置及びそれを用いた照明点灯装置並びに器具
JP5011969B2 (ja) 放電灯点灯装置及びプロジェクタ
JP2002075672A (ja) イグナイタ、高圧放電ランプ点灯装置および照明装置
JP2002231478A (ja) 放電ランプ点灯装置および機器
JP3387260B2 (ja) 放電灯点灯装置
JP2005243361A (ja) 高圧放電ランプ点灯装置および照明装置
JPH1012388A (ja) 高圧ナトリウムランプ、高圧ナトリウムランプ点灯装置および照明装置
JP4218439B2 (ja) 高電圧パルス発生装置及び放電灯点灯装置
JP2002141188A (ja) 高圧放電ランプ点灯装置
JP2003338264A (ja) ショートアーク型超高圧放電ランプ
JP2009110682A (ja) 高圧放電ランプ点灯装置及び高圧放電ランプの始動方法
JPH0917586A (ja) 無電極放電ランプ点灯回路及び照明装置
JP2003173890A (ja) 放電ランプ点灯装置および照明装置
JP2004253247A (ja) 放電灯装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040916

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041012

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041104

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041209

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071217

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081217

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091217

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091217

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101217

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101217

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111217

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111217

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121217

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121217

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131217

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees