JP2005243361A - 高圧放電ランプ点灯装置および照明装置 - Google Patents

高圧放電ランプ点灯装置および照明装置 Download PDF

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Akio Watanabe
昭男 渡邊
Seiji Sakamoto
誠司 坂本
Yasutaka Gokami
泰孝 後上
Ichiro Tanaka
以知郎 田中
Hisashi Yoshida
寿 吉田
Satoko Kato
聡子 加藤
Nanao Murase
七生 村瀬
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Abstract

【課題】
始動時に印加する高電圧パルスの電圧を低下させるとともに、グロー放電時に電極物質のスパッタを抑制した高圧放電ランプ点灯装置およびこれを用いた照明装置を提供する。
【解決手段】
高圧放電ランプ点灯装置は、気密容器1、その内部に封装された一対の電極2、2ならびに水銀、ハロゲンおよび希ガスを含んで気密容器1の放電空間内に封入されるとともに、点灯時の水銀蒸気圧が少なくとも10MPa以上になる放電媒体を備えた高圧放電ランプHPDLと、このランプを付勢して点灯する点灯回OCと、始動時または/および再始動時に高圧放電ランプHPDLに高電圧パルスを印加する高電圧パルス発生回路HPGと、高電圧パルスの印加に先立って高電圧パルスより波高値が低くてグロー放電を生起可能な始動補助パルス電圧を高圧放電ランプに印加する始動補助パルス電圧発生回路APGと、を具備している。
【選択図】
図1

Description

本発明は、超高圧水銀蒸気放電により可視光が発生する高圧放電ランプを点灯するための高圧放電ランプ点灯装置およびこれを用いた照明装置に関する。
液晶プロジェクタやオーバーヘッドプロジェクタなどのような画像を拡大投影する装置においては、その光源として高圧放電ランプが採用されている。これらの装置の中でも特に液晶プロジェクタは、静止画はもちろんのこと動画においても投影することができる装置である。そして、ビデオ信号またはパソコンの画像信号を入力することにより、様々な画像を投影することができることから、プレゼンテーションのツール用、シアター用または大画面テレビ用などとして様々な分野で使用されている。
このような装置において、光源は、点光源に近いこと、および寿命が長いことが要求される。この要求に対して、超高圧水銀蒸気放電により可視光が発生する高圧放電ランプが貢献するとして多用されている。この高圧放電ランプとして、水銀の蒸気圧を200bar(約200気圧)と超高圧にし、かつ、ハロゲンを封入した高圧放電ランプが知られえている(例えば、特許文献1参照。)。この高圧放電ランプは、封入したハロゲンによって、点灯時の電極温度により電極を形成しているタングステンが蒸発し、透光性放電容器の内壁面で凝固することによって生じる黒化を抑制することができる旨記載されている。
上記の高圧放電ランプは、発光効率および集光効率が高く、光束も大きいことからフロントプロジェクタやリアプロジェクションTVの光源として使用されている。この高圧放電ランプは、始動補助がない場合、始動点灯およびグロー・アーク転移に大きなエネルギーが必要なため、始動に10kV0−p程度の高電圧パルスを印加する必要がある。このような高電圧パルスの電圧を低減するために、高圧放電ランプの気密容器の対向電極間に周波数数10kHzの正弦波高周波電圧を印加して、いったんグロー放電を生起させ、そこに高電圧パルスを印加することでグロー・アーク転移を起こさせる方法が提案されている。この方法によれば、始動時に印加する高電圧パルスを5kV0−p程度まで低下させることが可能になる。
特許第2829339号公報
ところが、上述した提案による場合、正弦波高周波電圧を印加したときに生起するグロー放電時に電極のタングステンがスパッタされ、スパッタされたタングステンが気密容器の内面に付着する。その結果、気密容器の内面が黒化して照度が低下するとともに、この黒化により気密容器の温度が過昇して気密容器の膨れが発生して早期不点の原因になるといった問題が生じる。
本発明は、始動時に印加する高電圧パルスの電圧を低下させるとともに、グロー放電時に電極物質のスパッタを抑制した高圧放電ランプ点灯装置およびこれを用いた照明装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、再始動時に印加する高電圧パルスの電圧を低下させながら瞬時再始動を可能にした高圧放電ランプ点灯装置およびこれを用いた照明装置を提供することを他の目的とする。
請求項1の発明の高圧放電ランプ点灯装置は、放電空間を有する耐火性で透光性の気密容器、気密容器内に封装された一対の電極ならびに水銀、ハロゲンおよび希ガスを含んで気密容器の放電空間内に封入されるとともに、点灯時の水銀蒸気圧が少なくとも10MPa以上になる放電媒体を備えた高圧放電ランプと;高圧放電ランプを付勢して点灯する点灯回路と;始動時または/および再始動時に高圧放電ランプに高電圧パルスを印加する高電圧パルス発生回路と;高電圧パルスの印加に先立って高電圧パルスより波高値が低くてグロー放電を生起可能な始動補助パルス電圧を高圧放電ランプに印加する始動補助パルス電圧発生回路と;を具備していることを特徴としている。
本発明および以下の各発明において、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味は次による。
<高圧放電ランプについて> 高圧放電ランプは、上記の気密容器、一対の電極ならびに水銀、ハロゲンおよび希ガスを含み、点灯時の水銀蒸気圧が少なくとも10MPa以上になる放電媒体を備えた構成であればよく、その定格ランプ電力、ランプ電圧およびランプ電流などの電気特性ならびに全光束、色温度および演色性などの発光特性はどのようなものであってもよい。以下、高圧放電ランプのとり得る構成についてさらに詳細に説明する。
(気密容器) 気密容器は、内部に放電空間が形成されている包囲部およびその両端から延在する一対の封止部を備えている。封止部は、包囲部の内部に生起する放電を外部に対して包囲するとともに、包囲部をその内部に望む電極と一緒に封止する。このため、気密容器は、耐火性で、かつ、少なくともその包囲部が透光性である。「耐火性」とは、高圧放電ランプにおける通常の高温の作動温度に十分耐える意味である。また、「透光性」とは、放電によって発生した所望波長域の可視光を少なくとも一部から外部に導出することができることを意味している。これらの条件を満足するものとしては石英ガラスが最適である。なお、必要に応じて、気密容器の包囲部の内面に耐ハロゲン性または耐ハロゲン化物性の透明性被膜を形成するか、気密容器の内面を改質することが許容される。
また、気密容器の包囲部内に形成される放電空間は、外気に対して気密に封止されている。そして、包囲部の放電空間内には、後述するように一対の電極が所定の間隔で対向した状態で放電空間に臨んで封止部により封装される。また、放電空間は、適当な形状であることを許容するものであるが、好適には球体または回転楕円球体のような形状に形成することができる。
一対の封止部は、封止部は、包囲部の両端から棒状に延在し、内部に後述する電極軸を支持するとともに、気密容器の包囲部の両端を埋設した封着金属箔の部分で封止し、さらに電極に導入導体を上記封着金属箔を介して接続している。封止部における封止は、上記のように封着金属箔をその長手方向の中間に介在させて電極軸と導入導体との間を接続するとともに、封着金属箔に封止部の石英ガラスを気密に密着させて気密容器を封止することができる。この場合の封止には、減圧封止法を用いることにより、気密容器の耐圧性を高めることができる。したがって、封止部は、減圧封止部を構成しているのが好ましい。
(一対の電極) 一対の電極は、気密容器に封装された電極軸を有し、その電極軸の先端側に電極主部が配設されることによって構成されている。なお、電極は、純タングステン(W)、トリウムタングステンまたはドープドタングステンによって形成することができる。
また、電極軸の中間部が封止部の石英ガラスに溶着すると、両者の熱膨張係数の相違によって石英ガラスにクラックが生じやすくなるので、封止部の石英ガラス部分は、電極の振れを防止する程度に緩くくわえ込むように支持するだけで、溶着しないように留意すべきである。なお、石英ガラスが電極部に溶着しにくくする手段として、例えば電極軸の封止部内に埋設される部位にタングステンの細線を大きなピッチで巻き付け、その上から石英ガラスが緩く当接するように構成することができる。そうして、上記のくわえ込み用のコイルを電極軸に配設することによって、気密容器の耐圧がなお一層向上する。
さらに、一対の電極は、交流点灯および直流点灯のいずれで点灯するように構成されていてもよい。交流点灯の場合、一対の電極は同一構造に構成することができる。各電極は、一般的には、呪術のように電極軸と、その先端部の電極主部とで構成される。電極主部は、電極軸の先端部近傍に電極軸と同一材料性のコイルを巻装して構成することができる。しかし、要すれば、削り出し構造の凸部を備えた構造に代えることができる。また要すれば、電極軸のみの電極主部を構成することが許容される。
これに対して、直流点灯の場合、一対の電極はその一方が陽極となり、他方が陰極になる。陽極は、ランプ電流の大部分を占める電子の流入による発熱で高温になるので、放熱面積を大きくするために、電極主部を電極軸より相対的に径大に形成するのが一般的である。タングステンの相対的に大径の棒を削り出して陽極の電極主部を形成したり、タングステンの電極軸の先端にタングステン細線からなるコイルを巻装してなる電極主部を形成して陽極としたりすることができる。一方、陰極は、熱電子放出を行い、かつ、ランプ電流のわずかな部分を占めるイオンが流入するので、その電極主部を相対的に小径のタングステンからなる電極軸の先端部のみによって構成される。
電極間の距離は、いわゆる短アーク形の放電が生起するような関係に封装される。短アーク形は、気密容器内に形成される電極間距離が小さく構成されているという特徴があり、したがって発光部を形成するアーク放電領域を小さくすることができる。このため、高圧放電ランプの発光をなるべく点光源に近付けることができるので、反射鏡またはレンズなどの光学系による集光を効率よく行うことができる。液晶プロジェクタなどの投射用においては、小形の短アーク形の高圧放電ランプを用いるが、その電極間距離は、3mm以下が好適である。電極間距離が4mmを超えると、点光源から離れてしまって、光学系の焦点特性が悪くなり、液晶プロジェクタ用として用いた場合に、スクリーン照度が低下してしまう。なお、最適には0.5〜2.0mmである。
(放電媒体) 気密容器内に封入される放電媒体は、水銀、希ガスおよびハロゲンを含んで構成されている。また、加えて安定点灯時に水銀蒸気圧が少なくとも10MPa以上、好ましくは15MPa以上になるように所要量の水銀が封入され、かつ、高圧放電ランプが所要に作動される。
[水銀] 水銀(Hg)は、その蒸気が放電により高圧放電ランプが発生する可視光の発光金属として作用し、気密容器の放電空間の単位内容積(1mm)当たり例えば0.2〜0.35mg封入することができる。水銀の封入量が上記の範囲内であれば、発光中の赤色成分が増加して演色性が向上する。また、併せて気密容器の点灯中の破裂を抑制することができる。
[希ガス] 希ガスは、高圧放電ランプの始動ガスおよび緩衝ガスとして作用する。また、希ガスは、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)およびキセノン(Xe)などの一種または複数種を混合して用いることができる。
[ハロゲン] ハロゲンは、高圧放電ランプの点灯中に気密容器の内面に付着した電極材料の蒸着などの付着物を清浄化して、気密容器の黒化を抑制するように作用する。また、ハロゲンは、それ単体またはハロゲン化物として封入することができる。さらに、ハロゲンは、ヨウ素(I)、臭素(Br)および塩素(Cl)のいずれか一種または複数種、好適には臭素(B)のハロゲン化物または臭素単体からなる。さらにまた、ハロゲンを気密容器の放電空間の内容積に対して1.0×10−4μmol/mm以上封入することにより、放電のアークが安定する。なお、ハロゲンの封入量は、5.0×10−4μmol/mm程度を目安にすれば、電極の腐食などの不都合が生じにくくなる。そうして、ハロゲンの封入量は、1.0×10−4μmol/mm〜5.0×10−4μmol/mmの範囲であり、2.0×10−4μmol/mm前後が特に好適である。
(アルカリ金属について) ナトリウム(Na)およびリチウム(Li)などのアルカリ金属は、放電により波長580〜780nmの範囲に発光スペクトルを生じる物質である。ところが、既述のようにこれらの金属またはそのハロゲン化物は、これが気密容器の内部に存在すると、アルカリ金属が気密容器の内壁の失透核となり、その核から失透が広がってしまうので、いわゆる放電媒体として意識的に封入されていると否(例えば、不純物として封入されている場合。)とにかかわらず、高圧放電ランプの発光スペクトル分布の中に影響を与える、換言すればピークを有するような量が封入されていないことが望ましい。
(その他の構成) 高圧放電ランプの必須構成要件ではないが、以下の構成を必要に応じて選択的に付加することにより、高圧放電ランプの性能が向上したり、機能が追加されたりする。
1.(ランプ電力について) 高圧放電ランプの安定点灯時のランプ電力は、30〜150Wの範囲内に設定することができる。また、各種の照明装置用として好適な高圧放電ランプは、安定点灯時のランプ電力が上記の範囲内にあればよい。しかし、液晶プロジェクタなどの画像を拡大投影する装置用として好適な高圧放電ランプとしては、80〜150Wである。
2.(補助導体について) 高圧放電ランプの始動を補助して始動を容易にするために、補助導体を配設することができる。補助導体は、気密容器の外面に沿ってなるべく密接して、かつ、一対の電極の少なくともいずれか一方に対して他方の電極との間の距離より接近するように配設される。また、好ましくは接近しない方の電極の電位が与えられるように接続され、したがって補助導体に近接する方の電極と補助導体との間の距離が接近するとともに、それらの間に一対の電極間に生じるのと同じ電位差が与えられるので、補助導体とこれに近接する電極との間の接近した距離の間の電位傾度が大きくなり、その結果始動が促進される。
しかし、補助導体は、一対の電極のいずれにも接続しない態様が許容される。この場合であっても、始動以前において補助導体が存在することによって補助導体とこれに接近する方の電極との間の電位傾度は、補助導体が存在しないときより大きくなるので、始動補助になる。
また、補助導体は、後述する始動補助パルス電圧発生回路(再始動の場合には、または始動補助正弦波交流電圧発生回路であるkとを許容する。)にのみ接続する態様が許容される。この態様において、始動補助パルス電圧発生回路は、補助導体とこれに近接する電極との間に接続される。
さらに、補助導体は、所望により気密容器の外周方向の複数箇所において管軸方向に延在するように複数の分岐片を備えたものを配設することができる。このような構成を採用することにより、たとえ補助導体に近接する方の電極が管軸に対して偏って封装されたとしても、補助導体の複数の分岐片いずれかが偏った方向に近接することになる。したがって、始動補助の効果が削減されるような事態が生じなくなる。また、電極が偏ったことに伴って必要以上に高い始動電圧を印加しなくてもよくなる。なお、補助導体の分岐片は、3つ以上であれば、上述の効果をより確実に奏することができる。
3.(凹形反射鏡について) 高圧放電ランプからの発光を集光するために、凹形反射鏡を高圧放電ランプに固定的に付加することができる。凹形反射鏡は、口金セメントのような無機質接着剤などの固着手段によって高圧放電ランプに対して所定の位置関係に固着するのが適当である。しかし要すれば、両者を着脱可能な形態で一体に固定することもできる。
また、高圧放電ランプを凹形反射鏡に固定するために、透光性放電容器の封止部に固着した口金を利用することができる。なお、高圧放電ランプは、その全体が凹形反射鏡の中に完全に収納されるように配置されてもよいし、一部が反射鏡から外部へ突出してもよい。
さらに、凹形反射鏡は、ガラスまたは金属を基体として構成しているものを用いることができる。いずれの構成においても、反射面に可視光反射・熱線透過性能を備えるたとえばダイクロイックミラーを採用することにより、熱線が被照面に投射されるのを低減することができる。
さらにまた、凹形反射鏡の前面開口に透光性前面カバーを配設することができる。この場合、凹形反射鏡と透光性前面カバーとの間を気密に構成することができる。しかし、気密に構成しなくてもよい。そして、透光性前面カバーを凹形反射鏡に固定するには、シリコーン接着剤や低融点ガラスなどによって接着してもよいし、金属枠によって機械的に固着してもよい。なお、透光性前面カバーの内面または外面に可視光透過・熱線反射膜を形成することにより、被照面に投射される熱線をより一層良好に遮断することができる。また、要すれば、透光性前面カバーに可視光に対して特定波長域の光を良好に透過する色フィルタの機能を付与することもできる。
4.(外管について) 高圧放電ランプを外管内に収納することができる。この場合、外管を高圧放電ランプの機械的保護、紫外線遮断や温度管理などを目的とするその目的は限定されない。また、外管内の雰囲気をどのようにするかは、その目的に照らして適当に構成することができる。例えば、機械的保護や紫外線遮断を目的とする場合には、外管内を外気に対して封止する必要がない。また、高圧放電ランプの温度管理を目的とする場合には、内部を排気して真空雰囲気や不活性ガスの減圧雰囲気などの構成にすることができる。
<点灯回路について> 点灯回路は、高圧放電ランプを付勢して点灯するとともに、放電を安定させる手段であり、鉄心およびコイルを主体とするトランスやチョークコイルなどの電磁的構成でもよいが、利点が多いので電子化された回路構成の方が好ましい。すなわち、電子化された回路構成によれば、きめ細かい制御が容易で、軽量化、かつ、小形化を図ることが比較的容易になる。
電子化された回路構成の一例として、交流点灯の場合、昇圧チョッパまたは高圧チョッパなどのスイッチングレギュレータと、フルブリッジ形インバータなどの直流−交流変換器すなわちインバータを組み合わせて用いることができる。なお、電源が交流の場合には、スイッチングレギュレータの前段に整流回路またはこれに平滑コンデンサなどの平滑化手段を付設することができる。
上記の構成において、スイッチングレギュレータは、直流電源と高圧放電ランプの要求する電圧との調整を行うために、フルブリッジ形インバータに対する入力電圧を昇圧または降圧するとともに、電源および/または負荷の状況に応じて、あるいは外部からの操作に応じて、出力の直流電圧レベルを制御することによって、高圧放電ランプを定電力制御や調光制御を行うなど所望の各種制御を行うことが可能である。なお、高圧放電ランプのランプ電流を安定化させる手段としては、スイッチングレギュレータ中に含まれるリアクタンスにその作用を兼ねさせることができる。しかし、要すれば、上記の回路手段とは別にリアクタンスなどのインピーダンス成分を付加することが許容される。
一方、直流点灯の場合、可制御な直流電源を用いるだけで点灯回路を構成することができる。例えば、スイッチングレギュレータもって点灯回路とすることができる。この場合であっても、スイッチングレギュレータの限流作用をランプ電流の安定化手段として作用させることができる。
<高電圧パルス発生回路について> 高電圧パルス発生回路は、高圧放電ランプを始動させるための手段である。そして、高圧放電ランプの始動時に高電圧パルスを高圧放電ランプに印加して、高圧放電ランプ内部をその電極間において絶縁破壊することにより、高圧放電ランプを始動する。高電圧パルス発生回路としては、既知の回路方式を採用することができる。例えば、コンデンサ、スパークギャップおよび昇圧トランスを備えた弛張発振形式のパルス発生回路、ICなどを主体とする発振回路、インバータおよび昇圧トランスを備えたパルス発生回路、または多倍圧整流回路などを用いることができる。
<始動補助パルス電圧発生回路について> 始動補助パルス電圧発生回路は、高電圧パルスを印加して高圧放電ランプを始動または再始動(瞬時再始動を含む。)するのに先立って始動補助パルス電圧を出力して、これを高圧放電ランプに印加するための回路手段である。また、始動補助パルス電圧発生回路は、高電圧パルスより電圧が低いパルス列からなり、その好ましい繰り返し周波数は10〜50kHz程度である。なお、始動補助パルス電圧発生回路は、始動時にのみ始動補助パルス電圧を高圧放電ランプに印加するようにしてもよいし、再始動時にのみ始動補助パルス電圧を高圧放電ランプに印加するようにしてもよい。また、始動時および再始動時のいずれにおいても高圧放電ランプに始動補助電圧を印加するようにしてもよい。
始動補助パルス電圧は、上述のように高電圧パルスの印加に先行して高圧放電ランプに印加されて、高圧放電ランプ内に予めグロー放電を生起させるように作用する。したがって、この始動補助パルス電圧を印加開始する時期は、少なくとも高電圧パルスの印加に先行して高圧放電ランプ内に予めグロー放電を生起させることが可能なタイミングで行われる。例えば、高電圧パルス印加の 秒程度前までに印加が開始される。しかし、高圧放電ランプ点灯装置の電源投入と同時に始動補助パルス電圧発生回路を作動させて、始動補助パルス電圧が高圧放電ランプに印加されるようにし、適当な時間遅れの後に高電圧パルスが印かされるように構成することもできる。この場合、要すれば、高圧放電ランプの点灯中も継続して始動補助パルス電圧を印加するように構成してもよい。
また、再始動時に始動補助パルス電圧を印加する場合であって、瞬時再始動を行うには、高圧放電ランプを消灯させたときから始動補助パルス電圧を印加開始するように構成するか、点灯中および消灯中にかかわらず始動補助パルス電圧を継続して印加するように構成すればよい。
さらに、始動補助パルス電圧の高圧放電ランプへの印加は、以下の態様のいずれであってもよい。
(1)高圧放電ランプの一対の電極間に対して行う第1の態様。
(2)高圧放電ランプの気密容器の外面に近接して補助導体が配設されている場合に、一対の電極間のいずれか一方と補助導体との間に印加する第2の態様。なお、所望により補助導体を始動補助パルス電圧の+側に、一方の電極を同じく−側に、極性を規定することによって、グロー放電時に生じる電極のスパッタをより一層効果的に低減することができる。
(3)高圧放電ランプの気密容器の内部に一対の電極のいずれか一方に近接して補助電極が配設される場合に、上記一方の電極と補助電極との間に印加する第3の態様。
<本発明の作用について> 本発明においては、以上の構成を具備していることにより、以下の作用を奏する。
すなわち、高電圧パルスに先立って始動補助パルス電圧を印加することにより、始動時または/および再始動時に高圧放電ランプに印加する高電圧パルスの波高値が低くても始動が良好に行われる。このため、高電圧パルスの波高値を半分程度まで低下させることが可能になる。これにより、回路部品や配線の耐圧グレードを低下させてコストダウンを図ることができる。
また、理由が詳らかでないが、始動補助パルス電圧の印加による電極物質のスパッタが低減することが分かった。このため、スパッタされた電極物質が気密容器の内面に付着することによる気密容器の黒化が効果的に抑制される結果、照度低下、気密容器の温度過昇による気密容器の膨れやこれに伴うランプの早期不点などの不都合が顕著に減少する。
さらに、再始動時に予め始動補助パルス電圧を印加することにより、電極に対する水銀の付着が防止され、そのためにグロー・アーク転移が確実に行われるので、再始動が容易になる。したがって、再始動時に印加する高電圧パルスの波高値を低くすることが可能になる。なお、再始動時の場合に限定されるが、高圧放電ランプに印加する補助電圧は、正弦波交流電圧であってもよい。
請求項2の発明の照明装置は、照明装置本体と;照明装置本体に配設された請求項1記載の高圧放電ランプと;を具備していることを特徴としている。
本発明において、照明装置とは、高圧放電ランプの発光を利用するあらゆる装置を含む広い概念であり、したがって液晶プロジェクタ、オーバーヘッドプロジェクタなどの光投射装置、自動車用前照灯、照明器具、表示装置および光ファイバー照明装置などであることを許容する。もちろん、照明器具は屋内用および屋外用のいずれであってもよい。
そうして、本発明においては、集光効率および発光効率が低下することなしに色特性すなわち演色性が改善された照明装置を得ることができる。
請求項1の発明によれば、始動時に印加する高電圧パルスの電圧を低下させるとともに、グロー放電時に電極物質のスパッタを抑制した高圧放電ランプを提供することができる。
請求項2の発明によれば、請求項1の効果を有する特に液晶プロジェクタなどの投光装置に好適な照明装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
図1および図2は、本発明を実施するための第1の形態を示し、図1は回路ブロック図、図2は高圧放電ランプを示す正面図である。
本形態の高圧放電ランプ点灯装置は、図1に示すように、高圧放電ランプHPDL、点灯回路OC、高電圧パルス発生回路HPGおよび補助パルス電圧発生回路APGからなる。
<高圧放電ランプHPDL> 高圧放電ランプHPDLは、図2に示すように、以下の構成を備えている。すなわち、気密容器1、一対の電極2、2、封着金属箔3、放電媒体、導入導体4、口金5、接続導体6および補助導体7から構成されている。
(気密容器1) 気密容器1は、石英ガラスからなり、中央の包囲部1aおよび両端の第1および第2の封止部1b、1cからなる。包囲部1aは、外形がほぼ球体に近い回転楕円体形状をなしているが、内部が管軸方向に長い細長い回転楕円体形状をなした放電空間1a1が形成されている。第1および第2の封止部1b、1cは、包囲部1aの両端に減圧封止構造により一体に接続して形成されている。
(一対の電極2、2) 一対の電極2、2は、それぞれ電極軸2a、電極主部2bおよびくわえ込みコイル2cを備えている。電極軸2aは、純タングステン棒からなり、その直径がd(mm)である。そして、基端が後述する封着金属箔3に溶接され、中間部が第1および第2の封止部1b、1cに緩く支持され、かつ、先端部が気密容器1の包囲部1aの内部に突出している。電極主部2bは、純タングステン線を電極軸2aの先端に数回密巻により巻装することによって形成されている。くわえ込みコイル2cは、純タングステン細線を電極軸の中間部の少なくとも第1および第2の封止部1b、1cの石英ガラスによるくわえ込み部分に対向する部位に適当なピッチで巻装されている。
(封着金属箔3) 封着金属箔3は、モリブデンからなる。そして、封着金属箔3は、その先端部に電極軸2aの基端を、基端部に導入導体4の先端を、それぞれ溶接して電極マウントを形成した状態で、気密容器1の両端の第1および第2の封止部1b、1cの内部に気密に埋設されている。
(放電媒体) 放電媒体は、水銀、希ガスおよびハロゲンからなる。希ガスは、アルゴン(Ar)などからなる。ハロゲンは、CHBrなどからなる。
(導入導体4) 導入導体4は、モリブデン(Mo)線からなり、封着金属箔3の基端に先端が溶接し、基端が第1の封止部1bから外部に露出している。なお、導入導体4は、図において左右対称構造であるが、右側の導入導体は後述する口金5内に位置しているため外部から見えない。
(口金5) 口金5は、筒状の口金本体5aおよびねじ端子5bを備えている。口金本体5aは、黄銅などの金属からなり、その一端部が第1の封止部1bの端部に口金セメントすなわち無機質接着剤によって固着されている。ねじ端子5bは、外囲にねじ溝が形成され、口金本体5aと一体に形成されて口金本体5aの中心部から管軸に沿って外方へ突出しているとともに、その中心部に形成された貫通孔に導入導体を挿通し、かつ、溶接することによって導入導体と接続している。そして、ねじ端子5bは、そこに図示していないランププラグがねじ込まれて高圧放電ランプを所定の位置に固定するとともに、点灯回路の一方の出力端子に接続することによって給電を行うのに寄与することができる。
(接続導体6) 接続導体6は、その先端が第2の封止部1cから外部へ突出している導入導体4に先端が溶接している。そして、点灯回路の他方の出力端子が接続導体6を経由して接続することによって給電を行うのに寄与することができる。
(補助導体7) 補助導体7は、例えばニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)などの導電線からなる。そして、接続導体6が接続している導入導体4にその一端が巻き付けられて接続している。また、中間部が気密容器1の第2の封止部1cの外面に沿って延在し、かつ、包囲部1aと第2の封止部1cとの境界部に巻き付けて固定されている。さらに、他端が包囲部1aの外面に沿って管軸方向に延在して包囲部1aの中間部まで達している。
<点灯回路OC> 点灯回路OCは、矩形波の交流電圧を発生する回路手段であって、その出力電圧を高圧放電ランプHPDLの一対の電極2、2に印加して、これを点灯する。そして、スイッチングレギュレータおよびフルブリッジ形インバータを主体として構成されている。
また、点灯回路OCは、高圧放電ランプHPDLを所望の電力を投入して所定の照度で、かつ、安定して点灯するために、高圧放電ランプHPDLの点灯状態や電源側の状態を監視する回路状態検出手段およびこれらの回路状態検出手段による検出信号に基づいて点灯回路OCの出力を適切に制御する制御手段を備えている。点灯状態を監視する回路状態検出手段としては、例えばランプ電圧およびランプ電流に相当する電気量が検出される。電源側の状態を監視する回路状態検出手段としては、電源電圧に相当する電気量が検出される。
さらに、点灯回路は、画像表示を良好に行う際の便宜のために、外部信号と同期して点灯周波数の出力を発生するように構成されている。
<高電圧パルス発生回路HPG> 高電圧パルス発生回路HPGは、始動パルスを発生する回路手段であって、充放電用のコンデンサ、スパークギャップおよび高電圧パルストランスを主体とするパルス発生回路として構成されている。充放電用のコンデンサは、図示しない始動スイッチの投入に連動してスイッチングレギュレータの直流出力により充電され、所定電圧にまで充電されるとスパークギャップが放電して、コンデンサの電荷がスパークギャップおよび高電圧パルストランスの1次巻線の回路を急激に放電して、高電圧パルストランスの2次巻線に高電圧パルスが発生する。発生した高電圧パルスは、高圧放電ランプHPDLの一対の電極2、2間に印加される。
<補助パルス電圧発生回路APG> 補助パルス電圧発生回路APGは、補助パルス電圧を発生する回路手段であって、高周波インバータおよび昇圧トランスを主体として構成されている。そして、所定繰り返し周波数および始動用の高電圧パルスより波高値の低い始動補助パルス電圧を出力して、高圧放電ランプHPDLの一対の電極2、2間に印加する。
また、補助パルス電圧発生回路APGは、例えば電源スイッチの投入に同期して作動を開始するように構成されている。また、消灯スイッチを投入して高圧放電ランプHPDLを消灯したときにも補助パルス電圧発生回路APGは、作動を継続する。
<回路動作> 本形態においては、液晶プロジェクタなどの電源スイッチの投入に同期して補助パルス電圧発生回路APGを作動開始させ、発生した始動補助パルス電圧を高圧放電ランプHPDLの一対の電極2、2間に印加しておく。これにより、高圧放電ランプHPDLの内部にグロー放電が生起して、始動待機状態となる。
次に、始動スイッチを投入すると、高電圧パルス発生回路HPGが作動して高電圧パルスが発生し、高圧放電ランプHPDLの一対の電極2、2間に印加される。高電圧パルスの印加により高圧放電ランプHPDLは、グロー・アーク転移が行われて点灯する。上記のように予めグロー放電が生起しているので、高電圧パルスの波高値が低くても高圧放電ランプHPDL容易に始動して点灯する。また、始動補助のために高圧放電ランプHPDLに印加する電圧がパルスであると、グロー放電時に電極物質のスパッタが抑制される。
再始動時においては、
図1に示す本発明の第1の形態において、以下の仕様による。
高圧放電ランプHPDL
気密容器1 :石英ガラス製、内容積0.05cc
電極2 :電極軸0.35mm、電極主部のコイル径0.5mm、
10ターン、電極間距離1mm
放電媒体 :Hg11mg、Br10μg、0.15気圧
補助導体 :Ni線、直径0.5mm
電気特性 :ランプ電力100W、ランプ電流1.4A、ランプ電圧70V
点灯回路OC
点灯周波数 :100〜200Hz(外部信号同期)
高電圧パルス発生回路HPG
パルス幅 :200μs以下
始動時の高電圧パルス:3±1kV0−pで良好に始動した。
再始動時の高電圧パルス:消灯5秒後であっても、8±1kV0−pで良好に始動した。
始動補助パルス電圧発生回路APG
パルス繰り返し周波数:20kHz
パルス幅 :10μs
パルス電圧 :0.5kV0−p

[比較例1]
始動補助パルス電圧発生回路APGを用いない以外は、上記実施例1と同じ仕様において始動時および再始動時に印加する高電圧パルスを測定した結果、以下のとおりであった。
始動時の高電圧パルス:8.5±1kV0−p
再始動時の高電圧パルス:消灯5秒後の再始動において、14±1kV0−p

以下、図3ないし図6を参照して本発明を実施するための第2ないし第4の形態を説明する。なお、各図において図1および図と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
図3は、本発明の高圧放電ランプ点灯装置を実施するための第2の形態における高圧放電ランプの正面図である。本形態は、補助導体7が図2に示す第1の形態と異なる。すなわち、補助導体7は、気密容器1の包囲部1aの外面に近接する部分が複数、例えば6つの分岐片7aに分岐し、かつ、包囲部1aの外周に60°間隔で等配されている。このため、たとえ補助導体7に近接して対向する電極2が管軸に対して偏って封装されていたとしても、当該電極2と補助導体7との間隔が不所望に拡大されてしまうために始動性が低下するようなことがなくなる。
図4および図5は、本発明の高圧放電ランプ点灯装置を実施するための第3の形態を示し、図4は回路ブロック図、図5は高圧放電ランプの拡大概念図である。本形態は、始動補助パルス電圧を高圧放電ランプHPDLの補助導体7とこれに対向する図において右側の電極2との間のみに印加する点で図1に示す第1の形態と異なる。
すなわち、始動補助パルス電圧発生回路APGの出力端の+の高圧側を補助導体7のみに接続し、同じく低圧側を対向する電極2に接続している。このため、高圧放電ランプHPDLは、図5に明瞭に示されているように、その補助導体7が一対の電極2、2に対して導電的に浮いた状態で配設されている。
そうして、始動時または/および再始動時に始動補助パルス電圧がそれに先行して印加されることによって、図1に示す第1の形態と同様に始動および再始動が容易になり、したがって印加する高電圧パルスを低くすることができる。また、始動補助パルス電圧の印加において、補助導体7が陽極となり、対向する電極2が陰極になるので、対向する電極2がスパッタしなくなる。
図6は、本発明の高圧放電ランプ点灯装置を実施するための第4の形態を示す回路ブロック図である。本形態は、最始動時に先行して印加する始動補助電圧を正弦波交流にした点で図1に示す第1の形態と異なる。すなわち、高圧放電ランプHPDLの再始動時においては、始動時と違って始動補助電圧が正弦波であっても電極物質のスパッタが発生しにくくなることが分かった。
図6に示す本発明の形態において、以下の仕様による。
始動補助電圧発生回路AVG
周波数 :20kHz
電圧 :0.5kVrms
瞬時再始動時の高電圧パルス:消灯5秒後において、8±1kV0−pで良好に瞬時再始動した。なお、その他は、実施例1と同じ仕様である。

[比較例2]
始動補助パルス電圧発生回路APGを用いない以外は、上記実施例2と同じ仕様において始動時および再始動時に印加する高電圧パルスを測定した結果、以下のとおりであった。
再始動時の高電圧パルス:消灯5秒後の再始動において、14±1kV0−p

図7および図8は、本発明の照明装置を実施するための一形態としての液晶プロジェクタを示し、図7は概念的断面図、図8は高圧放電ランプの一部断面正面図である。各図において、21は高圧放電ランプ、22は液晶表示手段、23は画像制御手段、24は光学系、25は高圧放電ランプ点灯装置、26は本体ケース、27はスクリーンである。
<高圧放電ランプ21> 高圧放電ランプ21は、図7に示すように、高圧放電ランプ本体11、凹形反射鏡12、無機質接着剤13、中継端子14、ワイヤハーネス15および前面カバー16からなる。
高圧放電ランプ本体11は、図2に示すのと同じ構成である。
凹形反射鏡12は、内面が凹形をなすガラス基体12a、可視光反射・熱線透過膜12bおよび筒状部12cからなる。ガラス基体12aは、内面の凹形部が回転放物面を基本とする曲面に形成され、頂部の外側に筒部12cが一体に突出して形成されている。可視光反射・熱線透過膜12bは、ダイクロイック反射膜からなる。
高圧放電ランプ本体11を凹形反射鏡12に取り付けるには、口金5を筒状部12cに挿入し、高圧放電ランプ11の発光中心を凹形反射鏡12の焦点に合致させて口金5と筒状部12cとの間に無機質接着剤13を介在させて両者を固着する。
高圧放電ランプ本体11の一方の電極2側の導入導体4に接続導体6を溶接して凹形反射鏡12の背面側へ導出させている。すなわち、接続導体6は、鏡面の一部に形成した通孔12dを通って凹形反射鏡12の背面側へ導出されている。
中継端子14は、凹形反射鏡12の外面において通孔12dの近傍に固着されている。
そして、高圧放電ランプ本体11に接続している接続導体6とワイヤハーネス15との接続を中継している。
ワイヤハーネス15は、コネクタ15aおよび一対の絶縁被覆導線15b、15cからなる。コネクタ15は、図示を省略している点灯装置の出力端のコネクタに着脱可能に結合して接続するとともに、絶縁被覆導線15b、15cの一端に接続している。絶縁被覆導線15bは、その他端が中継端子14に接続している。絶縁被覆導線15cは、その他端が口金5のねじ端子5bにローレット付きナット5cによって締め付けられて接続している。
前面カバー16は、透明ガラス板からなり、凹形反射鏡12の前面開口端に接着されている。
そうして、ワイヤハーネス15のコネクタ15aを高圧放電ランプ点灯装置に接続して、高圧放電ランプ本体11を点灯すると、高圧放電ランプ本体11から発生した光線は、凹形反射鏡12の可視光反射・熱線反射膜12bに入射し、そのうち可視光は反射して光軸と平行に出射し、前面カバー16を通過して照明に利用される。これに対して、熱線は可視光反射・熱線透過膜12bを透過し、さらにガラス基体12aを透過して凹形反射鏡12の背面側へ放散されるので、液晶表示体などの温度上昇を抑制することができる。
液晶表示手段22は、投射すべき画像を液晶によって表示するもので、その背面から高圧放電ランプ装置21によって照明される。
画像制御手段23は、液晶表示手段22を駆動および制御するもので、要すればテレビジョン受信機能をも備えることができる。
光学系24は、液晶表示手段22を通過した光をスクリーン27に投射する。
高圧放電ランプ点灯装置25は、高圧放電ランプ21を点灯する。
本体ケース26は、以上の各要素21〜26を収納する。
本発明を実施するための第1の形態を示す回路ブロック図 同じく高圧放電ランプを示す正面図 本発明の高圧放電ランプ点灯装置を実施するための第2の形態における高圧放電ランプの正面図 本発明の高圧放電ランプ点灯装置を実施するための第3の形態を示回路ブロック図 同じく高圧放電ランプの拡大概念図 本発明の高圧放電ランプ点灯装置を実施するための第4の形態を示す回路ブロック図 本発明の照明装置を実施するための一形態としての液晶プロジェクタを示す概念的断面図 同じく高圧放電ランプの一部断面正面図
符号の説明
1…気密容器、2…電極、3…封着金属箔、4…導入導体、7…補助導体、APG…補助パルス電圧発生回路、HPDL…高圧放電ランプ、HPG…高電圧パルス発生回路、OC…点灯回路

Claims (2)

  1. 放電空間を有する耐火性で透光性の気密容器、気密容器内に封装された一対の電極ならびに水銀、ハロゲンおよび希ガスを含んで気密容器の放電空間内に封入されるとともに、点灯時の水銀蒸気圧が少なくとも10MPa以上になる放電媒体を備えた高圧放電ランプと;
    高圧放電ランプを付勢して点灯する点灯回路と;
    始動時または/および再始動時に高圧放電ランプに高電圧パルスを印加する高電圧パルス発生回路と;
    高電圧パルスの印加に先立って高電圧パルスより波高値が低くてグロー放電を生起可能な始動補助パルス電圧を高圧放電ランプに印加する始動補助パルス電圧発生回路と;
    を具備していることを特徴とする高圧放電ランプ点灯装置。
  2. 照明装置本体と;
    照明装置本体に配設された請求項1記載の高圧放電ランプと;
    を具備していることを特徴とする照明装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007157721A (ja) * 2005-12-06 2007-06-21 Matsushita Electric Works Ltd 高輝度放電ランプの瞬時高温再始動用の方法及び回路
JP2010225376A (ja) * 2009-03-23 2010-10-07 Mitsubishi Electric Corp 点弧補助電極付き放電灯の点灯装置

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