JP3625938B2 - バーリングポンチ及びバーリング - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バーリング加工、特に、下穴を突き破った後に連続してしごき加工を行うことにより、1工程で金属カスを出さずに金属平板に円筒形状のバーリング(『はとめ』又は『穴フランジ』等とも称される)を成形するバーリング加工に用いられるバーリングポンチに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、下穴を突き破った後に連続してしごき加工を行うことにより、1工程で金属カスを出さずに金属平板に円筒形状のバーリングを成形するバーリング加工には、図4(A)〜(C)に示すようなバーリングポンチ1が用いられている。
【0003】
このバーリングポンチ1は、先端に尖る多角錐形状の第1加工部2aと円柱形状の第2加工部2bとを有する下穴加工部2と、第2加工部2bから連続するバーリング穴加工部3とが一体に形成されている。
【0004】
第1加工部2aは、三角形状の傾斜加工面2c、2c・・・を、その各面が直交するように各辺に隣接させることにより四角錐に形成されている。
【0005】
バーリング穴加工部3は、第2加工部2bよりも径の大きい円柱形状を呈しており、第2加工部2bに連続する部分にはR部3aが形成されている。
【0006】
このようなバーリングポンチ1にあっては、図5(A)に示すように、ダイ4上に金属板5を設置し、バーリングポンチ1を下降させる。
【0007】
すると、先ず第1加工部2aによって金属板5に下穴が形成され、第2加工部2bによってその下穴加工状態が維持されつつR部3aによって下穴が徐々に拡開され、図5(B)に示すように、バーリングポンチ1が下死点へと達するとバーリング穴5aがバーリング穴加工部3によって形成される。
【0008】
この際、図6(A)に示すように、金属板5に第1加工部2aが突き刺さった状態では、第1加工部2aの稜線と第2加工部2bとの境界部分に形成される辺Pが切れ刃となり、図6(B)に示すように、円周方向に延びるクラックC´が第1加工部2aによる十字状のクラックCとは別に形成される(矢印参照)。
【0009】
従って、バーリング加工終了後の金属板5には、図6(C)に示すように、円筒部5aと略菱形形状を呈する4つの凸部5b,5b…とからなるバーリング形状のバーリング5cが形成される。尚、円筒部5aの立上りはR部3aによって形成されたものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の如く構成されたバーリングポンチ1によって形成されたバーリング5cの形状にあっては、複数に分離形成された凸部5b,5b…の根本にくびれ5d,5d…が形成されているため、凸部5b,5b…の剛性が確保されず、例えば、部品(バーリング加工されたもの)梱包時や搬送時にその部品を重ねると、部品の重みや搬送時の衝撃により凸部5b,5b…が倒れてしまうという問題があった。
【0011】
この際、凸部5b,5b…の倒れは、バーリング形状が円筒形であるためにバーリング5cの内側へと倒れることが多く、凸部5b,5b…がバーリング5cの内側に倒れてしまうとバーリング5cが塞がれてしまう。
【0012】
また、バーリング5cを加工する際にくびれ5dを形成する要因であるクラックC´によって凸部5bに亀裂が発生する虞がある。
【0013】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであって、剛性を確保するためにくびれのない凸部を有するバーリング形状を成形することができるバーリングポンチを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
その目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、複数の傾斜加工面が隣接する多角錐形状の第1加工部並びに該第1加工部に連続する円柱形状の第2加工部を有する下穴加工部と、該下穴加工部から連続するR部を有し且つ前記第2加工部よりも大径な円柱形状のバーリング穴加工部とを備えたバーリングポンチにおいて、前記複数の傾斜加工面が隣接することによって形成された各稜線の中途部から前記第2加工部側に向かって形成された面取り部を備えていることを要旨とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明のバーリングポンチの実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【0016】
図1において、バーリングポンチ11は、先端に尖る多角錐形状の第1加工部12aと円柱形状の第2加工部12bとを有する下穴加工部12と、第2加工部12bから連続するバーリング穴加工部13とが一体に形成されている。
【0017】
第1加工部12aは、三角形状の複数の傾斜加工面12c、12c、・・・を、その各面が直交するように各辺に隣接させることにより四角錐に形成すると共に、複数の傾斜加工面12c、12c・・・が隣接することによって形成された各稜線Rの中途部から第2加工部側12bに向かって面取り部12d、12d・・・が形成されている。尚、面取り部12dは、隣接する傾斜加工面12c、12cに対して、稜線Rを中心に対称である。
【0018】
バーリング穴加工部13は、第2加工部12bよりも大径な円柱形状を呈しており、第2加工部12bに連続する部分にはR部13aが形成されている。
【0019】
このようなバーリングポンチ11にあっては、図2(A)に示すように、ダイ14上に金属板15を設置し、バーリングポンチ11を下降させる。
【0020】
すると、先ず第1加工部12aによって金属板15に下穴が形成され、第2加工部12bによってその下穴加工状態が維持されつつR部13aによって下穴が徐々に拡開され、図2(B)に示すように、バーリングポンチ11が下死点へと達するとバーリング穴15aがバーリング穴加工部13によって形成される。
【0021】
この際、図3(A)に示すように、金属板15に第1加工部12aが突き刺さった状態では、従来の第1加工部2aの稜線と第2加工部2bとの境界部分に形成される辺Pに相当する部分に面取り部12dが形成されているため、切れ刃がない状態となる。
【0022】
しかも、面取り部12dを形成したことによって、この面取り部12dの先端側への傾斜角度は従来の辺Pの先端側への傾斜角度よりも鋭く(先端からの広がりが狭くなる)なり、その傾斜角度差によって体積差が生じるため、図3(A)に示した下穴加工に伴う金属板15の延びに伴う残り肉厚W1は、図6(A)に示した下穴加工に伴う金属板5の延びに伴う残り肉厚W2よりも厚くなる。換言すれば、金属板15の延びに伴う逃げを設定することができ、切れ刃が無いことと相俟ってクラックC’を発生させ得る要因が解消されている。
【0023】
従って、図3(B)に示すように、第1加工部12aによる下穴加工は十字状のクラックCのみとなり、バーリング加工終了後の金属板15には、図3(C)に示すように、金属板15の平面部分から突出した円筒部15aと、この円筒部15aから連続して同方向に突出すると共に、その連続部分が最大幅となっている略三角形状の4つの凸部15b,15b…とからなるバーリング形状のバーリング15cが形成される。尚、円筒部15aの立上りはR部13aによって形成されたものである。
【0024】
このように、本発明のバーリングポンチ11にあっては、第1加工部12aに面取り部12dを設けたことによりクラックC´の発生を防止することができ、バーリングポンチ11によって形成されたバーリング15cには、従来のくびれ5dの発生を防止することができ、剛性のあるバーリング15cとすることができる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のバーリングポンチにあっては、複数の傾斜加工面が隣接することによって形成された各稜線の中途部から第2加工部側に向かって形成された面取り部を備えていることにより、剛性を確保するためにくびれのない凸部を有するバーリング形状を成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係わるバーリングポンチを示し、(A)はバーリングポンチの正面図、(B)はバーリングポンチの先端部分の拡大正面図、(C)は第1加工部の拡大底面図である。
【図2】同じく、(A)はバーリング加工前のバーリング加工型の断面図、(B)はバーリング加工後のバーリング加工型の断面図である。
【図3】同じく、(A)は下穴加工状態のバーリング加工型の要部の断面図、(B)はクラック発生状態を示す説明図、(C)はバーリングの斜視図である。
【図4】従来のバーリングポンチを示し、(A)はバーリングポンチの正面図、(B)はバーリングポンチの先端部分の拡大正面図、(C)は第1加工部の拡大底面図である。
【図5】同じく、(A)はバーリング加工前のバーリング加工型の断面図、(B)はバーリング加工後のバーリング加工型の断面図である。
【図6】同じく、(A)は下穴加工状態のバーリング加工型の要部の断面図、(B)はクラック発生状態を示す説明図、(C)はバーリングの斜視図である。
【符号の説明】
11…バーリングポンチ
12…下穴加工部
12a…第1加工部
12b…第2加工部
12c…傾斜加工面
12d…面取り部
13…バーリング穴加工部
13a…R部
15…金属板
15c…バーリング
R…稜線
Claims (2)
- 複数の傾斜加工面が隣接する多角錐形状の第1加工部並びに該第1加工部に連続する円柱形状の第2加工部を有する下穴加工部と、該下穴加工部から連続するR部を有し且つ前記第2加工部よりも大径な円柱形状のバーリング穴加工部とを備えたバーリングポンチにおいて、
前記複数の傾斜加工面が隣接することによって形成された各稜線の中途部から前記第2加工部側に向かって形成された面取り部を備えていることを特徴とするバーリングポンチ。 - 前記第1加工部は四角錐であり、前記面取り部は前記傾斜加工面の隣接するものに対して前記稜線を中心に対称であることを特徴とする請求項1に記載のバーリングポンチ。
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