JP3611485B2 - 電気焼肉器用焼き板 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、焼き板をヒーターによって加熱する電気焼肉器に関し、より詳しくは焼き板の裏面の構造に係る発明である。
【0002】
【従来の技術】
電気焼肉器には、ヒーター4の上に焼き板5を着脱自在に配置し、ヒーターによって焼き板を加熱するものが知られている。また、ヒーターによって加熱される焼き板5に貫通孔6を穿設するとともに貫通孔の下方に受け皿7を配置し、調理中に流出する不要な油や肉汁を取り除くようにしたものも知られている。さらに、ヒーター4によって加熱される焼き板の裏面に、一対のリブ9,9を突出させヒーター通路10を形成するものも知られている。ヒーター通路10を形成する従来のリブは、図8に示すように、全体としてやや先細りの単純な連続壁の形状をしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の貫通孔が穿設されている焼き板では、貫通孔から流れ落ちた肉汁や油がヒーターに付着するという欠点があった。肉汁や油がヒーターに付着すると、焼け焦げとなって不快な煙を発生するとともにヒーターそのものを傷める原因となる。肉汁や油は粘性が高いため落下しにくく、たとえ焼き板5の裏面にリブ9を突出させヒーター4が入り込むヒーター通路10を形成するものであっても、図8に示す従来形状のリブでは、貫通孔6から流れ落ちた肉汁が貫通孔6に面するリブの外側面からヒーター4に面する内側面に伝って移動し、いわゆる回り込んでリブの内側面やヒーター4に付着するという現象が発生していた。
上記従来技術の欠点に鑑み、本発明は貫通孔から流れ落ちる肉汁や油が、リブの内側面やヒーターに付着しにくく、焼け焦げや煙の発生の少ない焼き板の構造を工夫したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明ではヒーター4によって加熱され、少なくとも一部に肉汁などを通過させる貫通孔6を穿設した焼き板において、焼き板5の裏面に一対のリブ9,9によってヒーター4が入り込むヒーター通路10を形成する。ヒーター通路を形成するリブ9,9のうち少なくとも前記貫通孔6に面するリブは、ヒーター通路10に面する内側面の先端部の一部を切除した形状に段部11を形成する。これにより、貫通孔6から流れ落ちた肉汁や油は、段部の形成によって細く形成されるリブ9の先端から下方に流れ落ちることになる。表面を伝って肉汁がリブ9の内面に移動しようとしても、段部11の存在によってその移動が阻止され、肉汁がリブの内側面やヒーターに付着するのが防止される。
【0005】
リブ9の先端部に形成する段部11の形状を、内方に向けて下がる傾斜面とし段部11の先端を鋭角に形成することができる。このようにしておくと、肉汁がリブ9の先端から段部11に伝わったとしても、肉汁が鋭角に形成した段部11の先端から落下しやすくなる。また、段部11の一部に溝12を設けると、溝12のシール効果によって肉汁などがリブの内側面に移動するのをより効果的に防止することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電気焼肉器用焼き板の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
図1は、電気焼肉器全体の縦断面図である。この電気焼肉器は、本体ケース1の内部に固定した遮熱板2にヒーター支持体3を設け、ヒーター支持体3にヒーター4を支持させた状態で焼き板5を着脱自在としている。
【0007】
図2に示すように、焼き板5はその中央部の一定の領域に多数の貫通孔6,6を穿設し、調理する肉の油や肉汁が貫通孔6から流れ落ちるようにしている。貫通孔6を通過した油や肉汁は、遮熱板2の上に配置した受け皿7上に流れ落ち、受け皿7上に流れ落ちた肉汁は、受け皿7を取り外して洗浄できるようにしている。
【0008】
なお図2に示す実施形態の焼き板5では、焼き板の中央部の一定領域にのみ貫通孔6を穿設しているが、焼き板のほぼ全面に貫通孔を設けるものであってもよい。ただし、焼き板の全面に貫通孔を穿設するものでは、下方に配置する受け皿も大きなものとする必要がある。焼き板の全面に貫通孔を穿設するものでは、焼き板の全面において肉汁を除去させる焼肉の調理が可能であるが、部分的に貫通孔を穿設する焼き板では、貫通孔を設けた部分においてのみ肉汁を除去させる焼肉の調理が可能である。なお、図2に示す本発明の実施形態の焼き板5では、焼き板表面において貫通孔6の側方に貫通孔6の方向に向けて多数の突条8を形成している。この突条8を形成した領域で発生した肉汁は、突条8と8の間を通って貫通孔6に流れ込む。したがって、突条8を形成した領域では貫通孔6を設けた領域における調理と同じように肉汁を取り除いた状態で調理することができるようになる。
【0009】
焼き板5の下に配置するヒーター4は、図2及び図3に二点鎖線で示すようになるべく焼き板5全体を均等に加熱することができるように蛇行させている。また、焼き板5の裏面には図3に示すようにヒーター4の形状に沿って一対のリブ9,9を突出させてヒーター通路10を形成している。すなわち、ヒーター支持体3(図1参照)にヒーター4が支持された状態で焼き板5を装着すると、ヒーター4は焼き板5裏面のヒーター通路10に入り込み、位置決めの作用で所定位置に正確に装着されるとともに、ヒーターの両側方がリブ9,9で囲われ焼き板を効率的に加熱する。なお、調理中に発生する油や肉汁を排除するための貫通孔6,6は、ヒーター通路10を避けた位置に配置している。
ヒーター支持体3上に載置するヒーター4は、全体を着脱自在としその下方の受け皿を取り出すことができるようにするとともに、ヒーター上に載置する焼き板裏面にリブ9,9によって形成するヒーター通路10は左右対称形とし、焼き板を左右関係なしに装着することができるようにしている。
【0010】
ヒーター通路10を構成するリブ9,9の具体的な形状を図5に示している。図5に示すように、本発明ではリブ9のヒーター通路10に面する内側面の先端部、すなわち下端部の一部を切除して段部11を形成する。段部11を形成することによって、リブ9の先端は必然的に細幅に形成されることになる。
貫通孔6を通過した肉汁の一部は直接受け皿7上に落下し、一部は貫通孔6に面するリブの外側面に沿って移動し、リブ9,9の先端から受け皿7上に落下する。油や肉汁には流動性があるが、一般に粘性が高く落下しにくい。このため、貫通孔6に面するリブの外側面に沿って移動した肉汁は、外側面からリブの表面を伝って内側面に移動し、ひいてはヒーターに付着する可能性がある。ヒーター4やヒーターに近くて高温となるリブ9の内側面に付着した肉汁は、ヒーターの熱によって焦げやすく、調理中に不快な煙を発生する。しかしながら、本発明ではリブ9の先端部に段部11を形成することから、表面を伝わった肉汁などの液成分が段部11を越えてまで内側面に移動しにくくなるととともに、段部11に移動してきた液成分は、段部11の先端から落下し易くなりヒーター4に付着するのが防止される。
【0011】
ヒーター通路10を形成する一対のリブ9のうち、貫通孔6に面しない部分のリブ9には、外側面から肉汁などの液成分がヒーター通路に入り込む虞はない。したがって、図4の右側に表示したヒーター通路のように、一対のリブ9,9のうち、貫通孔6に面しないリブについては段部11を設けず、貫通孔6に面する一方のリブ9にのみ段部11を設けるようにしてもよい。なお、リブの先端や段部の隅は、なるべく液切れがよいようにエッジ状に形成し、丸みを残さないようにするのが望ましい。
【0012】
図6は、リブ9,9の先端部に形成する段部11の変形例である。この実施形態では、段部11をヒーター通路に面する内側面から貫通孔のある外側面に向けて立ち上がる傾斜面としている。このように、段部11をヒーター通路10に面する内側面に向けて下がる傾斜面とし段部11の先端を鋭角に形成すると、外側面を伝って落下する肉汁などの液成分が、たとえリブ9の先端を越えて段部11に移動してきたとしても、下向きに形成される鋭角の段部11の先端から落下する。そのためリブ9の内側面に移動してヒーター4に付着するようなことがなくなる。
【0013】
図7は、リブ9,9の先端部に形成する段部11の別の実施形態を示すものである。この実施形態では、段部11の基端部にリブの連続方向に沿って細幅の溝12を刻設したものである。この実施形態では、細幅の溝12がシール効果を発揮し、肉汁などの液成分が溝12を越えて段部11に達するのをなるべく防止する。仮に、肉汁などの液成分が溝12を越えて段部11に達したとしても、段部11に達した肉汁は段部の先端から落下しリブ9の内側面にまで移動しないためヒーターに付着しにくくなるのは、図5の実施形態の場合と同じである。すなわち図7に示す実施形態では、図5に示す実施形態の作用効果に加えて、溝によるシール効果が付加されたものとなる。
【0014】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明の電気焼肉器用焼き板によれば、少なくとも一部に肉汁などを通過させる貫通孔を穿設した焼き板において、焼き板の裏面にリブによってヒーター通路を形成するため、焼き板とヒーターはヒーター通路によって位置決めされた状態で装着される。本発明に係る焼き板には、貫通孔が穿設されているため、調理の際発生する肉汁や油その他の不要な液成分が、貫通孔を通って排除される。従来の貫通孔を穿設した焼き板では、肉汁や油がヒーターに付着して焼け焦げ、煙を発生することが多かったが、本発明によればヒーター通路を形成するリブの先端部に段部が形成され、この段部の存在によって肉汁や油のヒーターへの付着が少なくなるという効果がある。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、リブに形成した段部を傾斜面とすることによって、たとえ段部にまで肉汁などの液成分が到達したとしても、傾斜面とした段部の先端から落下し、肉汁などがリブの内側面やヒーターに付着することをより効果的に防止する。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、段部に形成した溝が液成分のシール効果を生じ肉汁などの液成分のリブ内面への移動を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る焼き板を装着した電気焼肉器全体の縦断面図、
【図2】本発明に係る焼き板のみの表面図、
【図3】本発明に係る焼き板のみの裏面図、
【図4】図2に係る焼き板の、貫通孔部分の拡大断面図、
【図5】本発明に係る焼き板のヒーター通路部分のみの拡大断面図、
【図6】本発明の別の実施形態を示すヒーター通路部分のみの拡大断面図、
【図7】本発明のさらに別の実施形態を示すヒーター通路部分のみの拡大断面図、
【図8】従来の焼き板におけるヒーター通路部分のみの拡大断面図。
【符号の説明】
1…本体ケース、 2…遮熱板、 3…ヒーター支持体、 4…ヒーター、 5…焼き板、 6…貫通孔、 7…受け皿、 8…突条、 9…リブ、 10…ボス、 11…段部、 12…溝。
【発明の属する技術分野】
この発明は、焼き板をヒーターによって加熱する電気焼肉器に関し、より詳しくは焼き板の裏面の構造に係る発明である。
【0002】
【従来の技術】
電気焼肉器には、ヒーター4の上に焼き板5を着脱自在に配置し、ヒーターによって焼き板を加熱するものが知られている。また、ヒーターによって加熱される焼き板5に貫通孔6を穿設するとともに貫通孔の下方に受け皿7を配置し、調理中に流出する不要な油や肉汁を取り除くようにしたものも知られている。さらに、ヒーター4によって加熱される焼き板の裏面に、一対のリブ9,9を突出させヒーター通路10を形成するものも知られている。ヒーター通路10を形成する従来のリブは、図8に示すように、全体としてやや先細りの単純な連続壁の形状をしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の貫通孔が穿設されている焼き板では、貫通孔から流れ落ちた肉汁や油がヒーターに付着するという欠点があった。肉汁や油がヒーターに付着すると、焼け焦げとなって不快な煙を発生するとともにヒーターそのものを傷める原因となる。肉汁や油は粘性が高いため落下しにくく、たとえ焼き板5の裏面にリブ9を突出させヒーター4が入り込むヒーター通路10を形成するものであっても、図8に示す従来形状のリブでは、貫通孔6から流れ落ちた肉汁が貫通孔6に面するリブの外側面からヒーター4に面する内側面に伝って移動し、いわゆる回り込んでリブの内側面やヒーター4に付着するという現象が発生していた。
上記従来技術の欠点に鑑み、本発明は貫通孔から流れ落ちる肉汁や油が、リブの内側面やヒーターに付着しにくく、焼け焦げや煙の発生の少ない焼き板の構造を工夫したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明ではヒーター4によって加熱され、少なくとも一部に肉汁などを通過させる貫通孔6を穿設した焼き板において、焼き板5の裏面に一対のリブ9,9によってヒーター4が入り込むヒーター通路10を形成する。ヒーター通路を形成するリブ9,9のうち少なくとも前記貫通孔6に面するリブは、ヒーター通路10に面する内側面の先端部の一部を切除した形状に段部11を形成する。これにより、貫通孔6から流れ落ちた肉汁や油は、段部の形成によって細く形成されるリブ9の先端から下方に流れ落ちることになる。表面を伝って肉汁がリブ9の内面に移動しようとしても、段部11の存在によってその移動が阻止され、肉汁がリブの内側面やヒーターに付着するのが防止される。
【0005】
リブ9の先端部に形成する段部11の形状を、内方に向けて下がる傾斜面とし段部11の先端を鋭角に形成することができる。このようにしておくと、肉汁がリブ9の先端から段部11に伝わったとしても、肉汁が鋭角に形成した段部11の先端から落下しやすくなる。また、段部11の一部に溝12を設けると、溝12のシール効果によって肉汁などがリブの内側面に移動するのをより効果的に防止することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電気焼肉器用焼き板の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
図1は、電気焼肉器全体の縦断面図である。この電気焼肉器は、本体ケース1の内部に固定した遮熱板2にヒーター支持体3を設け、ヒーター支持体3にヒーター4を支持させた状態で焼き板5を着脱自在としている。
【0007】
図2に示すように、焼き板5はその中央部の一定の領域に多数の貫通孔6,6を穿設し、調理する肉の油や肉汁が貫通孔6から流れ落ちるようにしている。貫通孔6を通過した油や肉汁は、遮熱板2の上に配置した受け皿7上に流れ落ち、受け皿7上に流れ落ちた肉汁は、受け皿7を取り外して洗浄できるようにしている。
【0008】
なお図2に示す実施形態の焼き板5では、焼き板の中央部の一定領域にのみ貫通孔6を穿設しているが、焼き板のほぼ全面に貫通孔を設けるものであってもよい。ただし、焼き板の全面に貫通孔を穿設するものでは、下方に配置する受け皿も大きなものとする必要がある。焼き板の全面に貫通孔を穿設するものでは、焼き板の全面において肉汁を除去させる焼肉の調理が可能であるが、部分的に貫通孔を穿設する焼き板では、貫通孔を設けた部分においてのみ肉汁を除去させる焼肉の調理が可能である。なお、図2に示す本発明の実施形態の焼き板5では、焼き板表面において貫通孔6の側方に貫通孔6の方向に向けて多数の突条8を形成している。この突条8を形成した領域で発生した肉汁は、突条8と8の間を通って貫通孔6に流れ込む。したがって、突条8を形成した領域では貫通孔6を設けた領域における調理と同じように肉汁を取り除いた状態で調理することができるようになる。
【0009】
焼き板5の下に配置するヒーター4は、図2及び図3に二点鎖線で示すようになるべく焼き板5全体を均等に加熱することができるように蛇行させている。また、焼き板5の裏面には図3に示すようにヒーター4の形状に沿って一対のリブ9,9を突出させてヒーター通路10を形成している。すなわち、ヒーター支持体3(図1参照)にヒーター4が支持された状態で焼き板5を装着すると、ヒーター4は焼き板5裏面のヒーター通路10に入り込み、位置決めの作用で所定位置に正確に装着されるとともに、ヒーターの両側方がリブ9,9で囲われ焼き板を効率的に加熱する。なお、調理中に発生する油や肉汁を排除するための貫通孔6,6は、ヒーター通路10を避けた位置に配置している。
ヒーター支持体3上に載置するヒーター4は、全体を着脱自在としその下方の受け皿を取り出すことができるようにするとともに、ヒーター上に載置する焼き板裏面にリブ9,9によって形成するヒーター通路10は左右対称形とし、焼き板を左右関係なしに装着することができるようにしている。
【0010】
ヒーター通路10を構成するリブ9,9の具体的な形状を図5に示している。図5に示すように、本発明ではリブ9のヒーター通路10に面する内側面の先端部、すなわち下端部の一部を切除して段部11を形成する。段部11を形成することによって、リブ9の先端は必然的に細幅に形成されることになる。
貫通孔6を通過した肉汁の一部は直接受け皿7上に落下し、一部は貫通孔6に面するリブの外側面に沿って移動し、リブ9,9の先端から受け皿7上に落下する。油や肉汁には流動性があるが、一般に粘性が高く落下しにくい。このため、貫通孔6に面するリブの外側面に沿って移動した肉汁は、外側面からリブの表面を伝って内側面に移動し、ひいてはヒーターに付着する可能性がある。ヒーター4やヒーターに近くて高温となるリブ9の内側面に付着した肉汁は、ヒーターの熱によって焦げやすく、調理中に不快な煙を発生する。しかしながら、本発明ではリブ9の先端部に段部11を形成することから、表面を伝わった肉汁などの液成分が段部11を越えてまで内側面に移動しにくくなるととともに、段部11に移動してきた液成分は、段部11の先端から落下し易くなりヒーター4に付着するのが防止される。
【0011】
ヒーター通路10を形成する一対のリブ9のうち、貫通孔6に面しない部分のリブ9には、外側面から肉汁などの液成分がヒーター通路に入り込む虞はない。したがって、図4の右側に表示したヒーター通路のように、一対のリブ9,9のうち、貫通孔6に面しないリブについては段部11を設けず、貫通孔6に面する一方のリブ9にのみ段部11を設けるようにしてもよい。なお、リブの先端や段部の隅は、なるべく液切れがよいようにエッジ状に形成し、丸みを残さないようにするのが望ましい。
【0012】
図6は、リブ9,9の先端部に形成する段部11の変形例である。この実施形態では、段部11をヒーター通路に面する内側面から貫通孔のある外側面に向けて立ち上がる傾斜面としている。このように、段部11をヒーター通路10に面する内側面に向けて下がる傾斜面とし段部11の先端を鋭角に形成すると、外側面を伝って落下する肉汁などの液成分が、たとえリブ9の先端を越えて段部11に移動してきたとしても、下向きに形成される鋭角の段部11の先端から落下する。そのためリブ9の内側面に移動してヒーター4に付着するようなことがなくなる。
【0013】
図7は、リブ9,9の先端部に形成する段部11の別の実施形態を示すものである。この実施形態では、段部11の基端部にリブの連続方向に沿って細幅の溝12を刻設したものである。この実施形態では、細幅の溝12がシール効果を発揮し、肉汁などの液成分が溝12を越えて段部11に達するのをなるべく防止する。仮に、肉汁などの液成分が溝12を越えて段部11に達したとしても、段部11に達した肉汁は段部の先端から落下しリブ9の内側面にまで移動しないためヒーターに付着しにくくなるのは、図5の実施形態の場合と同じである。すなわち図7に示す実施形態では、図5に示す実施形態の作用効果に加えて、溝によるシール効果が付加されたものとなる。
【0014】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明の電気焼肉器用焼き板によれば、少なくとも一部に肉汁などを通過させる貫通孔を穿設した焼き板において、焼き板の裏面にリブによってヒーター通路を形成するため、焼き板とヒーターはヒーター通路によって位置決めされた状態で装着される。本発明に係る焼き板には、貫通孔が穿設されているため、調理の際発生する肉汁や油その他の不要な液成分が、貫通孔を通って排除される。従来の貫通孔を穿設した焼き板では、肉汁や油がヒーターに付着して焼け焦げ、煙を発生することが多かったが、本発明によればヒーター通路を形成するリブの先端部に段部が形成され、この段部の存在によって肉汁や油のヒーターへの付着が少なくなるという効果がある。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、リブに形成した段部を傾斜面とすることによって、たとえ段部にまで肉汁などの液成分が到達したとしても、傾斜面とした段部の先端から落下し、肉汁などがリブの内側面やヒーターに付着することをより効果的に防止する。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、段部に形成した溝が液成分のシール効果を生じ肉汁などの液成分のリブ内面への移動を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る焼き板を装着した電気焼肉器全体の縦断面図、
【図2】本発明に係る焼き板のみの表面図、
【図3】本発明に係る焼き板のみの裏面図、
【図4】図2に係る焼き板の、貫通孔部分の拡大断面図、
【図5】本発明に係る焼き板のヒーター通路部分のみの拡大断面図、
【図6】本発明の別の実施形態を示すヒーター通路部分のみの拡大断面図、
【図7】本発明のさらに別の実施形態を示すヒーター通路部分のみの拡大断面図、
【図8】従来の焼き板におけるヒーター通路部分のみの拡大断面図。
【符号の説明】
1…本体ケース、 2…遮熱板、 3…ヒーター支持体、 4…ヒーター、 5…焼き板、 6…貫通孔、 7…受け皿、 8…突条、 9…リブ、 10…ボス、 11…段部、 12…溝。
Claims (3)
- ヒーターによって加熱され、少なくとも一部に肉汁などを通過させる貫通孔を穿設した焼き板において、焼き板の裏面に一対のリブによってヒーターが入り込むヒーター通路を形成し、該ヒーター通路を形成するリブのうち少なくとも前記貫通孔に面するリブは、ヒーター通路に面する内側面に段部を形成したことを特徴とする電気焼肉器用焼き板。
- リブの先端部に形成する段部は、ヒーター通路に面する内側面に向けて下がる傾斜面とし、段部の先端を鋭角に形成してなる請求項1記載の電気焼肉器用焼き板。
- リブの内側面の一部を切除して形成する段部に溝を刻設してなる請求項1又は2記載の電気焼肉器用焼き板。
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---|---|---|---|
JP17799199A JP3611485B2 (ja) | 1999-06-24 | 1999-06-24 | 電気焼肉器用焼き板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17799199A JP3611485B2 (ja) | 1999-06-24 | 1999-06-24 | 電気焼肉器用焼き板 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2001000333A JP2001000333A (ja) | 2001-01-09 |
JP3611485B2 true JP3611485B2 (ja) | 2005-01-19 |
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ID=16040637
Family Applications (1)
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JP17799199A Expired - Fee Related JP3611485B2 (ja) | 1999-06-24 | 1999-06-24 | 電気焼肉器用焼き板 |
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JP5754571B2 (ja) * | 2012-03-09 | 2015-07-29 | 象印マホービン株式会社 | 調理プレート及びその調理プレートを備えた加熱調理器 |
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1999
- 1999-06-24 JP JP17799199A patent/JP3611485B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH1014782A (ja) | ガス焼成器 |
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