JP3836943B2 - グリル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱庫内で魚等の被調理物を加熱するグリルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ガステーブルこんろにおいては、魚等の被調理物を加熱調理できるグリルを備えたタイプのものがある。こうしたグリルは、図4、図5に示すように、被調理物12を載せる焼網90と、焼網90を載せたまま手前にスライドさせて引き出す受け皿100と、燃料ガスを燃焼させて被調理物12を加熱するバーナ130と、これらを収める加熱庫70から構成される。
そして、魚等の被調理物12を加熱調理する際には、油脂分、即ち、焼き脂4が受け皿100へ落下して受け皿100内に溜まっていく。
また、加熱調理後には、受け皿100を焼網90と共に加熱庫7からスライドして引き出し、底に溜まったり付着した焼き脂を洗い流して清掃する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、加熱調理の際には、焼き脂4が飛び散って加熱庫70の内面に付着することがあり、特に焼網90の被調理物載置面が高く、受け皿100との間隙が大きい場合には加熱庫70内が汚れ易い問題があった。例えば、本出願人が先に出願したグリルでは、焼網90と受け皿100との間隙を大きくして、受け皿100に水を入れなくても焼き脂4が過熱により発火しないようにしたものであるから、特に、加熱庫70内が汚れ易くなってしまう。
そこで、本発明のグリルは、上記課題を解決し、加熱庫内を汚れにくくして掃除の手間を省くグリルを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載のグリルは、
加熱庫の上部左右側面に設けられ燃料ガスを燃焼するバーナと、
上記加熱庫内で上記バーナより下方に設けられ被調理物を載置する焼網と、
上記被調理物からの焼き脂を受けるように上記焼網の下方に設けられる受け皿と、受け皿の外側への焼き脂の飛散を防止する飛散ガードを備え、
焼き網、受け皿および飛散ガードが共に加熱庫からスライドされて上記加熱庫から着脱可能にされたグリルにおいて、
上記飛散ガードは上面部と、この上面部の両側からそれぞれ垂下され、上記受け皿上に載せられる一対の側面部からなり、
上記上面部には開口が形成されるとともに、上記焼網を載せるための設置部が上記開口に突出するように形成されることを要旨とする。
【0006】
上記構成を有する本発明の請求項1記載のグリルは、加熱調理の際に、被調理物の焼き脂が受け皿から外れて飛び散ったり、受け皿へ落下後に焼き脂が跳ねるようなことがあっても、焼網の側面に設けた飛散ガードが加熱庫内への焼き脂の飛散を遮って加熱庫内をきれいに保つ。
また、調理後に、焼網と共に受け皿を加熱庫から引き出し、丸洗いして焼き脂を洗い流すことができる。従って、グリルの掃除を簡単にすることができる。
【0007】
また、上記焼網は、飛散ガードの上面部の設置部に載せられ、飛散ガードはその側面部が受け皿に載せられているだけなので、加熱庫から引き出して丸洗いする際に、焼網、飛散ガードおよび受け皿を容易にばらばらにして洗うことができる。
従って、グリルの掃除を更に簡単にすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明のグリルについて好適な実施例を説明する。
尚、特に、被調理物の載置面と受け皿との間隙が大きい場合には、加熱調理によって加熱庫内が汚れ易いので、この間隙が大きいグリルを実施例として挙げて説明する。
図1、図2は、一実施例としてのグリルの概略構成図である。
グリル1は、ガステーブルこんろに設けられ加熱庫7を備えて魚等を加熱調理するものである。加熱庫7内には、上段にガスを燃焼させて被調理物12を加熱調理する表面燃焼式のバーナ13と、中段に被調理物12を載せる焼網9と、下段に焼網9を載せたまま手前にスライドさせて引き出すことができる受け皿10とが設けられている。
【0009】
加熱庫7の背部には、上方に開口した開口部31を備えた排気室17が設けられ、連通口16により加熱庫7と連通する。連通口16は、焼網9より低い位置に開口している。
【0010】
焼網9には、図3に示すように、複数のステンレス棒が間隔をあけて格子状に溶接され、被調理物12の載置面b2が形成される。この載置面b2と受け皿10との間には、焼網9の格子間隙から滴下する焼き脂4が受け皿10外へ飛散しないように、遮蔽する飛散ガード9aが設けられる。
この飛散ガード9aは、コの字形を形成し、上面に開口部a1が設けられ、左右に側面壁a2、a3が形成され、受け皿10の手前から後方の連通口16へ向けてコの字形の内側を空気が流れるように設けられる。
そして、上面の開口部a1には、断差が設けられて焼網9を載せる設置部a4、a5が形成され、左右の側面壁a2、a3の下端には、受け皿10に載せられたときにその受け皿10にはまり込んで前後左右へ位置決めされる係止部a6がそれぞれに設けられる。
【0011】
焼網9は、被調理物12の載置面b2の高さが変更できるように、飛散ガード9aに当接する当接面b1と載置面b2とに段差を設けてある。
そして、焼きナスとかトウモロコシ等を焼く場合には、焼網9を裏返すことにより、載置面b2が低くなって身の厚い被調理物を調理することができる。
【0012】
また、加熱庫7の正面中央には、受け皿10と一体的に固定され、受け皿10を手前に引き出す取手6と、受け皿10を引き出す時に連動して開閉する開閉扉8とが設けられ、その開閉扉8にはガラス製の覗き窓8aが設けられる(図2)。
取手6を手前に引き出すと、取手6に固定された受け皿10が加熱庫7底面をスライドし、受け皿10に載置された焼網9が同時に引き出される。
【0013】
バーナ13は、加熱庫7の上部左右側面に設けられ、このバーナ13からの輻射熱と燃焼排ガスにより被調理物12が加熱調理される。バーナ13は、多孔質セラミックスの平面プレートに多数の小炎口を貫通させた燃焼面13aを有する全1次空気式バーナ13で、燃焼面13aは、垂直面に対して角度を付け、上方向に傾斜させて加熱庫7の左右側面に設置される。また、加熱庫7の手前の底面には外部空気が進入できる隙間11が設けられている。
【0014】
加熱調理中(バーナ13燃焼中)において、高温の燃焼排ガスは、加熱庫7上部にたまり、連通口16へあふれてから、ドラフト効果により上昇する。また、ドラフト効果により加熱庫7の手前の隙間11から外部の空気が吸引され、その空気は受け皿10に沿って流れ、後方の連通口16から排出される。
【0015】
バーナ13は上方向に傾斜されているため、被調理物12、焼き脂4への輻射加熱は弱くなる。しかも、外気が隙間11から供給され、受け皿10に沿って流れて焼き脂4を常に冷却するため、受け皿10に溜まった焼き脂4の温度は発火点以下に保持される。
従って、このグリル1は、調理に先立って受け皿10に水を張ったり、調理後に排水したりする手間が省けるので使い勝手が良い。また、被調理物12は、バーナ13の輻射に頼ることなく、一旦、加熱庫7上部に充満する高温の燃焼排ガスの対流によってすみずみまで加熱調理され、良好に調理される。
また、バーナ13は、全1次空気式のものを用いているので、燃焼排ガスが加熱庫7内に充満しても燃焼用空気が不足するといったことはなく良好な燃焼が保たれる。
【0016】
このグリル1の焼網9に被調理物12を載せて加熱調理を行なうと、被調理物12は加熱調理され、水蒸気を発生すると共に被調理物12の油脂分、即ち、焼き脂4が焼網9の間より下方の受け皿10に落下する。また、焼き脂4が受け皿10の外へ跳ねたり飛散したりしないように、飛散ガード9aで受け止められて付着する。焼き脂4で汚れた焼網9は、調理後に、飛散ガード9a、受け皿10と共に加熱庫7から引出され、丸洗いによって掃除が容易になる。また、掃除のしにくい加熱庫7はそのままきれいに保たれる。
従って、上述のように、焼網9と受け皿10との間隙が大きいために、加熱庫7内が汚れ易いグリル1では、特に効果的に、加熱庫7内を汚れにくくして掃除の手間を省くことができる。
【0017】
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、本実施例では、受け皿10に水を入れないで加熱調理する構成としたが、受け皿10に水を入れて加熱調理する構成としても良い。
【0018】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明のグリルは、掃除のしにくい加熱庫内を汚れにくくして掃除の手間を省くことができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るグリルの概略図である(正面図)。
【図2】本発明の実施例に係るグリルの概略図である(側面図)。
【図3】本発明の実施例に係る飛散ガードの実施例を示す概略図である。
【図4】従来例に係るグリルの概略図である(正面図)。
【図5】従来例に係るグリルの概略図である(側面図)。
【符号の説明】
1 グリル
4 焼き脂
7 加熱庫
9 焼網
9a飛散ガード
10 受け皿
12 被調理物
13 バーナ
16 連通口
17 排気室
Claims (1)
- 加熱庫の上部左右側面に設けられ燃料ガスを燃焼するバーナと、
上記加熱庫内で上記バーナより下方に設けられ被調理物を載置する焼網と、
上記被調理物からの焼き脂を受けるように上記焼網の下方に設けられる受け皿と、受け皿の外側への焼き脂の飛散を防止する飛散ガードを備え、
焼き網、受け皿および飛散ガードが共に加熱庫からスライドされて上記加熱庫から着脱可能にされたグリルにおいて、
上記飛散ガードは上面部と、この上面部の両側からそれぞれ垂下され、上記受け皿上に載せられる一対の側面部からなり、
上記上面部には開口が形成されるとともに、上記焼網を載せるための設置部が上記開口に突出するように形成されることを特徴とするグリル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14083897A JP3836943B2 (ja) | 1997-05-14 | 1997-05-14 | グリル |
Applications Claiming Priority (1)
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JP14083897A JP3836943B2 (ja) | 1997-05-14 | 1997-05-14 | グリル |
Publications (2)
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JPH10314046A JPH10314046A (ja) | 1998-12-02 |
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Family
ID=15277899
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14083897A Expired - Fee Related JP3836943B2 (ja) | 1997-05-14 | 1997-05-14 | グリル |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3836943B2 (ja) |
-
1997
- 1997-05-14 JP JP14083897A patent/JP3836943B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH10314046A (ja) | 1998-12-02 |
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