JP3610897B2 - インバータ装置、圧縮機駆動装置、冷凍・空調装置、インバータ装置の制御方法 - Google Patents

インバータ装置、圧縮機駆動装置、冷凍・空調装置、インバータ装置の制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、瞬時電流制御を行うことにより、モータを駆動するインバータ装置および制御方法、このインバータ装置により駆動される圧縮機駆動装置およびこのインバータ装置を搭載した冷凍・空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図16は一般的な従来のインバータの構成を表す図である。図において、1は直流電源部、2はインバータ、3aはインバータ2内に構成されるU相上側スイッチング素子、3bはV相上側スイッチング素子、3cはW相上側スイッチング素子、3dはU相下側スイッチング素子、3eはV相下側スイッチング素子、3fはW相下側スイッチング素子、4はスイッチング素子3と並列に接続された還流ダイオード、5は複数のスイッチング素子3および複数の還流ダイオード4a〜4fからなるインバータ主回路、6は直流ブラシレスモータ、7aは直流ブラシレスモータに流入する電流のうちの一相の電流を検出する電流検出手段A、7bは電流検出手段7aと異なる相の電流を検出する電流検出手段B、8はインバータ主回路5内のスイッチング素子3a〜3fをオン・オフ制御するインバータ制御手段、9はインバータ制御手段8内に備えられ、スイッチング素子3a〜3fをオン・オフ制御するためのPWM信号を発生するPWM信号発生手段である。
【0003】
上記のように構成されたインバータおよび直流ブラシレスモータにおける動作について図16を用いて説明する。図において、インバータ2は直流ブラシレスモータ6に流入する相瞬時電流のうち2相分の瞬時電流を電流検出手段7aおよび電流検出手段7bより検出し、検出した2相分の瞬時電流、例えばU相瞬時電流IuおよびV相瞬時電流Ivをもとに、インバータ制御手段8内の相電流演算手段10により3相分の電流値を演算により求める。そして電圧指令値演算手段11により、直流ブラシレスモータ6を駆動するためにインバータ主回路5が出力する電圧値および電圧位相等の出力電圧指令を演算により求める。
【0004】
その後、出力電圧ベクトル演算手段12は、求められた出力電圧指令をもとに、電圧ベクトルを演算により求める。この電圧ベクトルをもとにインバータ制御手段8内のPWM発生手段9により各相のスイッチング素子3a〜3fをオン・オフ制御するためのPWM信号UP、VP、WP、UN、VN、WNを発生させ、このPWM信号をもとにスイッチング素子3a〜3fをオン・オフ動作させる。スイッチング素子のオン・オフ動作により、インバータ主回路5より直流ブラシレスモータ6に電力が供給され、直流ブラシレスモータが駆動される。
【0005】
また、図17は、一般的な従来のインバータの制御手段におけるPWM信号と電流検出のタイミングを表す図である。図において、横軸は時間を表し、縦軸はキャリア周期を表す三角波変調用基準信号の大きさ、各スイッチング素子の制御用PWM信号のON/OFF状態およびU相電流の大きさを表す。
【0006】
Tmaxはキャリア周期を表す三角波変調用基準信号の最大値でPWM信号のタイマの設定できる最大値、T0はキャリア周期を表す三角波変調用基準信号の最小値でPWM信号のタイマの設定できる最小値である。また、UPはU相上側スイッチング素子3aの制御用PWM信号のON/OFF状態、VPはV相上側スイッチング素子3bの制御用PWM信号のON/OFF状態、WPはW相上側スイッチング素子3cの制御用PWM信号のON/OFF状態、UNはU相下側スイッチング素子3dの制御用PWM信号のON/OFF状態、VNはV相下側スイッチング素子3eの制御用PWM信号のON/OFF状態、WNはW相下側スイッチング素子3fの制御用PWM信号のON/OFF状態を表している。
【0007】
ここで、TuはU相PWMタイマ値、TvはV相PWMタイマ値、TwはW相PWMタイマ値であり、三角波変調用基準信号を基準にしてタイマ値が三角波変調用基準信号より大きい場合は、上側スイッチング素子3a〜3cの制御用PWM信号はON状態になり、下側スイッチング素子3d〜3fの制御用PWM信号はOFF状態になる。逆にタイマ値が三角波変調用基準信号より小さい場合は、上側スイッチング素子3a〜3cの制御用PWM信号はOFF状態になり、下側スイッチング素子3d〜3fの制御用PWM信号はON状態になる。Iuは上記スイッチング素子3aから3fのスイッチング動作により電流検出手段7aから検出される直流ブラシレスモータ6に流入するU相電流を示している。
【0008】
従来は、図16のように、各相に電圧を発生するために求められた電圧指令値より得られる各相のPWMタイマ値Tu、Tv、Twを三角波比較変調用基準信号とを比較してU、V、W各相に接続されたスイッチング素子群3a〜3fをオン・オフ制御するためのPWM信号UP、VP、WP、UN、VN、WNを得ている。
【0009】
このとき電流検出を行うタイミングは図16に示すように、三角波変調用基準信号の山あるいは谷のタイミングである。すなわち、三角波変調用基準信号が最大値および最小値の時である。このタイミングで、電流検出手段7aおよび7bにより直流ブラシレスモータ6に流入する相瞬時電流の2相分を検出する。その後、得られた2相分の相瞬時電流情報をもとに、相電流演算手段10により相電流が演算され、直流ブラシレスモータ6を駆動するための電圧指令が電圧指令知演算手段11により演算され求められる。そして、ベクトル演算手段12により出力電圧のベクトル演算が行われ、PWM発生手段9によりPWM信号が生成され、スイッチング素子群3a〜3fをON・OFF制御する。
【0010】
また、従来は、検出された2相分の瞬時電流を回転直行座標系であるd−q軸の2相座標系に変換して、インバータの制御を行っている場合も少なくない。この場合の制御ブロック図の一例を図18に示す。図18はd−q軸変換によるインバータ制御ブロックの一例を表す図である。図において、20は瞬時電流情報を3相交流座標系から、d−q軸2相回転直行座標系に変換する3相―2相座標変換手段、21は2相瞬時電流から2相電圧指令値を演算する電圧指令演算手段、23は2相電圧指令を2相回転座標系から3相交流座標系に変換する2相−3相座標変換手段、9は3相電圧指令値をPWM信号に変換するPWM信号発生手段である。
【0011】
図18における制御ブロックの動作を以下に説明する。2つの電流検出手段7aおよび7bにより2相分の瞬時電流情報Iu、Ivを同時に検出し、2相分の瞬時電流情報Iu、Ivと2相分の瞬時電流を取得したときの電気角位相θを用いて、3相−2相座標変換手段20によりd−q軸2相座標系の電流値Id、Iqに変換される。
【0012】
電圧指令演算手段21では、d−q軸2相座標系の電流値Id、Iqを用いてインバータ主回路5が直流ブラシレスモータ6を駆動するために必要な電圧指令値Vd*、Vq*を演算により求める。電圧指令値Vd*、Vq*は2相−3相座標変換手段22によりd−q軸2相座標系からU−V−W軸3相座標系に変換され電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*が求められる。電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*はPWM発生手段9によりスイッチング素子群3をオン・オフ制御するためのPWM制御信号UP、VP、 WP、 UN、VN、 WNに変換される。
【0013】
図19は、特開平8−126379号公報に示された従来の一般的な直流ブラシレスモータ駆動用のインバータを表す構成図である。図において、1は直流電源、3aはU相上側スイッチング素子、3bはV相上側スイッチング素子、3cはW相上側スイッチング素子、3dはU相下側スイッチング素子、3eはV相下側スイッチング素子、3fはW相下側スイッチング素子、4a〜4fはスイッチング素子3a〜3fと並列に接続された還流ダイオード、6は直流ブラシレスモータ、13は直流ブラシレスモータ6のU相固定子巻き線、14は直流ブラシレスモータ6のV相固定子巻き線、15は直流ブラシレスモータ6のW相固定子巻き線、16は直流ブラシレスモータ6の回転子である。
【0014】
70は直流電源1と各スイッチング素子3a〜3fとの間に設けられた電流検出手段であり、オペアンプ71、負帰還抵抗72、電流検出抵抗73より構成される。74はマイクロコンピュータ、75はマイクロコンピュータ74内に設けられたA/D変換器、76はマイクロコンピュータ74内に設けられた演算手段、77はスイッチング素子3a〜3fを駆動するドライブ回路である。
【0015】
次に、図19に示す特開平8−126379号公報に示された従来の一般的な直流ブラシレスモータ駆動用のインバータの動作について以下に説明する。電流検出手段70により検出された電流をA/D変換器75によりデジタル信号に変換する。演算機76はA/D変換器75によりデジタル化した電流値をもとにしてモータ電流の相転流タイミングを計算し、インバータのスイッチング素子3a〜3fをオン・オフ制御するためのスイッチング信号UP、VP、WP、UN、VN、WNを出力する。ドライブ回路77は演算機76から出力されるスイッチング信号に基づいてスイッチング素子3a、3b、3c、3d、3e、3fをそれぞれ120度毎に通電ON/OFFして駆動する。
【0016】
上記従来のインバータは、直流電源1より出力される電流を電流検出手段70により検出し、その電流の時間に対する変化率の極性を検出し、検出信号に基づいて極性の反転時刻を計測し、時刻を直流ブラシレスモータ6の回転子16の磁極位置推定情報として得て、その情報をもとに直流ブラシレスモータの電流の相転流のタイミングを得ている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来技術では、直流ブラシレスモータに流入する相瞬時電流を検出するための電流検出手段、例えば直流電流トランスおよび電流検出回路などが最低2相分必要となるため、電流検出手段が複雑で大きくかつ高コストとなる。一般に、家庭用電化製品などに搭載されるインバータは小型化、低コスト化が望まれており、可能な限り簡単な構成にすることが望ましい。
【0018】
また、電流検出を簡素化するために電流検出手段を一つとした場合には、電流情報が1つしか得られないので、直流ブラシレスモータを駆動するための電圧指令を求めるための必要な瞬時電流情報が得られず、直流ブラシレスモータを駆動することができない。
【0019】
また、図19に示す特開平8−126379号公報に示された従来の一般的な直流ブラシレスモータ駆動用のインバータでは、インバータの非通電区間に生じる誘起電圧より直流ブラシレスモータの回転子の磁極位置を推定する矩形波通電方式で制御している。このインバータでは直流電流情報により直流ブラシレスモータの電流の転流タイミングを計算し、インバータを制御するスイッチング信号を得るものである。したがって、この方式では、矩形波通電しか対応できず、効率および騒音の面で矩形波通電よりも有効な180度通電(正弦波通電)を行うことはできない。
【0020】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、電流検出手段を簡単な構成で信頼性の高いインバータ装置を得るものである。また、小型のインバータ装置を得るものである。また、高効率のインバータ装置を得るものである。また、低騒音のインバータ装置を得るものである。また、1つの電流検出手段によってモータを180度通電で制御することができるインバータやインバータ制御方法を提供するものである。また、小型で信頼性の高い圧縮機駆動装置や冷凍空調装置を得るものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明のインバータ装置は、直流電力を供給する直流電源と、複数のスイッチング素子から構成され、直流電源に接続されたインバータ主回路と、複数のスイッチング素子をオン・オフ制御するためのPWM信号を発生するPWM信号発生手段と、直流電源とインバータ主回路との間に接続され、1つの瞬時電流情報をPWM信号の1キャリア周期の前半 に検出し、残りの瞬時電流情報を1キャリア周期の後半に検出する1つの電流検出手段と、PWM信号の1キャリア周期中における2つの電圧ゼロベクトルのうちのどちらか一方を1キャリア周期の前半に発生させ、残りの電圧ゼロベクトルを1キャリア周期の後半に発生させる電圧ベクトル発生手段と、を備え、瞬時電流検出後に電圧ゼロベクトルを発生させるか、または瞬時電流検出前に電圧ゼロベクトルを発生させるようにして、瞬時電流検出時には電圧ゼロベクトルが発生しないようにしたものである。
【0022】
また、本発明のインバータ装置は、直流電力を供給する直流電源と、複数のスイッチング素子から構成され、前記直流電源に接続されたインバータ主回路と、複数のスイッチング素子をオン・オフ制御するためのPWM信号を発生するPWM信号発生手段と、直流電源とインバータ主回路との間に接続され、1つの瞬時電流情報をPWM信号の1キャリア周期の前半に検出し、残りの瞬時電流情報を1キャリア周期の後半に検出する1つの電流検出手段と、PWM信号の1キャリア周期中における2つの電圧ゼロベクトルのうちのどちらか一方を1キャリア周期の前半に発生させ、残りの電圧ゼロベクトルを1キャリア周期の後半に発生させる電圧ベクトル発生手段と、を備え、電圧ゼロベクトルを発生させるタイミングの所定時間前に瞬時電流を検出するようにしたものである。
【0023】
また、本発明のインバータ装置は、瞬時電流のサンプリング間隔をキャリアの半周期と同じ時間間隔に設定したものである。
【0024】
また、本発明のインバータ装置は、インバータ主回路の出力側に同期電動機あるいは誘導電動機を接続して駆動するようにしたものである。
【0025】
また、本発明の圧縮機駆動装置は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のインバータ装置を搭載するようにしたものである。
【0026】
また、本発明の冷凍・空調装置は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のインバータ装置を搭載するようにしたものである。
【0027】
また、本発明のインバータ装置の制御方法は、複数のスイッチング素子から構成され、直流電源に接続されたインバータ装置において、1つの電流検出手段により1キャリア周期中に2つの瞬時電流を検出する瞬時電流検出ステップと、瞬時電流検出ステップにより検出された1キャリア周期中の2つの瞬時電流の大きさおよび位相の情報をもとに回転直交座標系のd軸電流およびq軸電流を演算により求めるd−q軸電流演算ステップと、d−q軸電流演算ステップにより求められたd軸電流およびq軸電流をもとに交流座標系の電圧値を演算により求める交流電圧演算ステップと、を備え、交流電圧演算ステップにより求められた電圧値をもとに複数のスイッチング素子をオン・オフ制御するようにしたものである。
【0028】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1を表すインバータの構成図である。図において、1は直流電源部、2はインバータ、3aはインバータ2内に構成されるU相上側スイッチング素子、3bはV相上側スイッチング素子、3cはW相上側スイッチング素子、3dはU相下側スイッチング素子、3eはV相下側スイッチング素子、3fはW相下側スイッチング素子、4a〜4fはスイッチング素子3a〜3fとそれぞれ並列に接続された還流ダイオード、5は複数のスイッチング素子3a〜3fおよび複数の還流ダイオード4a〜4fにより構成されるインバータ主回路、6は直流ブラシレスモータ、7はインバータの直流部を流れる電流を検出する電流検出手段である。
【0029】
8はインバータ主回路5内のスイッチング素子3a〜3fをオン・オフ制御するインバータ制御手段、9はインバータ制御手段8内に設けられ、スイッチング素子3a〜3fをオン・オフ制御するためのPWM信号を発生するPWM信号発生手段、10Aはインバータ制御手段8内に設けられ、電流検出手段7により検出された瞬時電流情報をもとに、直流ブラシレスモータ6に流入する相瞬時電流を演算により求める相瞬時電流演算手段である。
【0030】
10Bは相電流演算手段により演算された2相の電流をもとに3相分の電流を演算により求める3相電流演算手段、11は3相電流演算手段よりの3相分の電流をもとにモータを駆動するための出力電圧指令値を演算により求める電圧指令値演算手段、12は電圧指令値演算手段11により求められた電圧指令値をもとに出力電圧ベクトルを演算する出力電圧ベクトル演算手段、12Aは出力電圧ベクトル演算手段により求められた出力電圧ベクトルよりスイッチング素子のON時間タイマ値を演算により求めるタイマ値演算手段である。30はPWM信号のキャリアを発生させるキャリア生成手段、31はキャリア生成手段30より発生したキャリアの情報をもとに現在1キャリア周期のうちの前半なのか、あるいは後半なのかを判断するキャリア前・後半判断手段である。
【0031】
図2は本発明のインバータの制御手段におけるPWM信号と電流検出のタイミングを表す図であり、1キャリア周期内に2相分の瞬時電流情報を検出する検出方法及び検出タイミングを示したものである。図において、横軸は時間を表し、縦軸はキャリア周期を表す三角波変調用基準信号の大きさ、各スイッチング素子の制御用PWM信号のON/OFF状態および検出される電流の大きさを表す。
【0032】
Tmaxはキャリア周期を表す三角波変調用基準信号の最大値でPWM信号のタイマの設定できる最大値、T0はキャリア周期を表す三角波変調用基準信号の最小値でPWM信号のタイマの設定できる最小値である。また、UPはU相上側スイッチング素子3aの制御用PWM信号のON/OFF状態、VPはV相上側スイッチング素子3bの制御用PWM信号のON/OFF状態、WPはW相上側スイッチング素子3cの制御用PWM信号のON/OFF状態、UNはU相下側スイッチング素子3dの制御用PWM信号のON/OFF状態、VNはV相下側スイッチング素子3eの制御用PWM信号のON/OFF状態、WNはW相下側スイッチング素子3fの制御用PWM信号のON/OFF状態を表している。
【0033】
ここで、TuはU相PWMタイマ値、TvはV相PWMタイマ値、TwはW相PWMタイマ値であり、三角波変調用基準信号を基準にしてタイマ値が三角波変調用基準信号より大きい場合は、上側スイッチング素子3a〜3cの制御用PWM信号はON状態になり、下側スイッチング素子3d〜3fの制御用PWM信号はOFF状態になる。逆にこのタイマ値が三角波変調用基準信号より小さい場合は、上側スイッチング素子3a〜3cの制御用PWM信号はOFF状態になり、下側スイッチング素子3d〜3fの制御用PWM信号はON状態になる。Idcは上記スイッチング素子3aから3fのスイッチング動作により電流検出手段7から検出される直流ブラシレスモータ6に流入する電流を示している。
【0034】
また、V0〜V7は出力電圧ベクトル演算手段12により出力される電圧ベクトルであり、図3、図4を用いて説明する。図3はインバータの出力するベクトルパターンを示す説明図である。図において、V4はU相に電圧を印加する状態、V3はW相とV相に電圧を印加する状態、V2はV相へ電圧を印加する状態、V5はU相とW相に電圧を印加する状態、V1はW相に電圧を印加する状態、V6はU相とV相に電圧を印加する状態を表す。また、V0、V7はゼロベクトルであり、V0はどの相にも電圧を印加しない状態で、V7はU相、V相、W相に電圧を印加する状態であり、V0、V7とも相関に電圧は発生しない。
【0035】
ここで、V4およびV6の状態のときの各スイッチング素子3a殻fのON/OFF状態と電流の流れる方向について図4、図5にて説明する。図4はベクトルパターンがV4の時のインバータ2内のスイッチング素子3a〜3fの状態と電流の流れる経路を示す説明図である。また、図5はベクトルパターンがV6の時のインバータ2内のスイッチング素子3a〜3fの状態と電流の流れる経路を示す説明図である。
【0036】
図4および図5において、図1と同一または相当部分は同一の番号を付して説明は省略する。6は直流ブラシレスモータ、13は直流ブラシレスモータ6のU相固定子巻き線、14は直流ブラシレスモータ6のV相固定子巻き線、15は直流ブラシレスモータ6のW相固定子巻き線、16は直流ブラシレスモータ6の回転子を示す。
【0037】
図4はベクトルパターンがV4のときであり、U相の上側スイッチング素子3aとV相およびW相の下側スイッチング素子3e、3fがONとなる状態である。このときインバータ2を流れる電流は、直流電源1の正側からU相上側スイッチング素子3aを介して直流ブラシレスモータ6のU相巻き線13に至る。そしてV相巻き線14およびW相巻き線15を通過しV相およびW相下側スイッチング素子3e、3fを介して直流電源の負側に流れる。したがって、電流検出手段7において検出される電流は、U相巻き線13より流入してV相巻き線14とW相巻き線15に分かれて流出するため、U相に流入する電流、すなわち+Iuが検出されることになる。ここで、モータ6に流入する場合を正(+)、モータ6より流出する場合を負(−)とする。この+Iuの電流状態をベクトルV4として表す。
【0038】
同様に、図5はベクトルパターンV6の場合を表しており、U相およびV相の上側スイッチング素子3a、3bとW相の下側スイッチング素子3fがONとなる状態である。このときインバータ2に流れる電流は、直流電源1の正側からU相およびV相上側スイッチング素子3a、3bを介して、U相巻き線13およびV相巻き線14に至る。そしてW相巻き線15を通りW相下側スイッチング素子3fを介して直流電源の負側に至る。このとき、電流検出手段7において検出される電流は、U相巻き線13およびV相巻き線14より流入してW相巻き線15より流出するため、W相より流出する電流、すなわち−Iwが検出されることになり、この状態をベクトルV6で表すようにしている。
【0039】
これらの関係を図8に示した。図8はインバータの出力電圧ベクトルV0〜V7に対応する各スイッチング素子3a〜3fのON/OFFの状態と検出される相電流を表した図である。すなわち、上述したベクトルパターンV4、V6以外の他のベクトルパターンにおいてもV4、V6と同様であり、各ベクトルパターン時のスイッチング素子3a〜3fのON/OFFの状態は図8のとおりであり、ベクトルパターンV1の時に検出される電流はW相に流入する電流+Iwであり、ベクトルパターンV2の時に検出される電流はV相に流入する電流+Ivであり、ベクトルパターンV3の時に検出される電流はU相より流出する電流−Iuであり、ベクトルパターンV5の時に検出される電流はV相より流出する電流−Ivとなる。
【0040】
図2に示すように、1キャリア周期内に発生するPWM信号UP、VP、WP、UN、VN、WNのゼロベクトルV0、V7、つまり、UP、VP、WPが同時にONまたはUP、VP、WPが同時にOFFとなる区間が1キャリア周期内に2回発生する。本実施の形態では、この2つのゼロベクトルV0、V7のうちどちらか一方を1キャリア周期の前半に発生させ、他方を後半に発生させるようにしている。図では、V0を前半に、V7を後半に発生させた場合を示してある。
【0041】
図16に示したように従来は、電流検出を行うことのできるタイミングである三角波変調用基準信号の最大値および最小値のポイントの前後が無通電区間すなわちゼロベクトルになっており、電流を検出することができない。そこで、本実施の形態では、ゼロベクトルの発生タイミングをずらして、電流検出を行うことのできるタイミングである三角波変調用基準信号の最大値および最小値のポイントの前後のうちのどちらかがゼロベクトルでないようにして、ゼロ電流を検出せずゼロベクトル以外のベクトルでの電流検出ができるようにしている。すなわち、電流検出後にゼロベクトルを発生させるか、または電流検出前にゼロベクトルを発生させるようにして、電流検出時はゼロベクトルでないようにしている。
【0042】
ここでゼロベクトルの発生タイミングをずらす手段の1例について説明する。図16に示すように従来の一般的なインバータにおけるPWM信号と電流検出のタイミングにおいて、たとえば、キャリアの後半に発生するゼロベクトルV0の発生するタイミングをTv02時間だけ遅らせて電流検出タイミングである三角波変調用基準信号が最大値となるタイミングよりゼロベクトルV0が発生するように場合について説明する。
【0043】
この場合、Tv02時間分をキャリア前半では各相のタイマ値Tu、Tv、Twから減じ、キャリア後半ではタイマ値Tu、Tv、Twに加える。これにより、キャリア前半の各相スイッチング素子3a〜3fのON/OFFタイミングがTv02時間分だけ遅くなり、また、キャリア後半の各相スイッチング素子3a〜3fのON/OFFタイミングがTv02分遅くなる。したがって、ゼロベクトルの発生タイミングをTv02時間分だけずらすことが可能となる。このようにすれば、ゼロベクトルV0とV7をそれぞれキャリア1周期の前半と後半に振り分けることが可能となる。このゼロベクトルの発生タイミングをTv02時間だけ遅らせた(ずらした)状態のタイミングチャートが図2である。
【0044】
次に、2つのゼロベクトル発生タイミングの所定時間前に電流検出手段7の電流サンプリング時刻を同期させることで、1キャリア周期内に発生するゼロベクトルV0、V7以外のベクトルの時に発生する2つの直流瞬時電流Idcを検出することが可能となる。図2ではキャリア周期の前半ではインバータの出力するベクトルパターンがびV6のときに、また、キャリア周期の後半ではインバータの出力するベクトルパターンがびV4のときにそれぞれ直流瞬時電流情報を検出することができる。
【0045】
ここで、所定時間とは、ゼロベクトルが発生する前に発生する電圧ベクトルのうちの発生時間の短い方の電圧ベクトルが発生する発生時間よりも短い時間を表している。この所定時間は、図2においてはキャリア前半のゼロベクトルV0の発生前の電圧ベクトルV4およびキャリア後半のゼロベクトルV7の発生前の電圧ベクトルV6のうちの発生時間の短い方の電圧ベクトルであるV4の発生している時間よりも短い時間を表す。ここで、所定時間をV4の発生している時間よりも短い時間に設定したのは、所定時間がV4の発生している時間よりも長ければ、たとえば図2の場合には1キャリア周期の前半と後半で同一の電圧ベクトル(V6)のときあるいはゼロベクトル(V0、V7)のときに瞬時電流を検出することになり、ゼロベクトルでない異なる電圧ベクトルのときの瞬時電流を検出できなくなり、3相分の電流を推定できなくなるためである。また、瞬時電流サンプリング間隔はキャリアの半周期と同じ時間間隔に設定されている。
【0046】
ここで、得られた2つの直流瞬時電流と、直流瞬時電流をサンプリングしたタイミングにインバータが出力していたベクトルパターンとから、直流ブラシレスモータ6に流入する相瞬時電流がどの相のものかを図8より求めることができる。
【0047】
また、モータ6に流入する相電流と電流検出手段7で検出される直流電流との関係を図示すると図6のようになる。図6は相電流と直流電流の関係を示した概念図である。図において、横軸は時間を、縦軸は各相を流れる相電流波形および電流検出手段7により検出される直流電流波形を表している。直流電流波形は、相電流波形の負側(−側)の部分が反転した形で全ての相が+側で連なった曲線として表される。
【0048】
ベクトルパターンがV0、V7のゼロベクトル時は、U、V、W相の上側スイッチング素子3a、3b、3cが全てオン、あるいはU、V、W相の下側スイッチング素子3d、3e、3fが全てオフとなるため直流電源部1に電流が流れない。したがって、電流検出手段7では相電流を検出できないため、ゼロベクトルV0、V7を発生する直前に同期させて直流瞬時電流のサンプリングを行うようにしている。ただし、電流サンプリングのタイミングが自由に設定でき、ゼロベクトルでないベクトル時にサンプリングすることが可能なマイコンなどの手段を使用すれば、ゼロベクトル発生直前にサンプリングを行う必要はなく、ゼロベクトルでない2つのベクトルのときであればサンプリングをいつ行っても良い。
【0049】
通常は以上説明したように、図1における電流検出手段7で検出される電流は、直流電源1の+側から−側に流れる方向を正として検出される。しかしながら、直流ブラシレスモータ6の回生動作時には、電流検出手段7で検出される電流は、上記とは反対方向、すなわち、直流電源1の−側から+側に流れることとなるが、この回生動作時においても同様の相電流検出が可能なことは言うまでもない。
【0050】
上記の本発明によるインバータの制御動作の流れを図7を用いて説明する。図7は本発明のインバータの制御の流れを表すフローチャート図である。図において、ST1はキャリアの前後半を判断するキャリア前後半判断処理ステップ、ST2はST1にてキャリア前半と判断した場合における直流電流検出ステップ、ST3はST2にて検出した直流電流情報および後述するPWM信号発生ステップST8よりの電圧ベクトル情報によりキャリア前半における相電流を演算して求める相電流演算処理ステップである。
【0051】
ST10はST1にてキャリア後半と判断した場合における直流電流検出ステップ、ST11はST10にて検出した直流電流情報および後述するPWM信号発生ステップST8よりの電圧ベクトル情報によりキャリア後半における相電流を演算して求める相電流演算処理ステップ、ST4はST3およびST11にて求められた2相分の相電流より3相分の電流を演算して求める3相電流演算ステップである。
【0052】
ST5は電圧指令値演算処理ステップ、ST6は出力電圧ベクトル演算処理ステップ、ST7はPWMタイマ値演算処理ステップ、ST8はPWM発生処理ステップ、ST9はキャリアの半周期が終了したかどうかを判断するキャリア半周期判断ステップである。
【0053】
まず、電流検出手段7により検出された電流値をA/D変換手段(図示せず)によりデジタル値に変換した直後、キャリア前後半判断処理ステップST1により、キャリア周期の前半か後半かを判断する。キャリア前後半判断処理ステップST1の結果が前半であった場合、キャリア前半処理における直流電流検出処理ステップST2においてA/D変換手段によりデジタル値に変換された電流値Idc1を検出する。
【0054】
相電流演算ステップST3では、ST2で得られた直流電流値Idc1により得ることのできる相電流をPWM信号発生ステップST8において出力済の電圧ベクトルVa(V0〜V7のうちのどれかに相当)に基づいて図8に示したインバータ出力ベクトルと相電流の関係より、電圧ベクトルがVa時の検出可能な相電流情報より所定の1相の電流を求める。ここで、図8はインバータ出力ベクトルと得られる相電流の関係を表した図であり、インバータの出力する電圧ベクトルがVa(V0〜V7のうちのどれか1つ)のときの検出した直流電流Idcから得ることのできる電流情報がどの相のものに相当するかを知ることができる。
【0055】
また、キャリア前後半判断処理ステップST1の結果が後半であった場合、キャリア後半処理における直流電流検出処理ステップST10においてA/D変換手段によりディジタル値に変換された電流値Idc2を検出する。
【0056】
そして、相電流演算ステップST11では、ST10で得られた直流電流値Idc2により得ることのできる相電流をPWM信号発生ステップST8において出力済の電圧ベクトルVb(V0〜V7のうちのVaとは異なるどれか1つに相当)に基づいて図8に示したインバータ出力ベクトルと相電流の関係より、電圧ベクトルがVb時の検出可能な相電流情報より所定の1相の電流を求める。そして、ST3およびST11で得られた2相分の電流を用いて、ST4にて直流ブラシレスモータ6の3相分の相電流Iu、Iv、Iwを演算により求める。
【0057】
電圧指令値演算処理ステップST5では、求められた直流ブラシレスモータ6の3相分電流Iu、Iv、Iwより、DCブラシレスモータ駆動のための出力電圧指令値Vu*、 Vv*、 Vw*を演算により求める。出力電圧ベクトル演算処理ステップST6では、ST5で求められた出力電圧指令値Vu*、 Vv*、 Vw*より出力電圧ベクトルVx*を演算により求める。タイマ値演算ステップST7では、ST6で求められた出力電圧ベクトルVx*より各相の上側スイッチング素子のオン時間タイマ値Tu、Tv、Twを演算により求める。PWM発生手段ST8では、三角波変調比較用基準信号とST7で求められた各相のオン時間タイマ値Tu、Tv、Twとを比較し、各スイッチング素子3a〜3fのオン・オフ制御のためのPWM信号UP、VP、WP、UN、VN、WNをもとめる。
【0058】
ここで、各相オン時間タイマ値演算処理ステップST7では、図9に示すように出力電圧指令より求められたVx*を図3に示すV0〜V7ベクトルのうちVx*に近い2つのベクトルVa、VbおよびゼロベクトルV0、V7に分解する。図9はインバータの出力電圧ベクトルを説明するための図である。この出力電圧ベクトルの関係は図16に示した従来のインバータのタイミングチャートと同等である。図17のように、分割された各出力ベクトルV0、Va(図中ではV4)、Vb(図中ではV6)、V7は三角波変調基準信号の谷あるいは山の部分を中心にしてキャリアの前半部と後半部に分割される。
【0059】
しかしながら、従来のように電流検出タイミングの前後ともゼロベクトルであれば、検出できる電流がゼロとなり、相電流を得ることができない。したがって、本発明では、ゼロベクトルの発生タイミングをずらして、ゼロベクトル(V0、V7)でないベクトル(V1〜V6)のときに電流を検出するようにしている。そのためには、キャリア後半の後半部に発生するゼロベクトルV0をキャリア前半の前半部に発生するV0に加えてキャリア前半の前半部にV0をまとめて発生させ、キャリア前半の後半部に発生するゼロベクトルV7をキャリア後半の前半部にまとめて発生させるようにタイマ値を変更して、ゼロベクトルの発生タイミングをずらしている。
【0060】
ここで、ゼロベクトルをずらすためのタイマ値の変更について図2および図17を用いて説明する。たとえば、図17において、キャリア後半の後半部に発生するゼロベクトルV0をキャリア前半の前半部にずらすためには、上側スイッチング素子3aのOFFタイミングと下側スイッチング素子3dのONタイミングをTv02時間だけ遅らせれば良く、そのためには図2に示したようにタイマ設定値Tuをキャリア後半のみTv02時間だけ大きくし、キャリア前半のみTv02時間だけ小さくすれば良い。すなわち、従来はキャリアの前後半でタイマ設定値は同じであるが、本発明ではタイマ設定値をキャリアの前半と後半で異なるように設定している。
【0061】
同様に、タイマ設定値Tv、Twもキャリアの前半と後半でタイマ設定値をキャリア後半のみTv02時間だけ大きくし、キャリア前半のみTv02時間だけ小さくするようにして、キャリアの前半と後半で設定値が異なるように設定すれば良い。そうすることによって、図2に示すようにゼロベクトルV0、V7の発生タイミングがT0v2時間だけ遅れ、結果的にキャリア前半の前半部にV0は発生し、キャリア後半の前半部にV7が発生するようになるので、電流を検出した直後にゼロベクトルを発生させるようにすることが可能となり、1キャリア周期中にゼロベクトルでない2つの電流情報を得ることができる。ここで、電流検出手段により1キャリア周期中に検出する瞬時電流は別に2つでなくとも良く、2つ(2回)以上であれば良く、2つの瞬時電流のみしか必要でない場合はその中から選別して使用すれば良い。
【0062】
以上より、1つの電流検出手段で、1キャリア周期中に直流ブラシレスモータに流入する相瞬時電流を少なくとも2回(2つ)検出することによって、構造が簡単でしかも検出装置の数を減らすことができるため信頼性の高いインバータ装置が得られる。さらに、2つの相瞬時電流のうちゼロベクトルでない異なる2つの相瞬時電流を検出し、2相分の相瞬時電流を演算し、その2相分の瞬時電流より演算(2相の瞬時電流の和の符号を反転させる)することにより、2相以外の他相の瞬時電流を求めることが可能となる。したがって、1つの電流検出手段による簡単構成で3相分の瞬時電流を求めることができるので、構成が簡単で電流検出手段を2つ以上備えたインバータ装置と同等以上の信頼性を有する低コストなインバータ装置が得られる。
【0063】
実施の形態2.
図10は実施の形態2におけるインバータ制御手段における制御ブロック図を示す。図において、20は検出した瞬時電流情報をU−V−Wの3相交流座標系から、d−q軸の2相回転直行座標系に変換する3相-2相座標変換手段、21は2相瞬時電流から2相電圧指令値を演算する電圧指令演算手段、22は2相電圧指令値を2相座標系から3相座標系に変換する2相−3相座標変換手段、9は図1で説明したのと同様に電圧指令をPWM信号に変換するPWM信号発生手段である。
【0064】
図10に示す制御ブロックの動作を以下に説明する。図1における電流検出手段7により、図2に示したタイミングで検出された2つの瞬時電流値Idc1およびIdc2と、この2つの瞬時電流値を検出したときの電気角の位相θ1およびθ2とを用いて、3相-2相座標変換手段20にて直流ブラシレスモータ6に流入する相瞬時電流情報をU−V−Wの3相座標系から、d−q軸の2相回転直行座標系の電流値IdおよびIqに変換する。
【0065】
そして、d−q軸2相座標系に変換された瞬時電流値IdおよびIqを用いて、電圧指令演算手段21により、直流ブラシレスモータ6を駆動するためにインバータ主回路5が出力する電圧指令値Vd*およびVq*を演算により求める。そして電圧指令値Vd*およびVq*は2相−3相座標変換手段22により、d−q軸2相座標系からU−V−Wの3相座標系の相電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*に変換される。相電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*はPWM発生手段9によりスイッチング素子3a〜3fをオン・オフ制御するためのPWM制御信号UP、VP、WP、UN、VN、WNに変換される。
【0066】
ここで、実施の形態2におけるおけるインバータ制御手段の制御の流れについて、図11に示すフローチャートを用いて説明する。図11は本発明のインバータの制御の流れを表すフローチャート図である。
【0067】
図において、ST21はキャリアの前後半を判断するキャリア前後半判断処理ステップ、ST22はキャリア前半処理における直流電流検出・電気角位相検出および出力電圧ベクトル検出処理ステップ、ST23はキャリア前半処理における相電流変換処理ステップである。ST25はキャリアの後半処理における、直流電流検出処理・電気角位相検出処理および出力電圧ベクトル検出処理ステップ、ST26はキャリア後半処理における相電流変換処理ステップ、ST24は3相座標系からd−q軸2相座標系へ変換するd−q座標変換処理ステップである。
【0068】
ST31はd−q座標変換処理ステップST24により求められたd−q軸の電流値Id、Iqにより電圧指令値Vd*、Vq*を演算により求める電圧指令値演算処理ステップ、ST32はd−q軸2相座標系の電圧指令値Vd*、Vq*から3相座標系の電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*に変換する逆d−q軸変換処理ステップ、ST33は3相座標系の電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*より出力電圧ベクトルVx*を演算により求める出力電圧ベクトル演算処理ステップ、ST34はタイマ値演算処理ステップ、ST35はPWM発生ステップである。
【0069】
まず、電流検出手段7により検出された電流値をA/D変換手段によりデジタル値に変換した直後、キャリア前後半判断処理ステップST21により、キャリア周期の前半か後半かを判断する。キャリア前後半判断処理ステップST21の結果が前半であった場合、直流電流検出処理・電気角位相検出処理および出力電圧ベクトル検出処理ステップST22においてA/D変換手段によりデジタル値に変換された電流値Idc1と、電流検出時の電気角位相θ1と、電流をA/D変換した際に出力されていた出力電圧ベクトルVa(V1〜V6のうちの1つ)を保持する。相電流変換手段ステップST23では、ST22で得られた直流電流値Idc1および出力電圧ベクトルVaに基づいて図8に示したインバータ出力ベクトルと直流電流の関係より、出力電圧ベクトルがVa時の検出可能な相電流情報より所定の1相の電流Ix1を求める。
【0070】
キャリア前後半判断処理ステップST21の結果が後半であった場合、直流電流検出処理・電気角位相検出処理および出力電圧ベクトル検出処理ステップST25においてA/D変換手段によりデジタル値に変換された電流値Idc2と、電流検出時の電気角位相θ2と、電流をA/D変換した際に出力されていた出力電圧ベクトルVb(V1〜V6のうちのVaで保持されたものを除く1つ)を保持する。相電流変換ステップST26では、ST25で得られた直流電流値Idc2および出力電圧ベクトルVbに基づいて図8に示したインバータ出力ベクトルと直流電流の関係より、出力電圧ベクトルがVb時の検出可能な相電流情報より所定の1相の電流Ix2を求める。
【0071】
そして、d−q座標変換処理ステップST24では、ST23とST26により得られた2相相当の電流値Ix1、Ix2と電流検出時の電気角位相θ1、θ2を用いて、直流ブラシレスモータ6の相電流値を3相U−V−W座標系からd−q軸で示される2相回転直行座標系に変換して、d−q座標系での電流値Id、 Iqを演算により求める。
【0072】
次に電圧指令値演算処理ステップST31ではd−q座標系の電流値Id、 Iqより直流ブラシレスモータ6を駆動するためのd−q座標系の電圧指令値Vd*、 Vq*を演算により求める。そして逆d−q変換処理ステップST32で、d−q座標系の電圧指令値Vd*、 Vq*を3相座標系に変換し3相座標系の電圧指令値Vu*、 Vv*、 Vw*を演算により求める。
【0073】
ここで、逆d−q座標変換処理ステップST32では、電圧指令値の出力が、実際の出力電圧に反映されるまでの時間を考慮し、図12に示すようにフィードフォワード出力とし、実際に出力電圧に反映される位相θ3を用いて2相―3相座標変換を行う。図8はインバータ制御ブロックにおける座標変換用電気角位相θとキャリアとの関係を示すタイミングチャート図である。図において、横軸は電流検出時と出力時の電気角のタイミングを、縦軸は基準信号の大きさを表している。
【0074】
三角波変調用基準信号の谷部で1相分の電流を検出(そのときの電気角がθ1)し、また、三角波変調用基準信号の山部で1相分の電流を検出(そのときの電気角がθ2)したとすると、電圧指令値が実際の出力電圧に反映されるまでには演算時間などが必要であり、これらの時間を考慮して出力電圧に反映可能な電気角(θ3)を決定している。
【0075】
出力電圧ベクトル演算処理ステップST33は、ST32で得られた電圧指令値Vu*、 Vv*、 Vw*より出力電圧ベクトルVx*を演算により求める。タイマ値演算処理ステップST34では、ST33で得られた出力電圧ベクトルVx*より各相の上側スイッチング素子のオン時間タイマ値Tu、Tv、Twを演算により求める。PWM発生ステップST35では、三角波変調比較用基準信号と各相オン時間タイマ値Tu、Tv、Twとを比較し、各スイッチング素子3a〜3fのオン・オフ制御のためのPWM信号UP、VP、WP、UN、VN、WNをもとめる。
【0076】
ここで、タイマ値演算処理ステップST34では、図9に示すように出力電圧指令より求められたVx*を図3に示したベクトルのうちVx*に近い2ベクトルVa(V1〜V6のうちの1つ)、Vb(V1〜V6のうちのVaを除く1つ)およびゼロベクトルV0、V7に分解する。この関係は図17に示した従来のインバータのタイミングチャートと同等である。図17のように、分割された各出力ベクトルV0、Va、Vb、V7は三角波変調基準信号の谷あるいは山の部分を中心にキャリアの前半部と後半部に分割される。
【0077】
このとき、キャリアの後半の後半部に発生するゼロベクトルV0をキャリア前半の前半部に発生するV0に加えて発生させ、さらに、キャリア前半の後半部に発生するゼロベクトルV7をキャリア後半の前半部に発生させるようにすることで、ゼロベクトルの発生タイミングをずらし電流検出タイミングの前後がゼロベクトルとなってゼロ電流を検出しないで1キャリア周期中に2つ相電流を検出することが可能となる。
【0078】
ここで、相電流情報をもとに位置センサレスで電圧指令値を求める電圧指令値演算ステップST31で用いられる演算手段の一実施例を図13に示す。図13は位置センサレス180度通電(正弦波通電)方式の電圧指令値演算ステップにおける構成の一例を表すブロック図である。図において、20は3相−2相座標変換手段、21は電圧指令値演算手段、22はd−q座標系から3相座標系に変換する2相−3相座標変換手段、50は速度指令値f*と推定速度fとを比較し速度誤差ferrを求める速度比較手段、51は速度比較手段50で求められた誤差ferrを用いてq軸電流指令値Iq*を演算により求め直流ブラシレスモータの速度制御を行う速度制御手段である。
【0079】
52はq軸電流指令値Iq*とq軸電流値Iqとを比較しその誤差Iqerrを求めるq軸電流比較手段、53はd軸電流指令値Id*とd軸電流を比較しその誤差Iderrを求めるd軸電流比較手段、54はd軸電流誤差Iderrおよびq軸電流誤差Iqerrよりd軸およびq軸の電圧指令値Vd*、 Vq*を演算により求め電流制御を行う電流制御手段、55は3相−2相座標変換手段20により求められたd−q軸電流Id、 Iqより直流ブラシレスモータ6の固定子16の磁極位置θおよび回転速度fを推定する速度・位置推定手段である。
【0080】
以上のように構成されたインバータの制御動作を図13を用いて以下に説明する。まず、3相−2相座標変換手段20によりd−q座標系の電流Id、Iqを求める。速度・位置推定手段55では、d−q軸電流値Id、Iqより直流ブラシレスモータ6の固定子16の磁極位置θおよび回転速度fを演算により推測する。
【0081】
速度比較手段50では、速度・位置推測手段55より求められた回転子16の回転速度fと予め外部より与えられている(インバータ装置を搭載する装置の制御装置などからあらかじめ与えられる)回転速度指令値f*とを比較し、その誤差ferrを求める。速度制御手段51では速度誤差ferrから比例積分制御によりq軸電流指令値Iq*を求める。q軸電流比較手段52ではq軸電流指令値Iq*とq軸電流Iqとを比較しその誤差Iqerrを求める。d軸電流比較手段53ではd軸電流Idと予め外部より与えられている(インバータ装置を搭載する装置の制御装置などからあらかじめ与えられる)d軸電流指令値Id*とを比較しその誤差Iderrを求める。
【0082】
電流制御手段54はIderr及びIqerrからそれぞれ比例積分制御によりd−q軸電圧指令値Vd*、 Vq*を求める。そして2相−3相座標変換手段22では、d−q軸電圧指令値Vd*、 Vq*をもとに3相座標系の電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*を演算により求める。
【0083】
ここで3相−2相座標変換手段20では前述したように変換時に用いる電気角θとしてはθ1およびθ2を用いる。同様に、2相−3相座標変換手段22では前述したように変換時に用いる電気角θとしてはθ3を用いるようにしている。
【0084】
本発明による電流検出手段では、2つの瞬時電流を検出するタイミングが異なるため、3相−2相座標変換手段20において、2つの瞬時電流Idc1およびIdc2を検出した電気角位相θ1およびθ2を使用し、座標変換を行う。また、2相−3相座標変換手段22に用いる電気角位相θ3は、図12に示すように、電圧指令値演算手段21により求められた電圧指令が実際のインバータ主回路5の出力に反映されるまでの電気角位相を考慮した位相としている。このように、実際に反映可能な電気位相角で反映されるので、2つの瞬時電流検出時間の差および演算時間などの時間遅れによる直流ブラシレスモータの駆動へ与える悪影響を極力抑えることが可能となる。
【0085】
本発明によるインバータでは、従来方式のインバータでは電流検出手段を2つ以上必要としていたものを直流電流部分に1つ設ければ良い構成としている。したがって、起動時は、直流ブラシレスモータ6の固定子巻き線に流入する電流が小さくなるため、電流検出手段7により検出される直流電流も小さい値となる。このため、電流の検出誤差が大きくなり、適正な制御が行われず、直流ブラシレスモータ6を適正に駆動することが困難となる場合がでてくる。
【0086】
このような場合には、起動時電流検出手段7により検出される直流電流値を用いずに、オープンループにて直流ブラシレスモータを起動するようにする。起動後直流ブラシレスモータが所定の動作条件になった後に直流電流値をフィードバックすることで、起動時でも適正な制御が可能となる。
【0087】
また、PWM信号の状態として1キャリア周期に生じるゼロベクトルV0、V7以外の2つのベクトルVa、Vbのうちどちらか一つのベクトルの発生時間が極端に短くなってしまうか、あるいはほとんど発生しない場合が起こることがある。このような状況では、発生時間の短いベクトル時に検出される電流値は、出力ベクトルが変化した際の過渡的な電流値を検出することとなり、この情報からは正確な相電流を求めることが困難となる。この不正確な検出結果は制御に対して外乱となり、直流ブラシレスモータの駆動に悪影響を与えることとなる。
【0088】
したがって、本実施の形態では、発生時間の短いベクトル時に電流を検出した場合で、その電流値と前回の検出値との差が所定の値より大きい場合は、過渡的な電流値として取り扱い前回の検出値を用いるようにすることで適正な制御を行うことが可能となる。また、検出された電流値から求められる相電流値にフィルタを用いて、直流電流の検出誤差による外乱を除去するようにすればさらに有効となる。特に、直流電流から求められた相電流をd−q軸座標系に変換して用いる場合、3相座標系での基本波交流分はd−q軸座標系では直流として扱うことが可能となるため、よりフィルタを用いることが容易となる。
【0089】
実施の形態3.
図14に実施の形態3におけるインバータの構成図を示す。図14において、図1と同等部分は同一の符号を付して説明を省略する。実施の形態1および実施の形態2では直流ブラシレスモータ6に適用した場合について説明したが、本実施の形態では誘導電動機に適用した場合について説明する。図14において、56は誘導電動機であり、誘導電動機56を駆動するインバータの構成は、図1で説明した直流ブラシレスモータ6を駆動するインバータの構成と同等であり、直流ブラシレスモータ6の代わりに誘導電動機56を駆動するようにしたものである。この場合の制御の流れは、実施の形態2で説明した図11のフローチャートと同等であり、図11と同一の部分の説明は省略する。
【0090】
本実施の形態においては、図11における電圧指令値演算処理ステップST31の内容が異なる。誘導電動機56の速度センサレス制御を行う場合の電圧指令演算処理ステップST31の構成例を図15に示す。図15は本実施の形態3の1例を示す電圧指令値演算手段の構成を表す図である。
【0091】
図15において、20は3相−2相座標変換手段、21は電圧指令値演算手段、22はd−q座標系から3相座標系に変換する2相−3相座標変換手段、57は推定回転速度ωrと予め外部より与えられている(インバータ装置を搭載する装置の制御装置などからあらかじめ与えられる)回転速度指令値ωr*とを比較し回転速度誤差ωrerrを求める回転速度比較手段、51は回転速度比較手段57で求められた回転速度指令値ωr*と推定回転速度ωrとの誤差ωrerrを用いてq軸電流指令値Iq*を演算により求め直流ブラシレスモータの速度制御を行う回転速度制御手段、52はq軸電流指令値Iq*とq軸電流値Iqとを比較しその誤差Iqerrを求めるq軸電流比較手段である。
【0092】
53はd軸電流指令値Id*とd軸電流を比較しその誤差Iderrを求めるd軸電流比較手段、54はd軸電流誤差およびq軸電流誤差よりd軸およびq軸の電圧指令値Vd*、 Vq*を演算により求め電流制御を行う電流制御手段、58はd−q軸電流Id、Iq及びd−q軸電圧指令値Vd*、Vq*より誘導電動機56の回転速度ωrとすべり速度ωsを推定する速度推定手段、59は回転速度ωrとすべり速度ωsを加え電気角速度を求める加算器、60は電気角速度を時間積分して電気角位相を得る積分器である。
【0093】
以上のように構成された場合の動作を図15にて説明する。まず、電気角位相θを用いて3相−2相座標変換手段20によりd−q座標系の電流Id、Iqを求める。速度推定手段58にでは、d−q軸電流値Id、Iqおよびd−q軸電圧指令値Vd*、Vq*より誘導電動機56の回転速度ωrとすべり速度ωsを推定する。
【0094】
速度比較手段57では、速度推測手段58より求められた回転速度ωrと回転速度指令値ωr*とを比較し、その誤差ωrerrを求める。速度制御手段51では速度誤差ωrerrから比例積分制御によりq軸電流指令値Iq*を求める。q軸電流比較手段52ではq軸電流指令値Iq*とq軸電流Iqとを比較しその誤差Iqerrを求める。d軸電流比較手段53ではd軸電流指令値Id*とd軸電流Idとを比較しその誤差Iderrを求める。
【0095】
電流制御手段54はIderr及びIqerrからそれぞれ比例積分制御によりd−q軸電圧指令値Vd*、 Vq*を求める。加算器59では回転速度ωrとすべり速度ωsを加えて1次電気角速度を求める。積分器60では1次電気角速度を積分し電気角位相θを求める。2相−3相座標変換手段22では、θを用いてd−q軸電圧指令値Vd*、 Vq*を3相座標系の電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*を演算により求める。
【0096】
誘導電動機を駆動するインバータにおいて、トルク制御を行う場合あるいは速度センサを用いて速度制御を行う場合あるいはセンサレスにて速度制御を行う場合は誘導電動機に流入する相電流を検出する必要があるため、従来は図16に示すように直流ブラシレスモータ駆動用インバータのように相電流検出のための電流検出手段が2つ(7a、7b)必要となっていた。しかし、本発明によるインバータを用いれば、直流電源1とインバータ2との間に電流検出手段7を1つ用いれば良く構造が簡単のため信頼性が高く低コストのインバータが得られる。
【0097】
以上のように本発明では、モータの種類として直流ブラシレスモータあるいは誘導電動機について説明したが、モータに流入する相瞬時電流を検出して、その検出値をもとにモータに印加する電圧指令値を求めることで制御されるモータ(例えばスイッチドリラクタンスモータなど)であれば、本発明のインバータを適用することが可能となり、高信頼性でありながら低コスト化が図れる。
【0098】
また、本実施の形態1〜3で説明したモータを使用した製品を本発明のインバータ装置で制御するようにすれば、インバータ装置自体の電流検出手段が1つで済むため安価でかつ小形にできるので、製品自体が小型・軽量化できる。また、設置場所を選ばない設置自由度の高い製品および圧縮機駆動装置を得ることができる。さらに、電流検出手段が1つで良くなるので、小形で部品の故障に対する信頼性の高い製品や圧縮機駆動装置を得ることができる。また、冷蔵庫や空気調和装置などの圧縮機やファンなどモータを有する冷凍・空調装置に搭載すれば、小形で設置場所を選ばない信頼性の高い製品が得られる。
【0099】
【発明の効果】
以上のように、本発明のインバータ装置は、直流電力を供給する直流電源と、複数のスイッチング素子から構成され、直流電源に接続されたインバータ主回路と、複数のスイッチング素子をオン・オフ制御するためのPWM信号を発生するPWM信号発生手段と、直流電源とインバータ主回路との間に接続され、1つの瞬時電流情報をPWM信号の1キャリア周期の前半に検出し、残りの瞬時電流情報を1キャリア周期の後半に検出する1つの電流検出手段と、PWM信号の1キャリア周期中における2つの電圧ゼロベクトルのうちのどちらか一方を1キャリア周期の前半に発生させ、残りの電圧ゼロベクトルを1キャリア周期の後半に発生させる電圧ベクトル発生手段と、を備え、瞬時電流検出後に電圧ゼロベクトルを発生させるか、または瞬時電流検出前に電圧ゼロベクトルを発生させるようにして、瞬時電流検出時には電圧ゼロベクトルが発生しないようにしたので、一つの電流検出手段で、1キャリア周期に少なくとも2つの瞬時電流情報を検出することができ、構造が簡単で信頼性の高いインバータ装置が得られる。また、一つの電流検出手段で、電圧ゼロベクトル以外の2つの瞬時電流情報を検出できる。
【0100】
本発明のインバータ装置は、直流電力を供給する直流電源と、複数のスイッチング素子から構成され、前記直流電源に接続されたインバータ主回路と、複数のスイッチング素子をオン・オフ制御するためのPWM信号を発生するPWM信号発生手段と、直流電源とインバータ主回路との間に接続され、1つの瞬時電流情報をPWM信号の1キャリア周期の前半に検出し、残りの瞬時電流情報を1キャリア周期の後半に検出する1つの電流検出手段と、PWM信号の1キャリア周期中における2つの電圧ゼロベクトルのうちのどちらか一方を1キャリア周期の前半に発生させ、残りの電圧ゼロベクトルを1キャリア周期の後半に発生させる電圧ベクトル発生手段と、を備え、電圧ゼロベクトルを発生させるタイミングの所定時間前に瞬時電流を検出するようにしたので、一つの電流検出手段で、電圧ゼロベクトル以外の2つの瞬時電流情報を検出できるため、電流検出手段を2つ以上備えたインバータ装置と同等の信頼性を有し、簡単な構造でしかも低コストなインバータ装置が得られる。
【0101】
本発明のインバータ装置は、瞬時電流のサンプリング間隔をキャリアの半周期と同じ時間間隔に設定したので、2つの相瞬時電流のうちゼロベクトルでない異なる2つの相瞬時電流を検出し、2相分の相瞬時電流を演算し、その2相分の瞬時電流より演算(2相の瞬時電流の和の符号を反転させる)することにより、2相以外の他相の瞬時電流を求めることが可能となる。したがって、 1 つの電流検出手段による簡単構成で3相分の瞬時電流を求めることができるので、構成が簡単で電流検出手段を2つ以上備えたインバータ装置と同等以上の信頼性を有する低コストなインバータ装置が得られる。
【0102】
本発明のインバータ装置は、インバータ主回路の出力側に同期電動機あるいは誘導電動機を接続して駆動するようにしたので、モータ選定の自由度の高い低コストで信頼性の高いインバータ装置が得られる。
【0103】
本発明の圧縮機駆動装置は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のインバータ装置を搭載するようにしたので、小型で搭載場所の自由度の高い圧縮機駆動装置が得られる。
【0104】
本発明の冷凍・空調装置は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のインバータ装置を搭載するようにしたので、小型で設置場所の自由度の高い冷凍・空調装置が得られる。
【0105】
本発明のインバータ装置の制御方法は、複数のスイッチング素子から構成され、直流電源に接続されたインバータ装置において、1つの電流検出手段により1キャリア周期中に2つの瞬時電流を検出する瞬時電流検出ステップと、瞬時電流検出ステップにより検出された1キャリア周期中の2つの瞬時電流の大きさおよび位相の情報をもとに回転直交座標系のd軸電流およびq軸電流を演算により求めるd−q軸電流演算ステップと、d−q軸電流演算ステップにより求められたd軸電流およびq軸電流をもとに交流座標系の電圧値を演算により求める交流電圧演算ステップと、を備え、交流電圧演算ステップにより求められた電圧値をもとに複数のスイッチング素子をオン・オフ制御するようにしたので、一つの電流検出手段で1キャリア周期中に異なるタイミングで検出される2つの瞬時電流の位相差情報より、d−q軸2相座標系の瞬時電流を求めることができ、2つの瞬時電流の検出タイミングが異なることによるモータ駆動への悪影響を抑えることができるインバータ装置の制御方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1を表すインバータの構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1によるPWM信号と電流検出タイミングを表す図である。
【図3】本発明の実施の形態1によるインバータの出力するベクトルパターンを示す説明図である。
【図4】本発明の実施の形態1におけるベクトルパターンV4時のインバータのスイッチング素子の状態と電流経路を示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態1におけるベクトルパターンV6時のインバータのスイッチング素子の状態と電流経路を示す説明図である。
【図6】本発明の実施の形態1における相電流と直流電流の関係を示した概念図である。
【図7】本発明の実施の形態1におけるインバータ制御の流れを示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態1におけるインバータの出力電圧ベクトルV0〜V7に対応する各スイッチング素子3a〜3fのON/OFFの状態と検出される相電流の関係を表した図である。
【図9】本発明の実施の形態1における出力ベクトルを説明するためのベクトル図である。
【図10】本発明の実施の形態2におけるインバータ制御手段による制御ブロック図である。
【図11】本発明の実施の形態2におけるインバータの制御の流れを表すフローチャート図である。
【図12】本発明の実施の形態2における座標変換用電気角位相θとキャリアとの関係を示すタイミングチャート図である。
【図13】本発明の実施の形態2における直流ブラシレスモータ駆動インバータにおける電圧指令値演算手段の構成の1例を表すブロック図である。
【図14】本発明の実施の形態3におけるインバータの構成図である。
【図15】本発明の実施の形態3における誘導電動機駆動インバータにおける電圧指令値演算手段の構成を表すブロック図である。
【図16】従来の一般的なインバータの構成を表す図である。
【図17】図16に示す従来の一般的なインバータのPWM信号および電流検出タイミングを表すタイミング図である。
【図18】図16に示す従来の一般的なインバータのd−q軸変換によるインバータ制御ブロックの一例を表す図である。
【図19】従来の一般的な直流ブラシレスモータ駆動用インバータを表す構成図である。
【符号の説明】
1 直流電源部、2 インバータ、3a U相上側スイッチング素子、3b V相上側スイッチング素子、3c W相上側スイッチング素子、3d U相下側スイッチング素子、3e V相下側スイッチング素子、3f W相下側スイッチング素子、4、4a、4b、4c、4d、4e、4f 還流ダイオード、5 インバータ主回路、6 直流ブラシレスモータ、7電流検出手段、8 インバータ制御手段、9 PWM発生手段、10A 相瞬時電流演算手段、10B 3相電流演算手段、11 電圧指令値演算手段、12 出力電圧ベクトル演算手段、12A タイマ値演算手段、13 U相固定子巻き線、14 V相固定子巻き線、15 W相固定子巻き線、16 回転子、20 3相-2相座標変換手段、21 電圧指令値演算手段、22 2相−3相座標変換手段、50 速度比較手段、51 速度制御手段、52 q軸電流比較手段、53 d軸電流比較手段、54 電流制御手段、55 速度・位置推定手段、56 誘導電動機、57 速度比較手段、58 速度推定手段、59 加算器、60 積分器。

Claims (7)

  1. 直流電力を供給する直流電源と、複数のスイッチング素子から構成され、前記直流電源に接続されたインバータ主回路と、前記複数のスイッチング素子をオン・オフ制御するためのPWM信号を発生するPWM信号発生手段と、前記直流電源と前記インバータ主回路との間に接続され、1つの瞬時電流情報を前記PWM信号の1キャリア周期の前半に検出し、残りの瞬時電流情報を1キャリア周期の後半に検出する1つの電流検出手段と、前記PWM信号の1キャリア周期中における2つの電圧ゼロベクトルのうちのどちらか一方を1キャリア周期の前半に発生させ、残りの電圧ゼロベクトルを1キャリア周期の後半に発生させる電圧ベクトル発生手段と、を備え、前記瞬時電流検出後に電圧ゼロベクトルを発生させるか、または前記瞬時電流検出前に電圧ゼロベクトルを発生させるようにして、前記瞬時電流検出時には電圧ゼロベクトルが発生しないようにしたことを特徴とするインバータ装置。
  2. 直流電力を供給する直流電源と、複数のスイッチング素子から構成され、前記直流電源に接続されたインバータ主回路と、前記複数のスイッチング素子をオン・オフ制御するためのPWM信号を発生するPWM信号発生手段と、前記直流電源と前記インバータ主回路との間に接続され、1つの瞬時電流情報を前記PWM信号の1キャリア周期の前半に検出し、残りの瞬時電流情報を1キャリア周期の後半に検出する1つの電流検出手段と、前記PWM信号の1キャリア周期中における2つの電圧ゼロベクトルのうちのどちらか一方を1キャリア周期の前半に発生させ、残りの電圧ゼロベクトルを1キャリア周期の後半に発生させる電圧ベクトル発生手段と、を備え、前記電圧ゼロベクトルを発生させるタイミングの所定時間前に前記瞬時電流を検出するようにしたことを特徴とするインバータ装置。
  3. 前記瞬時電流のサンプリング間隔をキャリアの半周期と同じ時間間隔に設定したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインバータ装置。
  4. インバータ主回路の出力側に同期電動機あるいは誘導電動機を接続して駆動するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインバータ装置。
  5. 請求項1乃至請求項のいずれか記載のインバータ装置を搭載したことを特徴とする圧縮機駆動装置。
  6. 請求項1乃至請求項のいずれかに記載のインバータ装置を搭載したことを特徴とする冷凍・空調装置。
  7. 複数のスイッチング素子から構成され、直流電源に接続されたインバータ装置において、1つの電流検出手段により1キャリア周期中に2つの瞬時電流を検出する瞬時電流検出ステップと、前記瞬時電流検出ステップにより検出された1キャリア周期中の2つの瞬時電流の大きさおよび位相の情報をもとに回転直交座標系のd軸電流およびq軸電流を演算により求めるd−q軸電流演算ステップと、前記d−q軸電流演算ステップにより求められたd軸電流およびq軸電流をもとに交流座標系の電圧値を演算により求める交流電圧演算ステップと、を備え、前記交流電圧演算ステップにより求められた電圧値をもとに複数のスイッチング素子をオン・オフ制御するようにしたことを特徴とするインバータ装置の制御方法。
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