JP2020031457A - オープン巻線モータ駆動装置及び冷凍サイクル装置 - Google Patents

オープン巻線モータ駆動装置及び冷凍サイクル装置 Download PDF

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Abstract

【課題】モータ制御周期を短縮することなく、高回転領域においても零相電流を抑制できるオープン巻線モータ駆動装置を提供する。【解決手段】実施形態のオープン巻線モータ駆動装置は、モータの3つの巻線端子に接続される1次側インバータ、残り3つの巻線端子に接続される2次側インバータ、交流電源の電圧を直流に変換した直流電源を1次側及び2次側インバータに供給するコンバータ、モータに流れる各相電流を検出する相電流検出部、1次側及び2次側インバータの間に流れる零相電流を検出する零相電流検出部、相電流検出部により検出された各相電流と零相電流検出部により検出された零相電流とに基き1次側及び2次側インバータをPWM制御してモータを駆動しつつ零相電流量を調整する制御部、1次側及び2次側インバータへのスイッチングパターンを生成する変調制御部を備え、零相電流検出部による処理,制御部による処理,及び変調制御部による処理をキャリア周期中に複数回実行する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、オープン巻線構造のモータを駆動する装置,及びその装置を備えてなる冷凍サイクル装置に関する。
オープン巻線構造のモータを駆動するシステムについて、効率を向上させる技術として、例えば特許文献1がある。この特許文献1では、前記モータを駆動する2台のインバータ間に流れる零相電流を抑制することで効率の向上を図っている。
特許第3352182号公報
オープン巻線構造のように高い誘起電圧を発生するモータは、同一のトルクをより少ない電流で発生できるため、消費電流を低減して効率を向上させることができる。その一方で、直流リンク共有形の前記モータでは、モータの3相を同方向に流れる零軸電流が発生するため、効率の低下や素子の発熱等が問題となる。
また、零相電流は、モータを駆動するために流すU,V,Wの各相電流に対して周波数が3倍となり、高回転領域では零相電流の検出遅れが大きくなる。したがって、零相電流を抑制するには、モータを制御する周期を短縮する必要があり、スイッチング周波数の上昇による素子の発熱が問題となったり、マイコン等の制御用演算装置が高コスト化する問題につながる。
そこで、モータ制御周期を短縮することなく、高回転領域においても零相電流を抑制できるオープン巻線モータ駆動装置,及びその装置を備えてなる冷凍サイクル装置を提供する。
実施形態のオープン巻線モータ駆動装置は、3相巻線がそれぞれ独立であり、6つの巻線端子を備えるオープン巻線構造のモータにおいて、前記6つの巻線端子のうち3つの巻線端子に接続される1次側インバータと、
前記モータにおける残り3つの巻線端子に接続される2次側インバータと、
交流電源の電圧を直流に変換した直流電源を、前記1次側インバータ及び前記2次側インバータに供給するコンバータと、
前記モータに流れる各相電流を検出する相電流検出部と、
前記1次側及び2次側インバータの間に流れる零相電流を検出する零相電流検出部と、
前記相電流検出部により検出された各相電流と前記零相電流検出部により検出された零相電流とに基づいて、前記1次側及び2次側インバータをPWM(Pulse Width Modulation)制御して、前記モータを駆動しつつ前記零相電流量を調整する制御部と、
前記1次側インバータ及び2次側インバータへのスイッチングパターンを生成する変調制御部とを備え、
前記零相電流検出部による処理,前記制御部による処理,及び前記変調制御部による処理を、PWM制御におけるキャリア周期中に複数回実行する。
また、実施形態の冷凍サイクル装置は、3相巻線がそれぞれ独立であり、6つの巻線端子を備えるオープン巻線構造のモータと、
実施形態のオープン巻線モータ駆動装置とを備える。
一実施形態であり、モータ駆動システムの回路構成を示す図 制御装置の内部構成を示す機能ブロック図 零相電流制御部の詳細構成を示す機能ブロック図 従来構成のPWM制御にて、キャリア周期に同期した電流検出及び制御演算のタイミングを示すタイミングチャート 図4の処理に対応した実際の零相電流と、制御にて検出された零相電流との位相関係を示す図 図4の処理による、回転数50rps,60rpsの場合の零相電流抑制状態を示す図 本実施形態のPWM制御にて、キャリア周期に同期した電流検出及び制御演算のタイミングを示すタイミングチャート 本実施形態の処理による、回転数70rpsの場合の零相電流抑制状態を示す図 空気調和機の構成を概略的に示す図
以下、一実施形態について、図面を参照しながら説明する。図9において、ヒートポンプ式冷凍サイクル装置1を構成する圧縮機2は、圧縮機構部3とモータ4を同一の鉄製密閉容器5内に収容して構成され、モータ4のロータシャフトが圧縮機構部3に連結されている。この結果、モータ4の駆動により圧縮機構部3が駆動されて、圧縮運転が行われる。そして、圧縮機2、四方弁6、室内熱交換器7、減圧装置8、室外熱交換器9は、熱伝達媒体流路たるパイプにより閉ループを構成するように接続されている。
圧縮機2は、例えばロータリ型の圧縮機であり、モータ4は、例えば3相IPM(Interior Permanent Magnet)モータ,ブラシレスDCモータである。モータ4の回転数の変化に応じて圧縮機構部3の吐出冷媒量が変化することで圧縮機2の出力が変化し、冷凍サイクルの能力が可変できる。空気調和機Eは、上記のヒートポンプ式冷凍サイクル装置1を有している。
空気調和機Eの暖房運転時には、四方弁6は実線で示す状態にあり、圧縮機2の圧縮機構部3で圧縮された高温冷媒は、四方弁6から室内熱交換器7に供給されて凝縮し、その後、減圧装置8で減圧され、低温となって室外熱交換器9に流れ、ここで蒸発して圧縮機2へと戻る。一方、冷房運転時には、四方弁6は破線で示す状態に切り替えられる。このため、圧縮機2の圧縮部3で圧縮された高温冷媒は、四方弁6から室外熱交換器9に供給されて凝縮し、その後、減圧装置8で減圧され、低温となって室内熱交換器7に流れ、ここで蒸発して圧縮機2へと戻る。
室外熱交換器9は、暖房運転時には蒸発器(吸熱器)として、冷房運転時には凝縮器(放射器)として機能し、室内熱交換器7は、逆に、暖房運転時には凝縮器として、冷房運転時には蒸発器として機能するようになっている。そして、室内側、室外側の各熱交換器7,9には、それぞれファン10,11により送風が行われ、その送風によって各熱交換器7,9と室内空気、室外空気の熱交換が効率良く行われるように構成されている。
室外熱交換器9に送風を行うファン11はプロペラファンであり、ファンモータ12により駆動される。ファンモータ12は、例えばモータ4と同様に効率の高いブラシレスDCモータである。室内熱交換器7に送風を行うファン10は横流ファンであり、ファンモータ13により駆動される。ファンモータ13も、ブラシレスDCモータが用いられることが望ましい。
図1は、商用の3相交流電源27に接続されるモータ駆動システムの回路構成を示す図である。圧縮機構部3を駆動するモータ4の3相巻線は、それぞれが互いに結線されず両端子がオープン状態となっているオープン巻線構造であり、モータ4は6つの巻線端子Ua,Va,Wa,Ub,Vb,Wbを備えている。
1次側インバータ21及び2次側インバータ22(以下、それぞれをインバータ21,22と称する)はそれぞれ、スイッチング素子であるIGBT23を3相ブリッジ接続して構成されており、各IGBT23には、フリーホイールダイオード24が逆並列に接続されている。例えばインバータ21,22は、それぞれがIGBT23を6個とフリーホイールダイオード24を6個全て同一パッケージに内蔵したモジュール品を用いることができる。さらに、各IGBT23を、高効率なSiCやGaN等のワイドバンドギャップ半導体で構成しても良い。インバータ21の各相出力端子はモータ4の巻線端子Ua,Va,Waにそれぞれ接続され、インバータ22の各相出力端子はモータ4の巻線端子Ub,Vb,Wbにそれぞれ接続されている。
インバータ21,22は、コンバータ25に並列に接続されている。コンバータ25は、6個のダイオードをブリッジ接続した3相全波整流回路でなり、その3相交流入力端子は、ノイズフィルタ26を介して3相交流電源27に接続されている。コンバータ25,インバータ21間の正側電源線には、力率改善用の直流リアクトル28が挿入されている。また、前記正側電源線と負側電源線との間には、直流を平滑化する平滑コンデンサ29が接続されている。
電流センサ30(U,V,W)は、モータ4の各相電流Iu,Iv,Iwを検出するセンサであり、インバータ21の3相出力線とモータ4の巻線端子との間に設けられている。なお、電流センサ30(U,V,W)は、インバータ22の3相出力線とモータ4の巻線端子との間に設けても良い。電圧センサ31は、平滑コンデンサ29の端子電圧である直流電源電圧VDCを検出する。
制御装置33には、モータを駆動するシステムにおける上位の制御装置,例えば空気調和機Eの空調制御部から、圧縮機構部3の目標回転数となる速度指令値ωrefが与えられ、速度指令値ωrefに検出したモータ速度ωが一致するように制御を行う。制御装置33は、電流センサ30が検出した各相電流Iu,Iv,Iwと、電圧センサ31が検出した直流電圧VDCと、温度センサ32が検出したIGBT23の温度Tsとに基づいて、インバータ21及び22を構成する各IGBT23のゲートに与えるスイッチング信号を生成する。制御装置33は制御部に相当する。
図2は、制御装置33の内部構成を示す機能ブロック図である。3相/dq変換部34は、電流センサ30を介して検出した各相電流Iu,Iv,Iw電流を、ベクトル制御に用いるd,q及び0の各軸座標の電流Id,Iq,I0に変換する。零相電流I0については、各相電流Iu,Iv,Iwの和を取ることで算出される。すなわち、I0=Iu+Iv+Iwとなる。3相/dq変換部34が電流検出を行うタイミングは、例えばPWM制御におけるキャリア周期に同期するように設定されている。同様に、電流センサ30及び3相/dq変換部34は相電流検出部に相当する。また、3相/dq変換部34は零相電流検出部に相当する。
速度・位置推定部35は、モータ4の電圧・電流から速度ω,モータ電流周波数ωe及び回転位置θを推定する。回転位置θは、3相/dq変換部34及びdq/3相変換部36に入力される。速度制御部37は、入力された速度指令ωrefと推定された速度ωとから、例えば両者の差をPI演算することでq軸電流指令Iqrefを生成して出力する。d軸電流指令生成部38は、直流電圧VDCとdq軸の電圧振幅Vdqとから、例えば同様に両者の差をPI演算することでd軸電流指令値Idrefを生成して出力する。
電流制御部39は、q軸電流指令Iqrefとq軸電流Iqとの差分に応じてq軸電圧指令Vqを生成し、d軸電流指令Idrefとd軸電流Idとの差分に応じてd軸電圧指令Vdを生成する。零相電流制御部40は、零相電流指令I0refと3相/dq変換部34より入力される零相電流I0,及び速度・位置推定部35より入力される、モータ電流周波数ωeから零相電圧指令V0を生成し、1/(√2)倍して出力する。以降、零相電圧指令V0については、係数1/(√2)を省略する。
dq/3相変換部36は、各軸電圧指令Vq,Vd,V0を、2つのインバータ21及び22の3相電圧指令値Vu1,Vv1,Vw1,Vu2,Vv2,Vw2に(1)式により変換する。
Figure 2020031457
変調部42は、入力された電圧指令値よりインバータ1及び2を構成する各IGBT23のゲートに与えるスイッチング信号,PWM信号U1,V1,W1,X1,Y1,Z1,U2,V2,W2,X2,Y2,Z2を生成して出力する。変調部42には、速度ωが入力されている。
図3は、零相電流制御部40の詳細構成を示す機能ブロック図である。減算器43は、零相電流指令I0refと零相電流I0との差分をとり、増幅器44及び45に出力する。尚、本実施形態では、零相電流指令I0refは常時ゼロに設定することで零相電流I0の抑制を図る。増幅器44は、上記差分信号に比例制御ゲインKpを乗じた結果を加算器46に出力し、増幅器45は、同差分信号に共振制御ゲインKrを乗じた結果を減算器47に出力する。減算器47の出力信号は、積分器48により積分されて加算器46及び乗算器49に出力される。
乗算器49には、モータ電流周波数ωeの3倍値が入力されており、周波数3ωeに対して積分器48の積分結果が乗じられる。モータ電流周波数の3次高調波成分は、零相電流I0に相当するものである。乗算器49の乗算結果は、積分器50を介して減算器47に入力される。
減算器47は、増幅器45の出力信号より積分器50の積分結果を減じて積分器48に出力する。以上の構成において、増幅器44及び加算器46を除いた部分が、電流周波数の3次高調波に対する応答性を高めるように制御する共振制御部51を構成している。加算器46の加算結果が零相電圧V0となり、図示しない後段において1/(√2)倍されてから出力される。
次に、本実施形態の作用について図4から図8を参照して説明する。図4は、従来構成のPWM制御における、キャリア周期に同期した電流検出及び制御演算のタイミングを示すタイミングチャートである。キャリア周期の始点でU相,V相,W相,零相の各電流を検出し、検出した電流に基づいてモータ制御演算,続いて零相電流抑制制御演算が実行される。
モータ制御演算の具体的内容は、(1)3相/dq変換部34による電流座標変換処理,(2)速度・位置推定部35による速度・位置推定処理,(3)速度制御部37による速度制御,(4)電流制御部39による電流制御である。(4)の電流制御により生成された電圧指令Vq,Vdと零相電流抑制制御演算で生成した零相電圧V0とに基づいてPWM制御におけるデューティが更新され、PWM信号U1,V1,W1,X1,Y1,Z1,U2,V2,W2,X2,Y2,Z2が生成されて出力される。上記の(1)〜(4)の処理は、第1〜第4処理に相当する。
ここで、図5に示すように、零相電流の検出にはキャリア1周期分の遅れが生じるため、実際の零相電流と検出した零相電流とに位相差が生じる。零相電流の周波数はモータの回転数に比例するため、高回転領域では零相電流に対する検出遅れの割合が増えて位相差が増大する。これにより、零相電流を抑制する零相電圧指令V0と実際の零相電流との位相差が大きくなる。例えば、6極モータでキャリア周波数が5kHzの場合、図6に示すように、回転数50rpsでは零相電流を抑制できているが、60rpsでは零相電流が増大している。
そこで本実施形態では、キャリア周期に同期した電流検出及び制御演算を図7に示すように実行する。キャリア周期を前半,後半に2分割し、各相電流の検出を前半の始点と後半の始点とにそれぞれ行う。そして、キャリア周期の前半では(1)及び(2)の処理を行い、それらに続いて零相電流抑制制御演算及びデューティ更新処理を行う。また、キャリア周期の後半では(3)及び(4)の処理を行い、それらに続いて同様に、零相電流抑制制御演算及びデューティ更新処理を行う。
キャリア周期の前半では、当該周期で開始したモータ制御演算は完了しないので、1周期前に実行されたモータ制御演算で生成された電圧指令Vq,Vdと、当該周期で生成されたた零相電圧V0とからデューティを決定して更新する。そして、キャリア周期の後半では、当該周期で開始したモータ制御演算で生成された電圧指令Vq,Vdとキャリア周期後半で生成した零相電圧V0とからデューティを決定して更新する。
すなわち、モータ制御演算はキャリア周期毎に実行され、零相電流抑制制御はキャリアの半周期毎に実行される。これにより、キャリア周期及びモータ制御周期を変えることなく零相電流抑制制御が高速化され、演算負荷の増大が最低限に抑えられる。なお、キャリア1周期における零相電流抑制制御演算の実行回数は2回に限定されず、モータ制御演算の分割数の設定も任意である。
従来構成として例示した6極モータでキャリア周波数が5kHzの場合に本実施形態の制御を適用すると、図8に示すように、回転数70rpsにおいても零相電流が抑制できている。これにより、零相電流抑制制御の効果が高回転領域まで拡張できていることが分かる。
以上のように本実施形態によれば、オープン巻線構造のモータ4が有する3つの巻線端子に1次側インバータ21を接続し、残り3つの巻線端子に2次側インバータ22を接続する。コンバータ25は、交流電源25の電圧を直流に変換した直流電源を、インバータ21及び22に供給する。電流センサ30は、モータ4に流れる各相電流Iu,Iv,Iwを検出し、3相/dq変換部34は、インバータ21,22の間に流れる零相電流I0を検出する。
制御装置33は、各相電流Iu,Iv,Iwと零相電流I0とに基づいてPWM制御によりインバータ21及び22のスイッチングパターンを生成し、モータ4を駆動しつつ零相電流I0の電流量を調整する。そして、3相/dq変換部34による処理,零相電流I0の調整処理,及びスイッチングパターンを生成する処理を、PWM制御におけるキャリア周期中に複数回実行する。
具体的には、制御装置33は、各相電流の座標変換を行う第1処理と、モータ4の回転速度及び回転位置を推定する第2処理と、外部より入力される速度指令ωrefと、推定された回転速度ωとに基づいてモータ4の速度制御を行う第3処理と、記速度制御の結果である電流指令Idref,Iqrefを用いてdq軸電流制御を行い、dq軸電圧指令Vd,Vqを生成する第4処理を行う。
そして、キャリア周の前半に第1及び第2処理を実行し、後半に第3及び第4処理を実行し、キャリア周期の前半では、1周期前に実行された第4処理の結果に基づいて、スイッチングパターンにおけるデューティ指令を更新する。また、キャリア周期の後半では、当該周期に実行された第4処理の結果に基づいて前記デューティ指令を更新する。
これにより、モータ制御演算はPWMキャリアの1周期毎に、零相電流抑制制御はPWMキャリアの半周期毎に実行される。したがって、キャリア周期及びモータ制御周期を変えることなく零相電流抑制制御を高速化することができ、演算負荷の増大を最低限に抑えることができる。
そして、モータ4により空気調和機Eを構成する圧縮機2を駆動するようにしたので、空気調和機Eを安価に構成できる。
(その他の実施形態)
ノイズフィルタ26は、必要に応じて設ければ良い。
冷凍サイクル装置は、ヒートポンプ式温水器やチラー等の空気調和機以外に適用されるものでも良い。
冷凍サイクル装置以外のものに適用しても良い。
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、1はヒートポンプ式冷凍サイクル装置、2は圧縮機、4はモータ、21は1次側インバータ、22は2次側インバータ、23はIGBT、25はコンバータ、27は3相交流電源、30は電流センサ、33は制御装置、34は3相/dq変換部、40は零相電流制御部、42は変調部を示す。

Claims (3)

  1. 3相巻線がそれぞれ独立であり、6つの巻線端子を備えるオープン巻線構造のモータにおいて、前記6つの巻線端子のうち3つの巻線端子に接続される1次側インバータと、
    前記モータにおける残り3つの巻線端子に接続される2次側インバータと、
    交流電源の電圧を直流に変換した直流電源を、前記1次側インバータ及び前記2次側インバータに供給するコンバータと、
    前記モータに流れる各相電流を検出する相電流検出部と、
    前記1次側及び2次側インバータの間に流れる零相電流を検出する零相電流検出部と、
    前記相電流検出部により検出された各相電流と前記零相電流検出部により検出された零相電流とに基づいて、前記1次側及び2次側インバータをPWM(Pulse Width Modulation)制御して、前記モータを駆動しつつ前記零相電流量を調整する制御部と、
    前記1次側インバータ及び2次側インバータへのスイッチングパターンを生成する変調制御部とを備え、
    前記零相電流検出部による処理,前記制御部による処理,及び前記変調制御部による処理を、PWM制御におけるキャリア周期中に複数回実行するオープン巻線モータ駆動装置。
  2. 前記変調制御部は、前記各相電流の座標変換を行う第1処理と、
    前記モータの回転速度及び回転位置を推定する第2処理と、
    外部より入力される速度指令と、推定された回転速度とに基づいて前記モータの速度制御を行う第3処理と、
    前記速度制御の結果である電流指令を用いてdq軸電流制御を行い、dq軸電圧指令を生成する第4処理を行い、
    前記キャリア周期の前半に前記第1及び第2処理を実行し、後半に前記第3及び第4処理を実行し、
    前記キャリア周期の前半では、1周期前に実行された第4処理の結果に基づいて、前記スイッチングパターンにおけるデューティ指令を更新し、
    前記キャリア周期の後半では、当該周期に実行された第4処理の結果に基づいて、前記デューティ指令を更新する請求項1記載のオープン巻線モータ駆動装置
  3. 3相巻線がそれぞれ独立であり、6つの巻線端子を備えるオープン巻線構造のモータと、
    請求項1又は2記載のオープン巻線モータ駆動装置とを備える冷凍サイクル装置。
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