JP2005312274A - 交流電動機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】三角波の周波数を上げることなく、また、より高速なマイクロコンピュータを使用することなく電流制御応答の向上を実現すること。
【解決手段】三角波の正および負の頂点時刻位置から所定時間前の時刻位置にて電流サンプルホールドを行った電流値に対して三角波の頂点時刻位置での電流値に近い値となるように補償を加えた電流値について電流制御演算を実行して電圧指令値を生成し、それを三角波の頂点時刻位置に同期して更新し、PWMパルスパターンの発生に供する。電流制御演算では、電流リプル成分が殆ど含まれない電流に基づいて演算を実行するので、三角波の周波数を上げることなく無駄時間の低減と電流制御応答の向上が図れる。電流補償処理では、マイクロコンピュータの負荷分散を図りながら実行することができるので、より高速なマイクロコンピュータを使用する必要もない。
【選択図】 図1

Description

この発明は、交流電動機の制御装置に関するものである。
ここでは、この発明の理解を容易にするため、図13〜図21を参照して、従来の交流電動機の制御装置の構成と動作について説明する。図13は、交流電動機の制御装置の一般的な構成例を示すブロック図である。図13に示すように、制御装置60は、駆動制御する交流電動機61への電力供給を行うPWMインバータ66を制御するように構成される。PWMインバータ66の制御系は、電流検出部62、電流サンプルホールド部63、電流制御演算部64、PWMパルスパターン発生部67、三角波発生部67、電圧指令更新タイミング発生部68、および電流サンプルホールドタイミング発生部69を備えている。
以上の構成において、三角波発生部67は、PWMパルスパターン発生部65に対して三角波を与え、また、電流サンプルホールドタイミング発生部69および電圧指令更新タイミング発生部68に対して同期信号を与える。電流サンプルホールドタイミング発生部69と電圧指令更新タイミング発生部68は、三角波発生部67が発生する同期信号に従って互いの同期を取り、それぞれのタイミング信号を発生する。
電流検出部62は、交流電動機61を流れる駆動電流を検出し、それを電流サンプルホールド部63に与える。電流サンプルホールド部63は、電流検出部62にて検出された電流値を電流サンプルホールドタイミング発生部69からの電流サンプルホールドタイミング信号に従ってサンプリングし、それを電流制御演算部64に保持出力する。電流制御演算部64は、電流サンプルホールド部63が保持出力するサンプル電流信号に電流制御演算を施して電圧指令を生成し、それを電圧指令更新タイミング発生部68からの電圧指令更新タイミング信号に従って更新し、PWMパルスパターン発生部67に与える。PWMパルスパターン発生部67は、電流制御演算部64が更新出力する電圧指令と三角波発生部67からの三角波とに基づきパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)が施されたPWMパルスパターンを発生し、PWMインバータ66に与える。PWMインバータ66では、このPWMパルスパターンに従って半導体スイッチをオン動作またはオフ動作する制御が行われてPWM電圧が生成され、交流電動機61に供給される。
ここで、電流サンプルホールドタイミングは、三角波の正と負の各頂点時刻と一致する時刻位置に設定するのが一般的である(例えば特許文献1参照)。また、電圧指令更新タイミングも同様に三角波の正と負の各頂点時刻と一致する時刻位置に設定するのが一般的である(例えば特許文献2参照)。これは、三角波を用いたパルス幅変調において、三角波の正の頂点から負の頂点までの時間区間および負の頂点から正の頂点までの時間区間がそれぞれ最小の基準区間となるので、三角波の正負の頂点以外の時刻位置で、検出電流をサンプルホールドし、電圧指令を更新すると、パルス幅の精度が低下し、交流電動機への出力電圧精度が低下する可能性があることによる措置である。なお、以降の説明では、三角波の頂点間の時間区間を「ハーフキャリア区間」と呼ぶこととする。
つまり、図13では、電流サンプルホールドタイミング発生部69と電圧指令更新タイミング発生部68は、三角波発生部67が発生する同期信号に従って互いの同期を取り、それぞれの信号を上記したように三角波の頂点時刻位置で発生する場合が示されている。なお、電流サンプルホールドタイミング発生部69と電圧指令更新タイミング発生部68との間の同期の取り方としては、三角波発生部67から同期信号を受ける図13に示す構成だけでなく、電流サンプルホールドタイミング発生部69と電圧指令更新タイミング発生部68の一方から他方に同期信号を出力する構成もある。
図14は、以上のように動作する制御装置60での動作タイムチャートである。図14において、電圧指令72は、三角波71の各頂点時刻位置で階段状に増減変化しハーフキャリア区間内それを維持するように出力される。そして、電圧指令72とハーフキャリア区間との交差する時点がPWMインバータ66でのスイッチングタイミング76となる。この場合、三角波71の負の頂点時刻位置で発生する電流サンプルホールドタイミング信号73の立ち下がり時点からの所定期間内、電流制御演算74が行われる。それによって生成された電圧指令は、次の三角波71の正の頂点時刻位置で発生する電圧指令更新タイミング信号75によって更新され出力されるので、正の傾きを持つハーフキャリア区間にて生成された電圧指令72は、負の傾きを持つハーフキャリア区間においてPWMインバータ66でのスイッチング動作に反映される。したがって、図14に示すように、電流サンプルホールドタイミング信号73が発生して電流制御演算74が終了するまでの時間と生成した電圧指令がPWMインバータ66でのスイッチング動作に反映されるまでの時間との和は、無駄時間77となる。
次に、図15〜図18を参照してPWMパルスパターンの発生方法について説明する。図15は、PWMインバータ66の構成例を示す図である。図15では、2レベル3相PWMインバータの要部構成が示されている。図15に示すように2レベル3相PWMインバータは、直列に接続した半導体スイッチ(Q1,Q2)(Q3,Q4)(Q5,Q6)の3組を直流電源であるコンバータの正極端Pと負極端Nとの間に並列に接続した構成である。各半導体スイッチにはフライホイールダイオードが設けられている。図15では、半導体スイッチ(Q1,Q2)がU相、半導体スイッチ(Q3,Q4)がV相、半導体スイッチ(Q5,Q6)がW相であり、それぞれの接続端から三相電圧Vu,Vv,Vwが出力される。以降、半導体スイッチQ1,Q3,Q5を上側スイッチと称し、半導体スイッチQ2,Q4,Q6を上側スイッチと称する。
図16は、各相スイッチの状態に対応したPWM電圧ベクトルを説明する図である。図16において、PWM電圧ベクトルV1〜V6は、π/3[rad]毎の位相差を持ち、大きさがコンバータの出力電圧Vdcと等しいベクトルである。PWM電圧ベクトルV0,V7は、大きさがゼロのベクトルであり、零電圧ベクトルと呼ばれている。PWM電圧ベクトルV1の位相はU相と一致し、PWM電圧ベクトルV3の位相はV相と一致し、PWM電圧ベクトルV5の位相はW相と一致している。
PWMパルスパターン発生部65では、各相の電圧指令と三角波との大小関係を比較しU相の例で言えば、U相電圧指令が大きいときは上側スイッチQ1をオン動作させ、下側スイッチをオフ動作させるパターンを発生し、U相電圧指令が小さいときは下側スイッチQ2をオン動作させ、上側スイッチをオフ動作させるパターンを発生する。このように、PWMパルスパターン発生部65では、各相の上側スイッチと下側スイッチとを互いに排他的にオン・オフ動作させるパターンを発生する。
したがって、図15に示すPWMインバータでの各半導体スイッチのオン・オフ制御状態は、上側スイッチQ1,Q3,Q5がオンするか、下側スイッチQ2,Q4,Q6がオンするかの2通りの状態があり、三相では、8通りの状態が存在する。図17は、この8通りの状態における各相上側スイッチとPWM電圧ベクトルとの関係等を示す図である。
図17において、PWM電圧ベクトルV0は、上側スイッチQ1,Q3,Q5がオフ動作しているときのベクトルである。PWM電圧ベクトルV5は、上側スイッチQ1,Q3がオフ動作し、上側スイッチQ5がオン動作しているときのベクトルである。PWM電圧ベクトルV3は、上側スイッチQ1,Q5がオフ動作し、上側スイッチQ3がオン動作しているときのベクトルである。PWM電圧ベクトルV4は、上側スイッチQ1がオフ動作し、上側スイッチQ3,Q5がオン動作しているときのベクトルである。PWM電圧ベクトルV1は、上側スイッチQ1がオン動作し、上側スイッチQ3,Q5がオフ動作しているときのベクトルである。PWM電圧ベクトルV6は、上側スイッチQ1,Q5がオン動作し、上側スイッチQ3がオフ動作しているときのベクトルである。PWM電圧ベクトルV2は、上側スイッチQ1,Q3がオン動作し、上側スイッチQ5がオフ動作しているときのベクトルである。PWM電圧ベクトルV7は、上側スイッチQ1,Q3,Q5がオン動作しているときのベクトルである。
図17に示すように、各半導体スイッチをPWMパルスパターンに基づきオン動作またはオフ動作させることで、PWM電圧ベクトルV0〜V7を切り替えて平均的な指令電圧となるように、PWMパルスパターン発生部65では、PWMパルスパターンの発生を制御する。このとき、PWMパルスパターン発生部65では、最小の基準区間であるハーフキャリア区間での平均出力電圧ベクトルが指令電圧ベクトルと一致するようにPWMパルスパターンが発生されるためである。
図18は、ハーフキャリア区間でのPWM電圧ベクトルの推移を説明する図である。なお、図18では、電圧指令の大小関係とU相電圧指令の位相も併せて示されている。図18において、U相電圧指令の位相範囲は、0〜60、60〜120、120〜180、180〜240、240〜300、300〜360の6つである。各ハーフキャリア区間にて選択するPWM電圧ベクトルは、8つの中の4つであるが、その組み合わせが位相範囲毎に異なっている。但し、PWM電圧ベクトルV0,V7は、全ての組み合わせに含まれている。
このようにPWMインバータ66の各スイッチを高速にオン動作またはオフ動作させてPWM出力電圧ベクトルV0〜V7を切り替えていくことで、平均的な出力電圧の振幅と位相を制御することができる。すなわち、制御装置60は、任意の周波数、任意の振幅の電圧と電流、つまり所望の電力を交流電動機61に供給することができる。
ところで、交流電動機の制御装置では、電流制御応答を向上したいとの要請がある。例えば、サーボモータなどでは、電流制御応答を向上することで速度制御応答や位置制御応答の改善することができ、装置全体の性能向上が図れるためである。
図13に示した制御装置60において、電流制御応答を向上するには、図14に示した電流制御系の無駄時間77を短縮する方策や、三角波の周波数を高く設定する方策を採ることが考えられる。以下、それらについて検討する。
三角波の周波数を高く設定する方策では、パルス幅変調の特性上、高い周波数の三角波を確保することで、出力電圧の精度を高めることができるので、電流制御応答を向上させることができる。しかし、三角波の周波数を高く設定すると、PWMインバータ66において、スイッチングノイズや半導体スイッチの損失が増加することになるので、三角波の周波数の上昇による電流制御応答向上には限界がある。
一方、電流制御系の無駄時間77を短縮することによって電流制御応答の向上を図るには、一般的には、図19に示す方法がある。図19は、図14に示した無駄時間を短縮する場合の動作例を示すタイムチャートである。すなわち、その方法は、図19に示すように、電流制御演算74の終了と同時に電圧指令72を更新してPWMパルスパターンを発生し、同じハーフキャリア区間においてPWMインバータスイッチング76を行う方法である。この方法によれば、電圧指令72がPWMインバータスイッチング76に反映されるまでの時間を短縮することができ、図14に示した無駄時間77が無駄時間78と短くなり、電流制御応答の向上が実現できる。
ところが、図19に示した方法では、電圧指令の更新が三角波の正および負の頂点時刻位置で行われないので、図20や図21に示すような動作が行われる場合がある。図20と図21は、図19に示した電圧指令の更新が三角波の正および負の頂点時刻位置で行われない場合に生ずる可能性のある問題となる動作例を示すタイムチャートである。
図20に示すように、電圧指令72の値によっては、三角波71と交差しない電圧指令79が生ずる場合がある。その場合には、三角波71と交差しない電圧指令79は、PWMインバータのスイッチング76に反映されず、無駄時間が増加する。また、電圧指令を反映しないスイッチング80が行われ、出力電圧精度が低下する。
また、図21に示すように、電圧指令72の値によっては、電圧指令と複数回交差するハーフキャリア区間81が生ずる場合がある。その場合には、スイッチング回数の増加82が起こる。
図20や図21に示した問題に対しては、次のような対策が考えられる。すなわち、三角波の頂点時刻位置よりも前の時刻位置にて電流サンプルを行い、三角波の頂点時刻に同期して電圧指令を更新する方法である。この方法を用いると、図14に示した方法よりも電流制御系の無駄時間を短縮することができる。しかも、図20や図21に示したような問題も発生しない。しかし、この三角波の頂点時刻位置よりも前の時刻位置にて電流サンプルを行い、三角波の頂点時刻に同期して電圧指令を更新する方法では、PWM電圧による電流リプルの影響を受けるので、電流制御精度が低下するという問題がある。
例えば、特許文献3では、三角波の頂点時刻位置よりも前の時刻位置にて電流をサンプルホールドする技術が開示されているが、上記した電流リプルを回避するため、電流サンプルホールドする相間の順番を三角波の頂点毎にに入れ替えるなどの工夫を必要とする。また、この特許文献3による技術では、三角波頂点時刻後にも電流のサンプルホールド実行を必要とするので、本来の目的である電流制御応答の向上には結びつかない。
一方、上記した特許文献2では、以上述べた方法とは異なったアプローチとして、PWMインバータのデッドタイムによる電圧降下の特性を利用して電流制御系の無駄時間の短縮を図る技術が開示されている。この技術では、1制御周期前の電圧指令更新から電流サンプルホールドまでの期間にデッドタイム補償値の演算を予め行い、それをデッドタイム補償に使用するが、デッドタイム補償値演算は電流の極性に基づくので1制御周期前の値でも問題とはならない。その結果、電流サンプルホールドから電圧指令更新までの期間にデッドタイム補償値演算がなくなり、電流制御系の無駄時間の短縮ができる。しかし、この技術では、電流制御演算においてデッドタイム演算量の割合は小さく、無駄時間の短縮効果はそれほど見込めない。
特開平3−215182号公報 特開平9−121558号公報 特開平8−214581号公報
以上、説明したように、交流電動機の制御装置において、電流制御応答の向上を図るため電流制御系の無駄時間を短縮する場合に、三角波の頂点時刻位置にて電流サンプルを行い電流制御演算後に電圧指令を即座に更新する方法では、電圧指令値によっては無駄時間が却って増加する、或いはPWMインバータのスイッチング回数が増加し損失が増加するという問題がある。
一方、三角波の頂点時刻位置よりも前の時刻位置にて電流サンプルホールドを行い電流制御演算後に三角波の頂点時刻に同期して電圧指令を更新する方法では、サンプルホールド電流にPWM電圧による電流リプルが含まれるので電流制御精度が低下する。また、電流リプルを回避する対策が電流制御応答向上を結びつかない等の問題がある。
また、PWMインバータのデッドタイムによる電圧降下の特性を利用して電流制御系の無駄時間の短縮を図る方法では、電流制御演算においてデッドタイム演算量の割合は小さく、無駄時間の短縮効果はそれほど見込めないという問題がある。
したがって、従来では、図13で示した交流電動機の制御装置において、電流制御応答の向上を図るためには、スイッチング損失低減を犠牲にして三角波の周波数を高く設定せざるを得ず、制御装置に加える冷却能力を高める必要があった。
また、従来では、電流制御演算などの信号処理はマイクロコンピュータを用いて実現することが一般的であるが、演算無駄時間を削減するため、より高速なマイクロコンピュータを使用せざるを得ない場合があった。その結果、図13で示した交流電動機の制御装置において、電流制御応答の向上のために制御装置のコストアップを招いていた。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであり、三角波の周波数を上げることなく、また、より高速なマイクロコンピュータを使用することなく電流制御応答の向上を可能にする交流電動機の制御装置を得ることを目的とする。
上述した目的を達成するために、この発明にかかる交流電動機の制御装置は、三角波を発生する三角波発生手段と、前記三角波発生手段にて発生された三角波と電圧指令とに基づいてPWMパルスパターンを発生するPWMパルスパターン発生手段と、前記PWMパルスパターンに基づいて駆動される複数の半導体スイッチのオン・オフ動作によって交流電動機にPWM電力を供給するPWMインバータと、前記交流電動機に流れる駆動電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段にて検出された電流値を前記三角波の正および負の頂点時刻位置から所定時間前の時刻位置にてサンプルホールドする電流サンプルホールド手段と、電流サンプルホールド手段にてサンプルホールドされた電流信号に対して補償を加える電流補償手段と、前記電流補償手段にて補償されたサンプルホールド電流に基づき電圧指令値を演算しその電圧指令値を前記三角波の正および負の頂点時刻に同期して更新したものを前記PWMパルスパターン発生手段への電圧指令として出力する電流制御演算手段とを備えることを特徴とする。
この発明によれば、三角波の頂点時刻位置から所定時間前の時刻位置にてサンプルホールドした電流に対して三角波の頂点時刻位置における電流値に相当するように補償を加えるようにしたので、電流リプル成分が殆ど含まれない電流に基づいて電流制御演算を実行することができ、三角波の周波数を上げることなく、無駄時間の低減および電流制御応答の向上が図れる。電流補償処理は、マイクロコンピュータの負荷分散を図りながら実行することができるので、より高速なマイクロコンピュータを使用する必要もない。
この発明によれば、三角波の周波数を上げることなく、また、より高速なマイクロコンピュータを使用することなく電流制御応答の向上を図ることが可能になるという効果を奏する。
以下に図面を参照して、この発明にかかる交流電動機の制御装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による交流電動機の制御装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、実施の形態1による制御装置1は、駆動制御する交流電動機2への電力供給を行うPWMインバータ16を制御するように構成される。PWMインバータ16の制御系は、電流検出部11、電流サンプルホールド部12、電流補償部13、電流制御演算部14、PWMパルスパターン発生部15、三角波発生部17、電圧指令更新タイミング発生部18、および電流サンプルホールドタイミング発生部19を備えている。ここで、この実施形態1では、制御対象となる交流電動機2は誘導電動機2と表記する。
以上の構成において、三角波発生部17は、PWMパルスパターン発生部15に対して三角波aを与え、また、電流サンプルホールドタイミング発生部19および電圧指令更新タイミング発生部18に対して同期信号bを与える。電流サンプルホールドタイミング発生部19と電圧指令更新タイミング発生部18は、三角波発生部17が発生する同期信号bに従って互いの同期を取り、それぞれ、電流サンプルホールドタイミング信号cおよび電圧指令更新タイミング信号dを発生する。
ここで、この実施の形態1では、電圧指令更新タイミング発生部18は、三角波aの頂点時刻位置で電圧指令更新タイミング信号dを発生するが、電流サンプルホールドタイミング発生部19は、三角波aの頂点時刻よりも所定時間前の時刻位置で電流サンプルホールドタイミング信号cを発生するようになっている。
電流検出部11は、誘導電動機2を流れる駆動電流を検出し、それを電流サンプルホールド部12に与える。電流サンプルホールド部12は、電流検出部11にて検出された電流値を電流サンプルホールドタイミング信号cに従ってサンプリングし、それを保持出力する。電流サンプルホールド部12にてサンプルホールドされた電流信号eは、電流補償部13にて補償処理が施されて電流制御演算部14に入力する。電流制御演算部14は、電流補償部13にて補償処理が施された電流信号fに電流制御演算を施して電圧指令を生成し、それを電圧指令更新タイミング信号dに従って更新し、その更新した電圧指令gを電流補償部13とPWMパルスパターン発生部15とに与える。PWMパルスパターン発生部15は、電流制御演算部14が更新出力する電圧指令gと三角波aとに基づきパルス幅変調(PWM)が施されたPWMパルスパターンを発生し、PWMインバータ16に与える。PWMインバータ16では、このPWMパルスパターンに従って半導体スイッチをオン動作またはオフ動作する制御が行われてPWM電圧が生成され、誘導電動機2に供給される。
なお、図1では、電流サンプルホールドタイミング発生部19と電圧指令更新タイミング発生部18との間の同期の取り方としては、三角波発生部17から同期信号cを受ける場合を示したが、電流サンプルホールドタイミング発生部19と電圧指令更新タイミング発生部18の一方から他方に同期信号を出力する構成でも良い。
図2は、電流補償部13をパスした場合の制御装置1での動作タイムチャートである。図2において、電圧指令gは、三角波aの各頂点時刻位置で階段状に増減変化し、ハーフキャリア区間内それを維持するように出力される。そして、電圧指令gとハーフキャリア区間との交差する時点がPWMインバータ16でのスイッチングタイミング21となる。この場合、三角波aの負の頂点時刻位置よりも所定時間Δts前の時刻位置で発生する電流サンプルホールドタイミング信号cの立ち下がり時点からの所定期間内、電流制御演算20が行われる。それによって生成された電圧指令は、三角波aの負の頂点時刻位置で発生する電圧指令更新タイミング信号dによって更新され出力されるので、正の傾きを持つハーフキャリア区間にて生成された電圧指令gは、同じハーフキャリア区間においてPWMインバータ16でのスイッチング動作に反映される。
したがって、図2に示すように、電流サンプルホールドタイミング信号cが発生して電流制御演算20が終了するまでの時間と生成した電圧指令がPWMインバータ16でのスイッチング動作に反映されるまでの時間との和は、無駄時間23となるが、図14に示した無駄時間77よりも大幅に短縮される。
また、電圧指令更新タイミング信号dは、三角波aの頂点時刻に同期して発生し、ハーフキャリア区間では電圧指令gは更新されないので、PWMインバータ16のスイッチング回数の上昇を防ぐことができる。また、更新された電圧指令gは、三角波aと確実に交わるので、その同じハーフキャリア区間で確実にPWMインバータスイッチング21に反映させることができる。これによって、無駄時間23が短縮される上に大きく変動することがなくなり、電流制御応答の向上が図れる。
ここで、図2に示すように、三角波aの頂点時刻位置から所定時間Δts前の時刻位置にて発生する電流サンプルホールドタイミング信号cを用いると、PWM電圧ベクトルによる電流リプルがサンプルホールドした電流信号eに含まれるので、電流の制御精度が低下する。このリプル成分は、オンラインでは基本波成分との分離が非常に困難である。そこで、三角波aの頂点時刻位置でのサンプルホールド電流には電流リプル成分はほとんど含まれないことを利用する。
すなわち、電流補償部13にて三角波の頂点時刻位置よりも所定時間Δts前にサンプルホールドした電流信号eに対して三角波aの頂点時刻位置における電流値に相当する電流値となるような補償を加える。このように補償されたサンプルホールド電流信号fを電流制御演算部14での制御に用いると、電流リプル成分が抑制されているので、電流制御精度が向上する。さらに見かけ上、図3に示すような動作タイミングを実行していることになる。
図3は、電流補償部13を加入した場合の制御装置1での動作タイムチャートである。図3に示すように、電流補償部13を加入すると、三角波aの各頂点時刻位置にて、電流サンプルホールドタイミング信号cの発生と、電流制御演算20と、電圧指令更新タイミング信号dの発生とが行われ、その頂点時刻位置を過ぎた時刻位置であって次の頂点時刻側に余り大きくは経過しない時刻位置において、PWMインバータスイッチング21に反映される動作が見かけ上行われることになる。したがって、無駄時間23を大幅に短縮でき、電流制御応答の向上が実現できる。
以下、電流補償部13について詳細に説明する。まず、電流補償値fの演算法について説明する。この実施の携帯1では、電流補償値fの算出に誘導電動機モデルを利用する。誘導電動機2の回転座標上の回路方程式は式(1−1)で示される。
Figure 2005312274
なお、式(1−1)において、Vdはd軸電圧、Vqはq軸電圧、idはd軸電流、iqはq軸電流、Φrdはd軸2次磁束、Φrqはq軸2次磁束、Mは相互インダクタンス、Rsは1次抵抗値、Rrは2次抵抗値、Lsは1次インダクタンス、Lrは2次インダクタンス、ωは電源周波数、ωseはすべり周波数、σは漏れ係数、Pは微分演算子である。
d軸を誘導電動機2の2次磁束ベクトルと同一の方向に設定し、2次磁束の応答を1次電流の応答と比較して遅いと仮定すると、式(1−1)は式(1−2)に変形できる。
Figure 2005312274
ここで、式(1−2)の左辺は電流の微分値である。これに電流サンプルホールドタイミング信号cの発生時刻から三角波頂点時刻までの時間Δtsをかけて電流差分値を推定すると式(1−3)となる。なお、式(1−3)において、添字smpはサンプルホールド電流、添字diffは電流差分値を示している。
Figure 2005312274
式(1−3)の右辺第2項のXd、Xqは、電流サンプルホールドタイミング信号cの発生時刻位置から三角波aの頂点時刻位置までのPWM電圧ベクトルとその発生時間によって定まる。図4は、式(1−3)の右辺第2項のXd、Xqの計算方法を説明する図である。図4において、Tc/2は、三角波aのハーフキャリア区間であり、正の傾きを持つハーフキャリア区間が示されている。
図4おいて、電圧指令Vmax、Vmid、VminによってPWM電圧ベクトルVmおよびPWM電圧ベクトルVnが発生する。図4では、PWM電圧ベクトルVmは、三角波aの負の頂点時刻から正の傾きを持って上昇するハーフキャリア区間が時間Δtmin経過後に電圧指令Vminと交わる時刻から時間Δtmid(区間(1)である)経過後に電圧指令Vmidと交わる時刻までの期間(2)内に発生している。PWM電圧ベクトルVnは、三角波aの負の頂点時刻から正の傾きを持って上昇するハーフキャリア区間が時間Δtmid経過後に電圧指令Vmidと交わる時刻から時間Δtmax経過後に電圧指令Vmaxと交わる時刻までの期間(3)内に発生している。したがって、時間Δtmin、Δtmid、Δtmaxは、電圧指令の更新直後に求められる。なお、区間(4)は、ハーフキャリア区間が時間Δtmax経過後から正の頂点時刻に至る時間である。
式(1−3)の第2項のXd、Xqは、PWM電圧ベクトルによる電圧値と発生時間との積であるので、図4に示すように、電流サンプルホールドタイミング25が期間(3)内に設定されるときは、式(1−4)を用いて計算できる。
Figure 2005312274
PWM電圧ベクトルVnによる電圧値Vd(Vn)、Vq(Vn)は、図17に示すように決定される。但し、図17に示した電圧値は、2相αβ静止座標上の値であるので、式(1−4)に用いるには回転座標変換を施す必要がある。また、図18に示すように、PWM電圧ベクトルは、3相の電圧指令の大小関係によってテーブルを引いて求めるが、電圧指令の位相によるテーブルとしてもよい。また、図4では、電流サンプルホールドタイミング25が区間(3)内に設定される場合を示しているが、他の区間に設定される場合でも同様に計算できる。すなわち、区間(1)の場合には式(1−5)を用いて計算でき、区間(2)の場合には式(1−6)を用いて計算できる。但し、区間(4)では、PWM電圧ベクトルは発生しないのでXd、Xqは値0となる。なお、電圧指令に3次高調波が重畳されている場合や、PWMインバータが2相のみのスイッチングを行う2相変調動作時においても式(1−4)、式(1−5)または式(1−6)は同様に計算できることは言うまでもない。
Figure 2005312274
以上求めたXd、Xqを用いて式(1−3)を演算する。式(1−3)からサンプルホールド電流に対する補償式は式(1−7)となる。なお、式(1−7)において添字cは補償後の電流fを示している。
Figure 2005312274
ここで式(1−7)の第1項の係数行列において、dq軸の干渉成分は非常に小さい値となることが多い。また、dq軸の直達成分は1に近い値となることが多い。このため、式(1−7)の第1項の係数行列を単位行列と近似し、式(1−8)で演算してもよい。これによって演算量の削減が可能となる。
Figure 2005312274
次に、電流補償部13の構成について説明する。すなわち、電流補償部13は、式(1−4)〜式(1−6)を用いたXd、Xqの演算、および、電流補償式{式(1−7)または式(1−8)}の演算を実行する。したがって、電流補償部13は、例えば図5に示すように、Xd、Xqの演算を行うXdXq演算部26と、電流補償式演算部27とで構成される。
図5において、XdXq演算部26は、電圧指令更新後から次回の電流サンプルホールドまでの間に、電圧指令gからXd、Xqを演算し、電流補償式演算部27に与える。電流補償式演算部27は、サンプルホールド電流信号eとXd、Xqとを式(1−7)または式(1−8)に適用して補償後の電流信号fを計算する。なお、電流補償式{式(1−7)または式(1−8)}の演算は、三角波の正および負の頂点時刻よりも所定時間後の時刻位置において実行するようになっている。
これによって、三角波頂点時刻から所定時間Δts前のサンプルホールド電流から三角波頂点時刻位置での電流に相当する値が得られる。補償された電流値fを電流制御演算に用いると、図3に示すように、見かけ上電流制御演算による無駄時間を非常に小さくでき、電流制御応答の大幅な向上が可能となる。また、電流リプルの影響が少ない電流値を制御に使用できるので、電流制御精度の向上する。
なお、式(1−7)および式(1−8)の第2項、第3項の演算量は少なくはない。しかし、式(1−7)や式(1−8)は、三角波の正および負の頂点時刻位置で行われる電圧指令更新後から次回の電流サンプルホールドまでの区間にて予め演算が可能である。すなわち、マイクロコンピュータが電流制御演算等を行っていない間に演算を行うことになるので、演算負荷が分散でき、より高速なマイクロコンピュータを用意する必要がない。もちろん、演算能力に余力がある場合には電流サンプルホールド後に実行しても問題がないことは言うまでもない。
また、式(1−7)および式(1−8)の導出には、回転座標上の誘導電動機モデルを使用し、回転座標上の電流に対する補償法について示したが、静止座標上のモデルを基づいても同様な手順で実行できる。
以上説明したように、この実施の形態1によれば、三角波周波数を高く設定したり、制御演算を行うマイクロコンピュータとしてより高速なものを使用したりすることなく、電流制御応答の向上が可能となる。このためコストアップすることなく性能向上を図ることが可能である。逆に、電流制御応答を維持したまま三角波周波数を低下させることも可能である。これによって、スイッチング損失が減少し、制御装置の冷却構造の簡易化が可能となり、装置の小型化、低コスト化が実現できる。
実施の形態2.
図6は、この発明の実施の形態2による交流電動機の制御装置の構成を示すブロック図である。なお、図6では、図1(実施の形態1)に示した構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、実施の形態2に関わる部分を中心に説明する。
すなわち、図6に示すように、この実施の形態2では、図1(実施の形態1)に示した構成において、制御対象である交流電動機が、交流電動機(誘導電動機)2に代えて、交流電動機(同期電動機)31となっている。また、この実施の形態2による制御装置30では、図1(実施の形態1)に示した制御装置1における電流補償部13に代えて電流補償部32が設けられている。電流補償部32は、例えば図7に示すように構成され、図5に示した電流補償式演算部27を電流補償式演算部35に代えた構成となっている。
ここでは、同期電動機31として表面磁石型永久磁石同期電動機を例に挙げて、電流補償部32の動作について説明する。表面磁石型永久磁石同期電動機の回転座標上の回路方程式は、式(2−1)で示される。
Figure 2005312274
なお、式(2−1)において、Vdはd軸電圧、Vqはq軸電圧、idはd軸電流、iqはq軸電流、Raは巻線抵抗値、Laはインダクタンス、ωは電源周波数、Pは微分演算子である。そして、式(2−1)を変形すると、式(2−2)が得られる。
Figure 2005312274
電流サンプルホールドタイミングから三角波頂点までの時間Δts(図4参照)を用いると、電流差分値は、式(2−3)となる。
Figure 2005312274
式(2−3)で得られた電流差分値を補償に用いる。補償電流の計算式は、式(2−4)となる。
Figure 2005312274
なお、式(2−4)の第1項の係数行列において、dq軸の干渉成分は非常に小さい値となることが多い。また、dq軸の直達成分は1に近い値となることが多い。そのため、式(2−4)の第1項の係数行列を単位行列と近似し、式(2−5)で演算してもよい。これによれば、演算量の削減が可能となる。
Figure 2005312274
上記の式(2−4)および式(2−5)に用いられるXd、Xqは、実施の形態1にて説明したように、PWMインバータ16のPWM電圧ベクトルとその発生時間との積で決定する値である。
要するに、電流補償部32は、式(2−4)または式(2−5)を演算して電流を補償する。なお、電流補償式{式(2−4)または式(2−5)}の演算は、三角波の正および負の頂点時刻よりも所定時間後の時刻位置において実行するようになっている。これによって、三角波頂点時刻から所定時間Δts前のサンプルホールド電流から三角波頂点時刻位置での電流に相当する値が得られる。補償された電流値hを電流制御演算に用いると、実施の形態1と同様に、見かけ上電流制御演算による無駄時間が非常に小さくでき、電流制御応答の大幅な向上が可能となる。また、電流リプルの影響が少ない電流値を制御に使用できるので、電流制御精度の向上する。
また、実施の形態1で示した式(1−7)や式(1−8)と同様に、式(2−4)および式(2−5)の第2項、第3項の演算量は少なくはない。しかし、式(2−4)や式(2−5)は、三角波の正および負の頂点時刻に行われる電圧指令更新時刻から次回の電流サンプルホールドまでの区間にて予め演算が可能であるので、実施の形態1と同様に、演算負荷が分散でき、より高速なマイクロコンピュータを用意する必要がない。
なお、式(2−4)および式(2−5)の導出には、回転座標上の永久磁石同期電動機モデルを使用し、回転座標上の電流に対する補償法について示したが、静止座標上のモデルに基づいても同様な手順で実行できる。
以上説明したように、実施の形態2によれば、三角波周波数を高く設定したり、制御演算を行うマイクロコンピュータとしてより高速なものを使用したりすることなく、電流制御応答の向上が可能となる。このためコストアップすることなく性能向上を図ることが可能である。逆に、電流制御応答を維持したまま三角波周波数を低下させることも可能である。これによって、スイッチング損失が減少し、制御装置の冷却構造の簡易化が可能となり、装置の小型化、低コスト化が実現できる。
また、同期電動機の電流制御応答の向上によって、上位の速度制御応答や位置制御応答の向上も可能となる。特に、サーボなど高制御応答を要求される分野に適用される場合には有効である。なお、この実施の形態2では、表面磁石型永久磁石同期電動機を例に挙げて説明したが、埋込磁石型同期電動機や磁石を持たない巻線界磁型同期電動機、さらにシンクロナスリラクタンスモータの制御にも同様に適用できることは言うまでもない。
実施の形態3.
図8は、この発明の実施の形態3による交流電動機の制御装置の構成を示すブロック図である。なお、図8では、図1(実施の形態1)に示した構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、実施の形態3に関わる部分を中心に説明する。
すなわち、図8に示すように、この実施の形態3では、図1(実施の形態1)に示した構成において、制御対象である交流電動機が、交流電動機(誘導電動機)2に代えて、交流電動機41となっている。つまり、交流電動機41は、誘導電動機2や同期電動機31である。
また、この実施の形態3による制御装置40では、図1(実施の形態1)に示した制御装置1における電流サンプルホールドタイミング発生部19に代えて電流サンプルホールドタイミング発生部42が設けられ、電流補償部13に代えて電流補償部43が設けられている。電流補償部43は、例えば図9に示すように構成され、図5に示した電流補償式演算部27に代えて、iDiff(n)演算部44と加算器45と減算器46と増幅器47と差分演算部48とが設けられている。
図10は、制御装置41の動作を説明するタイムチャートである。この実施の形態3では、図10に示すように、三角波頂点時刻よりも時間Δts前にてサンプルホールドした電流と三角波頂点時刻位置にてサンプルホールドした電流との差分値を用いて補償を行う場合の構成例が示されている。この補償方法によってもサンプルホールド電流は三角波頂点時刻での電流値に近い値となり、電流リプルの影響が抑制できる。同時に見かけ上の電流制御演算時間を非常に小さくすることができるので電流制御応答の向上が図れる。
まず、図10を参照して、この実施の形態2に関わる部分のタイミング関係について説明する。図10に示すように、電流サンプルホールドタイミング発生部42が発生する電流サンプルホールドタイミング信号iは、三角波頂点時刻よりも時間Δts前にて発生する電流サンプルホールドタイミング信号Xと、三角波頂点時刻にて発生する電流サンプルホールドタイミング信号Yとからなる。図10では、三角波頂点時刻よりも時間Δts前にて発生する電流サンプルホールドタイミング信号X(n−1),X(n),X(n+1)と、三角波頂点時刻にて発生する電流サンプルホールドタイミング信号Y(n−1),Y(n),Y(n+1)とが示されている。
したがって、電流サンプルホールド部12が出力するサンプルホールド電流jは、電流検出部11が出力する検出電流(図10に示す電流波形49)を、タイミングXでサンプルホールドした電流値とタイミングYでサンプルホールドした電流値とからなる。図10では、三角波頂点時刻よりも時間Δts前にてサンプルホールドした電流ix(n−1),ix(n),ix(n+1)と、三角波頂点時刻位置にてサンプルホールドした電流iy(n−1),iy(n),iy(n+1)とが示されている。
図9に示すiDiff(n)演算部44では、電流サンプルホールド部12が出力するサンプルホールド電流jに含まれる2つの電流値の差分を式(3−1)によって求めて、加算器45の一方の入力端に与えるようになっている。図10では、電流差分値iDiff(n−1),iDiff(n),iDiff(n+1)とが示されている。
Figure 2005312274
図9に示すXd、Xq演算部26では、実施の形態1にて説明した方法で、Xd、Xqの演算を行い、差分演算部48に出力するが、図10に示すように、三角波aの各ハーフキャリア区間毎に、{Xd(n−1)、Xq(n−1)}、{Xd(n1)、Xq(n)}、{Xd(n+1)、Xq(n+1)}・・と順々に演算する。
次に、電流補償部43の構成と動作について説明する。iDiff(n)演算部45にて得られた電流差分値iDiff(n)は、交流電動機41の電気時定数とPWM電圧ベクトルとによって決定される。すなわち、電流差分値iDiff(n)には、時点n−1にて更新された{Xd(n−1)、Xq(n−1)}による成分が含まれている。同様に電流差分値iDiff(n+1)には、時点nにて更新された{Xd(n)、Xq(n)}による成分が含まれている。
一般に、交流電動機41の電気時定数は、三角波周期と比較して十分長いので、電流差分値iDiff(n)と電流差分値iDiff(n+1)との違いは、主にPWM電圧ベクトルによるXdおよびXqの違いに依存する。すなわち、{Xd(n)、Xq(n)}と{Xd(n−1)、Xq(n−1)}との差によって電流差分値iDiff(n+1)が推定できる。
この実施の形態3では、電流差分値iDiff(n)は、サンプルホールド電流iX(n+1)の補償に用いる。ここで、電流差分値iDiff(n+1)をサンプルホールド電流iX(n+1)の補償に用いることができれば、補償精度の向上が可能である。しかし、電流差分値iDiff(n+1)は、サンプルホールド電流iY(n+1)が得られた後にのみ求めることができるので、電流差分値iDiff(n+1)をサンプルホールド電流iX(n+1)の補償に使用することはできない。
そこで、電流差分値iDiff(n+1)の代替として、電流差分値iDiff(n)から電流差分値iDiff(n+1)に相当する値iDiffc(n)を推定して補償を行う。前述したXdおよびXqの違いに基づき、iDiffc(n)の計算式は、式(3−2)となる。
Figure 2005312274
図9に示す差分演算部48では、現制御周期(ハーフキャリア区間)でのXd、Xqと1制御周期(ハーフキャリア区間)前でのXd、Xqとの差分を演算する。演算された差分値は、増幅器47にて増幅され、加算器45の他方の入力端に印加される。すなわち、差分電流値iDiffと、差分Xd、Xqとが加算器45にて加算される。減算器46では、サンプルホールド電流jから加算器45での加算結果を引き算し、それを補償した電流kとして電流制御演算部14に与える。
ここで、増幅器47のゲインKは、PWM電圧ベクトルが電流差分に寄与する量を変化させるものである。ゲインKが適切に設定されていれば、電流差分値iDiff(n+1)と推定差分値iDiffc(n)とは非常に近い値となる。もし、値が大きく離れている場合には、それを利用してゲインKの自動調整を行うことも可能である。
なお、式(3−2)は、回転座標上の電流を対象として記述しているが静止座標上においても同様な演算が可能である。この場合Xd、Xqの演算において回転座標変換を施した電圧を用いる必要はなく、図17に示した電圧値を直接用いることができる。
また、式(3−2)による電流差分値iDiffc(n)を利用した補償について説明したが、電流差分値iDiffc(n)の代わりに電流差分値iDiff(n−2)を用いてもよい。PWM電圧ベクトルは同じ電圧指令値であっても、三角波の上りまたは下りによって発生時間が前後する。そのため電流差分値iDiff(n−2)を補償に用いると三角波の上りまたは下りを区別して電流補償することができる。勿論、式(3−2)を利用する場合に比べて電流補償精度はやや低下するが、より簡易な補償が可能である。
さらに、PWM電圧ベクトルの影響がない場合では推定差分値iDiffc(n)の代わりに電流差分値iDiff(n)を用いても補償が可能であることは言うまでもない。加えて、式(3−2)の実行には、交流電動機モデルやパラメータは必要ない。また、特定電動機モデルに基づく演算ではないので、交流電動機が誘導電動機であるか同期電動機であるかを問わず、各種の交流電動機を駆動制御する制御装置に対して容易に適用が可能である。
以上説明したように、この実施の形態3によれば、三角波周波数を高く設定したり、制御演算を行うマイクロコンピュータとしてより高速なものを使用したりすることなく、電流制御応答の向上が可能となる。このためコストアップすることなく性能向上を図ることが可能である。逆に、電流制御応答を維持したまま三角波周波数を低下させることも可能である。これによって、スイッチング損失が減少し、制御装置の冷却構造の簡易化が可能となり、装置の小型化、低コスト化が実現できる。
加えて、実施の形態3によれば、交流電動機のモデルやパラメータを必要しない簡易な手法であるので、交流電動機全般に容易に適用できる。
実施の形態4.
図11は、この発明の実施の形態4による交流電動機の制御装置の構成を示すブロック図である。なお、図11では、図1(実施の形態1)に示した構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、実施の形態4に関わる部分を中心に説明する。
すなわち、図11に示すように、この実施の形態4では、図1(実施の形態1)に示した構成において、制御対象である交流電動機が、交流電動機(誘導電動機)2に代えて、交流電動機41となっている。つまり、交流電動機41は、誘導電動機2や同期電動機31である。
また、この実施の形態4による制御装置50では、図1(実施の形態1)に示した制御装置1における電流補償部13に代えて電流制御演算部51が設けられ、電流制御演算部14に代えて電圧指令補償部52が設けられている。
電流制御演算部51は、電流サンプルホールド部12が三角波頂点時刻位置から時間Δts前の時刻位置でサンプルホールドした電流eに電流制御演算を施して電圧指令mを生成し、それを電圧指令補償部52に与える。電圧指令補償部52は、三角波頂点時刻位置から時間Δts前の時刻位置でサンプルホールドによって三角波頂点時刻位置における電流に相当する電流値が得られるように電圧指令mに補償を加えた電圧指令を生成し、それを電圧指令更新タイミング信号dに従って更新し、その更新した電圧指令nをPWMパルスパターン発生部15に与える。
以下、電圧指令補償部52の動作について詳細に説明する。電圧指令補償部52では、三角波aが正の頂点から負の頂点に移行する負の傾きを持つハーフキャリア区間では、電圧指令値mに対して所定の正値を加算してPWMパルスパターン発生部15に出力する。一方、電圧指令補償部52では、三角波aが負の頂点から正の頂点に移行する正の傾きを持つハーフキャリア区間では、電圧指令値mから所定の正値を減算してPWMパルスパターン発生15に出力する。電圧指令値mに対して加算または減算する所定値ΔVは、式(4−1)を用いて決定する。
Figure 2005312274
なお、式(4−1)において、VdcはPWMインバータ16の直流リンク電圧(図15参照)、Tchはハーフキャリア区間の時間、Δtsは電流サンプリングポイントから三角波の頂点までの所定時間である。
図12は、電圧指令補償部52の動作を説明するタイムチャートである。なお、図12では、理解を容易にするため電圧指令を単相としている。図12において、三角波aの頂点時刻位置から所定時間Δts前の時刻位置にて発生する電流サンプルホールドタイミング信号cに基づく補償前の電圧指令55は、図1において電流補償部13をパスした場合に得られる図2における電圧指令gに相当する。電圧指令補償前のPWM電圧ベクトル56は、補償前の電圧指令55と三角波aの各ハーフキャリア期間との交差区間内に生成される。
一方、電圧指令補償部52による補償後の電圧指令nは、電流サンプルホールドタイミング信号cが恰も三角波aの頂点時刻位置にて発生したかのように出力されるので、電圧指令補償後のPWM電圧ベクトル57は、電圧指令補償前のPWM電圧ベクトル56を所定時間Δtsだけ早めたタイミングで発生することになり、三角波aは、所定時間Δtsだけシフトした仮想的な三角波58に置換されることになる。
このように、電圧指令補償部52にて電圧指令が補償されると、PWM電圧ベクトルの発生が早まり、見かけ上三角波の位相が移動する。その結果、三角波頂点よりΔtsだけ前に設定した電流サンプリングタイミングにおいて、三角波頂点にてサンプルホールドした電流値に相当する電流信号を得ることができる。このため、見かけ上の電流制御演算時間による無駄時間が非常に小さくなり、電流制御応答の向上が実現できる。
以上説明したように、この実施の形態4によれば、三角波周波数を高く設定したり、制御演算を行うマイクロコンピュータとしてより高速なものを使用したりすることなく、電流制御応答の向上が可能となる。このためコストアップすることなく性能向上を図ることが可能である。逆に、電流制御応答を維持したまま三角波周波数を低下させることも可能である。これによって、スイッチング損失が減少し、制御装置の冷却構造の簡易化が可能となり、装置の小型化、低コスト化が実現できる。
加えて、実施の形態4によれば、交流電動機のモデルやパラメータを必要しない簡易な手法であるので、交流電動機全般に容易に適用できる。
以上のように、この発明にかかる交流電動機の制御装置は、三角波周波数を高く設定したり、制御演算を行うマイクロコンピュータとしてより高速なものを使用したりすることなく、電流制御応答の向上を図るのに有用であり、特に、装置の小型化、低コスト化を実現するのに適している。
この発明の実施の形態1による交流電動機の制御装置の構成を示すブロック図である。 図1に示す電流補償部をパスした場合の制御装置での動作タイムチャートである。 図1に示す電流補償部を加入した場合の制御装置での動作タイムチャートである。 式(1−3)の右辺第2項のXd、Xqの計算方法を説明する図である。 図1に示す電流補償部の構成例を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2による交流電動機の制御装置の構成を示すブロック図である。 図6に示す電流補償部の構成例を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3による交流電動機の制御装置の構成を示すブロック図である。 図8に示す電流補償部の構成例を示すブロック図である。 図8に示す制御装置の動作を説明するタイムチャートである。 この発明の実施の形態4による交流電動機の制御装置の構成を示すブロック図である。 図11に示す電圧指令補償部の動作を説明するタイムチャートである。 交流電動機の制御装置の一般的な構成例を示すブロック図である。 図13に示す制御装置の動作を説明するタイミングチャートである。 図13に示すPWMインバータの構成例を示す図である。 図15に示す2レベル3相PWMインバータでの各相スイッチの状態に対応したPWM電圧ベクトルを説明する図である。 8通りの状態における各相上側スイッチとPWM電圧ベクトルとの関係等を示す図である。 ハーフキャリア区間でのPWM電圧ベクトルの推移、電圧指令の大小関係、U相電圧指令の位相を説明する図である。 図14に示した無駄時間を短縮する場合の動作例を示すタイムチャートである。 図19に示した電圧指令の更新が三角波の正および負の頂点時刻位置で行われない場合に生ずる可能性のある問題となる動作例(その1)を示すタイムチャートである。 図19に示した電圧指令の更新が三角波の正および負の頂点時刻位置で行われない場合に生ずる可能性のある問題となる動作例(その2)を示すタイムチャートである。
符号の説明
1,30,40,50 制御装置
2 交流電動機(誘導電動機)
11 電流検出部
12 電流サンプルホールド部
13,32,43 電流補償部
14,51 電流制御演算部
15 PWMパルスパターン発生部
16 三角波発生部
18 電圧指令更新タイミング発生部
19,42 電流サンプルホールドタイミング発生部
26,Xd,Xq 演算部
27,35 電流補償式演算部
31 交流電動機(同期電動機)
41 交流電動機(誘導電動機、同期電動機)
44 iDiff(n)演算部
45 加算器
46 減算器
47 増幅器
48 差分演算部
52 電圧指令補償部

Claims (5)

  1. 三角波を発生する三角波発生手段と、
    前記三角波発生手段にて発生された三角波と電圧指令とに基づいてPWMパルスパターンを発生するPWMパルスパターン発生手段と、
    前記PWMパルスパターンに基づいて駆動される複数の半導体スイッチのオン・オフ動作によって交流電動機にPWM電力を供給するPWMインバータと、
    前記交流電動機に流れる駆動電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段にて検出された電流値を前記三角波の正および負の頂点時刻位置から所定時間前の時刻位置にてサンプルホールドする電流サンプルホールド手段と、
    電流サンプルホールド手段にてサンプルホールドされた電流信号に対して補償を加える電流補償手段と、
    前記電流補償手段にて補償されたサンプルホールド電流に基づき電圧指令値を演算しその電圧指令値を前記三角波の正および負の頂点時刻に同期して更新したものを前記PWMパルスパターン発生手段への電圧指令として出力する電流制御演算手段と、
    を備えることを特徴とする交流電動機の制御装置。
  2. 前記電流補償手段は、
    前記電流制御演算手段が更新出力する電圧指令に基づいて電流補償処理を実行する構成を備えることを特徴とする請求項1に記載の交流電動機の制御装置。
  3. 前記電流補償手段は、
    過去の電流サンプルホールド値に基づいて電流補償処理を実行する構成を備えることを特徴とする請求項1に記載の交流電動機の制御装置。
  4. 前記電流補償手段は、
    前記三角波の正および負の頂点時刻位置から所定時間後の時刻位置にて電流補償処理を実行する構成を備えることを特徴とする請求項1に記載の交流電動機の制御装置。
  5. 三角波を発生する三角波発生手段と、
    前記三角波発生手段にて発生された三角波と電圧指令とに基づいてPWMパルスパターンを発生するPWMパルスパターン発生手段と、
    前記PWMパルスパターンに基づいて駆動される複数の半導体スイッチのオン・オフ動作によって交流電動機にPWM電力を供給するPWMインバータと、
    前記交流電動機に流れる駆動電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段にて検出された電流値を前記三角波の正および負の頂点時刻位置から所定時間前の時刻位置にてサンプルホールドする電流サンプルホールド手段と、
    電流サンプルホールド手段にてサンプルホールドされた電流信号基づき電圧指令値を演算する電流制御演算手段と、
    前記電流制御演算手段が求めた電圧指令値に対して、前記三角波の正の傾きを持つハーフキャリア区間では所定の正値を減算する操作を行い、前記三角波の負の傾きを持つハーフキャリア区間では所定の正値を加算する操作を行い、そのように補償した電圧指令値を前記三角波の正および負の頂点時刻に同期して更新したものを前記PWMパルスパターン発生手段への電圧指令として出力する電圧指令補償手段と、
    を備えることを特徴とする交流電動機の制御装置。


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