JPWO2014049867A1 - ヒートポンプ装置、空気調和機及び冷凍機 - Google Patents

ヒートポンプ装置、空気調和機及び冷凍機 Download PDF

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Abstract

コストを抑制しつつ、低回転速度または低負荷であっても、センサレスベクトル制御が可能なモータを備えた圧縮機を有するヒートポンプ装置を得る。本発明のヒートポンプ装置は、モータ21により駆動され、冷媒の圧縮機14と、モータ21に電圧を印加するインバータ部12と、モータ電流の電流センサ26a,26bと、インバータ部12へ駆動信号を出力するインバータ制御部13と、を備え、インバータ制御部13は、電圧指令演算部25と、駆動信号生成部23と、を備え、駆動信号生成部23は、電流センサ26a,26bからの信号により圧縮機14の必要冷媒圧縮量を決定し、振幅と位相を決定して駆動信号生成部23に駆動信号を生成させる振幅位相決定部33を備え、電圧指令演算部25は、モータ21が低回転速度または低負荷の場合に、該回転速度または該負荷に応じて電流センサ26a,26bからの信号に補正を行う。

Description

本発明は、圧縮機を用いたヒートポンプ装置、空気調和機及び冷凍機に関する。
従来のヒートポンプ装置の圧縮機においては、圧縮機に備えられた永久磁石同期モータの磁極位置をセンサレスで制御するに際して、一般的にベクトル制御が用いられている。ベクトル制御では、モータの電流をd軸成分とq軸成分に分離し、ロータの位置に応じた最適な電流値を算出し、トルク変動の少ない高効率な制御ができる。
このようなベクトル制御を行うためにはロータの磁極位置を把握することを要する。磁極位置センサを用いない高速用センサレスベクトル制御では、モータに流れる電流(モータ電流)値により磁極位置を推定する。すなわち、モータ電流を電流センサにより検出し、検出した電流を励磁電流(d軸電流Id)とトルク電流(q軸電流Iq)とに分離して磁極位置の推定を行う。
実際のベクトル制御では、ロータの磁極位置が実角度θdの回転位置となるd−q回転座標系に対して、制御系にて推定角度θdcとなるdc−qc回転座標系を仮定し、それらの軸誤差Δθを推定演算する。そして、この軸誤差Δθをゼロにするようにインバータの電圧指令値をフィードバック修正することにより、実際の磁極位置と制御上の磁極位置を一致させるように制御している。
このようなベクトル制御によれば、モータを駆動する電流の大きさ及び位相をモータの回転速度(回転数)または負荷の高低に応じてインバータによって理想的に制御し、高トルク・高応答・高性能・高精度に制御することができる。しかし、モータに流れる電流を利用できない起動時にはセンサレスベクトル制御は利用できない。そこで、起動から低速運転までの区間と低速運転を超える区間とで制御方式を切り替える方式などが検討されている。例えば、特許文献1には、起動時から低速動作時には磁極位置検出が不要なV/F一定制御を行い、所定の回転速度(回転数)または負荷を超えて高速動作する時には予め設定しておいた初期の磁極位置を用いてベクトル制御に移行する技術が開示されている。
特開2004−48886号公報
モータが低回転速度(小回転数)で運転する場合または低負荷状態である場合には、モータ電流(トルク電流成分と界磁電流成分の総和)も小さくなる。そのため、モータ電流を検出する電流センサの出力の起磁力が弱まり、出力波形に歪みが生じ、または検出したモータ電流の位相が実電流の位相に対して進んでしまう。出力波形の歪み及び位相の進みは、磁極位置の推定を失敗させて脱調を引き起こし、モータを強制停止させてしまう。
モータ電流が小さい場合であっても十分な起磁力を得るには、変圧器の巻数を増加させることや、電流センサの分解能を向上させることなどが考えられる。しかし、いずれにしてもコストを増加させることになる。従って、従来の技術によれば、コスト増加を抑制しつつ、低速(または低負荷)時にセンサレスベクトル制御を良好に行うことは困難であった。
なお、特許文献1に開示された技術によれば、V/F一定制御とベクトル制御を使い分けることはできるが、モータが低回転速度(小回転数)で運転する場合または低負荷状態である場合にセンサレスベクトル制御を行うことは困難である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、コスト増加を抑制しつつ、低回転速度(小回転数)または低負荷であっても、センサレスベクトル制御が可能なヒートポンプ装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のヒートポンプ装置は、モータにより駆動され、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記モータに電圧を印加するインバータ部と、前記モータに流れる電流を検出する電流センサと、前記インバータ部へ駆動信号を出力するインバータ制御部と、を備え、前記インバータ制御部は、電圧指令値を算出する電圧指令演算部と、前記電圧指令値に基づいて前記駆動信号を生成する駆動信号生成部と、を備え、前記駆動信号生成部は、前記電流センサからの信号により前記圧縮機の必要冷媒圧縮量を決定し、前記必要冷媒圧縮量から振幅と位相を決定して前記駆動信号生成部に前記駆動信号を生成させる振幅位相決定部を備え、前記電圧指令演算部は、前記モータが設定値以下の回転速度または負荷状態である場合に、該回転速度または該負荷状態に応じて予め計測した位相補償量を用いて前記電流センサからの信号に補正を行うことを特徴とする。
本発明によれば、コスト増加を抑制しつつ、低回転速度(小回転数)または低負荷においても、センサレスベクトル制御が可能なモータが備えられた圧縮機を有するヒートポンプ装置を得ることができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1に係るヒートポンプ装置の一構成例を示す図である。 図2は、実施の形態1に係るヒートポンプ装置の一部を成すインバータ部、インバータ制御部及び圧縮機の一構成例を示す図である。 図3は、実施の形態1に係るモータが低回転速度(小回転数)または低負荷である場合におけるモータ電流波形と電流センサ(ACCT)の出力波形の関係を示す比較図である。 図4は、実施の形態1に係る図3のモータ電流波形(正弦波状の実電流波形)のd−q変換結果を示す図である。 図5は、実施の形態1に係る図3の歪んだACCT出力波形のd−q変換結果を示す図である。 図6は、実施の形態1に係る電圧指令演算部の動作を説明するフローチャートである。 図7は、実施の形態2に係るACCTの二次側抵抗に、低抵抗な抵抗素子を用いた場合の一構成例を示す図である。 図8は、実施の形態2に係るACCTの二次側抵抗に、高抵抗な抵抗素子を用いた場合の一構成例を示す図である。 図9は、実施の形態3に係るSiデバイスとSiCデバイスの耐圧とオン抵抗の関係を示す図である。 図10−1は、暖房運転時の実施の形態4に係るヒートポンプ装置を備えた機器の構成例を示す図である。 図10−2は、冷房運転時の実施の形態4に係るヒートポンプ装置を備えた機器の構成例を示す図である。 図11は、実施の形態4に係る図10−1及び図10−2に示したヒートポンプ装置の冷媒についてのモリエル線図である。
以下に、本発明に係るヒートポンプ装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
本実施の形態では、本発明のヒートポンプ装置の構成及び動作について図1乃至図6を参照して説明する。
図1は、本実施の形態のヒートポンプ装置の一構成例であるヒートポンプ装置10を示す図である。図1に示すヒートポンプ装置10は、冷凍サイクル部11と、インバータ部12と、インバータ制御部13と、を備える。ヒートポンプ装置10は、例えば、空気調和機または冷凍機に適用される。
冷凍サイクル部11には、圧縮機14、四方弁15、熱交換器16、膨張機構17及び熱交換器18が備えられ、これらが冷媒配管19を介して接続されている。
圧縮機14は、圧縮機構20及びモータ21を内部に備える。圧縮機構20は、冷媒を圧縮する。モータ21は、U相,V相,W相の三相の巻線を有する三相モータであり、圧縮機構20を動作させる。
インバータ部12は、電流センサ26a及び電流センサ26bを備える(図2参照)。ここで、インバータ部12は、モータ21に電気的に接続され、交流電力を供給してモータ21を駆動する。
電流センサ26a及び電流センサ26bは、磁極位置を推定するために、モータ21に流れる電流(モータ電流)を検出する。電流センサ26a及び電流センサ26bが検出した信号は、インバータ制御部13に備えられた冷媒圧縮運転モード制御部22に含まれるd軸,q軸電流検出部24に出力される。
インバータ部12には、直流電力(母線電圧Vdc)が供給される。なお、インバータ部12の電源は、直流電力を供給可能なものであればよく、太陽電池、または整流器が付加された交流電源などであってもよい。インバータ部12は、モータ21のU相,V相,W相の巻線のそれぞれに、U相電圧Vu、V相電圧Vv及びW相電圧Vwをそれぞれ印加する。
インバータ制御部13は、冷媒圧縮運転モード制御部22と、駆動信号生成部23と、を備える。インバータ制御部13は、インバータ部12に電気的に接続され、圧縮機14の必要冷媒圧縮量からインバータ駆動信号(例えばPWM(Pulse Width Modulation)信号)を生成し、インバータ部12へ出力する。
冷媒圧縮運転モード制御部22は、d軸,q軸電流検出部24と、電圧指令演算部25と、を備える。冷媒圧縮運転モード制御部22は、ヒートポンプ装置10の冷媒圧縮動作に使用される。冷媒圧縮運転モード制御部22は、駆動信号生成部23を制御して、モータ21を駆動するインバータ駆動信号(例えばPWM信号)をインバータ制御部13から出力させる。このとき、電圧指令演算部25は、d軸,q軸電流検出部24から出力されたd軸の電流信号(Id)とq軸の電流信号(Iq)に基づいてモータ21の磁極位置を推定し、駆動信号生成部23に制御信号を出力する。なお、d軸の電流信号(Id)とq軸の電流信号(Iq)は、インバータ部12が有する電流センサ26a及び電流センサ26bにて検出されたモータ21のモータ電流に基づくものである。そして、駆動信号生成部23が、電圧指令演算部25から出力された制御信号に基づいて、インバータ部12を駆動する信号(例えばPWM信号)を生成して出力する。
図2は、ヒートポンプ装置10の一部についての詳細として、インバータ部12、インバータ制御部13及び圧縮機14の一構成例を示す図である。
インバータ部12には、6つのスイッチング素子27a〜27fが備えられ、2つのスイッチング素子を含む直列接続部が並列に3つ接続されている。それぞれのスイッチング素子にはダイオード素子が備えられている。インバータ部12は、インバータ制御部13から入力される駆動信号としてのPWM信号(図2のUP,UN,VP,VN,WP,WN)により、それぞれに対応するスイッチング素子を駆動することで三相の電圧Vu,Vv,Vwを生成し、モータ21のU相,V相,W相の巻線のそれぞれに対応する電圧を印加する。
d軸,q軸電流検出部24は、LPF(Low Pass Filter)28と、相電流演算部29と、3相2相変換部30と、を備える。
LPF28は、電流センサ26a及び電流センサ26bがモータ電流を検出して出力した信号の高調波ノイズを除去する。LPF28は、アナログフィルタであってもよいし、デジタルフィルタであってもよい。
相電流演算部29は、電流センサ26a及び電流センサ26bからの信号(LPF28にて高調波ノイズを除去された信号)を基に、U相電流Iu、V相電流Iv及びW相電流Iwを算出し、3相2相変換部30に出力する。ここで、相電流演算部29が電流センサ26a及び電流センサ26bから得る信号は、少なくとも2相分あればよい。相電流演算部29はそれぞれの相電流の位相が120°だけずれていることを利用すれば、残りの相の電流値を算出できるからである。
3相2相変換部30は、相電流演算部29により得られたU相電流Iu、V相電流Iv及びW相電流Iwを、励磁電流(d軸電流Id)とトルク電流(q軸電流Iq)に座標変換して出力する。
電圧指令演算部25は、d軸電流Id及びq軸電流Iqからモータ21の磁極位置を推定する。また、電圧指令演算部25は、モータ21の回転速度(回転数)または負荷の高低に応じて各種信号の補正制御を行う補正制御部25aを有する。補正制御部25aは、電流センサ26a及び電流センサ26bからの信号を、d軸成分とq軸成分に分離した後にモータ21の回転速度に応じて補正を行う。また、電圧指令演算部25は、記憶領域を有することが好ましく、該記憶領域には補正制御に用いる値のテーブル25aaが記憶されていればよい。ここで、補正制御に用いる値は位相補償量Δθであり、モータ21の回転速度(回転数)または負荷の高低に対応する位相補償量Δθとしては、予め計測した値を用いる。
駆動信号生成部23は、PWM信号生成部32と、2相3相変換部31と、振幅位相決定部33と、を備える。
2相3相変換部31は、電圧指令演算部25からの2相信号を3相信号に変換してPWM信号生成部32に出力する。すなわち、d軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqを、U相電圧指令値Vu、V相電圧指令値Vv及びW相電圧指令値Vwに変換してPWM信号生成部32に出力する。
PWM信号生成部32は、2相3相変換部31からの電圧指令値を基に、インバータ部12を駆動するPWM信号を生成する。PWM信号生成部32で生成して出力したPWM信号を基にインバータ部12が、モータ21を駆動する。
振幅位相決定部33の動作については後述する。
ところで、モータ21が低回転速度(小回転数)または低負荷であると、電流センサであるACCT(Alternating Current Current Transducer)の出力波形が歪む現象が確認されている。
図3は、モータ21が低回転速度(小回転数)または低負荷の場合におけるモータ電流波形34(正弦波状の実電流波形)とACCTの出力波形35の関係を示す図である。なお、図3において、モータ電流波形34は実線で示し、ACCTの出力波形35は破線で示している。
図4は、図3のモータ電流波形34のd−q変換結果を示す図である。図5は、図3のACCTの出力波形35のd−q変換結果を示す図である。図4では、d軸電流36とq軸電流37において位相差による電流変化はほとんど見られないが、図5では、任意の角度におけるd軸電流38とq軸電流39において位相差が生じている。この位相差に起因する電流変動により、モータ21の磁極位置の推定に誤差が生じる。
そこで、本実施の形態のヒートポンプ装置では、電圧指令演算部25にて、位相補償量Δθを用いて、実電流波形と出力波形の位相誤差を補正し、モータの磁極位置を正確に推定することを可能とする。ここで補正に用いる位相補償量Δθについては、予め回転速度(回転数)または負荷に応じた値を取得しておき、これをテーブルデータとして記憶させておくとよい。位相補償量Δθを記憶させる記憶領域の構成などは特に限定されず、例えば、電圧指令演算部25内に記憶領域を設け、該記憶領域に記憶させればよい。
インバータ制御部13の振幅位相決定部33は、電流センサ26a及び電流センサ26bからの信号により圧縮機14の必要冷媒圧縮量から位相及び振幅を決定し、決定した位相及び振幅より、PWM信号生成部32が駆動信号を生成する。
次に、電圧指令演算部25の動作について、図6を参照して説明する。図6は、電圧指令演算部25の動作を説明するフローチャートである。
まず、モータ21の回転速度(回転数)が設定値以下か否かまたはモータ21の負荷が設定値以下か否かを判定(第1のステップS1)する。回転速度(回転数)または負荷が設定値以下である場合には位相誤差の補正を行う第2のステップS2に進み、設定値以下でない場合にはセンサレスベクトル制御である第3のステップS3に直接進む。
第1のステップS1から第3のステップS3へと直接進む場合(モータ21の回転速度(回転数)または負荷が設定値以下でない場合)には位相誤差の補正を行わない。そのため、電圧指令演算部25は、位相誤差の補正を行うことなく磁極位置を推定し、モータ21を駆動するd軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqを算出する。このようにセンサレスベクトル制御を行い、その後第1のステップS1へと戻り、再び第1のステップS1の判定を行う。
第1のステップS1における判定結果により第2のステップS2へと進む場合(モータ21の回転速度(回転数)または負荷が設定値以下である場合)には、d軸電流Idとq軸電流Iqに対して位相誤差の補正を行う。このようにセンサレスベクトル制御を行い、その後第1のステップS1へと戻り、再び第1のステップS1の判定を行う。
また、位相誤差の補正を行うに際して、進み位相を補正するために位相を遅れさせる補正を行う。すると、モータ21が低回転速度(小回転数)で運転する場合またはモータ21が低負荷で運転する場合であっても、電流センサ26a及び電流センサ26bの分解能を向上させず、または高巻数の電流センサを使用せずとも、各電流センサは、モータ21に流れる電流を正確に検出することができる。すなわち、コストの増加を抑制しつつ、モータ21に流れる電流を正確に検出することができる。
モータ21のモータ電流を正確に検出すると、モータ21の磁極位置の推定を正確に行うことができる。磁極位置の推定を正確に行うことで、磁極位置の検出の失敗またはずれに起因する脱調現象を防止または抑制することができる。
そのため、従来よりも低回転速度(回転数)または低負荷でモータ21を問題なく駆動することができ、ヒートポンプ装置10の消費電力を削減することができる。
実施の形態2.
実施の形態1では本発明のヒートポンプ装置について説明したが、本実施の形態では、本発明のヒートポンプ装置が備える電流センサ(実施の形態1における電流センサ26a及び電流センサ26b)について図7及び図8を参照して説明する。
図7は、ヒートポンプ装置10に備えられるACCTの二次側抵抗43に、低抵抗な抵抗素子(例えば10Ω)を用いた場合の電流センサ26a及び電流センサ26bの一構成例を示す図である。
ACCTの二次側抵抗43の抵抗値が低い場合には出力電圧が低くなる。このため、図7に示す構成例では、マイコン45に入力可能な電圧まで増幅するための増幅器44が二次側出力後段に備えられている。しかし、図7に示す構成例では、増幅器44によりコストが増加し、電流センサ26a及び電流センサ26bの占有面積が増大する。さらには、増幅器44によりノイズも増幅されてしまうため、電流センサ26a及び電流センサ26bの検出精度が低下する。なお、増幅器44として図7のACCTではオペアンプを例示しているが、これに限定されるものではない。
図8は、ヒートポンプ装置10に備えられるACCTの二次側抵抗46に、高抵抗な抵抗素子(例えば1kΩ)を用いた場合の電流センサ26a及び電流センサ26bの一構成例を示す図である。
二次側抵抗46の抵抗値が高い場合にはマイコン48に出力する電圧が高くなる。このため、図8に示す構成例では、図7のように増幅器44を用いずともマイコンに入力可能な十分に高い電圧を出力することができる。
ここで、起磁力NIは、磁気抵抗Rと磁束φを用いると、NI=Rφと表される。二次側負荷抵抗が高いことで、同じ磁束(電流)をACCTに与えた場合に起磁力が高くなり磁気飽和することで、図3に示すようにACCT出力波形が歪む問題がある。
図8に示す構成例では、二次側抵抗46の抵抗値が高いことで、一定の磁束(一定の電流)で比較すると、ACCTの起磁力NIが高くなり、磁気飽和が生じる。磁気飽和が生じると、出力波形が歪んでしまう。出力波形が歪むと、実施の形態1にて説明したように、d軸電流Idとq軸電流Iqに位相誤差が生じることになる。
そこで、図8に示す構成例では、電圧指令演算部25において位相誤差を補正する。補正に用いる補正信号Δθについては、抵抗値が高い二次側抵抗46を適用した場合の回転速度(回転数)または負荷に応じた値を予め取得してこれをテーブルデータとして記憶させておき、補正を行う際にはこれを参照するとよい。補正信号Δθを記憶させる記憶領域の構成などは特に限定されず、例えば、電圧指令演算部25内に記憶領域を設け、該記憶領域には実施の形態1と同様に、補正制御に用いる値のテーブル25aaが記憶されていればよい。ここで、補正制御に用いる値は補正信号Δθであり、モータ21の回転速度(回転数)または負荷の高低に対応する位相補償量Δθとしては、予め計測した、抵抗値が高い二次側抵抗を適用した場合の回転速度(回転数)または負荷に応じた値を用いる。
なお、磁気飽和による波形の歪みでは、波形の歪みにより高調波成分が重畳する。そのため、図8の構成例においては、ACCTの二次側出力の後段に抵抗素子と容量素子を用いたLPF47が設けられており、高調波成分を低減し、または除去することができる。
なお、LPF47が設けられていなくてもよい。LPF47が設けられていない場合には、マイコン48に電流値を取り込んだ後に、前段の値を参考にして平均化を行うことで高調波成分を低減し、または除去する構成とすればよい。なお、LPF47は実施の形態1のLPF28に相当する。
ACCTとして図8の構成を採用し、且つ位相誤差の補正を行うと、ACCTは増幅器を用いることなくマイコンに入力可能な十分な電圧を出力することができ、波形の歪みによる問題も解消することができる。また、図8の構成では増幅器を用いないため、ACCTの占有面積の増大を抑えつつ、高い検出精度を維持することができる。さらには、本実施の形態の構成と実施の形態1の構成を組み合わせることも可能である。
なお、本発明のヒートポンプ装置が備える電流センサ26a及び電流センサ26bには、図7の構成を採用してもよいし、図8の構成を採用してもよい。
実施の形態3.
本実施の形態では、本発明のヒートポンプ装置10の好ましい形態について説明する。本実施の形態では、ヒートポンプ装置10に設けられるスイッチング素子27a〜27f(図2)にワイドバンドギャップ半導体を用いる。
スイッチング素子27a〜27fにワイドバンドギャップ半導体を用いることで、スイッチング素子27a〜27fにおける素子損失を低減し、電流を増大させることができる。そのため、ワイドバンドギャップ半導体を用いない場合よりも放熱フィンを小型化または除去することが可能である。
なお、本実施の形態において用いることのできるワイドバンドギャップ半導体としては、炭化珪素(シリコンカーバイド、SiCとも呼ぶ。)、ダイヤモンドまたは窒化ガリウム系材料(窒化ガリウムを主成分とする材料)などを例示することができる。
図9は、シリコンデバイス(Siデバイス)と炭化珪素デバイス(SiCデバイス)の耐圧とオン抵抗の関係を示す図である。耐圧とオン抵抗の間には、耐圧が向上するとオン抵抗が増加し、オン抵抗を低減すると耐圧が低下するというトレードオフの関係がある。しかし、SiCデバイスのバンドギャップはSiデバイスのバンドギャップよりも大きいため、任意のオン抵抗値において比較すると、SiCデバイスの耐圧はSiデバイスの耐圧よりも非常に高いものとなる(図9参照)。従って、SiCデバイスを用いることで、耐圧とオン抵抗のトレードオフを大幅に改善することができる。例えば、現在のSiデバイスを用いた誘導加熱調理器では冷却装置または放熱フィンが必要であるが、SiCデバイスを用いることにより素子損失を大幅に低減することが可能であるため、従来の冷却装置または放熱フィンを小型化し、または削除することが可能となる。従って、装置自体の大幅な低コスト化も可能となる。
また、スイッチング素子27a〜27fにワイドバンドギャップ半導体を用いることで、高周波でのスイッチングが可能となるため、モータ21に更に高周波の電流を流すことができる。そのため、モータ21の巻線インピーダンス増加による巻線電流の低減によりインバータ部12に流入する電流を低減し、より高効率なヒートポンプ装置を得ることが可能となる。
実施の形態1で説明したように本発明のヒートポンプ装置では、補正制御により低速運転時においても安定した動作が可能であるが、たとえセンサ情報を正確に取得しても、低速、高負荷の場合に、多量の電流が流れると素子損失が増大し、高温動作となってしまう。
しかし、スイッチング素子にワイドバンドギャップ半導体、特にSiCデバイスを使用することで、従来のSiデバイスを用いる場合に比べて素子損失を抑制しつつ多量の電流を流すことができる。そのため、温度の上昇を抑制し、冷却装置または放熱フィンを小型化し、または削除することが可能となる。
なお、スイッチング素子27a〜27fの構成としては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、スーパージャンクション構造のパワーMOSFETなどを例示することができるが、これらに限定されず、その他の絶縁ゲート半導体素子またはバイポーラトランジスタを用いてもよい。
なお、インバータ部12に備えられたスイッチング素子27a〜27fのダイオードのみをワイドバンドギャップ半導体としてもよい。また、スイッチング素子27a〜27fに設けられるスイッチング素子の一部(少なくとも1つ)のみにワイドバンドギャップ半導体を用いてもよい。一部の素子にのみワイドバンドギャップ半導体を適用した場合にも上記の効果を得ることができる。
実施の形態4.
本実施の形態では、実施の形態1乃至3にて説明したヒートポンプ装置10を適用した機器(空気調和機または冷凍機など)について説明する。
図10−1及び図10−2は、ヒートポンプ装置10を備えた機器の一構成例を示す図である。図10−1は暖房運転時の一構成例を示し、図10−2は冷房運転時の一構成例を示す。なお、図10−1と図10−2では冷媒の循環方向が異なり、この切り替えは後述する四方弁57により行われる。図11は、図10−1及び図10−2に示したヒートポンプ装置10の冷媒の状態についてのモリエル線図を示す図である。図11において、横軸は比エンタルピhであり、縦軸は冷媒圧力Pである。
圧縮機49、熱交換器50、膨張機構51、レシーバ52、内部熱交換器53、膨張機構54及び熱交換器55は、それぞれ配管によって接続されており、該配管を冷媒が循環する主冷媒回路を構成している。該主冷媒回路は、図10−1及び図10−2のそれぞれにおいて、主冷媒回路56a〜56kに区分けされている。なお、圧縮機49の吐出側には四方弁57が設けられており、冷媒の循環方向の切り替えが可能である。また、熱交換器55の近傍には、ファン58が設けられている。
圧縮機49は、実施の形態1乃至3における圧縮機14に相当し(図1参照)、インバータ部12によって駆動されるモータ21及び圧縮機構20を有する。さらに、ヒートポンプ装置10には、レシーバ52と内部熱交換器53の間から圧縮機49のインジェクションパイプまでを接続するインジェクション回路60a〜60c(太線にて表す)が備えられている。インジェクション回路60a〜60cには、膨張機構59と内部熱交換器53が接続されている。
熱交換器50には、水回路61a及び水回路61bにより構成される水回路(太線にて表す)が接続され、水が循環している。なお、水回路61a及び水回路61bには、給湯器、ラジエータまたは床暖房などが備える放熱器などの水を利用する装置が接続されている。
次に、ヒートポンプ装置10の動作について説明する。まず、ヒートポンプ装置10が暖房運転する際(給湯器として運転する際)の動作について、図10−1を参照して説明する。
まず、圧縮機49で気相状態の冷媒が圧縮されることで高温高圧状態となる(図11の点A)。
そして、高温高圧状態の冷媒は、圧縮機49から主冷媒回路56aに吐出される。主冷媒回路56aの冷媒は四方弁57へと移送され、四方弁57を経由した主冷媒回路56bの冷媒は熱交換器50へと移送される。移送された主冷媒回路56bの冷媒は、熱交換器50で熱交換により冷却されて液化する(図11の点B)。すなわち、熱交換器50は、主冷媒回路において凝縮器であり放熱器として機能する。このとき、水回路61aの水は、主冷媒回路の冷媒から放熱された熱によって温められる。温められた水回路61bの水は、暖房または給湯などに利用される。
熱交換器50で液化された主冷媒回路56cの冷媒は、膨張機構51へと移送され、膨張機構51で減圧されることで、気液二相状態になる(図11の点C)。
気液二相状態の主冷媒回路56dの冷媒は、レシーバ52へと移送され、レシーバ52で圧縮機49に移送される冷媒(主冷媒回路56jから主冷媒回路56kに移送される冷媒)と熱交換され、冷却されて液化する(図11の点D)。
レシーバ52で液化された主冷媒回路56eの冷媒は、図10−1の点Pにおいて、主冷媒回路56fとインジェクション回路60aに分岐する。主冷媒回路56fから内部熱交換機53に流れる冷媒は、内部熱交換器53において、インジェクション回路60bからインジェクション回路60cに移送される冷媒と熱交換されてさらに冷却される(図11の点E)。なお、インジェクション回路60bを流れる冷媒は、膨張機構59で減圧されて気液二相状態である。
内部熱交換器53で冷却された主冷媒回路56gの冷媒は、膨張機構54へと移送されて減圧され、気液二相状態になる(図11の点F)。
膨張機構54で気液二相状態になった主冷媒回路56hの冷媒は、熱交換器55に移送され、熱交換器55において外気と熱交換され、加熱される(図11の点G)。すなわち、熱交換器55は主冷媒回路において蒸発器として機能する。
そして、熱交換器55で加熱された主冷媒回路56iの冷媒は、四方弁57へと移送され、四方弁57を経由した主冷媒回路56jの冷媒はレシーバ52へと移送されてレシーバ52でさらに加熱され(図11の点H)、加熱された主冷媒回路56kの冷媒は圧縮機49に移送される。
一方、点Pにて分岐したインジェクション回路60aの冷媒(インジェクション冷媒(図11の点D))は、膨張機構59で減圧され(図11の点I)、減圧されたインジェクション回路60bの冷媒は、内部熱交換器53で熱交換され、気液二相状態となる(図11の点J)。内部熱交換器53で熱交換されたインジェクション回路60cの冷媒は、圧縮機49のインジェクションパイプから圧縮機49内へ移送される。
圧縮機49では、主冷媒回路56kからの冷媒(図11の点H)が、中間圧まで圧縮され、加熱される(図11の点K)。中間圧まで圧縮され、加熱された主冷媒回路56kからの冷媒はインジェクション回路60cの冷媒(図11の点J)と合流し、主冷媒回路56kからの冷媒の温度は低下する(図11の点L)。そして、温度が低下した冷媒(図11の点L)が、圧縮機49によりさらに圧縮され、加熱されて高温高圧となり(図11の点A)、圧縮機49から主冷媒回路56aに吐出される。
なお、本発明のヒートポンプ装置10は、インジェクション運転を行わなくてもよい。インジェクション運転を行わない場合には、膨張機構59を閉じ、圧縮機49のインジェクションパイプへ冷媒を流入させなければよい。なお、膨張機構59の開度は、マイコンなどにより制御すればよい。
次に、ヒートポンプ装置10が冷房運転する際(冷凍器として運転する際)の動作について、図10−2を参照して説明する。
まず、圧縮機49で気相状態の冷媒が圧縮されることで高温高圧となる(図11の点A)。
そして、高温高圧状態の冷媒は、圧縮機49から主冷媒回路56aに吐出され、四方弁57を経由し、四方弁57を経由した主冷媒回路56bの冷媒は熱交換器55へと移送される。移送された主冷媒回路56bの冷媒は、熱交換器55で熱交換により冷却されて液化する(図11の点B)。すなわち、熱交換器55は、主冷媒回路において凝縮器及び放熱器として機能する。
熱交換器55で液化された主冷媒回路56cの冷媒は、膨張機構54へと移送されて減圧されることで、気液二相状態になる(図11の点C)。
気液二相状態になった主冷媒回路56dの冷媒は、内部熱交換器53へと移送され、内部熱交換器53でインジェクション回路60bからインジェクション回路60cへと移送される冷媒と熱交換され、冷却されて液化する(図11の点D)。ここで、インジェクション回路60bから移送される冷媒は、膨張機構59で減圧されて気液二相状態である(図11の点I)。内部熱交換器53で熱交換された主冷媒回路56eの冷媒(図11の点D)は、図10−2の点Pにおいて、主冷媒回路56fとインジェクション回路60aに分岐する。
主冷媒回路56fの冷媒は、レシーバ52において、主冷媒回路56jから主冷媒回路56kに移送される冷媒と熱交換されて、さらに冷却される(図11の点E)。
レシーバ52で冷却された主冷媒回路56gの冷媒は、膨張機構51で減圧されて気液二相状態になる(図11の点F)。
膨張機構51で気液二相状態になった主冷媒回路56hの冷媒は、熱交換器50で熱交換され、加熱される(図11の点G)。このとき、水回路61aの水は冷却され、冷却された水回路61bの水は、冷房または冷凍に利用される。すなわち、熱交換器50は、主冷媒回路において蒸発器として機能する。
そして、熱交換器50で加熱された主冷媒回路56iの冷媒は四方弁57を経由し、四方弁57を経由した主冷媒回路56jの冷媒はレシーバ52へ流入し、さらに加熱される(図11の点H)。レシーバ52で加熱された主冷媒回路56kの冷媒は、圧縮機49に移送される。
一方、図10−2の点Pにて分岐したインジェクション回路60aの冷媒は、膨張機構59で減圧される(図11の点I)。膨張機構59で減圧されたインジェクション回路60bの冷媒は、内部熱交換器53で熱交換されて気液二相状態となる(図11の点J)。そして、内部熱交換器53で熱交換されたインジェクション回路60cの冷媒は、圧縮機49のインジェクションパイプから圧縮機49内へ移送される。その後の圧縮機49における圧縮動作は、暖房運転時と同様である。すなわち、圧縮され、加熱されて高温高圧となった冷媒(図11の点A)が、圧縮機49から主冷媒回路56aに吐出される。
なお、インジェクション運転を行わない場合には、膨張機構59を閉じ、圧縮機49のインジェクションパイプへ冷媒を流入させなければよい。なお、膨張機構59の開度は、マイコンなどにより制御すればよい。
なお、上記の説明では、熱交換器50は、主冷媒回路の冷媒と水回路の水を熱交換させる熱交換器(例えば、プレート式熱交換器)であるとして説明した。しかし、熱交換器50は、これに限定されず、冷媒と空気を熱交換させるものであってもよい。また、水回路には、水ではなく、他の流体が流れていてもよい。
以上説明したように本発明のヒートポンプ装置は、空気調和機、ヒートポンプ給湯機、冷蔵庫、冷凍機などのインバータ圧縮機を用いた様々なヒートポンプ装置に適用することができる。
10 ヒートポンプ装置、11 冷凍サイクル部、12 インバータ部、13 インバータ制御部、14,49 圧縮機、15,57 四方弁、16,18,50,55 熱交換器、17,51,54,59 膨張機構、19 冷媒配管、20 圧縮機構、21 モータ、22 冷媒圧縮運転モード制御部、23 駆動信号生成部、24 d軸,q軸電流検出部、25 電圧指令演算部、25a 補正制御部、25aa テーブル、26a,26b 電流センサ、27a〜27f スイッチング素子、28,47 LPF、29 相電流演算部、30 3相2相変換部、31 2相3相変換部、32 PWM信号生成部、33 振幅位相決定部、34 モータ電流波形、35 ACCTの出力波形、36,38 d軸電流、37,39 q軸電流、43,46 二次側抵抗、44 増幅器、45,48 マイコン、52 レシーバ、53 内部熱交換器、56a〜56k 主冷媒回路、58 ファン、60a〜60c インジェクション回路、61a,61b 水回路、S1 第1のステップ、S2 第2のステップ、S3 第3のステップ。
インバータ制御部13の振幅位相決定部33は、電流センサ26a及び電流センサ26bからの信号により位相及び振幅を決定し、決定した位相及び振幅より、PWM信号生成部32が駆動信号を生成する。

Claims (11)

  1. モータにより駆動され、冷媒を圧縮する圧縮機と、
    前記モータに電圧を印加するインバータ部と、
    前記モータに流れる電流を検出する電流センサと、
    前記インバータ部へ駆動信号を出力するインバータ制御部と、を備え、
    前記インバータ制御部は、
    電圧指令値を算出する電圧指令演算部と、
    前記電圧指令値に基づいて前記駆動信号を生成する駆動信号生成部と、を備え、
    前記駆動信号生成部は、
    前記電流センサからの信号により前記圧縮機の必要冷媒圧縮量を決定し、前記必要冷媒圧縮量から振幅と位相を決定して前記駆動信号生成部に前記駆動信号を生成させる振幅位相決定部を備え、
    前記電圧指令演算部は、前記モータが設定値以下の回転速度または負荷状態である場合に、該回転速度または該負荷状態に応じて予め計測した位相補償量を用いて前記電流センサからの信号に補正を行うことを特徴とするヒートポンプ装置。
  2. 前記電圧指令演算部は、
    前記電流センサの二次側に設けられる二次側抵抗の抵抗値に応じた補正信号を用いて前記電流センサからの信号に補正を行うことを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプ装置。
  3. 前記電圧指令演算部は補正制御部を有し、
    前記補正制御部は、前記電流センサからの信号をd軸成分とq軸成分に分離した後に前記モータの回転速度に応じて補正を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のヒートポンプ装置。
  4. 前記電圧指令演算部は前記補正制御部に記憶領域を有し、
    前記記憶領域には、前記回転速度または前記負荷状態に応じた位相補償量がテーブルデータとして記憶されていることを特徴とする請求項3に記載のヒートポンプ装置。
  5. 前記電圧指令演算部は記憶領域を有し、
    前記記憶領域には、前記二次側抵抗の抵抗値に応じた補正信号がテーブルデータとして記憶されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のヒートポンプ装置。
  6. 前記インバータ制御部は、
    前記電流センサからの信号の高調波ノイズを除去または低減するアナログフィルタまたはデジタルフィルタを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のヒートポンプ装置。
  7. 前記インバータ部に備えられたスイッチング素子のうち、少なくとも1つがワイドバンドギャップ半導体で形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のヒートポンプ装置。
  8. 前記インバータ部に備えられたスイッチング素子を構成するダイオードが、ワイドバンドギャップ半導体で形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のヒートポンプ装置。
  9. 前記ワイドバンドギャップ半導体は、
    炭化珪素、窒化ガリウム系材料またはダイヤモンドであることを特徴とする請求項7または請求項8に記載のヒートポンプ装置。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載のヒートポンプ装置を備える空気調和機。
  11. 請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載のヒートポンプ装置を備える冷凍機。
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