JP4578500B2 - インバータ制御装置並びに冷凍空調装置 - Google Patents

インバータ制御装置並びに冷凍空調装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4578500B2
JP4578500B2 JP2007102463A JP2007102463A JP4578500B2 JP 4578500 B2 JP4578500 B2 JP 4578500B2 JP 2007102463 A JP2007102463 A JP 2007102463A JP 2007102463 A JP2007102463 A JP 2007102463A JP 4578500 B2 JP4578500 B2 JP 4578500B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase
current
voltage
pwm signal
command value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007102463A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008263667A (ja
JP2008263667A5 (ja
Inventor
美津夫 鹿嶋
崇浩 本木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2007102463A priority Critical patent/JP4578500B2/ja
Publication of JP2008263667A publication Critical patent/JP2008263667A/ja
Publication of JP2008263667A5 publication Critical patent/JP2008263667A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4578500B2 publication Critical patent/JP4578500B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、インバータ主回路に流れる直流電流に基づいてPWM信号を生成するインバータ制御装置並びにこのインバータ制御装置を備えた冷凍空調装置に関するものである。
電動機をベクトル制御する場合、コスト低減のため、インバータ主回路に流れる直流電流から各相の相電流を導出して電動機を制御するインバータ制御装置を用いる機会が増している。この方式として、例えば特許文献1に記載された従来のインバータ制御装置は、複数のスイッチング素子から構成され、1つの電流検出手段により1キャリア周期中に2つの瞬時電流を検出する瞬時電流検出ステップと、前記瞬時電流検出ステップにより検出された1キャリア周期中の2つの瞬時電流の大きさおよび位相の情報をもとに回転直交座標系のd軸電流およびq軸電流を演算により求めるd−q軸電流演算ステップと、前記d−q軸演算ステップにより求められたd軸電流およびq軸電流をもとに交流座標系の電圧値を演算により求める交流電圧演算ステップと、を備え、前記交流電圧演算ステップにより求められた電圧値をもとに複数のスイッチング素子をオン・オフ制御するようにしている。
しかし、上記従来文献1に記載の従来例では、変調度が小さい場合や指令電圧ベクトルが単一の基本電圧ベクトルの位相に近い場合等においては1キャリア周期中に前記直流電流から2相分の相電流情報を検出できず、安定して電動機を制御することが困難であるという課題があった。
この問題を解決する方法として、例えば特許文献2に記載された従来例では、少なくとも1つのスイッチング素子のオン、オフ状態が変化した時刻から電流検出素子に発生した信号を読み込むまでの最小待機時間をτとしたとき、2つの相電流がτ時間以上同時に流れる区間と、2つの相電流の少なくとも一方がτ時間以上単独に流れる区間との組合せとなるように、所定の通電パターンの一部の相の時間のシフト及び時間幅の変更の少なくとも一方を実行して、前記所定の通電パターンを変更することで、2相分もしくは3相分の相電流を直接または間接的に検出するものである。
特許第3610897号公報(図11、段落0066〜0073) 特開2002−291284号公報(図2〜6、段落0016〜0028) 特開2003−319697号公報(図1、段落0023、0025) 電気学会発行の「半導体電力変換回路」の(図6.3.5、図6.3.17、図6.3.27)
上記のように所定の通電パターンの一部の相の時間幅を変更した場合は、出力電圧が本来の値からずれるため相電流波形に歪みを生じるという課題があった。また、所定の通電パターンの一部の相の時間をシフトした場合でも、公知の技術である三相変調や二相変調方式(例えば、非特許文献1参照)では発生しない基本電圧ベクトルが生じる場合があり、回生動作による直流電流(以下、「回生電流」と呼ぶ)が流れるときがあり、相電流波形が歪む原因となっていた。そして、上記のような状態が連続して発生した状態で運転した場合は騒音が発生するという課題があった。特にエアコン・冷蔵庫などで使用した場合、騒音が問題となり運転範囲の制約を受ける可能性があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、第1の目的は、騒音の発生を抑えつつ、安定して電動機を制御するインバータ制御装置並びに冷凍空調装置を得ることである。
また、第二の目的は、エアコン・冷蔵庫などで使用した場合でも騒音の発生による運転範囲の制約を受けないインバータ制御装置を得ることである。
本発明に係るインバータ制御装置は、直流電源の直流電流を検出する電流検出器と、直流電源の直流電圧を検出する電圧検出器と、電流検出器によって検出された直流電流と電圧検出器によって検出された直流電圧に基づいて、複数のスイッチング素子をオン・オフ制御するためのPWM信号を発生するPWM信号発生手段と、を備え、直流電源からの直流電力を交流電力に変換して電動機などの負荷装置を駆動するためのインバータ主回路を制御するインバータ制御装置において、PWM信号発生手段は、三相変調方式もしくは二相変調方式でPWM信号を生成する第1の変調駆動手段と、1キャリア周期中に前記直流電流から2相分の相電流情報を検出可能なPWM信号に生成する第2の駆動手段と、1キャリア周期毎に前記第1の変調駆動手段の出力に基づいて2相分の相電流情報が得られるかどうかを判定する電流検出判定手段と、電流検出判定手段の出力を基に複数キャリア連続して2相分の相電流情報が得られないと判定した場合のみ第2の駆動手段にPWM信号を生成させ、それ以外の場合は、第1の変調駆動手段にPWM信号を生成させる駆動方式選択手段と、を備えたものである。
本発明は、上述のように三相変調方式もしくは二相変調方式でPWM信号を生成する第1の変調駆動手段と、1キャリア周期中に前記直流電流から2相分の相電流情報を検出可能なPWM信号に生成する第2の駆動手段と、1キャリア周期毎に前記第1の変調駆動手段の出力から2相分の相電流情報が得られるかどうかを判定する電流検出判定手段と、電流検出判定手段の出力を基に複数キャリア連続して2相分の相電流情報が得られないと判定した場合にのみ第2の駆動手段にPWM信号を生成させ、それ以外の場合に第1の変調駆動手段にPWM信号を生成させる駆動方式選択手段と、を備えたので、騒音の発生を抑えつつ、安定して電動機を制御することができる。
また、エアコン・冷蔵庫などで使用した場合でも、騒音の発生による運転範囲の制約を受けることのないインバータ制御装置を得ることができる。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1を示すインバータ制御装置の構成についてまず説明する。図1は、この発明の実施の形態1を示すインバータ制御装置のブロック図である。図1において、インバータ主回路2は直流電源1を三相擬似正弦波に変換し三相モータ3を駆動するものであり、絶縁ゲート入力を持つスイッチング素子SW1〜SW6と逆並列接続されたダイオードD1〜D6およびスイッチング素子を駆動するための駆動回路(図示せず)により構成される。例えば、インバータ主回路2はIPM(Intelligent Power Module)により構成される。三相モータ3は、U相、V相およびW相からなる3相Y形結線のステータ3aと、永久磁石ロータ3bから構成される。
抵抗4は直流電源に流れる直流電流を検出するためのものであり、抵抗4間に発生する電圧は直流電流検出回路5により増幅されてA/D変換回路8に入力される。例えば、直流電流検出回路5は、図2のようにオペアンプ5aと抵抗5b、5cからなる非反転増幅回路で構成される。A/D変換には高速なものでも通常数μs程度の処理時間を有するため、直流電流から相電流情報に変換する際の制約の一要因となっている。そのため、A/D変換回路8は処理時間がさらに遅れるのを防ぐために直流電流専用に使用することが望ましい。ここで、A/D変換回路8とA/D変換回路9は独立した制御ができるものとする。
直流電圧検出回路6は直流電源の直流電圧を検出するためのものであり、直流電圧検出回路6により分圧・フィルタリングされた値はA/D変換回路9に入力される。例えば、直流電圧検出回路6は、図3のように分圧抵抗6a、6bおよびコンデンサ6cより構成される。
インバータ制御部7は、 外部から入力される周波数指令f*と、直流電流検出回路5より検出された直流電流情報idcと、直流電圧検出回路6より検出された直流電圧情報vdcとに基づいて、インバータ主回路2のスイッチング素子SW1〜SW6を駆動するためのPWM信号(UP、UN、VP、VN、WP、WN)を生成する。ここで、UP、VP、WPは、インバータ主回路2の上アーム側のPWM信号であり、それぞれ上アーム側スイッチング素子SW1、SW2、SW3の駆動信号となる。UN、VN、WNは、インバータ主回路2の下アーム側のPWM信号であり、それぞれ下アーム側スイッチング素子SW4、SW5、SW6の駆動信号となる。本実施の形態ではインバータ制御部7にマイクロコンピュータを使用する。
次に、インバータ制御部7の構成について説明する。直流電流/相電流変換手段10は、後述する検出タイミング生成手段13により生成されたトリガタイミング(Trg1、Trg2)によりA/D変換された直流電流情報(Idc1、Idc2)と、後述する電圧ベクトル情報保持手段14により保持されたトリガタイミング時の電圧ベクトル情報(Va、Vb)により、1キャリア周期毎に二相分の相電流情報に変換する。残りの一相分の相電流情報は検出した二相分の相電流情報より算出する。以上により、三相分の相電流情報(Iu、Iv、Iw)が得られる。
電圧指令値/位相指令値演算手段11は、直流電流/相電流変換手段10により変換された三相分の相電流情報(Iu、Iv、Iw)と、A/D変換回路9により変換された直流電圧情報Vdcと、外部から入力される周波数指令f*と、後述するPWM信号生成手段12から出力される電流検出可否情報から、電圧指令値V*と位相指令値θ*を演算する。ただし、ここで用いる周波数、角速度、位相関連のデータはすべて電気角に換算したものを使用するものとする。
図4に、電圧指令値/位相指令値演算手段11の構成の一例を示す。図において、ゲイン演算器11aは、周波数指令値f*に「2π」を乗算することで回転角速度指令値ωr*を出力する。dq軸電圧指令演算手段11bは、上記回転角速度指令値ωr*と後述する回転角速度演算手段11eが演算する三相モータ3の推定角速度ωr0とからd軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*を出力する。電圧指令値演算手段11cは、d軸電圧指令値Vd*、q軸電圧指令値Vq*および直流電圧情報Vdcから電圧指令値V*を演算する。ここで、電圧指令値V*の大きさは正規化値とし、数式(1)より求める。
Figure 0004578500
3相/2相座標変換手段11dは、三相分の相電流情報(Iu、Iv、Iw)を、後述する積分器11fが出力する制御座標軸位相角θcに基いて、d軸電流Idおよびq軸電流Iqに変換する。回転角速度演算手段11eは、3相/2相座標変換手段11dが出力するd軸電流Id、q軸電流Iqと、dq軸電圧指令演算手段11bが出力するd軸電圧指令値Vd*、q軸電圧指令値Vq*より、推定角速度ωr0および制御座標軸回転角速度ωcを出力する。積分器11fは、回転角速度演算手段11eから得られた制御座標軸回転角速度ωcを積分演算して制御座標軸位相角θcを算出する。位相指令値演算手段11gは、制御座標軸位相角θcとd軸電圧指令値Vd*、q軸電圧指令値Vq*より位相指令値θ*を出力する。ここで、dq軸電圧指令演算手段11b、回転角速度演算手段11eは、例えば特許文献3に記載の公知の方法で構成することができる。
PWM信号生成手段12は、第1の変調駆動手段を構成するノーマル変調駆動手段12a、第2の変調駆動手段を構成する2相電流検出可能駆動手段12b、電流検出判定手段12c、駆動方式選択手段12dから構成される。PWM信号生成手段12は、指令作成手段を構成する電圧指令値/位相指令値演算手段11により演算された電圧指令値V*、位相指令値θ*より、インバータ主回路2のスイッチング素子SW1〜SW6を駆動するためのPWM信号(UP、UN、VP、VN、WP、WN)を生成する。また、前記直流電流から1キャリア周期中に2相分の相電流情報が検出可能かどうかの電流検出可否情報を電圧指令値/位相指令値演算手段11に出力する。
検出タイミング生成手段13は、最終的にインバータ主回路2に供給されるPWM信号(UP、UN、VP、VN、WP、WN)と後述するPWM信号生成手段12より得られるノードに基いて、A/D変換回路8のA/D変換トリガタイミングを1キャリア周期中に2つ(Trg1、Trg2)生成する。この2つのトリガタイミング(Trg1、Trg2)により、直流電流検出回路5により検出された値idcから1キャリア周期中に2つの直流電流情報(Idc1、Idc2)が得られる。電圧ベクトル情報保持手段14は、後述するPWM信号生成手段12より得られるノードに基いて、トリガタイミング(Trg1、Trg2)時の電圧ベクトル情報(Va、Vb)を保持する。
なお、ここでは、PWM信号生成手段12より得られるノードに基づいて検出タイミング生成手段13のトリガタイミングおよび電圧ベクトル情報保持手段14の電圧ベクトル情報を生成するようにしているが、電圧指令値/位相指令値演算手段11が出力する位相指令値θ*に基づいても同様に生成することができる。
次に、動作について説明する。図5は、電圧指令値/位相指令値演算手段11により求められる電圧指令値V*と位相指令値θ*の関係を示したベクトル図である。図5において、V0〜V7は基本電圧ベクトルであり、インバータ主回路2のスイッチング素子SW1~SW6の8つのスイッチング状態と対応する。図6に、基本電圧ベクトルとスイッチング素子の状態の関係を示す。例えば、基本電圧ベクトルがV1のときは、スイッチング素子SW1、SW5、SW6がON状態となり、スイッチング素子SW2、SW3、SW4がOFF状態となる。位相指令値θ*は電圧指令値V*がV1の位置にあるとき0°とし、V*はV1→V2→V3→V4→V5→V6→V1・・・の方向に回転するものとする。
図7は、電圧指令値の大きさ|V*|=0.5のときのノーマル変調駆動手段12aによるPWM信号生成のときのタイミングチャートである。ここでは、ノーマル変調駆動手段12aが三相変調を使用した場合の動作について説明する。図7において、(a)は位相指令値θ*、(b)はノード、(c)はノードθ、(d)は各相タイマ値(Tu、Tv、Tw)と各相タイマ値を三角波変調するためのキャリア、(e)は三相モータ3に流れる各相電流(iu、iv、iw)である。ただし、各相電流(iu、iv、iw)の状態はモータ3の負荷状態などにより変化する。ここで、TuはU相タイマ値、TvはV相タイマ値、TwはW相タイマ値であり、これらのタイマ値を最大振幅Tmaxの三角波キャリアと比較することで、PWM信号(UP、VP、WP、UN、VN、WN)を得る。ただし、Tmaxはタイマ値のMAX値であり、半キャリア周期に相当する。ノードはθ*=0°を基準に60°毎に分けており、例えばノード1は0°≦θ*<60°の範囲となる。ノードθは、「θ*−60°×(ノード−1)」の値をとる。また、各相タイマ値(Tu、Tv、Tw)は図8に基づいて演算されるものとする。図8において、Tcに乗じている係数を「0.5」とすることで、1キャリア周期中に発生する2つのゼロベクトル(V0、V7)の比が1:1になるようにPWM信号を生成することになる。
次に、各相タイマ値(Tu、Tv、Tw)よりPWM信号(UP、VP、WP、UN、VN、WN)を生成する部分の動作について図9を用いて説明する。図9はノーマル変調駆動手段12aによるPWM信号を生成した場合のノード1のときの1キャリア周期分のタイミングチャートの一例を示す図である。図9において、(a)はキャリアと各相タイマ値、(b)は各相タイマ値とキャリアを比較することにより得られるPWM信号(UP、UN、VP、VN、WP、WN)、(c)は直流電流検出回路5より検出される直流電流情報idc、(d)は電圧ベクトル状態である。ここで、各相タイマ値とキャリアの比較はマイクロコンピュータ(以下、マイコンと呼ぶ)で実行される。この場合、キャリア(三角波)の山の頂上の設定値(Tmaxに対応する値)をMとすると、マイコンは、この設定値Mに基づいて、カウント0を初期値とし、所定周期のクロックによって自動的にカウントアップを開始し、カウント値が上記頂上のMに一致したら、今度はカウントダウンを開始し、カウント値が谷に当たる0になると再びカウントアップを開始するという動作を繰り返す。このようにして、Mを頂上とし、0を谷とする三角波が生成される。そして、マイコンは、上記カウント値と各相のタイマ値の大小比較を行う。PWM信号UP、VP、WPは、それぞれタイマ値Tu、Tv、Twがキャリア以上のときにONとなり、キャリアより小さいときにOFFとなる。また、PWM信号(UN、VN、WN)は、それぞれタイマ値(Tu、Tv、Tw)がキャリア以上のときにOFFとなり、キャリアより小さいときにONとなる。ここで、インバータ制御部7の処理は、キャリアタイミング毎に行うものとする。ただし、A/D変換回路8は検出タイミング生成手段13により生成されたトリガタイミング(Trg1、Trg2)毎に直流電流検出回路5により検出された値idcをA/D変換し、A/D変換回路9は直流電圧検出回路6により検出された値vdcを常時ある時間間隔(例えば10μs)毎にA/D変換する。
まず、図9において、電圧ベクトル状態がV1の場合の動作について説明する。電圧ベクトル状態がV1のときは、図1のU相の上アーム側スイッチング素子SW1と図1のV相、W相の下アーム側スイッチング素子SW5、SW6がON状態となる。このときの直流電流は、直流電源1の+側からU相の上アーム側スイッチング素子SW1を介して、三相モータ3のU相巻線を流れ、V相およびW相巻線を通り、V相、W相の下アーム側スイッチング素子SW5、SW6を介して抵抗4を流れ、直流電源1の−側に戻る。したがって、三相モータ3に流れ込む電流方向を正とすると、電圧ベクトル状態がV1のときに検出される直流電流idcは+Iu(+U相電流)となる。ここで、上述は電流状態の一例について説明しているが、他の電流状態の場合についても同様に直流電流情報から相電流情報が得られることは言うまでもない。
次に、電圧ベクトル状態がV2の場合の動作について説明する。電圧ベクトル状態がV2のとき、図1のU相およびV相の上アーム側スイッチング素子SW1、SW2と図1のW相の下アーム側スイッチング素子SW6がON状態となる。このときの直流電流は、直流電源1の+側からU相およびV相の上アーム側スイッチング素子SW1、SW2を介して、三相モータ3のU相およびV相巻線を流れ、W相巻線を通り、W相の下アーム側スイッチング素子SW6を介して抵抗4を流れ、直流電源1の−側に戻る。したがって、三相モータ3に流れ込む電流方向を正とすると、電圧ベクトル状態がV2のときに直流電流検出回路5により検出される直流電流idcは−Iw(−W相電流)となる。ここで、上述は電流状態の一例について説明しているが、他の電流状態の場合についても同様に直流電流情報から相電流情報が得られることは言うまでもない。
電圧ベクトル状態がV0のときは、下アーム側スイッチング素子SW4、SW5、SW6のみがON状態となる。また、電圧ベクトル状態がV7のときは、上アーム側スイッチング素子SW1、SW2、SW3のみがON状態となる。これらの電圧ベクトル状態はゼロベクトルと呼ばれ、検出される直流電流idcから得られる相電流情報は不定となる。ここで、電圧ベクトル状態と直流電流情報から得られる相電流情報との関係を図10にまとめる。
次に、PWM信号生成手段12の動作について図11のフローチャートを用いて説明する。図11では、1キャリア周期中に2相分の相電流情報が得られない状態が2キャリア周期連続して発生するような状態になったときのみ2相電流検出可能駆動手段12bでPWM信号を生成する場合について説明する。まず、STEP1で三相変調方式(図8)に基づいて演算し、対象となるPWM信号のONパルス幅を求める。ここで対象となるPWM信号のONパルス幅とは各相の上アームのPWM信号のONパルス幅のことであり、ON幅が最も大きいONパルス幅をton_max、ON幅が中間のONパルス幅をton_mid、ON幅が最も小さいONパルス幅をton_minとした場合、ノードに対してそれぞれ対象となるPWM信号は図12のようになる。例えば、ノード1(図9)においては、ton_maxの対象となるPWM信号は「UP」となり、ton_midの対象となるPWM信号は「VP」となり、ton_minの対象となるPWM信号は「WP」となる。
STEP2で、ton_maxとton_midとの差の1/2が後述する直流電流→相電流変換必要時間(以下、Tneedと呼ぶ)以上かどうかを判定する。STEP2の条件を満たす場合、STEP3で、ton_midとton_minとの差の1/2がTneed以上かどうかを判定する。STEP3の条件を満たす場合、ノーマル変調駆動手段(三相変調方式)でPWM信号を出力(STEP4)し、電流検出不可カウンタをクリア(STEP5)し、電流検出可否情報を「電流検出可」(STEP6)とする。ただし、電流検出不可カウンタの初期値は「0」とする。
一方、STEP3の条件を満たさない場合、「電流検出不可パターン1」と判定(STEP7)し、電流検出不可カウンタをインクリメントする(STEP11)。STEP2の条件を満たさない場合は、ton_midとton_minとの差の1/2がTneed以上かどうかを判定する(STEP8)。STEP8の条件を満たす場合、「電流検出不可パターン2」と判定(STEP9)し、STEP8の条件を満たさない場合、「電流検出不可パターン3」と判定(STEP10)し、電流検出不可カウンタをインクリメントする(STEP11)。
STEP12で、電流検出不可カウンタが2以上かどうかを判定する。STEP12の条件を満たす場合、2相電流検出可能駆動手段12bでPWM信号を出力(STEP13)し、電流検出カウンタをクリア(STEP14)し、電流検出可否情報を「電流検出可」(STEP15)とする。STEP12の条件を満たさない場合、ノーマル変調駆動手段(三相変調方式)でPWM信号を出力(STEP16)し、電流検出可否情報を「電流検出不可」(STEP17)とする。2相電流検出可能駆動手段12bの動作については後で詳細に説明する。
ここで、直流電流→相電流変換必要時間(Tneed)について図13を用いて説明する。図13は、ノード1のとき、電圧ベクトル状態がV0→V1になるタイミングおよび電圧ベクトル状態がV1→V2になるタイミングで直流電流情報から相電流情報を得る場合のタイミングチャートである。図13において、(a)は直流電流情報から相電流情報を得るための検出タイミング、(b)は上アームのPWM信号(UP、VP、WP)、(c)は直流電流検出回路5より検出される直流電流情報idcである。Tneedは、直流電流情報から相電流情報に変換するために必要な時間であり、PWM信号の変化(例えば、UPがOFF→ONに変化)に対して実際にスイッチング素子が変化(例えば、SW1がOFF→ONに変化)するまでのスイッチング遅延時間と、直流電流検出回路5の検出遅れ時間と、直流電流に生じるリンギング時間と、A/D変換回路8のA/D変換時間とを考慮して設定する。PWM信号の変化からTneed未満の場合は、直流電流から相電流情報を得られないものとする。図13では、PWM信号UPがOFF→ONになるタイミングからPWM信号VPがOFF→ONになるタイミングまでの時間がTneedの場合を示している。
図14は、PWM信号生成手段12の動作を時系列的に示した一例である。図14において、(a)はキャリア、(b)は電流検出可否であり、1キャリア周期中に直流電流から2相分の相電流情報が検出できる場合は「○」、できない場合は「×」としている。(c)は駆動方式であり、駆動方式選択手段12dが「ノーマル変調駆動手段」と「2相電流検出可能駆動手段」のどちらを選択しているかを示している。1キャリア周期中に2相分の相電流情報が得られない状態が2キャリア周期連続して発生するような状態になったときのみ2相電流検出駆動手段でPWM信号を生成する場合、1キャリア周期中に2相分の相電流情報が得られない状態が2キャリア周期連続して発生することがなくなる。
次に、2相電流検出可能駆動手段12bの動作について図15、図16を用いて説明する。図15は、「電流検出不可パターン1」と判定された場合のノーマル変調駆動手段(三相変調方式)によるPWM信号を生成したときのノード1でのタイミングチャートであり、図16は、「電流検出不可パターン1」と判定された場合の2相電流検出可能駆動手段によるPWM信号を生成したときのノード1でのタイミングチャートである。図15、16において、(a)はキャリアと各相タイマ値、(b)はPWM信号、(c)は直流電流検出回路5より検出される直流電流情報idc、(d)は電圧ベクトル状態、(e)は相電流検出可否である。ここで、相電流検出可否は、電圧ベクトル状態がTneed以上続く場合は検出可(図中の「○」)、Tneed未満の場合は検出不可(図中の「×」)としている。ただし、ゼロベクトル(V0、V7)の場合はTneedに関係なく常時検出不可(図中の「×」)である。
図15においては、電圧ベクトル状態がV1のときはTneed以上あり相電流検出可能であるが、V2のときはTneed未満であり相電流検出不可である。図16では、2相電流検出可能駆動手段12bは、PWM信号VP(ton_midの対象となるPWM信号)を基準に電圧ベクトル状態V2がTneedを確保できるようにPWM信号WP(ton_minの対象となるPWM信号)を右側にシフトした形になるようにタイマ値Twを操作している。したがって、電圧ベクトル状態がV1、V2のときに相電流情報を得ることが可能になる。ここで、図16においては、PWM信号WPの位置を右側にシフトしたことにより、図15(ノーマル変調駆動方式)では発生しないV6の電圧ベクトル状態が生じている。さらに駆動信号WPを右側にシフトした場合はV5の電圧ベクトル状態(電圧ベクトルV2と180度異なる電圧ベクトル)が発生する。ノーマル変調駆動方式では発生しない電圧ベクトル状態が生じたことにより、回生電流が流れる場合があり相電流が歪む要因となる。したがって、シフトする量は必要最小限にすることが望ましい。
ノード1において、「電流検出不可パターン2」と判定された場合は、PWM信号VP(ton_midの対象となるPWM信号)を基準に電圧ベクトル状態V1がTneed確保できるようにPWM信号UP(ton_maxの対象となるPWM信号)を左側にシフトした形になるようにタイマ値Tuを操作することで、電圧ベクトル状態がV1、V2のときに相電流情報を得ることが可能になる。
ノード1において、「電流検出不可パターン3」と判定された場合は、PWM信号VP(ton_midの対象となるPWM信号)を基準に電圧ベクトル状態V1がTneed確保できるようにPWM信号UP(ton_maxの対象となるPWM信号)を左側にシフトした形になるようにタイマ値Tuを操作し、またPWM信号VP(ton_midの対象となるPWM信号)を基準に電圧ベクトル状態V2がTneed確保できるようにPWM信号WP(ton_minの対象となるPWM信号)を右側にシフトした形になるようにタイマ値Twを操作することで、電圧ベクトル状態がV1、V2のときに相電流情報を得ることが可能になる。
他のノードの場合も同様の考えで1キャリア周期中に直流電流から2相分の相電流情報を検出することができる。ここでは、1キャリア周期中の前半にて2相分の相電流情報を検出する方法について説明しているが、1キャリア周期中の後半にて2相分の相電流情報を検出することも可能であるし、1キャリア周期中の前半に1相分の相電流を検出し、1キャリア中の後半にもう1相分の相電流情報を検出することも可能である。また、ton_midの対象となるPWM信号を基準に生成する方法について説明しているが、ton_max、ton_minの対象となるPWM信号を基準に生成することも可能である。
次に、検出タイミング生成手段13の動作について図13を用いて説明する。A/D検出回路8の1つ目のトリガタイミングTrg1は、PWM信号VP(ton_midの対象となるPWM信号)のOFF→ONタイミングを基準にA/D変換処理時間分進んだタイミングに生成する。このタイミングで検出された直流電流情報がIdc1となる。2つ目のトリガタイミングTrg2は、PWM信号VP(ton_midの対象となるPWM信号)のOFF→ONタイミングを基準に、インバータ主回路2のスイッチング素子の遅延時間と、直流電流検出回路5の検出遅れ時間と、直流電流のリンギング時間分遅れたタイミングに生成する。このタイミングで検出された直流電流情報がIdc2となる。他のノードの場合も同様の考えで1キャリア周期中に2つのA/Dトリガタイミングを生成することができる。
次に、電圧ベクトル情報保持手段14の動作について説明する。図17はノードと電圧ベクトル情報(Va、Vb)の対応表である。VaはA/D変換回路8の1つ目のトリガタイミングTrg1のときの電圧ベクトル情報であり、Vbは2つ目のトリガタイミングTrg2のときの電圧ベクトル情報である。電圧ベクトル情報保持手段14はこの電圧ベクトル情報(Va、Vb)を保持する。
ここで、電流検出可否情報が「電流検出可」の場合は、直流電流/相電流変換手段10にて、A/D変換回路8によりトリガタイミング(Trg1、Trg2)でA/D変換された直流電流情報Idc1、Idc2を、電圧ベクトル情報保持手段14により保持されたトリガタイミング時の電圧ベクトル情報(Va、Vb)に基いて相電流情報に変換する。残りの相電流情報は、検出できた相電流情報から、「Iu+Iv+Iw=0」の関係より求める。例えば、ノード1の場合、Va=V1であり、Iu=Idc1となる。また、Vb=V2であり、Iw=−Idc2となる。残りの相電流情報はIvであり、Iv=−(Iu+Iw)として求められる。ここで、残りの相電流情報は検出できた相電流情報から推定して求めているため、可能な限りA/D検出回路8の2つのトリガタイミングの間隔を短くすることが望ましい。
一方、電流検出可否情報が「電流検出不可」の場合は、電圧指令値/位相指令値演算手段11内の3相/2相座標変換手段11dは直流電流/相電流変換手段10にて出力される相電流情報(Iu、Iv、Iw)を使用しないで、前回「電流検出可」のときのd軸電流Id、q軸電流Iqを出力するものとする。こうすることで、電流検出可否情報が「電流検出不可」の場合でも、電圧指令値/位相指令値演算手段11は電圧指令値V*および位相指令値θ*を算出でき、PWM信号生成手段12によりインバータ主回路2を制御するためのPWM信号を生成し、三相モータ3を回転させることができる。
上述において、インバータ主回路2のスイッチング素子が上下アーム短絡するのを防止するための、上下短絡防止時間についての記述を省略しているが、通常は上下短絡防止時間として3μs前後の時間を設定する必要がある。その場合、上下短絡防止時間も考慮して電流検出の可否判定をすること及び上下短絡防止時間も考慮してA/D検出回路8の検出タイミングを生成する必要があることは言うまでもない。
また、本実施の形態ではノーマル変調駆動手段12aとして図8に基づく三相変調方式を使用した場合の動作について説明したが、他の三相変調方式や二相変調方式(例えば、非特許文献1参照)に基づきPWM信号を生成してもよい。
また、本実施の形態では、1キャリア周期中に2相分の相電流情報が得られない状態が2キャリア周期連続して発生するような状態になったときのみ2相電流検出可能駆動手段でPWM信号を生成する場合について説明したが、前記判定条件は2キャリア周期に限定するものではない。また、1キャリア周期中に2相分の相電流情報が得られない状態が数キャリア連続して発生した場合に次のキャリア周期のときのみ2相電流検出可能駆動手段でPWM信号を生成するようにしてもよい。
また、電流検出判定手段はPWM信号のパルス幅に基いて判定する場合について説明したが、タイマ値(Tu、Tv、Tw)を用いて判定することも可能であることは言うまでもない。
また、電流検出可否情報が「電流検出不可」の場合、電圧指令値/位相指令値演算手段11は前回「電流検出可」のときのd軸電流Id、q軸電流Iqに基づいて電圧指令値V*、位相指令値θ*を演算するようにしているが、d軸電流Id、q軸電流Iqに対してそれぞれ一次遅れフィルタ処理(例えば、フィルタ時定数5ms)を行ったd軸電流フィルタ値、q軸電流フィルタ値に基づいて電圧指令値V*、位相指令値θ*を演算するようにしてもよい。
以上のように、直流電力を供給する直流電源と、複数のスイッチング素子から構成され、前記直流電源に接続されたインバータ主回路と、前記インバータ主回路から出力される3相交流電流により駆動される3相モータと、前記直流電源の直流電流を検出する直流電流検出回路と、前記直流電源の直流電圧を検出する直流電圧検出回路と、前記直流電流と前記直流電圧と外部から与えられる周波数指令に基づいて前記複数のスイッチング素子をオン・オフ制御するためのPWM信号を生成するPMW信号生成手段とを備えたインバータ制御装置において、前記PMW信号生成手段は、三相変調方式もしくは二相変調方式でPWM信号を生成するノーマル変調駆動手段と、1キャリア周期中に前記直流電流から2相分の相電流情報を検出できるようにPWM信号を生成する2相電流検出可能駆動手段と、1キャリア周期毎に前記直流電流から2相分の相電流情報が得られるかどうかを判定する電流検出判定手段と、前記ノーマル変調駆動手段と前記2相電流検出可能駆動手段のどちらかの駆動方式を選択する駆動方式選択手段を備え、基本的に前記ノーマル変調駆動手段でPWM信号を生成することを選択し、1キャリア周期中に前記直流電流から2相分の相電流情報が連続して数キャリア周期得られないと判定された場合のみ、前記2相電流検出可能駆動手段でPWM信号を生成することを選択するようにしたので、騒音の発生を抑えつつ、安定して電動機を制御することができる。また、エアコン・冷蔵庫などで使用した場合でも、騒音の発生による運転範囲の制約を受けることのないインバータ制御装置を得ることができる。
実施の形態2.
本実施の形態2を示すインバータ制御装置の構成についてまず説明する。図18は、この発明の実施の形態2を示すインバータ制御装置のブロック図である。実施の形態2において、実施の形態1と同等部分には同一符号を付して説明を省略する。以下変更している構成について説明する。
図18において、11'は電圧指令値/位相指令値演算手段であり、直流電流/相電流変換手段10により変換した三相分の相電流情報(Iu、Iv、Iw)と、A/D変換回路9により変換された直流電圧情報Vdcと、外部から入力される周波数指令f*と、PWM信号生成手段12'より出力される電流検出可否情報とから、電圧指令値V*と位相指令値θ*と推定周波数fr0を演算する。PWM信号生成手段12'は、ノーマル変調駆動手段12a、2相電流検出可能駆動手段12b、電流検出判定手段12c、駆動信号選択手段12d'から構成される。PWM信号生成手段12'は、電圧指令値/位相指令値演算手段11'により演算された電圧指令値V*、位相指令値θ*、推定周波数fr0より、インバータ主回路2のスイッチング素子SW1〜SW6を駆動するためのPWM信号を生成する。
電圧指令値/位相指令値演算手段11'の構成について、図19を用いて説明する。図19において、11hはゲイン演算器であり、回転角速度演算手段11eにより求められた推定角速度ωr0に「1/(2π)」を乗算することで推定周波数fr0を求めている。
次に、動作について説明する。図20は、PWM信号生成手段12'のフローチャートである。図において、PWM信号生成手段12と同等処理部分は同一符号を付して説明は省略する。STEP18では、電圧指令値/位相指令値演算手段11'から出力される推定周波数fr0に基づき、電流検出不可カウンタの比較判定値である切換え判定回数(CNT_CH)を求めている。例えば、図21のように推定周波数が低い場合は切換え判定回数が高くなるようなテーブルを予め保持しておくことにより、推定周波数fr0に対する切換え判定回数を求める。STEP12'は、電流検出不可カウンタがSTEP18で求めた切換え判定回数(CNT_CH)以上かどうかを判定している。他の処理内容については、PWM信号生成手段12と同じである。
以上のように、周波数が低い場合は切換え判定回数が高くなるように設定することで、変調度が低い場合でも周波数に応じて必要な電流情報を確保できつつ、ノーマル変調駆動手段によるPWM信号を生成する状態が増えるので、より騒音の発生を抑えた制御を実現することができる。
上述において、切換え判定回数(CNT_CH)は推定周波数に基づいて求めるようにしたが、推定周波数と電圧指令値V*とから求めるようにしてもよい。また、同様な効果を得られるパラメータに基づいて切換え判定回数(CNT_CH)を求めても構わない。
実施の形態3.
本実施の形態3を示すインバータ制御装置の構成についてまず説明する。図22は、この発明の実施の形態3を示すインバータ制御装置のブロック図である。実施の形態3において、実施の形態1と同等部分には同一符号を付して説明を省略する。以下変更している構成について説明する。
図22において、15はリミッタ手段であり、電圧指令値/位相指令値演算手段11により演算される電圧指令値V*をリミッタしてPWM信号生成手段12''に出力している。PWM信号生成手段12''は、ノーマル変調駆動手段12a、2相電流検出可能駆動手段12b'、電流検出判定手段12c、駆動信号判定手段12dから構成され、リミッタ手段よりリミッタされた電圧指令値V*と、電圧指令値/位相指令値演算手段11により演算された位相指令値θ*より、インバータ主回路2のスイッチング素子SW1〜SW6を駆動するためのPWM信号を生成する。また、後述する検出タイミング生成手段13'および電圧ベクトル情報保持手段14'に、ノーマル変調駆動手段と2相電流検出可能駆動手段のどちらを選択したかを示す駆動方式選択情報を出力する。
検出タイミング生成手段13'は、最終的にインバータ主回路2に供給されるPWM信号と駆動方式選択情報および位相指令値θ*より、A/D変換回路8のA/D変換トリガタイミングを1キャリア周期中に2つ(Trg1、Trg2)生成する。この2つのトリガタイミングにより、直流電流検出回路5により検出された値idcから1キャリア周期中に2つの直流電流情報(Idc1、Idc2)が得られる。電圧ベクトル情報保持手段14'は、位相指令値θ*と駆動方式選択情報より、検出タイミング生成手段13'にて生成されるトリガタイミング(Trg1、Trg2)時の電圧ベクトル情報(Va、Vb)を保持する。
次に、動作について説明する。リミッタ手段15は、2相電流検出可能駆動手段12b'にてPWM信号を生成した場合、電圧指令値V*に近い位相にある3つの大きさのある基本電圧ベクトルと、2つのゼロベクトル(V0、V7)の組合せの範囲でPWM信号を生成できるように電圧指令値V*をリミッタする。例えば、リミッタ手段15における電圧指令値V*の上限値V*(MAX)、下限値V*(MIN)は数式(2)の値とする。
Figure 0004578500
PWM信号生成手段12''の動作を図23のフローチャートを用いて説明する。図において、PWM信号生成手段12と同等処理部分には同一符号を付して説明を省略する。
STEP2'、STEP3'は、条件を満たさない場合、STEP11の処理に移行する以外は、それぞれSTEP2、STEP3の処理と同じである。STEP12"は、条件を満たす場合、STEP19に移行する以外はSTEP12の処理と同じである。STEP19は、位相指令値θ*により分岐する処理で、0°≦θ*<30°、90°≦θ*<150°、210°≦θ*<270°、330°≦θ*<360°のいずれかの条件を満たす場合はSTEP20に移行し、条件を満たさない場合はSTEP22に移行する。
STEP20は各相タイマ値(Tu、Tv、Tw)に「Tneed/4」を加算する処理である。この処理により、後述する2相電流検出可能駆動手段(シフト方式A)でPWM信号を生成したとき、1キャリア周期中に発生する2つのゼロベクトル(V0、V7)の比を1:1にすることができる。STEP21は、STEP20で演算した各相タイマ値に基づき後述する2相電流検出可能駆動手段(シフト方式A)によりPWM信号を出力する。
STEP22は各相タイマ値(Tu、Tv、Tw)から「Tneed/4」を減算する処理である。この処理により、後述する2相電流検出可能駆動手段(シフト方式B)でPWM信号を生成したとき、1キャリア周期中に発生する2つのゼロベクトル(V0、V7)の比を1:1にすることができる。STEP23は、STEP22で演算した各相タイマ値に基づき後述する2相電流検出可能駆動手段(シフト方式B)によりPWM信号を出力する。
ここで、2相電流検出可能駆動手段12b'は、電圧指令値V*に近い位相にある3つの大きさのある基本電圧ベクトルと、2つのゼロベクトル(V0、V7)の組合せの範囲でPWM信号を生成するようにしている。図24に、位相指令値θ*と選択可能な基本電圧ベクトルとの関係を示す。また、2相電流検出可能駆動手段12b'でPWM信号を生成した場合、前記3つの大きさのある基本電圧ベクトルの状態の中で、120度位相差のある2つの基本電圧ベクトルの状態のとき、相電流情報を得られるようにPWM信号を生成している。このとき、前記3つの大きさのある基本電圧ベクトルの中で、電圧指令値V*から最も離れた基本電圧ベクトルの状態が直流電流から相電流変換に必要最低限な時間(=Tneed)となるようにPWM信号を生成している。
次に、2相電流検出可能駆動手段12b'の動作について、図25、図26を用いて説明する。図25は、2相電流検出可能駆動手段12b'によるPWM信号を生成した場合の位相指令値θ*が0°≦θ*<30°のときのタイミングチャートの一例である。また、図26は、2相電流検出可能駆動手段12b'によるPWM信号を生成した場合の位相指令値θ*が30°≦θ*<60°のときのタイミングチャートの一例である。図25および図26において、(a)はキャリアと各相タイマ値、(b)はPWM信号、(c)は直流電流検出回路5より検出される直流電流情報idc、(d)は電圧ベクトル状態、(e)は相電流検出可否である。ここで、相電流検出可否は、電圧ベクトル状態がTneed以上続く場合は検出可(図中の「○」)、Tneed未満の場合は検出不可(図中の「×」)としている。ただし、ゼロベクトル(V0、V7)の場合はTneedに関係なく検出不可(図中の「×」)である。
図25では、PWM信号UP(ton_maxの対象となるPWM信号)のOFF→ONになるタイミングを基準に、PWM信号VP(ton_midの対象となるPWM信号)のOFF→ONタイミングが後述する時間txだけ遅れた形で出力されるようにタイマ値Tvを操作している。また、PWM信号UP(ton_maxの対象となるPWM信号)のON→OFFになるタイミングを基準に、PWM信号WP(ton_minの対象となるPWM信号)のON→OFFタイミングが後述する時間txだけ進んだ形に出力されるようにタイマ値Twを操作している。このようにすることで、電圧ベクトル状態がV2、V6のときに相電流情報を得ることが可能になる。このとき発生する3つの大きさのある基本電圧ベクトル(V6、V1、V2)の中で、電圧指令値V*から位相が最も離れた基本電圧ベクトルV6の状態が直流電流から相電流変換に必要最低限な時間(=Tneed)となるようにしている。このPWM信号生成方法を「シフト方式A」と呼ぶことにする。ここで、シフト量txは数式(3)により求める。このようにして、PWM信号を生成することにより、前記電圧指令値に最も近い位相にある基本電圧ベクトルを1キャリア周期の前半と後半で同じ時間出力するようにPWM信号を生成することになる。
Figure 0004578500
図26では、PWM信号WP(ton_minの対象となるPWM信号)のOFF→ONになるタイミングを基準に、PWM信号VP(ton_midの対象となるPWM信号)のOFF→ONタイミングが後述する時間tyだけ進んだ形に出力されるようにタイマ値Tvを操作している。また、PWM信号WP(ton_minの対象となるPWM信号)のON→OFFになるタイミングを基準に、PWM信号UP(ton_maxの対象となるPWM信号)のON→OFFタイミングが後述する時間tyだけ遅れた形に出力されるようにタイマ値Tuを操作している。このようにすることで、電圧ベクトル状態がV1、V3のときに相電流情報を得ることが可能になる。このとき発生する3つの大きさのある基本電圧ベクトル(V1、V2、V3)の中で、電圧指令値V*から位相が最も離れた基本電圧ベクトルV3の状態が直流電流から相電流変換に必要最低限な時間(=Tneed)となるようにしている。このPWM信号生成方法を「シフト方式B」と呼ぶことにする。ここで、シフト量tyは数式(4)により求める。このようにして、PWM信号を生成することにより、前記電圧指令値に最も近い位相にある基本電圧ベクトルを1キャリア周期の前半と後半で同じ時間出力するようにPWM信号を生成することになる。
Figure 0004578500
図27は、2相電流検出可能駆動手段12b'によるPWM信号を生成するときの位相指令値θ*とシフト方式との関係をまとめたものである。
次に、検出タイミング生成手段13'の動作について説明する。PWM信号生成手段12''がノーマル変調駆動手段12aにてPWM信号を生成する場合(駆動方式選択情報が「ノーマル変調駆動手段選択」の場合)の検出タイミング生成手段13'の動作は実施の形態1のときと同様であるので、説明は省略する。ここでは、PWM信号生成手段12''が2相電流検出可能駆動手段12b'にてPWM信号を生成する場合(駆動方式選択情報が「2相電流検出可能駆動手段選択」の場合)の検出タイミング生成手段13'の動作について説明する。
位相指令値θ*が0°≦θ*<30°にある場合は、A/D検出回路8の1つ目のトリガタイミングTrg1は、PWM信号WP(ton_minの対象となるPWM信号)のOFF→ONタイミングを基準にA/D変換処理時間分進んだタイミングに生成する。このタイミングで検出された直流電流情報がIdc1となる。2つ目のトリガタイミングTrg2は、PWM信号WP(ton_minの対象となるPWM信号)のON→OFFタイミングを基準にA/D変換処理時間分進んだタイミングに生成する。このタイミングで検出された直流電流情報がIdc2となる。
位相指令値θ*が30°≦θ*<60°にある場合は、A/D検出回路8の1つ目のトリガタイミングTrg1は、PWM信号VP(ton_midの対象となるPWM信号)のOFF→ONタイミングを基準にA/D変換処理時間分進んだタイミングに生成する。このタイミングで検出された直流電流情報がIdc1となる。2つ目のトリガタイミングTrg2は、PWM信号VP(ton_midの対象となるPWM信号)のON→OFFタイミングを基準にA/D変換処理時間分進んだタイミングに生成する。このタイミングで検出された直流電流情報がIdc2となる。
他の位相指令値θ*の場合も同様な考え方で、A/Dトリガタイミングを生成することができる。図28に、駆動方式選択情報が「2相電流検出可能駆動手段選択」の場合のときの位相指令値θ*と検出タイミング生成手段13'(電流トリガタイミング)の基準となるPWM信号との関係を示す。
次に、電圧ベクトル情報保持手段14'の動作について説明する。PWM信号生成手段12''がノーマル変調駆動手段12aにてPWM信号を生成する場合(駆動方式選択情報が「ノーマル変調駆動手段選択」の場合)の電圧ベクトル情報保持手段14'の動作は実施の形態1のときと同様であるので、説明は省略する。ここでは、PWM信号生成手段12''が2相電流検出可能駆動手段12b'にてPWM信号を生成する場合(駆動方式選択情報が「2相電流検出可能駆動手段選択」の場合)の電圧ベクトル情報保持手段14'の動作について説明する。
図29は駆動方式選択情報が「2相電流検出可能駆動手段選択」の場合のときの位相指令値V*と電圧ベクトル情報(Va、Vb)の対応表である。VaはA/D変換回路8の1つ目のトリガタイミングTrg1のときの電圧ベクトル情報であり、Vbは2つ目のトリガタイミングTrg2のときの電圧ベクトル情報である。電圧ベクトル情報保持手段14'はこの電圧ベクトル情報(Va、Vb)を保持する。このとき、保持する電圧ベクトル情報(Va、Vb)は、選択可能な3つの大きさのある基本電圧ベクトルの状態の中で、120度位相差のある2つの大きさを持つ基本電圧ベクトルとなる。
以上のように、2相電流検出可能駆動手段は、電圧指令値V*に近い位相にある3つの大きさのある基本電圧ベクトルと、2つのゼロベクトル(V0、V7)の組合せ範囲でPWM信号を生成するようにしたので、180度位相差のある基本電圧ベクトルを用いてPWM信号を生成することがないので、回生電流の発生を抑制できる。したがって、相電流波形の歪みを抑えることができ、より騒音の発生を抑えた制御を実現することができる。
上述において、電圧指令値に下限リミッタを設けるようにしたが、起動時は過電流保護手段で停止しないように別途起動用下限リミッタを設定することが好ましい。
また、1キャリア中に発生する2つのゼロベクトルの比を1:1になるようにPWM信号を生成することで、トルクリップルを低減でき、より騒音の発生を抑えた制御を実現することができる。
上述において、電圧指令値が予め設定した電圧基準値より大きい場合は、第1の変調駆動手段であるノーマル変調駆動手段を選択するようにし、電圧指定値の上限値は任意に設定できるようにしてもよい。
また、上記2相電流検出可能駆動手段を使用した場合、力率が1となるように制御することで、2相電流検出可能駆動手段にてPWM信号を生成しても回生電流が流れないので、より相電流波形歪みを抑えることができ、より騒音の発生を抑えた制御を実現することができる。
実施の形態4.
本実施の形態4を示すインバータ制御装置の構成についてまず説明する。図30は、この発明の実施の形態4を示すインバータ制御装置のブロック図である。実施の形態4において、実施の形態3と同等部分には同一符号を付して説明を省略する。以下変更している構成について説明する。
図30において、11''は電圧指令値/位相指令値演算手段であり、直流電流/相電流変換手段10により変換された三相分の相電流情報(Iu、Iv、Iw)と、A/D変換回路9により変換された直流電圧情報Vdcと、外部から入力される周波数指令f*と、PWM信号生成手段12から出力される電流検出可否情報から、電圧指令値V*と位相指令値θ*と次のキャリア周期時の各相の推定相電流(Iu'、Iv'、Iw')を演算する。
ここで、電圧指令値/位相指令値演算手段11''の構成について図31を用いて説明する。図において、相電流推定手段11iは、回転角速度演算手段11eが出力する制御座標軸回転角速度ωcと、積分器11fが出力する制御座標軸位相角θcと、3相/2相座標変換手段11dが出力するd軸電流Id、q軸電流Iqとにより、次のキャリア周期時の各相の推定相電流(Iu'、Iv'、Iw')を数式(5)に基づき演算する。
Figure 0004578500
ただし、
Figure 0004578500
12'''はPWM信号生成手段であり、リミッタ手段15によりリミッタされた電圧指令値V*と、電圧指令値/位相指令値演算手段11''により演算された位相指令値θ*および次のキャリア周期時の各相の推定相電流(Iu'、Iv'、Iw')より、インバータ主回路2のスイッチング素子SW1〜SW6を駆動するためのPWM信号を生成する。
次に、動作について説明する。図32は、PWM信号生成手段12'''の動作を示すフローチャートである。PWM信号生成手段12''に対して、STEP24とSTEP25の処理が追加されている以外は、他は同じである。STEP24は、電流検出不可カウンタの値を比較判定値である"2"にする処理である。STEP25は、位相指令値θ*と電圧指令値/位相指令値演算手段11''により演算される次のキャリア周期時の推定相電流(Iu'、Iv'、Iw')により、ノーマル変調駆動手段12aを選択するか2相電流検出可能駆動手段12b'を選択するか判定している。
図33は、位相指令値θ*とSTEP25の判定処理との対応表を示す。例えば、位相指令値θ*が0°≦θ*<30°にある場合、STEP25の判定処理は推定V相電流Iv'に基づき行われ、Iv'≦0のときは「2相電流検出駆動手段」が選択されSTEP19に進み、Iv'>0のときは「ノーマル変調駆動手段」が選択されSTEP16に進む。他の位相指令値θ*の場合も同様に判定を行う。この処理を行うことで、2相電流検出可能駆動手段12b'でPWM信号を生成したことにより、回生電流が発生することを防ぐことができる。
以上のように、次のキャリア周期時の推定相電流を求め、その推定相電流値により2相電流検出可能駆動手段によるPWM信号の生成を制限したので、2相電流検出可能駆動手段でPWM信号を生成したことによる回生電流の発生を抑制できるため、相電流の波形歪みを抑えることができ、より騒音の発生を抑えた制御を実現することができる。
上述において、前記2相電流検出可能駆動手段は、実施の形態1の方式でノーマル変調駆動方式にてPWM信号を生成した場合に生じる基本電圧ベクトルと同じ基本電圧ベクトル範囲内でPWM信号を生成できる場合については、実施の形態1の方式を用いても構わない。
実施の形態5.
本実施の形態5を示すインバータ制御装置について以下に説明する。図34は、この発明の実施の形態5を示すインバータ制御装置のブロック図である。実施の形態5において、実施の形態3と同等部分には同一符号を付して説明を省略する。以下変更している構成について説明する。
図34において、リアクタ17は商用電源16のピーク電流を抑制し力率を改善するためのものであり、ダイオードブリッジ18は商用電源16を直流に整流するためのものであり、4個のダイオードD7~D10から構成されている。スイッチ19は全波整流/倍電圧整流を切換えるためのであり、コンデンサ20、21は倍電圧整流用のコンデンサであり、コンデンサ22は平滑用のコンデンサである。また、電圧指令値/位相指令値演算手段11'''は、直流電流/相電流変換手段10により変換した三相分の相電流情報(Iu、Iv、Iw)と、A/D変換回路9により変換された直流電圧情報Vdcと、外部から入力される周波数指令f*と、PWM信号生成手段12から出力される電流検出可否情報とから、電圧指令値V*と位相指令値θ*と全波整流/倍電圧整流を切換えるスイッチ19を制御するための信号を出力する。
電圧指令値/位相指令値演算手段11'''の構成について、図35を用いて説明する。図35において、11jはスイッチ切換え信号生成手段であり、電圧指令値演算手段11cにより求められる電圧指令値V*に基づいてスイッチ19のON/OFFを切換えるための信号を出力する。スイッチ切換え信号生成手段11jから出力される信号(以下、スイッチ切換え信号と呼ぶ)がOFFのとき、スイッチ19がOFFとなり全波整流となる。また、スイッチ切換え信号がONのとき、スイッチ19がONとなり倍電圧整流となる。
次に、動作について説明する。図36は、スイッチ切換え信号生成手段11jのフローチャートである。図において、STEP26で電圧指令値V*がA未満(例えば、A=0.2)かどうか判定する。V*<Aの場合、スイッチ19=OFFとなるスイッチ切換え信号を出力する(STEP27)。V*≧Aの場合、電圧指令値V*がB(例えば、B=0.6)を超えているかどうか判定する(STEP28)。V*>Bの場合、スイッチ19=ONとなるスイッチ切換え信号を出力する(STEP29)。A≦f≦Bの場合、スイッチ19の状態は変更しない(STEP30)。ここで、B>Aであり、適切なヒステリシスを設けることで、スイッチ19が頻繁に切換るのを防ぐことができ、スイッチ19によるノイズの発生などを防ぐことができる。
以上のように、電圧指令値V*が低い場合は全波整流とすることで、数式(1)より電圧指令値V*は高い状態を維持できるので、ノーマル変調駆動手段でPWM信号を生成できる領域が増え、相電流波形歪みを抑えることができ、より騒音の発生を抑えた制御を実現することができる。
上述においては、直流電圧を全波整流と倍電圧整流の2通りしか可変できないが、もっと細かに直流電圧を可変できる手段を用いてもいい。また、直流電圧を切換える条件は電圧指令値V*でなくても、同様な効果を得られるパラメータ(例えば、実施の形態2で求めた推定周波数fr0)を切換え条件としても構わない。
本発明の実施の形態1を示すインバータ制御装置のブロック図である。 本発明の実施の形態1における直流電流検出回路の一例である。 本発明の実施の形態1における直流電圧検出回路の一例である。 本発明の実施の形態1における電圧指令値/位相指令値演算手段の構成を示すブロック図の一例である。 本発明の実施の形態1における電圧指令値V*および位相指令値θ*の関係を示すベクトル図である。 本発明の実施の形態1における基本電圧ベクトルとスイッチング素子状態との対応表である。 本発明の実施の形態1におけるノーマル変調駆動手段の場合のV*=0.5のときの電気角1周期分のタイミングチャートである。 本発明の実施の形態1におけるノーマル変調駆動手段のノードと各相タイマ値演算方法との対応表である。 本発明の実施の形態1におけるノーマル変調駆動手段の場合のノード1のときのキャリア1周期分のタイミングチャートの一例である。 本発明の実施の形態1における電圧ベクトル状態と直流電流情報から得られる相電流情報との対応表である。 本発明の実施の形態1におけるPWM信号生成手段のフローチャートである。 本発明の実施の形態1におけるノードと対象となるPWM信号との対応表である。 本発明の実施の形態1におけるノード=1のときの検出タイミング生成手段のタイミングチャートの一例である。 本発明の実施の形態1におけるPWM信号生成手段の動作を時系列に示した一例である。 本発明の実施の形態1における「電流検出不可パターン1」でのノーマル変調駆動手段の場合のノード1のときのキャリア1周期分のタイミングチャートの一例である。 本発明の実施の形態1における「電流検出不可パターン1」での2相電流検出可能駆動手段の場合のノード1のときのキャリア1周期分のタイミングチャートの一例である。 本発明の実施の形態1における電圧ベクトル情報保持手段のノードと電圧ベクトル情報との対応表である。 本発明の実施の形態2を示すインバータ制御装置のブロック図である。 本発明の実施の形態2における電圧指令値/位相指令値演算手段の構成を示すブロック図の一例である。 本発明の実施の形態2におけるPWM信号生成手段のフローチャートである。 本発明の実施の形態2における推定周波数と切換え判定回数との関係を示す図である。 本発明の実施の形態3を示すインバータ制御装置のブロック図である。 本発明の実施の形態3におけるPWM生成手段のフローチャートである。 本発明の実施の形態3における2相電流検出可能駆動手段での位相指令値と選択可能な基本電圧ベクトルとの対応表である。 本発明の実施の形態3における2相電流検出可能駆動手段での0°≦θ*<30°のときのキャリア1周期分のタイミングチャートの一例である。 本発明の実施の形態3における2相電流検出可能駆動手段での30°≦θ*<60°のときのキャリア1周期分のタイミングチャートの一例である。 本発明の実施の形態3における2相電流検出可能駆動手段での位相指令値とシフト方式との対応表である。 本発明の実施の形態3における2相電流検出可能駆動手段での位相指令値と電流トリガタイミングの基準となるPWM信号との対応表である。 本発明の実施の形態3における電圧ベクトル情報保持手段の位相指令値と電圧ベクトル情報との対応表である。 本発明の実施の形態4を示すインバータ制御装置のブロック図である。 本発明の実施の形態4における電圧指令値/位相指令値演算手段の構成を示すブロック図の一例である。 本発明の実施の形態4におけるPWM信号生成手段のフローチャートである。 本発明の実施の形態4における位相指令値とSTEP25での判定処理との対応表である。 本発明の実施の形態5を示すインバータ制御装置のブロック図である。 本発明の実施の形態5における電圧指令値/位相指令値演算手段の構成を示すブロック図の一例である。 本発明の実施の形態5におけるスイッチ切換え信号生成手段のフローチャートである。
符号の説明
1 直流電源、2 インバータ主回路、3 三相モータ、3a ステータ、3b 永久磁石ロータ、4 抵抗、5 直流電流検出回路、5a オペアンプ、5b、5c 抵抗、6a、6b 分圧抵抗、6c コンデンサ、7 インバータ制御部、8 A/D変換回路、9 A/D変換回路、10 直流電流/相電流変換手段、11、11'、11''、11''' 電圧指令値/位相指令値演算手段、11a ゲイン演算器、11b dq軸電圧指令演算手段、11d 3相/2相座標変換手段、11e 回転角速度演算手段、11f 積分器、11i 相電流推定手段、12、12'、12''、12''' PWM信号生成手段、12a ノーマル変調駆動手段、12b 2相電流検出可能駆動手段、12c 電流検出判定手段、12d 駆動方式選択手段、13、13' 検出タイミング生成手段、14、14' 電圧ベクトル情報保持手段、15 リミッタ手段、16 商用電源、17 リアクタ、18 ダイオードブリッジ、19 スイッチ、20、21 倍電圧整流用のコンデンサ、22 平滑用のコンデンサ。

Claims (18)

  1. 直流電源の直流電力を交流電力に変換して電動機などの負荷を駆動するインバータ主回路を制御し、このときに、電流検出器によって検出された前記直流電源の直流電流と、電圧検出器によって検出された前記直流電源の直流電圧に基づいて、前記インバータ主回路を構成する複数のスイッチング素子をオン・オフ制御するためのPWM信号を発生するPWM信号発生手段を備えたインバータ制御装置において、
    前記PWM信号発生手段は、三相変調方式もしくは二相変調方式でPWM信号を生成する第1の変調駆動手段と、
    1キャリア周期中に前記直流電流から2相分の相電流情報を検出可能なPWM信号に生成する第2の変調駆動手段と、
    1キャリア周期毎に前記第1の変調駆動手段の出力に基づいて前記直流電流から2相分の相電流情報が得られるかどうかを判定する電流検出判定手段と、
    この電流検出判定手段の出力を基に複数キャリア連続して前記2相分の相電流情報が得られるか否かを判定し、前記2相分の相電流情報が得られないと判定した場合のみ前記第2の変調駆動手段に前記PWM信号を生成させ、それ以外の場合は、前記第1の変調駆動手段に前記PWM信号を生成させる駆動方式選択手段と、を備えたことを特徴とするインバータ制御装置。
  2. 前記駆動方式選択手段が判定に用いる複数キャリアの連続数を2回とすることを特徴とする請求項1記載のインバータ制御装置。
  3. 外部からの周波数指令と、前記電流検出器によって検出された直流電流と、前記電圧検出器によって検出された直流電圧に基づいて、前記負荷装置の周波数を推定する周波数推定手段を備え、
    前記駆動方式選択手段は、前記周波数推定手段が推定した周波数に応じて判定に用いる複数キャリアの連続数を変えることを特徴とする請求項1に記載のインバータ制御装置。
  4. 前記駆動方式選択手段は、前記周波数推定手段が推定した周波数が低いほど判定に用いる複数キャリアの連続数を多くすることを特徴とする請求項3記載のインバータ制御装置。
  5. 前記第1の変調駆動手段を三相変調とし、前記第1の変調駆動手段および前記第2の変調駆動手段により生成されるPWM信号において、1キャリア周期中に発生する2つのゼロベクトルの比を1:1になるようにPWM信号を生成することを特徴とする請求項1記載のインバータ制御装置。
  6. 外部からの周波数指令値と、前記電流検出器によって検出された直流電流と、前記電圧検出器によって検出された直流電圧に基づいて、電圧指令値と位相指令値を作成する指令作成手段を備え、
    前記第2の変調駆動手段は前記第1の変調駆動手段により生成されるPWM信号の少なくとも1つをシフトすることにより生成するものであり、前記電圧指令値に最も近い位相にある大きさのある基本電圧ベクトルを1キャリア周期の前半と後半で同じ時間出力するようにPWM信号を生成することを特徴とする請求項1または請求項5に記載のインバータ制御装置。
  7. 前記第2の変調駆動手段は、各相毎にキャリアの振幅以下の範囲で設定可能な電圧となるタイマ値を用いて前記PWM信号のシフトを行うことを特徴とする請求項6記載のインバータ制御装置。
  8. 外部からの周波数指令と、前記電流検出器によって検出された直流電流と、前記電圧検出器によって検出された直流電圧に基づいて、電圧指令値と位相指令値を作成する指令作成手段と、
    この指令作成手段が作成した電圧指令値に上下限値を与えるリミッタ手段と、を備え、
    このリミッタ手段は,前記第2の変調駆動手段が前記電圧指令値に近い位相にある3つの大きさのある基本電圧ベクトルと2つのゼロベクトルの組合せの範囲でPWM信号を生成するように前記電圧指令値に上下限値を与えることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のインバータ制御装置。
  9. 前記第2の変調駆動手段は1キャリア周期中に前記直流電流から2相分の相電流情報を得る状態が120度位相差のある2つの大きさのある基本電圧ベクトルの状態となるようにPWM信号を生成することを特徴とする請求項8記載のインバータ制御装置。
  10. 外部からの周波数指令と、前記電流検出器によって検出された直流電流と、前記電圧検出器によって検出された直流電圧に基づいて、次のキャリア周期の各相の相電流を推定する相電流推定手段を備え、
    前記PWM手段は、前記リミッタによって上下限を制限された電圧指令値と位相指令値と前記相電流推定手段によって推定された次のキャリア周期の相電流とに基づいてPWM信号を生成することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のインバータ制御装置。
  11. 外部からの周波数指令値と、前記電流検出器によって検出された直流電流と、前記電圧検出器によって検出された直流電圧に基づいて、電圧指令値と位相指令値を作成する指令作成手段を備え、
    前記電圧指令値が予め設定した基準電圧値より大きい場合は、前記駆動方式選択手段は第1の変調駆動手段を選択することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のインバータ制御装置。
  12. 前記PWM信号発生手段は、前記直流電流を各相の相電流に変換する直流電流/相電流変換手段と、前記変換された各相の相電流をd軸電流、q軸電流に変換する3相/2相座標変換手段とを備え、
    1キャリア中に2相分の相電流情報が得られないPWM信号で駆動するときは、前回2相分の相電流情報が得られたときに演算したd軸電流、q軸電流に基づいてPWM信号を生成することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のインバータ制御装置。
  13. 前記電流検出手段判定手段は、1キャリア周期毎に3相のPWM信号のパルス幅の大きい順に隣合うPWM信号のパルス幅の差を算出し、さらに前記パルス幅と前記時間差のうち対象となる時間を予め設定した基準値と比較し、前記基準値よりも小さいものが有る場合には、前記直流電流から2相分の相電流情報が得られないと判定することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のインバータ制御装置。
  14. 前記PWM信号発生手段は、前記電流検出器が検出した直流電流をA/D変換するA/D変換手段を備え、
    前記基準値は、前記スイッチング素子のスイッチング時間遅れ,前記電流検出器の検出遅れ時間,リンギング時間および前記A/D変換手段のA/D変換時間を含むことを特徴とする請求項13記載のインバータ制御装置。
  15. 前記電流検出判定手段は、前記判定において、前記PWM信号に代えて、各相毎にキャリアの振幅以下の範囲で設定可能な電圧となるタイマ値を用いることを特徴とする請求項13または請求項14に記載のインバータ制御装置。
  16. 外部からの周波数指令値と、前記電流検出器によって検出された直流電流と、前記電圧検出器によって検出された直流電圧に基づいて、電圧指令値と位相指令値を作成する指令作成手段と、
    前記直流電源の直流電圧を可変できる手段と,を備え,
    前記電圧指令値により前記直流電圧を可変することを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載のインバータ制御装置。
  17. 請求項1〜16のいずれかに記載のインバータ制御装置と、このインバータ制御装置によって制御されるインバータ主回路と、このインバータ主回路によって駆動される電動機などの負荷装置と、を備えたことを特徴とする冷凍空調装置。
  18. 前記インバータ主回路はIPM(Intelligent Power Module)で構成されたことを特徴とする請求項17記載の冷凍空調装置。
JP2007102463A 2007-04-10 2007-04-10 インバータ制御装置並びに冷凍空調装置 Active JP4578500B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007102463A JP4578500B2 (ja) 2007-04-10 2007-04-10 インバータ制御装置並びに冷凍空調装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007102463A JP4578500B2 (ja) 2007-04-10 2007-04-10 インバータ制御装置並びに冷凍空調装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2008263667A JP2008263667A (ja) 2008-10-30
JP2008263667A5 JP2008263667A5 (ja) 2009-08-13
JP4578500B2 true JP4578500B2 (ja) 2010-11-10

Family

ID=39985753

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007102463A Active JP4578500B2 (ja) 2007-04-10 2007-04-10 インバータ制御装置並びに冷凍空調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4578500B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5377398B2 (ja) * 2010-04-09 2013-12-25 日立アプライアンス株式会社 モータ制御装置及びそのための相電流検出方法
JP5321530B2 (ja) * 2010-04-23 2013-10-23 三菱電機株式会社 3相電圧型pwmインバータ制御装置
DE112019007652T5 (de) * 2019-08-23 2022-06-15 Mitsubishi Electric Corporation Schätzeinrichtung und wechselstrommotor-ansteuereinrichtung

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002095263A (ja) * 2000-09-14 2002-03-29 Mitsubishi Electric Corp インバータ装置、圧縮機駆動装置、冷凍・空調装置、インバータ装置の制御方法
JP2004297938A (ja) * 2003-03-27 2004-10-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd モータ駆動装置
JP2006115576A (ja) * 2004-10-13 2006-04-27 Sharp Corp インバータ装置、圧縮機駆動装置および冷凍・空調装置
JP2007082355A (ja) * 2005-09-15 2007-03-29 Mitsubishi Electric Corp インバータ制御装置
JP2008113494A (ja) * 2006-10-30 2008-05-15 Mitsubishi Electric Corp 3相pwm信号発生装置および3相電圧型インバータ装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3609514B2 (ja) * 1995-11-16 2005-01-12 三洋電機株式会社 インバータ制御装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002095263A (ja) * 2000-09-14 2002-03-29 Mitsubishi Electric Corp インバータ装置、圧縮機駆動装置、冷凍・空調装置、インバータ装置の制御方法
JP2004297938A (ja) * 2003-03-27 2004-10-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd モータ駆動装置
JP2006115576A (ja) * 2004-10-13 2006-04-27 Sharp Corp インバータ装置、圧縮機駆動装置および冷凍・空調装置
JP2007082355A (ja) * 2005-09-15 2007-03-29 Mitsubishi Electric Corp インバータ制御装置
JP2008113494A (ja) * 2006-10-30 2008-05-15 Mitsubishi Electric Corp 3相pwm信号発生装置および3相電圧型インバータ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008263667A (ja) 2008-10-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107735936B (zh) 逆变器控制装置以及空气调和机
JP5862125B2 (ja) 電力変換装置の制御装置
JP3971979B2 (ja) 空気調和装置
US9203330B2 (en) Motor control device and air conditioner
JP4455075B2 (ja) モータ制御装置
JP6165470B2 (ja) モータ制御装置,ヒートポンプシステム及び空気調和機
US9287820B2 (en) Motor control device and air conditioner
JP5870591B2 (ja) 同期電動機の制御装置及び制御方法
JP2007082355A (ja) インバータ制御装置
JP6046446B2 (ja) ベクトル制御装置、およびそれを用いたモータ制御装置、空調機
JP2020043719A (ja) モータ制御装置及びモータ制御方法
JP2008220117A (ja) 交流電動機の制御装置
JP2007306699A (ja) モータインバータ
JP2006230049A (ja) モータ制御装置およびモータ電流検出装置
JP2017046399A (ja) 電動機の制御装置
JP4578500B2 (ja) インバータ制御装置並びに冷凍空調装置
JP6293401B2 (ja) 空気調和機のモータ制御装置及び空気調和機
JP6463966B2 (ja) モータ駆動装置およびモータ駆動用モジュール並びに冷凍機器
JP6102768B2 (ja) モータ制御装置
JP2010068581A (ja) 電動機駆動装置
JP2013110859A (ja) モータ制御装置、および空気調和機
JP2010268629A (ja) インバータ装置
JP2013172573A (ja) モータ制御装置
JP7053955B2 (ja) 回転機の制御装置
JP6681266B2 (ja) 電動機の制御装置及びそれを備えた電動車両

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090701

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090701

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100715

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100727

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100824

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130903

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4578500

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250