JP3606045B2 - 便座装置の製造方法および便座装置、並びに、この便座装置を備えた衛生洗浄装置 - Google Patents

便座装置の製造方法および便座装置、並びに、この便座装置を備えた衛生洗浄装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、便器に装着されて所定の機能を実現する便座装置の製造方法および便座装置、並びに、この便座装置を備えた衛生洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、主として洋風便器に装着して、便座を暖める機能や局部を洗浄および乾燥する機能等を提供する便座装置が種々提案されている。特に最近は便座装置の一般家庭への普及率が高くなっており、また、外国からの便座装置の需要も拡大している。他方、商品需要が個性化,多様化した今日では、デザインや色彩に特徴のある外国製の便器セットを国内で使用するケースも多くなっている。
【0003】
便座装置は、通常の便座に替えて便器とタンクからなる便器セットに装着されるため、装着しようとする便器セットに適合するように、その大きさや形状等が設計される。一方、装着される便器セットの便器の大きさやタンク前面の張り出し形状等は多種多様であるため、特に、既存の便器セットに後から装着するタイプの便座装置では、大きさや形状の異なる各種の便器セットに装着可能となるように、多くのバリエーションを準備することが要求される。そこで、同一機種について、大型と小型という2種類の便座装置を設定したり、便座装置における便器本体への取付用ボルトの位置を、取付の際に便座の前方や後方へ移動可能とすることによって、1つの機種でできる限り多種類の便器セットに装着できるように工夫されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし図27に示すように、外国製の便器セットの中には、デザイン性を重視して、洗浄タンク前面部と便器本体上面部を連続した曲面として設計されているものがある。このような洗浄タンクと便器とが一体となった外国製ワンピース便器90に通常の便座装置を取り付けようとすると、洗浄タンクから便器本体のリム部にかけて連続する曲面部分に便座装置の下面が干渉するため、従来はこのような外国製ワンピース便器90に便座装置を取り付けることはできなかった。
【0005】
一方、このような便器セットへの取り付けを可能とするために、便座装置に設けられた便器本体への取付用ボルト77を便座の後方にスライド可能に構成し、取付用ボルト77の位置を調整して便器本体の座面の平面部分に便座装置を設置するという試みもなされている。このような便座装置を、取付用ボルト77を通常の位置として国内製ワンピース便器80に装着した様子を図28(A)に、取付用ボルト77を最後方位置にずらした上で外国製ワンピース便器90に装着した様子を図28(B)に示す。
【0006】
しかし、図28(B)に示すように、外国製ワンピース便器90では、設置した状態において便座装置の先端部が便器本体のリムの先端部よりも大きく張り出してしまう。この結果、使い勝手が悪くなるとともに、デザイン性を損なってしまうという難点があった。
【0007】
一方、外国製の便器セットに専用の便座装置を別に製品化すれば、このような問題は解決する。しかし、便座装置は、主として樹脂成形品である。従って、大ロットが見込めない外国製の便器セットについて別に専用機種を設定すれば、製造コストの上昇や在庫管理の煩雑化という別の問題を招致し、製造段階において多大な負担が生じる。
【0008】
そこで、本発明の便座装置は、多様な形状の便器セットに便座装置を設置可能とすることを目的として、以下の構成を採った。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の便座装置の製造方法は、
便器に装着されて、所定の機能を実現する便座装置の製造方法であって、
前記所定の機能を実現する機能部品を収納する収納ケースを、分割された2以上の部材から構成する工程と、
該2以上の部材のうちの一部の部材を、前記便器の種類に応じた形状に形成する工程と、
前記2以上の部材のうち前記一部の部材を除く他の部材を、便器の種類によらず同一形状に形成する工程と、
前記形成された2以上の部材を組み合わせて収納ケースとし、該収納ケースに便座を回動可能に組み付ける工程と
を備えたことを要旨とする。
【0010】
この便座装置の製造方法によれば、機能部品を収納する収納ケースを分割された2以上の部材から構成し、この2以上の部材のうちの一部の部材を、便器の種類に応じた形状に形成する。従って、製造された便座装置は、便器セットの形状等に適合した状態で便器に装着される。
【0011】
2以上の部材への分割は、上下または左右のいずれの組み合わせに分割するものでもよい。また、便器の種類とは、便器と洗浄タンクとを組み合わせた状態(例えば、洗浄タンクの位置)、便器または洗浄タンクの形状や寸法、フラッシュバルブの形状や位置、便器の鉢面の位置や大きさ、便器に設けられた便座取付用開口部の位置や大きさ等、便座の取付けの適否を左右する全ての要素を意味する。
【0012】
また、収納ケースを構成する2以上の部材のうち一部の部材を除く他の部材を、装着される便器の種類によらず同一形状に形成するので、収納ケースを構成する部材は可能な限り共通化される。すなわち、本発明の便座装置の製造方法を採用することによって新たに製造および管理することが必要となる部材は、収納ケースを構成する一部の部材のみとなる。従って、種々の形状の便器セットに装着可能な便座装置を提供するために、製造コストの大幅な上昇や製造段階での煩雑な部品管理を伴うことがない。
【0013】
さらに、製造段階において一部の部材と他の部材を組み合わせて収納ケースとするので、便器セットに便座装置を装着する際に、装着位置の調整等の細かい作業が不要となる。従って、便器セットへの取付け精度が均一となるとともに、簡単かつ正確な装着が可能となる。
【0014】
機能部品を収納する収納ケースを、上下に分割された2以上の部材から構成することも望ましい。一般に、洗浄タンクを備えた便器では、便器の種類によって、洗浄タンクの前方への張り出し態様が異なる場合が多い。そこで、上下に分割された2以上の部材から収納ケースを構成し、2以上の部材のうちの一部の部材を便器の種類に応じた形状に形成すれば、便座装置の装着時に、洗浄タンクの前方への張り出しに対して一部の部材が適合して納まる。従って、洗浄タンクの前方への張り出し態様の相違に拘わらず装着可能な便座装置を提供するために、製造コストの大幅な上昇や製造段階での煩雑な部品管理を伴うことがない。
【0015】
上下に分割された2以上の部材のうち下側の部材を便器の種類に応じた形状に形成してもよい。こうすれば、図27に例示したような、洗浄タンク前面部と便器本体上面部を連続した曲面とした便器セットであっても、曲面に対して下側の部材が適合して納まる。従って、使い勝手のよい態様で簡単に便座装置を装着することができる。
【0016】
収納ケースに回動可能に便座を組み付ける工程を、便座装置を便器に装着して便座を便器のリム部方向へ回動したとき、便座がリム部と接するように、前記一部の部材の形状にかかわらず同じ形状で形成された便座を収納ケースに組み付ける工程とすることも好適である。ここで「便座がリム部と接する」とは、便座への着座が可能な程度に接することを意味する。
【0017】
このような構成を採ることにより、一部の部材の形状にかかわらず同じ形状の便座を、便座とリム部とが接するように収納ケースに組み付けるので、便座が共通化され、新たな部品の増加による煩雑な部品管理や製造コストの上昇を防止することができる。
【0018】
上記便座の共通化を実現するための具体的構成として、以下の3つの構成を考えることができる。第1の構成は、収納ケースを構成する一部の部材を便器の種類に応じた形状に形成するとともに、この一部の部材の高さについては、便器の種類にかかわらず同一に形成する工程を備える構成である。この構成によれば、収納ケースの高さは常に同じとなるので、収納ケースと便座や便蓋との納まりを変える必要がなく、単一の寸法の便座のみで対応することができる。また、他の部材上の一定の位置に便座を組み付ける工程を付加すれば、収納ケースのうち形状が変化しない部分に便座が組み付けられるので、収納ケースに設けられるヒンジ取付部の製造や加工が容易となるとともに、ヒンジの共通化を図ることができる。
【0019】
第2の構成は、収納ケースを構成する一部の部材を便器の種類に応じて異なる高さに形成し、この一部の部材の高さに応じて異なるヒンジを用いて、便座が便器のリム部と接するように収納ケースに便座を組み付ける工程を備える構成である。この構成によれば、収納ケースの高さが異なる場合であってもヒンジによって便座とリム部との当接が確保されるので、収納ケースへの便座の組み付けに際し同一の便座を用いることができる。また、他の部材上の一定の位置に便座を組み付ける工程を付加すれば、収納ケースのうち形状が変化しない部分に便座が組み付けられるので、収納ケースに設けられるヒンジ取付部の製造や加工が容易となる。
【0020】
第3の構成は、収納ケースを構成する一部の部材を便器の種類に応じて異なる高さに形成し、この一部の部材の高さに応じて異なる収納ケース上の位置に、便座が便器のリム部と接するように便座を組み付ける工程を備える構成である。この構成によれば、収納ケースの高さによってヒンジの取付位置を変化させるので、収納ケースへの便座の組み付けに際し同一の便座を用いることができる。
【0021】
回動により便器を被覆可能に便蓋を組み付ける工程を備えることも、装着現場での作業を削減する点で望ましい。また、上記便座で採った構成と同様の構成を便蓋に適用すれば、便蓋や便蓋取付け用ヒンジの共通化を図ることができるとともに、収納ケースに設けられるヒンジ取付部の製造や加工が一層容易となる。
【0022】
本発明の便座装置は、
便器に装着されて、所定の機能を実現する便座装置であって、
分割された2以上の部材から構成され、前記所定の機能を実現する機能部品を収納する収納ケースと、
前記便器の種類に応じた形状に形成された、前記収納ケースを構成する一部の部材と、
該一部の部材以外の前記収納ケースを構成する部材であって、前記便器の種類によらず同一形状に形成された他の部材と、
前記収納ケースに回動可能に組み付けられる便座と
を備えたことを要旨とする。
【0023】
本発明の便座装置は、分割された2以上の部材から構成され、所定の機能を実現する機能部品を収納する収納ケースと、便器の種類に応じた形状に形成された、収納ケースを構成する一部の部材とを備える。従って、便座装置は、便器セットの形状等に適合した状態で便器に装着される。なお、2以上の部材への分割は、上下または左右のいずれの組み合わせに分割するものでもよい。また、便器の種類とは、前述と同様に、便座の取付けの適否を左右する全ての要素を意味する。
【0024】
また、前記一部の部材以外の収納ケースを構成する部材であって、装着される便器の種類によらず同一形状に形成された他の部材を備えるので、収納ケースを構成する部材は可能な限り共通化される。従って、製造コストの大幅な上昇や製造段階での煩雑な部品管理を伴うことなく、多種類の便器セットに装着可能な便座装置を提供することができる。
【0025】
本構成を採れば、便座装置を装着した後に、便器の鉢部の一部が収納ケースに覆われて鉢部の有効面積が小さくなってしまったり、リム部に便座が乗らないことによって着座時に便座がガタついたり、用便時にリム部が汚れてしまうということがない。従って、装着される便器の種類に関係なく良好な使い勝手を確保することができる。さらに、便座装置の便器セットへの装着後も、便器セット全体の美感を損なうことがない。
【0026】
このような便座装置において、前記一部の部材の形状にかかわらず便座を同じ形状とし、便座装置を便器に装着して便座を便器のリム部方向へ回動したときに便座が便器のリム部と接するように、便座を収納ケースに組み付けることも好適である。この構成により、便座が共通化され、便座の破損時における交換部品の入手が容易となる。
【0027】
本発明の便座装置を備えた衛生洗浄装置は、
便器を備え、該便器に所定の機能を実現する便座装置を装着した衛生洗浄装置であって、
前記便座装置は、
分割された2以上の部材から構成され、前記所定の機能を実現する機能部品を収納する収納ケースと、
前記便器の種類に応じた形状に形成された、前記収納ケースを構成する一部の部材と、
該一部の部材以外の前記収納ケースを構成する部材であって、前記便器の種類によらず同一形状に形成された他の部材と、
前記収納ケースに回動可能に組み付けられる便座とを備え、
前記便器は、前記便座装置を取り付けるための取付部を備えたことを要旨とする。
【0028】
本発明の衛生洗浄装置は、分割された2以上の部材から構成され、所定の機能を実現する機能部品を収納する収納ケースと、便器の種類に応じた形状に形成された、収納ケースを構成する一部の部材とを備えた便座装置と、この便座装置を取り付けるための取付部を備える。
【0029】
本構成によれば、衛生洗浄装置は、便器セットの形状等に適合した状態で便座装置を装着する。従って、取付部に取り付けられた便座装置が、便器の鉢部を覆って鉢部の有効面積を小さくしてしまったり、便器のリム部と当接せずにガタつくことがなく、良好な使い勝手を確保することができる。また、衛生洗浄装置全体としての美感を損なうことがない。
【0030】
【発明の他の態様】
この発明は、以下のような他の態様も含んでいる。第1の態様は、便器に装着されて、所定の機能を実現する便座装置の製造方法であって、
前記所定の機能を実現する機能部品を収納する収納ケースを、上下に分割された2以上の部材から構成する工程と、
該2以上の部材のうち上側の部材を、前記便器の種類に応じた形状に形成する工程と、
前記2以上の部材のうち前記上側の部材を除く他の部材を、便器の種類によらず同一形状に形成する工程と、
前記形成された2以上の部材を組み合わせて収納ケースとし、該収納ケースに便座を回動可能に組み付ける工程と
を備える便座装置の製造方法としての態様である。
【0031】
こうした態様では、上下に分割された2以上の部材のうち上側の部材を便器の種類に応じた形状に形成するので、洗浄タンクが丸みを帯びておりその前面の中央部が前方に張り出している便器セットであっても、張り出した曲面に対して上側の部材が適合して納まる。従って、使い勝手のよい態様で便座装置を装着することができる。
【0032】
第2の態様は、便器を備え、該便器に所定の機能を実現する便座装置を装着した衛生洗浄装置の製造方法であって、
前記所定の機能を実現する機能部品を収納する収納ケースを、分割された2以上の部材から構成する工程と、
該2以上の部材のうちの一部の部材を、前記便器の種類に応じた形状に形成する工程と、
前記2以上の部材のうち前記一部の部材を除く他の部材を、便器の種類によらず同一形状に形成する工程と、
前記形成された2以上の部材を組み合わせて収納ケースとし、該収納ケースに便座を回動可能に組み付けて便座装置を形成する工程と、
該形成された便座装置を前記便器に組み付ける工程と
を備えた衛生洗浄装置の製造方法としての態様である。
【0033】
この衛生洗浄装置の製造方法によれば、便器セットの形状等に適合した装着が可能な便座装置を形成するとともに、この便座装置を便器に組み付ける。従って、現場での便座装置の装着が不要となり、取付け精度をより均一化することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成及び作用を一層明らかにするために、以下本発明の便座装置について、その実施の形態を実施例に基づいて説明する。図1は、本発明の第1実施例である温水洗浄便座の外観を表わす斜視図である。図1(A)は、国内製の便器セットに取り付けるための温水洗浄便座(以下、国内向け温水洗浄便座という)を、図1(B)は、洗浄タンクと便器とを一体としたいわゆるワンピース型の外国製便器に取り付けるための温水洗浄便座(以下、外国向け温水洗浄便座という)をそれぞれ表わしている。
【0035】
温水洗浄便座は、便器に装着して所定のスイッチを操作することにより、局部の洗浄や乾燥等の種々の機能を実行する。本実施例の温水洗浄便座は、普通便座に替えて、種々の便器に後から装着するタイプのものであり、便器本体とは別体として構成されている。
【0036】
第1実施例としての温水洗浄便座の基本的構成につき、図2に基づいて説明する。図2は、図1(A)に示す国内向け温水洗浄便座10の便蓋14を開いた状態を示す説明図である。図2に示すように、温水洗浄便座は、用便の際に人が着座するための便座12、開閉可能な便蓋14、局部の洗浄や乾燥等の機能を実行するための各種機能部品を収納する収納ケース16、局部の洗浄や乾燥等の各機能の遠隔操作を可能とするリモコン(図示せず)および局部を洗浄するための洗浄水を給水管から導くための分岐金具51および連結管52(図示せず)から構成されている。
【0037】
温水洗浄便座の外観について、図1および図3から図6までを参照しつつ説明する。図3,図4は国内向け温水洗浄便座10の、図5,図6は外国向け温水洗浄便座20の六面展開図であり、それぞれ図3(A)と図5(A)は正面図、図3(B)と図5(B)は背面図、図3(C)と図5(C)は左側面図、図3(D)と図5(D)は右側面図、図4(A)と図6(A)は上面図、図4(B)と図6(B)は底面図である。
【0038】
本実施例では、上ケース16aと下ケース16b,16cとを組合わせることによって1つの収納ケース16を構成する。図3(C),(D)および図5(C),(D)に示すように、本実施例では、上ケース16aと下ケース16b,16cとを組み合わせた際に生じる接合線17が便蓋14の底辺と連続しており、温水洗浄便座全体として一体感のある美しいデザインが保たれている。
【0039】
収納ケース16の内部の構成につき、図7に基づいて簡単に説明する。本実施例の温水洗浄便座は、収納ケース16の左側面に、給水するための連結管52を接続可能な給水アダプタ53を固着しており、この下流に、給水された水を加熱する熱交換器ユニット59、洗浄用ノズル69から噴出される洗浄水を適温に調整するミキシングバルブユニット54、洗浄水の水勢等を調整する流調ユニット64、洗浄用ノズル69から局部に向けて温水を噴出するノズル部68を備え、これらを収納ケース16の内部に格納する。
【0040】
ミキシングバルブユニット54は、給水アダプタ53を通じて給水された水の水圧を調整する減圧弁55、熱交換器ユニット59からの給湯を制御する電磁弁56、供給された湯と水を設定温度に調整するミキシング部57等から構成される。
【0041】
熱交換器ユニット59は、供給された水を加熱するヒータ61、加熱された温水の温度を検知する温水用サーミスタ62、加熱された温水を貯える貯湯タンク60、貯湯タンク60内の水の有無を検知するフロートスイッチ63等から構成される。
【0042】
流調ユニット64は、ミキシング部57から供給された温水の流路に位置する穴の空いた円盤を回転させる流調モータ67、この円盤の回転角度によってミキシング部57から供給された温水の流路や流量を切り換える流調切換弁66等から構成される。
【0043】
次に、便座12および便蓋14について説明する。便座12および便蓋14は、ともにポリプロピレンを用い、便器のリム形状やボール部の面積等のような便器の種類毎に異なる条件に対して幅広く適合する大きさに成形されている。便座12の内部には、通電を行なうことによって便座を暖める便座ヒータと便座ヒータの温度を検知するサーミスタが埋設されている。
【0044】
便座12の裏面には4ヶ所、便蓋14の裏面には2ヶ所にわたり、便座12および便蓋14の裏面よりも下方に突出するように、弾性材13,15を嵌め込む。従って、便座12および便蓋14を閉めたとき、便蓋14は弾性材15を介して便座12と接触し、便座12は弾性材13を介して便器と接触する。
【0045】
次に、リモコンの構成につき、図8を用いて簡単に説明する。図8は、温水洗浄便座の制御系を示すブロック図である。リモコンは、入力装置として、その操作部71に各種の操作ボタンを備える。本実施例では、局部の洗浄を開始するためのお尻洗浄ボタン71aやビデ洗浄ボタン71b、温風の吹き出しを開始するための乾燥ボタン71d、停止ボタン71c、水勢に強弱の変化をつけた洗浄水の噴出を設定するマッサージ設定ボタン71e、洗浄用ノズル69を揺動させた局部の洗浄を設定するムーブ設定ボタン71f、洗浄水の温度を調節する吐水温設定ボタン71h、水勢の強弱を設定する水勢設定ボタン71g、洗浄用ノズル69の位置を前後方向へ移動するノズル位置調節ボタン71i、脱臭状態を設定する脱臭ボタン71k、便座温度を調節する便座温度設定ボタン71j、室内暖房のオン,オフを設定する室内暖房ボタン71l、便座ヒータや室内暖房ヒータへの通電時期を設定するタイマ予約ボタン71m、温水洗浄便座全体の運転状態を設定する運転入/切ボタン71n等を設けている。またリモコンは、出力装置として、これらの各種操作ボタンによる操作の結果をランプや液晶によって表示する表示部72を設けている。
【0046】
以上のように構成された温水洗浄便座の便器本体への取付け方法について説明する。図9,図10に示すように温水洗浄便座は、装着部材として、収納ケース底面と嵌合して温水洗浄便座を固定するベースプレート74、ベースプレート74を便器本体に取り付けるための取付用ボルト77や取付用ボルト77の抜けを防止するためのゴムブッシュ79等を備える。ベースプレート74は、便器のリム後方に設けられた2つの便座取付用穴99を被覆可能な大きさをもつ金属板である。
【0047】
図9に示すように、本実施例では、便座取付用穴99の位置や大きさに対応して、ベースプレート74上に3種類のボルト挿入口75を形成し、便器の種類によって便座取付用穴99の位置や大きさが異なる場合にも温水洗浄便座を装着可能としている。勿論、このような構成に代えて他の構成、例えば、ベースプレート74の裏側に縦横方向に通る溝を設けておき、この溝に取付用ボルト77の頭部を嵌め込むような構成を採用してもよい。この構成によれば、取付用ボルト77の位置を溝に沿って移動させることにより、便座取付用穴99の位置に取付用ボルト77の位置を合わせることができる。
【0048】
以上のように構成されたベースプレート74、取付用ボルト77やゴムブッシュ79等を用いて、以下の要領で温水洗浄便座の便器本体への取付けを行なう。まず、便器本体の便座取付用穴99にゴムブッシュ79を差し込み、ベースプレート74をリム後方に乗せて便座取付用穴99とボルト挿入口75との位置を合わせる。次に、ボルト挿入口75に、座金78を介して取付用ボルト77を差し込んで締め付ける。これによって、取付用ボルト77がゴムブッシュ79下端のナットと螺合し、取付用ボルト77の締め付けに伴ってナットが持ち上げられて、便器本体にベースプレート74が固定される。
【0049】
次に、リム上面に沿って、便器の奥行き方向に温水洗浄便座をスライドさせ、収納ケース16の底面に設けられた溝をベースプレート74に嵌め込む。すると、着脱用レバー34がロックされて、便器本体に温水洗浄便座が固定される。
【0050】
次に、止水された給水管に取り付けられた分岐金具51と温水洗浄便座本体に装着された給水アダプタ53とを連結管52で接続する。給水間の止水を解除すると、水が連結管52を通って給水アダプタ53方向に流れ込み、局部洗浄用の水が温水洗浄便座のミキシングバルブユニット54に供給される。
【0051】
このように便器本体へ取り付けられた温水洗浄便座が動作する様子を、お尻洗浄機能を実行する場合を例として説明する。リモコンによりお尻洗浄ボタン71aが操作されると受信部38が動作信号を検知し、この信号を、温水洗浄便座の動作を制御するコントローラ70に送出する。コントローラ70は、ミキシングバルブユニット54に対して電磁弁56を開く旨の実行命令を行なう。これによって、熱交換器ユニット59の貯湯タンク60からミキシングバルブユニット54へ温水が流れ込む。
【0052】
更にコントローラ70は、洗浄水の温度や水勢の強弱等のお尻洗浄機能に関する現在の設定状態を検出し、洗浄水の温度に関する設定情報をミキシングバルブユニット54に、お尻洗浄機能が選択された旨および水勢の強弱に関する設定情報を流調ユニット64に送出する。情報を受領したミキシングバルブユニット54のミキシング部57は、設定温度となるように、貯湯タンク60から流れ込んだ温水と減圧弁55からの水とを混合し、混合された温水を流調ユニット64へ送出する。
【0053】
情報を受領した流調ユニット64は、流調モータ67を作動して設定情報に従って円盤の角度を調整する。これによって、ミキシングバルブユニット54から供給された温水が、設定された水勢を実現する水圧をもって洗浄用ノズル69のお尻洗浄用の噴出口に向かって流れ込み、この温水を洗浄用ノズル69から噴出して局部の洗浄を実行する。
【0054】
第1実施例としての温水洗浄便座を、洗浄タンクと便器とを一体としたワンピース型便器に取り付けた状態を図11に示す。図11(A)は、国内向け温水洗浄便座10を取り付けた国内製ワンピース便器80を、図11(B)は、外国向け温水洗浄便座20を取り付けた外国製ワンピース便器90を、それぞれ左側面から見た様子を示している。
【0055】
外国製ワンピース便器90には、洗浄タンク91から便器のリムに亘って連続した曲面が形成されている。これに対し、外国向け温水洗浄便座20では、この曲面の有するカーブに適合するように形成された下ケース16cを、収納ケース16の一部材として用いる。
【0056】
このような下ケース16cを備えた外国向け温水洗浄便座20を外国製ワンピース便器90に装着すると、図17に示すように、下ケース16cが洗浄タンク91の形状に適合して納まる。しかも、便器本体に設けられた2つの便座取付用穴99の位置を基準として装着すれば、便座12はぴったりとリム上に納まるので、国内向け温水洗浄便座10と同様の使い勝手を実現することができる。
【0057】
このような温水洗浄便座の製造工程について、図12を参照しつつ説明する。温水洗浄便座の製造工程はパーツの製造工程とパーツの組立工程からなる。図12左側に示すように、パーツの製造工程としては、下ケースの製造(ステップS110)、上ケースの製造(ステップS150)、熱交換器ユニット59やノズル部68等の機能部品の製造(ステップS130)、便座12,便蓋14およびこれらを収納ケース16に連接するためのヒンジの製造(ステップS170)等がある。各工程により、それぞれの部品が製造される。
【0058】
本実施例では、下ケースは、便器の種類に応じて製造される(ステップS110)。この結果、国内製ワンピース便器80用としての下ケースA、外国製ワンピース便器90用としての下ケースB、というように異なる複数の下ケースが準備される。一方、上ケースについては、便器の種類を問わず共通のものが製造される(ステップS150)。この結果、各種便器に共通する一つの上ケースAが準備される。なお、本実施例では、単一の金型を用いて便座12を成形するので、便座12の大きさや形状は一種類となる。
【0059】
このように予め製造された上ケース,下ケース,機能部品,便座12,便蓋14という各種パーツを組み立てることにより温水洗浄便座が完成する。この各種パーツの組立工程を図12右側のフローチャートに基づいて説明する。まず、ステップS110により準備された複数種類の下ケースの中から1つの下ケースを、装着しようとする便器の種類に基づいて選択する(ステップS210)。
【0060】
選択する下ケースの種類が多数の場合には、各下ケースに固有の部品番号を設定し、この部品番号と各種便器セットの品番との対応関係を示す情報を予めコンピュータ等に記憶しておいてもよい。こうすれば、煩雑な部品管理を伴うことなく、容易かつ確実に所望の下ケースを選択することが可能となる。
【0061】
次に、選択された下ケースに各機能部品を組み付けた後(ステップS230)、下ケースと上ケースAとを組み合わせる(ステップS250)。組み合わせは、下ケースの周縁に設けられた係合溝に上ケースの周縁に設けられた係止部を嵌め込むことによって行なう。この結果、各機能部品を格納した1つの収納ケース16が完成する。この収納ケース16にヒンジを用いて便座12,便蓋14を組み付けて(ステップS270)、温水洗浄便座が完成する。即ち、下ケースを選択した後の組立工程は、下ケースの種類に拘わらず同じ工程となる。従って、多種類の下ケースを準備することにより組立工程が複雑化することはない。なお、便座12,便蓋14の組み付け方の詳細については後述する。
【0062】
図12のステップS110およびS150において上下に分割して成形された上ケースと下ケースの態様を図13に示す。図13(B)は国内向け温水洗浄便座10に用いられる下ケース16bを、図13(C)は外国向け温水洗浄便座20に用いられる下ケース16cをそれぞれ示している。すなわち、国内向け温水洗浄便座10と外国向け温水洗浄便座20は、下側の収納ケース16については異なった形状に成形された下ケースを用いるが、上側の収納ケース16については、図13(A)に示す共通の上ケース16aを用い、これらを組み合わせて1つの収納ケース16を構成する。
【0063】
従って、国内向け温水洗浄便座10とは別に外国向け温水洗浄便座20を製品化するために新たに製造することが必要となる部材は、外国向け温水洗浄便座20に係る下ケース16cのみなので、収納ケース16の全体を新たに製造する場合と比べ、製造コストの上昇を押さえることができ、製造段階における部品管理も容易となる。
【0064】
図13(B)および(C)に示すように、下ケース16bでは、ケース左右のコーナー部を略直角に形成しているのに対し、下ケース16cでは、角を除くように丸く形成している。このような下ケース16cを用いることによって、図11に示したように、外国向け温水洗浄便座20を外国製ワンピース便器90に適合して装着することが可能となる。勿論、ケース左右のコーナー部は、略直角形状や丸い形状に限られるものではなく、装着される便器や洗浄タンクの形状、洗浄タンクの位置、収納キャビネット,フラッシュバルブ,給水管等の便器周辺に装着される付属品との納まり関係等に応じて、種々の形状を採ることができる。
【0065】
このような形状をとることにより、下ケース16cの機能部品の収納容積は下ケース16bよりも小さくなる。これに対し本実施例では、各機能部品の設置位置等を変更することにより、下ケース16b,16cにはともに同じ機能部品を収納している。従って、下ケース16cを採用したことによって、国内向け温水洗浄便座10と外国向け温水洗浄便座20との間で機能的な差が生じることはない。
【0066】
上ケース16aをプレス成形すると、上ケース16aの中央には、便座12および便蓋14を収納ケース16に連接する場所であるヒンジチャンバ16pが形成される。これらの連接方法については後述する。勿論、収納ケース16の前面が下ケース16b,16cの一部となるように下ケース16b,16cを成形し、下ケース16b,16cにヒンジチャンバ16pを形成する構成としても差し支えない。
【0067】
なお、本実施例では、難燃性の高いABS(アクリロトニル・ブタジエン・エチレン樹脂)を用いて、上ケース16aおよび下ケース16b,16cを成形している。勿論、ポリプロピレン等の他の合成樹脂で成形しても差し支えない。
【0068】
下ケース16b,16cをプレス成形すると、下ケース16b,16cの右側面および左側面の下部には、図3(C),(D)および図5(C),(D)に示すような所定の角度のテーパーを有する凹面31が形成される。左側の凹面31には、温水洗浄便座に電源を供給する主電源用コードを取り付けるための主電源用コードブッシュ32を、右側の凹面31には、温水洗浄便座と便器本体とを着脱するための着脱用レバー34と便座の暖房用の電源コード37を取り付けるための暖房便座用コードブッシュ36とを、それぞれ設けている。
【0069】
暖房便座用コードブッシュ36と着脱用レバー34とを配設した様子を、国内向け温水洗浄便座10を例として図6に示す。本実施例では、下ケース16bの側面下部であって、便座12側面の底辺の延長線よりも下方の部分を、延長線方向に連続した凹面31として形成する。従って、便座12底辺から収納ケース16にかけて連続したラインが形成されるため、温水洗浄便座全体として一体感のあるコンパクトな外観となっている。このような構成は、外国向け温水洗浄便座20でも同様である。
【0070】
図1に示すように、上ケース16aの上面の左側には、リモコンから送信された動作信号を受信する受信部38を設け、下ケース16b,16cの右側面には、リモコンに代えて局部の洗浄や乾燥等の各機能の操作を可能とする本体操作部40を設けている。勿論、上記以外の位置に受信部38や本体操作部40を設けても差し支えない。
【0071】
本体操作部40の外観を図15(A)に示す。本体操作部40の副操作面42には、前述したリモコンの操作面と同様のお尻洗浄ボタン43やビデ洗浄ボタン44、運転入/切ボタン46と、温水を噴出しない状態で洗浄用ノズル69を伸出するためのノズル掃除ボタン45とを設ける。勿論、これ以外の操作ボタンを設けることも可能である。操作ボタンが操作されると、操作された操作ボタン上に表示される表示ランプを点灯,消灯し、操作により選択された機能を実行する。
【0072】
副操作面42の各操作ボタンの形状を図15(B)に示す。お尻洗浄ボタン43およびビデ洗浄ボタン44には、ともに円形の操作ボタンを設け、ノズル掃除ボタン45および運転入/切ボタン46には、ともに四角形の操作ボタンを設ける。
【0073】
更に、ビデ洗浄ボタン44とノズル掃除ボタン45では、操作ボタンをフラット面とする。この状態を、ノズル掃除ボタン45のA−A断面図として図16に示す。一方、お尻洗浄ボタン43では、そのB−B断面図を図18に示すように、操作ボタンの中心部を、周辺よりも若干隆起させた形状とする。また、運転入/切ボタン46では、操作ボタンの対称軸上の部分を周辺よりも若干隆起させた形状とする。この状態を、図17のC−C断面図および図19のD−D断面図に示す。
【0074】
このように各操作ボタンに特有の形状を与えることにより、ボタン表示を目視することなく各操作ボタンを識別することができる。従って、着座したまま無理な姿勢をとることなく、所望の操作ボタンを確実に操作することが可能となる。
【0075】
図12のステップS270における便座12,便蓋14を組み付ける方法につき、図20に基づいて説明する。図20は、便座12および便蓋14を取り付けるヒンジ部の構造を示す説明図である。
【0076】
便座12および便蓋14は、その後方端部に、収納ケース16への連接部としてのヒンジブロック12a,14aを備える。このヒンジブロック12a,14aの内部には、便座12および便蓋14を閉じるときに抵抗を与えて緩やかに動作させるための開閉ユニット22,24を組み込む。ヒンジブロック12a,14aの右端面には、外側方向に突き出る円形断面のピン12b,14bを、開閉ユニット22,24の回転軸との同軸上に設ける。一方、ヒンジブロック12a,14aの左端面の開閉ユニット22,24側には、ピン12b,14bと同軸となるように、外側方向に突き出る四角形断面のヒンジ軸26,28を設ける。
【0077】
収納ケース16の前面に設けられたヒンジチャンバ16pは、便座12および便蓋14のヒンジブロック12a,14aを収納してこれらの回転動作を許容する大きさを持つ。このヒンジチャンバ16pの間口方向の両端の内壁には、装着溝16qを縦方向に形成されている。この装着溝16qは、後述するリテーナブロック30を収納ケース16に装着するために設けられた溝である。この装着溝16qの下端部分にはスリット16rを設け、これによってリテーナブロック30を着脱可能に拘束する。
【0078】
リテーナブロック30は、便座12および便蓋14を収納ケース16に連接するための一対の部材であり、その下端部に弾性変形可能な爪30aを備えている。更に、右側のリテーナブロック30には、便座12のピン12bおよび便蓋14のピン14bを挿入してこれらを回転自在に支持するための支持孔30b,30cを設ける。また、左側のリテーナブロック30には、便座12および便蓋14用のそれぞれの開閉ユニット22,24から突き出したヒンジ軸26,28を嵌合してこれらを固定する固定孔30d,30eを開ける。固定孔30d,30eは、ヒンジ軸26,28と同様に四角形の開口断面を持ち、ヒンジ軸26,28を嵌め込んだときには、リテーナブロック30に対してヒンジ軸26,28はその軸線周りの姿勢を変えることはできない。したがって、リテーナブロック30によって便座12及び便蓋14を収納ケース16に一体化したときには、ヒンジ軸26,28は静止したままであり、その周りで開閉ユニット22,24が回動するものとなる。
【0079】
本実施例では、リテーナブロック30に支持孔30bおよび固定孔30dを形成する位置を、便座12の厚みや外形に合わせて決定している。具体的には、便座12を、その裏面の4個の弾性材13が便器本体のリムに乗るように置いたとき、ピン12bが存在する位置に対応する位置に支持孔30bを、ヒンジ軸26が存在する位置に対応する位置に固定孔30dを形成する。従って、温水洗浄便座を便器本体に装着して便座12を下ろしたときには、便座12裏面の4個の弾性材13が便器本体のリムにぴったりとくっつくので、着座したときに便座12がガタつくことがない。
【0080】
以上の構成において、収納ケース16への便座12及び便蓋14の組み付けは以下の要領で行なう。まず、便座12及び便蓋14のそれぞれの開閉ユニット22,24にヒンジ軸26,28を差し込み、内部の抵抗機構にこれらを連結する。次いで、一方のリテーナブロック30の支持孔30b,30cにそれぞれ便座12及び便蓋14のピン12b,14bを差し込むと同時に、ヒンジ軸26,28を固定孔30d,30eに嵌め込む。これにより、便座12と便蓋14は2個のリテーナブロック30によって一体化され、便座12のヒンジブロック12aが下側に及び便蓋14のヒンジブロック14aが上側の2段配置として組み合せられる。
【0081】
更に、図20のように左右のリテーナブロック30及びヒンジブロック12a,14aをヒンジチャンバ16pの中に落とし込み、リテーナブロック30を装着溝16qの中に嵌め込む。そして、リテーナブロック30を最も下まで押し込むと、これと同時に爪30aがスリット16rの中に入り込んで係合し、リテーナブロック30はヒンジチャンバ16pの中に強固に固定される。
【0082】
以上の要領で便座12および便蓋14が収納ケース16に組み付けられる。便座12や便蓋14が開閉されたとき、ヒンジ軸26,28はリテーナブロック30の固定孔30d,30eに拘束されているので、これらのヒンジ軸26,28は回転せず、開閉ユニット22,24がその周りを回動して便座12と便蓋14とは姿勢を変えることになる。
【0083】
次に、本実施例において、便座12および便蓋14が収納ケース16に組み付けられる位置について図21を参照しつつ説明する。図21は、収納ケース16の高さと便座12および便蓋14の取付け位置との関係を、温水洗浄便座の右側面から示した説明図であり、図21(A)は国内向け温水洗浄便座10を、図21(B)は外国向け温水洗浄便座20をそれぞれ表わす。図21に示した位置関係を、説明の都合上、第1設計案と称して以下説明する。
【0084】
前述したように、国内向け温水洗浄便座10と外国向け温水洗浄便座20は、上側のケースを共に同一の外形を持つ上ケース16aとする一方、下側のケースについては、それぞれケース左右のコーナー部の形状が互いに異なる下ケース16b、下ケース16cとし、これらを組み合わせて収納ケース16を構成する。第1設計案では、この下ケース16bと下ケース16cとを共に同じ高さとする。
【0085】
上ケース16aには、その前面部の単一の位置にヒンジチャンバ16pを設ける。したがって、リテーナブロック30の爪30aがヒンジチャンバ16pのスリット16rと係合する位置は、国内向け温水洗浄便座10と外国向け温水洗浄便座20とで同じ位置となる。
【0086】
このように設計された第1設計案としての上ケース16aおよび下ケース16b,16cをパーツの製造工程において成形し(図12のステップS110、S150)、パーツの組立工程において、下ケース16b,16cに機能部品を組み付け(図12のステップS230)、上ケース16aと下ケース16b,下ケース16cとを組み合わせると(図12のステップS250)、図21に示す状態となる。図21に示すように、下ケース16bと上ケース16aとを組み合わせたときの収納ケース16の最大高さと、下ケース16cと上ケース16aとを組み合わせたときの収納ケース16の最大高さは、同一の寸法Lとなる。
【0087】
爪30aとスリット16rとは、国内向け温水洗浄便座10および外国向け温水洗浄便座20ともに収納ケース16上の同じ位置で係合する。従って、双方の収納ケース16に同じリテーナブロック30を用いて便座12および便蓋14を組み付ければ、ヒンジブロック12a,14aの垂直位置も同じとなる。このヒンジブロック12a,14aの垂直位置を図21に円形の点線で示す。収納ケース16に便座12および便蓋14を組み付けたときの収納ケース16の底面からヒンジブロック12a,14aまでの高さは、国内向け温水洗浄便座10と外国向け温水洗浄便座20との間でそれぞれ同じ寸法N,Mとなる。
【0088】
したがって、国内向け温水洗浄便座10と外国向け温水洗浄便座20との間で、収納ケース16と便座12,便蓋14との納まりを変える必要がなく、双方に同一の便座12,便蓋14を用いることができる。この結果、外国向け温水洗浄便座20に専用の便座や便蓋を準備することが不要となり、煩雑な部品管理や製造コストの上昇を防止することができる。
【0089】
また、収納ケース16のうち形状が変化しない上ケース16aに便座12および便蓋14を組み付けるので、製造段階において収納ケース16に設けられるヒンジチャンバ16pの成形や加工が容易となる。また、高さ調整のために外国向け温水洗浄便座20に専用のリテーナブロック30を準備することが不要となり、リテーナブロック30の共通化が図られる。
【0090】
以上、異形の下ケース16bと下ケース16cとを同じ高さに形成する第1設計案について説明した。ところで本実施例では、下ケース16cのケース左右のコーナー部の形状を、下ケース16bの角を除くように丸く形成するので、下ケース16cの容積が下ケース16bよりも小さくなる。従って、下ケース16bと下ケース16cとを同じ高さに形成すると、熱交換器ユニット59等の機能部品の収納スペースを確保できない場合も考えられる。そこで、収納スペースを確保するために、下ケース16bと下ケース16cとを異なる高さに形成することもできる。この例を、第2設計案および第3設計案として以下に説明する。
【0091】
図22は、第2設計案および第3設計案についての、収納ケース16の高さと便座12および便蓋14の取付け位置との関係を示す説明図であり、図22(A)は国内向け温水洗浄便座10を、図22(B)は外国向け温水洗浄便座20をそれぞれ表わす。
【0092】
第2設計案および第3設計案では、上ケース16aを同一の高さとする一方、下ケース16bの高さを下ケース16cよりも寸法α分高くする。このように設計された第2,第3設計案としての上ケース16aおよび下ケース16b,16cをパーツの製造工程において成形し(図12のステップS110、S150)、パーツの組立工程において上ケース16aと下ケース16b,下ケース16cとを組み合わせると(図12のステップS250)、図22に示す状態となる。図22に示すように、下ケース16bと上ケース16aとを組み合わせたときには収納ケース16の最大高さが寸法Lとなるのに対し、下ケース16cと上ケース16aとを組み合わせたときの収納ケース16の最大高さは、寸法(L+α)となる。
【0093】
初めに、第2設計案について説明する。第2設計案では、ヒンジチャンバ16pを単一の位置に形成した上ケース16aを、国内向け温水洗浄便座10と外国向け温水洗浄便座20に共通する部材として用いる。この結果、外国向け温水洗浄便座20の収納ケース16におけるスリット16rの垂直位置は、国内向け温水洗浄便座10の収納ケース16におけるスリット16rの垂直位置よりも、寸法α分だけ高くなる。
【0094】
このような場合において、国内向け温水洗浄便座10と外国向け温水洗浄便座20の双方の収納ケース16に同一のリテーナブロック30を用いて便座12および便蓋14を組み付けたときの状態を図23に示す。収納ケース16の底面からヒンジブロック12a,14aまでの高さは、国内向け温水洗浄便座10の場合にはそれぞれ寸法N,Mとなるが、外国向け温水洗浄便座20の場合には、下ケース16cと下ケース16bとの高さの差α分だけ大きい寸法N+α,M+αとなる。従って、外国向け温水洗浄便座20における便座12および便蓋14の回転の中心は、国内向け温水洗浄便座10よりも上方にずれる。この結果、双方に同一の便座12および便蓋14を用いると、外国向け温水洗浄便座20では便座12を下げたときに裏面の4つの弾性材13が便器のリムに密接せず、着座することができないという不具合を生じてしまう。この状態を図23(B)に示す。
【0095】
そこで、第2設計案では、国内向け温水洗浄便座10の場合と外国向け温水洗浄便座20の場合とで異なるリテーナブロックを用い、便座12および便蓋14を収納ケース16に組み付ける。具体的には、国内向け温水洗浄便座10の収納ケース16には、図20に示すリテーナブロック30を、外国向け温水洗浄便座20には、図24に示すリテーナブロック48を用いる。
【0096】
図25に示すように、リテーナブロック48では、支持孔48bおよび固定孔48dより下の部分を、リテーナブロック30の場合と比べて寸法α分だけ短く設計する。このように設計されたリテーナブロック30,48をパーツの製造工程において成形し(図12のステップS170)、上下組み合わされた収納ケース16に便座12および便蓋14を組み付けると(図12のステップS270)、図22に示す状態となる。
【0097】
リテーナブロック48を用いて便座12を組み付けると、ヒンジブロック12aの位置が、リテーナブロック30を用いた場合よりも寸法α分だけ低くなる。この結果、収納ケース16の底面からヒンジブロック12aまでの高さは、国内向け温水洗浄便座10と外国向け温水洗浄便座20との間で同じ寸法Nとなり、便座12の回転の中心位置は変化しない。従って、国内向け温水洗浄便座10と外国向け温水洗浄便座20の双方に同一の便座12を組み付け、これらを便器に装着して便座12を下げれば、双方とも便座裏面の4つの弾性材13が便器のリムに密接する。
【0098】
このような第2設計案に基づいて温水洗浄便座を製造すれば、収納ケース16を異なる高さに成形した場合であっても、リテーナブロック48を用いたヒンジ機構によって便座12と便器のリムとの密接が確保されるので、国内向け温水洗浄便座10と外国向け温水洗浄便座20に同一の便座を用いることができる。
【0099】
また、国内向け温水洗浄便座10と外国向け温水洗浄便座20の収納ケース16の構成部材として、同一の上ケース16aを用いるので、上ケース16aが共通化され、複数通りの位置や形状でヒンジチャンバ16pを上ケース16aに形成する必要がない。従って、収納ケース16の成形工程における上ケース16aの成形や加工が容易となる。
【0100】
勿論、国内向け温水洗浄便座10と外国向け温水洗浄便座20の双方に異なる上ケース、例えばヒンジチャンバ16pやスリット16r等が形成される位置や形状の異なる上ケースを用いることも可能である。この場合には、下ケース16cと下ケース16bとの高さの差αに、収納ケース16底面からスリット16rまでの高さの差を加味して、外国向け温水洗浄便座20用のリテーナブロック48を成形すればよい。
【0101】
次に、第3設計案について説明する。第3設計案では、国内向け温水洗浄便座10と外国向け温水洗浄便座20について、それぞれ異なる位置にヒンジチャンバ16pが形成された別の上ケースを用いる。即ち、双方の上ケースは、ケースの高さやケースに形成されるヒンジチャンバ16pやスリット16r等の形状は同じであるが、ヒンジチャンバ16pがケース上に形成される位置が異なる。
【0102】
この上ケースの相違について、図22を参照しつつ説明する。前述したように、第3設計案では、上ケース16aを同一の高さとする一方、下ケース16bの高さを下ケース16cよりも寸法α分高くする。下ケース16bと上ケース16aとを組み合わせたときの収納ケース16の最大高さLに対し、下ケース16cと上ケース16aとを組み合わせたときの収納ケース16の最大高さは、寸法(L+α)となる。
【0103】
第3設計案では、ヒンジチャンバ16pの位置が国内向け温水洗浄便座10用の上ケース16aよりも寸法α分だけ低くなるように、外国向け温水洗浄便座20用の上ケースを設計する。このように設計された上ケースをパーツの製造工程において成形し(図12のステップS150)、パーツの組立工程において上ケース16aと下ケース16b,下ケース16cとを組み合わせる(図12のステップS250)。この状態において、外国向け温水洗浄便座20の収納ケース16におけるスリット16rの垂直位置は、国内向け温水洗浄便座10の収納ケース16におけるスリット16rの垂直位置と同じになる。
【0104】
次に、双方の収納ケース16に同一のリテーナブロック30を用いて便座12および便蓋14を組み付ける(図12のステップS270)と、図22に示す状態となる。リテーナブロック30の支持孔30b,30cおよび固定孔30d,30eの位置は双方等しく上昇するので、国内向け温水洗浄便座10と外国向け温水洗浄便座20の収納ケース16の底面からヒンジブロック12a,14aまでの高さは、双方ともに同一の寸法N,Mとなる。即ち、便座12の回転の中心位置は変わらない。
【0105】
従って、国内向け温水洗浄便座10と外国向け温水洗浄便座20の双方に同一の便座12を組み付け、これらを便器に装着して便座12を下げれば、双方とも便座裏面の4つの弾性材13が便器のリムに密接する。
【0106】
このような第3設計案に基づいて温水洗浄便座を製造すれば、収納ケース16を異なる高さに成形した場合であっても、収納ケース16の高さの差α分だけヒンジチャンバ16pにおけるスリット16rの形成位置を変化させることによって、便座12と便器のリムとの密接が確保されるので、国内向け温水洗浄便座10と外国向け温水洗浄便座20に同一の便座を用いることができる。
【0107】
なお、第2設計案および第3設計案では、便蓋14については、国内向け温水洗浄便座10と外国向け温水洗浄便座20とで異なるものを用いているが、リテーナブロック30の形状やヒンジブロック14aの形状、弾性材15の厚み等を変更すること等によって収納ケース16の高さの差を調整することにより、双方に同一の便蓋14を用いることも可能である。
【0108】
以上、下ケース16bと下ケース16cとを異なる高さに形成する実施例を第2設計案および第3設計案として説明したが、これらの設計案に限らず、国内向け温水洗浄便座10と外国向け温水洗浄便座20との間において便座12や便蓋14を共通化することができる他の構成を用いても差し支えない。例えば、便座12や便蓋14の裏面に厚みの異なる弾性材13,15を装着して、下ケース16bと下ケース16cとの高さの差を調整する構成としてもよい。
【0109】
以上説明した第1ないし第3設計案では、上ケース16a側にヒンジチャンバ16pを設けているが、勿論、上ケース16aおよび下ケース16b,16cの形状を変更して、収納ケース16の前面を下ケース16b,16cの一部として形成し、下ケース16b,16cにヒンジチャンバ16pを設ける構成としても差し支えない。
【0110】
また、国内向け温水洗浄便座10と外国向け温水洗浄便座20との間で同じ便座12等を用いているが、勿論、これを共通化することなく、異なる形状の便座12等を収納ケース16に組み付ける構成としても差し支えない。
【0111】
ところで、外国製の便器には、外国製ワンピース便器90以外にも特殊な形状を持つ便器セットが存在する。このような他の便器セットへの装着を可能とする温水洗浄便座の構成を、本発明の第2実施例として以下に説明する。図26(A)は、第2実施例としての国内向け温水洗浄便座97を国内製ワンピース便器80に取り付けた状態を、図26(B)は、第2実施例としての外国向け温水洗浄便座96を、洗浄タンク95の中央部が前方に張り出した外国製洗浄タンク密結式便器93に取り付けた状態を示している。
【0112】
国内向け温水洗浄便座97および外国向け温水洗浄便座96は、第1実施例の温水洗浄便座と基本的構成をほぼ同じくするが、両者は収納ケースを分割する態様を異にする。すなわち、国内向け温水洗浄便座97および外国向け温水洗浄便座96は、収納ケース86の下部ケースとして共に同一形状の下ケース86aを用いる一方、上部ケースとして互いに形状の異なる上ケース86b,86cを用いる。
【0113】
国内向け温水洗浄便座97および外国向け温水洗浄便座96を製造する場合には、図12のステップS110において共通の下ケースを製造し、ステップS150において便器の種類に応じた上ケースを製造すればよい。具体的にはステップS150において、洗浄タンク81,95と隣接する側の背面の形状が異なる2種類の上ケース86b,86cを成形する。即ち、収納ケース86の底面の最後部から略鉛直方向に向かう背面を備える上ケース86bと、洗浄タンク95前側の下部から中央部にかけて形成された曲面のカーブに沿った背面を備える上ケース86cとを成形する。この上ケース86b,86cがそれぞれ下ケース86aと組み合わされて、国内向け温水洗浄便座97と外国向け温水洗浄便座96の収納ケース86が完成する。
【0114】
このような上ケース86cを備えた外国向け温水洗浄便座96は、図26に示すように、洗浄タンク95の前方の曲面に適合して外国製洗浄タンク密結式便器93に装着され、便器本体に設けられた2つの便座取付用穴99の位置を基準としてぴったりとリム上に納まる。従って、国内向け温水洗浄便座97と同様の使い勝手を実現することができる。
【0115】
第1,第2実施例を用いて説明した温水洗浄便座の製造工程によれば、収納ケース16,86を上ケースと下ケースに分割して成形し、しかも、そのいずれか一方を便器や洗浄タンクの形状に適合する形状で成形するとともに、残りの一方を単一の形状で成形する。従って、製造する過程において新たに製造,管理することが必要となる部材は、収納ケース16,86を構成する一部の部材のみとなる。従って、特殊な形状の便器セットに装着可能な温水洗浄便座を提供するにあたり、製造コストの大幅な上昇や製造段階での煩雑な部品管理を伴うことがない。
【0116】
また、本実施例の温水洗浄便座の製造工程によれば、便器や洗浄タンクの形状に適合する形状の収納ケース16を製造段階において予め製造する。従って、便器や洗浄タンクとの干渉を回避するために、ベースプレートへの取付用ボルト77の装着位置を調整する等の温水洗浄便座の装着時における細かい現場作業が不要となる。この結果、便器セットへの取付け精度が均一となるとともに、簡単かつ正確な装着が可能となる。
【0117】
以上の製造工程を経て製造された第1,第2実施例の温水洗浄便座によれば、便器や洗浄タンクの形状に適合する形状の収納ケース16を備えるので、特殊な形状の便器セットにも適合して装着することができる。従って、便座12や便蓋14の先端部が便器の先端部よりも突出した状態で無理に温水洗浄便座を装着し、この結果、便器の鉢面の有効面積が小さくなってしまったり、便座12を下げたときに便器のリム上に便座12裏面の弾性材13が乗らず、着座時に便座がガタついたりすることがない。
【0118】
また、便座14の開口部からリム前方の陶器面が露出しないので、着座して小便をする際にリム等の便器本体が汚れてしまうということがない。この結果、装着される便器の種類に関係なく良好な使い勝手を確保することができる。さらに、温水洗浄便座が装着された場合であっても、便器セット全体の美感を維持することができる。
【0119】
なお、本実施例では外国製ワンピース便器90や外国製洗浄タンク密結式便器93を例として説明したが、これら以外にも、特殊な形状の洗浄タンクや便器を備えた便器セットが存在する。このような便器セットに対しても、第1実施例および第2実施例と同様に、収納ケース16を複数の構成部材に分割して、その構成部材の一部を洗浄タンクや便器の形状に適合するように形成すれば、便座用取付穴に無理なく温水洗浄便座を装着することができる。勿論、洗浄タンクは便器の後部に設けられるものに限らず、便器の側部に設けられる隅付型の洗浄タンクでもよい。
【0120】
また、収納ケース16を複数の構成部材に分割する方法は、上記実施例で説明したような上下2つに分割するものに限らず、左右に分割したり、3つ以上の部材に分割するものであってもよい。温水洗浄便座に室内暖房等の新たな機能を付加するような場合には、この機能を実現するための付属部品の形状や配置に合わせて収納ケース16の分割態様を決定すればよい。
【0121】
本実施例では、温水洗浄便座が設置されたときに収納ケース16が洗浄タンクと干渉する便器セットを例として説明したが、これ以外の便器セットに対しても装着可能に温水洗浄便座を構成してもよい。例えば、温水洗浄便座が設置される範囲にフラッシュバルブや給水管、収納用キャビネット等が配置されている便器セットに対しても、収納ケース16の構成部材として分割された複数の部材のうちの一部の部材を、フラッシュバルブや給水管、収納用キャビネット等の位置や形状に適合するように形成すれば、便座用取付穴に無理なく温水洗浄便座を装着することができる。
【0122】
以上本発明の実施例である温水洗浄便座について説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる様態で実施し得ることは勿論である。例えば、本実施例の温水洗浄便座を予め便器セットに取り付けた衛生洗浄装置としての態様で、本発明を実施することもできる。
【0123】
また、防水パン、壁パネルおよび天井によって包囲された空間に、本実施例の温水洗浄便座を装着した便器セットを、浴槽や洗面器、水栓金具等とともに配置するユニットバスとしての態様、浴槽を配置しないユニットトイレとしての態様で、本発明を実施することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である国内向け温水洗浄便座および外国便器向け温水洗浄便座の外観を表わす説明図である。
【図2】第1実施例における温水洗浄便座の全体構成を示す説明図である。
【図3】本発明の第1実施例である国内向け温水洗浄便座の正面、背面、側面を表わす説明図である。
【図4】本発明の第1実施例である国内向け温水洗浄便座の上面および底面を表わす説明図である。
【図5】本発明の第1実施例である外国向け温水洗浄便座の正面、背面、側面を表わす説明図である。
【図6】本発明の第1実施例である外国向け温水洗浄便座の上面および底面を表わす説明図である。
【図7】温水洗浄便座の機能部を示すブロック図である。
【図8】温水洗浄便座の制御部を示すブロック図である。
【図9】ベースプレートの外観を表わす説明図である。
【図10】温水洗浄便座の取付け方法を示す説明図である。
【図11】第1実施例の温水洗浄便座を、国内製ワンピース便器と外国製ワンピース便器にそれぞれ取り付けた状態を示す説明図である。
【図12】温水洗浄便座の製造工程を示す説明図である。
【図13】収納ケースの組み合わせを表わす説明図である。
【図14】暖房便座用コードのコードブッシュおよび温水洗浄便座の着脱用レバーを示す説明図である。
【図15】温水洗浄便座の補助操作部を示す説明図である。
【図16】ノズル掃除ボタンのA−A断面図である。
【図17】運転入/切ボタンのC−C断面図である。
【図18】お尻洗浄ボタンのB−B断面図である。
【図19】運転入/切ボタンのD−D断面図である。
【図20】便座および便蓋を取り付けるヒンジ部の構造を示す説明図である。
【図21】第1設計案としての、収納ケースの高さと便座および便蓋の取付け位置との関係を示した説明図である。
【図22】第2設計案または第3設計案としての、収納ケースの高さと便座および便蓋の取付け位置との関係を示す説明図である。
【図23】高さの異なる収納ケースに、同一のヒンジを用いて便座および便蓋を組み付けた場合の失敗例を示す説明図である。
【図24】第2設計案を採用した場合におけるヒンジ部の構造を示す説明図である。
【図25】リテーナブロック30とリテーナブロック48との相違を示す説明図である。
【図26】第2実施例の温水洗浄便座を、国内製ワンピース便器と外国製洗浄密結式便器にそれぞれ取り付けた状態を示す説明図である。
【図27】外国製ワンピース便器の外観を示す説明図である。
【図28】従来の温水洗浄便座を、国内製ワンピース便器と外国製ワンピース便器にそれぞれ取り付けた状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10…国内向け温水洗浄便座
12…便座
12a…ヒンジブロック
12b…ピン
13…弾性材
14…便蓋
14a…ヒンジブロック
14b…ピン
15…弾性材
16…収納ケース
16a…上ケース
16b…下ケース
16c…下ケース
16p…ヒンジチャンバ
16q…装着溝
16r…スリット
17…接合線
20…外国向け温水洗浄便座
22…開閉ユニット
24…開閉ユニット
26…ヒンジ軸
28…ヒンジ軸
30…リテーナブロック
30a…爪
30b…支持孔
30c…支持孔
30d…固定孔
30e…固定孔
31…凹面
32…主電源用コードブッシュ
34…着脱用レバー
36…暖房便座用コードブッシュ
37…暖房便座用の電源コード
38…受信部
40…本体操作部
42…副操作面
43…お尻洗浄ボタン
44…ビデ洗浄ボタン
45…ノズル掃除ボタン
46…運転入/切ボタン
48…リテーナブロック
48b…支持孔
48d…固定孔
51…分岐金具
52…連結管
53…給水アダプタ
54…ミキシングバルブユニット
55…減圧弁
56…電磁弁
57…ミキシング部
59…熱交換器ユニット
60…貯湯タンク
61…ヒータ
62…温水用サーミスタ
63…フロートスイッチ
64…流調ユニット
66…流調切換弁
67…流調モータ
68…ノズル部
69…洗浄ノズル
70…コントローラ
71…操作部
71a…お尻洗浄ボタン
71b…ビデ洗浄ボタン
71c…停止ボタン
71d…乾燥ボタン
71e…マッサージ設定ボタン
71f…ムーブ設定ボタン
71g…水勢設定ボタン
71h…吐水温設定ボタン
71i…ノズル位置調節ボタン
71j…便座温度設定ボタン
71k…脱臭ボタン
71l…室内暖房ボタン
71m…タイマ予約ボタン
71n…運転入/切ボタン
72…表示部
74…ベースプレート
75…ボルト挿入口
76…キャップ
77…取付用ボルト
78…座金
79…ゴムブッシュ
80…国内製ワンピース便器
81…洗浄タンク
86…収納ケース
86a…下ケース
86b…上ケース
86c…上ケース
90…外国製ワンピース便器
91…洗浄タンク
93…外国製洗浄タンク密結式便器
95…洗浄タンク
96…外国向け温水洗浄便座
97…国内向け温水洗浄便座
99…便座取付用穴

Claims (19)

  1. 便器に装着されて、所定の機能を実現する便座装置の製造方法であって、
    前記所定の機能を実現する機能部品を収納する収納ケースを、分割された2以上の部材から構成する工程と、
    該2以上の部材のうちの一部の部材を、前記便器の種類に応じた形状に形成する工程と、
    前記2以上の部材のうち前記一部の部材を除く他の部材を、便器の種類によらず同一形状に形成する工程と、
    前記形成された2以上の部材を組み合わせて収納ケースとし、該収納ケースに便座を回動可能に組み付ける工程と
    を備える便座装置の製造方法。
  2. 前記分割された2以上の部材から収納ケースを構成する工程は、上下に分割された2以上の部材から収納ケースを構成する工程である請求項1記載の便座装置の製造方法。
  3. 前記一部の部材は下側の部材である請求項2記載の便座装置の製造方法。
  4. 請求項1ないし3記載の便座装置の製造方法であって、
    前記収納ケースに回動可能に便座を組み付ける工程は、前記便座装置を便器に装着して前記便座を便器のリム部方向へ回動したとき、便座が前記リム部と接するように、前記一部の部材の形状にかかわらず同じ形状で形成された前記便座を前記収納ケースに組み付ける工程である便座装置の製造方法。
  5. 前記一部の部材を便器の種類に応じた形状に形成する工程は、便器の種類にかかわらず、該一部の部材の高さを同一に形成する工程である請求項4記載の便座装置の製造方法。
  6. 請求項4記載の便座装置の製造方法であって、
    前記一部の部材を便器の種類に応じた形状に形成する工程は、該一部の部材を異なる高さに形成する工程であり、
    前記便座がリム部と接するように収納ケースに便座を組み付ける工程は、前記一部の部材の高さに応じて異なるヒンジを用いて収納ケースに便座を組み付ける工程である便座装置の製造方法。
  7. 前記収納ケースに回動可能に便座を組み付ける工程は、前記他の部材上の一定の位置に便座を組み付ける工程である請求項5または6記載の便座装置の製造方法。
  8. 請求項4記載の便座装置の製造方法であって、
    前記一部の部材を便器の種類に応じた形状に形成する工程は、該一部の部材を異なる高さに形成する工程であり、
    前記便座がリム部と接するように収納ケースに便座を組み付ける工程は、前記一部の部材の高さに応じて異なる前記収納ケース上の位置に便座を組み付ける工程である便座装置の製造方法。
  9. 回動により便器を被覆可能に便蓋を組み付ける工程を備えた請求項1ないし8記載の便座装置の製造方法。
  10. 便器に装着されて、所定の機能を実現する便座装置であって、
    分割された2以上の部材から構成され、前記所定の機能を実現する機能部品を収納する収納ケースと、
    前記便器の種類に応じた形状に形成された、前記収納ケースを構成する一部の部材と、
    該一部の部材以外の前記収納ケースを構成する部材であって、前記便器の種類によらず同一形状に形成された他の部材と、
    前記収納ケースに回動可能に組み付けられる便座と
    を備えた便座装置。
  11. 前記収納ケースを、上下に分割された2以上の部材から構成する請求項10記載の便座装置。
  12. 前記一部の部材は下側の部材である請求項11記載の便座装置。
  13. 請求項10ないし12記載の便座装置であって、
    前記便座は、前記一部の部材の形状にかかわらず同じ形状を有し、
    該便座を、前記便座装置を便器に装着して前記便座を便器のリム部方向へ回動したときに便座が前記リム部と接するように、前記収納ケースに組み付けたこと
    を特徴とする便座装置。
  14. 前記一部の部材の形状は、便器の種類によらず該一部の部材の高さを同じくする形状である請求項13記載の便座装置。
  15. 請求項13記載の便座装置であって、
    前記一部の部材の形状は、便器の種類に応じて高さを異にする形状であり、
    前記便座を、該一部の部材の高さに応じて異なるヒンジを用いて前記収納ケースに組み付けたこと
    を特徴とする便座装置。
  16. 前記便座を、前記他の部材上の一定の位置に組み付けたことを特徴とする請求項14または15記載の便座装置。
  17. 請求項13記載の便座装置であって、
    前記一部の部材の形状は、便器の種類に応じて高さを異にする形状であり、
    前記便座を、該一部の部材の高さに応じて異なる前記収納ケース上の位置に組み付けたこと
    を特徴とする便座装置。
  18. 回動により便器を被覆可能な便蓋を備えたことを特徴とする請求項10ないし17記載の便座装置。
  19. 便器を備え、該便器に所定の機能を実現する便座装置を装着した衛生洗浄装置であって、
    前記便座装置は、
    分割された2以上の部材から構成され、前記所定の機能を実現する機能部品を収納する収納ケースと、
    前記便器の種類に応じた形状に形成された、前記収納ケースを構成する一部の部材と、
    該一部の部材以外の前記収納ケースを構成する部材であって、前記便器の種類によらず同一形状に形成された他の部材と、
    前記収納ケースに回動可能に組み付けられる便座とを備え、
    前記便器は、前記便座装置を取り付けるための取付部を備える衛生洗浄装置。
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