WO1999053817A1

WO1999053817A1 - Procede de fabrication d'un siege de toilette, siege de toilette et dispositif de nettoyage hygienique destine a ce siege de toilette

Info

Publication number: WO1999053817A1
Application number: PCT/JP1999/002086
Authority: WO
Inventors: Junichi Tani; Mari Oe; Ken Igarashi; Yoshitaka Mukai
Original assignee: Toto Ltd.
Priority date: 1998-04-22
Filing date: 1999-04-19
Publication date: 1999-10-28
Also published as: JP3606045B2; TW410247B; JPH11303180A

Description

明細害便座装置の製造方法および便座装置、並びに、この便座装置を備えた衛生洗浄装置技術分野

この発明は、便器に装着されて所定の機能を実現する便座装置の製造方法および便座装置、並びに、この便座装置を備えた衛生洗浄装置に関する。背景技術

近年、主として洋風便器に装着して、 MMを暖める機能や局部を洗浄および乾燥する機能等を提供する便座装置が種々提案されている。特に最近のわが国では便座装置の一般家庭への普及率が高〈なっており、また、他の国からの装置の需要も拡大している。他方、商品需要が個性化，多様化した今日では、デザィンゃ色彩に特徴のある他の国の便器セットを輸入して使用するケースも多くなつている。

便座装置は、通常の便座に替えて便器とタンクからなる便器セッ卜に装着されるため、装着しょうとする便器セットに適合するように、その大きさや形状等が設計される。一方、装着される便器セットの便器の大きさやタンク前面の張り出し形状等は多種多様であるため、特に、既存の便器セットに後から装着するタイプの装置では、大きさや形状の異なる各種の便器セッ卜に装着可能となるように、多くのバリエーションを準備すること力《要求される。そこで、同一機種について、大型と小型という 2種類の装置を設定したり、装置における便器本体への取付用ボル卜の位置を、取付の際に便座の前方や後方へ移動可能とすることによって、 1つの機種でできる限り多種類の便器セットに装着できるように工夫されている。

しかし図 3 8に示すように、他の国の便器セットの中には、デザイン性を重視して、洗浄タンク前面部と便器本体上面部を連続した曲面として設計されているものがある。このような洗浄タンクと便器とがー体となったワンピース便器 9 0 に通常の ^装置を取り付けようとすると、洗浄タンクから便器本体のリム部にかけて連続する曲面部分に便座装置の下面が干渉するため、従来はこのようなヮンピース便器 9 0に便座装置を取リ付けることはできなかった。

—方、このような便器セットへの取り付けを可能とするために、便座装置に設けられた便器本体への取付用ポル卜 7 7を便座の後方にスライド可能に構成し、取付用ボル卜 7 7の位置を調整して便器本体の座面の平面部分に便座装置を設置するという試みもなされている。このような便座装置を、取付用ボルト 7 7を通常の位置として、洗浄タンクの前面がリム面から垂直方向に立ち上がるワンピース便器 8 0に装着した様子を図 3 9 (A) に、取付用ボルト 7 7を最後方位置にずらした上でワンピース便器 9 0に装着した様子を図 3 9 ( B) に示す。

しかし、図 3 9 ( B ) に示すように、ワンピース便器 9 0では、設置した状態において i!M装置の先端部力《便器本体のリムの先端部よリも大きく張り出してしまう。この結果、使し、勝手力《悪くなるとともに、デザイン性を損なってしまうとし、う難点があった。

一方、他の国の便器セットに専用の便座装置を別に製品化すれば、このような問題は解決する。しかし、便座装置は、主として樹脂成形品である。従って、大ロッ卜の需要が見込めない便器セッ卜について別に専用機種を設定すれば、製造コス卜の上昇や在庫管理の煩雑化という別の問題を招致し、製造段階において多大な負担が生じる。

この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであリ、多様な形状の便器セットに便座装置を設置可能とする技術を提供することを目的とする。発明の開示

上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の便座装置の製造方法は、便器に装着されて、所定の機能を実現する便 J¾¾置の製造方法であって、前記所定の機能を実現する機能部品を収納する収納ケースを、分割された 2以上の部材から構成する工程と、

該 2以上の部材のうちの一部の部材を、前記便器の種類に応じた形状に形成する工程と、

前記 2以上の部材のうち前記一部の部材を除く他の部材を、便器の種類によらず同一形状に形成する工程と、

前記形成された 2以上の部材を組み合わせて収納ケースとし、該収納ケースに便座を回動可能に組み付ける工程と

を備えたことを要旨とする。

この便座装置の製造方法によれば、機能部品を収納する収納ケースを分割された 2以上の部材から構成し、この 2以上の部材のうちの一部の部材を、便器の種類に応じた形状に形成する。従って、製造された便座装置は、便器セットの形状等に適合した状態で便器に装着される。

2以上の部材への分割は、上下または左右のいずれの組み合わせに分割するものでもよい。また、便器の種類とは、便器と洗浄タンクとを組み合わせた状態（例えば、洗浄タンクの位置)、便器または洗浄タンクの形状や寸法、フラッシュバルブの形状や位置、便器の鉢面の位置や大きさ、便器に設けられた便座取付用開口部の位置や大きさ等、便座の取付けの適否を左右する全ての要素を意味する。また、収納ケースを構成する 2以上の部材のうち一部の部材を除く他の部材を、装着される便器の種類によらず同一形状に形成するので、収納ケースを構成する部材は可能な限り共通化される。すなわち、本発明の便座装置の製造方法を採用することによつて新たに製造および管理すること力《必要となる部材は、収納ケースを構成する一部の部材のみとなる。従って、種々の形状の便器セッ卜に装着可能な便座装置を提供するために、製造コス卜の大幅な上昇や製造段階での煩雑な部品管理を伴うことがない。

さらに、製造段階において一部の部材と他の部材を組み合わせて収納ケースとするので、便器セットに便座装置を装着する際に、装着位置の調整等の細かい作業が不要となる。従って、便器セットへの取付け精度が均一となるとともに、簡単かつ正確な装着力《可能となる。

機能部品を収納する収納ケースを、上下に分割された 2以上の部材から構成することも望ましし、。一般に、洗浄タンクを備えた便器では、便器の種類によって、洗浄タンクの前方への張り出し態様が異なる場合が多い。そこで、上下に分割された 2以上の部材から収納ケースを構成し、 2以上の部材のうちの一部の部材を便器の種類に応じた形状に形成すれば、便座装置の装着時に、洗浄タンクの前方への張り出しに対して一部の部材が適合して納まる。従って、洗浄タンクの前方への張り出し態様の相違に拘わらず装着可能な装置を提供するために、製造コス卜の大幅な上昇や製造段階での煩雑な部品管理を伴うことがない。

上下に分割された 2以上の部材のうち下側の部材を便器の種類に応じた形状に形成してもよい。こうすれば、図 3 8に例示したような、洗浄タンク前面部と便器本体上面部を連続した曲面とした便器セットであっても、曲面に対して下側の部材が適合して納まる。従って、使い勝手のよい態様で簡単に便座装置を装着することができる。

収納ケースに回動可能に便座を組み付ける工程を、便座装置を便器に装着して便座を便器のリム部方向へ回動したとき、便座がリム部と接するように、前記一部の部材の形状にかかわらず同じ形状で形成された便座を収納ケースに組み付ける工程とすることも好適である。ここで「便座がリム部と接する」とは、便座への着座が可能な程度に接することを意味する。

このような構成を採ることによリ、一部の部材の形状にかかわらず同じ形状の便座を、とリム部と力《接するように収納ケースに組み付けるので、 ϋ ^が共通化され、新たな部品の増加による煩雑な部品管理や製造コストの上昇を防止することができる。

上記便座の共通化を実現するための具体的な手法として、以下の 3つの方法を考えることができる。第 1の方法は、収納ケースを構成する一部の部材を便器の種類に応じた形状に形成するとともに、この一部の部材の高さについては、便器の種類にかかわらず同一に形成する工程を備える方法である。この方法によれば、収納ケースの高さは常に同じとなるので、収納ケースと便座や便蓋との納まりを変える必要がなく、単一の寸法の便座のみで対応することができる。また、他の部材上の一定の位置に便座を組み付ける工程を付加すれば、収納ケースのうち形状が変化しなし、部分に便座力《組み付けられるので、収納ケースに設けられるヒンジ取付部の製造や加工力《容易となるとともに、ヒンジの共通化を図ることができる。

第 2の方法は、収納ケースを構成する一部の部材を便器の種類に応じて異なる高さに形成し、この一部の部材の高さに応じて異なるヒンジを用いて、が便器のリム部と接するように収納ケースに便座を組み付ける工程を備える方法である。この方法によれば、収納ケースの高さが異なる場合であってもヒンジによつて便座とリム部との当接力《確保されるので、収納ケースへの ^! の組み付けに際し同一の ®Mを用いることができる。また、他の部材上の一定の位置にを組み付ける工程を付加すれば、収納ケースのうち形状が変化しない部分に ·ί! 力《組み付けられるので、収納ケースに設けられるヒンジ取付部の製造や加工が容易となる。第 3の方法は、収納ケースを構成する一部の部材を便器の種類に応じて異なる高さに形成し、この一部の部材の高さに応じて異なる収納ケース上の位置に、便座が便器のリ厶部と接するように便座を組み付ける工程を備える方法である。この方法によれば、収納ケースの高さによってヒンジの取付位 Sを変化させるので、収納ケースへの便座の組み付けに際し同一の便座を用いることができる。

回動により便器を被覆可能に便蓋を組み付ける工程を備えることも、装着現場での作業を削減する点で望ましい。また、上記^で採った方法と同様の方法を便蓋に適用すれば、便蓋や便蓋取付け用ヒンジの共通化を図ることができるとともに、収納ケースに設けられるヒンジ取付部の製造や加工が一層容易となる。本発明の便座装置は、

便器に装着されて、所定の機能を実現する便座装置であって、

分割された 2以上の部材から構成され、前記所定の機能を実現する機能部品を収納する収納ケースと、

前記便器の種類に応じた形状に形成された、前記収納ケースを構成する一部の部材と、

該一部の部材以外の前記収納ケースを構成する部材であって、前記便器の種類によらず同一形状に形成された他の部材と、

前記収納ケースに回動可能に組み付けられる^と

を備えたことを要旨とする。

本発明の便座装置は、分割された 2以上の部材から構成され、所定の機能を実現する機能部品を収納する収納ケースと、便器の種類に応じた形状に形成された、収納ケースを構成する一部の部材とを備える。従って、装置は、便器セットの形状等に適合した状態で便器に装着される。なお、 2以上の部材への分割は、上下または左右のいずれの組み合わせに分割するものでもよい。また、便器の種類とは、前述と同様に、便座の取付けの適否を左右する全ての要素を意味する。また、前記一部の部材以外の収納ケースを構成する部材であって、装着される便器の種類によらず同一形状に形成された他の部材を備えるので、収納ケースを構成する部材は可能な限り共通化される。従って、製造コストの大幅な上昇や製造段階での煩雑な部品管理を伴うことなく、多種類の便器セッ卜に装着可能な便座装置を提供することができる。

本構成を採れば、装置を装着した後に、便器の鉢部の一部が収納ケースに覆われて鉢部の有効面積が小さくなつてしまつたり、リム部に便座が乗らないことによつて着座時に便座がガタついたリ、用便時にリム部が汚れてしまうということ力ない。従って、装着される便器の種類に関係なく良好な使しヽ勝手を確保することができる。さらに、便座装置の便器セットへの装着後も、便器セット全体の美感を損なうことがない。

このような^装置において、前記一部の部材の形状にかかわらず便座を同じ形状とし、便座装置を便器に装着して便座を便器のリム部方向へ回動したときに便座が便器のリム部と接するように、便座を収納ケースに組み付けることも好適である。この構成により、便座が共通化され、便座の破損時における交換部品の入手が容易となる。

本発明の便座装置を備えた衛生洗浄装置は、

便器を備え、該便器に所定の機能を実現する便座装置を装着した衛生洗浄装置であって、

前記便座装置は、

前記収納ケースに回動可能に組み付けられるとを備え、

前記便器は、前記装置を取リ付けるための取付部を備えたことを要旨とする。

本発明の衛生洗浄装置は、分割された 2以上の部材から構成され、所定の機能を実現する機能部品を収納する収納ケースと、便器の種類に応じた形状に形成された、収納ケースを構成する一部の部材とを備えた便座装置と、この便座装置を取リ付けるための取付部を備える。

本構成によれば、衛生洗浄装置は、便器セットの形状等に適合した状態で便座装置を装着する。従って、取付部に取り付けられた便座装置が、便器の鉢部を覆つて鉢部の有効面積を小さくしてしまつたり、便器のリム部と当接せずにガタっくことがなく、良好な使し、勝手を確保すること力《できる。また、衛生洗浄装置全体としての美感を損なうことがない。

この発明は、以下のような他の態様も含んでいる。第 1の態様は、便器に装着されて、所定の機能を実現する便座装置の製造方法であって、

前記所定の機能を実現する機能部品を収納する収納ケースを、上下に分割された 2以上の部材から構成する工程と、

該 2以上の部材のうち上側の部材を、前記便器の種類に応じた形状に形成する工程と、

前記 2以上の部材のうち前記上側の部材を除く他の部材を、便器の種類によらず同一形状に形成する工程と、

を備える便座装置の製造方法としての態様である。

こうした態様では、上下に分割された 2以上の部材のうち上側の部材を便器の種類に応じた形状に形成するので、洗浄タンクが丸みを带びておリその前面の中央部カ《前方に張り出している便器セッ卜であっても、張り出した曲面に対して上側の部材カ《適合して納まる。従って、使し、勝手のよい態様で鹏装置を装着することができる。

第 2の態様は、便器を備え、該便器に所定の機能を実現する便座装置を装着した衛生洗浄装置の製造方法であって、

前記所定の機能を実現する機能部品を収納する収納ケースを、分割された 2以上の部材から構成する工程と、

前記形成された 2以上の部材を組み合わせて収納ケースとし、該収納ケースにを回動可能に組み付けて鹏装置を形成する工程と、

該形成された便座装置を前記便器に組み付ける工程と

を備えた衛生洗浄装置の製造方法としての態様である。

この衛生洗浄装置の製造方法によれば、便器セッ卜の形状等に適合した装着が可能な便座装置を形成するとともに、この便座装置を便器に組み付ける。従って、現場での1 装置の装着が不要となリ、取付け精度をよリ均一化することができる。図面の簡単な説明

図 1は、本発明の第 1実施例である温水洗浄便座 1 0， 2 0の外観を表わす説明図である。

図 2は、第 1実施例における温水洗浄便座 1 0の全体構成を示す説明図である。図 3は、温水洗浄便座 1 0， 2 0の機能部を示すブロック図である。

図 4は、温水洗浄便座" 1 0， 2 0の制御部を示すブロック図である。

図 5は、ベースプレートの外観を表わす説明図である。

図 6は、温水洗浄便座 1 0， 2 0の取付け方法を示す説明図である。

図 7は、温水洗浄便座 1 0， 2 0を、それぞれワンピース便器 8 0， 9 0に取リ付けた状態を示す説明図である。

図 8は、温水洗浄便座 1 0 , 2 0の製造工程を示す説明図である。

図 9は、収納ケース 1 6の組み合わせを表わす説明図である。

図 1 0は、暖房便座用コードのコードブッシュおよび温水洗浄便座 1 0， 2 0 の着脱用レバ一を示す説明図である。

図 1 1は、温水洗浄便座 1 0， 2 0の本体操作部 4 0の外観と、副操作面 4 2 の各操作ボタンの形状を示す説明図である。

図 1 2は、ノズル掃除ポタンの A— A断面図である。

図 1 3は、運 ¾入切ボタンの C一 C断面図である。

図 1 4は、お尻洗浄ボタンの B— B断面図である。

図 1 5は、運転入切ボタンの D— D断面図である。

図 1 6は、便座 1 2および便蓋 1 4を取リ付けるヒンジ部の構造を示す説明図である。

図 1 7は、第 1設計案としての、収納ケースの高さと便座および便蓋の取付け位置との関係を、温水洗浄便座 1 0， 2 0のそれぞれについて示す説明図である。図 1 8は、第 2設計案または第 3設計案としての、収納ケースの高さと便座および便蓋の取付け位置との関係を、温水洗浄便座 1 0， 2 0のそれぞれについてについて示す説明図である。

図 1 9は、高さの異なる収納ケースに、同一のヒンジを用いて便座 1 2および便蓋 1 4を組み付けた場合の失敗例を示す説明図である。図 20は、第 2設計案を採用した場合におけるヒンジ部の構造を示す説明図で e5る。

図 21は、リ亍一ナブロック 30とリ亍一ナブロック 48との相違を示す説明図である。

図 22は、第 2実施例の温水洗浄便座 97， 96を、それぞれワンピース便器 80，洗浄タンク密結式便器 93に取リ付けた状態を示す説明図である。

図 23は、第 3実施例の温水洗浄便座 21 0の外観を表わす概略斜視図である。図 24は、温水洗浄便座 21 0の上面および底面を示す説明図である。

図 25は、便座 21 4の概略斜視図である。

図 26は、温水洗浄便座 21 0における収納ケース 21 6の概略斜視図である。図 27は、収納ケース 21 6の側面図である。

図 28は、 21 4および便蓋 21 2と便座 ·便蓋支持体 21 7との装着部位の様子を示す説明図である。

図 29は、便座 ·便蓋支持体 21 7により支持された状態の便蓋 21 2の断面を示す説明図である。

図 30は、便座'便蓋支持体 21 7により支持された状態の便蓋 21 2および便座 21 4の断面を示す説明図である。

図 31は、便蓋 21 2および便座 21 4を開閉したときの、便蓋 21 2, 便座 21 4の端部 21 2 d、 21 4 dと MM■便蓋支持体 21 7とが対向する状態を示す説明図である。

図 32は、曲面部 21 7 bに設ける人体検出センサ 222 aや表示部 222 b、受信部 222 cの設置範囲 Xを説明するための説明図である。

図 33は、便蓋 21 2が開状態にある場合の概略斜視図である。

図 34は、便蓋 21 2と共に便座 21 4が開状態にある場合の概略斜視図である。図 3 5は、第 3実施例の温水洗浄便座 2 1 0， 2 9 0を、それぞれヮンピース便器 2 8 0，洗浄タンク密結式便器 2 9 3に取り付けた状態を示す説明図である。図 3 6は、第 4実施例の温水洗浄 {¾¾ 3 1 0について、便蓋 3 1 2を開状態としたときの様子を示す概略斜視図である。

図 3 7は、第 4実施例の温水洗浄 {¾ 3 1 0について、便蓋 3 1 2と共に便座 3 1 4を開状態としたときの様子を示す概略斜視図である。

図 3 8は、ワンピース便器 9 0の外観を示す説明図である。

図 3 9は、従来の温水洗浄便座を、ワンピース便器 8 0， 9 0に取り付けた状態を示す説明図である。発明を実施するための最良の形態

次に、本発明の実施の形態を以下に示す実施例に基づいて説明する。

A. 第"!実施例：

図 1は、本発明の第 1実施例である温水洗浄便座 1 0， 2 0の外観を表わす斜視図である。図 1 (A ) は、わが国の便器セットに取り付けるための温水洗浄便座 1 0を、図 1 ( B ) は、洗浄タンクと便器とを一体としたワンピース型の、他の国で設計された便器に取リ付けるための温水洗浄便座 2 0をそれぞれ表わしている。

温水洗浄便座 1 0 , 2 0は、便器に装着して所定のスィッチを操作することにより、局部の洗浄や乾燥等の種々の機能を実行する。本実施例の温水洗浄便座 1 0， 2 0は、普通便座に替えて、種々の便器に後から装着するタイプのものであリ、便器本体とは別体として構成されている。

温水洗浄便座 1 ◦， 2 0の外観について、図 1を参照しつつ説明する。本実施例では、上ケース 1 6 aと下ケース 1 6 b , 1 6 cとを組合わせることによって 1つの収納ケース 1 6を構成する。図 1に示すように、本実施例では、上ケース 1 6 aと下ケース 1 6 b， 1 6 cとを組み合わせた際に生じる接合線 1 7が便蓋 1 4の底辺と ¾ϋしておリ、温水洗^座全体として一体感のある美しいデザィンカ《保たれている。

第 1実施例としての温水洗浄便座の的構成につき、図 2に基づいて説明する。図 2は、図 1 (Α ) に示す温水洗浄便座 1 0の便蓋 1 4を開いた状態を示す説明図である。図 2に示すように、温水洗浄便座 1 0は、用便の際に人が着座するための便座 1 2、開閉可能な便蓋 1 4、局部の洗浄や乾燥等の機能を実行するための各種機能部品を収納する収納ケース 1 6、局部の洗浄や乾燥等の各機能の遠隔操作を可能とするリモコン（図示せず）および局部を洗浄するための洗浄水を給水管から導くための分岐金具 5 1および連結管 5 2 (図示せず）から構成されている。

収納ケース 1 6の内部の構成につき、図 3に基づいて簡単に説明する。温水洗浄便座 1 0は、収納ケース 1 6の左側面に、給水するための連結管 5 2を接続可能な給水アダプタ 5 3を固着しており、この下流に、給水された水を加熱する熱交換器ュニット 5 9、洗浄用ノズル 6 9から噴出される洗浄水を適温に調整するミキシングバルブュニッ卜 5 4、洗浄水の水勢等を調整する流調ュニッ卜 6 4、洗浄用ノズル 6 9から局部に向けて温水を噴出するノズル部 6 8を備え、これらを収納ケース 1 6の内部に格納する。

ミキシングバルブュニッ卜 5 4は、給水アダプタ 5 3を通じて給水された水の水圧を調整する減圧弁 5 5、熱交換器ュニット 5 9からの給湯を制御する電磁弁 5 6、供給された湯と水を設定温度に調整するミキシング部 5 7等から構成される。

熱交換器ュニット 5 9は、供給された水を加熱するヒータ 6 1、加熱された温水の温度を検知する温水用サーミスタ 6 2、加熱された温水を貯える貯湯タンク 6 0、貯湯タンク 6 0内の水の有無を検知するフロートスィッチ 6 3等から構成される。

流調ュニッ卜 6 4は、ミキシング部 5 7から供給された温水の流路に位置する穴の空いた円盤を回転させる流調モータ 6 7、この円盤の回転角度によってミキシング部 5 7から供給された温水の流路ゃ流量を切り換える流調切換弁 6 6等から構成される。

次に、便座 1 2および便蓋 1 4について説明する。便座 1 2および便蓋 1 4は、ともにポリプロピレンを用い、便器のリ厶形状やボール部の面積等のような便器の種類毎に異なる条件に対して幅広く適合する大きさに成形されている。便座 1 2の内部には、通電を行なうことによって便座を暖める^ヒータと便座ヒータの温度を検知するサーミスタが埋設されている。

便座 1 2の裏面には 4ケ所、便蓋 1 4の裏面には 2ケ所にわたり、便座 1 2および聽1 4の裏面よりも下方に突出するように、弾性材 1 3， 1 5を嵌め込む。従って、 2および 4を閉めたとき、 1 4は弾性材 1 5を介して便座 1 2と接角虫し、 2は弾性材 1 3を介して便器と接触する。

次に、リモコンの構成につき、図 4を用いて簡単に説明する。図 4は、温水洗浄便座の制御系を示すブロック図である。リモコンは、入力装置として、その操作部 7 1に各種の操作ボタンを備える。本実施例では、局部の洗浄を開始するためのお尻洗浄ボタン 7 1 aやビデ洗浄ボタン 7 1 b、温風の吹き出しを開始するための乾燥ボタン 7 1 d、停止ボタン 7 1 c、水勢に強弱の変化をつけた洗浄水の噴出を設定するマッサージ設定ボタン 7 1 e、洗浄用ノズル 6 9を揺動させた局部の洗浄を設定するムーブ設定ボタン 7 1 f 、洗浄水の温度を調節する吐水温設定ボタン 7 1 h、水勢の強弱を設定する水勢設定ボタン 7 1 _g、洗浄用ノズル 6 9の位置を前後方向へ移動するノズル位置調節ボタン 7 1 i、脱臭状態を設定する脱臭ボタン 7 1 k、便座温度を調節する便座温度設定ボタン 7 1 j、室内暖房のオン，オフを設定する室内暖房ポタン 7 1 I、便座ヒータや室内暖房ヒータへの通電時期を設定するタイマ予約ボタン 7 1 m、温水洗浄便座全体の運転状態を設定する運転入切ボタン 7 1 n等を設けている。またリモコンは、出力装 S として、これらの各種操作ボタンによる操作の結果をランプや液晶によって表示する表示部 7 2を設けている。

以上、温水洗浄便座 1 0の構成について説明したが、図 1 ( B ) に示した温水洗浄便座 2 0も上記と同様の構成を備えている。次に、このように構成された温水洗浄便座 1 0， 2 0の便器本体への取付け方法について説明する。図 5 , 図 6 に示すように温水洗浄便座 1 0， 2 0は、装着として、収納ケース底面と嵌合して温水洗浄便座 1 0， 2 0を固定するべ一スプレー卜 7 4、ベースプレートフ 4を便器本体に取リ付けるための取付用ボルト 7 7や取付用ボル卜 7 7の抜けを防止するためのゴムブッシュ 7 9等を備える。ベースプレート 7 4は、便器のリ厶後方に設けられた 2つの便座取付用穴 9 9を被覆可能な大きさをもつ金属板である。

図 5に示すように、本実施例では、便座取付用穴 9 9の位置や大きさに対応して、ベースプレート 7 4上に 3種類のボルト揷入口フ 5を形成し、便器の種類によって便座取付用穴 9 9の位置や大きさ力《異なる場合にも温水洗浄便座 1 0， 2 0を装着可能としている。勿論、このような構成に代えて他の構成、例えば、ベ一スプレート 7 4の裏側に縦横方向に通る溝を設けておき、この溝に取付用ボルト 7 7の頭部を嵌め込むような構成を採用してもよい。この構成によれば、取付用ボルト 7 7の位置を溝に沿って移動させることによリ、便座取付用穴 9 9の位置に取付用ボルト 7 7の位置を合わせることができる。

以上のように構成されたベースプレート 7 4、取付用ボルト 7フやゴムブッシュ 7 9等を用いて、以下の要領で温水洗浄便座 1 0 , 2 0の便器本体への取付けを行なう。まず、便器本体の便座取付用穴 9 ⁹にゴムブッシュ^{7 9}を差し込み、ベースプレート 7 4をリム後方に乗せて便座取付用穴 9 9とボルト挿入口 7 5との位置を合わせる。次に、ボルト揷入口 7 5に、座金 7 8を介して取付用ボルト 7 7を差し込んで締め付ける。これによつて、取付用ボルト 7 7がゴムブッシュ 7 9下端のナツ卜と螺合し、取付用ボルト 7 7の締め付けに伴ってナツ卜が持ち上げられて、便器本体にベースプレート 7 4が固定される。

次に、リム上面に沿って、便器の奥行き方向に温水洗浄便座 1 0， 2 0をスライドさせ、収納ケース 1 6の底面に設けられた溝をべ一スプレート 7 4に嵌め込む。すると、着脱用レバー 3 4がロックされて、便器本体に温水洗浄便座 1 0 , 2 0が固定される。

次に、止水された給水管に取り付けられた分岐金具 5 1と温水洗浄便座 1 0， 2 0本体に装着された給水アダプタ 5 3とを連結管 5 2で接続する。給水間の止水を解除すると、水が連結管 5 2を通って給水アダプタ 5 3方向に流れ込み、局部洗浄用の水が温水洗浄便座 1 0， 2 0のミキシング/くルブュ二ット 5 4に供給される。

このように便器本体へ取り付けられた温水洗浄 11^ 1 0， 2 0が動作する様子を、お尻洗浄機能を実行する場合を例として説明する。リモコンによりお尻洗浄ポタン 7 1 aが操作されると受信部 3 8が動作信号を検知し、この信号を、温水洗浄便座 1 0， 2 0の動作を制御するコントローラ 7 0に送出する。コント口一ラ 7◦は、ミキシングバルブュニット 5 4に対して電磁弁 5 6を開く旨の実行命令を行なう。これによつて、熱交換器ユニット 5 9の貯湯タンク 6 0からミキシング / 'ルブュ二ット 5 4へ温水が流れ込む。

更にコントローラ 7◦は、洗浄水の温度や水勢の強弱等のお尻洗浄機能に関する現在の設定状態を検出し、洗浄水の温度に関する設定情報をミキシングバルブユニット 5 4に、お尻洗浄機能が選択された旨および水勢の強弱に関する設定情報を流調ュニット 6 4に送出する。情報を受領したミキシングバルブュニット 5 4のミキシング部 5 7は、設定溫度となるように、貯湯タンク 6 0から流れ込んだ温水と減圧弁 5 5からの水とを混合し、混合された温水を流調ュニット 6 4へ送出する。

情報を受領した流調ュニット 6 4は、流調モータ 6 7を作動して設定 t lSに従つて円盤の角度を調整する。これによつて、ミキシングバルブユニット 5 4から供給された温水が、設定された水勢を実現する水圧をもって洗浄用ノズル 6 9のお尻洗浄用の噴出口に向かって流れ込み、この溫水を洗浄用ノズル 6 9から噴出して局部の洗浄を実行する。

第 1実施例としての温水洗浄便座 1 0， 2 0を、それぞれ洗浄タンクと便器とを一体としたワンピース型便器 8 0， 9 0に取り付けた状態を図 7に示す。図 7 ( A ) は、温水洗浄便座 1 0を取り付けたワンピース便器 8 0を、図 7 ( B ) は、温水洗浄便座 2 0を取リ付けたヮンピース便器 9 0を、それぞれ左側面から見た様子を示している。

ワンピース便器 9 0には、洗浄タンク 9 1から便器のリムに亘つて連続した曲面が形成されている。これに対し、温水洗浄便座 2 0では、この曲面の有する力 —ブに適合するように形成された下ケース 1 6 cを、収納ケース 1 6の一部材として用いる。

このような下ケース 1 6 cを備えた温水洗浄便座 2 0をワンピース便器 9 0に装着すると、図 1 3に示すように、下ケース 1 6 cが洗浄タンク 9 1の形状に適合して納まる。し力、も、便器本体に設けられた 2つの便座取付用穴 9 9の位置を基準として装着すれば、 i . 1 2はびつたリとリ厶上に納まるので、温水洗浄便座"！ 0と同様の使い勝手を実現することができる。

このような温水洗浄便座 1 0， 2 0の製造工程について、図 8を参照しつつ説明する。温水洗浄便座 1 0， 2 0の製造工程はパーツの製造工程とパーツの組立工程からなる。図 8左側に示すように、パーツの製造工程としては、下ケースの製造（ステップ S 1 1 0 )、上ケースの製造（ステップ S 1 5 0 )、熱交換器ュニット 5 9やノズル部 6 8等の機能部品の製造（ステップ S 1 3 0 )、便座 1 2，便蓋 1 4およびこれらを収納ケース 1 6に連接するためのヒンジの製造（ステツプ S 1 7 0 ) 等がある。各工程により、それぞれの部品力製造される。

本実施例では、下ケースは、便器の種類に応じて製造される（ステップ S 1 1 0 )。この結果、ワンピース便器 8 0用としての下ケース A、ワンピース便器 9 0用としての下ケース B、というように異なる複数の下ケース力《準備される。一方、上ケースについては、便器の種類を問わず共通のものが製造される（ステツプ S 1 5 0 )。この結果、各種便器に共通する一つの上ケース Aが準備される。なお、本実施例では、単一の金型を用いて便座 1 2を成形するので、便座 1 2の大きさや形状は一種類となる。

このように予め製造された上ケース，下ケース，機能部品，便座 1 2，便蓋 1 4という各種ノーッを組み立てることにより温水洗浄便座 1 0 , 2 0が完成する。この各種パーツの組立工程を図 8お側のフローチヤ一卜に基づいて説明する。まず、ステップ S 1 1 0により準備された複数種類の下ケースの中から 1つの下ケースを、装着しょうとする便器の種類に基づいて選択する（ステップ S 2 1 0 )。選択する下ケースの種類が多数の場合には、各下ケースに固有の部品番号を設定し、この部品番号と各種便器セッ卜の品番との対応関係を示す¹ WISを予めコンピュータ等に記憶しておいてもよい。こうすれば、煩雑な部品管理を伴うことな <、容易かつ確実に所望の下ケースを選択すること力《可能となる。

次に、選択された下ケースに各機能部品を組み付けた後（ステップ S 2 3 0 )、下ケースと上ケース Aとを組み合わせる（ステップ S 2 5 0 )。組み合わせは、下ケースの周縁に設けられた係合溝に上ケースの周縁に設けられた係止部を嵌め込むことによって行なう。この結果、各機能部品を格納した 1つの収納ケース 1 6が完成する。この収納ケース 1 6にヒンジを用いて便座 1 2 , 便蓋"！ 4を組み付けて（ステップ S 2 7 0 )、温水洗浄便座 1 0， 2 0が完成する。即ち、下ケースを選択した後の組立工程は、下ケースの種類に拘わらず同じ工程となる。従つて、多種類の下ケースを準備することによリ組立工程カ雑化することはない。なお、便座 1 2，便蓋 1 4の組み付け方の詳細については後述する。

図 8のステップ S 1 1 0および S 1 5.0において上下に分割して成形された上ケースと下ケースの態様を図 9に示す。図 9 ( B ) は温水洗浄便座 1 0に用いられる下ケース 1 6 bを、図 9 ( C) は温水洗浄 2 0に用いられる下ケース 1 6 cをそれぞれ示している。すなわち、温水洗ミ 0と温水洗浄便座 2 0は、下側の収納ケース 1 6については異なった形状に成形された下ケースを用いるが、上側の収納ケース 1 6については、図 9 (A ) に示す共通の上ケース 1 6 aを用し、、これらを組み合わせて 1つの収納ケース 1 ⁶を構成する。

従って、温水洗浄便座 1 0とは別に温水洗浄便座 2 0を製品化するために新たに製造することが必要となる部材は、温水洗浄 2 0に係る下ケース 1 6。のみなので、収納ケース 1 6の全体を新たに製造する場合と比べ、製造コストの上昇を押さえることができ、製造段階における部品管理も容易となる。

図 9 ( B ) および（C ) に示すように、下ケース 1 6 bでは、ケース左右のコーナ一部を略直角に形成しているのに対し、下ケース¹ 6 cでは、角を除くように丸く形成している。このような下ケース 1 6 cを用いることによって、図 7に示したように、温水洗浄鹏2 0を、リム部後方からタンク前面にかけて連続的な湾曲面を有するワンピース便器 9 0に適合して装着することが可能となる。勿論、ケース左右のコ一^ "一部は、略直角形状や丸い形状に限られるものではな装着される便器や洗浄タンクの形状、洗浄タンクの位置、収納キャビネット，フラッシュバルブ，給水管等の便器周辺に装着される付属品との納まリ関係等に応じて、種々の形状を採ることができる。

このような形状をとることにより、下ケース 1 6 cの機能部品の収納容積は下ケース 1 6 bよりも小さくなる。これに対し本実施例では、各機能部品の設置位等を変更することにより、下ケース 1 6 b , 1 6 cにはともに同じ機能部品を収納している。従って、下ケース 1 6 _Cを採用したことによって、温水洗浄便座 1 0と温水洗^座 2 0との間で機能的な差が生じることはない。

上ケース 1 6 aをプレス成形すると、上ケース 1 6 aの中央には、便座 1 2および 1 4を収納ケース 1 6に連接する場所であるヒンジチヤンバ "I 6 ρが形成される。これらの連接方法については後述する。勿論、収納ケース 1 6の前面が下ケース 1 6 b， 1 6 cの一部となるように下ケース 1 6 b， 1 6 cを成形し、下ケース 1 6 b， 1 6 cにヒンジチャンバ 1 6 pを形成する構成としても差し支えない。

なお、本実施例では、難燃性の高い A B S (ァクリ口トニル■ブタジェン 'ェチレン樹脂）を用いて、上ケース 1 6 aおよび下ケース 1 6 b , 1 6 cを成形している。勿論、ポリプロピレン等の他の合成樹脂で成形しても差し支えない。下ケース 1 6 b， 1 6 cをプレス成形すると、下ケース 1 6 b , 1 6 cの右側面および左側面の下部には、所定の角度のテーパーを有する凹面 3 1が形成される。この凹面 3 1の様子を温水洗浄 0を例として図 1 0に示す。図 1 〇に示すように、右側の凹面 3 1には、温水洗浄便座 1 0と便器本体とを着脱するための着脱用レバー 3 4と便座の暖房用の電源コード 3 7を取り付けるための暖房便座用コードブッシュ 3 6と力それぞれ設けられている。また、図示しない左側の凹面 3 1には、温水洗浄便座 1 0に電源を供給する主電源用コードを取り付けるための主源用コ一ドブッシュ 3 2力《設けられている。

本実施例では、下ケース 1 6 bの側面下部であって、便座 1 2側面の底辺の延長線よりも下方の部分を、延長線方向に連続した凹面 3 1 として形成する。従つて、^ M 1 2底辺から収納ケース 1 6にかけてしたラインが形成されるため、温水洗浄 ^全体として一体感のあるコンパクトな外観となっている。なお、このような凹面 3 1に関する構成は、温水洗浄便座 2 0でも同様である。溫水洗浄便座 1 0 , 2 0は、図 1に示したように、上ケース 1 6 aの上面の左側に、リモコンから送信された動作信号を受信する受信部 3 8を備える一方、リモコンに替えて局部の洗浄や乾燥等の各機能の操作を可能とする本体操作部 4 0 を、下ケース 1 6 b， 1 6 cの右側面に設けている（図 1 0を参照)。勿論、上記以外の位置に受信部 3 8や本体操作部 4 0を設けても差し支えない。

本体操作部 4 0の外観を図 1 1 (A) に示す。本体操作部 4 0の副操作面 4 2 には、前述したリモコンの操作面と同様のお尻洗浄ボタン 4 3やビデ洗浄ボタン 4 4、運転入切ボタン 4 6と、温水を噴出しなし、状態で洗浄用ノズル 6 9を伸出するためのノズル掃除ボタン 4 5とを設ける。勿論、これ以外の操作ボタンを設けることも可能である。操作ボタン力《操作されると、操作された操作ボタン上に表示される表示ランプを点灯，消灯し、操作により選択された機能を実行する。副操作面 4 2の各操作ボタンの形状を図 1 1 (B) に示す。お尻洗浄ボタン 4 3およびビデ洗浄ボタン 4 4には、ともに円形の操作ボタンを設け、ノズル掃除ボタン 4 5および運転入切ボタン 4 6には、ともに四角形の操作ボタンを設ける。

更に、ビデ洗浄ボタン 4 4とノズリ i§除ボタン 4 5では、操作ポタンをフラット面とする。この状態を、ノズル掃除ボタン 4 5の A— A断面図として図 1 2に示す。一方、お尻洗浄ボタン 4 3では、操作ボタンの中心部を、周辺よりも若干隆起させた形状とする。この状態を、お尻洗浄ボタン 4 3の B— B断面図として図 1 4に示す。また、運転入切ボタン 4 6では、操作ボタンの対称軸上の部分を周辺よりも若干隆起させた形状とする。この状態を、図 1 3の C一 C断面図および図 1 5の D— D断面図に示す。

このように各操作ボタンに特有の形状を与えることにより、ボタン表示を目視することなく各操作ボタンを識別することができる。従って、着座したまま無理な姿勢をとることなく、所望の操作ボタンを確実に操作することが" 能となる。次に、図 8のステップ S 2 7 0における便座 1 2，便蓋 1 4を組み付ける方法にっき、図 1 6に基づいて説明する。図 1 6は、便座 1 2および便蓋 1 4を取り付けるヒンジ部の構造を示す説明図である。

便座 1 2および便蓋 1 4は、その後方端部に、収納ケース 1 6への連接部としてのヒンジブロック 1 2 a， 1 4 aを備える。このヒンジブロック 1 2 a， 1 4 aの内部には、便座 1 2および便蓋 1 4を閉じるときに抵抗を与えて緩やかに動作させるための開閉ユニット 2 2 , 2 4を組み込む。ヒンジブロック 1 2 a， 1 4 aの右端面には、外側方向に突き出る円形断面のピン 1 2 b， 1 4 bを、開閉ユニット 2 2， 2 4の回転軸との同軸上に設ける。一方、ヒンジブロック 1 2 a， 1 4 aの左端面の開閉ユニット 2 2， 2 4側には、ピン 1 2 b , 1 4 bと同軸となるように、外側方向に突き出る四角形断面のヒンジ軸 2 6， 2 8を設ける。収納ケース 1 6の前面に設けられたヒンジチャンバ 1 6 pは、 ¾1 ΐ 2および便蓋 1 4のヒンジブロック 1 2 a , 1 4 aを収納してこれらの回転動作を許容する大きさを持つ。このヒンジチャンバ 1 6 pの間口方向の両端の内壁には、装着溝 1 6 qを縦方向に形成されている。この装着溝¹ 6 qは、後述するリ亍一ナブロック 3 0を収納ケース 1 6に装着するために設けられた溝である。この装着溝 1 6 qの下端部分にはスリツ卜 1 6 rを設け、これによつてリテーナブロック 3 0を着脱可能に拘束する。

リ亍一ナブロック 3 0は、便座 1 2および便蓋 1 4を収納ケース 1 6に連接するための一対の部材であり、その下端部に弾性変形可能な爪 3 0 aを備えている。更に、右側のリ亍ーナブロック 3 0には、便座 1 2のピン 1 2 bおよび便蓋 1 4 のピン 1 4 bを挿入してこれらを回転自在に支持するための支持孔 3 0 b， 3 0 cを設ける。また、左側のリテ一ナブロック 3 0には、 2および便蓋 1 4 用のそれぞれの開閉ユニット 2 2， 2 4から突き出したヒンジ軸 2 6， 2 8を嵌合してこれらを固定する固定子し 3 0 d , 3 0 eを開ける。固定孔 3 0 d， 3 0 e は、ヒンジ軸 2 6 , 2 8と同様に四角形の開口断面を持ち、ヒンジ軸 2 6， 2 8 を嵌め込んだときには、リ亍ーナブロック 3 0に対してヒンジ軸 2 6， 2 8はその軸線周りの姿勢を変えることはできない。した力《つて、リ亍ーナブロック 3 0 によって座 1 2及び便蓋 1 4を収納ケース 1 6に一体化したときには、ヒンジ軸 2 6， 2 8は静止したままであり、その周りで開閉ユニット 2 2， 2 4が回動するものとなる。

本実施例では、リテ一ナブ口ック 3 0に支持孔 3 0 bおよび固定孔 3 0 dを形成する位置を、便座 1 2の厚みや外形に合わせて決定している。具体的には、便座 1 2を、その裏面の⁴個の弾性材¹ 3が便器本体のリムに乗るように置いたとき、ピン 1 2 bが存在する位置に対応する位置に支持孔 3 0 bを、ヒンジ軸 2 6 が存在する位置に対応する位置に固定孔 3 0 dを形成する。従って、温水洗浄便座 1 0， 2 0を便器本体に装着して ²を下ろしたときには、便座 1 2裏面の 4個の弾性材 1 3力《便器本体のリムにぴったりとくつつくので、着座したときに便座 1 2がガタつくことがない。

以上の構成において、収納ケース 1 6への便座 1 2及び便蓋 1 4の組み付けは以下の要領で行なう。まず、便座 1 2及び便蓋 1 4のそれぞれの開閉ュニッ卜² 2， 2 4にヒンジ軸 2 6， 2 8を差し込み、内部の抵抗機構にこれらを連結する。次いで、一方のリテ一ナブロック 3 0の支持孔 3 0 b， 3 0 cにそれぞれ便座 1 2及び便蓋 1 4のピン 1 2 b， 1 4 bを差し込むと同時に、ヒンジ軸 2 6， 2 8 を固定孔 3 0 d， 3 O eに嵌め込む。これにより、便座 1 2と便蓋 1 4は 2個のリ亍ーナブロック 3 0によって一体化され、便座 1 2のヒンジブロック 1 2 aが下側に及び便蓋 1 4のヒンジブロック 1 4 aが上側の 2段配置として組み合せられる。

更に、図 1 6に示すように、左右のリ亍ーナブロック 3 0及びヒンジブロック 1 2 a , 1 4 aをヒンジチャンバ 1 6 pの中に落とし込み、リテ一ナブロック 3 0を装着溝 1 6 qの中に嵌め込む。そして、リ亍一ナブロック 3 0を最も下まで押し込むと、これと同時に爪 3 0 a力《スリット 1 6 rの中に入り込んで係合し、リテーナブロック 3 0はヒンジチャンバ 1 6 pの中に強固に固定される。

以上の要領で便座 1 2および便蓋 1 4·が収納ケース 1 6に組み付けられる。便座 1 2や l 4が開閉されたとき、ヒンジ軸 2 6， 2 8はリ亍ーナブロック 3 0の固定孔 3 0 d， 3 0 eに拘束されているので、これらのヒンジ軸 2 6， 2 8 は回転せず、開閉ユニット 2 2， 2 4がその周りを回動して^ 1 2と 4 とは姿勢を変えることになる。

次に、本実施例において、鹏1 2および便蓋 1 4が収納ケース 1 6に組み付けられる位置について図 1 7を参照しつつ説明する。図 1 7は、収納ケース 1 6 の高さと 2および 1 4の取付け位置との関係を、温水洗浄便座 1 0， 2 0のそれぞれにっき、右側面から示した説明図であり、図 1 7 (A ) は温水洗浄 0を、図 1 フ（B ) は溫水洗浄^ 2 0を表わす。この図 1 7に示した位置関係を、説明の都合上、第 1設計案と称して以下説明する。

前述したように、温水洗浄便座 1 0と温水洗浄便座 2 0は、上側のケースを共に同一の外形を持つ上ケース 1 6 aとする一方、下側のケースについては、それぞれケース左右のコーナー部の形状力《互いに異なる下ケース 1 6 b、下ケース 1 6 cとし、これらを組み合わせて収納ケース 1 6を構成する。第 1設計案では、この下ケース 1 6 bと下ケース 1 6 cとを共に同じ高さとする。

上ケース 1 6 aには、その前面部の単一の位置にヒンジチャンバ 1 6 pを設ける。したがって、リ亍ーナブロック 3 0の爪 3 0 aがヒンジチャンバ 1 6 pのスリット 1 6 rと係合する位置は、温水洗浄便座 1 0と温水洗^座 2 0とで同じ位置となる。

このように設計された第 1設計案としての上ケース 1 6 aおよび下ケース 1 6 b， 1 6 cをパーツの製造工程において成形し（図 8のステップ S 1 1 0、 S 1 5 0 )、パーツの組立工程において、下ケース 1 6 b， 1 6 cに機能部品を組み付け（図 8のステップ S 2 3 0 )、上ケース 1 6 aと下ケース 1 6 b , 下ケース 1 6 cとを組み合わせると（図 8のステップ S 2 5 0 )、図 1 フに示す状態となる。図 1 7に示すように、下ケース 1 6 bと上ケース 1 6 aとを組み合わせたときの収納ケース 1 6の最大高さと、下ケース 1 6 cと上ケース 1 6 aとを組み合わせたときの収納ケース 1 6の最大高さは、同一の寸法 Lとなる。

爪 3 0 aとスリット 1 6 rとは、温水洗浄便座 1 0および温水洗浄便座 2 0ともに収納ケース 1 6上の同じ位置で係合する。従って、双方の収納ケース 1 6に同じリ亍ーナブロック 3 0を用いて 2および便蓋 1 4を組み付ければ、ヒンジブロック 1 2 a， 1 4 aの垂直位置も同じとなる。このヒンジブロック 1 2 a , 1 4 aの垂直位置を図 1 7に円形の点線で示す。収納ケース 1 6に便座 1 2 および便蓋 1 4を組み付けたときの収納ケース 1 6の底面からヒンジブロック 1 2 a , 1 4 aまでの高さは、温水洗浄便座 1 0と温水洗浄便座 2 0との間でそれぞれ同じ寸法 N， Mとなる。

したがって、温水洗浄^ 1 0と温水洗浄便座 2 0との間で、収納ケース 1 6 と便座 1 2，便蓋 1 4との納まりを変える必要がなく、双方に同一の便座 1 2，便蓋 1 4を用いることができる。この結果、温水洗浄便座 2 0に専用のや便蓋を準備することカ坏要となり、煩雑な部品管理や製造コス卜の上昇を防止することができる。

また、収納ケース 1 6のうち形状力《変化しなし、上ケース 1 6 aに便座 1 2および便蓋 1 4を組み付けるので、製造段階において収納ケース 1 6に設けられるヒンジチャンバ 1 6 pの成形や加工が容易となる。また、高さ調整のために温水洗浄便座 2 0に専用のリテーナブ口ック 3 0を準備することが不要となリ、リ亍ーナブロック 3 0の共通化が図られる。

以上、異形の下ケース 1 6 bと下ケース 1 6 cとを同じ高さに形成する第 1設計案について説明した。ところで本実施例では、下ケース 1 6 cのケース左右のコーナー部の形状を、下ケース 1 6 bの角を除くように丸く形成するので、下ケ —ス 1 6 cの^ ¾が下ケース 1 6 bよりも小さくなる。従って、下ケース 1 6 b と下ケース 1 6 cとを同じ高さに形成すると、熱交換器ユニット 5 9等の機能部品の収納スペースを確保できない場合も考えられる。そこで、収納スペースを確保するために、下ケース 1 6 bと下ケース 1 6 cとを異なる高さに形成することもできる。この例を、第 2設計案および第 3設計案として以下に説明する。

図 1 8は、第 2設計案および第 3設計案についての、収納ケース 1 6の高さと便座 1 2および便蓋 1 4の取付け位置との関係を示す説明図であり、図 1 8 (A ) は温水洗浄便座 1 0を、図 1 8 ( B ) は温水洗浄便座 2 0をそれぞれ表わす。第 2設計案および第 3設計案では、上ケース 1 ⁶ aを同一の高さとする一方、下ケース 1 6 bの高さを下ケース 1 6 cよりも寸法 or分高くする。このように設計された第 2，第 3設計案としての上ケース 1 6 aおよび下ケース 1 6 b， 1 6 cをパーツの製造工程において成形し（図 8のステップ S 1 1 0、 S 1 5 0 )、パーツの組立工程において上ケース 1 6 aと下ケース 1 6 b，下ケース 1 6 cとを組み合わせると（図 8のステップ S 2 5 0 )、図 1 8に示す状態となる。図 1 8に示すように、下ケース 1 6 bと上ケース 1 6 aとを組み合わせたときには収納ケース 1 6の最大高さが寸法 Lとなるのに対し、下ケース 1 6 cと上ケース 1 6 aとを組み合わせたときの収納ケース 1 6の最大高さは、寸法（L + α ) となる。

初めに、第 2設計案について説明する。第 2設計案では、ヒンジチャンバ 1 6 pを単一の位置に形成した上ケース 1 6 aを、温水洗浄^ 1 0と温水洗浄便座 2 0に共通する部材として用いる。この結果、温水洗浄¾¾ 2 0の収納ケース 1 6におけるスリツト 1 6 rの垂直位置は、温水洗浄便座 1 0の収納ケース 1 6におけるスリツ卜 1 6 rの垂直位置よりも、寸法 or分だけ高くなる。このような場合において、温水洗浄便座 1 0と温水洗浄便座 2 0の双方の収納ケース 1 6に同一のリ亍ーナブロック 3 0を用いて便座 1 2および便蓋 1 4を組み付けたときの状態を図 1 9に示す。収納ケース 1 6の底面からヒンジブロック 1 2 a , 1 4 aまでの高さは、温水洗浄便座 1 0の場合にはそれぞれ寸法 N， M となる力《、温水洗浄 0の場合には、下ケース 1 6 cと下ケース 1 6 bとの高さの差 α分だけ大きい寸法 Ν + α， Μ+ αとなる。従って、温水洗浄便座 2 0における便座 1 2および便蓋 1 4の回転の中心は、温水洗浄便座 1 0よりも上方にずれる。この結果、双方に同一の便座 1 2および便蓋 1 4を用いると、温水洗浄便座 2 0では便座¹ 2を下げたときに裏面の 4つの弾性材¹ 3が便器のリムに密接せず、着座することができないという不具合を生じてしまう。この状態を図 1 9 ( Β ) に示す。

そこで、第 2設計案では、温水洗浄便座 1 0の場合と温水洗浄 2 0の場合とで異なるリテーナブロックを用しヽ、便座 1 2および便蓋 1 4を収納ケース 1 6 に組み付ける。具体的には、温水洗浄便座 1 0の収納ケース 1 6には、図 1 6に示すリ亍ーナブロック 3 0を、温水洗浄便座 2 0には、図 2 0に示すリ亍ーナブロック 4 8を用いる。このリ亍ーナブロック 3 0とリ亍一ナブロック 4 8との相違を図 2 1に示す。

図 2 1に示すように、リテーナブロック 4 8では、支持孔 4 8 bおよび固定孔 4 8 dより下の部分を、リテーナブロック 3 0の場合と比べて寸法な分だけ短く設計する。このように設計されたリ亍ーナブロック 3 0， 4 8をパーツの製造工程において成形し（図 8のステップ S 1 7 0 )、上下組み合わされた収納ケ一ス 1 6に便座 1 2および便蓋 1 4を組み付けると（図 8のステップ S 2 7 0 )、図 1 8に示す状態となる。

リ亍一ナブロック 4 8を用いて便座 1 2を組み付けると、ヒンジブロック 1 2 aの位置が、リ亍一ナブロック 3 0を用いた場合よリも寸法 α分だけ低くなる。この結果、収納ケース 1 6の底面からヒンジブロック 1 2 aまでの高さは、温水洗浄 0と温水洗浄 <¾¾ 2 0との間で同じ寸法 Νとなり、便座 1 2の回転の中心位置は変化しない。従って、溫水洗浄便座 1 0と温水洗座 2 0の双方に同一の便座 1 2を組み付け、これらを便器に装着して便座 1 2を下げれば、双方とも便座裏面の 4つの弾性材 1 3が便器のリ厶に密接する。

このような第 2設計案に基づいて温水洗浄便座 1 0， 2 0を製造すれば、収納ケース 1 6を異なる高さに成形した場合であっても、リ亍一ナブロック 4 8を用いたヒンジ機構によって 2と便器のリムとの密接力《確保されるので、温水洗浄 i¾¾ 1 0と温水洗浄^ 2 0に同一の便座を用いることができる。

また、温水洗浄便座 1 0と温水洗座 2 0の収納ケース 1 6の構成部材として、同一の上ケース 1 6 aを用いるので、上ケース 1 6 aが共通化され、複数通りの位置や形状でヒンジチャンバ 1 6 pを上ケース 1 6 aに形成する必要がない。従って、収納ケース 1 6の成形工程における上ケース 1 6 aの成形や加工が容易となる。

勿論、温水洗浄便座 1 0と温水洗浄便座 2 0の双方に異なる上ケース、例えばヒンジチャンバ 1 6 pやスリット 1 6 r等が形成される位置や形状の異なる上ケースを用いることも可能である。この場合には、下ケース 1 6 cと下ケース 1 6 bとの高さの差 orに、収納ケース 1 6底面からスリット 1 6 rまでの高さの差を加味して、温水洗浄便座 2 0用のリ亍ーナブ口ック 4 8を成形すればよい。次に、第 3設計案について説明する。第 3設計案では、温水洗浄便座 1 0と溫水洗浄便座 2 0について、それぞれ異なる位置にヒンジチャンバ 1 6 pが形成された別の上ケースを用いる。即ち、双方の上ケースは、ケースの高さやケースに形成されるヒンジチャンバ 1 6 pやスリット 1 6「等の形状は同じであるが、ヒンジチャンバ 1 6 pがケース上に形成される位置が異なる。

この上ケースの相違について、図 1 8を参照しつつ説明する。前述したように、第 3設計案では、上ケース¹ 6 aを同一の高さとする一方、下ケース 1 6 bの高さを下ケース 1 6 cよりも寸法 α分高くする。下ケース 1 6 bと上ケース 1 6 aとを組み合わせたときの収納ケース 1 6の最大高さ Lに対し、下ケース 1 6 c と上ケース 1 6 aとを組み合わせたときの収納ケース 1 6の最大高さは、寸法（L + α ) となる。

第 3設計案では、ヒンジチャンバ 1 6 ρの位置が温水洗浄 <¾11 0用の上ケース 1 6 aよりも寸法 α分だけ低くなるように、温水洗浄便座 2 0用の上ケースを設計する。このように設計された上ケースをパーツの製造工程において成形し (図 8のステップ S 1 5 0 )、パーツの組立工程において上ケース 1 6 aと下ケ —ス 1 6 b，下ケース 1 6 cとを組み合わせる（図 8のステップ S 2 5 0 )。この状態において、温水洗浄便座 2 0の収納ケース 1 6におけるスリツ卜 1 6 rの垂直位置は、温水洗浄便座 1 0の収納ケース 1 6におけるスリツト 1 6 rの垂直位置と同じになる。

次に、双方の収納ケース 1 6に同一のリ亍ーナブロック 3 0を用いて便座 1 2 および便蓋 1 4を組み付ける（図 8のステップ S 2 7 0 ) と、図 1 8に示す状態となる。リテーナブロック 3 0の支持孔 3 0 b， 3 0 cおよび固定孔 3 0 d， 3 0 eの位置は双方等しく上昇するので、温水洗浄便座 1 0と温水洗浄便座 2 0の収納ケース 1 6の底面からヒンジブロック 1 2 a， 1 4 aまでの高さは、双方ともに同一の寸法 N， Mとなる。即ち、便座 1 2の回転の中心位置は変わらない。従って、温水洗浄便座 1 0と温水洗浄 2 0の双方に同一の J¾ 1 2を組み付け、これらを便器に装着して便座 1 2を下げれば、双方とも便座裏面の 4つの弾性材"！ 3力《便器のリムに密接する。

このような第 3設計案に基づいて温水洗浄便座 1 0， 2 0を製造すれば、収納ケース 1 6を異なる高さに成形した場合であっても、収納ケース 1 6の高さの差 α分だけヒンジチャンバ 1 6 ρにおけるスリツト 1 6 rの形成位置を変化させることによって、便座 1 2と便器のリムとの密接が確保されるので、温水洗浄便座 1 0と温水洗浄便座 2 0に同一の便座を用いることができる。

なお、第 2設計案および第 3設計案では、便蓋 1 4については、温水洗浄便座 1 0と温水洗^座 2 0とで異なるものを用いているが、リ亍ーナブ口ック 3 0 の形状やヒンジブロック 1 4 aの形状、弾性材 1 5の厚み等を変更すること等によって収納ケース 1 6の高さの差を調整することにより、双方に同一の便蓋 1 4 を用いることも可能である。

以上、下ケース 1 6 bと下ケース 1 6 cとを異なる高さに形成する実施例を第 2設計案および第 3設計案として説明したが、これらの設計案に限らず、温水洗浄便座 1 0と温水洗浄便座 2 0との間において 2や便蓋 1 4を共通化することができる他の構成を用いても差し支えない。例えば、便座 1 2や便蓋 1 4の裏面に厚みの異なる弾性材¹ 3 , 1 5を装着して、下ケース 1 6 bと下ケース 1 6 cとの高さの差を調整する構成としてもよい。

以上説明した第 1ないし第 3設計案では、上ケース 1 6 a側にヒンジチャンバ 1 6 pを設けているが、勿論、上ケース 1 6 aおよび下ケース 1 6 b , 1 6。の形状を変更して、収納ケース 1 ⁶の前面を下ケース 1 6 b , 1 6 cの一部として形成し、下ケース 1 6 b， 1 6 cにヒンジチャンバ 1 6 pを設ける構成としても差し支えない。

また、温水洗浄便座 1 0と温水洗浄便座 2 0との間で同じ便座"！ 2等を用いている力、勿論、これを共通化することなく、異なる形状の便座 1 2等を収納ケース 1 6に組み付ける構成としても差し支えない。

B . 第 2実施例：

ところで、各国の便器には、前述したワンピース便器 9 0以外にも特殊な形状を持つ便器セッ卜が存在する。このような他の便器セッ卜への装着を可能とする温水洗浄の構成を、本発明の第 2実施例として以下に説明する。図 2 2 (A ) は、第 2実施例としての温水洗浄便座 9 7をワンピース便器 8 0に取リ付けた状態を、図 2 2 ( B ) は、第 2実施例としての温水洗浄便座 9 6を、洗浄タンク 9 5の中央部が前方に張リ出した洗浄タンク密結式便器 9 3に取リ付けた状態を示している。

温水洗浄便座 9 7， 9 6は、第 1実施例の温水洗浄便座 1 0， 2 0と的構成をほぼ同じくするが、両者は収納ケースを分割する態様を異にする。すなわち、温水洗浄便座 9 7 , 9 6は、収納ケース 8 6の下部ケースとして共に同一形状の下ケース 8 6 aを用いる一方、上部ケースとして互いに形状の異なる上ケース 8 6 b , 8 6 cを用いる。

温水洗浄便座 9 7， 9 6を製造する場合には、図 8のステップ S 1 1 0において共通の下ケースを製造し、ステップ S 1 5 0において便器の種類に応じた上ケースを製造すればよい。具体的にはステップ S 1 5 0において、洗浄タンク 8 1， 9 5と隣接する側の背面の形状が異なる 2種類の上ケース 8 6 b， 8 6 cを成形する。即ち、収納ケース 8 6の底面の最後部から略铅直方向に向かう背面を備える上ケース 8 6 bと、洗浄タンク 9 5前側の下部から中央部にかけて形成された曲面のカーブに沿った背面を備える上ケース 8 6 cとを成形する。この上ケース 8 6 b , 8 6 cがそれぞれ下ケース 8 6 aと組み合わされて、温水洗浄^ 9 7 と溫水洗浄便座 9 6の収納ケース 8 6が完成する。

このような上ケース 8 6 cを備えた温水洗浄便座 9 6は、図 2 2に示すように、洗浄タンク 9 5の前方の曲面に適合して洗浄タンク密結式便器 9 3に装着され、便器本体に設けられた 2つの取付用穴 9 9の位置をとしてぴったりとリム上に納まる。従って、温水洗浄便座 9 7と同様の使い 1 ^を実現することがでさる。

C . 第 3実施例：

以上、温水洗浄便座 1 0， 2 0、温水洗浄便座 9 7， 9 6にっき収納ケース 1 6を分割する構成を、それぞれ第 1実施例、第 2実施例として説明したが、この収納ケース 1 6を分割する構成を、上述した以外の他の温水洗浄便座に適用することも可能である。この適用例を、以下に第 3実施例として説明する。

図 2 3は、第 3実施例としての温水洗浄便座 2 1 0の外観を表わす概略斜視図である。図 2 4は、この温水洗浄便座 2 1 0の六面図のうち上面並びに底面を示し、図 2 4 (A) は上面図を、図 2 4 ( B ) は底面図をそれぞれ表す。

温水洗浄便座 2 1 0は、第 1実施例の温水洗浄便座 1 0， 2 0、第 2実施例の温水洗浄便座 9 7， 9 6と同様に、分割された 2つのケースの組み合わせからなる収納ケース 2 1 6を備える。図 2 3および図 2 4 (A) に示すように、収納ケース 2 1 6の大きさは、従来品に比較して小さく、設置に伴う省スペース化およびシンプルなフオルムを実現している。

この収納ケース 2 1 6は、温水洗浄便座 2 1 0の場合には、下ケース 2 1 6 a と上ケース 2 1 6 bとの組み合わせにより構成されている。一方、図示しない温水洗浄便座 2 9 0の場合には、収納ケース 2 1 6は、温水洗浄便座 2 1 0と共通の下ケース 2 1 6 aと温水洗浄便座 2 1 0の上ケース 2 1 6 bとは異形の上ケース 2 1 6 cとの組み合わせにより構成されている。この共通の下ケース 2 1 6 a は、図 8に示した温水洗浄便座の製造工程のステップ S 1 1 0において製造され、 2種類の上ケース 2 1 6 b， 2 1 6。は、図 8のステップ S 1 5 0において便器の種類に応じて製造される。

収納ケース 2 1 6の内部には、前述した熱交換器ュニット 5 9やミキシングバルブユニット 5 4，流調ユニット 6 4 , ノズル部 6 8，温風ユニット，コント口ーラ 7 0等の各種機能部品が収納されている。第 3実施例では、収納ケース 2 1 6の小型化に伴い、これらの各機能部品を小型化し、収納ケース 2 1 6内に収納する。これらの機能部品によリ局部の洗浄や乾燥等の機能を実行することが可能となる。これらの機能の実行指示は、第 1，第 2実施例と同様に、各種の操作ボタンを備えるリモコンによって行なわれる。即ち、リモコン上の操作ポタンが操作されると、リモコンから送信された動作信号を、後述する便座 ·®¾支持体 21 7上に設けられた受信部 222 cが受信する。コントローラ 70は、受信部 222 c での受信内容を認識し、熱交換器ュニット 59等の各ュニッ卜に動作信号を送出する。なお、第 1， 2実施例と同様に、リモコンとは別に本体操作部 40を設ける構成としても差し支えない。

—方、第 3実施例の温水洗浄便座 21 0， 290は、第 1，第 2実施例における便蓋 1 4, 2とは異なる形状の 21 2, 便座 21 4を備える。便蓋 21 2は、図 23に示すように、便器の鉢部を塞ぐ蓋部分 21 2 a、蓋部分 21 2 aから上方へ湾曲しつつ後方に延出した斜面部 21 2 c、斜面部 21 2 cの左端および右端から後方に延出した便蓋支持部 21 2 bおよびカバー部 21 2 eを有する。

便蓋支持部 21 2 bは、後述する回転軸部材 240を嵌合するための部分であリ、この便蓋支持部 21 2 bの頂上部は、便蓋 21 2並びに便座 21 4の回転中心軸 Pと同心の円弧形状に形成されている。カノく'一部 21 2 eは、便蓋支持部 2 1 2 bから連続する円弧形状に形成されており、後述する便座 21 4の便座支持部 21 4 bを上方から覆う範囲に設けられている。従って、 ®¾21 4および便蓋 21 2を収納ケース 21 6に装着して便蓋 21 2を閉じた状態では、カバー部 21 2 eが便座支持部 21 4 bを覆うので、便座支持部 21 4 bが外部から見えてしまうことがない。

斜面部 21 2 cの中央部の便座'便蓋支持体 21 7の幅に対応する部分は、よリ後方に延出されず、斜面形状の端部 21 2 dとされている。この端部 21 2 d の斜面形状は、便蓋 21 2の成形型の形状に基づいて形成される。なお、便蓋支持部 21 2 bの構造の詳細については後述する。便座 21 4は、その概略斜視図である図 25に示すように、便器のリム部上縁に重なる^部分 21 4 a、部分 21 4 aから上方へ湾曲しつつ後方に延出した斜面部 21 4 c, 斜面部 21 4 cの左右から斜め上後方に延出した^支持部 21 4 bを有する。便座支持部 21 4bの頂上部は、 21 2並びに便座 2 1 4の回転中心軸 Pと同心の円弧形状に形成されている。

左右の <1 支持部 21 4 bの外側には、斜面部 2 "! 4 cから後方に延出した鞍部 21 4 eが形成されている。この鞍部 21 4 eは、斜面部 21 4 cから水平方向に向けて延出されている。従って、便蓋 21 2だけを開閉する場合において、便蓋支持部 21 2 bと便座 21 4との干渉により、便蓋 21 2の開閉を妨げてしまうことがなし、。

これに対し、斜面部 21 4 _Cの中央部の便座 ·便蓋支持体 21 7の幅に対応する部分は、より後方に延出されず、斜面形状の端部 21 4 dとされている。この端部 21 4 dの斜面形状は、便座 21 4の成形型の形状に基づいて形成される。なお、便座支持部 21 4 bの構造の詳細については後述する。

なお、本実施例では、便蓋 21 2については、蓋部分 21 2 a, 斜面部 21 2 cおよび便蓋支持部 21 2bを、便座 21 4については、便座部分 21 4 a, 斜面部 21 4 c, 便座支持部 21 4 bおよび鞍部 21 4 eを、それぞれ一体として成形しているが、これらを別の部材として用意し、各部材の接着や嵌合等により便蓋 21 2や 1 4を構成しても差し支えない。

以上、温水洗浄便座 21 0が備える便蓋 21 2，便座 21 4の構成について説明したが、この便蓋 21 2， 1 4は温水洗浄便座 290にも共通に用いられる。従って、新たな部品の増加に伴う煩雑な部品管理や製造コストの上昇を防止することができる。

こうした便座 21 4および便蓋 21を支持する収納ケース 21 6の外観を図 2 6の斜視図および図 27の右側面図に示す。図 26および図 27に示すように、収納ケース 2 1 6は、下ケース 2 1 6 aと上ケース 2 1 6 bとを組み合わせることにより構成されている。上ケース 2 1 6 bは、その前面側に傾斜面 2 1 6 cを有し、この傾斜面 2 1 6 cには、便座 2 1 4および便蓋 2 1 2を装着するための便座 '便蓋支持体 2 1 7力《形成されている。この ■便蓋支持体 2 1 7は、傾斜面 2 1 6 cから上方向に隆起した形状とされており、上ケース 2 1 6 bと同一の材料を用いて一体に形成される。

図 2 6および図 2 7に示すように、便座'便蓋支持体 2 1 7の左右両端面には、後述する回転軸部材 2 4 0を挿入可能な径の孔である嵌合孔 2 1 7 aが形成されている。この左右の嵌合孔 2 1 7 aに嵌合された回転軸部材 2 4 0を便座 2 1 4 および便蓋 2 1 2と嵌合することにより、便座 2 1 4および便蓋 2 1 2は上下に回転可能となる。この便座'便蓋支持体 2 1 7，回転軸部材 2 4 0および便座 2 1 4および便蓋 2 1 2との納まり関係については後述する。

便座！^支持体 2 1 7は、その頂上部に円弧形状の曲面部 2 1 7 bを備える。この曲面部 2 1 フ bの頂上部は、便蓋 2 1 2並びに便座 2 1 4の回転中心軸 Pと同心の円弧形状に形成されている。

この曲面部 2 1 7 bの左側には、図 2 6に示すように、便器前方での使用者の起立もしくは着座を検出する人体検出センサ 2 2 2 aとリモコンからの信号（例えば、赤外領域の光信号）を受光する受信部 2 2 2 cが組み込まれている。また、曲面部 2 1 フ bの右側には、局部洗浄の動作状態や設定状態を表示する表示部 2 2 2 bが設けられている。

人体検出センサ 2 2 2 aは、赤外領域等の光を発する発光部と反射した光を受光する受光部とが組み合わされた反射型の光電センサである。勿論、これ以外のセンサ、例えば、超音波を発する発信器と反射した超音波を受信する受信器とが組み合わされた超音波センサ等を人体検出センサ 2 2 2 aとして採用しても差し支えない。人出センサ 2 2 2 aの受光部は、受光した反射光の性質を考慮しつつ、反射光の受光の有無を検出する。これにより、センサから人体までの距離の相違や衣服の色等による光の反射の程度の相違等の理由による受光置の減衰にも対処可能となる。

なお、人体検出センサ 2 2 2 aの受光部のみを曲面部 2 1 7 bに組み込み、発光部を、受光部と対向するトイレ内の壁等に設置する構成とすることも可能である。例えば、 ^ ΖΙ検出のための発光部と着座検出のための発光部とを別に用意し、各発光部を、それぞれの検出に適した位置に設置する構成が考えられる。こうすれば、便器前方での使用者の ίδΪΕと着座とを区別して検出することができる。表示部 2 2 2 bは、曲面部 2 1 7 bの内部に L E D等の発光デ /、'ィスを組み込むことにより構成されている。表示部 2 2 2 bには、「運転」，「温水」，「着座」，

「節電」という各項目に対応して 4つの表示箇所が設けられている。リモコンの運転入切ボタン 7 1 nにより「入」が設定された場合には、「運転」という項目に対応する表示箇所が点灯する。同様に、温水の吐出がオン状態に設定されている場合、着座を検知した場合、節電モードに設定された場合には、それぞれ、

「温水」、「着座」、「節電 J という各項目に対応する表示箇所力《点灯する。

人体検出センサ 2 2 2 a、受信部 2 2 2 c、表示部 2 2 2 b力《設けられた曲面部 2 1 7 bは、図 2 6に示すように、曲面部 2 1 フ bに対して着脱自在に装着されたカバ一 2 1 8によって覆われている。カバー 2 1 8の形状は、曲面部 2 1 フ bに倣った曲面形状、即ち、便蓋 2 1 2並びに便座 2 1 4の回転中心軸 Pと同心の円弧形状であり、カバー 2 1 8の外側の円弧は、便座支持部 2 1 4 bの頂上部の円弧と略同径となるように形成されている。

このカバー 2 1により、人体検出センサ 2 2 2 a等の水濡れ等に伴う機器の損傷を回避することができる。また、カバー^{2 1 8}を曲面部 2 1 フ bに対して着脱自在としたことにより、カバーの破損に伴う交換が容易となる。また、同じ形状の収納ケース 21 6や便座 ·便蓋支持体 21 7を備えた温水洗浄便座 21 0, 2 90において、カバー 21 8を有する製品シリーズとこれを有しない製品シリ一ズとを設定することができ、購買者の選択枝を広げることができる。

このカバー 21 8は、ポリプロピレン等の光 iSifi性の高し、樹脂で形成されている。従って、人体検出センサ 222 aや受信部 222 cを被覆することにより、受光状態を悪化させることはない。また、表示部 222 bを被覆することによリ、表示部 222 bからの発光状態の視認性を悪化させることもない。なお、人体検出センサ 222 a, 受信部 222 c，表示部 222 b力《¾§される範囲については、後述する。

なお、本実施例では、鹏 ·便蓋支持体 21 7に、人体検出センサ 222 a, 受信部 222 c，表示部 222 bを設するが、これ以外の機能部や表示部を設置してもよい。例えば、収納ケース 21 6内のファンと管路で接続された開口 21 7を設け、便座 21 4に着座した使用者の背中に向けて温風を吹き出す構成としても差し支えない。このような構成において、温風が吹出す方向を、時間の経過に伴って上下左右に変更することも、温風が局所的に人体にあたることによる火傷を防止する点で望ましい。

次に、鹏 21 4および便蓋 21 2と収納ケース 21 6とを回転軸部材 240 を介して装着する方法について、図 28ないし図 30を参照しつつ説明する。図 28は、 {1^21 4および便蓋 21 2と ■便蓋支持体 21 7との装着部位の様子を示す説明図である。図 28に示すように、回 $云軸部材 240は、中心軸 2 40 aと、この中心軸 240 aに装着される 2つの回転軸（第 1回転軸 24 O b および第 2回転軸 240 c) 力、ら構成されている。中心軸 240 aに装着された第 1回転軸 240 b，第 2回転軸 240 cは、ともに中心軸 240 aの軸心を中心として上下方向に回転可能とされている。

—方、便蓋 21 2の便蓋支持部 21 2 bは、円柱状に厚肉形成された肉厚端部 21 2 f に、回転軸部材 24 Oの第 2回転軸 240 cと略同径の嵌合 ¾21 2 g を備える。また、便座 21 4の便座支持部 21 4 bは、その中央を莨通する、回転軸部材 240の第 1回転軸 24 O bと略同径の嵌合孔 21 4 kを備える（図 2 5を参照)。

図 28に示すように、便座'便蓋支持体 21 7の嵌合孔 21 7 aには、回転軸部材 240の中心軸 240 aが嵌合され、中心軸 240 aに装着された第 1回転軸 240 b，第 2回転軸 240 cには、便座支持部 21 4 bの嵌合孔 21 4 k, 便蓋支持部 21 2 bの嵌合孔 21 2 gがそれぞれ嵌合される。これにより、便蓋 21 2， β¾!21 4は、便蓋支持体 21 7に支持されるとともに、それぞれ第 2回転軸 240 c, 第 1回転軸 240 の回転によリ、上下に開閉可能とされる。この開閉の際、第 1回転軸 240 b，第 2回転軸 240 cは、ともに中心軸 240 aの軸心を中心として回転する。このため、便蓋 21 2並びに! 21 4の回転中心軸 Ρは、中心軸 240 aの軸心となる。

なお、本実施例では、 2や便座 21 4を閉じたときの第"!回転軸 24 0 bや第 2回転軸 240 cの回転速度を、回転の進行に伴つて遅くする機構（以下、ソフト開閉機構という）を、回転軸部材 240に内蔵する。このソフト開閉機構は、第 1回転軸 24 O bおよび第 2回転軸 240 cの内部に設けられたスプリングにより、第 1回転軸 24 O bおよび第 2回転軸 240 cに対して抵抗をかけ、回転動作にブレーキをかけることにより実現されている。これにより、便器の近傍付近においては、便蓋 21 2や便座 21 4の閉止速度が遅くなリ、便蓋 2 1 2や便座 21 4の取扱し、が簡便なものとなる。

便座支持体 21 フにより支持された状態の便蓋 21 2の断面を図 29に、便座 ·便蓋支持体 21フによリ支持された状態の便蓋 21 2および便座 21 4の断面を図 30に、それぞれ示す。図 29に示すように、便蓋 21 2の嵌合孔 21 2 gには、回転軸部材 240の第 2外筒軸部分 240 cが、中心軸 240 aの軸心（即ち、便蓋 21 2の回転中心軸 P) を回転中心として嵌合されている。この状態において、便蓋 21 2の端部 21 2 dと便座■便蓋支持体 21 7の曲面部 2 1 7 b上に装着されたカノ一 21 8 (図示せず）との間には、約 1 mm程度のクリアランスが形成されている。

曲面部 21 7 bの頂上部に装着されたカバー 21 8の形状と便蓋支持部 21 2 bの頂上部，カバー部 21 2 eの形状は、ともに、便蓋 21 2並びに便座 21 4 の回転中心軸 Pと同心の円弧形状であり、カバー 21 8の外側の円弧は、便座支持部 21 4 bの頂上部の円弧と略同径となるように形成されている。このため、図 29において、カノく一部 21 2 eの後側には、便蓋支持部 21 2 bの頂上部およびカバー部 21 2 eとほぼ同面で曲面部 21 7 bに装着されているカノく一 21 8が存在する。このように、カバー 21 8と左右の便蓋支持部 21 2 b, カバ一部 21 2 eとは、同じ円弧形状を有し、しかも同面に納まるので、部材同士の連続性や一体性が確保され、温水洗浄全体としての美感が保たれている。

また、図 30に示すように、便座 21 4の嵌合孔 21 4 kには、第 2外筒軸部分 240 cの内側の第 1外筒軸部分 240 bが、中心軸 240 aの軸心（即ち、便座 21 4の回転中心軸 P) を回転中心として嵌合されている。この状態において、 ®ϋ21 4の端部 21 4 dと便座 ·便蓋支持体 21 7の曲面部 21 7 b上に装着されたカバー 21 8 (図示せず）との間には、約 2mm程度のクリアランス力《形成されている。

このように ·便蓋支持体 21 7に支持された便蓋 21 2および便座 21 4 を開閉したときの様子を、図 31に示す。図 31は、便蓋 21 2および便座 21 4を開閉したときの、便蓋 21 2， \ Μ21 4の端部 21 2 d、 21 4 dと i! ■ 便蓋支持体 21 7とが対向する状態を示す説明図である。

図 31に示すように、便蓋 21 2の回転に伴って、端部 21 2 dは、回転中心軸 Pを中心とした円弧軌跡を描きながら曲面部 21 7 bの周囲を上下に移動する。一方、曲面部 21 7 bおよび曲面部 21 7 b上のカバー 21 8は、便蓋 21 2の回転中心軸 Pと同心の円弧形状に形成されている。このため、端部 21 2 dは、カバー 21 8とのクリアランスを保持しつつ、カノ、'一 21 8に沿って移動する。この移動の軌跡を円弧軌跡 21 2 h kとして、図 31に一点鎖線で示す。

また、 1 4は、 {Sg21 2と共通の回転中心軸 Pを中心として回転する。このため、便座 21 4の端部 21 4 dは、便座 21 4の回転に伴い、カノく一 21 8の周囲を、カバー 21 8とのクリアランスを保持しつつ移動する。この移動の軌跡を円弧軌跡 21 4 h kとして、図 31に一点鎖線で示す。本実施例では、端部 21 4 dとカバ一 21 8とのクリアランスを、端部 21 2 dとカメく一 21 8とのクリアランスよりも若干大きく設定しているので、円弧軌跡 21 4 h kは、このクリァランスの差の分だけ、円弧軌跡 21 2 h kよりも外側となる。

このように、曲面部 21 7 bとカバ一 21 8の形状を、便蓋 21 2および便座 21 4の回転中心軸 Pを中心とした円弧形状としたことにより、便蓋 21 2および便座 21 4の開閉時におけるカバー 21 8や曲面部 21 7 bとの干渉を簡単かつ確実に回避することができる。例えば、嵌合孔 21 7 aの位置を、便蓋 21 2 および便座 21 4の開閉の際に端部 21 2 dおよび端部 21 4 dが干渉しない位 Sにずらしたり、端部 21 2 dおよび端部 21 4 dの形状を、便蓋 21 2および <1 21 4の開閉の際にカバー 21 8と干渉しない形状に加工したりする必要がない。

しかも、便蓋 21 2, ^Μ.2 Λ 4を開閉する過程において、端部 21 2 d, 2 1 4 dとカバー 21 8とのクリアランスは、一定の値に維持されるため、端部 2 1 2 d, 21 4 dとカバー 21 8との間のクリアランスを僅かに設けるだけで、便蓋 21 2，便座 21 4のスムーズな開閉力《確保される。従って、閉状態にある便蓋 21 2の端部 21 2 dと · 支持体 21 7との間には、隙間がほとんど発生しない。この結果、隙間に埃等が入り込む蓋然性が低くなり、清掃性を向上することができる。また、 S¾21 2並びに 1 4と本体 21 6との一体感を持たせることで、温水洗^!座全体として統一性のあるデザインを実現することもできる。

なお、曲面部 21 7 bにカバー 21 8を装着しない場合には、曲面部 21 7 b を、カバー 21 8の円弧形状と同じ形状に形成すればよい。こうすれば、便蓋 2 1 2並びに便座 21 4と便蓋支持体 21 7との間に隙間をほとんど発生しないようにすることができ、上記と同様の効果を得ることができる。

次に、便座'便蓋支持体²¹ 7の曲面部 2 "! 7 b上において、人体検出センサ 222 a, 受信部 222 c，表示部 222 bを設置する範囲につき、図 32を参照しつつ説明する。図 32に示すように、便蓋 21 2は、閉位置から開位置に至るまでに範囲 XO (以下、この範囲を開閉範囲 XOという）に亘つて移動する。便蓋 21 2や 1 4力《閉位置や開位置に移動すると、左右両側の便蓋支持部 21 2bおよび便座支持部 21 4 bに挟まれた位置に曲面部 21 7 bが露出する (なお、図 32は、未だカバー 21 8が装着されていないものとする）。本実施例では、便蓋 21 2および便座 21 4が閉位置にセッ卜されたときに露出する曲面部 21 7 b上の範囲と、便蓋 21 2および便座 21 4が開位置にセッ卜されたときに露出する曲面部 21 7 b上の範囲の双方に含まれる範囲 X (以下、設置範囲 Xという）に、人体検出センサ 222 a，受信部 222 cおよび表示部 222 bが ¾gされている。

便蓋 21 2の開状態を表す図 33、便蓋 21 2および便座 21 4の開状態を表す図 34に示すように、人体検出センサ 222 a，受信部 222 cおよび表示部 222 bは、便蓋 21 2力《単独であるしヽは便座 21 4が便蓋 21 2と共に開けられた場合であっても、塞がれることがなく常時外部に露出したままとなる。よつて、人体検出センサ 222 a, 受信部 222 cおよび表示部 222 bは、光透光性のカバー 21 8を通して使用者により常時視認される。従って、便蓋 2 1 2や ©12 1 4の開閉状態に拘わらず、人体検出センサ 2 2 2 aによる使用者の存在の検出や受信部 2 2 2 cによるリモコンからの信号の受信を行なうことができ、検出や受信の信頼性を高めることができる。更に、使用者は、表示部 2 2 2 bの各表示部の点灯状態を、便器使用に先立って確実に視認可能となり、用便の前に局部洗浄の動作状態や設定状態を知ることができる。この際、この表示部 2 2 2 bに着色された光伝送材を用いる等、光から使用者が受ける印象を多様なものとする構成としてもよし、。こうすれば、使用者にインパク卜を与えたリ、高級感といった光演出を図ることができる。

以上説明した第 3実施例としての温水洗浄便座 2 1 0，温水洗浄便座 2 9 0を便器に装着したときの様子を、それぞれ図 3 5に示す。図 3 5 ( A ) は、温水洗浄便座 2 1 0をワンピース便器 2 8 0に取り付けた状態を、図 3 5 ( B ) は、温水洗浄便座 2 9 0を、洗浄タンク 2 9 5の中央部が前方に張り出した洗浄タンク密結式便器 2 9 3に取 y付けた状態を示している。

図 3 5に示すように、温水洗浄便座 2 9 0は、収納ケース 2 1 6の下部ケースとして、温水洗浄便座 2 1 0と同一形状の下ケース 2 1 6 aを用いる一方、上部ケースとして、温水洗浄 i! 2 1 0力《用いる上ケース 2 1 6 bとは洗浄タンクと隣接する側の背面の形状を異にする上ケース 2 1 6 cを用いる。この上ケース 2 1 6 cの背面は、洗浄タンク 2 9 5前側の下部から中央部にかけて形成された曲面のカーブに沿った形状とされている。

このような上ケース 2 1 6 cを備えた温水洗浄 2 9 0は、図 3 5 ( B ) に示すように、洗浄タンク 2 9 5の前方の曲面に適合して洗浄タンク密結式便器 2 9 3に装着され、便器本体に設けられた 2つの便座取付用穴 2 9 9の位置を基準としてぴったりとリム上に納まる。従って、温水洗浄便座 2 1 0と同様の使い勝手を実現することができる。

D ：第 4実施例以上、第 3実施例としての温水洗座 2 1 0 , 2 9 0について説明した。次に、この温水洗浄便座 2 1 0， 2 9 0の変形例を、第 4実施例として図 3 6および図 3 7に示す。図 3 6は、第 4実施例の温水洗浄便座 3 1 0について、便蓋 3 1 2を開状態としたときの様子を示す概略斜視図であり、図 3 7は、便蓋 3 1 2 と共に便座 3 1 4を開状態としたときの様子を示す概略斜視図である。温水洗浄便座 3 1 0は、第 3実施例の温水洗座 2 1 0とほぼ同様の構成部材からなる。この同様の構成部材に関しては、以下の説明において、符号の下二桁を共通の番号とした。なお、温水洗^座 3 1 0と上ケース 3 1 6 bの形状の異なる温水洗浄便座 3 9 0については、図示を省略する。

温水洗浄便座 3 1 0は、第 3実施例としての温水洗浄 2 1 0と以下の点で異なる。まず、回転軸部材 3 4 0の中心軸 3 4 0 aの軸心を、第 3実施例における中心軸 2 4 0 aよりも鉛直上方向にずらすことにより、便蓋 3 1 2および便座 3 1 4の回転中心軸 P Nを、便蓋 2 1 2および便座 2 1 4の回転中心軸 Pよりも高い位置に設定する。これに伴い、 ®¾ ·便蓋支持体 3 1 7の曲面部 3 1 7 およびカバ一 3 1 8の形状、便蓋支持部 3 1 2 b，カバ一部 3 1 2 eおよび便座支持部 3 1 4 bの頂上部の形状は、回転中心軸 P Nと同心の円弧形状に形成されている。

また、図 3 6に示すように、便蓋支持部 3 1 2 bの背面部 3 1 2 kを、第 3実施例における便蓋支持部 2 1 2 bの背面部よリも直線的な形状とする。

このように形成された温水洗浄便座 3 1 0によれば、図 3 6に示すように、便蓋 3 1 2を開いたときに、上ケース 3 1 6 bの上面に便蓋支持部 3 1 2 bの背面部 3 1 2 kが当接し、この当接位置よりも後方への便蓋 3 1 2の移動を禁止する。これにより、便蓋 3 1 2の開状態が維持される。さらに、図 3 7のように便座 3 1 4を開いた場合には、開状態の便蓋 3 1 2に J¾ 3 1 4が凭れ掛かることによリ、 1 4の開状態力《維持される。このように、第 4実施例の温水洗浄便座 31 0では、便蓋支持部 31 2bの背面部 31 2k力上ケース 31 6 bの上面に当接することにより、この当接位 Sよりも後側に便蓋 31 2が回転することを阻止して、 <1¾31 2および便座 31 4 の開状態を維持する。従って、図 37に示すように、便蓋 31 2と鹏31 4との双方を開けたときに、上ケース 31 6 bの前面と便蓋支持部 31 2 bとの間に空間 SPが形成される。このため、 il¾31 2および便座 31 4と収納ケース 3 1 6との境界に溜まった埃等の汚れを、空間 S Pにおいても拭き取ることができ、清掃性がより向上する。

また、開けた便蓋を倒れないようにするために、収納ケース 21 6前面から回転軸部材 240までの間に程度のクリアランスを設けたり、収納ケース 21 6の前面に傾斜を設けたりすることにより、 ^について 90度以上の回転角度を確保する必要がない。従って、回転軸部材 240や収納ケース 21 6等の位置や形状を、より自由に設計することができる。

以上、第 1ないし第 4実施例を用いて説明した温水洗浄便座の製造工程によれば、収納ケース 1 6， 86， 21 6, 31 6を上ケースと下ケースに分割して成形し、しかも、そのし、ずれか一方を便器や洗浄タンクの形状に適合する形状で成形するとともに、残りの一方を単一の形状で成形する。従って、製造する過程において新たに at，管理すること力《必要となる部材は、収納ケース 16， 86, 21 6， 31 6を構成する一部の部材のみとなる。従って、特殊な形状の便器セッ卜に装着可能な温水洗浄便座を提供するにあたり、製造コス卜の大幅な上昇や製造段階での煩雑な部品管理を伴うことカ《ない。

また、上記実施例の温水洗浄便座の製造工程によれば、便器や洗浄タンクの形状に適合する形状の収納ケース 1 6， 86， 21 6， 31 6を製造段階において予め製造する。従って、便器や洗浄タンクとの干渉を回避するために、ベースプレー卜への取付用ボル卜 77の装着位置を調整する等の温水洗浄便座の装着時における細かい現場作業が不要となる。この結果、便器セットへの取付け精度が均一となるとともに、簡単力、つ正確な装着カ坷能となる。

以上の製造工程を経て製造された第 1ないし第 4実施例の温水洗浄便座によれば、便器や洗浄タンクの形状に適合する形状の収納ケース 1 6， 86， 21 6, 31 6を備えるので、特殊な形状の便器セットにも適合して装着することができる。従って、便座 1 2， 21 4， 31 4や便蓋 1 4， 21 2， 31 2の先端部が便器の先端部よりも突出した状態で無理に温水洗座を装着し、この結果、便器の鉢面の有効面積力《小さくなつてしまつたり、 M^ 2, 21 4， 31 4を下げたときに便器のリム上に便座 1 2， 21 4， 31 4裏面の弾性材 1 3, 21 3 力《乗らず、着座時に M 力《ガタついたりすることがない。

また、 "(1^1 4， 21 2， 31 2の開口部からリム前方の陶器面力《露出しないので、着座して小便をする際にリム等の便器本体が汚れてしまうということがなし、。この結果、装着される便器の種類に関係なく良好な使い)! を確保することができる。さらに、温水洗浄便座が装着された場合であっても、便器セット全体の美感を維持することができる。

なお、本実施例では、洗浄タンクの前面が曲面形状であるワンピース便器 90 や洗浄タンク密結式便器 93等を例として説明したが、これら以外にも、特殊な形状の洗浄タンクや便器を備えた便器セッ卜が存在する。このような便器セットに対しても、第 1実施例ないし第 4実施例と同様に、収納ケース 1 6， 86， 2 1 6, 31 6を複数の構成部材に分割して、その構成部材の一部を洗浄タンクや便器の形状に適合するように形成すれば、便座用取付穴に無理なく温水洗浄便座を装着することができる。勿論、洗浄タンクは便器の後部に設けられるものに限らず、便器の側部に設けられる隅付型の洗浄タンクでもよい。

また、収納ケース 16， 86， 21 6， 31 6を複数の構成部材に分割する方法は、上記実施例で説明したような上下 2つに分割するものに限らず、左右に分割したり、 3つ以上の部材に分割するものであってもよい。温水洗浄便座に室内暖房等の新たな機能を付加するような場合には、この機能を実現するための付属部品の形状や配置に合わせて収納ケースの分割態様を決定すればよい。

本実施例では、温水洗浄便座が設置されたときに収納ケース 1 6， 8 6， 2 1 6 , 3 1 6力《洗浄タンクと干渉する便器セットを例として説明したが、これ以外の便器セットに対しても装着可能に温水洗浄便座を構成してもよい。例えば、温水洗浄便座が設置される範囲にフラッシュバルブや給水管、収納用キャビネッ卜等力《配置されている便器セットに対しても、収納ケース 1 6， 8 6 , 2 1 6， 3 1 6の構成部材として分割された複数の部材のうちの一部の部材を、フラッシュバルブや給水管、収納用キャビネット等の位置や形状に適合するように形成すれば、用取付穴に無理なく温水洗座を装着することができる。

なお、上述した収納ケースを分割する構成は、各種機能部品を収納するための空間を要する全ての装置に採用することが可能である。例えば、供給された水を加熱せずにそのまま噴出し、水により局部を洗浄する便座装置、便座表面を暖める機能を有する便座である暖房便座装置、便座上に紙やビニール等のシートを供給するシ一卜供給便座装置などに採用すること力《考えられる。

以上本発明の実施例である温水洗浄便座 1 0， 2 0 , 9 7 , 9 6 , 2 1 0， 2 9 0， 3 1 0， 3 9 0について説明した力本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる様態で実施し得ることは勿論である。例えば、上記実施例の温水洗浄便座を予め便器セッ卜に取り付けた衛生洗浄装置としての態様で、本発明を実施することもできる。また、防水パン、壁パネルおよび天井によって包囲された空間に、本実施例の温水洗浄を装着した便器セットを、浴槽や洗面器、水栓金具等とともに配置するュニットバスとしての態様、浴槽を配置しないュニットトイレとしての態様で、本発明を実施することも可能である。産業上の利用可能性

この発明は、便器に装着されて、所定の機能を実現する便座装置に適用可能であり、例えば、局部洗浄機能付き便座やヒータ機能付きなどの便座装置に適用できる。

Claims

請求の範囲

1 . 便器に装着されて、所定の機能を実現する便座装置の製造方法であって、前記所定の機能を実現する機能部品を収納する収納ケースを、分割された 2以上の部材から構成する工程と、

を備える便座装置の製造方法。

2. 前記分割された 2以上の部材から収納ケースを構成する工程は、上下に分割された 2以上の部材から収納ケースを構成する工程である請求項 1記載の便座装置の製造方法。

3 . 前記一部の部材は下側の部材である請求項 2記載の便座装置の製造方法。

4. 請求項 1ないし 3記載の便座装置の製造方法であって、

前記収納ケースに回動可能に便座を組み付ける工程は、前記便座装置を便器に装着して前記を便器のリム部方向へ回動したとき、力《前記リム部と接するように、前記一部の部材の形状にかかわらず同じ形状で形成された前記便座を前記収納ケースに組み付ける工程である便座装置の製造方法。

5 . 前記一部の部材を便器の種類に応じた形状に形成する工程は、便器の種類にかかわらず、該一部の部材の高さを同一に形成する工程である請求項 4記載の便座装置の製造方法。

6. 請求項 4記載の便座装置の製造方法であって、

前記一部の部材を便器の種類に応じた形状に形成する工程は、該一部の部材を異なる高さに形成する工程であリ、

前記便座がリム部と接するように収納ケースに鹏を組み付ける工程は、前記一部の部材の高さに応じて異なるヒンジを用いて収納ケース Iこ便座を組み付ける工程である便座装置の製造方法。

7 . 前記収納ケースに回動可能に便座を組み付ける工程は、前記他の部材上の一定の位置に便座を組み付ける工程である請求項 5または 6記載の便座装置の製造方法。

8. 請求項 4記載の便座装置の製造方法であって、

前記便座がリム部と接するように収納ケースに便座を組み付ける工程は、前記一部の部材の高さに応じて異なる前記収納ケース上の位置に便座を組み付けるェ程である便座装置の製造方法。

9. 回動により便器を被覆可能に便蓋を組み付ける工程を備えた請求項 1ないし 8記載の便座装置の製造方法。

1 0. 便器に装着されて、所定の機能を実現する便座装置であって、分割された 2以上の部材から構成され、前記所定の機能を実現する機能部品を収納する収納ケースと、

前記収納ケースに回動可能に組み付けられる便座と

を備えた便座装置。

1 1 . 前記収納ケースを、上下に分割された 2以上の部材から構成する請求項 1 0記載の便座装置。

1 2. 前記一部の部材は下側の部材である請求項 1 1記載の便座装置。

1 3. 請求項 1 0ないし 1 2記載の便座装置であって、

前記便座は、前記一部の部材の形状にかかわらず同じ形状を有し、

該 i! を、前記便座装置を便器に装着して前記を便器のリ厶部方向へ回動したときに便座が前記リム部と接するように、前記収納ケースに組み付けたことを特徴とする便座装置。

1 4. 前記一部の部材の形状は、便器の種類によらず該一部の部材の高さを同じくする形状である請求項 1 3記載の便座装置。

1 5. 請求項 1 3記載の便座装置であって、

前記一部の部材の形状は、便器の種類に応じて高さを異にする形状であり、前記便座を、該一部の部材の高さに応じて異なるヒンジを用いて前記収納ケースに組み付けたこと

を特徴とする装置。

1 6. 前記を、前記他の部材上の一定の位置に組み付けたことを特徴とする請求項 1 4または 1 5記載の便座装置。

1 フ. 請求項 1 3記載の便座装置であって、

前記一部の部材の形状は、便器の種類に応じて高さを異にする形状であり、前記便座を、該一部の部材の高さに応じて異なる前記収納ケース上の位置に組み付けたこと

を特徴とする便座装置。

1 8. 回動により便器を被覆可能な便蓋を備えたことを特徴とする請求項 1 0 ないし 1 7記載の便座装置。

1 9. 便器を備え、該便器に所定の機能を実現する便座装置を装着した衛生洗浄装置であって、

前記便座装置は、

該一部の部材以外の前記収納ケースを構成する部材であって、前記便器の種類によらず同一形状に形成された他の部材と、前記収納ケースに回動可能に組み付けられる ffi とを備え、

前記便器は、前記便座装置を取り付けるための取付部を備える衛生洗浄装置。