JP4165310B2 - リモコン装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被操作機器を遠隔操作するためのリモコン装置に係り、例えば洋風便器に設けられた温水洗浄装置等のトイレ電装品を操作するのに好適なリモコン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
温水洗浄装置は、周知の通り、洋風便器に着座した人体の臀部に温水を噴射してその洗浄を行うものであり、濡れた臀部を乾かすための温風乾燥装置や便鉢内の臭気含有空気を除臭処理するための脱臭装置等を付帯することもある。
【0003】
また、トイレの電装品としては、便座や便蓋をスイッチ操作によって開閉する開閉装置;便座ボックスやタンクカバーを上下動させ、それらの下面側の洋風便器上面を清掃し易くするための昇降装置;暖房便座;トイレ用エアコンなどがある。
【0004】
各電装品をリモートコントロールするためのリモコン装置に上記のすべての電装品用のスイッチを設けたのでは、リモコン装置が徒に大型化してしまう。トイレルームに設置された電装品用のスイッチのみをリモコン装置に具備させる場合には、電装品の組み合わせに応じたスイッチ組合せを有するリモコン装置を製作する必要があり、リモコン装置の種類が著しく増えてしまう。
【0005】
このような問題に対処するものとして、特開平10−317462号及び実開平7−7289号には、複数のリモコン同士を嵌め合い方式により着脱可能に連結し、複数種類のリモコンを組み合わせ得るようにしたリモコン装置が記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−317462号公報
【特許文献2】
実開平7−7289号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記特開平10−317462号及び実開平7−7289号のリモコン装置にあっては、個々のリモコンに分離したときにこれを単品として壁面に取り付けることができない。また、嵌め合い用の係合部がすべて露見し、見栄えが良くない。
【0008】
実開平7−7289号のリモコン装置にあっては、発光素子部と複数のキー操作部とを連結した連結体の正面視形状が非方形(例えばL字形、T字形)であり、意匠上、まとまり感を欠く。
【0009】
本発明は、単品に分離したときでも壁面に容易に取り付けることができ、また見栄えも良好なリモコン装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、複数個のリモコンを連結したときの見栄えが良好なリモコン装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明(請求項1)のリモコン装置は、それぞれ前面に操作スイッチを備えた盤状のリモコン本体が複数個連結されたリモコン本体連結体と、壁面に取り付けられたブラケットを有するリモコン装置において、第1のリモコン本体の一側端面には、複数の第2のリモコン本体が連結されるように複数の係合用凹部が設けられ、各第2のリモコン本体の一側端面には、それぞれ、第1のリモコン本体の該係合用凹部と係合する係合用凸部が設けられており、該ブラケットは、該リモコン本体連結体のうち該第1のリモコン本体を嵌合するものであり、該第2のリモコン本体を該第1のリモコン本体から取り外し、該第2のリモコン本体を第2のリモコン本体用ブラケットに嵌合し、該第2のリモコン本体用ブラケットに設けられた受容部に該係合用凸部を差し込むことにより、該第2のリモコン本体を個別に該第2のリモコン本体用ブラケットを介して壁面に取付可能であることを特徴とするものである。
【0012】
かかるリモコン装置によると、第1のリモコン本体の一側端面に対し複数個の第2のリモコン本体を連結することができる。
【0013】
この場合、リモコン本体の連結体は正面視形状を方形(請求項2)とすることにより、リモコン装置の外観上の見栄えを著しく良好なものとすることができる。
【0014】
本発明(請求項3)のリモコン装置は、それぞれ前面に操作スイッチを備えた複数個の盤状のリモコン本体と盤状のダミー体とが連結されたリモコン本体連結体と、壁面に取り付けられたブラケットを有するリモコン装置であって、第1のリモコン本体の一側端面には、複数の第2のリモコン本体が連結されるように複数の係合用凹部が設けられ、各第2のリモコン本体の一側端面及び該ダミー体の一側端面には、それぞれ、第1のリモコン本体の該係合用凹部と係合する係合用凸部が設けられており、該ブラケットは、該リモコン本体連結体のうち該第1のリモコン本体を嵌合するものであり、該第2のリモコン本体を該第1のリモコン本体から取り外し、該第2のリモコン本体を第2のリモコン本体用ブラケットに嵌合し、該第2のリモコン本体用ブラケットに設けられた受容部に該係合用凸部を差し込むことにより、該第2のリモコン本体を個別に該第2のリモコン本体用ブラケットを介して壁面に取付可能であり、該ダミー体が連結されることにより、正面視形状が方形の該リモコン本体連結体を形成していることを特徴とするものである。
【0015】
かかるリモコン装置も、正面視形状を方形とすることにより、外観上の見栄えが良好になる。この請求項3のリモコン装置は、リモコン本体のみを連結しても方形にはならない場合に採用されるものであり、リモコン本体の組み合わせ自由度が高い。
【0016】
このダミー体に、リモコン以外の電装品を設ける(請求項4)ことにより、リモコン装置の機能を高めることができる。このリモコン以外の電装品としては、電気式の時計、100Vアダプター、電池ボックス、電池、ラジオ、テレビ、CD又はMDプレーヤー、スピーカー、照明などが例示される。
【0017】
ダミー体は、トイレルーム用装飾体を有してもよい(請求項5)。この装飾体としては、ミラー、額縁などが例示される。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して実施の形態及び参考例について説明する。図1(a),(b),(c)は実施の形態に係るリモコン装置の個々のリモコン本体を示す斜視図、図2はこのリモコン装置の連結途中の分解斜視図、図3は各リモコン本体同士を連結して枠体を装着したリモコン装置の正面斜視図である。
【0019】
このリモコン装置は、洋風便器の温水洗浄装置等の電装品をリモートコントロールするためのものである。この洋風便器には、温水洗浄装置と、電動式フラッシュ装置と、電動式便座開閉装置とが設けられている。
【0020】
この温水洗浄装置には、シャワー(肛門)洗浄装置、チャーム(ビデ)洗浄装置、温風乾燥装置が設けられている。
【0021】
電動式フラッシュ装置は、ロータンクのフロート弁を引き上げてロータンク内の水を洋風便器の便鉢に流出させるよう構成されたものであり、フロート弁を所定高さまで引き上げてロータンク内の水の略全量を放出する大洗浄と、フロート弁を短時間だけ少しだけ引き上げて少量の水を便鉢に流出させる小洗浄とを行うよう構成されている。
【0022】
便座開閉装置は、便座開信号を受けて便座を起立回動させ、便座閉信号を受けて便座を倒伏回動させるよう構成されている。
【0023】
このリモコン装置10は、シャワー系リモコン本体20、フラッシュ用リモコン本体30及び便座用リモコン本体40とを備えてなる。各リモコン本体20,30,40は、合成樹脂製のケーシングを有し、各々の前面にスイッチが設けられている。
【0024】
シャワー系リモコン本体20は、前面に肛門洗浄用シャワースイッチ21と、ビデ用チャームスイッチ22と、洗浄後に臀部を温風乾燥するための乾燥スイッチ23と、シャワー洗浄、チャーム洗浄又は温風乾燥を停止させるストップスイッチ24と、温水の水量を増減させるための洗浄強さ調節スイッチ25と、洗浄ノズル前進限位置を調節する洗浄位置調節スイッチ26と、洗浄ノズルを前後往復動させて洗浄領域を拡大するワイド洗浄の入/切スイッチ27とを備えている。
【0025】
なお、乾燥スイッチ23は、1回押す度に温風温度が高→中→低の順に繰り返し切り替わるよう構成されている。
【0026】
このシャワー系リモコン本体20は、長方形盤状の外形を有し、その上面には係合用凹部として1対のピン差込孔28,28及び1対のピン差込孔29,29が設けられている。
【0027】
フラッシュ用リモコン本体30は、洋風便器の大使用後に多量の水を便鉢に流すための大フラッシュスイッチ31と、小使用後に少量の水を便鉢に流すための小フラッシュスイッチ32とを前面に備えている。このフラッシュ用リモコン本体30は正方形盤状の外観を有し、その底面からは係合用凸部として1対のピン33,33が突設されている。
【0028】
便座用リモコン本体40は、前面に便座開閉用スイッチ41を備えている。この便座用リモコン本体40は、フラッシュ用リモコン本体30と同一大きさの正方形盤状のものであり、その底面からは係合用凸部として1対のピン43,43が突設されている。
【0029】
各リモコン本体20,30,40には、各スイッチからのスイッチ信号に応じて赤外線コマンド信号を出力するように信号処理回路及び赤外線発光素子並びに電池が設けられている。
【0030】
各リモコン本体20,30,40は、それぞれブラケット20A,30A,40Aに着脱自在とされている。ブラケット30A,40Aには、ピン33,43が挿入される受容部としてのピン受容穴34,44が設けられている。なお、この実施の形態では、リモコン本体20,30,40は、ブラケット20A,30A,40Aに図の上方から嵌合されるようになっており、この嵌合時にピン33,43がピン受容穴34,44に差し込まれる。
【0031】
各ブラケット20A,30A,40Aは、ビス、両面テープ、平面ファスナ等の取付手段によって壁面に取り付け可能とされている。各リモコン本体20,30,40は、各ブラケット20A,30A,40Aを介して壁面に取り付け可能である。
【0032】
各リモコン本体20,30,40は、図2,3の如く合体してリモコン装置10を構成可能とされている。各リモコン本体20〜40を合体させるには、リモコン本体30,40をブラケット30A,40Aから抜き出し、リモコン本体30,40のピン33,43をリモコン本体20のピン差込孔28,28及びピン差込孔29,29に差し込む。なお、各リモコン本体30,40のピン33,33の間隔、ピン43,43の間隔、ピン差込孔28,28の間隔、ピン差込孔29,29の間隔はいずれも同一であり、ピン33,43はピン差込孔28,29のいずれにも差し込み可能である。
【0033】
また、リモコン本体20の左右幅はリモコン本体30,40の左右幅の2倍となっており、リモコン本体30,40のピン33,43をリモコン本体20のピン差込孔28,29に差し込んでリモコン本体20,30,40を合体させると、一枚の方形盤状の連結体が構成される。
【0034】
図2の参考例では、この連結体を背板50及び枠体60によって包囲するよう構成している。背板50は、方形板状の背板本体51の周縁から、連結体の外周と同一大きさの囲壁52が立設されたものであり、囲壁52の内側スペースに連結体が嵌合される。枠体60は、この囲壁52の外周を取り巻く方形枠状のものである。この枠体60の前縁には、連結体の前面の周縁を押えるための張出部61が設けられている。
【0035】
背板50の囲壁52の外面と、枠体60の内面とには、爪係止部53、爪部63が設けられており、図4の如く枠体60を背板50に嵌合させると、これらの爪係止部53と爪部63とが係合することにより、枠体60と背板50とが結合される。
【0036】
この背板50は、ビス、両面テープ、平面ファスナ等によって壁面に固定され、リモコン本体20,30,40の連結体もこれにより壁面に取り付けられる。
【0037】
このように構成されたリモコン装置においては、図2に示すように種々のリモコン本体を連結して一体化することができ、便器に設置された電装品の種類に応じてリモコン本体を組み合わせることができる。このリモコン本体20,30,40の連結体は、前面から見た正面視形状が方形であり、見栄えが良い。また、この連結体に対し枠体60を装着して意匠上のまとまり感を高めており、著しく美観に優れる。
【0038】
このリモコン装置にあっては、個々のリモコン本体20,30,40に分け、必要に応じ、それらをブラケット20A,30A,40Aに嵌合させて使用することもできる。このように個々のリモコン本体に分けた場合、リモコン本体30,40にあってはピン33,43がブラケット30A,40Aによって隠蔽されるので、美観が良好である。
【0039】
この参考例では、シャワー系リモコン本体20に対しフラッシュ用リモコン本体30と便座用リモコン本体40とを結合しているが、便蓋開閉用のリモコン本体、トイレエアコン用リモコン本体など、他のリモコン本体を結合してもよい。シャワー系リモコン本体20にもさらに別のスイッチが設けられてもよい。
【0040】
図1〜3ではリモコン本体同士のみを結合しているが、一部のリモコン本体の代りに、それと同一大きさのダミー体を設けてもよい。
【0041】
図4は、図3のリモコン装置10において、便座用リモコン本体40の代りに時計付きダミー体70を設置した参考例に係るリモコン装置の斜視図である。71は時刻を表示する液晶パネルを示す。このダミー体70のケーシング及び各リモコン本体40のケーシングは同色となっている。
【0042】
このダミー体70が無ければ、背板50が丸見えになり、美観が著しく悪化してしまうが、このダミー体70により連結体が一体の方形盤状にまとまり、背板50は見えず、美観が良好となる。特にこの参考例では、このダミー体70は、液晶パネル以外の前面が他のリモコン本体20,30と同色の合成樹脂にて構成されており、外観上のまとまり感に優れ、意匠性に優れる。
【0043】
この参考例では、ダミー体として時計付きダミー体70が用いられているが、100Vアダプター、電池ボックス、電池、スピーカー、ラジオ、テレビ、CD又はMDプレーヤー、照明など他の機器を搭載したダミー体を用いてもよく、ミラー、額縁などの装飾体を備えたダミー体を用いてもよい。
【0044】
上記参考例では枠体60を用いているが、連結体が方形盤状であり、それだけでも一応のまとまり感を有しているところから、図5の実施の形態に係るリモコン装置10Bのようにシャワー系リモコン本体20にブラケット20Aを装着し、このブラケット20Aを壁面に取り付けるようにしてもよい。図5では、リモコン本体20,30,40の連結体が採用されているが、別のリモコン本体が採用されてもよく、一部のリモコン本体がダミー体であってもよい。
【0045】
上記実施の形態のリモコン装置はトイレルーム用のものであるが、これに限定されるものではにない。
【0046】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によると、意匠性に優れ、また種々の機能を組み合わせることができるリモコン装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例に係るリモコン装置の個々のリモコン本体を示す斜視図である。
【図2】 図1のリモコン装置の連結途中の分解斜視図である。
【図3】 各リモコン本体同士を連結して枠体を装着したリモコン装置の正面斜視図である。
【図4】 別の参考例に係るリモコン装置の斜視図である。
【図5】 実施の形態に係るリモコン装置の斜視図である。
【符号の説明】
10,10A,10B リモコン装置
20 シャワー系リモコン本体
30 フラッシュ用リモコン本体
40 便座用リモコン本体
20A,30A,40A ブラケット
28,29 ピン差込孔(係合用凹部)
33,43 ピン(係合用凸部)
34,44 ピン受容穴(受容部)
50 背板
60 枠体
70 ダミー体
Claims (6)
- それぞれ前面に操作スイッチを備えた盤状のリモコン本体が複数個連結されたリモコン本体連結体と、壁面に取り付けられたブラケットを有するリモコン装置において、
第1のリモコン本体の一側端面には、複数の第2のリモコン本体が連結されるように複数の係合用凹部が設けられ、各第2のリモコン本体の一側端面には、それぞれ、第1のリモコン本体の該係合用凹部と係合する係合用凸部が設けられており、
該ブラケットは、該リモコン本体連結体のうち該第1のリモコン本体を嵌合するものであり、
該第2のリモコン本体を該第1のリモコン本体から取り外し、該第2のリモコン本体を第2のリモコン本体用ブラケットに嵌合し、該第2のリモコン本体用ブラケットに設けられた受容部に該係合用凸部を差し込むことにより、該第2のリモコン本体を個別に該第2のリモコン本体用ブラケットを介して壁面に取付可能であることを特徴とするリモコン装置。 - 請求項1において、該リモコン本体連結体は正面視形状が方形であることを特徴とするリモコン装置。
- それぞれ前面に操作スイッチを備えた複数個の盤状のリモコン本体と盤状のダミー体とが連結されたリモコン本体連結体と、壁面に取り付けられたブラケットを有するリモコン装置であって、
第1のリモコン本体の一側端面には、複数の第2のリモコン本体が連結されるように複数の係合用凹部が設けられ、各第2のリモコン本体の一側端面及び該ダミー体の一側端面には、それぞれ、第1のリモコン本体の該係合用凹部と係合する係合用凸部が設けられており、
該ブラケットは、該リモコン本体連結体のうち該第1のリモコン本体を嵌合するものであり、
該第2のリモコン本体を該第1のリモコン本体から取り外し、該第2のリモコン本体を第2のリモコン本体用ブラケットに嵌合し、該第2のリモコン本体用ブラケットに設けられた受容部に該係合用凸部を差し込むことにより、該第2のリモコン本体を個別に該第2のリモコン本体用ブラケットを介して壁面に取付可能であり、
該ダミー体が連結されることにより、正面視形状が方形の該リモコン本体連結体を形成していることを特徴とするリモコン装置。 - 請求項3において、該ダミー体は、リモコン以外の電装品を有することを特徴とするリモコン装置。
- 請求項3又は4において、該ダミー体は、トイレルーム用装飾体を有することを特徴とするリモコン装置。
- 請求項1ないし5のいずれか1項において、前記係合用凹部は前記第1のリモコン本体の上面に設けられており、前記係合用凸部は前記第2のリモコン本体の底面に設けられていることを特徴とするリモコン装置。
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