JPH0613848Y2 - 温水洗浄装置等を備えた洋風便器用の便蓋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「考案の目的」 （産業上の利用分野） 本考案は、温水洗浄装置等が取り付けられた洋風便器に
対して用いられる便蓋に関するものである。

（従来の便蓋） 第４図は、温水洗浄装置４が取り付けられた洋風便器１
を示す斜視図である。同図に示す温水洗浄装置４は、手
動操作によって局部洗浄用ノズル５を便鉢内中央部へス
イング移動させるタイプのものである。この種洋風便器
１においては、便座２における一方の脇部又は両脇部
に、前記温水洗浄装置４に関する操作部６が張り出すよ
うにして設けられていた。該操作部６は、噴出温水の湯
温，水勢，噴出持続時間などを調節するための各種のス
イッチが配置されたものであった。なお、操作部６とし
ては、前記温水洗浄装置４がシリンダータイプのもので
あるときはその起動スイッチをも備えるものであり、ま
た、温水洗浄装置４が備えられていないときであっても
便座暖房装置や脱臭装置などを具備しているときはそれ
らの操作スイッチや、電源回路，各種機構を備えるよう
になっていた。

（考案が解決しようとする課題） 前記操作部６は、便座２に対して便蓋３を被せた場合に
おいても露出状態にある。そのため、操作部６のスイッ
チ配置面には埃などがたまりやすく、またトイレ室内の
清掃時には、その清掃水が飛散して各種スイッチが濡ら
されるおそれもあった。従って、操作部６は、埃や清掃
水などとの接触に起因して故障することがあった。しか
も、上記した如く、操作部６は便蓋３を閉じた状態にあ
るときもそのスイッチ配置面を上に向けて露出されてい
るので、外観上も見栄えの悪いものであった。

本考案は、上記の如き事情に鑑みてなされたものであっ
て、操作部が埃や清掃水などとの接触によって故障する
ことがないようにし、且つ洋風便器の非使用時には操作
部があからさまに見えないようにした、温水洗浄装置等
を備えた洋風便器用の新規な便蓋（以下、本案便蓋とい
う）を提供することを目的とする。

「考案の構成」 （課題を解決するための手段） 本案便蓋の要旨とするところは、温水洗浄装置，便座暖
房装置，脱臭装置などの操作部が便座の脇部に張り出し
て設けられた洋風便器に対して取り付けられる便蓋にお
いて、前記洋風便器の鉢部上面形状及び便座の外形状に
対応して形成された蓋本体部と、該蓋本体部の脇部から
前記操作部の上面を被覆する如く展設された操作部カバ
ーとが一体的に形成されている点にある。

（作用） 本案便蓋を閉じた場合には、蓋本体部に一体的に展設さ
れた操作部カバーが操作部を覆い隠すようになるので、
該操作部の上面（スイッチ配置面）に埃や清掃水が及ぶ
それはない。勿論、本案便蓋を閉じた状態にあっては、
操作部の上面は視覚遮断される。

（実施例） 以下、本考案を、その実施例を示す図面に基づいて説明
すると次の通りである。

第１図は、洋風便器７に対して本案便蓋が閉じた状態に
ある様子を示す斜視図である。本案便蓋は、蓋本体部８
と操作部カバー９とが一体的に形成されている。従っ
て、全体的には恰もグランドピアノの如くであり、本案
便蓋の上面及びその周辺は、雑然とした突出物がなくす
っきりとしたものになっている。

第２図は、前記洋風便器７（便座10）の上部で本案便蓋
を立ち上げた状態を示す斜視図であり、第３図は、本案
便蓋と共に便座10をも立ち上げた状態を示す斜視図であ
る。本案便蓋において、前記蓋本体部８は、洋風便器７
における鉢部上面7aの外形状（第３図参照）及び便座10
の外形状（第２図参照）に対応する如く形成されてい
る。また、本案便蓋における前記操作部カバー９は、前
記蓋本体部８の脇部から展設されて操作部11の外形状に
対応する形状に形成されている。本実施例では、第２図
に示す如く、操作部11が便座10の脇部で連続的一体性を
もって展設されたものを示してあるので、本案便蓋の操
作部カバー９についても同様に、前記蓋本体部８の脇部
で連続性を持たせる如く滑らかな曲線で接続してある。
なお、第３図中における符号12は、便座10の裏面に格納
されたスイングタイプの局部洗浄ノズルである。

（別態様の検討） 上記実施例に示した操作部11は、便座10に一体的に形成
されたものを示したが、これに限らず、第４図に示した
従来例と同様に箱状の単独物であるもの、又は便座ボッ
クス（第４図中の符号13）と一体化されたものなど、適
宜である。また、従来例で示した如く、操作部６が便座
２の両脇部へ張り出すように設けられたものである場合
には、本案便蓋においても、蓋本体部８の両脇部へ操作
部カバー９，９を形成させればよい。このように、本案
便蓋の構成及び形状は、実施の態様に応じて適宜変更可
能である。

「考案の効果」 以上の説明で明らかなように、温水洗浄装置等を備えた
洋風便器に対して用いられる本考案の便蓋によれば、便
蓋を閉じた状態にしてある場合には、温水洗浄装置等の
操作部へ埃や清掃水などが及ぶおそれはない。そのた
め、これら埃や清掃水との接触に起因して前記操作部が
故障するようなことはない。また、便蓋を閉じた状態と
しているときは、前記操作部が見えないため、外観的に
すっきりとしたものとなるばかりでなく、操作部に配置
されたスイッチ類に対するいたずら防止にも役立つもの
である等、幾多の優れた利点を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は洋風便器に対して本案便蓋が閉じられた状態に
ある様子を示す斜視図、第２図は本案便蓋を立ち上げた
状態を示す斜視図、第３図は本案便蓋と共に便座をも立
ち上げた状態を示す斜視図、第４図は温水洗浄装置を備
える洋風便器に対して取り付けられた従来の便蓋を示す
斜視図である。 ７……洋風便器、7a……便鉢上面 ８……蓋本体部、９……操作部カバー 10……便座、11……操作部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】温水洗浄装置，便座暖房装置，脱臭装置な
   どの操作部が便座の脇部に張り出して設けられた洋風便
   器に対して取り付けられる便蓋において、前記洋風便器
   の鉢部上面形状及び便座の外形状に対応して形成された
   蓋本体部と、該蓋本体部の脇部から前記操作部の上面を
   被覆する如く展設された操作部カバーとが一体的に形成
   されていることを特徴とする温水洗浄装置等を備えた洋
   風便器用の便蓋。