JP3603054B2 - 半導体メモリ装置及びそのセンスアンプ制御方法並びにビットライン不良検出方法 - Google Patents

半導体メモリ装置及びそのセンスアンプ制御方法並びにビットライン不良検出方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体メモリ装置及びそのセンスアップ制御方法並びにビットライン不良検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体メモリ装置の高集積化が進み、より精密な工程技法が要求される。しかし、半導体メモリ装置の高集積化と微細化はメモリ製品量産時に工程上の難しさにより、ビットラインブリッジを含む多様な微細不良が発生する恐れが増加する。ここで、ビットラインブリッジとは、ビットライン膜質間に塵埃等によって抵抗成分が生じることをいう。
【0003】
図1は、半導体メモリ装置でビットラインブリッジを説明するための概略的な図面である。図1を参照すれば、ワードラインWL1とビットラインBL1との間にはメモリセルMC0が連結され、ワードラインWL1とビットラインBL2との間にはメモリセルMC2が連結される。ワードラインWL2と各相補ビットラインBL1B,BL2Bとの間にも各々メモリセルMC1,MC3が連結される。また、ビットラインBL1と相補ビットラインBL1Bにはビットラインセンスアンプ10が連結され、ビットラインBL2と相補ビットラインBL2Bにはビットラインセンスアンプ15が連結される。図1には、隣接したビットラインBL1B,BL2間にビットラインブリッジR_BRが生じる場合が示されている。
【0004】
図1に示した半導体メモリ装置の動作時にビットラインブリッジR_BRはチャージシェアリングマージン不良を発生させる。すなわち、ビットラインブリッジR_BRによりビットライン漏れ電流が生じ、結果的に正常読出し動作時にチャージシェアリング電圧ΔVBLのマージン不足によるカラム方向の不良が発生する。ビットライン漏れ電流は次の数学式1のように表わされる。
【数1】
Figure 0003603054
ここで、IVBLはビットラインの漏れ電流を示し、ΔVはブリッジ両端の電位差を示し、Tは電流が漏れる時間を示し、RはブリッジR_BRの抵抗値を示し、Cはビットラインキャパシタンスを示す。すなわち、ビットライン漏れ電流IVBLはブリッジ抵抗Rと電流が漏れる時間Tにより決定される。数学式1によれば、ビットラインブリッジR_BRによるチャージシェアリングマージン不良を容易に検出するためには強制的にビットライン漏れ電流IVBLを大きくせねばならない。電流が漏れる時間Tは、メモリセルに貯蔵されているセルデータとビットラインの初期電圧VBLがチャージシェアリングされる時間といえる。
【0005】
図2(A)〜図2(D)は、従来のビットラインセンシングを説明するための波形図である。図2を参照すれば、T21とT22は各々ビットラインBL1,BL2のチャージシェアリング区間を示し、P21,P22は各々センスアンプ10と15の駆動時点を示す。図2に示したように、従来はセンスアンプ10,15の駆動時点が同一である。
【0006】
例えば、メモリセルMC2に貯蔵されたデータを読出そうとする場合は、ワードラインWL1に連結されているメモリセルMC0,MC2のセルトランジスタT11,T13がターンオンされる。この時、メモリセルMC0,MC2に貯蔵されているデータがハイレバルを有すると仮定すれば、メモリセルMC0,MC2のデータはビットラインBL1,BL2の初期レベルVBLとチャージシェアリングされて結果的にビットラインBL1,BL2の電圧レベルはVBL+ΔVBL(チャージシェアリング電圧)になる。相補ビットラインBL1B,BL2Bはそのまま初期電圧レベルVBLを維持する。したがって、図1のビットラインブリッジR_BRの両端にかかる電圧ΔVは、ビットラインBL2の電圧VBL+ΔVBLと相補ビットラインBL1Bの電圧のVBLとの差になるので、ΔVBLになる。しかし、マイクロブリッジのように抵抗値が十分に大きい場合に、ΔVのレベルが小さいためにビットライン漏れ電流IVBLも非常に小さな値になる。これはビットラインBL2のチャージシェアリングマージンを足りなくする程の大きい値ではなく、非常に小さな値である。したがって、マイクロブリッジのように抵抗値が大きい場合にはビットライン漏れ電流IVBLの値が非常に小さいために、チャージシェアリング後にセンスアンプ10,15を同時に駆動してもメモリセルMC2に貯蔵されたデータは正常にセンシングがなされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、従来はビットラインブリッジによる不良を検出するための方法として、ビットライン漏れ電流IVBLを強制的に増加させるために、電流が漏れる時間Tを長くする方法が用いられた。しかし、前述したように、ブリッジ抵抗値が大きい場合には、時間Tを長く設定しても、漏れ電流の量は非常に小さいので不良を正確に検出できないという短所がある。半導体メモリの不良検出テスト時に、膜質間のブリッジに対する検出は二つの膜質間の電圧差が大きいほど容易になるために、従来の方法は電圧ストレスの面では容易であるとはいえない。また、不良検出のために人為的に電流漏れ時間Tを設定する時、ビットライン自体が有する漏れ電流の工程変数が考慮されねばならないという短所がある。
【0008】
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、ビットラインブリッジによる不良を効率的に検出できる半導体メモリ装置及びそのセンスアンプ制御方法並びにビットライン不良検出方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体メモリ装置は、多数のワードラインと、多数のビットラインに連結されたメモリセルを備える半導体メモリ装置において、ロウアドレスストローブ信号遅延部、センスアンプ制御信号発生部、多数の第1センスアンプ及び多数の第2センスアンプを備える。ロウアドレスストローブ信号遅延部は、ロウアドレスストローブ信号を所定時間だけ遅延させ、遅延された信号を出力する。センスアンプ制御信号発生部は、遅延されたロウアドレスストローブ信号と所定のテストモード制御信号に応答して、半導体メモリ装置の動作モードによって相等しい時点または相異なる時点にイネーブルされる第1及び第2センスアンプ制御信号を生成する。第1センスアンプは、第1センスアンプ制御信号に応答してビットライン中で2N−1(ここで、Nは1以上の自然数)番目ビットライン対の電位を感知増幅する。第2センスアンプは、第2センスアンプ制御信号に応答してビットライン中で2N番目のビットライン対の電位を感知増幅する。テストモード時には前記第1及び第2センスアンプ制御信号が相異なる時点にイネーブルされて前記第1センスアンプと前記第2センスアンプが相異なる時点に活性化される。
【0010】
本発明のセンスアンプ制御方法は、多数のワードラインと、多数のビットラインに連結されたメモリセルを備える半導体メモリ装置のビットラインセンスアンプ制御方法において、(a)ないし(e)段階を備える。(a)段階は、半導体メモリ装置がテストモードであるかどうかを判断する。(b)段階は、半導体メモリ装置がテストモードであれば、2N−1(ここで、Nは1以上の自然数)番目ビットライン対の電位を感知増幅するための第1センスアンプ制御信号を生成する。(c)段階は、第1センスアンプ制御信号に応答して2N−1番目ビットライン対の電位を感知増幅する。(d)段階は、2N−1番目ビットライン対の電位が十分にセンシングされた後、2N−1番目ビットライン対に隣接した2N番目ビットライン対の電位を感知増幅するための第2センスアンプ制御信号を生成する。(e)段階は、第2センスアンプ制御信号に応答して2N番目ビットライン対の電位を感知増幅する。
【0011】
本発明のビットライン不良検出方法は、多数のワードラインと、多数のビットラインに連結されたメモリセルを備える半導体メモリ装置のビットライン不良検出方法において、(a)ないし(f)段階を備える。(a)段階は、半導体メモリ装置がテストモードであるかどうかを判断する。(b)段階は、半導体メモリ装置がテストモードであれば、隣接した2N番目ビットライン対より先にセンシングがなされるように2N−1番目ビットライン対の電位をセンシングするための第1センスアンプ制御信号を生成する。(c)段階は、第1センスアンプ制御信号により2N−1番目ビットライン対の電位を十分にセンシングする。(d)段階は、2N番目ビットライン対のチャージシェアリング時にチャージシェアリングマージンが減るかどうかを判断する。(e)段階は、2N番目ビットライン対のチャージシェアリングマージンが減ると判断されれば、ビットラインブリッジ不良であると判別する。(f)段階は、2N番目ビットライン対のチャージシェアリングマージンが減らないと判断されれば、ビットラインブリッジ不良でないことと判別する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るビットライン不良検出のためのセンスアンプ制御回路を具備する半導体メモリ装置及びその制御方法に関して添付した図面を参照して説明する。
【0013】
図3は、本発明の実施形態に係るセンスアンプ制御回路を具備する半導体メモリ装置を示す。図3を参照すれば、本発明の実施形態に係る半導体メモリ装置は、RAS遅延部300、センスアンプ制御信号発生部310、センスアンプ320、330,340,350及びメモリセルアレイを含む。
【0014】
RAS遅延部300は多数のインバータが直列連結されたRASチェーン回路で具現される。また、RAS遅延部300はロウアドレスストローブ信号(以下RAS信号と記す)/RASを所定時間だけ遅延させて遅延されたRAS信号D_RASを生成する。この時、RAS遅延部300の出力はRAS信号/RASの反転された信号になる。
【0015】
センスアンプ制御信号発生部310は遅延されたRAS信号D_RASとテストモード制御信号PSE_OEとに応答して、半導体メモリ装置の動作モードによって同時にイネーブルされたり、相異なる時点にイネーブルされる第1、第2センスアンプ制御信号を生成する。ここで、テストモード制御信号PSE_OEはテストモード時に所定レベル、例えばハイレバルでイネーブルされる信号であって、モードセッティングにより指定できる。また、第1センスアンプ制御信号は動作モードによって信号PSE_O1と信号PSE_O2とが選択的に出力され、第2センスアンプ制御信号は信号PSE_Eで示される。すなわち、第1センスアンプ制御信号PSE_O1とPSE_O2は奇数番目ビットライン対BL1/BL1B,BL3/BL3B,…のセンシングのための信号である。ここで、信号PSE_01は半導体メモリ装置のテストモード時に奇数番目ビットライン対BL1/BL1B,BL3/BL3B,…をセンシングするためのセンスアンプ制御信号であり、信号PSE_O2は半導体メモリ装置の正常動作モードで奇数番目ビットライン対BL1/BL1B,BL3/BL3B,…をセンシングするためのセンスアンプ制御信号である。第2センスアンプ制御信号PSE_Eは偶数番目ビットライン対BL2/BL2B,BL4/BL4B,…をセンシングするための信号である。
【0016】
本発明で、テストモード時に奇数番目(2N−1、Nは1以上の自然数)ビットライン対に隣接した偶数番目(2N)のビットライン対のセンシングは、奇数番目ビットライン対が十分にセンシングされた時点でなされる。また、設計方式によっては偶数番目ビットライン対のセンシングのためのセンスアンプ制御信号を動作モードによって異ならせる場合もある。このように、本発明でテスト時に隣接したビットライン対のセンシング時点を異にする理由は、前述したビットライン漏れ電流を大きくするためにブリッジ抵抗R_BR両端の電位差ΔVを増加させるためである。
【0017】
図3のメモリセルアレイは、ワードラインとビットラインとの間に連結された多数のメモリセルを含む。具体的に、ワードラインWL1とビットラインBL1との間にはメモリセルMC0が連結され、ワードラインWL2と相補ビットラインBL1Bとの間にはメモリセルMC1が連結される。また、ワードラインWL1とビットラインBL2との間にはメモリセルMC2が連結され、ワードラインWL2と相補ビットラインBL2Bとの間にはメモリセルMC3が連結される。残りのワードラインとビットラインとの間にも同じ方式でメモリセルが連結される。図3に示したように、メモリセルMC0〜MC7,…は各々一つのセルトランジスタとセルキャパシタとよりなる。
【0018】
図3において、ビットラインセンスアンプ(S/A1)320はセンスアンプ制御信号発生部310で生成された第1センスアンプ制御信号PSE_O1またはPSE_O2に応答してビットライン対BL1,BL1Bの電位差を感知増幅する。すなわち、センスアンプ(S/A1)320は正常動作モードでは信号PSE_O2により駆動されてビットライン対BL1,BL1Bの電位をセンシングし、ビットラインブリッジ不良検出のためのテストモードでは信号PSE_O1により駆動されてビットライン対BL1,BL1Bの電位をセンシングする。図3では相補ビットラインBL1Bと隣接したビットラインBL2との間にビットラインブリッジ抵抗R_BRが生成されたと仮定している。
【0019】
図3を参照すれば、ビットラインセンスアンプ330はセンスアンプ制御信号発生部310で生成される第2センスアンプ制御信号PSE_Eに応答して駆動され、ビットラインBL2と相補ビットラインBL2Bとよりなるビットライン対の電位差を感知増幅する。すなわち、テストモード及び正常動作モードでビットラインセンスアンプ(S/A2)330が駆動される時点は相等しい。また、正常動作モードでビットラインセンスアンプ(S/A2)330はビットラインセンスアンプ(S/A1)320と駆動される時点が同一である。このように、偶数番目ビットライン対の電位差を感知増幅するビットラインセンスアンプ(S/A2,S/A4,…)330,350,…は第2センスアンプ制御信号PSE_Eにより駆動される。
【0020】
図4は、図3に示した回路のセンスアンプ制御信号発生部310を示す詳細な回路図である。図4を参照すれば、センスアンプ制御信号発生部310は第1制御信号発生部420と第2制御信号発生部460とを含む。ここで、第1制御信号発生部420は奇数番目ビットライン対のセンシングのための第1センスアンプ制御信号PSE_O1またはPSE_O2を生成し、第2制御信号発生部460は偶数番目ビットライン対のセンシングのための第2センスアンプ制御信号PSE_Eを生成する。
【0021】
図4を参照すれば、第1制御信号発生部420はさらに第1、第2発生部430,440に分離される。第1発生部430はスイッチング素子としての伝送ゲートTG41と遅延素子としてのインバータ435とを含む。伝送ゲートTG41はテストモード制御信号PSE_OEと反転されたテストモード制御信号/PSE_OEに応答して、遅延されたRAS信号D_RASを伝達する。インバータ435は遅延されたRAS信号D_RASを反転させてテストモード時の第1センスアンプ制御信号PSE_O1として出力する。
【0022】
また、第2発生部440はスイッチング素子としての伝送ゲートTG42と遅延素子としての直列連結されたインバータ442,444,446を含む。伝送ゲートTG42はテストモード制御信号PSE_OEと反転されたテストモード制御信号/PSE_OEに応答して、遅延されたRAS信号D_RASを伝達する。インバータ442,444及び446は遅延されたRAS信号D_RASを所定時間遅延させて正常モード時の第1センスアンプ制御信号PSE_O2として出力する。
【0023】
第2制御信号発生部460は、遅延素子として直列連結されたインバータ462,464及び466を含む。すなわち、第2制御信号発生部460は正常動作モードおよびテストモード時に遅延されたRAS信号D_RASを反転遅延させて第2センスアンプ制御信号PSE_Eを生成する。ここで、テストモードで信号PSE_01が生成された後、信号PSE_Eをイネーブルさせるのにかかる時間は、信号PSE_O1により動作されるビットラインセンスアンプと連結されたビットライン対が十分にセンシングされうる程度の時間に設定されることが望ましい。
【0024】
図4に示したセンスアンプ制御信号発生部310の動作に関して記述すれば次の通りである。まず、正常動作モードの場合は、前記テストモード制御信号PSE_OEがローレベルと設定され、これにより反転されたテストモード制御信号/PSE_OEがハイレバルになる。この時、テストモード制御信号PSE_OEは非活性化された状態にある。したがって、第2発生部440の伝送ゲートTG42がターンオンされて遅延されたRAS信号D_RASを伝達する。この時、第1発生部430の伝送ゲートTG41はターンオンされない。すなわち、伝送ゲートTG42を通じて伝えられた遅延されたRAS信号D_RASは、インバータ442〜446を通じて所定時間遅延されて第1センスアンプ制御信号PSE_O2として出力される。また、RAS遅延部300を通じて遅延されたRAS信号D_RASはインバータ462,464,466を経て第2センスアンプ制御信号PSE_Eとして生成される。したがって、奇数番目ビットライン対の電位差をセンシングするビットラインセンスアンプ320,340と前記奇数番目ビットライン対に隣接した偶数番目ビットライン対の電位差をセンシングするビットラインセンスアンプ330,350は同じ時点に駆動される。
【0025】
一方、ビットライン不良検出のためのテストモード時は、テストモード制御信号PSE_OEがハイレバルが活性化され、反転されたテストモード制御信号/PSE_OEがローレベルになる。したがって、第1発生部430の伝送ゲートTG41がターンオンされて遅延されたRAS信号D_RASを伝達する。この時、伝送ゲートTG42はターンオンされない。伝送ゲートTG41の出力はインバータ435で反転されて第1センスアンプ制御信号PSE_O1として生成される。したがって、テストモードでは第1センスアンプ制御信号PSE_O1と第2センスアンプ制御信号PSE_Eが出力されるが、この2つの信号PSE_O1とPSE_Eのイネーブルされる時間が相異なる。そして、信号PSE_O1と信号PSE_Eが互いにイネーブルされる時間の差によって、隣接したビットライン対のセンシング時点が変わる。すなわち、奇数番目ビットライン対の電位差をセンシングするビットラインセンスアンプ320,340と前記奇数番目ビットライン対に隣接した偶数番目ビットライン対の電位差をセンシングするビットラインセンスアンプ330,350は相異なる時点に駆動される。
【0026】
図5は、図3に示した半導体メモリ装置のセンスアンプ制御方法及びそれに係るビットライン不良検出方法を説明するためのフローチャートである。
図6(A)〜図6(D)は、図3に示した半導体メモリ装置のビットラインセンシング動作を説明するための波形図であって、図6(A)及び図6(B)はビットライン対BL1,BL1Bの電位を示し、図6(C)及び図6(D)は隣接したビットライン対BL2,BL2Bの電位を示す。他のビットライン対BL3,BL3B及びBL4,BL4Bについての波形はビットライン対BL1,BL1B及びBL2,BL2Bと同一なので省略する。
【0027】
以下、図3ないし図6を参照して本発明に係るビットライン不良検出のための半導体メモリ装置及びその制御方法に関して詳細に説明する。まず、半導体メモリ装置がテストモードであるか正常モードであるかが判別される(第510段階)。もし、半導体メモリ装置がビットライン不良検出のためのテストモードに進入したならば、隣接した偶数番目2Nのビットライン対より先にセンシングがなされるように奇数番目2N−1のビットライン対に対する第1センスアンプ制御信号PSE_O1を生成する(第530段階)。センスアンプ制御信号PSE_O1,PSE_O2及びPSE_Eの生成過程については図4で既に説明されたので具体的な過程は省略される。
【0028】
例えば、図3のメモリセルアレイで特定セルをアクセスしてメモリセルに貯蔵されたデータを読出す場合に、本発明ではイネーブルされたワードラインと連結されたビットラインに対するあらゆるビットラインセンスアンプが同時に駆動されるのではなく、駆動される時点が違う。図3を参照すると、メモリセルMC2に貯蔵されたセルデータを読出そうとする場合に、まずワードラインWL1がイネーブルされる。各メモリセルMC0,MC2,MC4,…に貯蔵されたセルデータは”1”、すなわち、ハイレバルのデータであると仮定される。この時、ワードラインWL1と連結されたメモリセルMC0,MC2,MC4,MC6,…のセルトランジスタT30,T32,T34,T36がターンオンされる。したがって、ワードラインWL1と連結された各ビットラインBL1,BL2,BL3,BL4,…は初期にVBLレベルを維持したが、セルトランジスタT30,T32,T34,…がターンオンされれば、各セルに貯蔵されていたハイレバルのセルデータとチャージシェアリングされてそのレベルがΔVBLだけ高まる。この時、ビットライン対の相補ビットラインBL1B,BL2B,BL3B,BL4B,…はそのまま電圧レベルVBLを維持する。図6(A)及び図6(C)を参照すれば、区間T61はビットラインBL1のチャージシェアリング区間を示し、区間T63はビットラインBL2のチャージシェアリング区間を示す。前述したように、ビットラインBL1,BL2の電圧レベルは初期にVBL+ΔVBLになる。
【0029】
第530段階で、第1センスアンプ制御信号PSE_O1がイネーブルされれば、イネーブルされた信号PSE_O1により奇数番目ビットライン対の電位をセンシングする(第535段階)。この時、隣接したビットライン間にビットラインブリッジR_BRが存在すればビットラインの間の漏れ電流が増加する。具体的に、第1センスアンプ制御信号PSE_O1によりセンスアンプ(S/A1,S/A3)320,340が駆動されれば、センスアンプ(S/A1,S/A3)320,340はビットライン対BL1,BL1Bとビットライン対BL3,BL3Bとの電位差を感知増幅する。図6(A)及び図6(B)を参照すれば、時点P61でビットラインBL1と相補ビットラインBL1Bの電圧レベルがセンシングされてその電圧差が広がる。したがって、図6(A)に示したように、ビットラインBL1の電圧はセルデータの電圧レベルの電源電圧レベルVCCAに増加し、相補ビットラインBL1Bの電圧は接地電位GNDに低くなる。この時、ビットライン対BL1,BL1Bの電位は十分にセンシングされた状態、すなわち、フルセンシングされた状態にあるということが前提になる。しかし、第2センスアンプ制御信号PSE_Eは図6(C)のようにまだイネーブルされていない状態であるので、ビットラインBL2の電圧はまだVBL+ΔVBLレベルを有する。本発明でビットラインブリッジ抵抗R_BRの両端の電位差ΔVは次のように求められることが分かる。
【数2】
Figure 0003603054
すなわち、従来の方式と比較する時に従来のΔVはΔVBLであったが、本発明のΔVはそのレベルが相対的に高いということが分かる。したがって、ビットライン漏れ電流IVBLは前記数学式1より分かるように、従来より増加する。
【0030】
この時、漏れ電流IVBLにより、隣接した偶数番目ビットラインBL2,BL2Bのチャージシェアリング過程でチャージシェアリングマージンΔVBLが減るかどうかが判断される(第540段階)。すなわち、ブリッジ抵抗R_BRが存在するビットラインの漏れ電流IVBLが大きければ、隣接したビットライン対BL2,BL2Bのチャージシェアリングマージンは減る。したがって、第540段階で偶数番目ビットライン対BL2,BL2Bのチャージシェアリングマージンが漏れ電流IVBLLにより減ると判断されれば、ビットラインブリッジ不良であると判別される(第550段階)。図6(C)を参照すれば、区間T64が示すように、隣接ビットライン間にビットラインブリッジR_BRが存在すればチャージシェアリングマージンが減ることが分かる。もし、第540段階でチャージシェアリングマージンが減らないと判断されれば、ビットラインブリッジ不良ではないと判別される(第560段階)。また、図6(C)の参照符号P62が示す時点で第2センスアンプ制御信号PSE_Eがイネーブルされれば、この第2センスアンプ制御信号PSE_Eにより偶数番目ビットライン対BL2,BL2Bの電位がセンシングされる。
【0031】
一方、第510段階で半導体メモリ装置がテストモードではないと判断されれば、隣接したビットライン対に対して相等しい時点にイネーブルされる第1、第2センスアンプ制御信号PSE_O2,PSE_Eを生成する(第520段階)。したがって、同一にイネーブルされる第1、第2センスアンプ制御信号PSE_O2,PSE_Eにより隣接したビットライン対の電位をセンシングする(第525段階)。ビットライン対のチャージシェアリング及びセンシング過程に関しては前述した通りであり、これは当業者により公知であるので詳細な説明は省略される。
【0032】
このように、テスト時にビットラインと隣接したビットラインのセンシング時点を異にすることによって、ビットラインブリッジ抵抗値がマイクロ程度で大きく設定されていても、ビットラインブリッジ不良を検出できる確率を高められる。
【0033】
以上、最適な実施の形態が開示された。ここで特定の用語が使われたが、これは単に本発明を説明するための目的で使われたものであって意味限定や特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために使われたものではない。したがって本技術分野の通常の知識を有する者であればこれより多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解するはずである。したがって、本発明の技術的保護範囲は特許請求の範囲の技術的思想により決まらねばならない。
【0034】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ビットラインと隣接したビットラインとの間のセンシング時点を相異させることによって、ビットラインブリッジ不良をより正確に検出できるだけでなく不良検出確率を高められるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な半導体メモリ装置のビットラインブリッジを説明するための回路図である。
【図2】従来の半導体メモリ装置のビットラインセンシング動作を説明するための波形図である。
【図3】本発明の実施形態に係るビットライン不良検出のためのセンスアンプ制御回路を具備する半導体メモリ装置を示す回路図である。
【図4】図3に示した回路のセンスアンプ制御信号発生部を説明するための詳細な回路図である。
【図5】図3に示した装置で行われるセンスアンプ制御及びビットライン不良検出方法を説明するためのフローチャートである。
【図6】図3に示した回路のビットラインセンシング動作を説明するための波形図である。
【符号の説明】
300 RAS遅延部
310 センスアンプ制御信号発生部
320,330,340,350 センスアンプ
MC0〜MC7 メモリセル
WL1,WL2 ワードライン
BL1,BL1B〜BL4,BL4B ビットライン
PSE OE テストモード制御信号
PSE 01,PSE 02 第1センスアンプ制御信号
PSE E 第2センスアンプ制御信号
BR ビットラインブリッジ抵抗

Claims (14)

  1. 多数のワードラインと、多数のビットラインに連結されたメモリセルを備える半導体メモリ装置において、
    ロウアドレスストローブ信号を所定時間遅延させ、遅延された信号を出力するロウアドレスストローブ信号遅延部と、
    前記遅延されたロウアドレスストローブ信号と所定のテストモード制御信号に応答して、前記半導体メモリ装置の動作モードによって相等しい時点または相異なる時点にイネーブルされる第1及び第2センスアンプ制御信号を生成するセンスアンプ制御信号発生部と、
    前記第1センスアンプ制御信号に応答して前記ビットライン中で2N−1(ここで、Nは1以上の自然数)番目ビットライン対の電位を感知増幅する多数の第1センスアンプと、
    前記第2センスアンプ制御信号に応答して前記ビットライン中で2N番目のビットライン対の電位を感知増幅する多数の第2センスアンプとを具備し、
    テストモード時には前記第1及び第2センスアンプ制御信号が相異なる時点にイネーブルされて前記第1センスアンプと前記第2センスアンプが相異なる時点に活性化されることを特徴とする半導体メモリ装置。
  2. 前記第1及び第2センスアンプ制御信号は、
    前記テストモードで前記2N−1番目ビットライン対が十分にセンシングされた時点で、前記2N−1番目ビットラインと隣接した前記2N番目ビットライン対がセンシングされるように生じることを特徴とする請求項1に記載の半導体メモリ装置。
  3. 前記センスアンプ制御信号発生部は、
    前記遅延されたロウアドレスストローブ信号と前記テストモード制御信号に応答して前記第1センスアンプ制御信号を生じる第1制御信号発生部と、
    前記遅延されたロウアドレスストローブ信号を第1所定時間だけ遅延させて前記第2センスアンプ制御信号として出力する第2制御信号発生部とを具備することを特徴とする請求項1に記載の半導体メモリ装置。
  4. 前記第1制御信号発生部は、
    前記テストモード制御信号の活性化区間中に前記遅延されたロウアドレスストローブ信号を第2所定時間だけ遅延させて前記第1センスアンプ制御信号として出力する第1発生部と、
    前記テストモード制御信号の非活性化区間中に前記遅延されたロウアドレスストローブ信号を前記第1所定時間だけ遅延させて前記第1センスアンプ制御信号として出力する第2発生部とを具備し、
    前記第1所定時間は前記第2所定時間より長いことを特徴とする請求項3に記載の半導体メモリ装置。
  5. 多数のワードラインと、多数のビットラインに連結されたメモリセルを備える半導体メモリ装置のビットラインセンスアンプ制御方法において、
    (a) 前記半導体メモリ装置がテストモードであるかどうかを判断する段階と、
    (b) 前記半導体メモリ装置がテストモードであれば、2N−1(ここで、Nは1以上の自然数)番目ビットライン対の電位を感知増幅するための第1センスアンプ制御信号を生成する段階と、
    (c) 前記第1センスアンプ制御信号に応答して前記2N−1番目ビットライン対の電位を感知増幅する段階と、
    (d) 前記2N−1番目ビットライン対の電位が十分にセンシングされた後、前記2N−1番目ビットライン対に隣接した2N番目ビットライン対の電位を感知増幅するための第2センスアンプ制御信号を生成する段階と、
    (e) 前記第2センスアンプ制御信号に応答して前記2N番目ビットライン対の電位を感知増幅する段階とを具備することを特徴とするセンスアンプ制御方法。
  6. 前記(b)段階は、
    遅延されたロウアドレスストローブ信号と外部から印加されるテストモード制御信号に応答して前記第1センスアンプ制御信号を生成することを特徴とする請求項5に記載のセンスアンプ制御方法。
  7. 前記センスアンプ制御方法は、
    (f) 前記(a)段階で前記半導体メモリ装置が正常動作モードであれば、隣接したビットラインに対して同じ時間にイネーブルされる第1、第2センスアンプ制御信号を生成する段階をさらに具備することを特徴とする請求項5に記載のセンスアンプ制御方法。
  8. 多数のワードラインと、多数のビットラインに連結されたメモリセルを備える半導体メモリ装置のビットライン不良検出方法において、
    (a) 前記半導体メモリ装置がテストモードであるかどうかを判断する段階と、
    (b) 前記半導体メモリ装置がテストモードであれば、隣接した2N番目ビットライン対より先にセンシングがなされるように2N−1番目ビットライン対の電位をセンシングするための第1センスアンプ制御信号を生成する段階と、
    (c) 前記第1センスアンプ制御信号により前記2N−1番目ビットライン対の電位を十分にセンシングする段階と、
    (d) 前記2N番目ビットライン対のチャージシェアリング時にチャージシェアリングマージンが減るかどうかを判断する段階と、
    (e) 前記2N番目ビットライン対のチャージシェアリングマージンが減ると判断されれば、ビットラインブリッジ不良であると判別する段階と、
    (f) 前記2N番目ビットライン対のチャージシェアリングマージンが減らないと判断されれば、前記ビットラインブリッジ不良でないと判別する段階とを具備することを特徴とするビットライン不良検出方法。
  9. 前記ビットライン不良検出方法は、
    前記ロウアドレスストローブ信号を遅延させる段階をさらに含み、
    前記(b)段階は、前記遅延されたロウアドレスストローブ信号と外部から印加されるテストモード制御信号に応答して前記第1センスアンプ制御信号を生成することを特徴とする請求項8に記載のビットライン不良検出方法。
  10. 前記ビットライン不良検出方法は、
    前記第1センスアンプ制御信号がイネーブルされて前記2N−1番目ビットライン対の電位が十分にセンシングされた後、第2センスアンプ制御信号をイネーブルして前記2N番目ビットライン対の電位をセンシングすることを特徴とする請求項8に記載のビットライン不良検出方法。
  11. 多数のワードラインと、多数のビットラインに連結されたメモリセルを備える半導体メモリ装置のビットライン不良検出方法において、
    (a) 前記半導体メモリ装置の2N−1(ここで、Nは1以上の自然数)番目ビットライン対の電位をセンシングする段階と、
    (b) 前記半導体メモリ装置の2N−1番目ビットライン対が十分にセンシングされた時点で、前記2N−1番目ビットラインと隣接した2N番目ビットライン対の電位をセンシングする段階と、
    (c) 前記2N番目ビットライン対のセンシングされた電位によって前記2N番目ビットライン対のチャージシェアリングマージンを判断する段階と、
    (d) 前記判断されたチャージシェアリングマージンによってビットライン不良の有無を判別する段階とを具備することを特徴とするビットライン不良検出方法。
  12. 前記(d)段階は、
    前記判断されたチャージシェアリングマージンが基準マージン未満に減ると判断されれば、前記ビットライン不良が存在すると判別する段階を含むことを特徴とする請求項11に記載のビットライン不良検出方法。
  13. 前記(d)段階は、
    前記判断されたチャージシェアリングマージンが基準マージン未満に減らなければ、前記ビットライン不良が存在しないと判別する段階を含むことを特徴とする請求項11に記載のビットライン不良検出方法。
  14. 前記ビットライン不良はビットラインブリッジであることを特徴とする請求項11に記載のビットライン不良検出方法。
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