JP3598432B2 - 水性エマルジョン組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は水性エマルジョン組成物に関する。さらに詳しくは、木工用接着剤、合板用接着剤、塗料、繊維加工剤、紙加工剤などに好適な水性エマルジョン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、水性ポリマーエマルジョンは、木、紙、プラスチック等の接着剤、塗料、繊維加工剤、紙加工剤など多くの用途で広範に使用されている。しかし、近年、接着製品等の耐久性に対する要求が高まる中で、水性エマルジョンの耐水性の改良が強く望まれている。このような状況において、水性ポリマーエマルジョンに架橋性基を導入する試みが多くなされており、接着剤の耐水性も飛躍的に向上しつつある。
例えば、最近、アセトアセチル基を水性ポリマーエマルジョンに導入する方法が検討されている。しかし、この場合は、耐水性は顕著に向上するが、アセトアセチル基自身が極めて反応性に富むことからポットライフが悪く、しかも第三成分の添加が制限されるという問題がある。
また、以前より、カルボキシル基を水性エマルジョンに導入し、その水性エマルジョンに該カルボキシル基と反応する多官能性架橋剤を添加する方法が検討されている。しかし、この場合も、耐水性とポットライフのバランスをとることが難しい状況にある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情のもとで、皮膜の耐水性に優れ、しかもポットライフの良好な水性エマルジョン組成物を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の水性エマルジョン組成物を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、エチレン性不飽和単量体及びジエン系単量体から選ばれる少なくとも一種の不飽和単量体単位からなる重合体を分散質とし、エポキシ基を有する単量体と酢酸ビニルからなる重合体の側鎖のエポキシ基に、アミノ基を有するメルカプタンを付加反応させ、さらに鹸化して得た分子内に一級アミノ基または二級アミノ基を0.1〜30モル%有する変性ポリビニルアルコール(以下、アミノ基含有PVAと略記する)を分散剤とする水性エマルジョン(A)、ならびに多価エポキシ化合物、アルデヒド化合物および多価イソシアネート化合物から選ばれる少なくとも一種の耐水化剤(B)からなり、かつ固形分重量比(A)/(B)が99/1〜10/90である水性エマルジョン組成物を見出し、本発明を完成させるに至った。
【0005】
【発明の実施の形態】
水性エマルジョン(A)の分散剤であるアミノ基含有PVAは、アリルグルシジルエーテルなどのエポキシ基を有する単量体と酢酸ビニルからなる重合体の側鎖のエポキシ基に、アミノ基を有するメルカプタンをNaOH等を触媒として付加反応させた後、鹸化する方法により得られる。
【0006】
本発明に使用されるアミノ基含有PVAは、分子内に一級アミノ基または二級アミノ基以外の官能基を有していても差し支えない。このような単量体単位としては、エチレン、イソブチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、(無水)フマル酸、(無水)マレイン酸、イタコン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アクリル酸スルホプロピル、メタクリル酸スルホプロピル及びそれらのアルカリ塩、アクリルアミド,メタクリルアミド,トリメチル−(3−アクリルアミド−3−ジメチルプロピル)−アンモニウムクロリド、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレンなどが挙げられる。
また、チオール酢酸、メルカプトプロピオン酸などのチオール化合物の存在下で、酢酸ビニルなどのビニルエステル系単量体を重合することによって得られる末端に官能基を有するものでも良い。
【0007】
アミノ基含有PVAの一級アミノ基または二級アミノ基の含有量は、官能基を含有する単量体単位の含有量として、0.1〜30モル%が好ましく、0.5〜25モル%がより好ましい。官能基の含有量が0.1モル%未満では官能基を導入したことによる効果が十分に発現しない場合があり、一方、30モル%を越えるとPVAとしての特性が十分に発現しなくなる恐れがある。
アミノ基含有PVAの重合度は、特に制限はないが、100以上が好ましく、200〜8000がより好ましい。
アミノ基含有PVAの鹸化度についても特に制限はないが、50モル%以上が好ましく、80〜99.9モル%がより好ましい。
【0008】
本発明に使用される水性エマルジョン(A)の分散質は、エチレン性不飽和単量体及びジエン系単量体から選ばれる一種あるいは二種以上の不飽和単量体単位からなる重合体である。
【0009】
エチレン性不飽和単量体としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテンなどのオレフィン類;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、(無水)フタル酸、(無水)マレイン酸、イタコン酸などの不飽和酸類あるいはその塩あるいは炭素数1〜18のモノまたはジアルキルエステル類;アクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−アクリルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその酸塩あるいはその4級塩などのアクリルアミド類;メタクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、2−メタクリルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその酸塩あるいはその4級塩などのメタクリルアミド類;N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミドなどのN−ビニルアミド類;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル類;炭素数1〜18のアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、アルコキシアルキルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、臭化ビニルなどのハロゲン化ビニル類;トリメトキシビニルシランなどのビニルシラン類、酢酸アリル、塩化アリル、アリルアルコール、ジメチルアリルアルコール、トリメチル−(3−アクリルアミド−3−ジメチルプロピル)−アンモニウムクロリド、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸塩などが挙げられる。
また、ジエン系単量体としては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等のジエン系単量体などを挙げられる。
【0010】
本発明に使用される水性エマルジョン(A)は、分子内に一級アミノ基または二級アミノ基を有するアミノ基含有PVAを分散剤とし、エチレン性不飽和単量体及びジエン系単量体から選ばれる少なくとも一種の不飽和単量体単位からなる重合体を分散質とするものである。
具体的には、水性媒体中においてアミノ基含有PVAの存在下で、エチレン性不飽和単量体及びジエン系単量体から選ばれる少なくとも一種の不飽和単量体を乳化重合して得られる水性エマルジョン;水性媒体中において従来公知のPVA系重合体、水溶性セルロース誘導体等の水溶性高分子、アニオン性、カチオン性、ノニオン性あるいは両性の低分子界面活性剤等を分散安定剤に用いて、エチレン性不飽和単量体及びジエン系単量体から選ばれる少なくとも一種の不飽和単量体を乳化重合して得られる水性エマルジョンに、アミノ基含有PVAを後添加してなる水性エマルジョンが挙げられる。
【0011】
水性エマルジョン(A)を得るための乳化重合の方法としては、単量体を一時または連続的に添加して、加熱、撹拌するような通常の乳化重合法の他に、単量体を予め分散剤水溶液と混合して乳化したものを連続的に添加する方法でもよい。
【0012】
分散剤の使用量は、分散質100重量部に対して、0.5〜300重量部が好ましく、1〜200重量部がより好ましい。分散剤の量が0.5重量部未満の場合には、PVA保護コロイド系の特徴である機械的安定性が低下したり、高固形分濃度のエマルジョンが得られなくなる場合がある。一方、分散剤の量が多すぎると、エマルジョンの放置安定性が低下する場合がある。
【0013】
本発明に用いられる水性エマルジョン(A)は、上記のエマルジョンをそのまま単独で用いても良いが、必要に応じて、従来公知のポリ酢酸ビニルエマルジョン、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン、(メタ)アクリル酸エステル系重合体エマルジョン、スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン、ウレタンエマルジョン、エポキシエマルジョン等を本発明の効果を損なわない範囲で添加することができる。
【0014】
本発明に使用される耐水化剤(B)は、多価エポキシ化合物、多価アルデヒド化合物または多価イソシアネート化合物である。
【0015】
多価エポキシ化合物としては、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジβメチルグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、テトラヒドロキシフェニルメタンテトラグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ブロム化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、クロル化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物のジグリシジルエーテル、ノボラックグリシジルエーテル、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールジグリシジルエーテル、エポキシウレタン樹脂等のグリシジルエーテル型;P−オキシ安息香酸グリシジルエーテル・エステル等のグリシジルエーテル・エステル型;フタル酸ジグリシジルエステル、テトラハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、アクリル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステル等のグリシジルエステル型;グリシジルアニリン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルイソシアヌレート、トリグリシジルアミノフェノール等のグリシジルアミン型;エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化大豆油等の線状脂肪族エポキシ樹脂;3, 4エポキシ−6メチルシクロヘキシルメチル−3, 4エポキシ−6メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3, 4エポキシシクロヘキシルメチル(3, 4−エポキシシクロヘキサン)カルボキシレート、ビス(3, 4−エポキシ−6メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンジエポキサイド、ジシクロペンタジエンオキサイド、ビス(2, 3−エポキシシクロペンチル)エーテル、リモネンジオキサイド等の脂環族エポキシ樹脂、ポリアミドエピクロルヒドリン等が挙げられる。
【0016】
アルデヒド化合物としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、クロトンアルデヒド、ベンズアルデヒドなどのモノアルデヒド類、グリオキザール、マロンアルデヒド、グルタルアルデヒド、ピメリンジアルデヒド、スベリンジアルデヒド、ジアルデヒドデンプン等のジアルデヒド類が挙げられる。
【0017】
多価イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート(TDI);水素化TDI;トリメチロールプロパン−TDIアダクト(例えばバイエル社製、商品名:Desmour L);トリフェニルメタントリイソシアネート;メチレンビスジフェニルイソシアネート(MDI);水素化MDI;重合MDI;ヘキサメチレンジイソシアネート;キシリレンジイソシアネート;4,4-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。乳化剤を用いて水に分散させたイソシアネートも使用できる。
【0018】
本発明の水性エマルジョン組成物は、水性エマルジョン(A)を主成分とする主剤に、多価エポキシ化合物、アルデヒド化合物および多価イソシアネート化合物から選ばれる少なくとも一種の耐水化剤(B)を配合してなる。
水性エマルジョン(A)と耐水化剤(B)との配合割合は、固形分比で(A)/(B)=99/1〜10/90(重量比)の範囲が好ましく、95/5〜20/80の範囲がより好ましい。耐水化剤(B)の配合割合がこの範囲より少ない場合には、耐水性が低下する。一方、耐水化剤(B)の配合割合がこの範囲より多くなると、水性エマルジョン(A)に耐水化剤(B)を配合した後のポットライフが短くなり実用性が低下する。
【0019】
本発明の水性エマルジョン組成物には、必要に応じて、その乾燥性、セット性、粘度、造膜性などを調製するために、トルエン、パークレン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼンなどの各種有機溶剤、でんぷん、変性でんぷん、酸化でんぷん、アルギン酸ソーダ、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、無水マレイン酸/イソブテン共重合体、無水マレイン酸/スチレン共重合体、無水マレイン酸/メチルビニルエーテル共重合体などの水溶性高分子や尿素/ホルマリン樹脂、尿素/メラミン/ホリマリン樹脂、フェノール/ホリマリン樹脂などの熱硬化性樹脂、さらに、クレー、カオリン、タルク、炭酸カルシウム、木粉などの充填剤、小麦粉などの増量剤、酸化チタンなどの顔料あるいはその他、消泡剤、分散剤、凍結防止剤、防腐剤、防錆剤などの各種添加剤を含有するものでも良い。
本発明の水性エマルジョン組成物は、耐水性に優れているという特徴を生かして、木工用接着剤、紙加工用接着剤、塗料、繊維処理剤等の各種用途において用いられる。
【0020】
【実施例】
以下、実施例と比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例において「部」および「%」は、特に断らない限り重量基準を意味する。また、得られたエマルジョン組成物の皮膜の耐水性および粘度安定性を下記の要領で評価した。
【0021】
(エマルジョン組成物の評価)
(1)皮膜の耐水性
得られた水性エマルジョン組成物を20℃,65%RH下で、PET上に流延し、7日間乾燥させて500μmの乾燥皮膜を得た。この皮膜を直径2.5cmに打ち抜き、それを試料として20℃水に24時間浸漬した場合の皮膜の吸水率および溶出率を求めた。
(2)粘度安定性
エマルジョン組成物を5℃および40℃に放置した場合の2週間後の粘度変化を観察した。
【0022】
合成例1[アミノ基含有PVAの合成〔1〕]
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管及び温度計を備えた反応器に、酢酸ビニルモノマー405部、アリルグリシジルエーテル11部およびメタノール30部を仕込み、窒素ガスを15分バブリングして脱気した。別途、メタノール15部に2,2-アゾビスイソブチロニトリル4.5部を溶解した開始剤溶液を調製し、窒素ガスのバブリングにより窒素置換した。反応器の昇温を開始し、内温が60℃となったところで、別途調製した開始剤溶液を添加し重合を開始した。60℃で4時間重合した後、冷却して重合を停止した。この時の固形分濃度は54.8%であった。続いて30℃、減圧下にメタノールを時々添加しながら未反応の酢酸ビニルモノマーの除去を行い、ポリ酢酸ビニル共重合体のメタノール溶液(濃度44.5%)を得た。この共重合体は、アリルグリシジルエーテル単位(エポキシ基)を2.1モル%含有する粘度平均分子量が80×103のポリ酢酸ビニル共重合体であった。
次に、撹拌機、還流冷却管、窒素導入管及び温度計を備えた反応器に、上記で得られたエポキシ基を有するポリ酢酸ビニル共重合体のメタノール溶液(濃度44.5%)100部を計り取り15分窒素ガスをバブリングした後、2−アミノチオフェノール8.0部と水酸化ナトリウム0.03部をメタノール48部に溶解したものを仕込んだ。撹拌しながら50℃で2時間反応させた後、40℃に冷却してから濃度10%の水酸化ナトリウムのメタノール溶液を40部添加し鹸化を行った。40℃で5時間放置した後粉砕し、酢酸8部を加えて中和し、メタノールで48時間ソックスレー抽出を行った後、60℃で20時間以上乾燥して、変性PVAを得た。得られた変性PVA(PVA−1)は、2.1モル%のアニリン基が導入されており、ビニルアルコール含量は97.0モル%、重合度1000であった。
【0023】
実施例1
合成例1の一級アミノ基含有PVA(重合度1000、けん化度97.0モル%、一級アミノ基含有量2.1モル%)(PVA−1)5部に水100部を加え、95℃でPVAを加熱溶解した。PVA水溶液を耐圧オートクレーブに仕込み、酢酸ビニル100部を添加して、窒素置換後、エチレンを40kg/cm2まで圧入した。次いで、内温を60℃に上げ、V−50(和光純薬製水溶性アゾ系重合開始剤)の1%水溶液を逐次添加して共重合を行った。共重合は3時間で完了し、固形分濃度53.0%、粘度1120mPa・sの安定な酢酸ビニル- エチレン共重合体エマルジョン(Em−1)を得た。Em−1の100重量部に対して、エチレングリコールジグリシジルエーテルを5部添加し、水性エマルジョン組成物を調製した。これを用いて、皮膜の耐水性および粘度安定性を評価した。結果を表1に示す。
【0024】
実施例2
実施例1で用いた耐水化剤のエチレングリコールジグリシジルエーテルをグリオキザールに代える以外は実施例1と同様に行った。結果を合わせて表1に示す。
【0025】
実施例3
実施例1で用いた耐水化剤のエチレングリコールジグリシジルエーテルをポリメチレンポリフェニルイソシアネート(日本ポリウレタン社製、商品名:ミリオネートMR−100)に代える以外は実施例1と同様に行った。結果を合わせて表1に示す。
【0026】
実施例4
エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン(クラレ製OM−4200、固形分濃度55%)(Em−3)100部に対して、合成例1のPVA−1の15%水溶液10部およびエチレングリコールジグリシジルエーテルを5部添加し、水性エマルジョン組成物を調製した。これを用いて、実施例1と同様の試験を行った。結果を合わせて表1に示す。
【0027】
実施例5
実施例4で用いた耐水化剤のエチレングリコールジグリシジルエーテルをグリオキザールに代える以外は実施例1と同様に行った。結果を合わせて表1に示す。
【0028】
実施例6
実施例4で用いた耐水化剤のエチレングリコールジグリシジルエーテルをポリメチレンポリフェニルイソシアネート(日本ポリウレタン社製、商品名:ミリオネートMR−100)に代える以外は実施例1と同様に行った。結果を合わせて表1に示す。
【0029】
比較例1
合成例1のアミノ基含有PVA(PVA−1)に代えて、無変性PVA(重合度1000、鹸化度98.5モル%)(PVA−3)を用いる以外は実施例1と同様にエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン(Em−4)を得た。Em−4の100重量部に対して、エチレングリコールジグリシジルエーテルを5部添加し、水性エマルジョン組成物を調製し、実施例1と同様の試験を行った。結果を合わせて表1に示す。
【0030】
比較例2
エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン(クラレ製OM−4200)(Em−3)100部に対して、無変性PVA(PVA−3)の15%水溶液10部およびエチレングリコールジグリシジルエーテル5部を添加して水性エマルジョン組成物を調製した。この水性エマルジョンを用いて、実施例1と同様の試験を行った。結果を合わせて表1に示す。
【0031】
比較例3
合成例1のPVA−1に代えて、アセトアセチル基含有PVA(重合度1030、鹸化度98.5モル%、アセトアセチル基変性量5.0モル%)(PVA−4)を用いた以外は実施例1と同様にして、酢酸ビニル- エチレン共重合体エマルジョン(固形分濃度52.5%、粘度1080mPa・s)(Em−5)を得た。Em−5の100部に対してグリオキザール5部を添加して水性エマルジョン組成物を調製した。これを用いて実施例1と同様の試験を行った。結果を合わせて表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】
本発明の水性エマルジョン組成物は、放置時の粘度安定性に優れると共に、皮膜の耐水性に優れることから、木工用接着剤、合板用接着剤、紙加工剤、塗料、繊維加工剤などに幅広く好適に用いられる。
Claims (1)
- エチレン性不飽和単量体及びジエン系単量体から選ばれる少なくとも一種の不飽和単量体単位からなる重合体を分散質とし、エポキシ基を有する単量体と酢酸ビニルからなる重合体の側鎖のエポキシ基に、アミノ基を有するメルカプタンを付加反応させ、さらに鹸化して得た分子内に一級アミノ基または二級アミノ基を0.1〜30モル%有する変性ポリビニルアルコールを分散剤とする水性エマルジョン(A)、ならびに多価エポキシ化合物、アルデヒド化合物および多価イソシアネート化合物から選ばれる少なくとも一種の耐水化剤(B)からなり、かつ固形分重量比(A)/(B)が99/1〜10/90である水性エマルジョン組成物。
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