JP2003212908A - ビニルエステル系樹脂エマルジョン - Google Patents

ビニルエステル系樹脂エマルジョン

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JP2003212908A
JP2003212908A JP2002329279A JP2002329279A JP2003212908A JP 2003212908 A JP2003212908 A JP 2003212908A JP 2002329279 A JP2002329279 A JP 2002329279A JP 2002329279 A JP2002329279 A JP 2002329279A JP 2003212908 A JP2003212908 A JP 2003212908A
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vinyl ester
resin emulsion
ester resin
emulsion
vinyl
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JP2002329279A
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English (en)
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Seiji Tanimoto
征司 谷本
Naokiyo Inomata
尚清 猪俣
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エマルジョンから製膜してなる皮膜の耐煮沸
水性が高く、また、常温および高温におけるエマルジョ
ンの放置安定性に優れ、木工用接着剤、合板用接着剤な
どとして好適に使用されるビニルエステル系樹脂エマル
ジョンを提供すること。 【解決手段】 ビニルエステル系単量体単位からなる重
合体を分散質とし、分子内にアミノ酸基を有する単量体
単位を0.1〜10モル%含有し、けん化度が70モル
%以上であるビニルアルコール系重合体を分散剤とし、
20℃で皮膜化した場合にゲル分がエマルジョンの固形
分に対して50重量%以上であるビニルエステル系樹脂
エマルジョン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はビニルエステル系樹
脂エマルジョンに関する。さらに詳しくは、エマルジョ
ンから製膜してなる皮膜の耐煮沸水性が高く、また、常
温および高温におけるエマルジョンの放置安定性に優
れ、木工用接着剤、合板用接着剤などとして好適に使用
されるビニルエステル系樹脂エマルジョンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水性樹脂エマルジョンは、木、
紙、プラスチックなどの接着剤、塗料、繊維加工剤、紙
加工剤など多くの用途で広範に使用されている。しか
し、近年、接着製品類の耐久性に対する要求が高まる中
で、水性樹脂エマルジョンを使用した製品の耐水性の改
良が強く望まれている。このような状況において、水性
樹脂エマルジョンに架橋性基を導入する試みが多くなさ
れており、接着剤の耐久性も飛躍的に向上しつつある。
【0003】例えば、最近、アセトアセチル基を水性樹
脂エマルジョンに導入する方法が検討されており、耐水
性の顕著な向上が報告されている(例えば、特許文献1
〜17などを参照)。しかし、アセトアセチル基自身が
極めて反応性に富むがゆえに、アセトアセチル基を有す
る単量体ないし重合体を分散質または分散剤に用いた乳
化重合によって、アセトアセチル基を含有する水性樹脂
エマルジョンを安定性よく製造するのは非常に難しい。
また、アセトアセチル基を有する水性樹脂エマルジョン
には、特に高温における放置安定性が悪いという欠点が
ある。しかも、アセトアセチル基を有する水性樹脂エマ
ルジョンに金属塩、アルデヒド、ヒドラジド化合物など
の架橋剤を添加して組成物とする場合、増粘やゲル化の
抑制が難しく、保存安定性や耐水性など諸物性のバラン
スがとれた組成物を得るためには、それら架橋剤の配合
に大きな制約が課せられている。
【0004】また、以前より、カルボキシル基を水性樹
脂エマルジョンに導入し、その水性樹脂エマルジョンに
カルボキシル基と反応する多官能性架橋剤を添加する方
法が数多く検討されている。しかし、カルボキシル基を
導入した水性樹脂エマルジョンを接着剤や塗料などの各
種用途に用いる場合も、耐水性やポットライフなど諸物
性のバランスをとるのが難しいというのが実状である。
【0005】この出願の発明に関連する先行技術文献情
報としては次のものがある。
【特許文献1】特開平5−140405号公報
【特許文献2】特開平11−35769号公報
【特許文献3】特開平11−35770号公報
【特許文献4】特開平11−92609号公報
【特許文献5】特開平11−92610号公報
【特許文献6】特開平11−92611号公報
【特許文献7】特開平11−92612号公報
【特許文献8】特開平11−92613号公報
【特許文献9】特開平11−349770号公報
【特許文献10】特開2000−178316号公報
【特許文献11】特開平10−158334号公報
【特許文献12】特開平9−71705号公報
【特許文献13】特開平9−104796号公報
【特許文献14】特開平10−287786号公報
【特許文献15】特開平11−279362号公報
【特許文献16】特開平11−279509号公報
【特許文献17】特開2000−282004号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、エマルジョンから製膜してなる皮膜の耐
煮沸水性が高く、また、常温および高温におけるエマル
ジョンの放置安定性に優れ、木工用接着剤、合板用接着
剤などとして好適に使用されるビニルエステル系樹脂エ
マルジョンを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい性質を有するビニルエステル系樹脂エマルジョン
を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、分子内にアミノ酸
基を有するビニルアルコール系重合体を分散剤に用いて
なる特定のビニルエステル系樹脂エマルジョンがその目
的を満足するものであることを見出し、本発明を完成し
た。
【0008】すなわち、本発明における第一の発明は、
ビニルエステル系単量体単位からなる重合体を分散質と
し、分子内にアミノ酸基を有する単量体単位を0.1〜
10モル%含有し、けん化度が70モル%以上であるビ
ニルアルコール系重合体を分散剤とし、20℃で皮膜化
した場合にゲル分がエマルジョンの固形分に対して50
重量%以上であるビニルエステル系樹脂エマルジョンで
ある。また、本発明における第二の発明は、前記のビニ
ルエステル系樹脂エマルジョンの製造方法である。ま
た、本発明における第三の発明は、前記のビニルエステ
ル系樹脂エマルジョンおよび耐水化剤からなるビニルエ
ステル系樹脂エマルジョン組成物である。さらに、本発
明における第四の発明は、前記のビニルエステル系樹脂
エマルジョンまたはビニルエステル系樹脂エマルジョン
組成物からなる木工用接着剤である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。本発明のビニルエステル系樹脂エマルジョンにお
ける分散剤は、分子内にアミノ酸基を含有するビニルア
ルコール系重合体(以下これをアミノ酸基含有PVA系
重合体と略称することがある)である。該アミノ酸基含
有PVA系重合体は、アミノ酸基を有する単量体単位を
0.1から10モル%、好ましくは0.3〜8モル%、
より好ましくは0.5〜5モル%含有する。アミノ酸基
を有する単量体単位が0.1モル%未満では官能基を導
入したことによる効果が十分に発現せず、10モル%を
超えると該アミノ酸基含有PVA系重合体を分散剤に用
いた乳化重合の重合速度が低下し、重合が遅延する。該
アミノ酸基含有PVA系重合体のけん化度は70モル%
以上、好ましくは80〜99モル%、さらに好ましくは
85〜98モル%である。また、該アミノ酸基含有PV
A系重合体の重合度は、特に制限されないが通常100
〜8000、好ましくは200〜5000である。
【0010】本発明のエマルジョンにおいて分散剤に用
いられるアミノ酸基含有PVA系重合体は、アミノ酸基
を有する単量体単位を除くと、実質的にビニルアルコー
ル単位またはビニルアルコール単位とビニルエステル単
位から構成される。ここで、ビニルエステルとしては、
蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリ
ン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル、2−エチルヘキ
サン酸ビニルなどの単量体が挙げられ、通常、酢酸ビニ
ルである。
【0011】本発明のエマルジョンにおいて分散剤に用
いられるアミノ酸基含有PVA系重合体は、本発明の効
果を損なわない限り、ビニルエステル単位、ビニルアル
コール単位およびアミノ酸基を有する単量体単位以外の
単量体単位を1種類以上有していてもよい。そのような
単量体単位としては、エチレン、プロピレン、イソブチ
レンなどのオレフィン;塩化ビニル、臭化ビニル、フッ
化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、テトラ
フルオロエチレンなどのハロゲン化オレフィン;アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、ア
クリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、ア
クリル酸2−ヒドロキシエチルなどのアクリル酸エステ
ル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタ
クリル酸ドデシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル
などのメタクリル酸エステル;アクリルアミド、N,N
−ジメチルアクリルアミドなどのアクリルアミド系単量
体;メタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルア
ミドなどのメタクリルアミド系単量体;N−ビニルピロ
リドン;アクリロニトリル、メタクリロニトリル;スチ
レン、α−メチルスチレンなどのスチレン系単量体;ア
クリル酸、メタクリル酸、(無水)フマル酸、(無水)
マレイン酸、(無水)イタコン酸などの(無水)カルボ
ン酸基を有する単量体;アリルスルホン酸、メタリルス
ルホン酸、ビニルスルホン酸、アクリルアミド−2−メ
チルプロパンスルホン酸、メタクリルアミド−2−メチ
ルプロパンスルホン酸、アクリル酸スルホプロピル、メ
タクリル酸スルホプロピル、p−スチレンスルホン酸な
どのスルホン酸基を有する単量体およびそのナトリウム
またはカリウム塩;アクリル酸ジメチルアミノエチル、
メタクリル酸ジメチルアミノエチルなどのアミノ基を有
する単量体およびその4級化物;エチルビニルエーテ
ル、ブチルビニルエーテルなどのビニルエーテル系単量
体;ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどのジエ
ン系単量体などの単量体単位が挙げられる。また、前記
のアミノ酸基含有PVA系重合体は、チオール酢酸、メ
ルカプトプロピオン酸などのチオール化合物の存在下
で、酢酸ビニルなどのビニルエステル系単量体を重合す
ることによって得られる末端に官能基を有するものでも
よい。
【0012】前記のアミノ酸基含有PVA系重合体は様
々な方法により得ることができる。その製造方法として
は(1)アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基を
有する単量体および酢酸ビニルなどのビニルエステル系
単量体を共重合させて、側鎖にエポキシ基を有するビニ
ルエステル系重合体を製造し、さらに該重合体の側鎖に
存在するエポキシ基とアミノ酸基を有するチオール化合
物との間でNaOHなどを触媒として付加反応を行わせ
て、該重合体の側鎖にアミノ酸基を導入した後、該重合
体をけん化する方法、(2)ビニルアルコール系重合体
の水酸基と反応しうる官能基およびアミノ酸基を有する
化合物をビニルアルコール系重合体に反応させる方法な
どが挙げられる。中でも、アミノ酸基の導入に用いられ
る官能基を有する化合物の工業的入手性およびコスト、
ならびに官能基導入反応の収率などを考慮すると、前記
(1)の製造方法が好ましい。
【0013】前記(1)の製造方法において、エポキシ
基を有する単量体としては、アリルグリシジルエーテ
ル、メタリルグリシジルエーテル、1,2−エポキシ−
5−ヘキセン、1,2−エポキシ−7−オクテン、1,
2−エポキシ−9−デセン、8−ヒドロキシ−6,7−
エポキシ−1−オクテン、8−アセトキシ−6,7−エ
ポキシ−1−オクテン、N−(2,3−エポキシ)プロ
ピルアクリルアミド、N−(2,3−エポキシ)プロピ
ルメタクリルアミド、4−アクリルアミドフェニルグリ
シジルエーテル、3−アクリルアミドフェニルグリシジ
ルエーテル、4−メタクリルアミドフェニルグリシジル
エーテル、3−メタクリルアミドフェニルグリシジルエ
ーテル、N−グリシドキシメチルアクリルアミド、N−
グリシドキシメチルメタクリルアミド、N−グリシドキ
シエチルアクリルアミド、N−グリシドキシエチルメタ
クリルアミド、N−グリシドキシプロピルアクリルアミ
ド、N−グリシドキシプロピルメタクリルアミド、N−
グリシドキシブチルアクリルアミド、N−グリシドキシ
ブチルメタクリルアミド、4−アクリルアミドメチル−
2,5−ジメチル−フェニルグリシジルエーテル、4−
メタクリルアミドメチル−2,5−ジメチル−フェニル
グリシジルエーテル、アクリルアミドプロピルジメチル
(2,3−エポキシ)プロピルアンモニウムクロリド、
メタクリルアミドプロピルジメチル(2,3−エポキ
シ)プロピルアンモニウムクロリド、メタクリル酸グリ
シジルなどが用いられる。
【0014】また、前記(1)の製造方法において、ア
ミノ酸基を有するチオール化合物としては、システイ
ン、ぺニシルアミン、グルタチオン、N−メチルシステ
イン、N,N−ジメチルシステインなどが例示される。
また、これらの化合物の塩、酢酸エステルおよび安息香
酸エステルなどのエステル誘導体ならびにチオエステル
誘導体も使用できる。
【0015】前記(1)の製造方法において、チオール
基もしくはチオエステル基とエポキシ基との反応は、無
溶媒で、またはチオール基もしくはチオエステル基を有
する化合物およびエポキシ基を有する化合物を溶解もし
くは膨潤させる溶媒中で実施される。このような溶媒と
しては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、
n−ブタノールなどのアルコール類;ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族類;テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル類;n−ヘ
キサンなどの炭化水素類が挙げられ、これらの溶媒は単
独でもしくは2種以上を混合して使用される。反応条件
は、エポキシ基を有する化合物の構造やチオール基もし
くはチオエステル基を有する化合物の構造により異なる
が、通常、溶媒を使用する場合においては、ポリマー濃
度5〜90%、チオール基またはチオエステル基/エポ
キシ基=1.0〜5.0(モル比)、反応温度0〜25
0℃、反応時間0.01〜20時間である。ここで、チ
オール基とエポキシ基とを反応させる場合には、トリエ
チルアミン、ピリジンなどの3級アミン;トリブチルホ
スフィン、トリフェニルホスフィンなどのホスフィン;
水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属の水酸化物;テト
ラエチルアンモニウムヒドロキシド、ナトリウムメトキ
シドなどの塩基性化合物が、チオエステル基とエポキシ
基とを反応させる場合には、トリブチルアンモニウムク
ロリド、トリブチルアンモニウムブロミドなどの4級ア
ンモニウム塩が、それぞれ反応触媒として有効である。
また、チオール基の酸化を防止するために、反応系を脱
気または窒素置換したり、酸化防止剤などを添加するこ
ともできる。
【0016】前記(1)の製造方法において、チオール
基またはチオエステル基とエポキシ基との反応の後、ビ
ニルエステル系重合体のけん化反応を行う際には、通常
のビニルエステル系重合体のけん化に用いられる塩基性
触媒または酸触媒を用いたけん化反応がそのまま適用で
きる。すなわち、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
ナトリウムメトキシドなどの塩基性触媒やp−トルエン
スルホン酸などの酸性触媒を用い、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類ま
たはエチレングリコールなどのグリコール類を溶媒とす
るけん化反応が適用可能である。ここで、上記のけん化
反応の溶媒には、ビニルエステル系重合体や触媒の溶解
性を向上させるために、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメ
チルエーテル、トルエン、アセトン、水などの溶媒を適
宜混合してもよい。けん化反応の条件は、使用するビニ
ルエステル系重合体の構造や目的とするビニルアルコー
ル系重合体のけん化度によって適宜調整されるが、通
常、けん化反応触媒/重合体中のビニルエステル系単量
体単位=0.001〜1.2(モル比)、反応温度20
〜180℃、反応時間0.1〜20時間の範囲で実施さ
れる。
【0017】前記(1)の製造方法で得られるアミノ酸
基含有PVA系重合体は、主として分子鎖中に一般式
(I)で表される単位を有する。
【化2】
【0018】一般式(I)で表される単位中のAは、2
価の炭化水素基、または窒素原子、酸素原子および硫黄
原子から選ばれる少なくとも1種の原子を含む2価の炭
化水素基であればその構造に特に制限はなく、−(CH
CH−(n=1〜10、好適には1〜8)、−
CHOCH−、−OCH−、−CONH−φ−O
CH−、−CONHCH−、−CONHCHOC
−、−CONHCHOCHCH−、−CON
HCHOCHCHCH−、−CONHCH
CHCHCHCH−、−CONHCH−φ
(CH−CH−などが例示される(ここで、φ
はフェニレン基を意味する)。
【0019】また一般式(I)で表される単位中のX
は、アミノ酸基を含有する1価の基であればその構造に
特に制限はなく、−CHCH(NH)−COOH、
−C(CHCH(NH)−COOH、−CH
CH(NH(CH))−COOH、−CHCH(N
(CH)−COOH、−CHCH(CONHC
COOH)−NHCOCHCHCH(NH
COOHおよびこれらの塩やベタインなどが例示され
る。
【0020】本発明のビニルエステル系樹脂エマルジョ
ンの分散質は、ビニルエステル系単量体単位からなる重
合体である。ビニルエステル系単量体としては、蟻酸ビ
ニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビ
ニル、トリフルオロ酢酸ビニル、2−エチルヘキサン酸
ビニルなどが挙げられ、通常、酢酸ビニルが用いられ
る。
【0021】本発明のビニルエステル系樹脂エマルジョ
ンの分散質に用いられるビニルエステル系重合体が、ビ
ニルエステル系単量体単位100重量部に対しカルボキ
シル基含有エチレン性不飽和単量体単位を0.1〜20
重量部含有する重合体であることは、本発明における好
ましい態様の一つである。カルボキシル基含有エチレン
性不飽和単量体単位が0.1重量部未満の場合、その導
入効果がみられない場合があり、20重量部を超える場
合、乳化重合の安定性が低下する恐れが生じる。カルボ
キシル基含有エチレン性不飽和単量体としては特に制限
はないが、アクリル酸、メタクリル酸、(無水)フマル
酸、(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸などの
(無水)カルボン酸基を有する単量体が挙げられ、中で
もアクリル酸およびメタクリル酸が好適に用いられる。
【0022】また、本発明のビニルエステル系樹脂エマ
ルジョンの分散質に用いられるビニルエステル系重合体
は、本発明の効果を損なわない範囲でビニルエステル系
単量体と共重合可能なエチレン性不飽和単量体を共重合
したものでも差し支えない。本発明における分散剤に用
いられるアミノ酸基含有PVA系重合体の場合と同様
に、このようなエチレン性不飽和単量体としては、エチ
レン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン;塩
化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニリデ
ン、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレンなどの
ハロゲン化オレフィン;アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキ
シル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−ヒドロキシ
エチルなどのアクリル酸エステル;メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタク
リル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メ
タクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのメタクリル酸エ
ステル;アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルア
ミドなどのアクリルアミド系単量体;メタクリルアミ
ド、N,N−ジメチルメタクリルアミドなどのメタクリ
ルアミド系単量体;N−ビニルピロリドン;アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル;スチレン、α−メチルス
チレンなどのスチレン系単量体;アリルスルホン酸、メ
タリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、アクリルアミド
−2−メチルプロパンスルホン酸、メタクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸、アクリル酸スルホプロ
ピル、メタクリル酸スルホプロピル、p−スチレンスル
ホン酸などのスルホン酸基を有する単量体およびそのナ
トリウムまたはカリウム塩;アクリル酸ジメチルアミノ
エチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルなどのアミ
ノ基を有する単量体およびその4級化物;エチルビニル
エーテル、ブチルビニルエーテルなどのビニルエーテル
系単量体;ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなど
のジエン系単量体などが挙げられ、これらは単独である
いは2種以上混合して用いられる。
【0023】本発明のビニルエステル系樹脂エマルジョ
ンの製造方法は特に制限されないが、通常、前記のアミ
ノ酸基含有PVA系重合体の存在下に、ビニルエステル
系単量体および必要に応じてビニルエステル系単量体と
共重合可能な前記のエチレン性不飽和単量体を乳化重合
することにより製造される。該乳化重合の重合条件とし
ては、ビニルエステル系単量体の乳化重合における一般
的な条件が適用可能である。
【0024】前記の乳化重合における重合開始剤として
は、通常の乳化重合において用いられるアゾ系開始剤、
過酸化物系開始剤、レドックス系開始剤などのラジカル
重合開始剤を使用することができる。アゾ系開始剤とし
ては2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)および
2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチル
バレロニトリル)などが挙げられ、過酸化物系開始剤と
しては過酸化水素、ベンゾイルパーオキシド、ジクミル
パーオキシド、キュメンハイドロパーオキシド、t−ブ
チルハイドロパーオキシド、過硫酸およびそのカリウ
ム、ナトリウムまたはアンモニウム塩、過酢酸t−ブチ
ル、過安息香酸t−ブチルなどが挙げられる。また、レ
ドックス系開始剤としては前記の過酸化物と亜硫酸水素
ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酒石酸、L−アスコ
ルビン酸、トリエタノールアミンおよびロンガリットな
どの還元剤とを組み合わせたものが挙げられる。これら
の重合開始剤の中でも、過酸化水素、過硫酸アンモニウ
ムおよび過硫酸カリウムから選ばれる少なくとも1種の
重合開始剤が好ましく用いられ、過酸化水素が特に好ま
しく用いられる。
【0025】前記の乳化重合における溶媒としては、水
ならびにメタノール、エタノール、n−プロパノールお
よびi−プロパノールなどのアルコール類などが挙げら
れ、これらは単独でもしくは2種以上を混合して使用可
能であるが、通常、水が単独で用いられる。
【0026】前記の乳化重合の反応条件は、使用するビ
ニルエステル系単量体の構造や目的とするビニルエステ
ル系重合体の重合度などによって適宜調整されるが、通
常、重合開始剤/単量体=0.001〜0.1(モル
比)、反応温度20〜90℃、反応時間1〜20時間の
範囲で実施される。放置安定性の高いビニルエステル系
樹脂エマルジョンを得る観点からは、重合初期におい
て、ビニルエステル系単量体を単量体全量の5〜20重
量%仕込み、かつビニルエステル系単量体の初期仕込み
量に対してモル比で0.005〜0.025となる量の
重合開始剤を一括添加することが好ましい。
【0027】本発明のビニルエステル系樹脂エマルジョ
ンにおいて、分散質であるビニルエステル系重合体と分
散剤であるアミノ酸基含有PVA系重合体との比率は各
々の状況に応じて調節することができるが、通常はアミ
ノ酸基含有PVA系重合体の量を、分散質100重量部
に対して1〜15重量部とすることが好ましく、2〜1
0重量部とすることがより好ましい。分散質100重量
部に対してアミノ酸基含有PVA系重合体の量が1重量
部未満である場合には、ビニルアルコール系重合体保護
コロイド系の特徴である機械的安定性に優れる実用的な
エマルジョンが得られなくなる場合があり、一方、アミ
ノ酸基含有PVA系重合体の量が15重量部を超える
と、得られたエマルジョンの放置安定性が低下するなど
の問題を生ずる場合がある。
【0028】本発明のビニルエステル系樹脂エマルジョ
ンの固形分濃度は特に制限されないが、通常20〜70
重量%であることが分散安定性、取り扱い性などの点か
ら好ましく、30〜60重量%であることがより好まし
い。
【0029】本発明のビニルエステル系樹脂エマルジョ
ンにおいては、ビニルエステル系樹脂エマルジョンを2
0℃で皮膜化した場合に、ゲル分がエマルジョンの固形
分に対して50重量%以上であることが必須である。こ
こで、ゲル分とは、エマルジョンを20℃の条件下で基
材上に流延、乾燥して厚さ500μmの皮膜を作製し、
得られた皮膜を直径2.5cmに打ち抜いたものを24
時間、アセトンにてソックスレー抽出し、さらに煮沸水
中で24時間抽出を行った場合における、該皮膜の不溶
分である。ゲル分が50重量%未満である場合、エマル
ジョンからなる皮膜の耐煮沸水性が低下する。ゲル分
は、好ましくは55重量%以上、より好ましくは60重
量%以上である。
【0030】本発明のビニルエステル系樹脂エマルジョ
ンにおいては、ビニルエステル系樹脂エマルジョンを2
0℃で製膜して得た皮膜を煮沸水中に4時間浸漬したと
き、該皮膜の溶出率が10%未満であることが好まし
く、8%未満であることがより好ましく、7%未満であ
ることがさらに好ましい。ここで、溶出率とは、エマル
ジョンを20℃の条件下で基材上に流延、乾燥して厚さ
500μmの皮膜を作製し、得られた皮膜を直径2.5
cmに打ち抜いたものを煮沸水中に4時間浸漬して、皮
膜を煮沸水に浸漬する前の皮膜絶乾重量および皮膜を煮
沸水に浸漬した後の皮膜絶乾重量から次の式で求められ
る。 溶出率(%)={1−(浸漬後の皮膜絶乾重量/浸漬前
の皮膜絶乾重量}×100 溶出率が10%以上である場合、エマルジョンからなる
皮膜の耐煮沸水性が低下することがある。
【0031】また、本発明のビニルエステル系樹脂エマ
ルジョンにおいては、ビニルエステル系樹脂エマルジョ
ンの30℃での粘度ηと、30℃で3か月間放置した
後の該エマルジョンの30℃での粘度ηとの比η
ηが3以下であることが好ましく、2.8以下である
ことがより好ましく、2.5以下であることがさらに好
ましい。ここで、ビニルエステル系樹脂エマルジョンの
粘度とは、B型粘度計を用い、20rpmで測定した粘
度である。
【0032】本発明のビニルエステル系樹脂エマルジョ
ンは、アミノ酸基含有PVA系重合体と共に、本発明の
目的を阻害しない範囲内の量で、従来公知の各種PVA
系重合体や水溶性セルロース誘導体などの水溶性高分
子;アニオン性、カチオン性、ノニオン性または両性の
低分子界面活性剤を含有していてもよい。
【0033】本発明のビニルエステル系樹脂エマルジョ
ンに対して、該エマルジョンからなる皮膜の耐煮沸水性
および耐溶剤性を向上させる目的で、耐水化剤を配合す
ることも好ましく行われる。耐水化剤としてはアミノ酸
基含有PVA系重合体と反応して架橋を引き起こすもの
であれば特に制限はなく、多価エポキシ化合物、アルデ
ヒド化合物、多価イソシアネート化合物、アジリジン化
合物、アルミニウム化合物など、種々の化合物を使用す
ることができる。これらの中でも多価エポキシ化合物、
アルデヒド化合物、アルミニウム化合物から選ばれる少
なくとも1種の化合物が耐水化剤として好ましく用いら
れる。
【0034】前記の多価エポキシ化合物としては、ビス
フェノールA−ジグリシジルエーテル、ビスフェノール
A−ジ−β−メチルグリシジルエーテル、ビスフェノー
ルF−ジグリシジルエーテル、テトラヒドロキシフェニ
ルメタンテトラグリシジルエーテル、レゾルシノールジ
グリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールA−ジグリ
シジルエーテル、塩素化ビスフェノールA−ジグリシジ
ルエーテル、水素添加ビスフェノールA−ジグリシジル
エーテル、ビスフェノールA−アルキレンオキサイド付
加物のジグリシジルエーテル、ノボラックグリシジルエ
ーテル、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテ
ル、グリセリントリグリシジルエーテル、ペンタエリス
リトールジグリシジルエーテル、エポキシウレタン樹脂
などのグリシジルエーテル型;p−オキシ安息香酸グリ
シジルエーテル・エステルなどのグリシジルエーテル・
エステル型;フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒ
ドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタ
ル酸ジグリシジルエステル、アクリル酸ジグリシジルエ
ステル、ダイマー酸ジグリシジルエステルなどのグリシ
ジルエステル型;グリシジルアニリン、テトラグリシジ
ルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルイソシア
ヌレート、トリグリシジルアミノフェノールなどのグリ
シジルアミン型;エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ
化大豆油などの線状脂肪族エポキシ樹脂;3,4−エポ
キシ−6−メチルシクロヘキシルメチル(3,4−エポ
キシ−6−メチルシクロヘキサン)カルボキシレート、
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポ
キシシクロヘキサン)カルボキシレート、ビス(3,4
−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペ
ート、ビニルシクロヘキセンジエポキサイド、ジシクロ
ペンタジエンオキサイド、ビス(2,3−エポキシシク
ロペンチル)エーテル、リモネンジオキサイドなどの脂
環族エポキシ樹脂;ポリアミドエピクロルヒドリンなど
が挙げられる。
【0035】前記のアルデヒド化合物としては、ホルム
アルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒ
ド、クロトンアルデヒド、ベンズアルデヒドなどのモノ
アルデヒド類;グリオキザール、マロンアルデヒド、グ
ルタルアルデヒド、ピメリンジアルデヒド、スベリンジ
アルデヒド、ジアルデヒドデンプンなどのジアルデヒド
類が挙げられる。中でも、ジアルデヒドデンプン、グリ
オキザール、グルタルアルデヒドなどが好ましく用いら
れる。
【0036】また、前記のアルミニウム化合物として
は、水溶性アルミニウム化合物が好適に用いられ、具体
的には塩化アルミニウム、硝酸アルミニウムおよびその
水和物、硫酸アルミニウム(硫酸バンド)などが好まし
く用いられる。これらの中でも、塩化アルミニウム、硝
酸アルミニウムがより好ましく用いられる。
【0037】本発明のビニルエステル系樹脂エマルジョ
ンに対する耐水化剤の配合量に特に制限はないが、ビニ
ルエステル系樹脂エマルジョンの固形分100重量部に
対して耐水化剤が0.01〜50重量部の割合で配合さ
れることが好ましく、0.1〜30重量部の割合で配合
されることがより好ましく、0.3〜20重量部の割合
で配合されることがさらに好ましい。耐水化剤の配合比
率が0.01重量部未満の場合には、ビニルエステル系
樹脂エマルジョンおよび耐水化剤からなる皮膜の耐溶剤
性が低い場合があり、50重量部を越えた場合にはビニ
ルエステル系樹脂エマルジョンおよび耐水化剤からなる
組成物の放置安定性が低下する場合がある。
【0038】本発明のビニルエステル系樹脂エマルジョ
ンに耐水化剤を配合する場合、ビニルエステル系樹脂エ
マルジョンを製造する工程で耐水化剤を添加してもよ
く、製造されたビニルエステル系樹脂エマルジョンに耐
水化剤を添加してもよく、ビニルエステル系樹脂エマル
ジョンを皮膜化する際に耐水化剤を添加してもよい。ア
ミノ酸基含有PVA系重合体の存在下に、ビニルエステ
ル系単量体および必要に応じてビニルエステル系単量体
と共重合可能なエチレン性不飽和単量体を乳化重合して
ビニルエステル系樹脂エマルジョンを製造する場合、ア
ミノ酸基含有PVA系重合体の溶液に耐水化剤を添加し
てもよく、単量体ないしその溶液に耐水化剤を添加して
もよい。ビニルエステル系樹脂エマルジョンの放置安定
性、ならびに該エマルジョンからなる皮膜の耐煮沸水性
および耐溶剤性の観点からは、ビニルエステル系樹脂エ
マルジョンに耐水化剤を配合する場合、ビニルエステル
系樹脂エマルジョンに耐水化剤を添加するか、またはビ
ニルエステル系樹脂エマルジョンを皮膜化する際に耐水
化剤を添加することが好ましい。
【0039】本発明のビニルエステル系樹脂エマルジョ
ンおよび耐水化剤からなるビニルエステル系樹脂エマル
ジョン組成物においては、該エマルジョン組成物の30
℃での粘度ηと、40℃で1か月間放置した後の該エ
マルジョン組成物の30℃での粘度ηとの比η/η
が5以下であることが好ましく、4.5以下であるこ
とがより好ましく、4以下であることがさらに好まし
い。ここで、該エマルジョン組成物の粘度とは、B型粘
度計を用い、20rpmで測定した粘度である。
【0040】また、本発明のビニルエステル系樹脂エマ
ルジョンには、必要に応じて、その乾燥性、セット性、
粘度、造膜性などを調整するために、ジブチルフタレー
ト、フェノキシエタノールなどの可塑剤;トルエン、パ
ークレン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼンなど
の各種有機溶媒;でんぷん、変性でんぷん、酸化でんぷ
ん、アルギン酸ソーダ、カルボキシメチルセルロース、
メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、無水
マレイン酸/イソブテン共重合体、無水マレイン酸/ス
チレン共重合体、無水マレイン酸/メチルビニルエーテ
ル共重合体などの水溶性高分子;尿素/ホルマリン樹
脂、尿素/メラミン/ホルマリン樹脂、フェノール/ホ
ルマリン樹脂などの熱硬化性樹脂;クレー、カオリン、
タルク、炭酸カルシウム、木粉などの充填剤;小麦粉な
どの増量剤;酸化チタンなどの顔料;あるいは消泡剤、
分散剤、凍結防止剤、防腐剤、防錆剤などの各種添加剤
を添加してもよい。
【0041】本発明のビニルエステル系樹脂エマルジョ
ンは、エマルジョンから製膜してなる皮膜の耐煮沸水性
が高く、また、常温および高温におけるエマルジョンの
放置安定性に優れており、木工用接着剤、合板用接着剤
などとして広範に使用される。
【0042】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限
定されるものではない。なお、以下の実施例において
「%」および「部」は特に断りのない限り、「重量%」
および「重量部」を意味する。
【0043】ビニルエステル系樹脂エマルジョンを製膜
して得られる皮膜、ならびにビニルエステル系樹脂エマ
ルジョンおよび耐水化剤からなるビニルエステル系樹脂
エマルジョン組成物を製膜して得られる皮膜について、
その耐煮沸水性および耐溶剤性を以下の方法により測
定、評価した。
【0044】(1)皮膜の耐煮沸水性 ビニルエステル系樹脂エマルジョン、またはビニルエス
テル系樹脂エマルジョンおよび耐水化剤からなるエマル
ジョン組成物を20℃65%RH下で、ポリエチレンテ
レフタレート(以下、PETと略称する)フィルム上に
流延し、7日間乾燥して厚さ500μmの乾燥皮膜を得
た。この皮膜を直径2.5cmに打ち抜いたものを試料
として煮沸水に4時間浸漬した場合の、皮膜の吸水率お
よび溶出率を求めた。 吸水率(%)={(浸漬後の皮膜吸水重量/浸漬前の皮
膜絶乾重量)−1}×100 溶出率(%)={1−(浸漬後の皮膜絶乾重量/浸漬前
の皮膜絶乾重量)}×100 浸漬前の皮膜絶乾重量=浸漬前の皮膜重量(含水)−
{浸漬前の皮膜重量(含水)×皮膜含水率(%)/10
0} *皮膜含水率:皮膜(煮沸水に浸漬する試料とは別の試
料)を、105℃、4時間で絶乾し、皮膜の含水率をあ
らかじめ求める。 *浸漬後の皮膜絶乾重量:浸漬後の皮膜を105℃、4
時間で絶乾した重量。 *浸漬後の皮膜吸水重量:浸漬後の皮膜を水中から引き
上げた後、皮膜についた水分をガーゼで拭き取り秤量。
【0045】(2)皮膜の耐溶剤性 ビニルエステル系樹脂エマルジョン、またはビニルエス
テル系樹脂エマルジョンおよび耐水化剤からなるエマル
ジョン組成物を20℃65%RH下で、PETフィルム
上に流延し、7日間乾燥して厚さ500μmの乾燥皮膜
を得た。この皮膜を直径2.5cmに打ち抜いたものを
試料として20℃アセトンに24時間浸漬した場合の、
皮膜の吸液率を求めた。 吸液率(%)={(浸漬後の皮膜吸液重量/浸漬前の皮
膜絶乾重量)−1}×100 浸漬前の皮膜絶乾重量=浸漬前の皮膜重量(含水)−
{浸漬前の皮膜重量(含水)×皮膜含水率(%)/10
0} *皮膜含水率:皮膜(アセトンに浸漬する試料とは別の
試料)を、105℃、4時間で絶乾し、皮膜の含水率を
あらかじめ求める。 *浸漬後の皮膜絶乾重量:浸漬後の皮膜を105℃、4
時間で絶乾した重量。 *浸漬後の皮膜吸液重量:浸漬後の皮膜をアセトン中か
ら引き上げた後、皮膜についたアセトンをガーゼで拭き
取り秤量。
【0046】また、ビニルエステル系樹脂エマルジョ
ン、ならびにビニルエステル系樹脂エマルジョンおよび
耐水化剤からなるビニルエステル系樹脂エマルジョン組
成物について、その耐煮沸水接着力、放置安定性および
ゲル分を以下の方法により測定、評価した。
【0047】(3)耐煮沸水接着力 ビニルエステル系樹脂エマルジョン、またはビニルエス
テル系樹脂エマルジョンおよび耐水化剤からなるエマル
ジョン組成物を、ツガ材(柾目)に150g/m塗布
し、貼り合わせて7kg/cmの荷重で16時間圧締
した。その後、解圧し、20℃65%RH下で5日間養
生し、試料を得た。その後、試料を煮沸水に4時間浸漬
後、60℃の乾燥機内に16時間放置し、さらに煮沸水
中に4時間浸漬後、20℃水中で冷却し、濡れたままの
状態で圧縮せん断強度を測定した。
【0048】(4)放置安定性 ビニルエステル系樹脂エマルジョンの30℃での粘度η
と、30℃で3か月間放置した後の該エマルジョンの
30℃での粘度ηを20rpmの条件下、B型粘度計
により測定し、30℃で3か月間放置した前後でのエマ
ルジョンの粘度比η/ηを求めた。また、ビニルエ
ステル系樹脂エマルジョンおよび耐水化剤からなるエマ
ルジョン組成物の30℃での粘度ηと、40℃で1か
月間放置した後の該エマルジョン組成物の30℃での粘
度ηを20rpmの条件下、B型粘度計により測定
し、40℃で1か月間放置した前後でのエマルジョン組
成物の粘度比η/ηを求めた。
【0049】(5)ゲル分 ビニルエステル系樹脂エマルジョン、またはビニルエス
テル系樹脂エマルジョンおよび耐水化剤からなるエマル
ジョン組成物を20℃65%RH下で、PETフィルム
上に流延し、7日間乾燥させて厚さ500μmの乾燥皮
膜を得た。この皮膜を直径2.5cmに打ち抜いたもの
を試料として、アセトンにて24時間ソックスレー抽出
し、さらに煮沸水中で24時間抽出を行い、抽出後の皮
膜の不溶分(ゲル分)を求めた。 ゲル分(%)=抽出後の皮膜絶乾重量/抽出前の皮膜絶
乾重量×100 抽出前の皮膜絶乾重量=抽出前の皮膜重量(含水)−
{抽出前の皮膜重量(含水)×皮膜含水率(%)/10
0} *皮膜含水率:皮膜(アセトンおよび煮沸水で抽出する
試料とは別の試料)を、105℃、4時間で絶乾し、皮
膜の含水率をあらかじめ求める。 *抽出後の皮膜絶乾重量:抽出後の皮膜を105℃、4
時間で絶乾した重量。
【0050】合成例1(アミノ酸基含有PVA系重合体
の合成) 撹拌機、還流冷却管、窒素導入管および温度計を備えた
反応器に、酢酸ビニル単量体405部、アリルグリシジ
ルエーテル11部およびメタノール30部を仕込み、窒
素ガスで15分間バブリングして脱気した。別途、メタ
ノール15部に2,2’−アゾビスイソブチロニトリル
4.5部を溶解した開始剤溶液を調製し、窒素ガスのバ
ブリングにより窒素置換した。反応器の昇温を開始し、
内温が60℃となったところで反応器に前記の開始剤溶
液を添加して重合を開始した。60℃で4時間重合した
ところで反応器を冷却して重合を停止した。この時の固
形分濃度は54.8%であった。続いて30℃、減圧下
にメタノールを時々添加しながら未反応の酢酸ビニル単
量体の除去を行い、酢酸ビニル共重合体のメタノール溶
液(濃度44.5%)を得た。この酢酸ビニル共重合体
のプロトンNMR測定から求めたアリルグリシジルエー
テル単位(エポキシ基)の含有量は2.1モル%であ
り、アセトン中の極限粘度測定から求めた粘度平均分子
量は80×10 であった。
【0051】次に、撹拌機、還流冷却管、窒素導入管お
よび温度計を備えた反応器に、上記で得られたエポキシ
基を有する酢酸ビニル共重合体のメタノール溶液(濃度
44.5%)100部を量り取り、15分間窒素ガスで
バブリングした後、システイン12部と水酸化ナトリウ
ム0.2部をメタノール48部に溶解したものを仕込
み、撹拌しながら50℃で2時間反応させた。その後、
40℃に冷却してから濃度10%の水酸化ナトリウムの
メタノール溶液を40部添加し、40℃で5時間放置し
てけん化を行った。けん化終了後、固形分を粉砕し、酢
酸8部を加えて中和してから、48時間メタノールでソ
ックスレー抽出を行い、60℃で20時間以上乾燥して
アミノ酸基含有PVA系重合体(PVA−1)を得た。
PVA−1のプロトンNMR測定から求めたアミノ酸基
の含有量は2.1モル%、ビニルアルコール単位の含有
量(けん化度)は88モル%、JIS K6726に準
じて測定した重合度は1000であった。
【0052】合成例2(アミノ酸基含有PVA系重合体
の合成) 合成例1において、けん化時に濃度10%の水酸化ナト
リウムのメタノール溶液を60部添加した以外は合成例
1と同様にして、アミノ酸基の含有量2.1モル%、け
ん化度99モル%、重合度1000のアミノ酸基含有P
VA系重合体(PVA−2)を得た。
【0053】実施例1 撹拌機、還流冷却管、滴下ロート、窒素導入管および温
度計を備えた1リットルガラス製反応器に、イオン交換
水300g、合成例1で調製したPVA−1(重合度1
000、けん化度88モル%、アミノ酸基含有量2.1
モル%)26g、酢酸ナトリウム0.5gを仕込み、9
5℃で2時間攪拌して完全に溶解し、冷却した後に窒素
置換を行った。200rpmで撹拌しながら60℃に昇
温した後、酒石酸ナトリウムの20%水溶液15gおよ
び5%過酸化水素水30gを2.5時間かけて連続的に
滴下しつつ、酢酸ビニル26gを仕込み、重合を開始し
た。重合開始30分後に初期重合終了を確認し、さらに
酢酸ビニル234gを2時間にわたって連続的に添加し
て重合を完結させ、固形分濃度48.5%のビニルエス
テル系樹脂エマルジョンを得た。このエマルジョン10
0重量部(固形分)に対してジブチルフタレート10部
を添加、混合した後、前述の試験方法により評価した。
結果を表2に示す。
【0054】実施例2 実施例1において、PVA−1を用いる代わりに合成例
2で調製したPVA−2を用いた以外は実施例1と同様
にして、ビニルエステル系樹脂エマルジョンを得た。こ
のエマルジョン100重量部(固形分)に対してジブチ
ルフタレート10部を添加、混合した後、前述の試験方
法により評価した。結果を表2に示す。
【0055】比較例1 実施例1において、PVA−1を用いる代わりにアミノ
酸基を含有しないPVA−3(重合度1000、けん化
度88モル%;(株)クラレ製PVA−210)を用い
た以外は実施例1と同様にして、ビニルエステル系樹脂
エマルジョンを得た。このエマルジョン100重量部
(固形分)に対してジブチルフタレート10部を添加、
混合した後、前述の試験方法により評価した。結果を表
2に示す。
【0056】比較例2 実施例1において、PVA−1を用いる代わりにアミノ
酸基を含有しないPVA−4(重合度1000、けん化
度98.5モル%;(株)クラレ製PVA−110)を
用いた以外は実施例1と同様にして、ビニルエステル系
樹脂エマルジョンを得た。このエマルジョン100重量
部(固形分)に対してジブチルフタレート10部を添
加、混合した後、前述の試験方法により評価した。結果
を表2に示す。
【0057】実施例3 撹拌機、還流冷却管、滴下ロート、窒素導入管および温
度計を備えた1リットルガラス製反応器に、イオン交換
水300g、合成例1で調製したPVA−1(重合度1
000、けん化度88モル%、アミノ酸基含有量2.1
モル%)26g、酢酸ナトリウム0.5gを仕込み、9
5℃で2時間攪拌して完全に溶解し、冷却した後に窒素
置換を行った。200rpmで撹拌しながら60℃に昇
温した後、炭酸水素ナトリウムの1%水溶液10gおよ
び過硫酸カリウムの1%水溶液50gを2.5時間かけ
て連続的に滴下しつつ、酢酸ビニル26gを仕込み、重
合を開始した。重合開始30分後に初期重合終了を確認
し、さらに酢酸ビニル234gを2時間にわたって連続
的に添加して重合を完結させ、固形分濃度48%のビニ
ルエステル系樹脂エマルジョンを得た。このエマルジョ
ン100重量部(固形分)に対してジブチルフタレート
10部を添加、混合した後、前述の試験方法により評価
した。結果を表2に示す。
【0058】比較例3 撹拌機、還流冷却管、滴下ロート、窒素導入管および温
度計を備えた1リットルガラス製反応器に、イオン交換
水300g、合成例1で調製したPVA−1(重合度1
000、けん化度88モル%、アミノ酸基含有量2.1
モル%)65g、酢酸ナトリウム0.5gを仕込み、9
5℃で2時間攪拌して完全に溶解し、冷却した後に窒素
置換を行った。200rpmで撹拌しながら、60℃に
昇温した後、酒石酸ナトリウムの20%水溶液15gお
よび5%過酸化水素水30gを2.5時間かけて連続的
に滴下しつつ、酢酸ビニル26gを仕込み重合を開始し
た。重合開始30分後に初期重合終了を確認し、さらに
酢酸ビニル234gを2時間にわたって連続的に添加し
て重合を完結させ、固形分濃度48.5%のビニルエス
テル系樹脂エマルジョンを得た。このエマルジョン10
0重量部(固形分)に対してジブチルフタレート10部
を添加、混合した後、前述の試験方法により評価した。
結果を表2に示す。
【0059】比較例4 撹拌機、還流冷却管、滴下ロート、窒素導入管および温
度計を備えた1リットルガラス製反応器に、イオン交換
水300g、アセトアセチル基を含有するPVA−5
(重合度1000、けん化度88モル%、アセトアセチ
ル基含有量5モル%)26g、酢酸ナトリウム0.5
g、亜硫酸水素ナトリウム1gを仕込み、95℃で2時
間攪拌して完全に溶解し、冷却した後に窒素置換を行っ
た。200rpmで撹拌しながら、60℃に昇温した
後、酒石酸ナトリウムの20%水溶液15gおよび5%
過酸化水素水30gを2.5時間かけて連続的に滴下し
つつ、酢酸ビニル26gを仕込み、重合を開始した。重
合開始30分後に初期重合終了を確認し、さらに酢酸ビ
ニル234gを2時間にわたって連続的に添加して重合
を完結させ、固形分濃度48.5%のビニルエステル系
樹脂エマルジョンを得た。このエマルジョン100重量
部(固形分)に対してジブチルフタレート10部を添
加、混合した後、前述の試験方法により評価した。結果
を表2に示す。
【0060】比較例5 撹拌機、還流冷却管、滴下ロート、窒素導入管および温
度計を備えた1リットルガラス製反応器に、イオン交換
水300g、カルボキシル基を含有するPVA−6(重
合度1000、けん化度88モル%、カルボキシル基含
有量2モル%)26g、酢酸ナトリウム0.5gを仕込
み、95℃で2時間攪拌して完全に溶解し、冷却した後
に窒素置換を行った。200rpmで撹拌しながら、6
0℃に昇温した後、酒石酸ナトリウムの20%水溶液1
5gおよび5%過酸化水素水30gを2.5時間かけて
連続的に滴下しつつ、酢酸ビニル26gを仕込み、重合
を開始した。重合開始30分後に初期重合終了を確認
し、さらに酢酸ビニル234gを2時間にわたって連続
的に添加して重合を完結させ、固形分濃度48%のビニ
ルエステル系樹脂エマルジョンを得た。このエマルジョ
ン100重量部(固形分)に対してジブチルフタレート
10部を添加、混合した後、前述の試験方法により評価
した。結果を表2に示す。
【0061】比較例6 撹拌機、還流冷却管、滴下ロート、窒素導入管および温
度計を備えた1リットルガラス製反応器に、イオン交換
水300g、合成例1で調製したPVA−1(重合度1
000、けん化度88モル%、アミノ酸基含有量2.1
モル%)26g、酢酸ナトリウム0.5gを仕込み、9
5℃で2時間攪拌して完全に溶解し、冷却した後に窒素
置換を行った。200rpmで撹拌しながら60℃に昇
温した後、酒石酸ナトリウムの20%水溶液0.10g
および5%過酸化水素水0.21gを30分間かけて連
続的に滴下しつつ、酢酸ビニル26gを仕込み、重合を
開始した。重合開始30分後に初期重合終了を確認し、
さらに酒石酸ナトリウムの20%水溶液0.92gおよ
び5%過酸化水素水1.84gを2時間かけて連続的に
滴下しつつ、酢酸ビニル234gを2時間にわたって連
続的に添加して重合を完結させ、固形分濃度48.5%
のビニルエステル系樹脂エマルジョンを得た。このエマ
ルジョン100重量部(固形分)に対してジブチルフタ
レート10部を添加、混合した後、前述の試験方法によ
り評価した。結果を表2に示す。
【0062】実施例4 撹拌機、還流冷却管、滴下ロート、窒素導入管および温
度計を備えた1リットルガラス製反応器に、イオン交換
水300g、合成例1で調製したPVA−1(重合度1
000、けん化度88モル%、アミノ酸基含有量2.1
モル%)26g、酢酸ナトリウム0.5gを仕込み、9
5℃で2時間攪拌して完全に溶解し、冷却した後に窒素
置換を行った。200rpmで撹拌しながら60℃に昇
温した後、酒石酸ナトリウムの20%水溶液1.5gお
よび5%過酸化水素水3.1gを一括添加し、次いで酢
酸ビニル26gを仕込み、重合を開始した。重合開始3
0分後に初期重合終了を確認し、さらに酒石酸ナトリウ
ムの20%水溶液1.9gおよび5%過酸化水素水3.
7gを2時間かけて連続的に滴下しつつ、酢酸ビニル2
34gを2時間にわたって連続的に添加して重合を完結
させ、固形分濃度48.5%のビニルエステル系樹脂エ
マルジョンを得た。このエマルジョン100重量部(固
形分)に対してジブチルフタレート10部を添加、混合
した後、前述の試験方法により評価した。結果を表2に
示す。
【0063】比較例7 実施例4において、PVA−1を用いる代わりにアミノ
酸基を含有しないPVA−3(重合度1000、けん化
度88モル%;(株)クラレ製PVA−210)を用い
た以外は実施例4と同様にして、ビニルエステル系樹脂
エマルジョンを得た。このエマルジョン100重量部
(固形分)に対してジブチルフタレート10部を添加、
混合した後、前述の試験方法により評価した。結果を表
2に示す。
【0064】実施例5 実施例4において、PVA−1の使用量を19.5gに
変更した以外は実施例4と同様にして、ビニルエステル
系樹脂エマルジョンを得た。このエマルジョン100重
量部(固形分)に対してジブチルフタレート10部を添
加、混合した後、前述の試験方法により評価した。結果
を表2に示す。
【0065】実施例6 撹拌機、還流冷却管、滴下ロート、窒素導入管および温
度計を備えた1リットルガラス製反応器に、イオン交換
水300g、合成例1で調製したPVA−1(重合度1
000、けん化度88モル%、アミノ酸基含有量2.1
モル%)19.5g、酢酸ナトリウム0.5gを仕込
み、95℃で2時間攪拌して完全に溶解し、冷却した後
に窒素置換を行った。200rpmで撹拌しながら60
℃に昇温した後、炭酸水素ナトリウムの1%水溶液2.
0gおよび過硫酸カリウムの1%水溶液9.8gを一括
添加し、次いで酢酸ビニル26gを仕込み、重合を開始
した。重合開始30分後に初期重合終了を確認し、さら
に炭酸水素ナトリウムの1%水溶液7.9gおよび過硫
酸カリウムの1%水溶液40gを2時間かけて連続的に
滴下しつつ、酢酸ビニル234gを2時間にわたって連
続的に添加して重合を完結させ、固形分濃度48%のビ
ニルエステル系樹脂エマルジョンを得た。このエマルジ
ョン100重量部(固形分)に対してジブチルフタレー
ト10部を添加、混合した後、前述の試験方法により評
価した。結果を表2に示す。
【0066】実施例7 撹拌機、還流冷却管、滴下ロート、窒素導入管および温
度計を備えた1リットルガラス製反応器に、イオン交換
水300g、合成例1で調製したPVA−1(重合度1
000、けん化度88モル%、アミノ酸基含有量2.1
モル%)26g、酢酸ナトリウム0.5gを仕込み、9
5℃で2時間攪拌して完全に溶解し、冷却した後に窒素
置換を行った。200rpmで撹拌しながら60℃に昇
温した後、酒石酸ナトリウムの20%水溶液0.31g
および5%過酸化水素水0.62gを一括添加し、次い
で酢酸ビニル26gを仕込み、重合を開始した。重合開
始30分後に初期重合終了を確認し、さらに酒石酸ナト
リウムの20%水溶液1.8gおよび5%過酸化水素水
3.5gを2時間かけて連続的に滴下しつつ、酢酸ビニ
ル234gを2時間にわたって連続的に添加して重合を
完結させ、固形分濃度48.5%のビニルエステル系樹
脂エマルジョンを得た。このエマルジョン100重量部
(固形分)に対してジブチルフタレート10部を添加、
混合した後、前述の試験方法により評価した。結果を表
2に示す。
【0067】実施例8 撹拌機、還流冷却管、滴下ロート、窒素導入管および温
度計を備えた1リットルガラス製反応器に、イオン交換
水300g、合成例1で調製したPVA−1(重合度1
000、けん化度88モル%、アミノ酸基含有量2.1
モル%)26g、酢酸ナトリウム0.5gを仕込み、9
5℃で2時間攪拌して完全に溶解し、冷却した後に窒素
置換を行った。200rpmで撹拌しながら60℃に昇
温した後、酒石酸ナトリウムの20%水溶液2.8gお
よび5%過酸化水素水5.5gを一括添加し、次いで酢
酸ビニル26gを仕込み、重合を開始した。重合開始3
0分後に初期重合終了を確認し、さらに酒石酸ナトリウ
ムの20%水溶液6.5gおよび5%過酸化水素水13
gを2時間かけて連続的に滴下しつつ、酢酸ビニル23
4gを2時間にわたって連続的に添加して重合を完結さ
せ、固形分濃度48.5%のビニルエステル系樹脂エマ
ルジョンを得た。このエマルジョン100重量部(固形
分)に対してジブチルフタレート10部を添加、混合し
た後、前述の試験方法により評価した。結果を表2に示
す。
【0068】比較例8 撹拌機、還流冷却管、滴下ロート、窒素導入管および温
度計を備えた1リットルガラス製反応器に、イオン交換
水300g、合成例1で調製したPVA−1(重合度1
000、けん化度88モル%、アミノ酸基含有量2.1
モル%)26g、酢酸ナトリウム0.5gを仕込み、9
5℃で2時間攪拌して完全に溶解し、冷却した後に窒素
置換を行った。200rpmで撹拌しながら60℃に昇
温した後、酒石酸ナトリウムの20%水溶液3.9gお
よび5%過酸化水素水7.8gを一括添加し、次いで酢
酸ビニル26gを仕込み、重合を開始したが、重合開始
30分以内に系が不安定化したため、重合を中止した。
【0069】比較例9 撹拌機、還流冷却管、滴下ロート、窒素導入管および温
度計を備えた1リットルガラス製反応器に、イオン交換
水300g、合成例1で調製したPVA−1(重合度1
000、けん化度88モル%、アミノ酸基含有量2.1
モル%)26g、酢酸ナトリウム0.5gを仕込み、9
5℃で2時間攪拌して完全に溶解し、冷却した後に窒素
置換を行った。200rpmで撹拌しながら60℃に昇
温した後、酒石酸ナトリウムの20%水溶液2.3gお
よび5%過酸化水素水4.5gを一括添加し、次いで酢
酸ビニル26gを仕込み、重合を開始した。重合開始3
0分後に初期重合終了を確認し、さらに酒石酸ナトリウ
ムの20%水溶液27gおよび5%過酸化水素水53g
を2時間かけて連続的に滴下しつつ、酢酸ビニル234
gを2時間にわたって連続的に添加して重合を完結させ
たが、重合終了後に系がゲル化した。
【0070】比較例10 実施例4において、PVA−1を用いる代わりにアセト
アセチル基を含有するPVA−5(重合度1000、け
ん化度88モル%、アセトアセチル基含有量5モル%)
を用いた以外は実施例4と同様にして、ビニルエステル
系樹脂エマルジョンを得た。このエマルジョン100重
量部(固形分)に対してジブチルフタレート10部を添
加、混合した後、前述の試験方法により評価した。結果
を表2に示す。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】実施例9 実施例1において得られたビニルエステル系樹脂エマル
ジョン100部(固形分)に対してジブチルフタレート
10部を添加、混合し、さらに耐水化剤として硝酸アル
ミニウム・9水和物1.3部を添加、混合してビニルエ
ステル系樹脂エマルジョン組成物を得た後、前述の試験
方法により評価した。結果を表3に示す。
【0074】実施例10 実施例1において得られたビニルエステル系樹脂エマル
ジョン100部(固形分)に対してジブチルフタレート
10部を添加、混合し、さらに耐水化剤としてエチレン
グリコールジグリシジルエーテル2部を添加、混合して
ビニルエステル系樹脂エマルジョン組成物を得た後、前
述の試験方法により評価した。結果を表3に示す。
【0075】実施例11 実施例1において得られたビニルエステル系樹脂エマル
ジョン100部(固形分)に対してジブチルフタレート
10部を添加、混合し、さらに耐水化剤としてグリオキ
ザール1部を添加、混合してビニルエステル系樹脂エマ
ルジョン組成物を得た後、前述の試験方法により評価し
た。結果を表3に示す。
【0076】実施例12 実施例1において得られたビニルエステル系樹脂エマル
ジョン100部(固形分)に対してジブチルフタレート
10部を添加、混合し、さらに耐水化剤として硝酸アル
ミニウム・9水和物1.3部およびエチレングリコール
ジグリシジルエーテル2部を添加、混合してビニルエス
テル系樹脂エマルジョン組成物を得た後、前述の試験方
法により評価した。結果を表3に示す。
【0077】比較例11 比較例1において得られたビニルエステル系樹脂エマル
ジョン100部(固形分)に対してジブチルフタレート
10部を添加、混合し、さらに耐水化剤として硝酸アル
ミニウム・9水和物1.3部を添加、混合してビニルエ
ステル系樹脂エマルジョン組成物を得た後、前述の試験
方法により評価した。結果を表3に示す。
【0078】実施例13 撹拌機、還流冷却管、滴下ロート、窒素導入管および温
度計を備えた1リットルガラス製反応器に、イオン交換
水300g、合成例1で調製したPVA−1(重合度1
000、けん化度88モル%、アミノ酸基含有量2.1
モル%)26g、酢酸ナトリウム0.5gを仕込み、9
5℃で2時間攪拌して完全に溶解し、冷却した後に窒素
置換を行った。200rpmで撹拌しながら60℃に昇
温した後、酒石酸ナトリウムの20%水溶液15gおよ
び5%過酸化水素水30gを2.5時間かけて連続的に
滴下しつつ、酢酸ビニル26gおよびアクリル酸0.2
6gを仕込み、重合を開始した。重合開始30分後に初
期重合終了を確認し、さらに酢酸ビニル234gおよび
アクリル酸2.34gを2時間にわたって連続的に添加
して重合を完結させ、固形分濃度49%のビニルエステ
ル系樹脂エマルジョンを得た。前述の試験方法により評
価したこのエマルジョンのゲル分は76%であった。こ
のエマルジョン100重量部(固形分)に対してジブチ
ルフタレート10部を添加、混合し、さらに耐水化剤と
して硝酸アルミニウム・9水和物1.3部を添加、混合
してビニルエステル系樹脂エマルジョン組成物を得た
後、前述の試験方法により評価した。結果を表3に示
す。
【0079】実施例14 実施例13において得られたビニルエステル系樹脂エマ
ルジョン100部(固形分)に対してジブチルフタレー
ト10部を添加、混合し、さらに耐水化剤として硝酸ア
ルミニウム・9水和物1.3部およびエチレングリコー
ルジグリシジルエーテル2部を添加、混合してビニルエ
ステル系樹脂エマルジョン組成物を得た後、前述の試験
方法により評価した。結果を表3に示す。
【0080】比較例12 実施例13において、PVA−1を用いる代わりにアミ
ノ酸基を含有しないPVA−3(重合度1000、けん
化度88モル%;(株)クラレ製PVA−210)を用
いた以外は実施例13と同様にして、ビニルエステル系
樹脂エマルジョンを得た。前述の試験方法により評価し
たこのエマルジョンのゲル分は28%であった。このエ
マルジョン100重量部(固形分)に対してジブチルフ
タレート10部を添加、混合し、さらに耐水化剤として
硝酸アルミニウム・9水和物1.3部を添加、混合して
ビニルエステル系樹脂エマルジョン組成物を得た後、前
述の試験方法により評価した。結果を表3に示す。
【0081】実施例15 実施例4において得られたビニルエステル系樹脂エマル
ジョン100部(固形分)に対してジブチルフタレート
10部を添加、混合し、さらに耐水化剤として硝酸アル
ミニウム・9水和物1.3部を添加、混合してビニルエ
ステル系樹脂エマルジョン組成物を得た後、前述の試験
方法により評価した。結果を表3に示す。
【0082】実施例16 実施例4において得られたビニルエステル系樹脂エマル
ジョン100部(固形分)に対してジブチルフタレート
10部を添加、混合し、さらに耐水化剤としてエチレン
グリコールジグリシジルエーテル2部を添加、混合して
ビニルエステル系樹脂エマルジョン組成物を得た後、前
述の試験方法により評価した。結果を表3に示す。
【0083】実施例17 実施例4において得られたビニルエステル系樹脂エマル
ジョン100部(固形分)に対してジブチルフタレート
10部を添加、混合し、さらに耐水化剤としてグリオキ
ザール1部を添加、混合してビニルエステル系樹脂エマ
ルジョン組成物を得た後、前述の試験方法により評価し
た。結果を表3に示す。
【0084】実施例18 実施例4において得られたビニルエステル系樹脂エマル
ジョン100部(固形分)に対してジブチルフタレート
10部を添加、混合し、さらに耐水化剤として硝酸アル
ミニウム・9水和物1.3部およびエチレングリコール
ジグリシジルエーテル2部を添加、混合してビニルエス
テル系樹脂エマルジョン組成物を得た後、前述の試験方
法により評価した。結果を表3に示す。
【0085】比較例13 比較例4において得られたビニルエステル系樹脂エマル
ジョン100部(固形分)に対してジブチルフタレート
10部を添加、混合し、さらに耐水化剤としてグリオキ
ザール1部を添加、混合してビニルエステル系樹脂エマ
ルジョン組成物を得た後、前述の試験方法により評価し
た。結果を表3に示す。
【0086】比較例14 比較例5において得られたビニルエステル系樹脂エマル
ジョン100部(固形分)に対してジブチルフタレート
10部を添加、混合し、さらに耐水化剤としてポリアミ
ドエピクロルヒドリン樹脂(日本PMC(株)製WS5
25)30部を添加、混合してビニルエステル系樹脂エ
マルジョン組成物を得た後、前述の試験方法により評価
した。結果を表3に示す。
【0087】
【表3】
【0088】
【発明の効果】本発明のビニルエステル系樹脂エマルジ
ョンは、エマルジョンから製膜してなる皮膜の耐煮沸水
性が高く、また、常温および高温におけるエマルジョン
の放置安定性に優れており、木工用接着剤、合板用接着
剤などとして広く好適に使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 63/00 C08L 63/00 A C09J 129/04 C09J 129/04 129/10 129/10 131/02 131/02 139/00 139/00 141/00 141/00 163/00 163/00 Fターム(参考) 4J002 BF011 BF021 CD012 CD022 CD052 CD062 CD102 CD122 CD162 CD182 DD076 DG046 EE016 GJ01 4J011 KA16 KB09 KB29 4J040 DD052 DE011 DH012 EC002 EJ012 GA13 HA126 JA03 KA38 LA07 LA08 LA11 MA08 4J100 AD02P AE18Q AL10Q AM21Q AQ01Q BA03H BA30H BA32Q BA51H BC43Q BC54Q CA04 HA61 HC45 HC47 HC69 JA03

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビニルエステル系単量体単位からなる重
    合体を分散質とし、分子内にアミノ酸基を有する単量体
    単位を0.1〜10モル%含有し、けん化度が70モル
    %以上であるビニルアルコール系重合体を分散剤とし、
    20℃で皮膜化した場合にゲル分がエマルジョンの固形
    分に対して50重量%以上であるビニルエステル系樹脂
    エマルジョン。
  2. 【請求項2】 ビニルエステル系樹脂エマルジョンを製
    膜して得た皮膜を煮沸水中に4時間浸漬したとき、溶出
    率が10%未満である請求項1に記載のビニルエステル
    系樹脂エマルジョン。
  3. 【請求項3】 ビニルエステル系樹脂エマルジョンの3
    0℃での粘度ηと、30℃で3か月間放置した後の該
    エマルジョンの30℃での粘度ηとの比η /η
    3以下である請求項1または2に記載のビニルエステル
    系樹脂エマルジョン。
  4. 【請求項4】 アミノ酸基を含有する単量体単位が一般
    式(I)で表される請求項1〜3のいずれか1項に記載
    のビニルエステル系樹脂エマルジョン。 【化1】 (ここで、R、R、R、RおよびRは、それ
    ぞれ水素原子または炭素数8以下の置換基を有していて
    もよい炭化水素基を表し、Aは2価の炭化水素基、また
    は窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少な
    くとも1種の原子を含む2価の炭化水素基を、Sは硫黄
    原子を、Xはアミノ酸基を含有する1価の基をそれぞれ
    表す。)
  5. 【請求項5】 ビニルエステル系単量体を乳化重合する
    に際し; (a)分子内にアミノ酸基を有する単量体単位を0.1
    〜10モル%含有し、けん化度が70モル%以上である
    ビニルアルコール系重合体を分散剤として使用し; (b)過酸化水素、過硫酸アンモニウムおよび過硫酸カ
    リウムから選ばれる少なくとも1種の重合開始剤を使用
    し; (c)重合初期において、ビニルエステル系単量体を単
    量体全量の5〜20重量%仕込み、かつビニルエステル
    系単量体の初期仕込み量に対してモル比で0.005〜
    0.025となる量の重合開始剤を一括添加する;こと
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のビニ
    ルエステル系樹脂エマルジョンの製造方法。
  6. 【請求項6】 過酸化水素、過硫酸アンモニウムおよび
    過硫酸カリウムから選ばれる少なくとも1種の重合開始
    剤の使用量が、ビニルエステル系単量体に対してモル比
    で0.001〜0.01である請求項5に記載のビニル
    エステル系樹脂エマルジョンの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のビ
    ニルエステル系樹脂エマルジョンおよび耐水化剤からな
    るビニルエステル系樹脂エマルジョン組成物。
  8. 【請求項8】 耐水化剤が多価エポキシ化合物、アルデ
    ヒド化合物およびアルミニウム化合物から選ばれる少な
    くとも1種の化合物である請求項7に記載のビニルエス
    テル系樹脂エマルジョン組成物。
  9. 【請求項9】 ビニルエステル系樹脂エマルジョンおよ
    び耐水化剤からなるビニルエステル系樹脂エマルジョン
    組成物の30℃での粘度ηと、40℃で1か月間放置
    した後の該エマルジョン組成物の30℃での粘度η
    の比η/η が5以下である請求項7または8に記載
    のビニルエステル系樹脂エマルジョン組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の
    ビニルエステル系樹脂エマルジョンからなる木工用接着
    剤。
  11. 【請求項11】 請求項7〜9のいずれか1項に記載の
    ビニルエステル系樹脂エマルジョン組成物からなる木工
    用接着剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007145990A (ja) * 2005-11-28 2007-06-14 Nippon Zeon Co Ltd ラテックスおよびフィルム
JP2016190204A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 国立大学法人京都工芸繊維大学 クロマトグラフィー用充填剤

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