JP4312448B2 - 接着剤組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアミノ樹脂系またはフェノール樹脂系接着剤組成物に関する。さらに詳しくは、木材接着などの各種用途で要求される耐水性、初期接着性、耐老化性、粘度安定性に優れ、かつ経時的な着色の問題のないアミノ樹脂系またはフェノール樹脂系接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、尿素樹脂、メラミン樹脂もしくはアニリンアルデヒド樹脂などのアミノ樹脂またはフェノール樹脂の初期縮合物は、比較的接着時の耐水性が高いことから、主に合板、家具などの木材製品に対する優れた接着剤として知られている。一般にこれらの樹脂は、初期縮合物の状態で水溶液として使用されるために、使用時における粘度が総じて低く、仮接着性に欠けるという作業性能上の問題点を有している。そのためこれらのアミノ樹脂系またはフェノール樹脂系接着剤に対して、接着後の接着性能もさることながら、作業性に対する要求が高くなってきている。
上記要求に対して、該樹脂の初期接着力を改善する目的で尿素、メラミンまたはフェノールなどとホルムアルデヒドとの縮合反応に際し、反応系にカルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール(以下、PVAと略記することがある)などの水溶性高分子を添加して樹脂を変性する方法が知られている。この方法によって樹脂の仮接着性は改善され、耐老化性も向上する。しかしながら、この方法には樹脂液の安定性低下に伴い可使時間が短縮し、さらに長時間保存後に樹脂液の増粘、接着力低下が起こるという欠点があり、上記要求を到底満足しうるものではなかった。
さらに、アミノ基を有するPVAを用いる接着剤組成物が提案され、これにより上記問題点が大幅に改善された(例えば、特許文献1などを参照)。しかしながら、該接着剤組成物はPVAがアミノ基を有するがゆえに、経時的な着色が起こる問題点を有していることが明らかとなった。
【0003】
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
【特許文献1】
特開平11−116926号公報
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明はこれら従来技術によるアミノ樹脂系またはフェノール樹脂系接着剤の欠点を解消し、耐水性、初期接着性、耐老化性、粘度安定性に優れ、かつ経時的な着色の問題のない接着剤組成物を提供することを目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の従来技術によるアミノ樹脂系またはフェノール樹脂系接着剤の欠点を解消するために種々検討した結果、一般式(I)で表される構造単位を有するビニルアルコール系重合体を含有することを特徴とするアミノ樹脂系またはフェノール樹脂系接着剤組成物が上記課題を解決するものであることを見出し、本発明を完成するに至った。以下、本発明では、一般式(I)で表される構造単位に基づくアミノ酸基を有するビニルアルコール系重合体を単にアミノ酸基を有するビニルアルコール系重合体と呼ぶ。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の接着剤組成物を構成するアミノ酸基を有するビニルアルコール系重合体(以下、アミノ酸基含有PVA系重合体と略称することがある)は、アミノ酸基を含有するビニルアルコール系重合体であればそれ以外の分子構造については特に制限されるものではない。該アミノ酸基含有PVA系重合体のアミノ酸基含有量は特に制限されないが、通常、アミノ酸基を有する単量体単位の含有量は0.1〜10モル%、好ましくは0.3〜8モル%である。アミノ酸基を有する単量体単位が0.1モル%未満ではPVA系重合体にアミノ酸基を導入したことによる効果が十分に発現せず、10モル%を超えるとアミノ樹脂系またはフェノール樹脂系接着剤組成物を製造する際の縮合反応中にゲル化が生じる懸念がある。該アミノ酸基含有PVA系重合体のけん化度は特に制限されないが、通常、70モル%以上、好ましくは80〜99モル%、さらに好ましくは85〜98モル%である。また、該アミノ酸基含有PVA系重合体の重合度は特に制限されないが、通常、100〜8000、好ましくは200〜5000である。
【0007】
本発明の接着剤組成物に用いられるアミノ酸基含有PVA系重合体は、アミノ酸基を有する単量体単位を除くと、実質的にビニルアルコール単位またはビニルアルコール単位とビニルエステル単位から構成される。ここで、ビニルエステル単位としては、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニルなどに由来する単量体単位が挙げられ、通常、酢酸ビニル単位である。
【0008】
本発明の接着剤組成物に用いられるアミノ酸基含有PVA系重合体は、本発明の効果を損なわない限り、ビニルエステル単位、ビニルアルコール単位およびアミノ酸基を有する単量体単位以外の単量体単位を1種類以上有していてもよい。そのような単量体単位としては、エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン;塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレンなどのハロゲン化オレフィン;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのメタクリル酸エステル;アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミドなどのアクリルアミド系単量体;メタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミドなどのメタクリルアミド系単量体;N−ビニルピロリドン;アクリロニトリル、メタクリロニトリル;スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系単量体;アクリル酸、メタクリル酸、(無水)フマル酸、(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸などの(無水)カルボン酸基を有する単量体;アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アクリル酸スルホプロピル、メタクリル酸スルホプロピル、p−スチレンスルホン酸などのスルホン酸基を有する単量体およびそのナトリウムまたはカリウム塩;アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルなどのアミノ基を有する単量体およびその4級化物;エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテルなどのビニルエーテル系単量体;ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどのジエン系単量体に由来する単量体単位が挙げられる。
また、前記のアミノ酸基含有PVA系重合体は、チオール酢酸、メルカプトプロピオン酸などのチオール化合物の存在下で、酢酸ビニルなどのビニルエステル系単量体を重合することによって得られる末端に官能基を有するものでもよい。
【0009】
前記のアミノ酸基含有PVA系重合体は様々な方法により得ることができる。その製造方法としては(1)アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基を有する単量体および酢酸ビニルなどのビニルエステル系単量体を共重合させて、側鎖にエポキシ基を有するビニルエステル系重合体を製造し、さらに該重合体の側鎖に存在するエポキシ基とアミノ酸基を有するチオール化合物との間で水酸化ナトリウムなどを触媒として付加反応を行わせて、該重合体の側鎖にアミノ酸基を導入した後、該重合体をけん化する方法、(2)ビニルアルコール系重合体の水酸基と反応しうる官能基およびアミノ酸基を有する化合物をビニルアルコール系重合体に反応させる方法などが挙げられる。
中でも、アミノ酸基の導入に用いられる官能基を有する化合物の工業的入手性およびコスト、ならびに官能基導入反応の収率などを考慮すると、前記(1)の製造方法が好ましい。
【0010】
前記(1)の製造方法において、エポキシ基を有する単量体としては、アリルグリシジルエーテル、メタリルグリシジルエーテル、1,2−エポキシ−5−ヘキセン、1,2−エポキシ−7−オクテン、1,2−エポキシ−9−デセン、8−ヒドロキシ−6,7−エポキシ−1−オクテン、8−アセトキシ−6,7−エポキシ−1−オクテン、N−(2,3−エポキシ)プロピルアクリルアミド、N−(2,3−エポキシ)プロピルメタクリルアミド、4−アクリルアミドフェニルグリシジルエーテル、3−アクリルアミドフェニルグリシジルエーテル、4−メタクリルアミドフェニルグリシジルエーテル、3−メタクリルアミドフェニルグリシジルエーテル、N−グリシドキシメチルアクリルアミド、N−グリシドキシメチルメタクリルアミド、N−グリシドキシエチルアクリルアミド、N−グリシドキシエチルメタクリルアミド、N−グリシドキシプロピルアクリルアミド、N−グリシドキシプロピルメタクリルアミド、N−グリシドキシブチルアクリルアミド、N−グリシドキシブチルメタクリルアミド、4−アクリルアミドメチル−2,5−ジメチル−フェニルグリシジルエーテル、4−メタクリルアミドメチル−2,5−ジメチル−フェニルグリシジルエーテル、アクリルアミドプロピルジメチル(2,3−エポキシ)プロピルアンモニウムクロリド、メタクリルアミドプロピルジメチル(2,3−エポキシ)プロピルアンモニウムクロリド、メタクリル酸グリシジルなどが用いられる。
【0011】
前記(1)の製造方法において、アミノ酸基を有するチオール化合物としては、システイン、ぺニシルアミン、グルタチオン、N−メチルシステイン、N,N−ジメチルシステインなどが例示される。また、これらの化合物の塩、酢酸エステルおよび安息香酸エステルなどのエステル誘導体ならびにチオエステル誘導体も使用できる。
【0012】
前記(1)の製造方法において、エポキシ基を有する単量体およびビニルエステル系単量体の重合法としては溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法など従来公知の方法が適用できる。
該重合法に用いられる重合開始剤としては、重合方法に応じてアゾ系開始剤、過酸化物系開始剤、レドックス系開始剤などが適宜選ばれる。アゾ系開始剤としては2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)および2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)などが挙げられ、過酸化物系開始剤としてはジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネートおよびジエトキシエチルパーオキシジカーボネートなどのパーカーボネート化合物;t−ブチルパーオキシネオデカネート、α−クミルパーオキシネオデカネートおよびt−ブチルパーオキシデカネートなどのパーエステル化合物;アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシド、ならびに2,4,4−トリメチルペンチル−2−パーオキシフェノキシアセテートなどが挙げられる。さらには上記開始剤に過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素などを組み合わせたものも開始剤として使用できる。また、レドックス系開始剤としては上記の過酸化物と亜硫酸水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酒石酸、L−アスコルビン酸およびロンガリットなどの還元剤とを組み合わせたものが挙げられる。
【0013】
前記(1)の製造方法において、チオール基もしくはチオエステル基とエポキシ基との反応は、無溶媒で、またはチオール基もしくはチオエステル基を有する化合物およびエポキシ基を有する化合物を溶解もしくは膨潤させる溶媒中で実施される。このような溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノールなどのアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル類;n−ヘキサンなどの炭化水素類が挙げられ、これらの溶媒は単独でまたは2種以上を混合して使用される。
反応条件は、エポキシ基を有する化合物の構造やチオール基もしくはチオエステル基を有する化合物の構造により異なるが、通常、溶媒を使用する場合においては、ポリマー濃度5〜90%、チオール基またはチオエステル基/エポキシ基=1.0〜5.0(モル比)、反応温度0〜250℃、反応時間0.01〜20時間である。ここで、チオール基とエポキシ基とを反応させる場合には、トリエチルアミン、ピリジンなどの3級アミン;トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィンなどのホスフィン;水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属の水酸化物;テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、ナトリウムメトキシドなどの塩基性化合物が、チオエステル基とエポキシ基とを反応させる場合には、トリブチルアンモニウムクロリド、トリブチルアンモニウムブロミドなどの4級アンモニウム塩が、それぞれ反応触媒として有効である。また、チオール基の酸化を防止するために、反応系を脱気または窒素置換したり、酸化防止剤などを添加したりすることもできる。
【0014】
前記(1)の製造方法において、チオール基またはチオエステル基とエポキシ基との反応の後、ビニルエステル系重合体のけん化反応を行う際には、通常のビニルエステル系重合体のけん化に用いられる塩基性触媒または酸触媒を用いたけん化反応がそのまま適用できる。すなわち、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシドなどの塩基性触媒やp−トルエンスルホン酸などの酸性触媒を用い、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類またはエチレングリコールなどのグリコール類を溶媒とするけん化反応が適用可能である。ここで、上記のけん化反応の溶媒には、ビニルエステル系重合体や触媒の溶解性を向上させるために、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トルエン、アセトン、水などの溶媒を適宜混合してもよい。けん化反応の条件は、使用するビニルエステル系重合体の構造や目的とするビニルアルコール系重合体のけん化度によって適宜調整されるが、通常、けん化反応触媒/重合体中のビニルエステル系単量体単位=0.001〜1.2(モル比)、反応温度20〜180℃、反応時間0.1〜20時間の範囲で実施される。
【0015】
前記(1)の製造方法で得られるアミノ酸基含有PVA系重合体は、主として一般式(I)で表される構造単位を分子鎖中に有する。
【0016】
【化2】
Figure 0004312448
【0017】
ここで、R、R、R、RおよびRは、それぞれ水素原子または置換基を有していてもよい炭素数8以下の炭化水素基を表し、Aは2価の炭化水素基、または窒素原子、酸素原子、硫黄原子を少なくとも1種含む2価の炭化水素基を、Sは硫黄原子を、Xはアミノ酸基を含有する1価の基をそれぞれ表す。
【0018】
一般式(I)で表される単位中のR、R、R、RおよびRは、それぞれ水素原子または置換基を有していてもよい炭素数8以下の炭化水素基であればその構造に特に制限はなく、その炭化水素基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基などの脂肪族炭化水素基;シクロヘキシル基などの脂環式炭化水素基;フェニル基、ベンジル基、トルイル基などの芳香族炭化水素基などが例示される。
【0019】
一般式(I)で表される単位中のAは、2価の炭化水素基、または窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1種の原子を含む2価の炭化水素基であればその構造に特に制限はなく、−(CHCH−(n=1〜10、好適には1〜8)、−CHOCH−、−OCH−、−CONH−φ−OCH−、−CONHCH−、−CONHCHOCH−、−CONHCHOCHCH−、−CONHCHOCHCHCH−、−CONHCHOCHCHCHCH−、−CONHCH−φ(CH−CH−などが例示される(なお、φはフェニレン基を意味する)。
【0020】
本発明の接着剤組成物を構成するアミノ樹脂は、アミノ化合物とアルデヒド類の縮合反応により得られるものである。縮合反応に供されるアミノ化合物としては、例えばメラミン、尿素、チオ尿素、ジシアンジアミド、ベンゾグアナミン、アセトグアナミンなどが挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。また、アルデヒド類としては、ホルムアルデヒドが水溶液またはアルコール溶液の形で用いられるほか、縮合反応条件下においてホルムアルデヒドを発生しうる化合物、例えばパラホルムアルデヒド、ヘキサメチレンテトラミンなどが同様に用いられる。
【0021】
前記のアミノ樹脂を製造する際には、従来公知の一般的なアミノ樹脂系接着剤の製法が適用される。アミノ化合物に対するアルデヒド類のモル比は特に制限されないが、通常0.5〜10、好ましくは1〜5、さらに好ましくは1.5〜3の範囲である。反応温度も特に制限されないが、通常50〜90℃で行われる。
【0022】
本発明の接着剤組成物を構成するフェノール樹脂は、フェノール化合物とアルデヒド類の縮合反応により得られるものである。縮合反応に供されるフェノール化合物としては、例えばフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、サリゲニン、2,3,5−トリメチルフェノール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、p−フェニルフェノール、p−(t−ブチル)フェノール、ビスフェノールA、レゾルシノールなどが挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。また、アルデヒド類としては、ホルムアルデヒドが水溶液またはアルコール溶液の形で用いられるほか、縮合反応条件下においてホルムアルデヒドを発生しうる化合物、例えばパラホルムアルデヒド、ヘキサメチレンテトラミンなどが同様に用いられる。
【0023】
前記のフェノール樹脂を製造する際には、従来公知の一般的なフェノール樹脂系接着剤の製法が適用される。フェノール化合物に対するアルデヒド類のモル比は特に制限されないが、通常0.5〜5、好ましくは1〜4、さらに好ましくは1.5〜3の範囲である。触媒としては水酸化ナトリウム、アンモニアなどの各種アルカリ性化合物を用いることができる。触媒の使用量は特に制限されないが、通常、フェノール化合物に対してモル比で0.005〜1、好ましくは0.01〜0.8である。反応温度も特に制限されないが、通常50〜90℃で行われる。
【0024】
また、本発明の接着剤組成物を構成するアミノ樹脂またはフェノール樹脂は、アミノ化合物およびフェノール化合物とアルデヒド類との縮合反応で得られるアミノ−フェノール樹脂も包含する。該アミノ−フェノール樹脂の製法は、前記のアミノ樹脂系およびフェノール樹脂系接着剤の製法に準ずる。
【0025】
本発明の接着剤組成物において、アミノ酸基含有PVA系重合体は、アミノ樹脂またはフェノール樹脂成分に対して0.05〜50重量%、好適には0.1〜30重量%含有される。アミノ樹脂またはフェノール樹脂成分に対するアミノ酸基含有PVA系重合体の含有量が0.05重量%より少ない場合には、本発明で意図する効果が充分に発現しない。アミノ樹脂またはフェノール樹脂成分に対するアミノ酸基含有PVA系重合体の含有量が50重量%を越える場合には、経済的に不利になるばかりではなく、アミノ樹脂系またはフェノール樹脂系接着剤組成物からなる溶液の粘度安定性が悪くなり作業性が低下する上、該接着剤組成物の耐水性も低下するため好ましくない。
【0026】
本発明の接着剤組成物を製造する際に、アミノ酸基含有PVA系重合体は、アミノ化合物またはフェノール化合物とアルデヒド類との縮合反応系に対して、その反応開始前、反応中または反応後のいずれの時点で添加してもよいが通常、反応開始前または反応中に添加される。アミノ酸基含有PVA系重合体を該縮合反応系に対してその反応開始前、反応中または反応後のいずれの時点で添加した場合でも、アミノ化合物またはフェノール化合物とアルデヒド類とを縮合反応させてアミノ樹脂またはフェノール樹脂を製造する際には、従来公知の一般的なアミノ樹脂系またはフェノール樹脂系接着剤の製法が適用可能である。
【0027】
本発明の接着剤組成物には、従来公知のクレー、炭酸カルシウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛などの顔料;木粉、小麦粉、コーンスターチなどの増量剤および充填剤;カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸またはその塩などの増粘剤を添加しても差し支えない。
また、硬化促進を目的とした触媒、例えば塩化アルミニウム、塩化アンモニウムなどを添加することもできる。
【0028】
本発明の接着剤組成物は、その接着の対象に特に制限はないが、木材用接着剤に好適である。木材用とは合板用のほか建具、家具、運道具、その他の木工製品用を意味する。
【0029】
【実施例】
次に、実施例および比較例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、以下において「部」および「%」は、特に断らない限り重量基準を意味する。
【0030】
合成例1(アミノ酸基含有PVA系重合体の合成)
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管および温度計を備えた反応器に、酢酸ビニル単量体405部、アリルグリシジルエーテル11部およびメタノール30部を仕込み、窒素ガスで15分間バブリングして脱気した。別途、メタノール15部に2,2’−アゾビスイソブチロニトリル4.5部を溶解した開始剤溶液を調製し、窒素ガスのバブリングにより窒素置換した。反応器の昇温を開始し、内温が60℃となったところで、反応器に前記の開始剤溶液を添加して重合を開始した。60℃で4時間重合したところで反応器を冷却して重合を停止した。この時の反応液の固形分濃度は54.8%であった。続いて30℃、減圧下にメタノールを時々添加しながら未反応の酢酸ビニル単量体の除去を行い、酢酸ビニル共重合体のメタノール溶液(濃度44.5%)を得た。
前記メタノール溶液の一部をエーテル中に投入して酢酸ビニル共重合体を回収し、回収した酢酸ビニル共重合体をアセトンに溶解させエーテル中で析出させる再沈精製を2回行った後、40℃で減圧乾燥した。この精製された酢酸ビニル共重合体について、プロトンNMR測定装置(日本電子(株)製;GSX−270)を用いCDClを溶媒とするプロトンNMR測定から求めたアリルグリシジルエーテル単位(エポキシ基)の含有量は2.1モル%であり、アセトン中の極限粘度測定から求めた粘度平均分子量は80×10であった。
【0031】
次に、撹拌機、還流冷却管、窒素導入管および温度計を備えた反応器に、前記で得られたエポキシ基を有する酢酸ビニル共重合体のメタノール溶液(濃度44.5%)100部を計り取り、15分間窒素ガスでバブリングした後、システイン12部と水酸化ナトリウム0.2部をメタノール48部に溶解したものを仕込み、撹拌しながら50℃で2時間反応させた。その後、40℃に冷却してから濃度10%の水酸化ナトリウムのメタノール溶液を40部添加し、40℃で5時間放置してけん化を行った。けん化終了後、固形分を粉砕し、酢酸8部を加えて中和してから、ソックスレー抽出器を用いてメタノールで48時間以上洗浄し、60℃で20時間以上乾燥してアミノ酸基含有PVA系重合体(PVA−1)を得た。PVA−1についてプロトンNMR測定装置(日本電子(株)製;GSX−270)を用いd−ジメチルスルホキシド(以下、DMSOと略記する)を溶媒とするプロトンNMR測定から求めたアミノ酸基の含有量は2.1モル%、ビニルアルコール単位の含有量(けん化度)は88.0モル%、JIS K6726に準じて測定した重合度は1000であった。
【0032】
合成例2(アミノ酸基含有PVA系重合体の合成)
合成例1において、けん化時に濃度10%の水酸化ナトリウムのメタノール溶液を60部添加した以外は合成例1と同様にして、アミノ酸基の含有量2.1モル%、けん化度99モル%、重合度1000のアミノ酸基含有PVA系重合体(PVA−2)を得た。
【0033】
合成例3(アミノ酸基含有PVA系重合体の合成)
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管及び温度計を備えた反応器に、酢酸ビニル単量体405部、アリルグリシジルエーテル0.8部およびメタノール100部を仕込み、窒素ガスを15分バブリングして脱気した。別途、メタノール15部に2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.0部を溶解した開始剤溶液を調製し、窒素ガスのバブリングにより窒素置換した。反応器の昇温を開始し、内温が60℃となったところで、反応器に前記の開始剤溶液を添加し重合を開始した。60℃で4時間重合したところで冷却して重合を停止した。この時の反応液の固形分濃度は58.8%であった。続いて30℃、減圧下にメタノールを時々添加しながら未反応の酢酸ビニル単量体の除去を行い、酢酸ビニル共重合体のメタノール溶液(濃度42.5%)を得た。
前記メタノール溶液の一部をエーテル中に投入して酢酸ビニル共重合体を回収し、回収した酢酸ビニル共重合体をアセトンに溶解させエーテル中で析出させる再沈精製を2回行った後、40℃で減圧乾燥した。この精製された酢酸ビニル共重合体について、プロトンNMR測定装置(日本電子(株)製;GSX−270)を用いCDClを溶媒とするプロトンNMR測定から求めたアリルグリシジルエーテル単位(エポキシ基)の含有量は0.15モル%であり、アセトン中の極限粘度測定から求めた粘度平均分子量は80×10であった。
【0034】
次に、撹拌機、還流冷却管、窒素導入管および温度計を備えた反応器に、前述のエポキシ基を有する酢酸ビニル系共重合体のメタノール溶液(濃度42.5%)100部を計り取り15分窒素ガスをバブリングした後、システイン0.8部と水酸化ナトリウム0.01部をメタノール25部に溶解したものを仕込み、撹拌しながら50℃で2時間反応させた。その後、40℃に冷却してから10%濃度の水酸化ナトリウムのメタノール溶液を40部添加し、40℃で5時間放置してけん化を行った。けん化終了後、固形分を粉砕し、酢酸8部を加えて中和してから、ソックスレー抽出器を用いてメタノールで48時間以上洗浄し、60℃で20時間以上乾燥してアミノ酸基含有PVA系重合体(PVA−3)を得た。PVA−3についてプロトンNMR測定装置(日本電子(株)製;GSX−270)を用いd−DMSOを溶媒とするプロトンNMR測定から求めたアミノ酸基の含有量は0.15モル%、ビニルアルコール単位の含有量(けん化度)は98.0モル%、JIS K6726に準じて測定した重合度は1000であった。
【0035】
合成例4(アニリン基を有するPVA系重合体の合成)
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管および温度計を備えた反応器に、酢酸ビニル単量体405部、アリルグリシジルエーテル11部およびメタノール30部を仕込み、窒素ガスで15分間バブリングして脱気した。別途、メタノール15部に2,2’−アゾビスイソブチロニトリル4.5部を溶解した開始剤溶液を調製し、窒素ガスのバブリングにより窒素置換した。反応器の昇温を開始し、内温が60℃となったところで、反応器に前記の開始剤溶液を添加して重合を開始した。60℃で4時間重合したところで反応器を冷却して重合を停止した。この時の反応液の固形分濃度は54.8%であった。続いて30℃、減圧下にメタノールを時々添加しながら未反応の酢酸ビニル単量体の除去を行い、酢酸ビニル共重合体のメタノール溶液(濃度44.5%)を得た。
前記メタノール溶液の一部をエーテル中に投入して酢酸ビニル共重合体を回収し、回収した酢酸ビニル共重合体をアセトンに溶解させエーテル中で析出させる再沈精製を2回行った後、40℃で減圧乾燥した。この精製された酢酸ビニル共重合体について、プロトンNMR測定装置(日本電子(株)製;GSX−270)を用いCDClを溶媒とするプロトンNMR測定から求めたアリルグリシジルエーテル単位(エポキシ基)の含有量は2.1モル%であり、アセトン中の極限粘度測定から求めた粘度平均分子量は80×10であった。
【0036】
次に、撹拌機、還流冷却管、窒素導入管および温度計を備えた反応器に、上記で得られたエポキシ基を有する酢酸ビニル共重合体のメタノール溶液(濃度44.5%)100部を計り取り、15分間窒素ガスでバブリングした後、2−アミノチオフェノール12部と水酸化ナトリウム0.2部をメタノール48部に溶解したものを仕込み、撹拌しながら50℃で2時間反応させた。その後、40℃に冷却してから濃度10%の水酸化ナトリウムのメタノール溶液を40部添加し、40℃で5時間放置してけん化を行った。けん化終了後、固形分を粉砕し、酢酸8部を加えて中和してから、ソックスレー抽出器を用いてメタノールで48時間以上洗浄し、60℃で20時間以上乾燥してアニリン基含有PVA系重合体(PVA−4)を得た。PVA−4についてプロトンNMR測定装置(日本電子(株)製;GSX−270)を用いd−DMSOを溶媒とするプロトンNMR測定から求めたアミノ基の含有量は2.1モル%、ビニルアルコール単位の含有量(けん化度)は88.0モル%、JIS K6726に準じて測定した重合度は1000であった。
【0037】
実施例1
ホルマリン(濃度35.52%)268gに水45gと合成例1で得たアミノ酸基含有PVA(PVA−1)3gを加え、さらにウロトロビン1gと尿素100gを加えて混合した。室温で濃度10%の水酸化ナトリウム水溶液を加えて系のpHを7.5に調整した後、90℃まで昇温して縮合反応を開始した。縮合度は系の一部を40℃の水に添加しその白濁状態から推定した。90℃に昇温してから50分後に前記の水中白濁法で白濁点が観測された。この時点で系(pH4)に水酸化ナトリウム水溶液を添加して系のpHを7.5に調整し、室温まで冷却して接着剤樹脂液を得た。この接着剤樹脂液について後述の評価方法に従い接着剤性能を評価した結果を表1に示す。
【0038】
実施例2
実施例1において、PVA−1の代わりに合成例2で得たアミノ酸基含有PVA(PVA−2)を用いた以外は実施例1と同様にして接着剤樹脂液を得た。この接着剤樹脂液の接着剤性能を評価した結果を表1に示す。
【0039】
実施例3
実施例1において、PVA−1の代わりに合成例3で得たアミノ酸基含有PVA(PVA−3)を用いた以外は実施例1と同様にして接着剤樹脂液を得た。この接着剤樹脂液の接着剤性能を評価した結果を表1に示す。
【0040】
比較例1
実施例1において、PVA−1の代わりに無変性PVA(重合度1000、けん化度88モル%;(株)クラレ製PVA−210)を用いた以外は実施例1と同様にして接着剤樹脂液を得た。この接着剤樹脂液の接着剤性能を評価した結果を表1に示す。
【0041】
比較例2
実施例1において、PVA−1の代わりに無変性PVA(重合度1000、けん化度98.5モル%;(株)クラレ製PVA−110)を用いた以外は実施例1と同様にして接着剤樹脂液を得た。この接着剤樹脂液の接着剤性能を評価した結果を表1に示す。
【0042】
比較例3
実施例1において、PVA−1の代わりに合成例4で得たアニリン基含有PVA(PVA−4)を用いた以外は実施例1と同様にして接着剤樹脂液を得た。この接着剤樹脂液の接着剤性能を評価した結果を表1に示す。
【0043】
実施例4
ホルマリン(濃度35.52%)268gに水45gと合成例1で得たアミノ酸基含有PVA(PVA−1)3gを加え、さらにウロトロビン1g、尿素80g、メラミン15g、フェノール5gを加えて混合した。室温で濃度10%の水酸化ナトリウム水溶液を加えて系のpHを7.5に調整した後、90℃まで昇温して縮合反応を開始した。縮合度は系の一部を40℃の水に添加しその白濁状態で推定した。90℃に昇温してから50分後に前記の水中白濁法で白濁点が観測された。この時点で系(pH4)に水酸化ナトリウム水溶液を添加して系のpHを7.5に調整し、室温まで冷却して接着剤樹脂液を得た。この接着剤樹脂液の接着剤性能を評価した結果を表1に示す。
【0044】
比較例4
実施例4において、PVA−1の代わりに無変性PVA(重合度1000、けん化度88モル%;(株)クラレ製PVA−210)を用いた以外は実施例4と同様にして接着剤樹脂液を得た。この接着剤樹脂液の接着剤性能を評価した結果を表1に示す。
【0045】
実施例1〜4および比較例1〜4で製造した接着剤樹脂液の接着剤性能の評価方法を以下に示す。なお、接着剤樹脂液の貯蔵安定性を除いて、接着剤の初期接着力、平衡接着性、耐老化性および経時着色の評価については、前記の接着剤樹脂液100部に対し20部の小麦粉を混和し、さらに可使時間が3時間となる量の5%塩化アンモニウム水溶液を添加して調製した接着剤糊液を用いて評価した。また、接着力測定用の合板製造には、単板として南洋材(含水率8.33%、65%RH/20℃)を用いた。
【0046】
1)貯蔵安定性
接着剤樹脂液を25℃で放置したとき、該接着剤樹脂液の粘度が製造直後の樹脂液粘度の2倍になるまでの所要日数で示した。樹脂液の粘度はB型粘度計を用い、20℃、20rpmで測定した。
【0047】
2)初期接着力
単板(厚さ0.45mm、巾25mm、長さ80mm)2枚に接着剤糊液を10g/30cm平方(片面)塗布し、10kg/cmで20分間冷圧して貼り合わせた後、被着体の引っ張り接着強度を求めた。
【0048】
3)平衡接着性
中板(厚さ1.75mm、巾25mm、長さ80mmの単板)に接着剤糊液を20g/30cm平方(両面)塗布し、その各面にそれぞれ表板と裏板(厚さ0.45mm、巾25mm、長さ80mmの単板)を10kg/cmで20分間冷圧し、さらに110℃、10kg/cmで3分間熱圧して貼り合わせた。得られた合板を20℃、65%RH下で24時間放置した後、日本農林規格による温冷水浸漬試験を実施し、実施後の接着状態を目視により観察して以下の基準により判定した。
○:剥離なし、△:わずかに剥離、×:ほぼ完全に剥離。
【0049】
4)耐老化性
上記3)で作製した合板を25℃、33%RH下、および25℃、87%RH下でそれぞれ2週間放置することを1サイクルとして、20サイクル経過させた後の接着状態を目視により観察して以下の基準により判定した。
○:剥離なし、△:わずかに剥離、×:ほぼ完全に剥離。
【0050】
5)経時的な着色
接着剤糊液を基板上にキャストして20℃下で500μm厚の皮膜を作製した後、該皮膜を20℃、65%RH下で1か月間放置し、着色の度合いを下記基準に従い目視にて判断した。
○:着色なし、△:微黄色に着色、×:褐色に着色。
【0051】
【表1】
Figure 0004312448
【0052】
【発明の効果】
本発明の接着剤組成物は、耐水性、初期接着性、耐老化性、粘度安定性に優れており、かつ経時的な着色の問題もないことから特に木材用接着剤、すなわち合板用のほか建具、家具、運道具、その他の木工製品に広く好適に使用される。

Claims (2)

  1. 下記一般式(I)で表される構造単位を有するビニルアルコール系重合体を含有することを特徴とするアミノ樹脂系またはフェノール樹脂系接着剤組成物。
    Figure 0004312448
    ここで、R、R、R、RおよびRは、それぞれ水素原子または置換基を有していてもよい炭素数8以下の炭化水素基を表し、Aは2価の炭化水素基または窒素原子もしくは酸素原子少なくとも1種含む2価の炭化水素基を、Sは硫黄原子を、Xはアミノ酸基を含有する1価の基をそれぞれ表す。
  2. 上記一般式(I)で表される構造単位を有するビニルアルコール系重合体が、エポキシ基を有する単量体およびビニルエステル系単量体を共重合させて、側鎖にエポキシ基を有するビニルエステル系重合体を製造し、さらに該重合体の側鎖に存在するエポキシ基とアミノ酸基を有するチオール化合物との間で付加反応を行わせて、該重合体の側鎖にアミノ酸基を導入した後、該重合体をけん化する方法で得られたものである請求項1に記載のアミノ樹脂系またはフェノール樹脂系接着剤組成物。
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