JP2001002889A - フェノール系樹脂組成物 - Google Patents

フェノール系樹脂組成物

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JP2001002889A
JP2001002889A JP17046899A JP17046899A JP2001002889A JP 2001002889 A JP2001002889 A JP 2001002889A JP 17046899 A JP17046899 A JP 17046899A JP 17046899 A JP17046899 A JP 17046899A JP 2001002889 A JP2001002889 A JP 2001002889A
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phenolic resin
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Takeshi Kusufuji
健 楠藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無機材料などの接着や結合剤で要求される耐
水性を保ちつつ、靭性に優れたフェノール系樹脂組成物
を提供すること。 【解決手段】 本発明の課題は、フェノール系樹脂と炭
素数4以下のα−オレフィン単位を1〜20モル%含有
する変性ポリビニルアルコールからなるフェノール系樹
脂組成物により達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフェノール系樹脂組
成物に関し、さらに詳しくは、無機材料などの接着や結
合剤で要求される耐水性を保ちつつ、且つ靱性に優れた
フェノール系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】フェノール系樹脂は、電気絶縁体、耐熱
耐、寸法安定性、加工性などに優れ、かつ比較的安価で
あるため、成形材料、積層品、接着剤、結合剤などとし
て各種産業分野で広く利用されている。フェノール樹脂
は、アルカリ触媒下で過剰のホルムアルデヒドとフェノ
ールの反応から得られるいわゆるレゾール樹脂、および
酸性条件下でホルムアルデヒドとフェノールの反応から
得られるいわゆるノボラック樹脂に大別される。前者は
加熱または酸の添加により、また後者はパラホルムアル
デヒドやヘキサメチレンテトラミンなどの硬化剤を添加
し加熱することでそれぞれ硬化することが知られてい
る。硬化後の樹脂は、耐水性などに非常に優れる反面、
硬くて弾性に乏しく靱性に乏しいと言う欠点を有してい
る。この欠点を改良するために、様々な方法が試みられ
ており、その1つに水溶性のポリマーとしてポリビニル
アルコール(以下「PVA」と略記する)を併用するこ
とが知られている。すなわち、フェノール樹脂を製造す
る際またはフェノール樹脂の硬化反応を行うに際し、P
VAを添加して、弾性や靱性を付与しようというもので
ある。しかしながら、フェノール樹脂の靱性などは幾分
改善される反面、PVAが本来水溶性のポリマーで有る
が故に、フェノール樹脂が本来有する優れた特性である
耐水性が損なわれるという問題があり、耐水性と靱性の
両者を満足するのは困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、フェ
ノール系樹脂が本来有する優れた耐水性を保ちつつ、且
つ靱性に優れたフェノール系樹脂組成物を提供すること
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
点を解決すべく鋭意検討した結果、フェノール系樹脂及
び炭素数4以下のα−オレフィン単位を1〜20モル%
含有する変性PVAとからなるフェノール系樹脂組成物
が、耐水性と靱性の両者共に優れることを見出し本発明
を完成させるに至った。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いる炭素数4以下のα
-オレフィン単位を有する変性PVAのα−オレフィン
としては、エチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブ
テンなどが挙げられるが、得られるフェノール系樹脂組
成物の耐水性および靱性の点でエチレンが好ましい。α
−オレフィン単位の含有量としては、1〜20モル%が
必要であり、2〜15モル%がより好ましく、3〜10
モル%がさらに好ましい。α−オレフィン単位の含有量
が1モル%未満の場合には、上記の顕著な効果が認めら
れず、20モル%を越える場合には、水系でフェノール
樹脂を製造する際および硬化剤を水系で添加する際にP
VAの水溶性が不足し、フェノール樹脂とうまく相溶せ
ず、上記の効果が得られなくなる。
【0006】本発明のフェノール系樹脂組成物を構成す
る炭素数4以下のα−オレフィン単位を1〜20モル%
含有する変性PVAは、ビニルエステルとα−オレフィ
ンとの共重合体をけん化することにより得ることができ
る。
【0007】該共重合を行うにあたっては、塊状重合
法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法などの公知の
方法を採用することができる。その中でも、無溶媒ある
いはアルコールなどの溶媒中で重合する塊状重合法や溶
液重合法が通常採用され、高重合度のものを得る場合に
は、乳化重合法が採用される。溶液重合時に溶媒として
使用されるアルコールとしては、メチルアルコール、エ
チルアルコール、プロピルアルコールなどの低級アルコ
ールが挙げられる。共重合に使用される開始剤として
は、例えば、α,α'−アゾビスイソブチロニトリル、
2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、2,2'−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメ
チルバレロニトリル)、過酸化ベンゾイル、n−プロピ
ルパーオキシカーボネートなどのアゾ系開始剤または過
酸化物系開始剤などの公知の開始剤が挙げられる。重合
温度については特に制限はないが、−30〜150℃の
範囲が適当である。
【0008】上記の方法で用いるビニルエステル系単量
体としては、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、ピバリン酸ビニルなどが挙げられるが、一般に酢
酸ビニルが用いられる。
【0009】上記の方法による変性ポリビニルエステル
系重合体は、ビニルエステル単位および炭素数4以下の
α−オレフィン単位以外に、本発明の効果を損なわない
範囲で公知の共重合可能なエチレン性不飽和単量体を共
重合してもよい。エチレン性不飽和単量体としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、(無水)フタル
酸、(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸などの不
飽和酸類あるいはその塩あるいは炭素数1〜18のモノ
またはジアルキルエステル類;アクリルアミド、炭素数
1〜18のN−アルキルアクリルアミド、N,N−ジメ
チルアクリルアミド、2−アクリルアミドプロパンスル
ホン酸あるいはその塩、アクリルアミドプロピルジメチ
ルアミンあるいはその酸塩あるいはその4級塩などのア
クリルアミド類;メタクリルアミド、炭素数1〜18の
N−アルキルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタ
クリルアミド、2−メタクリルアミドプロパンスルホン
酸あるいはその塩、メタクリルアミドプロピルジメチル
アミンあるいはその酸塩あるいはその4級塩などのメタ
クリルアミド類;N−ビニルピロリドン、N−ビニルホ
ルムアミド、N−ビニルアセトアミドなどのN−ビニル
アミド類;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなど
のシアン化ビニル類;炭素数1〜18のアルキルビニル
エーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、アルコ
キシアルキルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;
ビニルトリメトキシシランなどのシラン含有ビニル類;
塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビ
ニリデン、臭化ビニルなどのハロゲン化ビニル類;酢酸
アリル、塩化アリル、アリルアルコール、ジメチルアリ
ルアルコール、トリメチル−(3−アクリルアミド−3
−ジメチルプロピル)−アンモニウムクロリド、アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸塩等が挙げら
れる。これらの単位の含有量としては、20モル%以下
が好ましい。
【0010】本発明のフェノール系樹脂組成物を構成す
る炭素数4以下のα−オレフィンを1〜20モル%含有
する変性PVAのけん化度は、α−オレフィン単位の含
有量にもよるが50モル%以上が好ましく、70モル%
以上がより好ましく、80モル%以上がさらに好まし
い。また、レゾール樹脂を製造する際にPVAを添加す
る場合には、90モル%以上が好ましい。該変性PVA
のけん化度が50モル%より低い場合には、耐水性が低
下する。該変性PVAの粘度平均重合度(以下重合度と
略記する)としては、通常100〜10000が好まし
く、150〜8000がより好ましく、200〜400
0がさらに好ましい。該変性PVAの重合度が100よ
り小さい場合には、上記のような顕著な効果が得られ
ず、重合度が10000を越える場合には、フェノール
樹脂との相溶性が悪化し、上記のような効果が得られな
い。
【0011】本発明のフェノール系樹脂組成物を構成す
る炭素数4以下のα−オレフィンを1〜20モル%含有
する変性PVAは、通常粉末で供されるが、その粒度
は、16メッシュより小さい粉体が好ましく、32メッ
シュより小さい粉体がより好ましく、60メッシュより
小さい粉体がさらに好ましい。使用するPVAの重合度
やけん化度やフェノール系樹脂組成物の製造方法により
一概にはいえないが、状況によっては16メッシュより
大きい粉体を用いた場合には、樹脂中でPVA粉体が均
一に分散せず、上記の効果が得られない場合がある。
【0012】本発明のフェノール系樹脂組成物に使用さ
れる炭素数4以下のα−オレフィン単位を1〜20モル
%含有する変性PVAは、フェノール系化合物とアルデ
ヒド類との反応開始前、あるいは反応途中の系、または
得られたフェノール系樹脂を硬化させる前に添加するこ
とができる。その添加量は、5/95<PVA/フェノ
ール系樹脂<90/10が好ましく、10/90<PV
A/フェノール系樹脂<80/20がより好ましく、1
5/85<PVA/フェノール系樹脂<70/30がさ
らに好ましい。PVAの添加量が、系全体の5重量%よ
り低い場合には、本発明で意図している効果が十分発現
せず、反対に90重量%を越える場合には、耐水性が不
足しフェノール系樹脂本来の特徴が損なわれるので好ま
しくない。
【0013】本発明のフェノール系樹脂組成物を構成す
るフェノール系樹脂は、フェノール系化合物とアルデヒ
ド類との反応により得られる。反応に供されるフェノー
ル系化合物としては、フェノール性水酸基を含有する化
合物のいずれでも良い。例えば、フェノール、クレゾー
ル、キシレノール、ナフトールなどの芳香族モノヒドロ
キシ化合物;ハイドロキノン、ジヒドロキシナフタレ
ン、ビスフェノールAなどの芳香族ジヒドロキシ化合物
などの1種もしくは2種以上が使用できるが、通常はフ
ェノールが使用される。アルデヒド類としては、ホルム
アルデヒドおよびその水溶液、パラホルムアルデヒド、
アセトアルデヒド、グリオキザール、フルフラールなど
のいずれも使用できる。
【0014】本発明のフェノール系樹脂組成物を構成す
るフェノール系樹脂は、アルカリ触媒下で過剰のアルデ
ヒド類存在下で製造されるいわゆるレゾール樹脂、およ
び酸性条件下で製造されるいわゆるノボラック樹脂のい
ずれも使用できる。レゾール樹脂の製造に際し、使用さ
れるアルカリ触媒としては主に水酸化ナトリウムが使用
されるが、その他公知のアルカリ触媒を用いても一向に
差し支えない。レゾール樹脂の硬化反応は、加熱もしく
は酸を添加して行われるが、酸としては、酢酸、乳酸、
p−トルエンスルホン酸などの有機酸や、塩酸、硫酸な
どの無機酸など公知の酸が使用できる。ノボラック樹脂
の製造に際し、使用される酸としては、酢酸、乳酸、p
−トルエンスルホン酸などの有機酸や、塩酸、硫酸など
の無機酸など公知の酸が使用できる。ノボラック樹脂の
硬化反応は、硬化剤を添加して行われるが、硬化剤とし
ては、ヘキサメチレンテトラミンやパラホルムアルデヒ
ドなど公知の硬化剤が使用できる。
【0015】本発明のフェノール系樹脂組成物には、従
来公知のクレー、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、
酸化チタン、水酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、酸
化亜鉛などの顔料や、木粉、小麦粉、コーンスターチ、
パーライトなどの公知の増量剤および充填剤などを添加
しても差し支えない。本発明のフェノール系樹脂組成物
は、従来の無変性PVAを含有するフェノール系樹脂組
成物と比較して、耐水性、靱性に優れる上、フェノール
系樹脂が本来有する特徴である電気絶縁性、耐熱性、寸
法安定性、加工性などに優れ、かつ比較的安価であるた
め、成形材料、積層品、接着剤、結合剤などの公知の用
途に使用でき、各種産業分野で広く応用可能である。
【0016】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定さ
れるものではない。なお実施例中、特に断りのない限
り、「%」および「部」はそれぞれ「重量%」および
「重量部」を意味する。
【0017】実施例1 環流冷却管、温度計、撹拌機を取り付けた1500mL
の三つ口セパラブルフラスコに、フェノール200g、
37%ホルムアルデヒド水溶液314g、エチレン変性
ポリビニルアルコール(エチレン4.5モル%変性、重
合度1550、けん化度98.5モル%、60メッシュ
パス)100gおよび水100gを入れ、触媒として1
0%水酸化ナトリウム水溶液10gを加え、80℃で2
時間反応させた。次いで、冷却することなく減圧蒸留用
の冷却器を取り付け、30mmHgに減圧し、65℃で
水分を留去した。約280mL程度留去した後、85%
乳酸を11g加え、反応系のpHを5にした。さらに3
0mmHgでの留去温度が80℃になるまで減圧濃縮を
続けた後、冷却することなく厚み1mm、10cm×1
0cmのテフロン製の型枠に流し込み、90℃で二日間
加熱して、フェノール系樹脂組成物の成形板を作成し
た。成形板の性能を表1に示す。
【0018】実施例2 実施例1のエチレン変性ポリビニルアルコールの代わり
に、エチレン8.5モル%変性、重合度550、けん化
度98.5モル%、60メッシュパスのエチレン変性ポ
リビニルアルコールを用いたこと以外は実施例1と同様
にして成形板を得た。性能を表1に示す。
【0019】比較例1 実施例1のエチレン変性ポリビニルアルコールの代わり
に、重合度1750、けん化度98.5モル%、60メ
ッシュパスの無変性ポリビニルアルコールを用いたこと
以外は実施例1と同様にして成形板を得た。性能を表1
に示す。
【0020】比較例2 実施例1のエチレン変性ポリビニルアルコールの代わり
に、重合度550、けん化度98.5モル%、60メッ
シュパスの無変性ポリビニルアルコールを用いたこと以
外は実施例1と同様にして成形板を得た。性能を表1に
示す。
【0021】比較例3 実施例1のエチレン変性ポリビニルアルコールの代わり
に、エチレン0.5モル%変性、重合度1550、けん
化度98.5モル%、60メッシュパスのエチレン変性
ポリビニルアルコールを用いたこと以外は実施例1と同
様にして成形板を得た。性能を表1に示す。
【0022】比較例4 実施例1のエチレン変性ポリビニルアルコールの代わり
に、エチレン35モル%変性、重合度550、けん化度
98.5モル%、60メッシュパスのエチレン変性ポリ
ビニルアルコールを用いたこと以外は実施例1と同様に
して成形板を得た。性能を表1に示す。
【0023】実施例3 乾留冷却管、温度計、撹拌機を取り付けた1500mL
の三つ口セパラブルフラスコに、フェノール200g、
37%ホルムアルデヒド水溶液148gを入れ、触媒と
して35%濃塩酸0.2mLを加え、撹拌しながら、8
5℃まで加熱し、反応熱による発熱によって環流させ
た。環流がおさまった段階で再び加熱し2時間環流させ
た。反応終了後、フラスコ内の反応物を蒸発皿に移し、
水冷して樹脂層を沈降させた。上部の水槽の濁りがなく
なった段階で、水層を除去し、次いで、樹脂層を撹拌し
ながら170℃まで加熱し、水や未反応フェノールを除
去した。次に金属バット上に樹脂を流しだし、固化させ
た後、粉砕してノボラック樹脂を得た。得られた樹脂5
0gを実施例1で用いたエチレン変性ポリビニルアルコ
ールの10%水溶液200gに95℃で2時間撹拌しに
分散させて、水分を完全に減圧留去した後、ヘキサメチ
レンテトラミン5gを加え、ミキサーミルで粉砕混合
し、撹拌しながら140℃まで加熱し、加熱融解し直ち
に、厚み1mm、10cm×10cmのテフロン製の型
枠に流し込み、さらに140℃で1時間加熱すること
で、フェノール系樹脂組成物の成形板を作成した。成形
板の性能を表1に示す。
【0024】実施例4 実施例3のエチレン変性ポリビニルアルコールの代わり
に、実施例2で用いたエチレン変性ポリビニルアルコー
ルを用いたこと以外は実施例3と同様にして成形板を得
た。性能を表1に示す。
【0025】比較例5 実施例3のエチレン変性ポリビニルアルコールの代わり
に、比較例1で用いた無変性ポリビニルアルコールを用
いたこと以外は実施例3と同様にして成形板を得た。性
能を表1に示す。
【0026】比較例6 実施例3のエチレン変性ポリビニルアルコールの代わり
に、比較例2で用いた無変性ポリビニルアルコールを用
いたこと以外は実施例3と同様にして成形板を得た。性
能を表1に示す。
【0027】比較例7 実施例3のエチレン変性ポリビニルアルコールの代わり
に、比較例3で用いたエチレン変性ポリビニルアルコー
ルを用いたこと以外は実施例3と同様にして成形板を得
た。性能を表1に示す。
【0028】比較例8 実施例3のエチレン変性ポリビニルアルコールの代わり
に、比較例4で用いたエチレン変性ポリビニルアルコー
ルを用いたこと以外は実施例3と同様にして成形板を得
た。性能を表1に示す。
【0029】成形板の評価条件 (1)耐水性:あらかじめ重量測定した成形板を95℃
の熱水中に1時間浸漬させた後、重量を測定し、105
℃で12時間乾燥した後に乾燥重量を測定して、次式か
ら膨潤度および溶出率を算出した。 膨潤度(倍)=膨潤後の重量/膨潤後乾燥した後の重量 溶出率(%)=(1−膨潤後乾燥した後の重量/膨潤前
の重量)×100 [評価の基準] 膨潤度 ○:膨潤度が1.3倍未満 △:膨潤度が1.3倍以上、1.8倍未満 ×:膨潤度が1.8倍以上 溶出率 ○:溶出率が3%未満 △:溶出率が3%以上、10%未満 ×:溶出率が10%以上 (2)靱性:成形板を20℃65%RHで2週間調湿し
た後、折り曲げ試験を行った。 [評価の基準] ○:成形板を折り曲げた部分が割れずに亀裂も生じな
い。 △:成形板を折り曲げた部分が割れないが、亀裂を生じ
た。 ×:成形板を折り曲げた部分が割れた。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明のフェノール系樹脂及び炭素数4
以下のα−オレフィン単位を1〜20モル%含有する変
性ポリビニルアルコールとからなるフェノール系樹脂組
成物は、従来知られている通常のポリビニルアルコール
を含有するフェノール系樹脂組成物と比較して耐水性お
よび靱性の点で優れている。理由は定かではないが、フ
ェノール系樹脂と炭素数4以下のα−オレフィン単位を
1〜20モル%含有する変性ポリビニルアルコールが、
従来の無変性ポリビニルアルコールと比較して良く相溶
しているためと推定できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール系樹脂及び炭素数4以下のα
    −オレフィン単位を1〜20モル%含有する変性ポリビ
    ニルアルコールからなるフェノール系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 α−オレフィンがエチレンである請求項
    1記載のフェノール系樹脂組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110157145A (zh) * 2019-04-08 2019-08-23 浙江安瑞电器有限公司 一种高弯曲强度的改性酚醛模塑料及其制备方法

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