JP4964643B2 - 接着剤 - Google Patents

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Description

本発明は、接着剤に関する。更に詳しくは特定のビニルアルコール系重合体と、特定のアクリル酸とアセタール基含有エチレン性不飽和単量体との共重合体を主成分とし、粘度安定性、初期接着性、耐水接着性に優れ、さらに、安全性の点でも優れている水系接着剤に関するものである。
従来、接着剤、特に紙用接着剤としては澱粉、カゼイン、ゼラチン、グアーガム、アラビアガム、アルギン酸ソーダ類などの天然糊剤、またCMC、酸化澱粉、メチルセルロースなどの加工天然糊剤、またアクリルエマルジョン、ポリ酢酸ビニルエマルジョン、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン、SBRラテックスなどの合成樹脂系エマルジョンや各種ゴムラテックスなど、またビニルアルコール系重合体(以下「PVA」と略記することがある)を主成分とした接着剤などが単独または、これらの組み合わせとして広く用いられている。
しかし、天然糊剤やその加工糊剤では接着力不足や接着剤溶液の粘度安定性に欠けることや腐敗するなどの問題があり、更にまた品質の一定したものが長期にわたり得られないなどの欠点がある。一方、エマルジョンやラテックスは接着力には優れているものの、機械安定性に欠ける、表面の皮張りが激しいなどの問題点を抱えているものが多い。
一方、PVA系の接着剤はコスト的に安価で優れた接着性を有し、板紙の接着、段ボールの接着、紙管の接着、襖や壁紙などに広く使用されており、バランスの取れた接着剤として賞用されてきた。しかしながらPVA系の接着剤においても、近年は特にコストダウンや生産性の向上を目指した接着剤の高速塗工化が進み、また、より強固な接着力および耐久性(耐水性等)が要求されるようになってきた。
これらの要求に対する改善策として、例えば、PVAとホウ酸からなる接着剤が、高速接着性、初期接着性、耐水性を改善する目的で広く使用されてきたが、環境への影響が懸念されるホウ酸の使用が制限される状況にあり、その代替が強く求められている。また、同様に、PVAの架橋剤となるよな化合物(例えば、尿素−ホルマリン系樹脂等)を使用し、初期接着性や耐水性を改善する試みが多数なされているが、実質的に架橋剤として使用する化合物の安全性に問題があるケースが多く、また、組成物の粘度安定性にも問題がある場合が多かったのが現状である。
例えば特開平04−239085号(特許文献1)では、特定の金属塩を含有する接着剤が提案されているが、高速塗工性や初期接着力は改善されるものの、溶液の安定性に問題があり、工業的に十分満足するものではなかった。さらに、特開平11−021530号(特許文献2)には、エチレン単位を1〜20モル%含有する変性ポリビニルアルコール(A)、澱粉(B)および糖類(C)からなる接着剤が提案されており、接着力、耐水接着力および保存安定性が改良されているが、高速塗工性や耐熱性、耐クリープ性という観点で不十分な場合がある。また、特開2001−164219号(特許文献3)には、分子中に1,2−グリコール結合を1.8〜3.5モル%含有し、かつけん化度が90モル%以上のビニルアルコール系重合体(a)および無機充填剤(b)を必須成分とする接着剤が提案されており、粘度安定性、高速塗工性および初期接着力は格段に改良されてはいるものの、耐水接着性等の耐久性が十分ではない場合がある。
この発明に関する先行技術文献としては、次のものがある。
特開平04−239085号公報 特開平11−021530号公報 特開2001−164219号公報
本発明は上記のような従来技術の欠点を解消するために創案されたものであり、粘度安定性、初期接着性、耐水接着性に優れ、さらに、安全性の点でも優れている水系接着剤を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ビニルアルコール単位を90モル%以上有し、重合度が300〜4000であるポリビニルアルコール系重合体(A)、およびアクリル酸とアセタール基含有エチレン性不飽和単量体との共重合により得られる、該アセタール基含有エチレン性不飽和単量体に由来する単位を5〜40モル%含むポリアクリル酸系共重合体(B)が、水性媒体(C)に溶解した水系接着剤であって、(C)に対して(A)成分が5〜25重量%、(A)成分と(B)成分の重量比(A):(B)が99:1〜50:50である接着剤を見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の接着剤は、粘度安定性、高速塗工性、初期接着性、耐水接着力のいずれをも同時に満足するものである。従って、接着剤溶液の粘度安定性(保存安定性)が良好なため、作業性に優れるほか、高速塗工性が良好で、かつ接着後の極初期から接着力が発現することから、従来の接着剤よりも接着速度をあげることができ、また、耐水性が高いことから水周りや高湿度下での耐久性が優れる。また、本発明の接着剤は、有害な成分を含んでいないことから安全性にも優れる。
本発明において用いられるPVA(A)は、ビニルアルコール単位を90モル%以上有し、重合度が300〜4000であり、水溶性であれば特に制限されるものではない。
本発明において用いられるPVA中のビニルアルコール単位は、90モル%以上であることが必要であり、好適には90〜99.9モル%であり、92〜99.6モル%がより好ましく、93〜99.5モル%がさらに好ましい。ビニルアルコール単位が90モル%より小さい場合は、初期接着力が十分発現しない上、耐水接着力のレベルも不十分である。
なお、ここでいう「PVA中のビニルアルコール単位」とは、PVA中のモノマー単位に占めるビニルアルコール基のモル%であり、未けん化の酢酸ビニル単位や酢酸ビニル以外の変性基単位を除いた部分を指す。
本発明において用いられるPVAは、重合度が300〜4000であることが必要であり、より好ましくは500〜3500であり、特に好ましいのは1000〜3000である。重合度が300未満のPVAを用いると、得られる接着剤の接着力や耐水性が低下し、重合度が4000を超えると、工業的な生産が困難になる上、接着剤の粘度が上昇し、高速塗工性や初期接着力が低下する等の問題が生じる恐れがある。
PVAとしては、通常は、酢酸ビニルに代表されるビニルエステル系単量体を各種方法(塊状重合、メタノール等を溶媒とする溶液重合、乳化重合、懸濁重合等)で重合した後、常方によりけん化することによって得られるPVAが用いられる。なお、上記のビニルエステル系単量体としては、酢酸ビニル以外に、ギ酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ピバリン酸ビニルなどを用いることも可能である。
また、本発明において用いられるPVAは、本発明の効果を損なわない範囲で、ビニルエステル系単量体と共重合可能な単量体を共存させ、共重合することも可能である。例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン等のオレフィン類、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクタデシル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オクタデシル等のメタクリル酸エステル類、メチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル等のビニルエーテル類、アクリロニトリル、メタクリロニトニル等のニトリル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニル類、酢酸アリル、塩化アリル等のアリル化合物、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水トリメット酸または無水イタコン酸等のカルボキシル基含有化合物及びそのエステル、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のスルホン酸基含有化合物、ジアセトンアクリルアミド、ジアセトンアクリレート、ジアセトンメタクリレート等のジアセトン基含有化合物、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン化合物、酢酸イソプロペニル、3−アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、3−メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
また、チオール酢酸、メルカプトプロピオン酸などのチオール化合物存在下で、酢酸ビニルなどのビニルエステル系単量体を重合し、それをけん化することによって得られる末端チオール基変性PVAも用いることができる。
また、本発明において用いられるPVAは、水溶性を維持し、かつ、本発明の効果を損なわない範囲で、従来公知の方法でPVAを後反応により変性した変性PVAを用いることも可能である。後反応により変性したPVAとしては、例えば、ブチルアルデヒド等のアルデヒドで変性したアセタール変性PVA、ジケテンで変性したアセトアセチル変性PVA等があげられる。
本発明ではPVA(A)として、エチレン変性PVAおよび/またはアセトアセチル変性PVAを使用した場合には、粘度安定性、初期接着性、耐水接着性が特に良好となり、好ましい。
PVA(A)としてエチレンを共重合させたエチレン変性PVAを用いる場合、エチレン由来の単位は2〜8モル%であることが好ましく、2〜7.5モル%であることがより好ましい。変性量が2モル%未満の場合には、耐水接着力の顕著な向上が見られない場合があり、8モル%を超えると粘度安定性が低下する場合がある。
PVA(A)としてアセトアセチル基を導入したアセトアセチル変性PVAを用いる場合には、一般にアセトアセチル変性量は2〜8モル%であることが好ましく、2〜7.5モル%であることがより好ましい。変性量が2モル%未満の場合には、耐水接着力の顕著な向上が見られない場合があり、8モル%を超えると粘度安定性が低下する場合がある。
本発明において用いられるポリアクリル酸系共重合体(以下、PAA系共重合体と略称することがある)(B)は、アクリル酸とアセタール基含有エチレン性不飽和単量体との共重合により得られる。PAA系共重合体は、該アセタール基含有エチレン性不飽和単量体に由来する単位(アセタール変性量と略称することがある)を5〜40モル%含むことが必要であり、好ましくは5〜35モル%、より好ましくは5〜30モル%である。アセタール変性量が5モル%未満の場合、アセタール基含有エチレン性不飽和単量体を用いたことによる効果が十分現われない場合があり、アセタール変性量が40モル%を超える場合、PAA系共重合体とPVA(A)との相溶性が低下し、本発明の目的である耐水接着性等が十分発現しないことがある。
PAA系共重合体(B)のアセタール変性量は、プロトンNMRから求めることができる。アセタール基含有エチレン性不飽和単量体として、N−2,2−ジメトキシエチル(メタ)アクリルアミドを用いた場合に得られるPAA系共重合体を例にとってアセタール変性量の求め方を説明すると、該PAA系共重合体をDOに溶解させ、500MHzのプロトンNMR(JEOL GX−500)を用いて室温でプロトンNMRを測定する。その測定の結果得られるアクリル酸の主鎖メチンに由来するピークα(2.0〜2.4ppm)と−CH−(OCHのメチンに由来するピークβ(4.1〜4.5ppm)から、下記式を用いてアセタール変性量を算出する。
アセタール変性量(モル%)={βのプロトン数/(αのプロトン数+βのプロトン数)}×100
本発明において用いられるPAA系共重合体(B)の分子量は、1000〜100万であることが好ましい。分子量が100万を超える場合、PAA系共重合体の水溶性が低下する場合がある。
本発明において、PAA系共重合体(B)の製造に用いられるアセタール含有エチレン性不飽和単量体は、アセタール基を含有するエチレン性不飽和単量体であれば使用可能であるが、なかでも、式(1)で表されるエチレン性不飽和単量体を用いることが好ましい。
Figure 0004964643
(式中、R1は水素原子または−COOMであり、ここでMは水素原子、アルカリ金属またはアンモニウム基を意味し、R2は水素原子、メチル基または−CH−COOMであり、ここでMは前記定義のとおりであり、R3およびR4は同一または異なりそれぞれ炭素数1〜4の飽和アルキル基であり、Xは−CO−、−CO−O−または−CO−NR5であり、ここでR5は水素原子または炭素数1〜4の飽和アルキル基を意味し、nは1〜8の整数である。)
アセタール含有エチレン性不飽和単量体の具体例としては、N−2,2−ジメトキシエチルアクリルアミド、N−2,2−ジエトキシエチルアクリルアミド、N−2,2−ジイソプロポキシエチルアクリルアミド、N−2,2−ジブトキシエチルアクリルアミド、N−2,2−ジ−t−ブトキシエチルアクリルアミド、N−2,2−ジメトキシエチルメタクリルアミド、N−2,2―ジエトキシエチルメタクリルアミド、N−2,2−ジイソプロポキシエチルメタクリルアミド、N−2,2−ジブトキシエチルメタクリルアミド、N−2,2−ジ−t−ブトキシエチルメタクリルアミド、N−3,3−ジメトキシプロピルアクリルアミド、N−3,3−ジエトキシプロピルアクリルアミド、N−3,3−ジイソプロポキシプロピルアクリルアミド、N−3,3−ジブトキシプロピルアクリルアミド、N−3,3−ジ−t−ブトキシプロピルアクリルアミド、N−3,3−ジメトキシプロピルメタクリルアミド、N−3,3−ジエトキシプロピルメタクリルアミド、N−3,3−ジイソプロポキシプロピルメタクリルアミド、N−3,3−ジブトキシプロピルメタクリルアミド、N−3,3−ジ−t−ブトキシプロピルメタクリルアミド、N−4,4−ジメトキシブチルアクリルアミド、N−4,4−ジエトキシブチルアクリルアミド、N−4,4−ジイソプロポキシブチルアクリルアミド、N−4,4−ジブトキシブチルアクリルアミド、N−4,4−ジ−t−ブトキシブチルアクリルアミド、N−4,4−ジメトキシブチルメタクリルアミド、N−4,4−ジエトキシブチルメタクリルアミド、N−4,4−ジイソプロポキシブチルメタクリルアミド、N−4,4−ジブトキシブチルメタクリルアミド、N−4,4−ジ−t−ブトキシブチルメタクリルアミド、N−メチル−N−2,2−ジメトキシエチルアクリルアミド、N−メチル−N−2,2−ジエトキシエチルアクリルアミド、N−メチル−N−2,2−ジイソプロポキシエチルアクリルアミド、N−メチル−N−2,2−ジブトキシエチルアクリルアミド、N−メチル−N−2,2−ジ−t−ブトキシエチルアクリルアミド、N−メチル−N−2,2−ジメトキシエチルメタクリルアミド、N−メチル−N−2,2−ジエトキシエチルメタクリルアミド、N−メチル−N−2,2−ジイソプロポキシエチルメタクリルアミド、N−メチル−N−2,2−ジブトキシエチルメタクリルアミド、N−メチル−N−2,2−ジ−t−ブトキシエチルメタクリルアミド、4−{(2,2−ジメトキシエチル)アミノ}−4−オキソ−2−ブテン酸、4−{(2,2−ジエトキシエチル)アミノ}−4−オキソ−2−ブテン酸、4−{(2,2−ジイソプロポキシエチル)アミノ}−4−オキソ−2−ブテン酸、4−{(2,2−ジブトキシエチル)アミノ}−4−オキソ−2−ブテン酸、5,5−ジメトキシ−3−オキソ−ペンテン、5,5−ジエトキシ−3−オキソ−ペンテン、5,5−ジイソプロポキシ−3−オキソ−ペンテン、5,5−ジブトキシ−3−オキソ−ペンテン、4−{(2,2−ジメトキシエチル)アミノ}−4−オキソ−3−メチレン−ブタン酸、4−{(2,2−ジエトキシエチル)アミノ}−4−オキソ−3−メチレン−ブタン酸、4−{(2,2−ジイソプロポキシエチル)アミノ}−4−オキソ−3−メチレン−ブタン酸、4−{(2,2−ジブトキシエチル)アミノ}−4−オキソ−3−メチレン−ブタン酸、2,2−ジメトキシエチルアクリレート、2,2−ジエトキシエチルアクリレート、2,2−ジイソプロポキシエチルアクリレート、2,2−ジブトキシエチルアクリレート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記式(1)において、R1は水素原子であることが好ましく、R2は水素原子またはメチル基であることが好ましく、R3およびR4はともにメチル基であることが好ましく、Xは−CO−N(H)−または−CO−N(CH3)−であることが好ましい。また、nは1または2であることが好ましく、1であることがより好ましい。
さらには、上記式(1)において、R1が水素原子であり、R2が水素原子またはメチル基であり、R3およびR4がともにメチル基であり、Xが−CO−N(H)−または−CO−N(CH3)−であり、nが1であることがより好ましい。
アクリル酸とアセタール基含有エチレン性不飽和単量体とを共重合させるのに用いられる重合方式としては、回分重合法、半回分重合法、連続重合法および半連続重合法のうちいずれの方法を採用してもよい。重合方法としては、塊状重合法、溶液重合法などの公知の任意の方法を用いることができる。その中でも、溶液重合法が好適に採用される。共重合に使用される開始剤としては、重合方法に応じて従来公知のアゾ系開始剤、過酸化物系開始剤、レドックス系開始剤などが適宜選ばれる。アゾ系開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)などが挙げられ、過酸化物系開始剤としては、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジエトキシエチルパーオキシジカーボネートなどのパーカーボネート化合物;t−ブチルパーオキシネオデカネート、α−クミルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシデカネートなどのパーエステル化合物;アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシド;2,4,4−トリメチルペンチル−2−パーオキシフェノキシアセテートなどが挙げられる。さらには、上記の開始剤に、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素などを組み合わせて開始剤とすることもできる。また、レドックス系開始剤としては、上記の過酸化物と亜硫酸水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酒石酸、L−アスコルビン酸、ロンガリットなどの還元剤とを組み合わせたものが挙げられる。
PVA(A)とPAA系重合体(B)の重量比(A):(B)は99:1〜50:50の範囲であることが必要である。(A)成分と(B)成分の重量比は、95:5〜60:40であることが好ましく、90:10〜65:35であることがさらに好ましい。(A):(B)=99:1よりも(B)成分が少ない場合、耐水接着性が十分に発現せず、(A):(B)=50:50よりも(B)成分が多い場合、粘度安定性の悪化や初期接着性の低下がある。
本発明の接着剤は、上記PVA(A)とPAA系重合体(B)が水性媒体(C)に溶解した水性接着剤である。ここで、水性媒体(C)は、水または水と有機溶媒との混合媒体を意味し、水と有機溶媒との混合媒体の場合には、有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の水溶性有機溶媒が好ましい。一般的には、水、あるいは、水溶性有機溶媒を20重量%以下含む混合媒体が好ましく用いられる。
本発明の接着剤は、上記の水性媒体(C)に対してPVA(A)が5〜25重量%の比率であることが必要であり、好ましくは6〜20重量%、より好ましくは7〜18重量%である。水性媒体(C)に対するPVA(A)が5重量%よりも少ない場合、初期接着力が低下する問題があり、25重量%よりも多い場合には、高速塗工性や粘度安定性に問題が生ずることがある。
本発明の接着剤には、充填剤(D)を添加することができる。充填剤としては、カオリナイト、ハロイサイト、パイロフェライトまたはセリサイトなどのクレー、重質、軽質、または表面処理された炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、石膏類、タルク、酸化チタン等の無機充填剤、澱粉、酸化澱粉、小麦粉、木紛等の有機充填剤があげられる。なかでも、各種クレーと各種澱粉が好適に使用できる。これらの充填剤(D)は水性媒体(C)中で溶解あるいは分散した形で存在し、PVA(A)100重量部に対し、充填剤(D)は通常300重量部以下、好ましくは250重量部以下、より好ましくは200重量部以下使用することができる。充填剤が添加された接着剤は、一般的には、全固形分濃度が上がることから初期接着力が発現しやすく、また、接着層が硬くなる傾向にあることから接着力が高くなるなどの利点がある。しかし、PVA(A)100重量部に対し、充填剤(D)が300重量%よりも多い場合には、接着剤の流動性の悪化、充填剤の沈降、さらには接着力の低下につながることがあり好ましくない場合がある。
本発明の接着剤には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、添加剤を加えても何ら差し支えない。これら添加剤の例としては、ポリリン酸ソーダやヘキサメタリン酸ソーダなどのリン酸化合物の金属塩や水ガラスなどの無機物の分散剤、ポリアクリル酸およびその塩、アルギン酸ソーダ、α−オレフィン−無水マレイン酸共重合物などのアニオン性高分子化合物とその金属塩、高級アルコールのエチレンオキサイド付加物、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合体などのノニオン界面活性剤、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、アルギン酸ソーダ、ポリエチレンオキサイド、各種消泡剤、防腐剤、防黴剤、着色顔料、消臭剤、香料などが挙げられる。また、アクリルエマルジョン、ポリ酢酸ビニルエマルジョン、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン、SBRラテックスなどの合成樹脂系エマルジョンや各種ゴムラテックスなども併用することができる。
本発明の接着剤は、水性媒体(C)が蒸発・乾燥することにより形成される皮膜の形成過程が、性能発現の重要な要素である。室温程度の穏やかな乾燥条件において形成された皮膜の場合でも、十分な耐水性を発現するが、皮膜に熱処理を施すことにより、耐水性が飛躍的に向上する。また、接着剤のpHを酸性にすることによっても、その皮膜は極めて優れた耐水性を発現する。さらに、接着剤のpHをアンモニアなどを用いて調整し、乾燥時にアンモニアが蒸発してpHが下がるような処理を行った場合にも、その皮膜は優れた耐水性を発現する。
本発明の接着剤の調製方法としては、まず、PVA(A)と充填剤(D)などの他の添加剤を予め混合したものを撹拌しながら水中に投入するか、または、各種添加剤、充填剤(D)、PVA(A)を逐次撹拌しながら水に投入してスラリー液を調製する。接着剤の調製はバッチ方式あるいは連続方式のどちらでもよく、ジェットクッカーや調製槽で、このスラリー液に蒸気を直接吹き込む加熱方式、あるいはジャケットによる間接加熱方式のような任意の加熱方式によって加熱溶解し、調製すればよい。
本発明の接着剤は、用途によって粘度を任意に選ぶことができるが、高速塗工性を意図した場合、その貼り合わせ温度での粘度は、B型粘度で100〜8000mPa・Sが多く用いられる。
本発明の接着剤は、粘度安定性、初期接着性、耐水接着性に優れ、さらに、安全性の点でも優れていることから、従来PVA系の接着剤を使用していた公知の用途の接着剤として好適に使用できる。これらの用途としては、板紙の接着、段ボールの接着、紙管の接着、襖や壁紙などの紙用接着剤などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の接着剤が優れた性能を発現する理由については十分解明されているわけではないが、PVA(A)とPAA系共重合体(B)との相溶性が著しく高く、そのため、PAA系共重合体のアセタールユニットから生成するアルデヒドユニットとPVAの水酸基間での架橋反応が進行すると共に、PVAの水酸基とPAA系共重合体のカルボキシル基とのエステル化が進行することにより、(A)成分と(B)成分との間で極めて強い橋かけ構造が形成されるためであると推測される。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。以下の実施例および比較例において「部」および「%」は、特に断りのない限り重量基準を意味する。
なお、実施例および比較例において、各種のPVAおよびPAA系共重合体を用いて調製された接着剤について、以下の方法にしたがって評価した。
[粘度安定性]
接着剤溶液を5℃で3日間放置した場合の粘度をB型粘度計で測定し、初期粘度(接着剤を20℃から氷水槽中で冷却し5℃となったときの粘度)との比を増粘倍率(5℃、3日放置後粘度/初期粘度)として求め、粘度安定性を以下の基準で判定した。
○;3.0倍未満
△;3.0倍以上であるがゲル化に至らないもの(流動性を有するもの)
×;3日後までにゲル化
[高速塗工性]
接着剤溶液をスプレッダーロールに供給し、30℃下、100m/分のスピードで30分間塗工し、状況を観察した。
○;問題なく塗工可能。
△; 接着剤溶液のジャンピング減少(ロールからの飛び散り)がわずかに見られ,ロール表面にもスジが発生したが、塗工可能なレベル。
×;ジャンピングが激しく、ロール表面が乱れ、最終的にはガムアップし、塗工継続不能。
[初期接着性]
日本たばこ産業社製の初期接着試験機を用いて、以下の条件で初期接着力を測定した。
条件;クラフト紙/クラフト紙接着
塗布速度 0.5m/秒
せん断速度 300mm/秒
オープンタイム 1秒
圧着時間 2秒
養生時間 20秒
接着面積 1mm×25mm×8ヶ所(計2cm
温湿度 20℃、65%RH
[耐水接着力]
クラフト紙の片面に接着剤を塗布(塗布量50g/m)し、貼り合わせた後、ゴムハンドローラーで軽く圧締し、20℃、65%RH下で1日乾燥させた。その後、20℃の水中に3日間浸漬した場合の状態を観察した(5段階評価)。
5;100%クラフト紙が破壊(材破)
4;80%以上材破
3;50%以上材破
2;材破認められるが50%以下
1;自然剥離(材破なし)
[PAA系共重合体の製造]
PAA1の製造
撹拌機およびリフラックスコンデンサーを備えた2Lの反応容器に、アクリル酸90g、N−2,2−ジメトキシエチルメタクリルアミド10gおよびメタノール400gを仕込み、内容物を65℃に昇温した。次に30分間窒素バブリングし、十分に脱気を行った後に、開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)1.0g添加した。開始剤を添加して3時間後に、さらに開始剤0.5gを追加して添加し、1時間追い込みを行った。その後メタノール500gを加えて冷却し、重合を停止した。このメタノール溶液を減圧条件下60℃において、乾燥させたところ90gの白色固体であるPAA系共重合体(PAA1)を得た。PAA1をDOに溶解させ、H−NMRを測定したところ、σ1.5ppmおよびσ2.1ppm付近にポリアクリル酸の存在を示唆するピークを確認し、σ3.0〜3.3ppm付近にジメチルアセタールのメトキシ基(−OCH)の存在を示すピークを認めた。また、このNMRスペクトルから算出したアセタールの変性量は5.5モル%であった。また、PAA1の重量平均分子量(Mw)をGPC[装置:150C−2(Waters社製)、カラム:GMPWXL(東ソー社製)、移動相:0.2Mリン酸Buffer、標品:PEO/PEG]を用いて測定したところ、Mwは42万であった。
PAA2〜4の製造
アクリル酸およびアセタール含有エチレン性不飽和単量体の種類および仕込み量、重合条件を表1に示す内容に変更した以外は、PAA1と同様の方法により各種のPAA系共重合体(PAA2〜4)を製造した。
PAA5
無変性のPAA系重合体として、Aldrich Chemical Company,Inc.製ポリアクリル酸(Mw=2000)を使用した。
Figure 0004964643
[PVAの製造]
PVA1の製造
撹拌機、窒素導入口および開始剤添加口を備えた250Lの反応槽に酢酸ビニル70.0kg、メタノール30.0kgを仕込み、60℃に昇温した後30分間窒素バブリングにより系中を窒素置換した。次に開始剤としてAIBNを10g添加し、重合を開始した。重合中は温度を60℃に維持し、4時間後に重合率が30%となったところで冷却して重合を停止した。反応槽を開放した後、窒素ガスでバブリングした。次いで減圧下に未反応酢酸ビニルモノマーを除去しポリ酢酸ビニルのメタノール溶液とした。得られた該ポリ酢酸ビニル溶液にメタノールを加えて濃度が30%となるように調整したポリ酢酸ビニルのメタノール溶液333g(溶液中のポリ酢酸ビニル100g)に、46.5g(ポリ酢酸ビニル中の酢酸ビニルユニットに対してモル比0.10)のアルカリ溶液(NaOHの10%メタノール溶液)を添加してけん化を行った。アルカリ添加後約1分で系がゲル化したものを粉砕器にて粉砕し、60℃で1時間放置してけん化を進行させた後、濾別して得られた白色固体にメタノール1000gを加えて室温で3時間放置洗浄した。上記洗浄操作を3回繰り返した後、遠心脱液して得られたPVAを乾燥機中70℃で2日間放置して乾燥し、PVA(PVA1)を得た。PVA1は、重合度は1740、ビニルアルコール単位を98.5モル%含有するPVAであった。
PVA2〜10の製造
PVA1の製造において採用した重合条件および/またはけん化条件を変化させることにより、表2に示す重合度およびビニルアルコール単位を含有するPVA(PVA2〜10)を製造した。
PVA11の製造
撹拌機、窒素導入口、エチレン導入口、開始剤添加口およびディレー溶液添加口を備えた250Lの加圧反応槽に酢酸ビニル106.1kg、メタノール43.9kgを仕込み、60℃に昇温した後30分間窒素バブリングにより系中を窒素置換した。次いで反応槽の圧力が1.4Kg/cmとなるようにエチレンを導入仕込みした。開始剤として2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(AMV)をメタノールに溶解させた濃度2.8g/L溶液を調製し、窒素ガスによるバブリングを行って窒素置換した。上記の重合槽内温を60℃に調整した後、上記の開始剤溶液53mlを注入し重合を開始した。重合中はエチレンを導入して反応槽圧力を5.9Kg/cmに、重合温度を60℃に維持し、上記の開始剤溶液を用いて168ml/hrでAMVを連続添加して重合を実施した。4時間後に重合率が20%となったところで冷却して重合を停止した。反応槽を開放して脱エチレンした後、窒素ガスをバブリングして脱エチレンを完全に行った。次いで減圧下に未反応酢酸ビニルモノマーを除去しポリ酢酸ビニルのメタノール溶液とした。得られた該ポリ酢酸ビニル溶液にメタノールを加えて濃度が30%となるように調整したポリ酢酸ビニルのメタノール溶液333g(溶液中のポリ酢酸ビニル100g)に、46.5g(ポリ酢酸ビニル中の酢酸ビニルユニットに対してモル比0.10)のアルカリ溶液(NaOHの10%メタノール溶液)を添加してけん化を行った。アルカリ添加後約1分で系がゲル化したものを粉砕器にて粉砕し、60℃で1時間放置してけん化を進行させた後、濾別して得られた白色固体にメタノール1000gを加えて室温で3時間放置洗浄した。上記洗浄操作を3回繰り返した後、遠心脱液して得られたPVAを乾燥機中70℃で2日間放置して乾燥し、エチレン変性PVA(PVA11)を得た。
PVA11の重合度は1500、ビニルアルコール単位の含有量95.5モル%、エチレン変性量は3.0モル%であった。
PVA12の製造
酢酸ナトリウムを0.3%含有するPVA粉末(重合度1200、けん化度99.4%、平均粒径100メッシュ)を準備し、これをニーダーに100g仕込み、これに酢酸60gを入れて膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン25gと酢酸2gの混合液を4時間かけて滴下し、さらに30分間反応させた。反応終了後メタノール500gを用いて洗浄した後、70℃で6時間乾燥し、酢酸ナトリウム0.05%、酢酸0.1%(アルカリ金属の酢酸塩/酢酸の重量比0.5)を含むアセトアセチル変性PVA(PVA12)を得た。
PVA12の重合度は1200、ビニルアルコール単位の含有量93.4モル%、アセトアセチル変性量は6.0モル%であった。
Figure 0004964643
実施例1
PVA1とPAA1を80:20の重量比率で混合し、それを撹拌している常温水中に投入し、外部より95℃まで加熱して溶解し、PVA1の濃度が13%の接着剤を得た。この接着剤を用い、前記の方法に従い、粘度安定性、高速塗工性、初期接着性、耐水接着力の評価を行った。結果を表3に示す。
実施例2〜11、比較例1〜5
実施例1におけるPVA1とPAA1の代わりに表3に示すPVAとPAAを用いる以外は実施例1と同様に接着剤を調製し、評価した。結果を表3に示す。
実施例12〜13、比較例6〜7
実施例1におけるPVA1とPAA1の比率を表3に示すように変えた以外は実施例1と同様に接着剤を調製し、評価した。結果を表3に示す。
実施例14〜15、比較例8〜9
実施例1におけるPVA1の水溶液濃度を表3に示すように変えた以外は実施例1と同様に接着剤を調製し、評価した。結果を表3に示す。
実施例16〜20
PVA1とPAA1を80:20の重量比率で混合し、さらに,表4に示す充填剤を粉体で混合し、それを撹拌している常温水中に投入し、外部より95℃まで加熱して溶解し、PVA1の濃度が10%の接着剤を得た。この接着剤を用い、前記の方法に従い、粘度安定性、高速塗工性、初期接着性、耐水接着力の評価を行った。結果を表4に示す。
Figure 0004964643
Figure 0004964643
表3、表4の結果から分かるように、本発明の接着剤は、粘度安定性、高速塗工性、初期接着性、耐水接着力を高いレベルでバランス良く発現するものであり、従来の接着剤や技術と比べても工業的に有用である。
本発明の接着剤は、粘度安定性、初期接着性、耐水接着性に優れ、さらに、安全性の点でも優れていることから、従来PVA系の接着剤を使用していた公知の用途の接着剤として好適に使用できる。特に、板紙の接着、段ボールの接着、紙管の接着、襖や壁紙などの紙用接着剤、フィルム用接着剤(PVAフィルム、トリアセテートフィルム等)などに好適に使用できる。

Claims (5)

  1. ビニルアルコール単位を90モル%以上有し、重合度が300〜4000であるポリビニルアルコール系重合体(A)、およびアクリル酸とアセタール基含有エチレン性不飽和単量体との共重合により得られる、該アセタール基含有エチレン性不飽和単量体に由来する単位を5〜40モル%含むポリアクリル酸系共重合体(B)が、水性媒体(C)に溶解した水系接着剤であって、(C)に対して(A)成分が5〜25重量%であり、(A)成分と(B)成分の重量比(A):(B)が99:1〜50:50である接着剤。
  2. アセタール基含有エチレン性不飽和単量体が式(1)で表される単量体である請求項1に記載の接着剤。
    Figure 0004964643
    (式中、R1は水素原子または−COOMであり、ここでMは水素原子、アルカリ金属またはアンモニウム基を意味し、R2は水素原子、メチル基または−CH−COOMであり、ここでMは前記定義のとおりであり、R3およびR4は同一または異なりそれぞれ炭素数1〜4の飽和アルキル基であり、Xは−CO−、−CO−O−または−CO−NR5であり、ここでR5は水素原子または炭素数1〜4の飽和アルキル基を意味し、nは1〜8の整数である。)
  3. さらに、充填剤(D)を含有する請求項1または2に記載の接着剤。
  4. ポリビニルアルコール系重合体(A)がエチレン由来の単位を2〜8モル%含有するエチレン変性ポリビニルアルコール系重合体である請求項1〜3のいずれか1項に記載の接着剤。
  5. ポリビニルアルコール系重合体(A)がアセトアセチル変性ポリビニルアルコール系重合体である請求項1〜4のいずれか1項に記載の接着剤。
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