JP3587128B2 - 酸化物超電導多芯線およびその製造方法ならびに酸化物超電導撚線およびその製造方法 - Google Patents

酸化物超電導多芯線およびその製造方法ならびに酸化物超電導撚線およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸化物超電導多芯線およびその製造方法、ならびに該多芯線を撚り合わせた酸化物超電導撚線およびその製造方法に関し、特に、アスペクト比が相対的に低い一方、相対的に高い臨界電流密度(Jc)を有する酸化物超電導多芯線およびその製造方法、ならびにそのような多芯線を使用した撚線およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
パウダー・イン・チューブ法により製造される酸化物超電導多芯線は、液体窒素冷却による超電導ケーブルや超電導機器への応用が期待されている。特に、銅酸化物が安定化金属で被覆されたテープ状超電導多芯線は、実用に値する臨界電流密度、長尺、量産技術等の課題を克服しつつある。一般に、パウダー・イン・チューブ法によれば、テープ状多芯線は、酸化物超電導原料粉末の銀パイプへの充填、伸線による単芯線の作製、多数の単芯線の銀パイプへの挿入(多芯構造物の作製)、多芯構造物の伸線および圧延、ならびに焼結のための熱処理を経て作製される。
【0003】
酸化物超電導材料の結晶学的特性から、超電導フィラメントをアスペクト比の高い偏平な形状にすることが高Jcにとって有利である。そのような偏平なフィラメントは、通常、プレスまたは圧延によって得られる。したがって、高Jcの線材はアスペクト比が相対的に高いテープ形状を有している。たとえば、一般的なテープ状線材のアスペクト比は20程度であり、そこにおいて、その幅は約4mm、その厚みは約0.2mmである。
【0004】
しかし、テープ状線材は、それに印加される磁場の方向に対して顕著に異方性であり、変動磁界によって交流損失を生じさせやすい。テープ状線材を集合させたケーブル用導体においては、線材間のインピーダンスの不均一によって偏流等の問題が生じ得、そのため、導体に顕著な交流損失が発生し得る。一般に、偏流および交流損失の問題は、撚線構造によってかなり解決し得る。しかし、テープ状線を多数集めて撚線を形成することは困難である。
【0005】
一方、断面が円形の丸線は、撚線の形成に適している。たとえば、特開平4−262308号公報は、金属、銀または銀合金と円筒形の酸化物超電導体とが交互に同心円状に積層された断面を有する丸線を開示する。この公報では、金属と酸化物超電導体とを交互に積層した多重環構造にしておき、酸化物超電導体と金属との界面距離を小さくすることにより、具体的には隣り合う界面同士の距離を100μm以下にすることにより、c軸配向ができることが述べられている。しかしながら、この線材のJcは、テープ状線に比べて1桁小さな値であり、実用に必要なレベルではない。
【0006】
特開平5−266726号公報は、臨界電流密度が磁場方向にほとんど依存せず、円形の断面を有する酸化物超電導線を製造するための方法を開示する。具体的にその方法は、金属管とその内部に挿入される金属コアとの間に形成される空隙部に酸化物超電導体の粉末を充填する工程、管を塑性加工する工程、得られる線材を焼結する工程を備える。この方法で得られる超電導線は、金属コアと金属管の間に筒状の酸化物超電導層が設けられた構造を有する。この方法は、コイル等に適する多数の超電導フィラメントを有する線材の製造にはあまり適さないと考えられる。
【0007】
丸線の超電導線材の臨界電流密度を向上させようとした別の例が Cryogenics (1992)Vol.32, No.11, 940−948に開示されている。同文献が示す丸線では、断面が矩形の単芯ロッド55本が、銀チューブ内において、同心円状に3層で配置される。得られた線材について臨界電流の測定は行なわれていない。しかし、同文献に示された線材は、それほど高いJcを有しないと推定できる。
【0008】
米国特許第5347085号明細書は、断面が円形の多芯酸化物超電導線を開示し、そこにおいて、複数のフラットな酸化物超電導体フィラメントは、その幅方向が半径方向に向くよう、安定化材中に配置される。したがって、この線材の断面において、フィラメントの厚み方向は、断面の周方向を向いている。概して、この線材では、より高いJcを得ることが困難であると考えられる。というも、この線材を得るプロセスでは、フィラメントの幅方向に塑性加工が付与され、そのような方向の塑性加工は、高いJcをもたらし得るc軸の配向をあまり促進しないと考えられるからである。
【0009】
米国特許第5885938号明細書は、断面のアスペクト比が低い多芯酸化物超電導線を開示する。この線材において、酸化物超電導体結晶のc軸は、線材の長手方向に垂直に配向する。この線材において、フィラメントのアスペクト比は、典型的に、線材のアスペクト比に等しい。この低アスペクト比線材は、多芯プリカーサテープを塑性加工および熱処理することにより得られる。この技術に関し、高アスペクト比のテープを低アスペクト比の線材に加工する工程は、それほど高いJcをもたらすことができないと考えられる。したがって、この技術によって、テープ状線に匹敵する高Jc線を得ることは困難であると考えられる。
【0010】
特開平9−259660号公報および特開平11−39963号公報は、パウダー・イン・チューブ法を用いた酸化物多芯超電導線およびその製造方法を開示する。これらの公報に開示される改良された方法は、酸化物超電導体またはその原料の粉末を安定化材からなるチューブに充填する工程、粉末が充填されたチューブに塑性加工を施してテープ状線材を得る工程、テープ状線材を複数本、安定化材からなるチューブに充填する工程、テープ状線材が充填されたチューブに塑性加工を施して、断面が略円形または六角形以上の略正多角形である線材を得る工程、および、線材に熱処理を施して酸化物超電導体の焼結体を生成させる工程を備え、そこにおいて、チューブに充填されるテープ状線材の粉末からなる部分は、4〜40のアスペクト比を有するリボン形状であり、かつ線材に熱処理を施した後、酸化物超電導体フィラメントの厚みが5μm〜50μmの範囲である線材が得られる。この方法では、充分に圧縮されたテープ状線を適当な配置でチューブに充填することにより、酸化物超電導体結晶の配向性が高められ、高いJcが得られている。しかし、この技術に対しても、さらに高いJcが望まれる。
【0011】
特開平6−68727号公報(1992年8月19日出願)は、研磨された長尺基材上に酸化物超電導膜を形成する工程、および該基材を切断して複数の超電導線を得る工程を含む製造方法を開示する。この方法によれば、切断によって、もとの基材よりアスペクト比の低い超電導線を得ることができる。しかし、この方法によって多芯線を得ることは困難である。
【0012】
また、従来、図1に示すように、複数のテープ状酸化物超電導線1を重ねて接合しブロック2を得る技術がある。ブロック2を形成する各テープ線1において、酸化物超電導フィラメントは安定化材に完全に覆われている。ブロック2は、テープ状線1よりも低いアスペクト比を有する。しかし、そのようにして得たブロック2は、比較的大きな幅および厚みを有し、かさばるため、撚線を形成するための素線には適さない。さらに、ブロック2は時として過剰な安定化材を有し得、線材断面積あたりのJc(オーバーオールJc)は低くなり得る。
【0013】
D.C.Larbalestier他,Physica C 221 (1994) 299−303およびG.Grasso他,Physica C 241 (1995) 45−52は、酸化物超電導単芯テープにおいて、酸化物超電導体内のJc分布を測定するため、比較的短いテープを切断して複数の小片を得ることを開示する。これらの報告は、単芯におけるJcの分布または変化性について興味ある結果を示している。しかし、これらの報告は、Jc測定に関するものに過ぎず、多芯線プロセスのために有用な情報を何ら示唆し得るものではない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の1つの目的は、比較的高いJcを有しかつ撚線に適した酸化物超電導多芯線およびその製造方法を提供することである。
【0015】
本発明のさらなる目的は、比較的高いJcを有する低アスペクト比の酸化物超電導多芯線およびその製造方法を提供することである。
【0016】
本発明のさらなる目的は、ソレノイドコイルに適した酸化物超電導多芯線およびその製造方法を提供することである。
【0017】
本発明のさらなる目的は、比較的高いJcを有する酸化物超電導撚線およびその製造方法を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明により、酸化物超電導多芯線の製造方法が提供され、該方法は、パウダー・イン・チューブ法によって作製されたテープ状酸化物超電導多芯線に、その長手方向に沿って切れ目を入れることにより、該テープ状線から、それよりも幅の狭い複数の酸化物超電導多芯線を得る工程を備える。
【0019】
また、本発明により、酸化物超電導撚線の製造方法が提供され、該方法は、パウダー・イン・チューブ法によって作製されたテープ状酸化物超電導多芯線に、その長手方向に沿って切れ目を入れることにより、該テープ状線から、それよりも幅の狭い複数の酸化物超電導多芯線を得る工程、および得られた多芯線を必要な本数撚り合わせる工程を備える。
【0020】
本発明による製造方法において、線材の長手方向に垂直で、かつ互いに垂直な2方向の長さを幅および厚み(幅>厚み)と規定し、厚みに対する幅の比をアスペクト比とした場合、切断工程に供すべきテープ状線のアスペクト比は10以上であることが好ましい。また、得られる幅の狭い酸化物超電導多芯線のアスペクト比は、1〜2であることが好ましい。本発明による製造方法において、酸化物は、典型的にはビスマス系酸化物である。
【0021】
さらに、本発明により、酸化物超電導多芯線が提供される。該多芯線は、上記製造方法によって得られるものである。該多芯線は、安定化材、および安定化材に接する酸化物超電導体からなる複数のフィラメントを備え、そこにおいて、線材の長手方向に垂直で、かつ互いに垂直な2方向の長さを幅および厚み(幅>厚み)と規定し、厚みに対する幅の比をアスペクト比とした場合、その多芯線のアスペクト比は1〜2であり、複数のフィラメントは該多芯線の長手方向に延びたリボン形状であり、複数のフィラメントは互いに略平行にかつ層状に配置されており、複数のフィラメントのアスペクト比は該多芯線のアスペクト比より高く、かつ複数のフィラメントの中に、安定化材で実質的に覆われていない部分を有するフィラメントが存在する。
【0022】
本発明による多芯線において、フィラメントのアスペクト比は、2より大きいことが好ましく、10以上であることがより好ましい。本発明による多芯線において、酸化物超電導体は典型的にはビスマス系酸化物超電導体である。
【0023】
さらに、本発明により、上記酸化物超電導多芯線を複数撚り合わせてなる酸化物超電導撚線が提供される。該撚線を形成する各素線は、上記酸化物超電導多芯線の特徴を有する。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明による多芯線の一具体例を図2に示す。酸化物超電導多芯線10は、安定化材11、および安定化材11に接する複数のフィラメント12を有する。多芯線10は、安定化材11のマトリックスと複数のフィラメント12が実質的に分離不可能に複合化されたモノリシック導体である。図2に示すように、互いに垂直な3軸、x、yおよびz軸のうち、x軸を多芯線10の長手方向とする。この時、多芯線10のy軸方向の長さおよびz軸方向の長さのうち、長い方を「幅」、短い方を「厚み」と定義する。すなわち、本明細書では、線材において、その長手方向に垂直で、かつ互いに垂直な2方向の長さのうち、長い方を「幅」、短い方を「厚み」と定義する。本発明において、通常、多芯線の厚みの方向は、リボン形状のフィラメントの厚みの方向に対応し、多芯線の幅の方向は、リボン形状のフィラメントの幅の方向に対応する。しかし、その逆の対応でもよい。図2に示す多芯線10では、y軸が幅の方向に対応し、z軸が厚みの方向に対応する。多芯線10において、厚みtに対する幅wの比(w/t)は1〜2の範囲である。本明細書において、このような厚みに対する幅の比をアスペクト比と呼ぶ。フィラメント12のそれぞれは、多芯線10の長手方向に伸びるリボン形状である。図3に、多芯線10において典型的なフィラメントの1つを示す。フィラメント12の長手方向は、通常、多芯線10の長手方向に平行である。フィラメント12は、矩形、楕円またはそれらに近い断面を有する。多芯線10の場合と同様、フィラメント12は、その長手方向に垂直な方向に「厚み」および「幅」を有する。図3に示すように、フィラメント12の厚みt’は、幅W’より顕著に短く、厚みに対する幅の比(w’/t’)(アスペクト比)は、多芯線10のアスペクト比(w/t)よりも高い。通常、フィラメントのアスペクト比は2より大きい。フィラメントのアスペクト比(w’/t’)は7より大きくすることができ、典型的に7〜200であり、好ましくは10〜100であり、より好ましくは10〜50である。一般に、フィラメント12を形成する酸化物超電導体の結晶粒は、フィラメント12の長手方向に延びたフレーク状であり、酸化物超電導体のc結晶軸は、通常、フィラメント12の厚みの方向に強く配向している。通常、フィラメント12において、フレーク状の結晶粒が重なり合いかつ強く結合した積層構造が見られる。
【0025】
多芯線10において、複数のフィラメント12は互いに略平行にかつ層状に配置されている。複数のフィラメントの幅は、ほぼ同じ方向を向いている。隣合うフィラメント同士の積層方向の間隔は、ほぼ等しいことが好ましい。すなわち、複数のフィラメントは、積層方向にほぼ均一に分布することが好ましい。多芯線10において、複数のフィラメント12の中には、安定化材11で実質的に覆われていない部分を有するフィラメント12a、12b、および12cが存在する。すなわち、フィラメント12a、12bおよび12cは、部分的に安定化材11から部分的に露出している。この露出は、多芯線10が、本発明による製造方法に従い切断工程を経て得られることに由来する。切断工程において酸化物フィラメントも切断されるため、得られた多芯線においてフィラメントが露出する。
【0026】
本発明による多芯線において、安定化材で覆われていない部分を有するフィラメントの数は、特に限定されることなく、1またはそれ以上である。本発明による多芯線において、すべてのフィラメントが安定化材で覆われていない部分を有してもよい。一方、安定化材で覆われていない部分を有するフィラメントの数は、フィラメントの全数の半分以下、好ましくは1/3以下とすることができる。なお、特定の用途において、多芯線にコーティングを施し、安定化材で覆われていないフィラメントの部分を該コーティングによって覆うことができる。該コーティングには、エナメル等の電気絶縁材料を好ましく用いることができる。
【0027】
本発明において、酸化物超電導体は、典型的には、ビスマス系酸化物超電導体、あるいはタリウム系酸化物超電導体である。特に、超電導フィラメントは、BiSrCaCu10−X、(Bi,Pb)SrCaCu10−X等のビスマス系2223相酸化物超電導体、またはBiSrCaCu8−X、(Bi,Pb)SrCaCu8−X等のビスマス系2212相酸化物超電導体からなることが好ましい。フィラメントは、単一の超電導相からなることが好ましい。典型的に、安定化材には、銀または銀合金などの貴金属または貴金属合金が用いられる。銀合金には、たとえば、Ag−Au合金、Ag−Mn合金、Ag−Al合金、Ag−Sb合金、Ag−Ti合金等が含まれる。本発明による多芯線において、フィラメント断面積に対する安定化材断面積の比(銀比)は、たとえば1〜5であり、好ましくは2〜4である。
【0028】
本発明による多芯線において、各フィラメントの厚みは、1μm〜100μmとすることができ、好ましくは2〜50μm、より好ましくは、5〜40μmである。各フィラメントのアスペクト比は、7〜200とすることができ、好ましくは10〜100であり、より好ましくは10〜50である。フィラメントにおける超電導相のc軸は、フィラメントの厚みの方向に優先的に配向している。フィラメントを形成する結晶粒におけるc軸と、厚みの方向とがなす角度は、−20°〜+20°とすることができ、−10°〜+10°が好ましく、−5°〜+5°がより好ましい。本発明による多芯線におけるフィラメントの数は、2〜10000とすることができ、好ましくは10〜5000である。
【0029】
本発明による多芯線の厚みは、0.1〜2mmとすることができ、0.2〜1mmが好ましい。本発明による多芯線の幅は、0.2〜2mmとすることができ、0.5〜1mmが好ましい。本発明による多芯線は撚線可能なサイズを有することができる。本発明による多芯線のアスペクト比は1〜2である。そのようなアスペクト比を有する多芯線は、撚線を形成するための素線として適する。本発明による多芯線の長手方向に垂直な断面は、典型的に、矩形、正方形、5角形以上の多角形、またはそれらに近い形である。フィラメントのアスペクト比は、多芯線のアスペクト比よりも大きい。フィラメントのアスペクト比は、典型的に、多芯線のアスペクト比の1.5〜200倍であり、好ましくは5〜100倍である。本発明による多芯線の臨界電流密度(Jc)(超電導体断面積あたりのJc)は、10000A/cm以上、たとえば、10000〜100000A/cmとすることができる。
【0030】
本発明による多芯線は、リボン形状のフィラメントを有するため、印加される磁場の方向について異方性を有する。しかし、本発明による多芯線は、低アスペクト比であり、しかも、通常のテープ状酸化物超電導多芯線に匹敵するJcを有し得る。したがって、本発明は特に撚線の用途に適している。
【0031】
図4および図5に、本発明による撚線の一具体例を示す。酸化物超電導撚線30は、10本の酸化物超電導多芯線20(素線)が所定のピッチで撚り合わされたものである。ピッチは1cm以上とすることができる。多芯線20のアスペクト比は1である。多芯線20は、安定化材21およびそれと接する複数のフィラメント22を有する。多芯線20は、図2に示す多芯線10と同様の構造を有することができる。複数のフィラメント22のうち、安定化材21で覆われていない部分を有するフィラメントが存在する。撚線30において、複数のフィラメント22の厚み方向または幅方向は、素線間で、そろっておらず、変化している。したがって、素線の厚みまたは幅方向は、そろっておらず、変化している。これらの厚み方向または幅方向は、印加される磁場に対する異方性が最小限になるよう、変えられることが望ましい。具体的には、360°の範囲で、厚みまたは幅の方向が、ほぼ均一に分布するよう、素線の配置をランダムあるいは規則的に変えることができる。このように厚みまたは幅の方向を変えることにより、撚線の磁場に対する異方性を小さくすることができる。撚線構造は、偏流および交流損失を抑制することができる。
【0032】
図6に、本発明による撚線のもう一つの具体例を示す。酸化物超電導撚線40は、7本の酸化物超電導多芯線20(素線)が所定のピッチで撚り合わされたものである。ピッチは1cm以上とすることができる。多芯線20のアスペクト比は1である。多芯線20は、安定化材21およびそれと接する複数のフィラメント22を有する。多芯線20は、図2に示す多芯線10と同様の構造を有することができる。複数のフィラメント22のうち、安定化材21で覆われていない部分を有するフィラメントが存在する。
【0033】
本発明による撚線は、複数の素線が単に撚り合わされた1次撚線でもよいし、1次撚線がさらに撚り合わされた2次撚線でもよいし、さらなる撚線構造を有する3次以上の高次撚線でもよい。本発明により、丸撚線および平角撚線のいずれも提供できる。撚線における素線の本数は、2以上とすることができ、好ましくは7〜49である。撚線のピッチは、1cm以上とすることができ、好ましくは2〜5cmである。また、撚線のピッチは、素線の幅の5倍以上とすることができ、10〜20倍とすることが好ましい。撚線は、捩られて(ツイストされて)いてもよいし、捩られていなくてもよい。また、本発明による撚線において、各素線は電気絶縁材料により被覆されたものとすることができる。
【0034】
上述した酸化物超電導多芯線は、本発明の製造方法によって、テープ状酸化物超電導多芯線を切断することにより得られる。テープ状多芯線は、パウダー・イン・チューブ法によって調製されたものである。本発明による製造方法には、通常のパウダー・イン・チューブ法によって調製されたテープ状多芯線を使用することができる。パウダー・イン・チューブ法は、酸化物超電導体または、酸化物超電導体を生成し得る原料の粉末を、安定化材のチューブに詰め、それに塑性加工および熱処理を施して、線材を得る方法である。典型的に、原料粉末の調製では、超電導体を構成する元素の酸化物または炭酸塩の粉末が所定の配合比で配合され、かつ焼結された後、焼結物は粉砕される。原料粉末は、チューブに充填される。粉末を充填するチューブは、たとえば銀または銀合金からなる。粉末が充填されたチューブは塑性加工される。塑性加工には、伸線加工、圧延加工、プレス加工等が用いられる。多芯線を得る場合、通常、伸線を経て得られる複数の丸線をチューブに充填し、ついで、伸線および圧延が行われ、テープ状多芯線が得られる。得られたテープ状多芯線は、酸化物超電導体の焼結のため適当な温度で熱処理される。この熱処理の後、さらに圧延を行い、焼結のための熱処理を行うことが好ましい。
【0035】
本発明による製造方法では、焼結のための熱処理を経たテープ状多芯線を切断工程に供することが望ましい。テープ状多芯線を得るための最後の圧延から後の好ましいプロセスは、たとえば以下のとおりである。
(A)圧延−焼結−圧延−切断−焼結
(B)圧延−焼結−圧延−焼結−切断
プロセスAでは、焼結のための熱処理後、圧延を行い、次いで、切断および焼結が行われる。プロセスBでは、焼結のための熱処理後、圧延および焼結をさらに行い、次いで、切断が行われる。いずれにせよ、最初の焼結の後、圧延を行うことで焼結体の密度を高め、Jcを向上させることができる。
【0036】
本発明による製造方法では、パウダー・イン・チューブ法によって作製されたテープ状酸化物超電導多芯線に、その長手方向に沿って切れ目を入れることにより、該テープ状線から、それよりも幅の狭い複数の酸化物超電導多芯線を得る。本発明者は、テープ状多芯線を長手方向に沿って切断しても、その超電導特性は、それほど低下しないことを見出した。この切断は、押し切り、ダイヤモンド等の硬質材料が付与されたホイールソー、水のジェット噴射、またはレーザー(たとえばレーザーブレード)により行うことができる。切断すべき部分をこれらに供することにより、元のテープ線を、幅の狭い線材に分割することができる。使用するテープ状多芯線のアスペクト比は、好ましくは10以上(たとえば10〜30)であり、より好ましくは15以上(たとえば15〜25)である。使用するテープ状多芯線の厚みは、0.1〜2mmとすることができ、好ましくは0.2〜1mmである。使用するテープ状多芯線の幅は、2〜20mmとすることができ、好ましくは4〜10mmである。以下、切断の具体的態様を説明する。
【0037】
本発明による一具体例において、図7に示すような点線にそって、テープ状多芯線50を切断することができる。すべての点線は、テープ状多芯線50の長手方向に平行である。この切断により、テープ状多芯線50は、幅の狭い4本の多芯線に分割される。幅の狭い多芯線のアスペクト比は約5である。本発明によるもう一つの具体例において、図8(a)に示すような点線にそって、まず、テープ状多芯線60のフィラメントのない両端部60aおよび60bを切除してもよい。点線は多芯線60の長手方向に平行である。この切断も、上述した手段を用いて行うことができる。次いで、図8(b)に示すような点線にそって、テープ状多芯線60’を切断する。点線は、多芯線60’の長手方向に平行である。この切断により、テープ状多芯線60’は、幅の狭い8本の多芯線に分割される。幅の狭い多芯線のアスペクト比は約2である。このように、最初にフィラメントの存在しない部分を除去しておけば、単位容量あたりの断面積がより狭い、すなわち、よりコンパクトな線材を得ることができる。フィラメントが存在しない端部がテープ状多芯線において顕著な体積を占める場合、図8(a)および(b)に示す工程が有利である。本発明による他の具体例において、図9に示すような点線にそってテープ状多芯線70を切断してもよい。この切断によりテープ状多芯線70は20本の線材に分割され、得られる線材のアスペクト比は約1である。
【0038】
図7、図8(a)および(b)、ならびに図9に示す切断により、いくつかのフィラメントが切断され、得られた多芯線においてフィラメントが部分的に露出する。そのような線材をそのまま使用してもよいし、露出したフィラメントを覆うためコーティングを行ってもよい。
【0039】
切断工程の一つの利点は、幅の狭い線材を比較的簡単な作業によって得ることができることである。たとえば、幅4mm、厚み0.2mmのテープ状多芯線を切断によって4等分すれば、幅1mm、厚み0.2mm、アスペクト比5の線材を容易に得ることができる。また、該テープ状多芯線を切断によって20等分すれば、幅0.2mm、厚み0.2mm、アスペクト比1の線材を容易に得ることができる。これらの場合、もとのテープ状多芯線が、その断面にわたってほぼ均一な超電導特性(Jc、Icなど)を有し得るので、切断により得られた複数の線材も、ほぼ同じ超電導特性を有し得る。したがって、比較的簡単な作業により、高い収率で必要な特性を有する幅の狭い多芯線を得ることができる。一方、幅の狭い線材を塑性加工によって得ようとすると、種々の問題が生じ得る。特に、幅を1mm以下にする塑性加工では、フィラメントのソーセージング現象(フィラメントが長手方向に直線的でなく、波打った形状になる現象)やフィラメントの切断が起こりやすくなり、好ましい超電導特性を有する線材を得ることが困難になってくる。これに対し、切断は、テープ状多芯線の超電導特性をほぼ維持して、行うことができる。
【0040】
切断工程の後、得られた線材をそのまま使用してもよいし、得られた線材を焼結のための熱処理に供してもよい。一方、切断工程の後、得られた線材を加工してもよい。切断により得られる線材は、通常、矩形、正方形またはそれらに近い断面を有する。そのような断面を加工によって変え、撚線により適したものにすることができる。たとえば、線材の角を取る加工(たとえば面取り加工)を行ってもよい。面取りの結果、線材の断面は、典型的に8角形等の多角形になる。このように加工された線材は、撚線により適している。そのような加工工程の後、焼結のための熱処理を行ってもよい。
【0041】
切断の後、得られた線材は、通常の方法によって撚り合わせることができる。撚りピッチおよび素線の配向(素線の厚みまたは幅方向の撚線における配向)は、線材サプライ部の回転数の調整等によって制御することができる。また、図10に示すように、切断および撚り合わせを同時に行ってもよい。複数の切断手段(たとえば複数のホイールソー)(図示省略)によって、テープ状多芯線110を幅の狭い線材115に分割しながら、多数の線材115を回転体116を介して撚り合わせ、撚線120を得る。回転体116は、撚り合わせるべき線材の数に相当する数の孔117を有している。所望の速度で回転する回転体116の孔117に、それぞれ線材115を供給することによって撚線120が得られる。また、切断によって得られた低アスペクト比線材を電気絶縁材料で覆った後、被覆された素線を撚り合わせてもよい。
【0042】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0043】
実施例1
Bi:Pb:Sr:Ca:Cu=1.8:0.3:1.9:2.0:3.0の組成比となるよう、酸化物および炭酸塩の原料粉末を混合した。混合物に700〜860℃の熱処理および粉砕を複数回施し、充填用粉末を調製した。得られた粉末を内径10mm、外径12mmの銀パイプに充填し、伸線加工した。得られた直径1.1mmの線材を切断して、61本の嵌合用線を準備した。61本の嵌合用線を内径10mm、外径12mmの銀パイプに充填し、伸線および圧延して、幅3.8mm、厚さ0.25mmのテープ状線を得た。このテープ状線を、大気下、約850℃で焼結のため加熱した。次いで、冷却の後、テープ状線を圧延し、幅4.2mm、厚さ0.20mmの形状にした。再度、大気下、約850℃で熱処理を行い、冷却して、10mの長さのテープ状多芯線を得た。このテープ状多芯線は、幅4.2mm、厚さ0.2mmであり、液体窒素温度において、印加磁場なしで60Aの臨界電流(Ic)を有するものであった。従って、テープの単位面積あたりの臨界電流値(Jc)(オーバーオールJc)は、約7.14×10A/cm(60A/(0.42cm×0.02cm))と計算された。
【0044】
10mの長さのテープ状多芯線について、フィラメントのない幅0.1mmの両側端部をダイヤモンドカッターで切除した。ダイヤモンドカッターとしてホイールソーを使用した。両側端部が除去されたテープ状多芯線の臨界電流は58Aであった。そのオーバーオールJcは、約7.25×10A/cm(58A/(0.4cm×0.02cm))であり、これはもとのJcより少し高い値であった。その後、さらにダイヤモンドカッターで切断を行い、テープ状多芯線を幅1mmの4本の線材に分割した。得られた4本の線材の臨界電流は、それぞれ15A、14A、15A、14Aであった。Icが15Aの線材のオーバーオールJcは、7.5×10A/cm(15A/(0.1cm×0.02cm))であり、Icが14Aの線材のオーバーオールJcは、7.0×10A/cm(14A/(0.1cm×0.02cm))である。このように、得られた4本の線材はすべて、もとのテープ状多芯線に近いJcを有していた。このように、切断によって比較的高いJcを有する低アスペクト比の多芯線を製造できることがわかる。
【0045】
切断工程に供すべきテープ状多芯線として、断面積が同じで、異なるアスペクト比のものを作製した。得られたテープ状多芯線のアスペクト比とIcとの関係を表1に示す。表から、切断工程には、アスペクト比が10以上のテープ状多芯線を使用することが望ましいことがわかる。
【0046】
【表1】
Figure 0003587128
【0047】
実施例2
最終的に得られる形状を除いて、実施例1と同様のプロセスにより、幅10mm、厚さ1mm、アスペクト比10の61芯テープ状線を1mの長さで作製した。得られた多芯線のIcは600Aであった。この多芯線をダイヤモンドカッターで10等分し、幅1mm、厚さ1mm、アスペクト比1の線材を1mの長さで得た。線材の断面は正方形であった。アスペクト比1の線材のオーバーオールJcは、もとのテープ状線のものとほぼ同じであった。得られた10本の線材を手で撚り合わせて撚線を得た。得られた撚線のIcは、液体窒素温度、印加磁場なしで、約580Aであった。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、比較的高いJcを有しかつ低アスペクト比の酸化物超電導多芯線を提供することができる。そのような多芯線は、撚線やソレノイドコイルの用途により適している。本発明によれば、比較的高いJcを有する撚線を提供することができる。そのような撚線は、交流損失が小さく、エネルギー運搬により適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】テープ状線を積層して低アスペクト比のブロックを形成する技術を説明するための図である。
【図2】本発明による酸化物超電導多芯線の一具体例を示す概略斜視図である。
【図3】図2に示す多芯線のフィラメントの典型的な形状を拡大して示す概略斜視図である。
【図4】本発明による撚線の一具体例を示す概略斜視図である。
【図5】図4に示す撚線の断面を拡大して示す概略断面図である。
【図6】本発明による撚線のもう一つの具体例を示す概略斜視図である。
【図7】本発明による製造方法の切断工程の一具体例を示す概略斜視図である。
【図8】(a)および(b)は、本発明による製造方法の切断工程のもう一つの具体例を示す概略斜視図である。
【図9】本発明による製造方法の切断工程の他の具体例を示す概略斜視図である。
【図10】本発明の好ましい態様において、切断と撚線を同時に行うプロセスを示す概略斜視図である。
【符号の説明】
10 酸化物超電導多芯線、11 安定化材、12 フィラメント。

Claims (9)

  1. パウダー・イン・チューブ法によって作製されたテープ状酸化物超電導多芯線に、その長手方向に沿って切れ目を入れることにより、前記テープ状線から、それよりも幅の狭い複数の酸化物超電導多芯線を得る工程を備える、酸化物超電導多芯線の製造方法。
  2. 線材の長手方向に垂直で、かつ互いに垂直な2方向の長さを幅および厚み(幅>厚み)と規定し、前記厚みに対する前記幅の比をアスペクト比とした場合、前記テープ状線のアスペクト比が10以上である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 線材の長手方向に垂直で、かつ互いに垂直な2方向の長さを幅および厚み(幅>厚み)と規定し、前記厚みに対する前記幅の比をアスペクト比とした場合、前記幅の狭い酸化物超電導多芯線のアスペクト比が1〜2である、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記酸化物がビスマス系酸化物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法により得られた酸化物超電導多芯線を、必要な本数、撚り合わせる工程を備える、酸化物超電導撚線の製造方法。
  6. 安定化材、および前記安定化材に接する酸化物超電導体からなる複数のフィラメントを備える酸化物超電導多芯線であって、
    線材の長手方向に垂直で、かつ互いに垂直な2方向の長さを幅および厚み(幅>厚み)と規定し、前記厚みに対する前記幅の比をアスペクト比とした場合、前記多芯線のアスペクト比は1〜2であり、
    前記複数のフィラメントは前記多芯線の長手方向に延びたリボン形状であり、
    前記複数のフィラメントは互いに略平行にかつ層状に配置されており、
    前記複数のフィラメントのアスペクト比は前記多芯線のアスペクト比より高く、かつ
    前記複数のフィラメントの中に、前記安定化材で実質的に覆われていない部分を有するフィラメントが存在する、酸化物超電導多芯線。
  7. 前記フィラメントのアスペクト比は2より大きい、請求項6に記載の酸化物超電導多芯線。
  8. 前記酸化物超電導体はビスマス系酸化物超電導体である、請求項6または7に記載の酸化物超電導多芯線。
  9. 請求項6〜8のいずれか1項に記載の酸化物超電導多芯線を複数撚り合わせてなる酸化物超電導撚線。
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