JP3583453B2 - 前後調節可能な操作ペダル装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はブレーキペダルやアクセルペダル等の車両用の操作ペダル装置に係り、特に、ペダルパッドの位置を車両の前後方向へ移動させることができる操作ペダル装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車体に固設されたブラケットに一軸心まわりの回動可能に配設され、ペダルパッドが踏み込まれて原位置からその一軸心まわりに回動させられることにより、所定の作用部材を押圧または引張する車両用操作ペダル装置、例えばブレーキペダルやアクセルペダル,クラッチペダルが広く知られているが、このような車両用操作ペダル装置の一種に、上記ペダルパッドの位置を車両の前後方向へ移動できるようにしたものが提案されている。例えば特開昭63−49528号公報(従来例1)や特開平2−39214号公報(従来例2),実公昭62−5700号公報(従来例3),実開昭51−22218号公報(従来例4)に記載されている装置はその一例であり、このような操作ペダル装置によれば、運転者の体型や好みなどに応じてペダルパッドの位置を最適な位置に調節できるため、運転操作が容易となる。
【0003】
上記従来例1および2は、一対の長穴に沿ってペダルパッドを平行移動させるようにしたもので、ペダルパッドの姿勢や高さ位置が略一定に維持されるとともに、一軸心であるブラケットの支持部や作用部材の連結部をペダルパッドの前後移動に伴って変位させることにより、一軸心からペダルパッドまでの距離と一軸心から作用部材の連結部までの距離との比(以下、レバー比という)を略一定とし、ペダルパッドを前後に移動させても必要な踏込み操作力が変化しないようになっている。従来例3は、長穴に沿ってペダルパッドを平行移動させるもので、ペダルパッドの姿勢や高さ位置が一定に維持される。また、従来例4は、平行リンクを利用して操作ペダル全体を平行移動させるもので、ペダルパッドの姿勢や高さ位置が略一定に維持されるとともに、踏込み操作時には1本のリンクを介してレバー部材を回動させることにより作用部材を押圧するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来例1および2は、部品点数が多くて構造が複雑且つ大掛かりになるとともに、組付けが面倒でコスト高となる。従来例3は、構造は簡単であるが、切欠き部と突起との嵌合によってロックするようにしているため、前後調節が段階的で且つ調節時にペダルパッドが上下に揺れ動いてスムーズに調節できないとともに、ペダルパッドの移動に伴ってレバー比が変化するため、必要な踏込み操作力が変化する。また、これ等の従来例1〜3は、何れもペダルパッドを長穴に沿って平行移動させるものであるため、前後方向に比較的大きなスペースが必要になるとともに、移動時にこじりを生じ易く、長穴の係合にがたつきを生じるため、フィーリングが悪くなるという問題がある。一方、平行リンクを利用した従来例4は、前後調節時の移動はスムーズであるが、操作ペダルが平行リンクの一方によって支持されているとともに他方のリンクおよびレバー部材を介して操作力が伝達されるため、構造的に十分な強度・剛性が得られ難い。また、前後調節に伴うペダルパッドの上下変動を抑える必要から、コンパクト化および強度アップを目的として平行リンクの長さを短くすることができず、大きなスペースを要し且つ強度対策が困難である。
【0005】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、前後調節時の移動がスムーズで簡単且つコンパクトに構成され、しかも構造的に十分な強度が得られる操作ペダル装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、第1発明は、車体に固設されたブラケットに一軸心まわりの回動可能に配設され、ペダルパッドが踏み込まれて原位置からその一軸心まわりに回動させられることにより、所定の作用部材を押圧または引張する一方、前記ペダルパッドの位置を車両の前後方向へ移動させることが可能な操作ペダル装置であって、(a)前記一軸心まわりの回動可能に前記ブラケットに取り付けられる回動アームと、(b)その回動アームの互いに離間した二位置にそれぞれ前記一軸心と略平行な軸心まわりの回動可能に上側連結部が連結されて下方へ延び出す一対のリンク部材と、(c)該一対のリンク部材の下側連結部および前記上側連結部を結ぶ図形が略平行四辺形を成すように、その下側連結部にそれぞれ前記一軸心と略平行な軸心まわりの回動可能に連結されるとともに、前記ペダルパッドが設けられた踏込み部材と、(d)前記一対のリンク部材の何れか一方と前記回動アームとに跨がって配設され、常にはその一対のリンク部材と回動アームとを一体的に前記一軸心まわりに回動させるとともに、その一方のリンク部材と回動アームとを異なる連結角度で位置決めして前記踏込み部材の位置を変更する前後調節手段とを備え、(e)前記作用部材は、前記リンク部材と前記回動アームとの連結角度の変更に拘らずレバー比が略一定となるように、前記リンク部材の何れか一方の予め定められた所定部位に連結されていることを特徴とする。
第2発明は、第1発明において、前記作用部材には前記一軸心と略平行に連結ピンが設けられているとともに、その連結ピンは、前記リンク部材および前記回動アームにそれぞれ設けられた長穴を貫通させられ、そのリンク部材および回動アームの相対回動に伴って前記レバー比が略一定となるようにその長穴内を移動させられることを特徴とする。
【0007】
【発明の作用および効果】
このような前後調節可能な操作ペダル装置においては、前後調節手段によって一方のリンク部材と回動アームとが所定の連結角度で位置決めされることにより、その一対のリンク部材,回動アーム,および踏込み部材は一体的に一軸心まわりに回動させられるため、構造的に十分な機械的強度が得られる。また、リンク部材と回動アームとの連結角度を変更すれば、4箇所の連結部が略平行四辺形を成すように一対のリンク部材の下側連結部に連結された踏込み部材は車両の前後方向へ略平行移動させられ、ペダルパッドの姿勢および高さ位置を略一定に維持しながらそのペダルパッドの前後方向位置を調節できる。その場合に、回動アームに対して一対のリンク部材を相対回動させれば良いため、長穴を介してペダルパッドを前後移動させる場合に比較して、こじりを生じることなくペダルパッドの位置調節をスムーズに行うことができるとともに、前後方向のスペースを小さくできて装置が簡単且つコンパクトに構成される。
【0009】
また、リンク部材の所定部位に作用部材連結され、ペダルパッドの前後調節時にリンク部材が回動アームに対して相対回動させられる際に、その作用部材の連結部と回動アームの回動中心である一軸心との距離変化させられ、ペダルパッドの前後調節に伴う一軸心からペダルパッドまでの距離変化に拘らずレバー比が略一定に維持されるようになっているため、ペダルパッドを前後調節しても必要な踏込み操作力が略一定に維持されるようになる。しかも、ペダルパッドの前後調節時にリンク部材が回動アームに対して相対回動させられることを利用し、そのリンク部材の所定部位に作用部材を連結しただけであるため、調整レバーやピボットピンなどを用いてレバー比を略一定に維持するようにした前記従来例1や2に比較して装置が極めて簡単に構成される。
また、第2発明では、回動アームとリンク部材との相対回動に伴う一軸心から作用部材の連結部(連結ピン)までの距離の変化特性を、それ等の回動アームおよびリンク部材にそれぞれ設けられる長穴の形状によって任意に設定できるため、ペダルパッドの前後調節に拘らず前記レバー比が完全に一定となるようにすることが可能となる。
【0010】
なお、上記レバー比は完全に一定である必要はなく、前後調節に伴ってペダルパッドと一軸心との距離が大きくなる場合には作用部材の連結部と一軸心との距離も大きくなり、前後調節に伴ってペダルパッドと一軸心との距離が小さくなる場合には作用部材の連結部と一軸心との距離も小さくなるようになっておれば、一応の効果が得られる。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明が操作ペダル装置としての車両用ブレーキペダル装置10に適用された場合の一例を示す一部を切り欠いた正面図である。かかるブレーキペダル装置10は、車体12に固設されたブラケット14に支持軸16を介してその支持軸16の軸心まわりの回動可能に配設されており、ペダルパッド20が踏み込まれて原位置から回動させられることにより、クレビス22を介して連結されたブレーキブースタ23のロッド24を押圧し、図示しないマスターシリンダのプッシュロッドを押し込んでブレーキ油圧を発生させるようになっている。本実施例ではブレーキブースタ23のロッド24が作用部材に相当するとともに、支持軸16の軸心が一軸心に相当する。支持軸16は、その軸心が車両の幅方向と略平行となる姿勢でブラケット14に取り付けられるようになっている。
【0012】
ブレーキペダル装置10は、支持軸16まわりの回動可能にブラケット14に取り付けられた回動アーム26と、その回動アーム26がストッパ28により規定される原位置に保持された状態において車両の前後方向、すなわち図の左右方向へ離間した二位置にそれぞれ連結されて略平行に下方へ延び出す一対のリンク部材30,32と、前記ペダルパッド20を備えて一対のリンク部材30,32の下端部に連結された踏込み部材34などから構成されており、これら回動アーム26、一対のリンク部材30,32、および踏込み部材34は、4節回転連鎖を形成している。
【0013】
回動アーム26は、前記支持軸16に直角な長手方向に対する横断面がコの字形状を成すように成形された板金プレス品であり、支持軸16と平行な背部36からそれぞれ直角に且つ互いに平行に曲成された一対の側面部38,38を支持軸16が貫通するとともに、その支持軸16と略平行に一対の連結ピン40,42が貫通させられている。ブレーキブースタ23から突き出す方向へ付勢されている前記ロッド24の付勢力により、ブレーキペダル装置10が支持軸16の左まわりに付勢されている図1の状態において、上記背部36の外周側上部はブラケット14に固設された前記ストッパ28に当接させられており、この当接により回動アーム26の支持軸16の左まわり方向の回動端すなわちブレーキペダル装置10の原位置が規定される。本実施例ではロッド24によってブレーキペダル装置10が原位置へ復帰させられるようになっているが、必要に応じてリターンスプリングを配設することもできる。
【0014】
前記一対のリンク部材30,32の回動アーム26に対して連結されているそれぞれの上側連結部44,46は、回動アーム26の一対の側面部38,38間に挟まれる状態で互いに車両の前後方向に所定の距離だけ離間して、前記一対の連結ピン40,42の軸心まわりの相対回動可能に支持されている。一対のリンク部材30,32の下側連結部48,50には、支持軸16と略平行に連結ピン52,54が挿し通されて前記踏込み部材34が相対回動可能に連結されているとともに、連結ピン40から連結ピン52までの長さ寸法は連結ピン42から連結ピン54までの長さ寸法と略等しく、連結ピン40と連結ピン42との離間寸法は連結ピン52と連結ピン54との離間寸法と略等しい。すなわち、各連結点を結ぶ図形が略平行四辺形乃至は長方形を成すのであり、リンク部材30,32が回動アーム26に対して相対回動させられることにより、踏込み部材34は車両の前後方向へ略平行移動させられる。この時、踏込み部材34の高さは変化するが、ブレーキペダル装置10が原位置に保持された状態においてリンク部材30,32は略上下方向となるように配設され、且つそれらが十分な長さを有するため、その高さ変動は僅かである。
【0015】
上記一対のリンク部材30,32の一方、具体的には車両の前側に位置する左側のリンク部材30には、連結ピン40よりも上方の所定部位において支持軸16と略平行な連結ピン56を介して前記クレビス22が相対回動可能に連結されており、そのリンク部材30には連結ピン40の右まわり方向のモーメントが常時作用させられるようになっている。また、前記回動アーム26には、前記背部36に前後調節手段60が配設され、上記リンク部材30の連結ピン40よりも上方へ突き出す係合部58に当接させられることにより、そのリンク部材30の回動アーム26に対する右まわり方向の回動端を規定するようになっている。リンク部材30には、ブレーキブースタ23のロッド24によって右まわりのモーメントが作用するとともに、ペダルパッド20が踏込み操作された場合にも右まわりのモーメントが作用するが、前後調節手段60によってその右まわりの回動端が規定されることにより、常には回動アーム26に対して相対回動不能に保持され、ペダルパッド20が踏込み操作されることにより回動アーム26と一体的に支持軸16の右まわりに回動させられ、ロッド24をブレーキブースタ23へ押し込む。
【0016】
上記前後調節手段60は、運転席に設けられた図示しないスイッチが操作されることにより正逆両方向へ回転駆動される電動モータ66と、その電動モータ66の回転軸にスプライン嵌合等により軸心方向の相対移動可能且つ軸心まわりの相対回転不能に連結されたねじ軸62と、そのねじ軸62に螺合されるとともに背部38の内側に固設されたナット64とを備えており、電動モータ66によってねじ軸62が回転させられることにより、そのねじ軸62は軸心方向へ突き出し,引き込み駆動される。前記リンク部材30は、このねじ軸62の先端部に当接して右まわり方向の回動端が規定されるようになっており、ねじ軸62が突き出し,引き込み駆動されることにより回動アーム26に対して連結ピン40まわりに相対回動させられ、回動アーム26に対する連結角度が変更される。このようにリンク部材30の連結角度が変更されると、他方のリンク部材32も連結ピン42まわりに回動させられ、踏込み部材34が車両の前後方向へ平行移動させられて、図1に示す前方端と図2に示す後方端との間の任意の位置に位置決めされる。この前方端および後方端は、上記ねじ軸62の引き込み端位置、突き出し端位置によって定まる。
【0017】
ここで、踏込み部材34が前後移動させられると、支持軸16の軸心からペダルパッド20までの距離L2が変化するが、その距離変化に伴って支持軸16の軸心からロッド24の連結部すなわち連結ピン56までの距離L1も変化し、踏込み部材34の移動に拘らずレバー比L2/L1が殆ど変化しないようになっている。すなわち、踏込み部材34が前方端に位置する場合の距離L2aより、踏込み部材34が後方端に位置する場合の距離L2bの方が大きいが、距離L1についてもL1aよりL1bの方が大きくなり、L2a/L1a≒L2b/L1bとなるように、連結ピン56の位置が定められているのである。具体的には、踏込み部材34の前後移動に伴ってリンク部材30は連結ピン40まわりに回動させられ、それに伴って距離L1も変化するが、その変化量や変化方向は連結ピン40と連結ピン56との間の距離や連結ピン40まわりにおける連結ピン56の配設位置によって異なるため、上記レバー比L2a/L1a≒L2b/L1bとなるように、本実施例では連結ピン40の左上の位置、すなわち連結ピン40と支持軸16とを結ぶ線分より連結ピン40を中心として左まわりにずれた位置に連結ピン56を配設してロッド24を連結したのである。
【0018】
このように、本実施例のブレーキペダル装置10は、前後調節手段60によって一方のリンク部材30と回動アーム26とを所定の連結角度で位置決めすることにより、回動アーム26,一対のリンク部材30および32,踏込み部材34が一体的に支持軸16まわりに回動させられるため、前記従来例4に比較して構造的に十分な機械的強度が得られる。また、運転席に設けられたスイッチ操作で前後調節手段60によって回動アーム26とリンク部材30との連結角度を変更すれば、踏込み部材34が車両の前後方向へ略平行移動させられ、ペダルパッド20の姿勢および高さ位置を略一定に維持しながらそのペダルパッド20の前後方向位置を調節できる。その場合に、回動アーム26に対して一対のリンク部材30,32を相対回動させれば良いため、従来例1〜3のように長穴を介してペダルパッドを前後移動させる場合に比較して、こじりを生じることなくペダルパッド20の位置調節をスムーズに行うことができるとともに、前後方向のスペースを小さくできて装置が簡単且つコンパクトに構成される。
【0019】
また、本実施例では、リンク部材30の所定部位にロッド24を連結し、ペダルパッド20の前後調節時にリンク部材30が回動アーム26に対して相対回動させられる際に、距離L2の変化に対応して距離L1が変化することにより、レバー比L2/L1が略一定に維持されるようになっているため、ペダルパッド20を前後調節しても必要な踏込み操作力が略一定に維持される。しかも、ペダルパッド20の前後調節時にリンク部材30が回動アーム26に対して相対回動させられることを利用し、そのリンク部材30の所定部位にロッド24を連結しただけであるため、従来例1や2のように調整レバーやピボットピンなどを用いる場合に比較して装置が極めて簡単に構成される。
【0020】
次に、本発明の他の実施例を説明する。
図3は、前記実施例におけるロッド24とリンク部材30との連結形態の異なる態様を示したもので、前記支持軸16まわりの回動可能に配設された回動アーム76は、前記回動アーム26と略同一形状の板金プレス品であるが、前記一対の側面部38,38よりも図の左下の部分が突き出している一対の側面部78,78を有している。その回動アーム76には、前記リンク部材30と外周形状が略同じのリンク部材80が前記連結ピン40を介して相対回動可能に連結されているとともに、前記連結ピン42を介して前記リンク部材32が相対回動可能に連結されている。リンク部材80は、前記リンク部材30と同様に前記係合部58を有しており、前記前後調節手段60(図3では図示せず)のねじ軸62との係合により回動アーム76との連結角度が変更されるようになっている。リンク部材80,32の下端側には前記踏込み部材34が連結されており、上記連結角度の変更により前記ペダルパッド20が前後調節される。
【0021】
前記クレビス22を連結する連結ピン56は、リンク部材80の所定部位に設けられた長穴82を貫通してクレビス22に挿し通されている。長穴82は、連結ピン40の軸心を中心とする径方向に形成されており、連結ピン56は長穴82内をその径方向に相対移動可能となっている。一方、回動アーム76の側面部78,78における前記左下の突出部78a,78aは、クレビス22の内側で且つリンク部材80の外側に位置しているとともに、その突出部78a,78aの連結ピン56が位置する部分には、前記ロッド24と略直角で支持軸16の軸心を中心とする径方向に長穴84が形成されており、上記連結ピン56はこの長穴84内を貫通してクレビス22に挿し通されている。したがって、リンク部材80が図3の状態から連結ピン40の左まわりに回動アーム76に対して相対回動させられると、連結ピン56は長穴82の回動に伴って長穴84に案内されつつ図3の下方へ移動させられる。
【0022】
本実施例では、回動アーム76とリンク部材80との相対回動に伴う距離L1の変化特性を、長穴82,84の形状によって任意に設定できるため、ペダルパッド20の前後調節に拘らずレバー比L2/L1が完全に一定となるようにすることが可能となる。また、回動アーム76とリンク部材80との相対回動に拘らず、ロッド24のブレーキブースタ23からの突き出し量が変化しないようにすることも可能で、ペダルパッド20の前後調節に拘らずペダルの踏込みストロークを一定に維持できる。
【0023】
図4に示す実施例は、本発明が操作ペダル装置としての車両用アクセルペダル装置90に適用された場合の一例で、車体91に固設されたブラケット92に支持軸94を介してその支持軸94の軸心まわりの回動可能に配設されており、ペダルパッド98が踏み込まれて原位置から回動させられることにより、クレビス100を介して連結されたスロットルケーブル102が引っ張り出されて図示しないスロットル弁が開かれるようになっている。本実施例では上記スロットルケーブル102が作用部材に相当するとともに、支持軸94の軸心が一軸心に相当する。支持軸94は、その軸心が車両の幅方向と略平行となる姿勢でブラケット92に取り付けられるようになっている。
【0024】
上記アクセルペダル装置90は、支持軸94まわりの回動可能にブラケット92に取り付けられた回動アーム104と、回動アーム104が図示のように原位置に保持された状態において車両の前後方向、すなわち図の左右方向へ離間した二位置にそれぞれ連結されて略平行に下方へ延び出す一対のリンク部材106,108と、前記ペダルパッド98を備えて一対のリンク部材106,108の下端部に連結された踏込み部材110などから構成されており、これら回動アーム104、一対のリンク部材106,108、および踏込み部材110は、4節回転連鎖を形成している。回動アーム104は、前記支持軸94に直角な長手方向に対する横断面がコの字形状を成すように成形された板金プレス品であり、支持軸94と平行な背部112からそれぞれ直角に且つ互いに平行に曲成された一対の側面部114,114を支持軸94が貫通するとともに、前記二位置に支持軸94と略平行な一対の連結ピン116,118が貫通させられている。
【0025】
一対のリンク部材106,108の回動アーム104に対して連結されているそれぞれの上側連結部120,122は、回動アーム104の一対の側面部114,114間に挟まれる状態で互いに車両の前後方向に所定の距離だけ離間して、前記一対の連結ピン116,118の軸心まわりの相対回動可能に支持されている。一対のリンク部材106,108の下側連結部124,126には、支持軸94と略平行に連結ピン128,130が挿し通されて前記踏込み部材110が相対回動可能に連結されているとともに、連結ピン116から連結ピン128までの長さ寸法は連結ピン118から連結ピン130までの長さ寸法と略等しく、連結ピン116と連結ピン118との離間寸法は連結ピン128と連結ピン130との離間寸法と略等しい。すなわち、各連結点を結ぶ図形が略平行四辺形乃至は長方形を成すのであり、リンク部材106,108が回動アーム104に対して相対回動させられることにより、踏込み部材110は車両の前後方向へ略平行移動させられる。この時、踏込み部材110の高さは変化するが、アクセルペダル装置90が原位置に保持された状態においてリンク部材106,108は略上下方向となるように配設され、且つそれらが十分な長さを有するため、その高さ変動は僅かである。
【0026】
回動アーム104の支持軸94と連結ピン116との中間位置には、前記前後調節手段60と同様に構成された前後調節手段132が配設され、リンク部材106に当接してそのリンク部材106の連結ピン116の右まわり方向の回動端を規定している。これにより、ペダルパッド98が踏込み操作された場合には、リンク部材106と回動アーム104とが一体的に支持軸94の右まわりに回動させられる。また、リンク部材106には、連結ピン116よりも上方に突き出して設けられた突出部134に、支持軸94と略平行な連結ピン136を介して前記クレビス100が相対回動可能に連結されている一方、回動アーム104とブラケット92との間には引張コイルスプリング等のリターンスプリング138が設けられて、その回動アーム104を常には支持軸94の左まわりに付勢しており、回動アーム104およびリンク部材106は、クレビス100がブラケット92に当接するとともにリンク部材106が前後調節手段132に当接する原位置に保持される。
【0027】
一方、運転席に配設された図示しないスイッチが操作され、前後調節手段132によってリンク部材106が回動アーム104に対して連結ピン116の左まわりに相対回動させられると、他方のリンク部材108も連結ピン118の左まわりに相対回動させられて、踏込み部材110は図の右方向である車両後方側へ略平行移動させられ、図4に示されている前方端と図5に示されている後方端との間の任意の位置に位置決めされる。これにより、ペダルパッド98の車両前後方向における位置が調節されるが、本実施例においてもリンク部材106の回動に伴ってスロットルケーブル102の連結部すなわち連結ピン136の位置が変位させられることにより、ペダルパッド98の前後調節に拘らずレバー比が略一定に維持され、踏込み操作力が殆ど変化しないようになっている。なお、この実施例ではクレビス100の位置がブラケット92によって規定されるため、リンク部材106が回動アーム104に対して相対回動させられると、それに伴って回動アーム104も支持軸94まわりに回動させられるが、図6に示すように、連結ピン116と略水平な真横位置において、上記リンク部材106に替わるリンク部材140に、鉤形状を成すクレビス142を連結ピン136を介して連結するようにすれば、リンク部材140の相対回動に伴う回動アーム104の回動を抑制することが可能である。
【0028】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施することもできる。
【0029】
例えば、前記実施例では作用部材としてのロッド24やスロットルケーブル102が連結された前側のリンク部材30,80,106が前後調節手段60,132によって回動,位置決めされるようになっていたが、作用部材を連結するリンク部材と前後調節手段によって回動,位置決めされるリンク部材とは必ずしも同じである必要はなく、後ろ側のリンク部材32,108に作用部材を連結したり、前後調節手段60,132によってリンク部材32,108を回動,位置決めしたりするようにしても良い。
【0030】
また、前記実施例では、一対のリンク部材が車両前後方向に離間して配設されていたが、鉛直方向にずれた状態で配設しても差し支えないなど、上下の連結部を結ぶ図形が略平行四辺形乃至は長方形となるように配設されれば、両リンク部材の配設位置は任意に設定できる。
【0031】
また、前記実施例の前後調節手段60,132は電動モータ66やねじ軸62を用いてパッド位置を自動的に且つ連続的に変更できるようになっていたが、リンク部材30,80,106に連結ピン40,116を中心とする円弧形状に噛合歯を設けるとともに、その噛合歯と噛み合うラックや歯車を回動アーム26,76,104に配設して、そのラックを直線移動したり歯車を電動モータで回転駆動したりして連結角度を変更するようにしても良いし、運転者が手作業でリンク部材30,80,106の連結角度を変更してボルトやナットなどで回動アーム26,76,104に一体的に固設するようにしても良いなど、前後調節手段は少なくとも異なる連結角度でリンク部材を位置決めできるものであれば良い。前後調節手段は、リンク部材側に配設することもできるし、伸縮する両端部を回動アームとリンク部材の双方に相対回動可能に連結するようにしても良い。
【0032】
また、前記実施例のアクセルペダル装置90にはスロットルケーブル102が連結されるようになっていたが、リンクなどでアクセル操作量を伝達するアクセルペダル装置にも本発明は適用され得るし、クラッチペダル装置など他の操作ペダル装置に適用することもできる。
【0033】
その他一々例示はしないが、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が車両用ブレーキペダル装置に適用された場合の一実施例を示す一部を切り欠いた正面図である。
【図2】図1のブレーキペダル装置のペダルパッドが車両の後方側へ移動させられた状態を示す正面図である。
【図3】図1のブレーキペダル装置においてロッドとリンク部材との連結態様を変更した実施例を説明する図である。
【図4】本発明が車両用アクセルペダル装置に適用された場合の一実施例を示す一部を切り欠いた正面図である。
【図5】図4のアクセルペダル装置のペダルパッドが車両の後方側へ移動させられた状態を示す正面図である。
【図6】図4のアクセルペダル装置においてスロットルケーブルとリンク部材との連結形態を変更した他の態様を説明する図である。
【符号の説明】
10:ブレーキペダル装置(操作ペダル装置)
14,92:ブラケット
20,98:ペダルパッド
24:ロッド(作用部材)
26,76,104:回動アーム
30,32,80,106,108,140:リンク部材
34,110:踏込み部材
44,46,120,122:上側連結部
48,50,124,126:下側連結部
56:連結ピン
82,84:長穴
60,132:前後調節手段
90:アクセルペダル装置(操作ペダル装置)
102:スロットルケーブル(作用部材)

Claims (2)

  1. 車体に固設されたブラケットに一軸心まわりの回動可能に配設され、ペダルパッドが踏み込まれて原位置から該一軸心まわりに回動させられることにより、所定の作用部材を押圧または引張する一方、前記ペダルパッドの位置を車両の前後方向へ移動させることが可能な操作ペダル装置であって、
    前記一軸心まわりの回動可能に前記ブラケットに取り付けられる回動アームと、
    該回動アームの互いに離間した二位置にそれぞれ前記一軸心と略平行な軸心まわりの回動可能に上側連結部が連結されて下方へ延び出す一対のリンク部材と、
    該一対のリンク部材の下側連結部および前記上側連結部を結ぶ図形が略平行四辺形を成すように、該下側連結部にそれぞれ前記一軸心と略平行な軸心まわりの回動可能に連結されるとともに、前記ペダルパッドが設けられた踏込み部材と、
    前記一対のリンク部材の何れか一方と前記回動アームとに跨がって配設され、常には該一対のリンク部材と回動アームとを一体的に前記一軸心まわりに回動させるとともに、該一方のリンク部材と該回動アームとを異なる連結角度で位置決めして前記踏込み部材の位置を変更する前後調節手段と
    を備え、前記作用部材は、前記リンク部材と前記回動アームとの連結角度の変更に拘らず、前記一軸心から前記ペダルパッドまでの距離と該一軸心から該作用部材の連結部までの距離との比が略一定となるように、前記リンク部材の何れか一方の予め定められた所定部位に連結されている
    ことを特徴とする前後調節可能な操作ペダル装置。
  2. 前記作用部材には前記一軸心と略平行に連結ピンが設けられているとともに、該連結ピンは、前記リンク部材および前記回動アームにそれぞれ設けられた長穴を貫通させられ、該リンク部材および該回動アームの相対回動に伴って前記比が略一定となるように該長穴内を移動させられる
    ことを特徴とする請求項1に記載の前後調節可能な操作ペダル。
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