JPH07334261A - 車両用操作ペダル装置 - Google Patents

車両用操作ペダル装置

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JPH07334261A
JPH07334261A JP12761194A JP12761194A JPH07334261A JP H07334261 A JPH07334261 A JP H07334261A JP 12761194 A JP12761194 A JP 12761194A JP 12761194 A JP12761194 A JP 12761194A JP H07334261 A JPH07334261 A JP H07334261A
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JP
Japan
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pedal
vehicle
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JP12761194A
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English (en)
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Akihiko Fukase
明彦 深瀬
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Toyoda Iron Works Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Iron Works Co Ltd
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    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05GCONTROL DEVICES OR SYSTEMS INSOFAR AS CHARACTERISED BY MECHANICAL FEATURES ONLY
    • G05G1/00Controlling members, e.g. knobs or handles; Assemblies or arrangements thereof; Indicating position of controlling members
    • G05G1/30Controlling members actuated by foot

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)
  • Braking Elements And Transmission Devices (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Mechanical Control Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 搭載スペースが小さく前後調節に拘らずペダ
ルパッドの姿勢や必要な踏込み操作力が略一定で、充分
な構造強度を備えて簡単構造で安価な、且つ踏込み操作
時のパッド姿勢変化特性や入出力特性を自由に設定でき
る車両用操作ペダル装置を提供する。 【構成】 平行な軸心A,Dまわりの回動可能に吊り下
げた一対の吊下げリンク部材20,22に直線L,Mが
下開き状態となる4節回転連鎖を構成するように下側リ
ンク部材28を連結し、出力側のロッドを前側の比較的
短い吊下げリンク部材20の連結部Eに連結するととも
に、下側リンク部材28に対して前後方向の相対移動可
能にスライド部材30を設け、ペダルパッド32に加え
られた踏込み操作力Pに基づいて釣り合い条件から生じ
る実線の力F1と同じ破線の力F1が連結部Bに作用す
ることにより、軸心Aまわりにおいて踏込み方向のモー
メントが得られるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブレーキペダルやアクセ
ルペダル等の車両用の操作ペダル装置に係り、特に、踏
込み操作時における入出力特性の設定の自由度が高く操
作性に優れた車両用操作ペダル装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】車体に固設されたブラケットに回動可能
に配設され、ペダルパッドが踏み込まれて原位置から回
動させられることにより、所定の作用部材を押圧または
引張する車両用操作ペダル装置、例えばブレーキペダル
やアクセルペダル,クラッチペダルが広く知られている
が、このような車両用操作ペダル装置の一種に、上記ペ
ダルパッドの位置を車両の前後方向へ移動できるように
したものが提案されている。例えば特開昭63−495
28号公報(従来例1)や特開平2−39214号公報
(従来例2),実公昭62−5700号公報(従来例
3),特開平2−129710号公報(従来例4),特
公昭50−6694号公報(従来例5),実開昭51−
22218号公報(従来例6)に記載されている装置は
その一例であり、このような操作ペダル装置によれば、
運転者の体型や好みなどに応じてペダルパッドの位置を
最適な位置に調節できるため、運転操作が容易となる。
【0003】上記従来例1乃至3は、長穴に沿ってペダ
ルパッドを平行移動させるようにしたもので、ペダルパ
ッドの姿勢や高さ位置が略一定に維持されるとともに、
そのうちの従来例1および2は、操作ペダルの回動軸心
や作用部材の連結部をペダルパッドの前後移動に伴って
変位させることにより、操作ペダルの回動軸心からペダ
ルパッドまでの距離とその回動軸心から作用部材の連結
部までの距離との比(以下、レバー比という)を略一定
とし、ペダルパッドを前後に移動させても必要な踏込み
操作力が変化しないようになっている。従来例4および
5は、同期回転させられる複数のねじ軸を用いて作用部
材との連結部も含めた全体を平行移動させるもので、各
部材間の相対位置が変化せず、ペダルパッドの姿勢や高
さ位置およびレバー比が一定に維持される。従来例6
は、平行リンクを利用して操作ペダル全体を平行移動さ
せるもので、ペダルパッドの姿勢や高さ位置が略一定に
維持されるとともに、踏込み操作時には1本のリンクを
介してレバー部材を回動させることにより作用部材を押
圧するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の車両用操作ペダル装置は、踏込み操作時に操作ペ
ダルが一定の回動軸心まわりに回動させられるため、そ
れに伴ってペダルパッドの高さや姿勢が変化するととも
に、その変化特性は回動軸心までの距離によって定まる
ため自由に変更することができず、車両の構造や操作ペ
ダル装置の種類によっては必ずしも充分に満足できる操
作性が得られないことがある。また、踏込み操作時の入
出力特性、すなわち踏込み操作力に対する出力の大きさ
はレバー比に応じて略一定に定まるため、車両の構造等
によって制約される操作ペダルの回動軸心やペダルパッ
ドの位置,作用部材の係合位置等を変えずに入出力特性
を変更することはできず、入出力特性の設定の自由度が
低かった。
【0005】一方、ペダルパッドを前後調節できるよう
にした場合の特有の問題として、前記従来例1,2は、
操作ペダルの回動軸心や作用部材の連結部を変位させる
ために部品点数が多くて構造が複雑且つ大掛かりにな
り、組付けが面倒でコスト高になるとともに、従来例1
では操作ペダルの回動軸心の位置が変化するため回動の
安定性が損なわれる。従来例3は、構造は簡単である
が、ペダルパッドの移動に伴ってレバー比が変化するた
め、必要な踏込み操作力が変化する。従来例4,5は、
操作ペダル全体を平行移動させる構造であるため、前後
方向に比較的大きなスペースが必要で運転席前方の狭い
スペースに配設するには好ましくないとともに、従来例
4の場合はペダル回動軸の構造が成り立ち難く、従来例
5の場合は操作ペダル側と作用部材側とを同期させる構
造が複雑でコスト高となる。また、平行リンクを用いた
従来例6は、操作ペダルが平行リンクの一方によって支
持されているとともに他方のリンクおよびレバー部材を
介して操作力が伝達されるため、構造的に充分な強度・
剛性が得られ難い。
【0006】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その第1の目的は、踏込み操作時における入出
力特性の設定の自由度が高く操作性に優れた車両用操作
ペダル装置を提供することにある。また、第2の目的
は、ペダルパッドを前後調節できる操作ペダル装置に関
するもので、車両への搭載スペースが小さく且つ前後調
節に拘らずペダルパッドの姿勢や必要な踏込み操作力が
略一定で、しかも構造的に充分な強度が得られる比較的
簡単な構造で安価な操作ペダル装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための第1の手段】前記第1の目的を
達成するために、第1発明は、車体に固設されたブラケ
ットに回動可能に配設され、ペダルパッドが踏み込まれ
て原位置から回動させられることにより、所定の作用部
材を押圧または引張する車両用操作ペダル装置であっ
て、(a)前記ブラケットに互いに平行な回動軸心まわ
りの回動可能にそれぞれ上側連結部が連結されて略下方
へ吊り下げられるとともに、何れか一方に前記作用部材
が係合させられる一対の吊下げリンク部材と、(b)そ
の一対の吊下げリンク部材の下側連結部にそれぞれ前記
回動軸心と略平行な軸心まわりの回動可能に連結される
ことにより4節回転連鎖を形成するとともに、前記ペダ
ルパッドが配設されたペダル本体とを備え、且つ、
(c)前記ペダルパッドの踏込み操作に伴う前記一対の
吊下げリンク部材の回動ストロークの所定範囲におい
て、前記4節回転連鎖が前記上側連結部から前記下側連
結部に向かうに従って車両の前後方向へ拡がる状態とな
るように、その4節回転連鎖の連結位置が定められてい
ることを特徴とする。
【0008】
【第1発明の作用および効果】このような車両用操作ペ
ダル装置においては、一対の吊下げリンク部材およびペ
ダル本体によって4節回転連鎖が形成され、そのペダル
本体に配設されたペダルパッドが踏み込まれることによ
り、4節回転連鎖が変形して作用部材を押圧したり引っ
張ったりする。その場合に、一対の吊下げリンク部材の
上側連結部および下側連結部を結ぶ図形すなわち連結位
置を変更すれば、踏込み操作時におけるペダル本体の姿
勢、更にはペダルパッドの姿勢の変化特性が変わるた
め、車両の構造や操作ペダル装置の種類などに応じてそ
の変化特性を任意に設定でき、踏込み操作を一層容易と
することが可能である。
【0009】また、踏込み操作時の入出力特性も4節回
転連鎖の連結位置によって変化するため、車両の構造等
によって制約される作用部材の係合位置やペダルパッド
の位置を変化させることなく、踏込み操作時における入
出力特性を比較的自由に設定することが可能となる。特
に、本発明では、上記4節回転連鎖が、ペダルパッドの
踏込み操作に伴う一対の吊下げリンク部材の回動ストロ
ークの所定範囲において、それら吊下げリンク部材の上
側連結部から下側連結部に向かうに従って車両の前後方
向へ拡がる状態すなわち下開き状態となるように連結位
置が定められていることから、踏込み操作力が加えられ
たときに上側連結部と下側連結部とを結ぶ直線に沿って
作用する力に基づいてアシスト力が得られ、作用部材が
係合した一方の吊下げリンク部材の係合部における出力
が、踏込み操作力が単独で作用した場合よりも大きくな
る。
【0010】このことを、図2を参照しつつ具体的に説
明する。図2は、かかる第1発明の一態様である請求項
3に記載の第2発明の一例の概略図で、点(下側連結
部)B,Cにおいて一対の吊下げリンク部材20,22
に連結されたペダル本体33が、下側リンク部材28,
スライド部材30等を含んで構成されている場合であ
り、図示しない作用部材は左側の吊下げリンク部材20
の連結点Eに連結されて図の左方向へ押し込まれるよう
になっている。かかる図2において、実線は踏込み操作
前の初期状態で二点鎖線は踏込み操作した状態である
が、ここでは実線で示す初期状態について検討すると、
一対の吊下げリンク部材20,22が開き角度αで前後
方向へ拡がるように連結され、踏込み操作時にそれらが
点(上側連結部)A,Dの右まわりにそれぞれ回動させ
られるように構成されており、ペダルパッド32に踏込
み操作力Pが作用した場合の下側リンク部材28および
これに一体的に固定されるスライド部材30の釣り合い
を考えた場合、点Bまわりのモーメントの和が零となる
釣り合い条件から、点Cには図の右側の吊下げリンク部
材22からの力F1が作用し、点Eにおいて作用部材が
連結された吊下げリンク部材20の点Bには、破線で示
すように上記力F1が踏込み操作力Pと共に作用する。
この力F1は、直線CDと平行で直線ABに対して上記
開き角度αを成しており、点Aに対して4節回転連鎖の
外側すなわち図の左側に長さSだけオフセットした状態
で踏込み操作力Pに対してアシスト力として作用するた
め、F1×Sの大きさでその左側の吊下げリンク部材2
0を点Aの右まわりに回動させようとするモーメントを
生じ、その分だけ作用部材に対する出力が大きくなるの
である。なお、作用部材に対する出力は、吊下げリンク
部材22のレバー比,すなわち上記力PおよびF1が作
用する点Bから点Aまでの距離と、作用部材の連結点E
から点Aまでの距離との比に応じて増幅される。
【0011】図2の装置において前記作用部材が右側の
吊下げリンク部材22に連結されている場合には、点C
まわりのモーメントの和が零となる釣り合い条件から、
点Bには左側の吊下げリンク部材20からの力F2が作
用し、右側の吊下げリンク部材22の点Cには破線で示
すように力F2が踏込み操作力Pと共に作用する。この
力F2は、直線CDに対して上記開き角度αを成し、点
Dに対して4節回転連鎖の外側すなわち図の右側に長さ
Tだけオフセットした状態でアシスト力として作用する
ため、F2×Tの大きさでその右側の吊下げリンク部材
22を点Dの右まわりに回動させようとするモーメント
を生じ、出力をアシストする同様の効果が得られる。
【0012】これに対し、例えば図8に示すように4節
回転連鎖が平行四辺形を成すように構成されている場合
には、直線ABと直線CDとが平行であるため、破線で
示す力F1は直線AB上に作用して点Aまわりのモーメ
ントを生じないとともに、破線で示す力F2は直線CD
上に作用して点Dまわりのモーメントを生じないため、
点Bや点Cには踏込み操作力Pのみが単独で作用する場
合と同じ状態となってアシスト力が得られない。また、
4節回転連鎖が、図9に示すように上側連結部から下側
連結部に向かうに従って狭くなるように構成されている
場合には、点Bや点Cに作用する破線の力F1やF2
が、直線ABと直線CDとの角度差に応じたオフセット
量GやHで、踏込み操作力Pによるモーメントとは反対
方向のモーメントを生じるようになり、作用部材に対す
る出力が低下する。
【0013】このように、本発明では踏込み操作力以外
に吊下げリンク部材とペダル本体との係合部に作用する
アシスト力が得られるため、同じ4節回転連鎖でもアシ
スト力が零または負の場合に比較し、必要な踏込み操作
力が軽減されて踏込み操作が容易となる。また、吊下げ
リンク部材のリンク長さを短くするとレバー比が小さく
なって必要な踏込み操作力が増大するが、本発明では上
記のようにアシスト力が得られることから、踏込み操作
力の増大を抑制しつつ吊下げリンク部材を短くして、装
置を軽量且つコンパクトに構成することが可能となる。
なお、このようなアシスト力は、ペダルパッドの踏込み
操作に伴う吊下げリンク部材の全回動ストロークで得ら
れるようにすることが望ましいが、例えばブレーキペダ
ルなど踏込み後期に大きな出力を必要とする操作ペダル
装置においては、その踏込み後期にアシスト力が得られ
るようにするなど、少なくとも所定範囲でアシスト力が
得られるようになっておればよい。
【0014】ここで、前記図2の装置の場合、一対の吊
下げリンク部材は、上側連結部(A,D)から前記下側
連結部(B,C)までのリンク長さすなわち直線距離
(A−B,C−D)が、車両の前後方向における前側に
位置する一方の吊下げリンク部材20よりも、後側に位
置する他方の吊下げリンク部材22の方が長くされてい
るため、二点鎖線で示す踏込み操作時の状態から明らか
なように、踏込み操作に伴って4節回転連鎖の前後方向
への開き角度αがα′に拡大し、前記アシスト力F1の
オフセット量すなわち長さSがS′へと大きくなる。こ
のため、実線で示す初期位置から踏込み操作するに従っ
て大きなアシスト力が得られるようになり、踏込み後期
に大きな出力を必要とするブレーキペダルなどにおいて
効果的である。
【0015】
【課題を解決するための第2の手段】第2発明は、前記
第1の目的と共に第2の目的を達成するためのもので、
上記第1発明の車両用操作ペダル装置におけるペダル本
体を、(a)前記一対の吊下げリンク部材の下側連結部
にそれぞれ前記回動軸心と略平行な軸心まわりの回動可
能に連結されることにより4節回転連鎖を形成する下側
リンク部材と、(b)その下側リンク部材に、前記一対
の吊下げリンク部材が原位置に保持された状態において
車両前後方向の相対移動可能に配設されるとともに、前
記ペダルパッドが一体的に設けられたスライド部材と、
(c)そのスライド部材と前記下側リンク部材とに跨が
って配設され、その下側リンク部材に対してスライド部
材を異なる相対位置で位置決めして前記ペダルパッドの
位置を変更する前後調節手段とを含んで構成し、前記ペ
ダルパッドの位置を車両の前後方向へ移動させることを
可能としたものである。
【0016】
【第2発明の作用および効果】この第2発明は前記第1
発明の一態様を成すもので、第1発明と同様の作用効果
が得られるのに加えて以下の利点が得られる。すなわ
ち、一対の吊下げリンク部材の下側連結部に下側リンク
部材が連結され、その下側リンク部材に対してスライド
部材が前後方向の相対移動可能に取り付けられるととも
に、前後調節手段により異なる相対位置に位置決めされ
るようになっているため、操作ペダル全体を平行移動さ
せる場合に比較して、構造が簡単でコンパクトに構成さ
れるとともに組付けが容易で安価となる。また、ペダル
パッドが踏み込まれると、4節回転連鎖が変形して作用
部材を押圧したり引っ張ったりするため、構造的に高い
強度が得られる一方、ペダルパッドを前後調節しても4
節回転連鎖は変形せず、作用部材が連結などによって係
合させられる側の吊下げリンク部材と下側リンク部材と
の連結部を介して踏込み操作力が作用するため、前後調
節に拘らず必要な踏込み操作力が略一定で、前後調節に
起因して踏込み操作性が大きく変わることはない。
【0017】
【課題を解決するための第3の手段】第3発明は、前記
第1の目的を達成するためのもので、車体に固設された
ブラケットに回動可能に配設され、ペダルパッドが踏み
込まれて原位置から回動させられることにより、所定の
作用部材を押圧する車両用操作ペダル装置であって、
(a)前記ブラケットに互いに平行な回動軸心まわりの
回動可能にそれぞれ上側連結部が連結されて略下方へ吊
り下げられる一対の吊下げリンク部材と、(b)その一
対の吊下げリンク部材の下側連結部にそれぞれ前記回動
軸心と略平行な軸心まわりの回動可能に連結されること
により4節回転連鎖を形成する一方、前記作用部材が係
合させられるとともに前記ペダルパッドが配設されるペ
ダル本体とを備え、且つ、(c)前記ペダルパッドの踏
込み操作に伴う前記一対の吊下げリンク部材の回動スト
ロークの所定範囲において、前記ペダル本体と前記作用
部材との係合部に踏込み操作力以外にアシスト力が作用
するように、前記4節回転連鎖の連結位置が定められて
いることを特徴とする。
【0018】
【第3発明の作用および効果】かかる車両用操作ペダル
装置においては、一対の吊下げリンク部材およびペダル
本体によって4節回転連鎖が形成され、そのペダル本体
に配設されたペダルパッドが踏み込まれることにより、
4節回転連鎖が変形して作用部材を押圧する。その場合
に、一対の吊下げリンク部材の上側連結部および下側連
結部を結ぶ図形すなわち連結位置を変更すれば、踏込み
操作時におけるペダル本体の姿勢、更にはペダルパッド
の姿勢の変化特性が変わるため、車両の構造や操作ペダ
ル装置の種類などに応じてその変化特性を任意に設定で
き、踏込み操作を一層容易とすることが可能である。
【0019】また、踏込み操作時の入出力特性も4節回
転連鎖の連結位置によって変化するため、車両の構造等
によって制約される作用部材の係合位置やペダルパッド
の位置を変化させることなく、踏込み操作時における入
出力特性を比較的自由に設定することが可能となる。特
に、本発明では、上記4節回転連鎖が、ペダルパッドの
踏込み操作に伴う一対の吊下げリンク部材の回動ストロ
ークの所定範囲において、ペダル本体と作用部材との係
合部に踏込み操作力以外にアシスト力が作用するように
各連結位置が定められていることから、踏込み操作力が
加えられたときに上側連結部と下側連結部とを結ぶ直線
に沿って作用する力に基づいて作用部材が係合させられ
た係合部における出力が、踏込み操作力が単独でその係
合部に作用した場合よりも大きくなる。
【0020】このことを、図6を参照しつつ具体的に説
明する。図6の(a)は、かかる第3発明の一態様であ
る請求項5に記載の第4発明の一例の概略図で、点(下
側連結部)B,Cにおいて一対の吊下げリンク部材7
0,22に連結されたペダル本体78が、下側リンク部
材68,スライド部材72等を含んで構成されている場
合である。図6の(a)においてペダルパッド76に踏
込み操作力Pが作用した場合の下側リンク部材68およ
びそれに一体的に固定されるスライド部材72の釣り合
いを考えた場合、作用している全部の力P,R1,R
2,R3は、それらのベクトル和が零になる釣り合い条
件から、図6の(b)に示す閉じたベクトルの多角形を
成す関係になる。このベクトル図において、作用部材3
8からの反力R3(出力Qと大きさが等しく向きが反対
の力)は、踏込み操作力Pや一対の吊下げリンク部材7
0,22の傾斜の程度、或いは4節回転連鎖における上
側連結部と下側連結部とを結ぶ直線の前後方向の開き角
度βの程度によって大きさが異なるが、図6(a)のよ
うな4節回転連鎖が構成される場合、踏込み操作力Pの
みが作用する場合に比較してΔR3の分だけ大きくな
り、第1発明と同様に作用部材38に対するアシスト力
が得られる。
【0021】このように、踏込み操作力以外にアシスト
力が得られるため、必要な踏込み操作力が軽減されて踏
込み操作が容易となる。なお、このようなアシスト力
は、ペダルパッドの踏込み操作に伴う吊下げリンク部材
の全回動ストロークで得られるようにすることが望まし
いが、例えばブレーキペダルなど踏込み後期に大きな出
力を必要とする操作ペダル装置においては、その踏込み
後期にアシスト力が得られるようにするなど、少なくと
も所定範囲でアシスト力が得られるようになっておれば
よい。また、かかる第3発明の操作ペダル装置において
は、4節回転連鎖が第1発明の場合のように上側連結部
から下側連結部へ向かって車両前後方向に拡がる下開き
状態である必要はなく、例えば4節回転連鎖が平行四辺
形の場合や逆に上開き状態(β<0)の場合でもアシス
ト力を得ることは可能である。
【0022】
【課題を解決するための第4の手段】第4発明は、前記
第1の目的と共に第2の目的を達成するためのもので、
上記第3発明の車両用操作ペダル装置におけるペダル本
体を、(a)前記一対の吊下げリンク部材の下側連結部
にそれぞれ前記回動軸心と略平行な軸心まわりの回動可
能に連結されることにより4節回転連鎖を形成するとと
もに、前記作用部材が係合させられる下側リンク部材
と、(b)その下側リンク部材に、前記一対の吊下げリ
ンク部材が原位置に保持された状態において前後方向の
相対移動可能に配設されるとともに、前記ペダルパッド
が一体的に設けられたスライド部材と、(c)そのスラ
イド部材と前記下側リンク部材とに跨がって配設され、
その下側リンク部材に対してスライド部材を異なる相対
位置で位置決めして前記ペダルパッドの位置を変更する
前後調節手段とを含んで構成し、前記ペダルパッドの位
置を車両の前後方向へ移動させることを可能としたもの
である。
【0023】
【第4発明の作用および効果】この第4発明は前記第3
発明の一態様を成すもので、第3発明と同様の作用効果
が得られるのに加えて以下の利点が得られる。すなわ
ち、一対の吊下げリンク部材の下側連結部に下側リンク
部材が連結され、その下側リンク部材に対してスライド
部材が前後方向の相対移動可能に取り付けられるととも
に、前後調節手段により異なる相対位置に位置決めされ
るようになっているため、操作ペダル全体を平行移動さ
せる場合に比較して、構造が簡単でコンパクトに構成さ
れるとともに組付けが容易で安価となる。また、ペダル
パッドが踏み込まれると、4節回転連鎖が変形して下側
リンク部材に連結などによって係合させられた作用部材
を押圧するため、構造的に高い強度が得られる一方、ペ
ダルパッドを前後調節しても4節回転連鎖は変形しない
ため、前後調節に拘らず必要な踏込み操作力が略一定
で、前後調節に起因して踏込み操作性が大きく変わるこ
とはない。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は、請求項3に記載の第2発明が車両
用ブレーキペダル装置10に適用された場合の一例を示
す一部を切り欠いた正面図である。かかるブレーキペダ
ル装置10は、車体12に固設されたブラケット14に
設けられた互いに平行な一対の支持軸16,18に上側
連結部がそれぞれ連結されて略並列に下方へ吊り下げら
れ、それら支持軸16,18の軸心まわりの回動可能に
それぞれ配設された一対の吊下げリンク部材20,22
と、それら吊下げリンク部材20,22の下側連結部に
それぞれ支持軸16と略平行な一対の連結ピン24,2
6まわりの回動可能に連結されて4節回転連鎖を形成す
る下側リンク部材28と、その下側リンク部材28から
下方へ延び出るとともに、上記吊下げリンク部材20,
22が図1に示す原位置に保持された状態で下側リンク
部材28に前後方向の相対移動可能に配設されたスライ
ド部材30とを備えて構成されている。下端側が鉤形の
ペダルアーム形状を成しているスライド部材30の下端
には、運転者により車両前方へ向かって踏み込まれるペ
ダルパッド32が設けられており、図示したペダルパッ
ド32の姿勢から明らかなように図1では左右方向が車
両の前後方向である。上記支持軸16,18は、それら
の軸心が車両の幅方向と略平行となる姿勢でブラケット
14に取り付けられている。
【0025】上記ペダルパッド32が踏み込まれてブレ
ーキペダル装置10が原位置から回動させられると、車
両前後方向前側の一方の吊下げリンク部材20にクレビ
ス34を介して連結されたブレーキブースタ36のロッ
ド38が押圧され、図示しないマスターシリンダのプッ
シュロッドが押し込まれてブレーキ油圧が発生させられ
る。上記クレビス34は支持軸16と略平行なピン40
まわりの回動可能に前側の吊下げリンク部材20の上下
方向中間部に連結されており、ロッド38はブレーキブ
ースタ36から突き出すように付勢されている。その付
勢力によって吊下げリンク部材20が支持軸16の左ま
わりに戻り回動させられると、踏込み方向後側の他方の
吊下げリンク部材22に一体的に固設された当接部23
がブラケット14に取り付けられたストッパ42に当接
させられ、この当接によりブレーキペダル装置10の原
位置が規定される。本実施例では吊下げリンク部材20
に連結されたロッド38によってブレーキペダル装置1
0が原位置へ復帰させられるようになっているが、必要
に応じてリターンスプリングを配設することもできる。
本実施例ではブレーキブースタ36のロッド38が作用
部材に相当するとともに、支持軸16,18の軸心が回
動軸心に相当する。
【0026】前記4節回転連鎖において、支持軸18か
ら連結ピン26までの直線距離すなわち後側の吊下げリ
ンク部材22のリンク長さは、支持軸16から連結ピン
24までの直線距離すなわち前側の吊下げリンク部材2
0のリンク長さよりも長くされているとともに、支持軸
16と支持軸18との離間寸法は連結ピン24と連結ピ
ン26との離間寸法よりも短くされている。また、この
4節回転連鎖は、各上側連結部および下側連結部をそれ
ぞれ結んだ直線L,Mが、上側連結部から下側連結部へ
向かうに従って車両の前後方向へ拡がる状態、すなわち
図における下開き状態となっており、上記各支持軸およ
び連結ピンの位置はそのような4節回転連鎖を構成する
ように予め定められている。このような4節回転連鎖に
おいては、吊下げリンク部材20,22がブラケット1
4に対してそれぞれ回動させられることにより、下側リ
ンク部材28およびスライド部材30は揺動を伴って前
後方向へ移動させられる。
【0027】図2は、踏込み操作によって一対の吊下げ
リンク部材20,22が支持軸16,18の軸心である
点A,Dの右まわりにそれぞれ回動させられ、下側リン
ク部材28およびスライド部材30が移動させられた際
の位置変化を示しており、実線は踏込み操作前の初期状
態で二点鎖線は踏込み操作した状態である。本実施例の
場合、下側リンク部材28は踏込み時に図において右下
がりとなるように揺動するが、この揺動状態は、各リン
ク部材のリンク長さおよび連結位置によって種々に変化
するため、ペダルパッド32の姿勢変化特性が所望の特
性となるよう予め設定することができる。
【0028】また、上記図2における初期状態について
踏込み操作力Pとロッド38に対する出力との関係を検
討すると、ペダルパッド32に踏込み操作力Pが作用し
た場合の下側リンク部材28およびスライド部材30の
釣り合いを考えた場合、連結ピン24の軸心である点B
まわりのモーメントの和が零となる釣り合い条件から、
連結ピン26の軸心である点Cには後側の吊下げリンク
部材22から略上向きの力F1が作用する。ロッド38
は前側の吊下げリンク部材20に前記ピン40の軸心で
ある点Eで連結されており、その出力側の吊下げリンク
部材20の下側連結部における点Bには、破線で示すよ
うに上記力F1が踏込み操作力Pと共に作用する。吊下
げリンク部材20の釣り合いを考えると、これらF1お
よびPの合力とロッド38からの反力とが点Aまわりの
モーメントにおいて釣り合うこととなるが、一対の吊下
げリンク部材20,22は下方へ向かうに従って開き角
度αで前後方向へ拡がっているため、力F1は、直線C
Dと平行で直線ABに対してその開き角度αを成してお
り、点Aに対して4節回転連鎖の外側すなわち図2の左
側に長さSだけオフセットした状態でアシスト力として
作用する。このため、F1×Sの大きさでその左側の吊
下げリンク部材20を点Aの右まわりに回動させようと
する付加的なモーメントを生じ、その分だけロッド38
に対する出力が大きくなる。
【0029】また、ロッド38に対する出力は、吊下げ
リンク部材20のレバー比,すなわち上記力PおよびF
1が作用する下側連結部Bから上側連結部Aまでの距離
と、ロッド38が連結された点Eから上側連結部Aまで
の距離との比に応じて増幅される。このため、距離A−
Bが長いほど大きな出力が得られることになるが、本実
施例では上記アシスト力が得られることから、吊下げリ
ンク部材20,22をスライド部材30に対して比較的
短めに設定することができる。
【0030】なお、図1の装置においてロッド38が後
側の吊下げリンク部材22に連結されている場合につい
て、図2を参照して検討すると、点Cまわりのモーメン
トの和が零となる釣り合い条件から、点Bには前側の吊
下げリンク部材20からの力F2が作用し、後側の吊下
げリンク部材22の連結部Cには破線で示すように力F
2が踏込み力Pと共に作用する。この力F2は、直線C
Dに対して上記開き角度αを成し、点Dに対して4節回
転連鎖の外側すなわち図の右側に長さTだけオフセット
した状態でアシスト力として作用するため、F2×Tの
大きさでその吊下げリンク部材22を点Dの右まわりに
回動させようとするモーメントを生じ、同様に出力をア
シストすることとなる。
【0031】これに対し、例えば図8に示すように、各
リンク部材の連結点A,B,C,Dを結んだ4節回転連
鎖が平行四辺形を成すように構成されている場合には、
直線ABと直線CDとが平行であるため、点Cに作用す
る力F1と同じ方向で前側の吊下げリンク部材に作用す
る力を破線で示すが、この力F1は点Aを通る直線AB
上に作用して点Aまわりのモーメントを生じない。ま
た、後側の吊下げリンク部材に作用部材が連結された場
合の破線で示す力F2は、点Dを通る直線CD上に作用
して点Dまわりのモーメントを生じない。このため、点
Bや点Cには踏込み操作力Pのみが単独で作用する場合
と同じ状態となってアシスト力が得られない。また、図
9に示すように、同様の4節回転連鎖が、上側連結部か
ら下側連結部に向かうに従って狭くなる上開き状態に構
成されている場合には、同様にして点Bや点Cに作用す
る破線の力F1やF2が、直線ABと直線CDとの角度
差に応じたオフセット量GやHで、踏込み操作力Pによ
るモーメントとは反対方向のモーメントを生じるように
なるため、作用部材に対する出力を逆に低下させること
となる。
【0032】一方、本実施例のブレーキペダル装置10
が踏込み操作により回動させられた場合、吊下げリンク
部材22のリンク長さ(C−D)の方が吊下げリンク部
材20のリンク長さ(A−B)よりも長いことに起因し
て、図2に示すように、前記直線L,Mの下方への開き
程度αがブレーキペダル装置10の踏込み操作に伴って
開き角度α′まで徐々に拡大する傾向を有している。こ
のため、開き角度αに比例してオフセット量Sが大きく
なる上記アシスト力は、ブレーキペダル装置10の原位
置からの回動に伴って徐々に増大することになり、ロッ
ド押込み量の増加に伴って増大するマスタシリンダの押
込み抵抗に抗してロッド38を押圧する出力が効果的に
アシストされる。本実施例では原位置状態から4節回転
連鎖が前記下開き状態を維持するので、吊下げリンク部
材20,22の回動ストロークの全範囲でアシスト力が
得られる。
【0033】図1に戻って、下側リンク部材28は、連
結ピン24等に平行で略鉛直な断面がコの字形状を成し
ている板金部品であり、連結ピン24,26を結ぶ直線
と平行な背部44からそれぞれ直角に且つ互いに平行に
曲成された一対の側面部46,46間に吊下げリンク部
材20,22の下側連結部を挟んだ状態で連結ピン2
4,26が貫通させられている。それら側面部46,4
6には背部44と平行に所定長さ寸法の長穴48,48
がそれぞれ設けられており、前記スライド部材30の上
端部が側面部46,46間に挟まれる状態でその上端部
および長穴48,48を貫通して一対のピン50,52
が車両の前後方向に所定の距離だけ離間して連結ピン2
4,26と略平行に挿し通されている。これにより、ス
ライド部材30が車両の前後方向の相対移動可能に支持
されている。そして、前記側面部46,46の一端には
電動モータ54が取り付けられており、その出力軸であ
るねじ軸56が長穴48と平行にスライド部材30側へ
延び出されているとともに、スライド部材30の側面に
固設されたナット部58がそのねじ軸56に螺合させら
れている。
【0034】このため、運転席近傍に設けられた図示し
ないスイッチの操作により上記電動モータ54が正逆回
転駆動されると、スライド部材30がねじ軸56に沿っ
て直線往復移動させられる。本実施例では電動モータ5
4、ねじ軸56、およびスライド部材30のナット部5
8により前後調節手段が構成されており、その前後調節
手段および前記下側リンク部材28,スライド部材30
によってペダル本体33が構成されている。図1は、ス
ライド部材30が最も電動モータ54側から離間させら
れてペダルパッド32が車両前方側の移動端に位置させ
られた状態で、図3は、スライド部材30が電動モータ
54に最も接近させられてペダルパッド32が車両後方
側の移動端に位置させられた状態であり、ペダルパッド
32はこの間の任意の位置に位置決めされる。ペダルパ
ッド32の前後調節に伴って前記力F1の大きさが変化
するが、踏込み操作力Pによる出力分がペダルパッド3
2の前後調節に拘らず一定であるため、アシスト作用に
よる出力分の出力全体に対する変化の割合はごく僅かで
ある。
【0035】このような本実施例のブレーキペダル装置
10においては、一対の吊下げリンク部材20,22お
よび下側リンク部材28によって4節回転連鎖が形成さ
れるとともに、その下側リンク部材28に対してスライ
ド部材30が前後方向の相対移動可能に取り付けられ、
電動モータ54等の前後調節手段により異なる相対位置
に位置決めされるようになっているため、操作ペダル全
体を平行移動させる場合に比較して、構造が簡単でコン
パクトに構成されるとともに組付けが容易で安価とな
る。また、ペダルパッド32が踏み込まれると4節回転
連鎖が変形してロッド38を押圧するため、構造的に高
い強度が得られる一方、ペダルパッド32を前後調節し
ても4節回転連鎖は変形せず、吊下げリンク部材20と
下側リンク部材28との連結部(連結ピン24)を介し
て踏込み操作力が作用するため、前後調節に拘らず必要
な踏込み操作力が略一定で、前後調節に起因して踏込み
操作性が大きく変わることはない。さらに、一対の吊下
げリンク部材20,22の上側連結部および下側連結部
を結ぶ図形すなわち連結位置を変更すれば、踏込み操作
時における下側リンク部材28の姿勢、更にはペダルパ
ッド32の姿勢の変化特性が変わるため、車両の構造や
操作ペダル装置の種類などに応じてその変化特性を任意
に設定でき、ブレーキペダル装置10の踏込み操作を一
層容易とすることが可能である。
【0036】一方、踏込み操作時の入出力特性、すなわ
ち踏込み操作力に対する出力の大きさも4節回転連鎖の
連結位置によって変化するため、車両の構造等によって
制約されるロッド38の連結位置やペダルパッド32の
位置を変化させることなく、踏込み操作時における入出
力特性を比較的自由に設定することが可能である。特
に、上記4節回転連鎖は、ペダルパッド32の踏込み操
作に伴う吊下げリンク部材20,22の回動ストローク
の全範囲において、それら吊下げリンク部材20,22
の上側連結部A,Dから下側連結部B,Cに向かうに従
って車両の前後方向へ拡がる状態すなわち下開き状態と
なるように連結位置が定められていることから、ロッド
38が連結された吊下げリンク部材20の下側連結部B
に踏込み操作力Pとは別に力F1がアシスト力として作
用し、必要な踏込み操作力が軽減されて踏込み操作が容
易となる。また、吊下げリンク部材20,22のリンク
長さを短くするとレバー比が小さくなってペダルパッド
32の位置における必要な踏込み操作力が増大するが、
上記のようにアシスト力が得られることから踏込み操作
力の増大を抑制しつつ吊下げリンク部材20,22を短
くして、装置を軽量且つコンパクトに構成できるととも
に、その分スライド部材30を長くしてペダルパッド3
2と下側リンク部材28との間に上下方向の空間を充分
に確保することが可能で、ペダルパッド32を踏込み操
作する際に下側リンク部材28や電動モータ54などが
邪魔になることがない。
【0037】また、一対の吊下げリンク部材20,22
は、各々の上側連結部から下側連結部までのリンク長さ
を比べたとき、車両前後方向の前側に位置する前者のそ
れ(A−B)よりも車両前後方向の後側に位置する後者
のそれ(D−C)の方が長くされているため、図2に二
点鎖線で示す踏込み操作時の状態から明らかなように、
踏込み操作に伴って4節回転連鎖の前後方向への開き角
度αがα′に拡大し、前記アシスト力F1のオフセット
量すなわち長さSがS′へと大きくなる。このため、実
線で示す初期位置から踏込み操作するに従って大きなア
シスト力が得られるようになり、踏込み後期に大きな出
力を必要とする本実施例のブレーキペダル装置10にお
いては特に効果的である。
【0038】また、本実施例では吊下げリンク部材20
の中間部にロッド38が連結されているため、吊下げリ
ンク部材20の支持軸16からピン40までの距離(図
2のA−E)と、支持軸16から連結ピン24までの距
離(図2のA−B)との比に応じて踏込み操作力が増大
させられる。
【0039】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、前述の実施例と共通する部分については同じ符号を
付して詳しい説明を省略する。図4は、前述の実施例と
比較して前記ブレーキブースタ36のロッド38の連結
形態および下側リンク部材に対するスライド部材の取付
形態が異なる第4発明(請求項5に記載の発明)の一実
施例であるブレーキペダル装置80の一部を切り欠いた
正面図である。前記吊下げリンク部材22と共に前記ブ
ラケット14に支持軸16,18をそれぞれ介して吊り
下げられ、連結ピン64,66により下側リンク部材6
8が連結されることにより4節回転連鎖を形成している
車両前後方向前側の吊下げリンク部材70は、前記吊下
げリンク部材20と略同一形状を備えて回動可能に設け
られているが、前述の実施例のようにロッド38は連結
されていない。ロッド38は、下側リンク部材68の連
結ピン64側から吊下げリンク部材70よりも前側の上
方へ延び出した一端部に前記クレビス34を介して前記
ピン40まわりの回動可能に連結されており、下側リン
ク部材68の略水平方向の移動に伴って押圧されるよう
になっている。
【0040】下側リンク部材68は板状を成しており、
図4におけるV−V断面図で下側リンク部材68とスラ
イド部材72との係合部を示す図5からも判るように、
下側リンク部材68の矩形断面部分がスライド部材72
に形成された矩形の挿通孔74内に通された状態でそれ
らが係合させられており、下側リンク部材68に対して
スライド部材72が車両前後方向の相対移動可能に取り
付けられている。スライド部材72の下端に設けられた
ペダルパッド76が踏み込まれると、ブレーキペダル装
置80が図4の原位置状態から回動させられ、その回動
に伴って移動させられる下側リンク部材68を介してロ
ッド38が押圧され、前記マスターシリンダのプッシュ
ロッドが押し込まれてブレーキ油圧が発生させられる。
下側リンク部材68の連結ピン66側の他端部には前述
の実施例と同様に前記電動モータ54が固設されてお
り、前記ねじ軸56とスライド部材72の側面に固設さ
れた前記ナット部58とが螺合させられている。このた
め、運転席近傍に設けられた図示しないスイッチの操作
により上記電動モータ54が正逆回転駆動されると、ス
ライド部材72がねじ軸56に沿って直線往復移動させ
られる。図4の実線は、スライド部材72が最も電動モ
ータ54側から離間させられてペダルパッド76が車両
前方側の移動端に位置させられた状態であり、スライド
部材72が電動モータ54に最も接近させられてペダル
パッド76が車両後方側の移動端に位置させられた一点
鎖線で示す位置との間においてペダルパッド76が任意
に位置決めされる。吊下げリンク部材70,22に連結
された下側リンク部材68、およびその下側リンク部材
68に配設されたスライド部材72や電動モータ54等
から成る前後調節手段などを含んでペダル本体78が構
成されている。
【0041】一方、本実施例における4節回転連鎖は、
ペダルパッド76の踏込み操作に伴う吊下げリンク部材
70,22の回動ストロークの全範囲において、踏込み
操作力が加えられたときに上側連結部と下側連結部とを
結ぶ直線に沿って作用する力に基づいて、下側リンク部
材68とロッド38との連結部に踏込み操作力以外にア
シスト力が作用し、ロッド38を押圧する出力が、踏込
み操作力が単独で作用した場合よりも大きくなるように
連結位置が定められている。図6を参照しつつ具体的に
説明すると、図6の(a)においてペダルパッド76に
踏込み操作力Pが作用した場合の下側リンク部材68お
よびそれに一体的に固定されるスライド部材72の釣り
合いを考えた場合、作用している全部の力P,R1,R
2,R3は、それらのベクトル和が零になる釣り合い条
件から、図6の(b)に示す閉じたベクトルの多角形を
成す関係になる。このベクトル図において、作用部材3
8からの反力R3(出力Qと大きさが等しく向きが反対
の力)は、踏込み操作力Pや一対の吊下げリンク部材7
0,22の傾斜の程度、或いは4節回転連鎖における上
側連結部と下側連結部とを結ぶ直線の前後方向の開き角
度βの程度によって大きさが異なるが、図6(a)のよ
うな4節回転連鎖が構成される場合、踏込み操作力Pの
みが作用する場合に比較してΔR3の分だけ大きくな
り、ロッド38に対するアシスト力が得られる。
【0042】このような関係を更に詳しく検討すると、
点Cまわりのモーメントの釣り合いから次式(1)が成
り立ち、点Bまわりのモーメントの釣り合いから次式
(2)の関係が成り立つ。R3の方向が直線BCと略平
行でL3C≒L3Bなので、式(1),(2)より次式
(3)の関係が得られる。また、ペダルパッド76に対
する踏込み操作力Pの方向は直線BCに対して通常やや
下向きで、LPB>LPCと考えれば式(3)より次式
(4)の関係が得られる。そして、BC間の長さをLBC
(図示省略)とし、線分BCに対してR1,R2が成す
角度をそれぞれθ1 ,θ2(図6参照)とすると、L1C
=LBC× sinθ1 , L2B=LBC× sinθ2 であるが、β
>0でθ1 >θ2 となるためL1C>L2Bとなり、式
(4)より次式(5)が得られる。 R1×L1C=P×LPC+R3×L3C ・・・(1) R2×L2B=P×LPB+R3×L3B ・・・(2) R1×L1C−P×LPC≒R2×L2B−P×LPB ・・・(3) R2×L2B>R1×L1C ・・・(4) R2>R1 ・・・(5)
【0043】一方、図6(b)のベクトル図において、
ΔR3は次式(6)で表されるが、式(5)の関係、お
よび、θ1 >θ2 により cosθ2 > cosθ1 であること
から、ΔR3>0となり、アシスト力が存在する。な
お、例えば上記の幾何解析においてθ1 =θ2 やθ1
θ2 、すなわち各リンク部材が平行四辺形や上開き状態
(β<0)となる4節回転連鎖を構成している場合で
も、踏込み操作力Pの方向などの条件によってΔR3>
0となり得る。また、ペダルパッド76の前後調節に伴
ってLPBおよびLPCが変化するが、それらの大小関係は
変わらず、その割合も大きくは変化しない。 ΔR3=R2× cosθ2 −R1× cosθ1 ・・・(6)
【0044】また、図示は省略するが、ペダルパッド7
6が踏込み操作されて吊下げリンク部材70,22が回
動すると上記角度θ1 ,θ2 は共に増大し、R1× cos
θ1はθ1 がπ/2を超えるとアシスト力として作用す
るようになる一方、R2× cosθ2 は次第に小さくなる
とともにθ2 がπ/2を超えると反対向きの力となる
が、吊下げリンク部材70,22のリンク長さの関係か
らθ1 の変化はθ2 よりも大きく、アシスト力ΔR3は
全体として増大する。
【0045】このように、本実施例のブレーキペダル装
置80においても、前述の実施例と同様に、操作ペダル
全体を平行移動させる場合に比較して、構造が簡単でコ
ンパクトに構成され、組付けが容易で安価となり、構造
的に高い強度が得られるとともに、前後調節に拘らず必
要な踏込み操作力が略一定であるなどの効果が得られ
る。また、踏込み操作力P以外にアシスト力ΔR3が得
られるため、必要な踏込み操作力が軽減されて踏込み操
作が容易になるとともに、そのアシスト力ΔR3の大き
さについても、4節回転連鎖の連結位置を変更すること
によって比較的自由に設定できる。踏込み操作時におけ
るペダルパッド76の高さや姿勢の変化特性も、4節回
転連鎖の連結位置によって任意に設定できる。また、前
記実施例のように下開き状態に4節回転連鎖が構成され
る必要がないため、その分設計の自由度が高い利点があ
る。
【0046】図7に示す実施例は、第2発明が車両用ア
クセルペダル装置100に適用された場合の一例で、ア
クセルペダル装置100は、車体102に固設されたブ
ラケット104に設けられた互いに平行な一対の支持軸
106,108に上側連結部がそれぞれ連結されて略並
列に下方へ吊り下げられ、それら支持軸106,108
の軸心まわりの回動可能にそれぞれ配設された一対の吊
下げリンク部材110,112と、それら吊下げリンク
部材110,112の下側連結部にそれぞれ支持軸10
6等と略平行な一対の前記連結ピン24,26まわりの
回動可能に連結されて4節回転連鎖を形成する下側リン
ク部材114と、上記吊下げリンク部材110,112
が原位置に保持された状態で下側リンク部材114に前
後方向の相対移動可能に配設されたスライド部材116
とを備えて構成されている。下側リンク部材114は前
記下側リンク部材28と同様に構成されたもので前記電
動モータ54等を備えており、その下側リンク部材11
4やスライド部材116、電動モータ54等から成る前
後調節手段を含んでペダル本体117が構成されてい
る。
【0047】支持軸106,108は、それらの軸心が
車両の幅方向と略平行となる姿勢でブラケット104に
取り付けられているとともに、車両前側の吊下げリンク
部材110は車体102との間に張設された引張コイル
スプリング118の付勢力により、ブラケット104の
上部に設けられたストッパ部120に当接させられてお
り、この当接によりアクセルペダル装置100の原位置
が規定される。スライド部材116に設けられたペダル
パッド122が踏み込まれて原位置から回動させられる
ことにより、上側連結部から上方に延び出た吊下げリン
ク部材110の上部先端に連結されたスロットルケーブ
ル124が引っ張り出されて図示しないスロットル弁が
開かれるようになっている。本実施例では上記スロット
ルケーブル124が作用部材に相当するとともに、支持
軸106,108の軸心が回動軸心に相当する。
【0048】前記4節回転連鎖において、支持軸108
から連結ピン26までの直線距離すなわち後側の吊下げ
リンク部材112のリンク長さは、支持軸106から連
結ピン24までの直線距離すなわち前側の吊下げリンク
部材110の上側連結部から下側連結部までのリンク長
さよりも長くされているとともに、支持軸106と支持
軸108との離間寸法は連結ピン24と連結ピン26と
の離間寸法よりも短くされている。また、各上側連結部
および下側連結部をそれぞれ結んだ直線J,Kが、上側
連結部から下側連結部へ向かうに従って車両の前後方向
へ拡がる状態、すなわち下開き状態となっており、上記
各支持軸および連結ピンの位置はそのような4節回転連
鎖を構成するように予め定められている。
【0049】前記電動モータ54の前記ねじ軸56にス
ライド部材116のナット部58が螺合させられてお
り、図1の実施例と同様に、運転席近傍に設けられた図
示しないスイッチの操作により電動モータ54が正逆回
転駆動されることにより、スライド部材116およびペ
ダルパッド122が車両前後方向に往復移動させられ
る。図7においては、ペダルパッド122が車両前方側
の移動端に位置させられた状態を実線で示すとともに、
ペダルパッド122が車両後方側の移動端に位置させら
れた状態を一点鎖線で示す。
【0050】このようなアクセルペダル装置100にお
いても、構造が簡単でコンパクトに構成されるとともに
組付けが容易で安価となること、構造的に高い強度が得
られること、前後調節に拘らず必要な踏込み操作力やペ
ダルパッド122の姿勢が略一定に維持されること、踏
込み操作時のペダルパッド122の変化特性を任意に設
定できること、踏込み操作力の他にアシスト力が得られ
て踏込み操作が容易になること、そのアシスト力の大き
さを比較的自由に設定できることなど、図1の実施例と
同様な効果が得られる。
【0051】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、本発明は他の態様で実施することもで
きる。
【0052】例えば、前記実施例における一対の吊下げ
リンク部材20,22、70,22、110,112
は、車両前後方向の後方に位置する一方が前方に位置す
る他方よりもリンク長さが長くされていたが、必ずしも
そのように構成する必要はない。
【0053】また、前記実施例ではペダル本体33,7
8,117が何れも下側リンク部材やスライド部材,前
後調節手段を含んで構成され、ペダルパッドの位置を前
後調節できるようになっていたが、下側リンク部材およ
びスライド部材を一体構成としたペダルパッドの前後調
節が不能なペダル本体を採用することもできる。
【0054】また、前記実施例では、4節回転連鎖が、
吊下げリンク部材20等が原位置に保持された状態か
ら、上側連結部から下側連結部に向かうに従って車両の
前後方向へ開く下開き状態が維持され、一対の吊下げリ
ンク部材の回動ストロークの全範囲でアシスト力が得ら
れるように構成されていたが、少なくともアシスト作用
が必要とされる所定の範囲でアシスト力が得られるよう
になっておればよく、例えば上記回動ストロークの一部
の範囲では4節回転連鎖が平行四辺形や上開き状態とな
り、部分的にアシスト力が得られなかったり負のアシス
ト作用を生じたりする場合でも差支えない。
【0055】また、前記図1および図4のブレーキペダ
ル装置10,80においては、作用部材としてのロッド
38がピン40まわりの回動可能にクレビス34を介し
て回動可能に連結されていたが、吊下げリンク部材20
等と当接させられて押圧されるよう係合可能に配設され
てもよい。図7のアクセルペダル装置100についても
同様である。
【0056】また、前記図1の第1実施例では下側リン
ク部材28に形成された長穴48とスライド部材30に
設けられた一対のピン50,52との係合により、図4
の第2実施例ではスライド部材72に形成された挿通孔
74と下側リンク部材68自体との係合により、スライ
ド部材30,72が車両前後方向の相対移動可能とされ
ていたが、例えばスライド部材30側に長穴を形成する
とともに下側リンク部材28側にピンを立設するように
してもよいし、下側リンク部材28に車両前後方向に設
けられたガイドロッドやリニアガイドなどでスライド部
材30等を移動可能に支持するようにしてもよいなど、
下側リンク部材28,68に対するスライド部材30,
72の配設態様は適宜変更され得る。図7の第3実施例
についても同様である。
【0057】また、前記第1実施例(図1)および第3
実施例(図7)では車両前後方向の前側の吊下げリンク
部材20,110に作用部材としてのロッド38および
スロットルケーブル124が連結されていたが、それぞ
れ後側の吊下げリンク部材22および112に連結して
もよい。
【0058】また、前記実施例ではスライド部材30,
72,116が略完全に車両の前後方向へ相対移動させ
られるようになっていたが、多少上下方向へ相対移動さ
せるようにして、前後方向のみならず高さ方向について
も調節できるようにすることも可能である。
【0059】また、前記実施例では電動モータ54、ね
じ軸56、ナット部58から前後調節手段が構成されて
いたが、例えばラックおよびそのラックと噛み合う歯車
を配設し、その歯車を電動モータ等で回転駆動して相対
位置を変更するようにしてもよいし、運転者が手動操作
でスライド部材の前後位置を変更するものでもよいな
ど、少なくとも異なる相対位置でスライド部材を位置決
めできるものであれば、種々の形態で前後調節手段が構
成され得る。
【0060】また、前記実施例のアクセルペダル装置1
00にはスロットルケーブル124が連結されるように
なっていたが、リンクなどでアクセル操作量を伝達する
アクセルペダル装置にも本発明は適用され得るし、クラ
ッチペダル装置など他の車両用操作ペダル装置に適用す
ることもできる。
【0061】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1,2,3に記載の発明が車両用ブレー
キペダル装置に適用された場合の一実施例を示す一部を
切り欠いた正面図である。
【図2】図1のブレーキペダル装置において踏込み操作
力に基づいて各連結部に作用する力の関係を説明する図
である。
【図3】図1のブレーキペダル装置のペダルパッドが車
両の後方側へ移動させられた状態を示す図である。
【図4】請求項4,5に記載の発明が車両用ブレーキペ
ダル装置に適用された場合の一実施例を示す一部を切り
欠いた正面図である。
【図5】図4におけるV−V断面図である。
【図6】図4のブレーキペダル装置において踏込み操作
力に基づいて各連結部に作用する力の関係を説明する図
である。
【図7】請求項1,2,3に記載の発明が車両用アクセ
ルペダル装置に適用された場合の一実施例を示す正面図
である。
【図8】4節回転連鎖が平行四辺形を成すようリンク部
材が構成されている場合において踏込み操作力に基づい
て各連結部に作用する力を説明する概略図である。
【図9】4節回転連鎖が上側連結部から下側連結部に向
かうに従って狭くなるようリンク部材が構成されている
場合において踏込み操作力に基づいて各連結部に作用す
る力を説明する概略図である。
【符号の説明】
10,80:ブレーキペダル装置(車両用操作ペダル装
置) 12,102:車体 14,104:ブラケット 20,22,70,110,112:吊下げリンク部材 28,68,114:下側リンク部材 30,72,116:スライド部材 32,76,122:ペダルパッド 33,78,117:ペダル本体 38:ロッド(作用部材) 54:電動モータ(前後調節手段) 56:ねじ軸(前後調節手段) 58:ナット部(前後調節手段) 100:アクセルペダル装置(車両用操作ペダル装置) 124:スロットルケーブル(作用部材)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に固設されたブラケットに回動可能
    に配設され、ペダルパッドが踏み込まれて原位置から回
    動させられることにより、所定の作用部材を押圧または
    引張する車両用操作ペダル装置であって、 前記ブラケットに互いに平行な回動軸心まわりの回動可
    能にそれぞれ上側連結部が連結されて略下方へ吊り下げ
    られるとともに、何れか一方に前記作用部材が係合させ
    られる一対の吊下げリンク部材と、 該一対の吊下げリンク部材の下側連結部にそれぞれ前記
    回動軸心と略平行な軸心まわりの回動可能に連結される
    ことにより4節回転連鎖を形成するとともに、前記ペダ
    ルパッドが配設されたペダル本体とを備え、且つ、前記
    ペダルパッドの踏込み操作に伴う前記一対の吊下げリン
    ク部材の回動ストロークの所定範囲において、前記4節
    回転連鎖が前記上側連結部から前記下側連結部に向かう
    に従って車両の前後方向へ拡がる状態となるように、該
    4節回転連鎖の連結位置が定められていることを特徴と
    する車両用操作ペダル装置。
  2. 【請求項2】 前記一対の吊下げリンク部材は、前記上
    側連結部から前記下側連結部までのリンク長さが、前記
    車両の前後方向における前側に位置する一方の吊下げリ
    ンク部材よりも、後側に位置する他方の吊下げリンク部
    材の方が長くされている請求項1に記載の車両用操作ペ
    ダル装置。
  3. 【請求項3】 前記ペダル本体は、 前記一対の吊下げリンク部材の下側連結部にそれぞれ前
    記回動軸心と略平行な軸心まわりの回動可能に連結され
    ることにより4節回転連鎖を形成する下側リンク部材
    と、 該下側リンク部材に、前記一対の吊下げリンク部材が原
    位置に保持された状態において車両前後方向の相対移動
    可能に配設されるとともに、前記ペダルパッドが一体的
    に設けられたスライド部材と、 該スライド部材と前記下側リンク部材とに跨がって配設
    され、該下側リンク部材に対して該スライド部材を異な
    る相対位置で位置決めして前記ペダルパッドの位置を変
    更する前後調節手段とを含んで構成され、前記ペダルパ
    ッドの位置を車両の前後方向へ移動させることが可能な
    請求項1または2に記載の車両用操作ペダル装置。
  4. 【請求項4】 車体に固設されたブラケットに回動可能
    に配設され、ペダルパッドが踏み込まれて原位置から回
    動させられることにより、所定の作用部材を押圧する車
    両用操作ペダル装置であって、 前記ブラケットに互いに平行な回動軸心まわりの回動可
    能にそれぞれ上側連結部が連結されて略下方へ吊り下げ
    られる一対の吊下げリンク部材と、 該一対の吊下げリンク部材の下側連結部にそれぞれ前記
    回動軸心と略平行な軸心まわりの回動可能に連結される
    ことにより4節回転連鎖を形成する一方、前記作用部材
    が係合させられるとともに前記ペダルパッドが配設され
    るペダル本体とを備え、且つ、前記ペダルパッドの踏込
    み操作に伴う前記一対の吊下げリンク部材の回動ストロ
    ークの所定範囲において、前記ペダル本体と前記作用部
    材との係合部に踏込み操作力以外にアシスト力が作用す
    るように、前記4節回転連鎖の連結位置が定められてい
    ることを特徴とする車両用操作ペダル装置。
  5. 【請求項5】 前記ペダル本体は、 前記一対の吊下げリンク部材の下側連結部にそれぞれ前
    記回動軸心と略平行な軸心まわりの回動可能に連結され
    ることにより4節回転連鎖を形成するとともに、前記作
    用部材が係合させられる下側リンク部材と、 該下側リンク部材に、前記一対の吊下げリンク部材が原
    位置に保持された状態において前後方向の相対移動可能
    に配設されるとともに、前記ペダルパッドが一体的に設
    けられたスライド部材と、 該スライド部材と前記下側リンク部材とに跨がって配設
    され、該下側リンク部材に対して該スライド部材を異な
    る相対位置で位置決めして前記ペダルパッドの位置を変
    更する前後調節手段とを含んで構成され、前記ペダルパ
    ッドの位置を車両の前後方向へ移動させることが可能な
    請求項4に記載の車両用操作ペダル装置。
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