JP2000219065A - 作業車の走行速度解除装置 - Google Patents
作業車の走行速度解除装置Info
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- JP2000219065A JP2000219065A JP2118299A JP2118299A JP2000219065A JP 2000219065 A JP2000219065 A JP 2000219065A JP 2118299 A JP2118299 A JP 2118299A JP 2118299 A JP2118299 A JP 2118299A JP 2000219065 A JP2000219065 A JP 2000219065A
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Abstract
及び解除することが可能なロック機構を備え、左右車輪
の各々を制動する一対のブレーキ装置を各別に操作する
ための左右一対のブレーキペダルを並設し、両ブレーキ
ペダルを同時に踏み込んだときに任意の変速位置に固定
された変速ペダルを解除して中立位置へ復帰させる走行
速度解除装置において、コンパクト化を図るとともに、
メンテナンス性の向上を図る。 【解決手段】 各々のブレーキペダル12・12の回動
基部41・41に長さの異なるアーム47L・47Rを
同方向へそれぞれ延設して、各々に揺動リンク51・5
2の一端を枢着させ、該二つの揺動リンク51・52の
他端同士をロッド57とともに枢結して、該ロッドは前
記ロックを解除するためのロック解除アーム49に連結
した。
Description
油圧式無段変速装置(以下「HST」と略す。)を具備
した作業車の定速度走行を解除する装置の構成に関す
る。
した作業車においては、HSTの可動斜板を傾動操作す
る変速操作手段(例えば、変速ペダル)に中立付勢機構
を設けるとともに、この変速操作手段の前進変速域にお
いて中立側への復帰動作を任意の位置で止めておく操作
レバーを具備した走行車両の技術は公知となっている。
例えば実開昭57−103235号の技術である。この
技術は、変速ペダルを前進側へ踏み込んだ状態で該操作
レバーを操作すれば、ペダルから足を離した状態での定
速走行が可能となるのであり、また、該定速走行時にお
いても操作ペダルを増速側に踏み込むことができるよう
にしている。
作して定速走行状態とした場合において、車両を停止し
たい場合には、オペレータは操作レバーによる操作ペダ
ルの保持作用を解除した後にブレーキペダルを踏むとい
う二段階の操作を行う必要があり、ブレーキペダルの踏
み操作が遅れてしまうという問題があった。また、ブレ
ーキペダルを先に踏み込んだとしても、アクセルを戻さ
ずにブレーキを踏みこんだ状態となるのみで、急停止を
行うことができなかった。そこで、該問題を解決すべ
く、特開平1−190553に開示される如き走行速度
解除装置が開発され、公知となっている。この技術は、
変速ペダルを任意の位置で保持する摩擦固定機構を具備
し、左右ブレーキペダルの同時踏み操作に連動して該摩
擦固定機構が固定解除側に切替操作されるように構成し
たものであり、これにより車両を停止したい時には、左
右ブレーキペダルを同時に踏めば変速ペダルの保持作用
も同時に解除されるので、車両を停止したい場合も、遅
れることなく素早く即座に停止できることとしている。
来の走行速度解除装置は、ブレーキペダルとブレーキ装
置との間に水平長板状の連係部材を設ける必要があった
ため、設置のためにはステップ下方スペース左右方向の
幅を必要とし、コンパクト化という要請に沿わないもの
であった。また、該連係部材上に塵埃が積もってしま
い、また該連係部材は、各機構が複雑に配置される中に
設置されるのが通例であるため、該塵埃の清掃も大変で
あった。また、摩擦固定機構を具備する構成としている
ので、機構が複雑となって、メンテナンスが困難であっ
た。
る課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するた
めの手段を説明する。請求項1においては、走行用の変
速ペダルを任意の変速位置で固定及び解除することが可
能なロック機構を備え、左右車輪の各々を制動する一対
のブレーキ装置を各別に操作するための左右一対のブレ
ーキペダルを並設し、両ブレーキペダルを同時に踏み込
んだときに任意の変速位置に固定された変速ペダルを解
除して中立位置へ復帰させる走行速度解除装置におい
て、各々のブレーキペダルの回動基部に長さの異なるア
ームを同方向へそれぞれ延設し、該アームの各々に揺動
リンクの一端を枢着させて設け、該二つの揺動リンクの
他端同士をロッドとともに枢結して、該ロッドは前記変
速ペダルの固定を解除するためのロック解除アームに連
結したものである。
る。図1は本発明の一実施例に係る走行速度解除装置を
具備する農用トラクタの全体的な構成を示した側面図、
図2は変速ペダル及び左右のブレーキペダルの構成及び
配置を示した平面図である。
構やトランスミッション等を内設する本体フレーム2よ
り前方に、前後方向で平行な左右のエンジンフレーム3
・3を延設し、本体フレーム2の後端にはHST14を
配している。HST14の後方にはミッションケース1
5を配設している。そして、各エンジンフレーム3・3
下方に左右の前輪4・4を、また、上記ミッションケー
ス15の左右に図外のリアアクスルケースを介して後輪
5・5を懸架している。
・6を略水平に配設しており、本体フレーム2上におい
て、後部には座席7を配設し、前部にはダッシュボード
8を立設して、該ダッシュボード8の上部に操向操作の
ためのステアリングハンドル9を突設している。エンジ
ンフレーム3・3の上にはエンジンや燃料タンク等が載
置され、その周囲はボンネット10で覆われる。
プ6上にはトラクタ1を前後進操作するための変速ペダ
ル11が配設される。該変速ペダル11は図2に示す如
く前後二つの踏面部11F・11Rを有する構成とし、
シーソーの如く傾動可能として、前側11Fを踏むと前
進し、後側11Rを踏むと後進するようにしている。ま
た、その踏み込み量に応じて増速できるようにしてい
る。上記HST14内には、該変速ペダル11を中立位
置に付勢するための図略の中立付勢機構(本実施例にお
いては、中立戻しバネ)が設けられ、変速ペダル11の
踏動を解除したときはHSTが中立位置に戻るように常
時付勢している。
ダル11前方位置においては、左右の後輪5を各別に制
動するための左右一対のブレーキペダル12L・12R
が並設される。該ブレーキペダル12は、左側のペダル
12Lを踏むと左側の後輪が制動され、右側のペダル1
2Rを踏むと右側の後輪が制動されるようにしており、
ステアリングハンドル9を旋回したい側に回動すると同
時に同じ側のブレーキペダル12を踏むことにより、小
径で旋回できるように構成している。両ブレーキペダル
12L・12Rのそれぞれには、該ペダル12L・12
Rを制動解除位置に付勢する図外の戻し機構(例えば、
ブレーキ戻しバネ)が配設される。
ト13や図略のユニバーサルジョイント等を介して後方
の上記HST14を経てミッションケース15に伝達さ
れる。該ミッションケース15はHST14から出力さ
れた動力を車軸16L・16Rに伝達するための歯車列
等により構成されており、リアアクスルケース内に配設
された左右一対の車軸16・16を介して左右の後輪5
・5を駆動する。該リアアクスルケース内には左右の車
軸16・16を差動的に結合する図略のデフ装置が配設
され、左右一対の車軸16・16にはそれぞれ図略のブ
レーキ装置が配設され、上記左右のブレーキペダル12
・12とアーム44L・44R及びロッド46・46等
を介して連結される。
と固定容積型の油圧モータ、及び両者を流体的に結合す
る油路板よりなる通例の如き構成であって、油圧ポンプ
のポンプ軸にはエンジンからの駆動力が伝達され、該油
圧ポンプの容積変更のための可動斜板を傾動操作するた
めに、上記ミッションケース15にはコントロール軸1
7が軸支されてケース外方に突出され、該コントロール
軸にはコントロールアーム18が固定される。そして、
該コントロールアーム18は、ステップ6下方に配設さ
れた後述のリンク機構19を介して、上記変速ペダル1
2と連動される。
ロールアーム18を連結するリンク機構19について、
以下説明する。図3は走行速度解除装置のリンク機構の
全体的な構成を示した側面図、図4は走行速度解除装置
のリンク機構の構成を示した斜視図である。
側の踏面部11Fと後進側の踏面部11R、及び、両者
を連結する連結部材11Lより構成される(図3)。該
連結部材11Lの中途部には変速ペダル支持アーム20
が固設されて下方に延長され側面視略T字形をなす。ま
た、図2に示すように、上面視で踏面部11Fは左右ブ
レーキペダル12L・12Rに向くよう外方寄りに、踏
面部11Rは内方寄りに配置され、オペレーターの足の
向きに合わせてある。該変速ペダル支持アーム20の先
端は、ステップ下方位置に配設されたパイプ状の回動基
部21に固設される。該回動基部21はトラクタ車体に
水平横架された変速ペダル軸22に外嵌されて回動自在
としており、また、駆動アーム23を下方に向けて突設
した構成としている。該回動基部21の前方位置には基
軸パイプ27が配設され(図3・図4)、該基軸パイプ
27の下部には入力アーム25が突設されて、上記駆動
アーム23とロッド26を介して連結される。該基軸パ
イプ27は、上記変速ペダル軸22に平行に横架された
基軸24に外嵌されて回動自在としており、該基軸パイ
プ27には傾動アーム28が上方に向けて突設され、該
傾動アーム28は上記コントロールアーム18とロッド
29を介して連結される。
ル11を前進側又は後進側へ踏み込むと、変速ペダル支
持アーム20を介して回動基部21が回動され、駆動ア
ーム23及びロッド26を介して傾動されて基軸パイプ
27が回動され、傾動アーム28が傾動されて、ロッド
29を介して連結されたコントロールアーム18が前後
方向に傾動されるのである。この結果、コントロール軸
17の回動によりHST14の油圧ポンプの可動斜板が
傾動操作されて、油圧ポンプからの作動油の吐出方向及
び吐出量を変更することができるのである。
油路を介して油圧モータに送油され、油圧モータのモー
タ軸を駆動する。該モータ軸の回転は減速機構、デフ装
置等を介して左右一対の車軸16・16に伝達され、後
輪が駆動されて機体1が前後方向に走行するのである。
立位置にあるときは上記可動斜板が中立位置となるよう
に、ロッド29の長さ等が調整される。この構成によ
り、オペレータが変速ペダル11を前進側へ踏み込んだ
ときと、後進側へ踏み込んだときとでは、コントロール
アーム18の傾動方向が逆となり、可動斜板の傾斜方向
が逆となって、油圧ポンプからの作動油の吐出方向が逆
とされて、油圧モータのモータ軸は逆方向に駆動される
ので、前進及び後進の切替が可能となるのである。尚、
変速ペダル11とコントロールアーム18とを遊びを設
けつつ連結する構成として、変速ペダル11が中立近傍
位置にあるときは可動斜板が中立位置を保持することと
して、オペレータが機体1を停止させるべく変速ペダル
11の踏動を解除したときでも、該変速ペダル11を中
立位置に付勢する上記中立戻しバネの付勢位置のわずか
なズレ等により、可動斜板が中立位置とならずわずかに
傾斜して、機体1が微速走行してしまう不都合を防止す
るように構成することもできる。
み込み位置で固定するロック機構60について説明す
る。図5は変速ペダルがロックされた状態の様子を示し
た側面図である。
プ27には上記傾動アーム28とともに係止部材30が
固設されている。該係止部材30は、後述の係止爪36
と係合可能な鋸状の歯部33を上辺に形設したラチェッ
ト板31と、該ラチェット板31を支持する支持アーム
32とが一体的に形成された構成としており、オペレー
タが変速ペダル11を前進側に踏み込むと、駆動アーム
23・ロッド26・入力アーム25を介して基軸パイプ
27が紙面時計回りに回動されて、支持アーム32が傾
動して該歯部33が前下方に移動するようにしている。
そして、上記ラチェット板31の上方には、ロック爪部
34が配設される。該ロック爪部34は、回動軸39を
中心に回動自在とした爪支持板35に上記ラチェット板
31の歯部33に係止可能とした係止爪36を固設した
構成としており、該爪支持板35の適宜位置にはリンク
37の一端が枢結される。該リンク37は上方に延長さ
れて(図3)、他端はダッシュボード8の前面に回動可
能に配設されたクルーズコントロールレバー38に枢結
される。
ロック爪部34を操作するためのもので、ダッシュボー
ド8の前面位置に形設された凹部8aに図3に示す如く
配設され、変速ペダル11を前進側へ任意の量だけ踏み
込みながら該レバー38に手を掛けて引き上げると、該
レバー38は鎖線(図3に示す38L)の如く引き起こ
されてリンク37を図外の戻しバネに抗して引っ張り上
げ、係止爪36が紙面時計回りに回動して歯部33に係
止されて、変速ペダル11が該踏み込まれた状態でロッ
クされるようにしている。
1が前進側へ踏み込まれると、紙面時計回りに回動基部
21が回動され、ロッド26を介して基軸パイプ27が
紙面時計回りに回動され、係止部材30が傾動されて、
ラチェット板31の歯部33は前下方に移動する。該状
態でオペレータが上記クルーズコントロールレバー38
に手を掛けて引き上げると、梃子の作用でリンク37が
押下され、上記ロック爪部34の爪支持板35が図3に
おける矢印の如き時計回り方向に回動され、係止爪36
が下方に移動して、図5に示す如く上記ラチェット板3
1の歯部33に係止されて固定されて、変速ペダル11
は踏み込まれた状態で上記中立戻しバネに抗して固定さ
れ、オペレータが変速ペダル11から足を離しても変速
ペダル11は中立位置に復帰せず、速度が一定に維持さ
れるのである。尚、以下においては、上記のように係止
爪36が下方へ移動する方向を「係合方向」と定義し、
逆方向を「係合解除方向」と定義する。
はクルーズコントロールレバー38の適宜位置には、係
止爪36を係合解除方向に付勢するための図外の戻し機
構(本実施例においては、戻しバネ)が配設される。た
だし、係止爪36がラチェット板31の歯部33に係止
されて変速ペダル11が固定された場合においては、該
戻しバネの付勢力に抗するストッパの役割を該歯部33
が果たすので、係止爪36は係合解除方向へ移動せず、
従ってロックが自然に解除されることはない。
成、及び、該ペダルの踏動に連動して変速ペダル11の
ロック状態を解除する構成について、以下に説明する。
図6はブレーキペダル軸の構成を示した正面端面図であ
る。
ペダル12L・12Rはそれぞれ踏面部40L・40R
と、回動可能に構成した基部筒41L・41Rと、両者
を連結するU字形の支持アーム42L・42Rとから構
成される。そして各ブレーキペダルの基部筒41L・4
1Rは、トラクタの車体に水平横架されるブレーキペダ
ル軸43に同一軸心上に外嵌されて、傾動自在のブレー
キペダル12L・12Rが左右に並置される構成として
いる。尚、図4においては、該支持アーム42L・42
Rは図略としている。
くトラクタ車体に回転自在に横支される構成としてい
る。そして、左右のブレーキペダルのうち右側のブレー
キペダル12Rの基部筒41Rは該ブレーキペダル軸4
3に対し相対回転自在に外嵌されており、該基部筒41
Rの上部には右ロッド牽引アーム44Rが突設される。
一方、左側のブレーキペダル12Lの基部筒41Lは、
キー45によりブレーキペダル軸43に対し相対回転不
能に固定されており、該ブレーキペダル軸43の正面視
右端位置の上部には左ロッド牽引アーム44Lが突設さ
れる。
44Rは、該牽引部にそれぞれ枢結されたロッド46・
46を介して、上述のミッションケース15内に配設さ
れる左右一対のブレーキ装置を操作する図外のブレーキ
アームにそれぞれ連結される。以上構成により、右側の
ブレーキペダル12Rを踏み込んだ場合は、ブレーキペ
ダルの基部筒41Rが回動されて、右ロッド牽引アーム
44Rを介して右側のブレーキ装置が制動される。一方
左側のブレーキペダル12Lを踏み込んだ場合は、ブレ
ーキペダルの基部筒41Lが回動されて、ブレーキペダ
ル軸43が回動され、左ロッド牽引アーム44Lを介し
て左側のブレーキ装置が制動されるのである。
・41Rの下部にはそれぞれアーム47L・47Rが同
方向を向くように延設され、左側ブレーキペダル12L
の基部筒のアーム47Lは長く、右側ブレーキペダル1
2Rのそれ47Rは短くしており(ただし長短を逆とし
ても差し支えない)、左右の両アーム47L・47Rの
先端にはそれぞれ機体前後方向に配置した第一揺動リン
ク51、第二揺動リンク52の前端側が枢結される。そ
して、上記ブレーキペダルの基部筒41L・41Rの前
方位置においては、ロック解除部48が配設される。該
ロック解除部48は、上記ブレーキペダル軸43に平行
に横架された軸53にパイプ軸50を回転自在に外嵌
し、該パイプ軸50にはロック解除アーム49を下方に
向けて突設し、更に上方に向けて押動アーム54を突出
した構成としている。該押動アーム54は上述したロッ
ク爪部34の爪支持板35近傍位置まで延出され、先端
部分に押動ピン55を突設している。
当接可能なように内向きに折曲された押圧部56を有し
ており、係止爪36がラチェット板31の歯部33と係
合したロック状態のときは、該押動ピン55と爪支持板
35の押圧部56とが互いに近接するようにしている。
そして、該状態から押動アーム54が前方に傾動したと
きは、該押動ピン55が該押圧部56に当接・押圧して
爪支持板35を図3における反時計回り方向(矢印と逆
の方向)に回動させて、係止爪36を係合解除方向に移
動させて、変速ペダル11のロック状態が解除されるよ
うにしている。
の後端側は、ロッド57の一端とともに枢結され、該ロ
ッド57は前方に延出されて、他端が上述のロック解除
アーム49に連結される。即ち、図5に示す如く、二つ
の揺動リンク51・52それぞれのアーム47L・47
R側連結部分の点A・B及びロッド57側連結部分の点
Cが、側面視で三角形を作るように構成するのである。
尚、該ロッド57の前端部分には前後方向の長孔58を
欠切し、ロック解除アーム49先端には該長孔58内を
摺動自在としたピン59を突出しており、若干量の遊び
を設けてロッド57とロック解除アーム49を連結した
構成としている。但し、ロッド57の後端側に同様の長
孔を設けて、二つの揺動リンク51・52と遊びを設け
て連結する構成としてもよい。
の作動を説明する。図7は図5の状態から左側のブレー
キペダルのみが踏み込まれた状態を示した側面図、図8
は図5の状態から右側のブレーキペダルのみが踏み込ま
れた状態を示した側面図である。また、図9は図5の状
態から左右両方のブレーキペダルが同時に踏み込まれ
て、変速ペダルのロックが解除された瞬間の様子を示し
た側面図である。
図5の状態から左側のブレーキペダル12Lのみを踏み
込んだ場合の様子が図7に示され、この場合は、左側の
基部筒41Lのみが回動され、長い側のアーム47Lの
みが傾動されて点Aが矢印の如く後方に移動する。一
方、短い側のアーム47Rは傾動されないので点Bは固
定となり、従ってロッド枢結部の点Cは後方へ移動され
ず、矢印に示す如く点Bを中心とした仮想円上を上方に
移動するのみとなる。従って、ロッド57は後方側にほ
とんど牽引されない(牽引されたとしてもごくわずかで
あり、上記長孔58による遊びに吸収される)ので、ロ
ック解除アーム49は傾動されず、ロック解除部48は
作動せず、変速ペダル11のロックは解除されないので
ある。
みを踏み込んだ場合の様子が図8に示され、この場合
は、右側の基部筒41Rのみが回動され、短い側のアー
ム47Rのみが傾動されて点Bが矢印の如く後方に移動
する。一方、長い側のアーム47Lは傾動されないので
点Aは固定となり、ロッド枢結部の点Cは後方へ移動さ
れず、矢印の如く点Aを中心とした仮想円上を下方に移
動するのみとなる。従って、ロッド57は後方側にほと
んど牽引されない(牽引されたとしてもごくわずかであ
り、上記長孔58による遊びに吸収される)ので、ロッ
ク解除アーム49は傾動されず、ロック解除部48は作
動せず、変速ペダル11のロックは解除されないのであ
る。
踏み込んだ場合の様子が図9に示され、この場合は、左
右両方の基部筒41L・41Rが回動され、長短のアー
ム47L・47R両方が傾動され、点A・Bがともに後
方に移動される。従って、ロッド枢結部の点Cはブレー
キペダル軸43の軸心を中心とした円上を後方に移動す
ることとなり、ロッド57は十分な距離だけ後方に牽引
されるのである。従って、ロッド57上の長孔58端部
にピン59が当接して、ロック解除アーム49が牽引さ
れ、パイプ軸50が回動されて、押動アーム54が前方
に傾動されて、押動アーム54先端の押動ピン55は前
方に移動して爪支持板35の押圧部56を押動して、係
止爪36を矢印の如き係合解除方向に移動させて、上記
ラチェット板31の歯部33との係合が解除される。こ
の瞬間が図9に示される。
解除方向に常時付勢されているので、図9に示す如くラ
チェット板31の歯部33と係止爪36との係合が解除
された後は、該戻しバネの付勢力により自然に爪支持板
35が回動され、係止爪36は上方に引き上げられ、ク
ルーズコントロールレバーは自然にロック位置(図3の
符号38Lの位置)からロック解除位置(同符号38の
位置)に戻される。また、上記中立戻しバネにより変速
ペダル11は中立位置に常時付勢されているので、ラチ
ェット板31の歯部33と係止爪36との係合が解除さ
れた後は、該中立戻しバネの付勢力により変速ペダル1
1は図9の鎖線に示す中立位置に復帰される。
Rのいずれか一方のみを踏み込んだのみでは変速ペダル
11のロックが解除されず、左右のブレーキペダル12
L・12Rの両方を同時に踏み込んだときにはじめて変
速ペダル11のロックが解除されるようにしているので
ある。この構成により、変速ペダル11をロックした定
速走行の状態でも左右の後輪5・5のいずれか一のみを
制動することにより、定速で小径旋回を可能とし、旋回
の度にクルーズコントロールレバー38を操作する必要
がなく、一方、オペレータが車両を停止させたいときは
両ブレーキペダル12L・12Rを同時に踏動すること
により変速ペダル11のロック状態は即座に解除される
よう構成して、機体の素早い停止を可能としている。
以下に示すような効果を奏するのである。即ち、請求項
1に示す如く、走行用の変速ペダルを任意の変速位置で
固定及び解除することが可能なロック機構を備え、左右
車輪の各々を制動する一対のブレーキ装置を各別に操作
するための左右一対のブレーキペダルを並設し、両ブレ
ーキペダルを同時に踏み込んだときに任意の変速位置に
固定された変速ペダルを解除して中立位置へ復帰させる
走行速度解除装置において、各々のブレーキペダルの回
動基部に長さの異なるアームを同方向へそれぞれ延設
し、該アームの各々に揺動リンクの一端を枢着させて設
け、該二つの揺動リンクの他端同士をロッドとともに枢
結して、該ロッドは前記変速ペダルの固定を解除するた
めのロック解除アームに連結したので、該走行速度解除
装置を左右方向の幅が小さいコンパクトな構成とするこ
とができ、狭小なスペースにも設置することができる。
また、従来技術にあるような水平な平板状部材に相当す
る部品が不要なので、塵埃が積もりにくく、清掃が容易
である。また、ステップ側方から揺動リンク等の状態が
視認容易な構成であるので、メンテナンスが容易であ
る。更には、摩擦固定機構を具備せずとも構成すること
ができるので、構成が簡素となって、メンテナンス性が
向上する。
備する農用トラクタの全体的な構成を示した側面図。
び配置を示した平面図。
を示した側面図。
斜視図。
側面図。
み込まれた状態を示した側面図。
み込まれた状態を示した側面図。
時に踏み込まれて、変速ペダルのロックが解除された瞬
間の様子を示した側面図。
Claims (1)
- 【請求項1】 走行用の変速ペダルを任意の変速位置で
固定及び解除することが可能なロック機構を備え、左右
車輪の各々を制動する一対のブレーキ装置を各別に操作
するための左右一対のブレーキペダルを並設し、両ブレ
ーキペダルを同時に踏み込んだときに任意の変速位置に
固定された変速ペダルを解除して中立位置へ復帰させる
走行速度解除装置において、各々のブレーキペダルの回
動基部に長さの異なるアームを同方向へそれぞれ延設
し、該アームの各々に揺動リンクの一端を枢着させて設
け、該二つの揺動リンクの他端同士をロッドとともに枢
結して、該ロッドは前記変速ペダルの固定を解除するた
めのロック解除アームに連結したことを特徴とする作業
車の走行速度解除装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2118299A JP4098909B2 (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | 作業車の走行速度解除装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2118299A JP4098909B2 (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | 作業車の走行速度解除装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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