JP3578844B2 - 乗用管理機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、構成が簡単で、尚且つ操作が容易な小型乗用管理機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、耕耘作業を行うにはトラクターの後部に耕耘機を配設する構成のものが用いられていたが、家庭菜園や小規模の農場においてそのような大型の耕耘機を用いて作業することはコスト的に無駄なものであった。
その為に、管理機が用いられ、該管理機には乗用管理機と歩行型管理機があり、乗用管理機は4輪型でステアリングハンドルを回動することにより操向でき、歩行型管理機はハンドルに設けたサイドクラッチを切ることにより操向できるようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の歩行型の耕耘機は、圃場内を作業しながら歩き回らなければならず、また、回行時にはハンドルを持ち上げなければならず、最近の農作業者の高齢化に伴い、このような高齢者が圃場内を歩き回るのは大変な作業となっていた。
また、乗用管理機は歩き回ることがないので楽に作業はできるが、4輪タイプとなり、旋回半径が大きくなり、高価なものとなっていた。
そのために、容易に操作が可能であり、安価で、圃場内を歩き回る必要がなく、搭乗可能な小型管理機が望まれてきた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上のような課題を解決するために、次のような手段を用いる。
メインフレームFの前部に運転操作部Bを配置し、後部にエンジンEを搭載し、中央に運転シート3を配置し、該運転シート3の下方に駆動スプロケット30を配置し、該エンジンEとミッションケースMを連動連結すると共に、ミッションケースMの前端部に軸支した走行駆動軸11により、前記駆動スプロケット30を駆動すべく構成し、更に、該メインフレームFの両側の下方に、駆動スプロケット30と従動輪31・32とクローラベルト34により側面視三角形状に構成したクローラ走行装置Kを配置し、該側面視略三角形状に構成されたクローラベルト34の前斜面を運転部カバー1により被装し、該運転部カバー1の前端部を左右のステップ1a・1aとし、該左右のステップ1a・1aの間にフロントコラム2を突出し、前記ミッションケースMの後端部にロータリー耕耘機Cのロータリーケース14を設け、ロータリー耕耘機Cを昇降可能とした。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の解決すべき課題及び構成は以上の如くであり、次に添付の図面に示した本発明の一実施例を説明する。
図1は、本発明を採用した小型乗用型耕耘機の側面図、
図2は、同じく本発明の小型乗用型耕耘機の正面図、
図3は、動力伝達構成を示す平面図である。
【0006】
図1、図2より小型乗用管理機Aの全体構成から説明する。
前後方向に水平にメインフレームF・Fを左右平行に配設し、メインフレームFの前部上方に運転操作部Bを配設し、中央上方に運転シート3を配置している。前記メインフレームFの後部にはエンジンEを搭載し、前記運転シート3の下方にクローラ走行装置Kを配設している。
また、メインフレームFの後部にはロータリー耕耘機Cを配設し、エンジンEの動力をロータリーケース14を介して伝達されている。前記エンジンEの上部には燃料タンクが搭載されている。
【0007】
前記クローラ走行装置Kは、前記メインフレームFの下方外側に支持柱35・36を突出し、該支持柱35・36の下端においてクローラ支持フレーム37を前後方向に固設している。該クローラ支持フレーム37の前後端部には従動輪31・32を回転自在に枢支している。該従動輪31・32と駆動スプロケット30にクローラベルト34を巻回し、側面視において略三角形状に形設して、車高が高くなるように構成している。
更に、前記クローラ支持フレーム37の前後方向略中央には遊転輪33を枢支して、前記クローラベルト34の下面中央部を支持して接地面を長くして、走行安定性を保っている。そして、エンジンEよりミッションケースMを介して駆動スプロケット30に動力を伝達して走行できるようにしている。
【0008】
次に、動力の伝達構成について図3を用いて説明する。
前記エンジンEより側方に出力軸10を突出し、前記ミッションケースM内に動力を伝達している。前記出力軸10にはギアを固設しており、ギア等よりなる変速装置Tによって変速した後、スプロケット、チェーンを介して、ミッションケースM前端部に軸支した左右の走行駆動軸11L・11Rに動力を伝達し、左右の前記駆動スプロケット30を駆動している。
一方、前記ミッションケースMの後端部は、耕耘用の後部ミッションケースM1を設け、該後部ミッションケースM1の側部に前記ロータリーケース14の前端部を上下回動自在に枢支している。該ロータリーケース14の前部と後部ミッションケースM1との重合面にロータリー伝動軸15を軸支し、前記出力軸10よりギア、変速装置Tを介して、該ロータリー伝動軸15上のギア15aに駆動力が伝達される。ロータリーケース14内のロータリー伝動軸15上にはスプロケット15bを固設し、前記ロータリーケース14の後端部には、耕耘爪回動軸17を枢支し、該耕耘爪回動軸17にはスプロケット17aを固設している。
該スプロケット17aと前記スプロケット15bとの間にチェーン16を巻回し、耕耘爪回動軸17に動力を伝達している。また、前記出力軸10の端部を油圧ポンプPまで延出させており、該油圧ポンプPを駆動させている。
【0009】
そして、前記ミッションケースMの前端部に軸支した走行駆動軸11L・11R上のスプロケット26に動力が伝達され、該走行駆動軸11L・11R上にはサイドクラッチ12L・12Rが設けられ、該サイドクラッチ12L・12Rは後述するサイドクラッチレバー5L・5Rを操作することによって、動力の断接を行うことができ、操向することができる。更にその両側にはブレーキ13L・13Rが配設され、該走行駆動軸11L・11Rの外側端部には駆動スプロケット30・30を固設している。
【0010】
次に、ロータリー耕耘機Cについて説明する。
前記ロータリーケース14の後端部に、耕耘爪回動軸17が軸支される。該耕耘爪回動軸17軸上には複数本の耕耘爪18・18・・・が植設され、該耕耘爪18・18・・・の上部はカバー19によって被装している。該ロータリー耕耘機Cのロータリーケース14の前端部は、前記後部ミッションケースM1の側方において上下方向に回動自在に枢支し、また、前記ロータリーケース14の略中央部の側面より枢支ピン20を突出し、該枢支ピン20の端部を油圧シリンダー21のロッド先端部に枢支している。
該油圧シリンダー21の後端部は、前記メインフレームFより下方に突出したブラケット22に回動自在に枢支されて、該油圧シリンダー21を伸縮させることによってロータリー耕耘機Cを昇降できるようにしている。
【0011】
そして、図3に示す如く、前記油圧ポンプPより圧油が切換弁23を介して前記油圧シリンダー21に送油することができる。該切換弁23は、4ポート3位置切り換え型の切換弁であり、後述する昇降レバー8を回動すると、制御回路Gを介して切換弁23のソレノイドが励磁されて、切換弁23を切り換えて油圧シリンダー21を伸縮させることができる。耕深センサーを配置して耕深制御をすることも可能であり、また、油圧シリンダー21を単動型としてリンクを介して伸縮させるように構成することもできる。
【0012】
また、前記サイドクラッチレバー5L・5Rには、図3に示す如く当接スイッチSを配設している。該当接スイッチSは前後進走行で、進行方向を微調整する程度ではONせず、前記サイドクラッチレバー5L・5Rを回動させて機体を旋回させる場合に、当接してスイッチSがONする位置に配設している。
該スイッチSには、前記切換弁23の油圧シリンダー21を伸長させる側のソレノイドに接続し、前記サイドクラッチレバー5L・5Rを用いて旋回操作をすると同時に耕耘ロータリーCを昇降させることができる。
尚、該サイドクラッチレバー5L・5Rと昇降レバー8をリンク機構を介して連結する構成にすることもできる。
【0013】
次に、運転操作部Bの配置構造を説明する。
運転操作部Bは運転部カバー1、フロントコラム2及び運転シート3より構成される。該運転シート3は前記駆動スプロケット30の上方で、左右中央位置に配設している。前記運転部カバー1は側面視において、図1に示す如く、クローラベルト34の形状に沿って前低後高に形設し、前記従動輪31の上方の下がった位置にステップ1aを形設している。該ステップ1a・1aの左右中央位置より上方にフロントコラム2が突出されている。
【0014】
前記フロントコラム2の上面より前記左右サイドクラッチ12L・12Rの断接を行うサイドクラッチレバー5L・5Rを突出し、該サイドクラッチレバー5L・5Rの間の位置に主変速レバー6を突出して、前記ミッションケースM内の走行速度の変速を行える。
そして、前記フロントコラム2の側面下部より側方にブレーキペダル7を突出し、該ブレーキペダル7を操作することで、左右走行駆動軸11L・11Rに配設した多板ブレーキ13L・13Rを作動させて、機体を停止させることができる。
また、前記運転シート3の右側方の運転部カバー1より昇降レバー8を突出しており、前述した如く耕耘ロータリーCの昇降を行っている。更に、前記運転シート3の直ぐ後方位置のメインフレームF上にエンジンEを載置しており、該エンジンEは従動輪32の略上方位置である。
また、運転シート3の左側の運転部カバー1より耕耘変速レバー9を突出し前記後部ミッションケースM1内において耕耘爪回動軸17の回動速度の変速を行っている。
【0015】
【発明の効果】
以上のように構成することによって、本発明は、次のような効果を奏するのである。
請求項1のように構成したので、運転シート3を高い位置に配置でき、ステップ部1aをクローラ走行装置Kの斜面形状に沿って配置して、足を置く位置を低く配置し、その間にフロントコラム2を突出して、略三角形状に形設したクローラ走行装置Kの回りに効率の良い配置構造を構成することができ、機体の全長を短く構成でき小型で軽量な構成となる。
【0016】
また、略三角形状にクローラ走行装置を形設したので、運転シートを高く、ステップを低く配設して、機体を効率良く配置でき、小型で軽量な機体を構成できる。
更に、軽量に構成したことによって、エンジン等の駆動系統も小排気量用のものを用いることができるので、安価な構成になる。
また、搭乗可能に構成したことにより、歩きにくい圃場を歩行する煩わしさより解放されるので、幅広い年齢層に使用されることを期待することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を採用した小型乗用型耕耘機の側面図である。
【図2】同じく本発明の小型乗用型耕耘機の正面図である。
【図3】動力伝達構成を示す平面図である。
【符号の説明】
B 運転操作部
C ロータリー耕耘機
F メインフレーム
K クローラ走行装置
1 運転部カバー
1a ステップ
3 運転シート
34 クローラベルト
Claims (1)
- メインフレームFの前部に運転操作部Bを配置し、後部にエンジンEを搭載し、中央に運転シート3を配置し、該運転シート3の下方に駆動スプロケット30を配置し、該エンジンEとミッションケースMを連動連結すると共に、ミッションケースMの前端部に軸支した走行駆動軸11により、前記駆動スプロケット30を駆動すべく構成し、
更に、該メインフレームFの両側の下方に、駆動スプロケット30と従動輪31・32とクローラベルト34により側面視三角形状に構成したクローラ走行装置Kを配置し、
該側面視略三角形状に構成されたクローラベルト34の前斜面を運転部カバー1により被装し、該運転部カバー1の前端部を左右のステップ1a・1aとし、
該左右のステップ1a・1aの間にフロントコラム2を突出し、
前記ミッションケースMの後端部にロータリー耕耘機Cのロータリーケース14を設け、ロータリー耕耘機Cを昇降可能としたことを特徴とする乗用管理機。
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- 1995-10-20 JP JP27225395A patent/JP3578844B2/ja not_active Expired - Fee Related
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