JPH06156308A - 農業用自動車 - Google Patents

農業用自動車

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Publication number
JPH06156308A
JPH06156308A JP4312092A JP31209292A JPH06156308A JP H06156308 A JPH06156308 A JP H06156308A JP 4312092 A JP4312092 A JP 4312092A JP 31209292 A JP31209292 A JP 31209292A JP H06156308 A JPH06156308 A JP H06156308A
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JP
Japan
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steering
agricultural
air
work
brake pedal
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JP4312092A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Nakahira
善博 中平
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MINAMIKIYUUSHIYUU NOKI HANBAI
MINAMIKIYUUSHIYUU NOKI HANBAI KK
Original Assignee
MINAMIKIYUUSHIYUU NOKI HANBAI
MINAMIKIYUUSHIYUU NOKI HANBAI KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】圃場における農作業時の急旋回を容易に行うこ
とができると共に、一般道路での走行も支障なく行うこ
とができ、操作性や利便性に優れた農業用自動車を提供
する。 【構成】農作業時であるか否かを検出すると共に、前輪
1R,1Lが操舵ハンドル3の操舵により左右に所定の
操舵量以上に操舵されたことを操舵検知スイッチ37
R,37Lにより検知し、農作業時に操舵検知スイッチ
37R,37Lの検知に応じて操舵側の後輪4R,4L
を制動する。この制動はブレーキペダル20R,20L
に連結されたエアシリンダによりブレーキペダル20
R,20Lを踏み込み側に駆動して行う。エアシリンダ
には車体5に搭載されたエアコンプレッサ装置39から
加圧エアが供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トラクタ等の農業用自
動車に関する。
【0002】
【従来の技術】トラクタ等の農業用自動車は、一般の自
動車と同様に、左右各一対の前後輪、前輪を操舵するた
めのハンドル、車体に搭載されたエンジンの駆動力を後
輪あるいは前後輪の両者に伝達するためのクラッチ装
置、変速装置、差動歯車機構等の動力伝達機構、クラッ
チ装置を作動させるためのクラッチペダル、変速装置を
作動させるための変速レバー、エンジンの出力を調整す
るためのアクセルペダル等を備えるものである。一方、
この種の農業用自動車は、通常、左右の後輪を各別に制
動可能としており、右後輪及び左後輪をそれぞれ制動す
るための右用ブレーキペダルと左用ブレーキペダルとを
備え、さらに、車体の後部に接続されるロータリ耕耘装
置等の農耕作業機にエンジンの動力を出力するための動
力出力装置や、該ロータリ耕耘装置を昇降させるための
作業機昇降装置等が備えられている。
【0003】この種の農業用自動車による圃場の耕耘は
通常、次のように行われている。
【0004】すなわち、圃場の耕耘は、ロータリ耕耘装
置等の農耕作業機を車体の後部に接続した状態で、図1
1に示す走行経路Sに見られるように、圃場Aの一辺に
沿った直進走行と左右への180度の旋回走行とを順次
繰り返して蛇行走行することにより行われる。この時、
右側に180°旋回する際には、右用ブレーキペダルを
踏んで、右後輪を制動し、左側に180°旋回する際に
は、左用ブレーキペダルを踏んで、左後輪を制動する。
このように、旋回内側の後輪を制動することにより、旋
回半径が小さなものとなって、小回りをすることがで
き、これにより、圃場Aの各面を蛇行走行に従って、順
次効率よく耕耘することができる。
【0005】しかしながら、一般にこの種の農業用自動
車のブレーキペダルは比較的大きな踏力を必要とし、こ
のため、上記のように左右のブレーキペダルを繰り返し
踏み込むことは、多大な労力を必要するものであった。
そして、このことは特に、非力な女性等にとっては、大
きな労力となっていた。
【0006】このような不都合を解消するものとして
は、例えば実開平2−148859号公報に開示されて
いるように、前輪の操舵に連動して左右に動くピットマ
ンアームと左右のブレーキ機構とを連結ロッドを介して
連結し、前輪の左右への操舵に連動させてそれぞれ左用
ブレーキ機構及び右用ブレーキ機構とを作動させるよう
にしたものが知られている。
【0007】しかしながら、かかる農業用自動車におい
ては、一般道路を走行する際にも、前輪の操舵に応じて
左右いずれかのブレーキ機構が作動して、左右の後輪の
一方が制動されてしまい、横転の虞れが生じるという不
都合があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる不都合
を解消し、圃場における農作業時の急旋回を容易に行う
ことができると共に、一般道路での走行も支障なく行う
ことができ、操作性や利便性に優れた農業用自動車を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる目的を達
成するために、操舵ハンドルの操作により左右に操舵可
能な左右一対の前輪と、右用ブレーキペダル及び左用ブ
レーキペダルの踏み込み操作により各別に制動可能な左
右一対の後輪とを備え、車体に搭載されたエンジンの駆
動力を少なくとも前記左右の後輪に伝達して走行する農
業用自動車において、農作業時であるか否かを検出する
作業状態検出手段と、前記前輪が右側に所定の操舵量以
上に操舵されたことを検知する右操舵検知手段と、前記
前輪が左側に所定の操舵量以上に操舵されたことを検知
する左操舵検知手段と、前記作業状態検出手段により農
作業時であることが検出された状態で前記右操舵検知手
段による前記前輪の右側への操舵の検知に応じて右側の
前記後輪を制動する右後輪制動手段と、前記作業状態検
出手段により農作業時であることが検出された状態で前
記左操舵検知手段による前記前輪の左側への操舵の検知
に応じて左側の前記後輪を制動する左後輪制動手段とを
備えたことを特徴とする。
【0010】そして、前記エンジンから後輪への動力伝
達を変速する変速装置と、該変速装置の変速位置を検出
する変速位置検出手段とを備え、前記作業状態検出手段
は、該変速位置検出手段により検出された変速位置が低
速側変速位置である時に農作業時であることを検出する
ことを特徴とする。
【0011】あるいは、前記エンジンの駆動力を外部に
出力する動力出力装置と、該動力出力装置の作動・非作
動を選択する動力出力選択手段とを備え、前記作業状態
検出手段は、該選択手段により前記動力出力装置の作動
が選択された時に農作業時であることを検出することを
特徴とする。
【0012】あるいは、前記左用ブレーキペダル及び右
用ブレーキペダルを一体に踏み込み操作可能に連結する
連結手段と、該連結手段による両ブレーキペダルの連結
・分離を検出する連結検出手段とを備え、前記作業状態
検出手段は、該連結検出手段により両ブレーキペダルの
分離状態が検出された時に農作業時であることを検出す
ることを特徴とする。
【0013】また、前記作業状態検出手段により農作業
時でないことが検出された時に、前記左用ブレーキペダ
ル及び右用ブレーキペダルを一体に踏み込み操作可能に
連結する連結手段を備えたことを特徴とする。
【0014】また、前記右後輪制動手段及び左後輪制動
手段は、それぞれ前記右用ブレーキペダル及び左用ブレ
ーキペダルにその踏み込み側に伸縮可能に連結された右
ブレーキ用流体圧シリンダ及び左ブレーキ用流体圧シリ
ンダと、前記作業状態検出手段により農作業時であるこ
とが検出された状態で前記右操舵検知手段及び左操舵検
知手段の検知に応じてそれぞれ前記右用ブレーキペダル
及び左用ブレーキペダルを踏み込み側に駆動すべく前記
各流体圧シリンダを伸縮させるシリンダ駆動手段とから
成ることを特徴とする。
【0015】さらに、前記各流体圧シリンダはエアシリ
ンダであって、前記シリンダ駆動手段は、車体に搭載さ
れたエアコンプレッサ装置と、該エアコンプレッサ装置
と各流体圧シリンダとを接続するエア通路と、各流体圧
シリンダに対応するエア通路に設けられた開閉弁と、前
記作業状態検出手段により農作業時であることが検出さ
れた状態で前記右操舵検知手段及び左操舵検知手段の検
知に応じてそれぞれ前記右用エアシリンダ及び左用エア
シリンダに前記エアコンプレッサ装置からエアを供給し
て該エアシリンダを駆動すべく前記開閉弁を開成する開
閉弁駆動手段とから成ることを特徴とする。
【0016】さらに、前記エアコンプレッサ装置は、前
記流体圧シリンダ以外のエア作動機に接続可能な接続部
を備えたことを特徴とする。
【0017】また、前記農業用自動車は4輪駆動車であ
って、前記作業状態検出手段により農作業時であること
が検出された状態で前記各操舵検知手段による前記前輪
の操舵の検知に応じて該前輪の回転速度を増速せしめる
増速手段を備えたことを特徴とする。
【0018】
【作用】本発明によれば、前記作業状態検出手段によ
り、農作業時であることが検出された時には、前記前輪
の操舵量が所定の操舵量以上となると、すなわち、急旋
回が要求された時には、これが、前記操舵検知手段によ
り検知される。そして、この検知に応じて、前記後輪制
動手段により、旋回側の後輪が制動され、これにより、
急旋回が行われる。一方、前記作業状態検出手段によ
り、農作業時でないことが検出された時には、上記のよ
うな制動は行われず、前記ブレーキペダルの通常的な踏
み込み操作により後輪が制動される。
【0019】前記農業用自動車による農作業は、通常、
前記変速装置の低速用変速位置において行われ、一般道
路の走行時には、前記変速装置は高速用変速位置に設定
される。そこで、農作業時であるか否かの検出は、例え
ば前記変速装置の変速位置を前記変速位置検出手段によ
り検出し、その検出した変速位置が低速側変速位置であ
る時には農作業時であることが検出される。
【0020】また、前記農業用自動車は、一般に、ロー
タリ耕耘装置等の農作業機に駆動力を出力する動力出力
装置を備えており、この動力出力装置は、その作動・非
作動を動力出力選択手段により選択し得るようになって
いる。そして、農作業は、ロータリ耕耘装置等の農作業
機を動力出力装置に接続し、該動力出力装置を作動せし
めた状態で行われる。そこで、農作業時であるか否かの
検出は、例えば前記動力出力選択手段により前記動力出
力装置の作動が選択されることにより行われる。
【0021】また、前記農業用自動車は、一般に、一般
道路を走行する際に、前記左右のブレーキペダルを一体
的に踏み込むことができるように両ブレーキペダルを連
結する連結手段を具備している。従って、前記連結検出
手段により、両ブレーキペダルの分離状態を検出するこ
とにより、農作業時であることが検出される。
【0022】また、前記作業状態検出手段により非農作
業時であることが検出された時に、両ブレーキペダルを
自動的に連結する連結手段を備えることにより、一般道
路を走行する際には、両ブレーキペダルを一体に踏み込
み操作することが可能となり、前記後輪を同時に制動せ
しめることができる。
【0023】前記右後輪制動手段及び左後輪制動手段
は、それぞれ前記右用ブレーキペダル及び左用ブレーキ
ペダルにその踏み込み側に伸縮可能に連結された右ブレ
ーキ用流体圧シリンダ及び左ブレーキ用流体圧シリンダ
と、前記作業状態検出手段により農作業時であることが
検出された状態で前記右操舵検知手段及び左操舵検知手
段の検知に応じてそれぞれ前記右用ブレーキペダル及び
左用ブレーキペダルを踏み込み側に駆動すべく前記各流
体圧シリンダを伸縮させるシリンダ駆動手段とにより構
成することが好ましい。このようにすることにより、前
記後輪制動手段の構成を簡略なものとすることが可能と
なる。
【0024】この場合、前記各流体圧シリンダをエアシ
リンダとすると共に、車体にエアコンプレッサ装置を搭
載し、該エアコンプレッサ装置から各流体圧シリンダに
エアを供給して、該流体圧シリンダを駆動することが好
ましい。これは、一般に空圧部品は、比較的安価なもの
が多く、前記後輪制動手段を安価に構成することが可能
となるからである。
【0025】また、このように、エアコンプレッサ装置
を搭載した場合には、前記流体圧シリンダ以外のエア作
動機に接続可能な接続部を備えることが好ましい。この
ようにすれば、該エアコンプレッサ装置を例えばタイヤ
への空気入れ治具や、散水機等の各種のエア作動機に利
用することが可能となる。
【0026】また、前記農業用自動車が4輪駆動車であ
るときには、さらに、前記作業状態検出手段により農作
業時であることが検出されると共に、前記各操舵検知手
段により前記前輪の操舵が検知された時に前記前輪の回
転速度を増速せしめる増速手段を備えることにより、前
記後輪の制動と併せて、より円滑に急旋回を行うことが
可能となる。
【0027】
【実施例】本発明の農業用自動車の一例を図1乃至図9
を参照して説明する。図1は本実施例の農業用自動車の
平面図、図2は該農業用自動車の左側面図、図3は該農
業用自動車の右側面図、図4は該農業用自動車のシステ
ム構成図、図5は該農業自動車の流体回路図、図6は該
農業用自動車の操舵機構の要部の平面図、図7及び図8
は該農業用自動車の部分的側面図、図9は該農業用自動
車のブレーキペダルの斜視図である。
【0028】図1乃至図3において、1R,1Lは座席
シート2の前方に設けられた操舵ハンドル3の左右への
回転操作により左右に操舵可能な左右一対の前輪、4
R,4Lは車体5の前部に搭載されたエンジン6により
駆動される左右一対の後輪、7は車体5の後部に接続さ
れたロータリ耕耘装置8(作業機)に出力軸9の動力を
伝達するユニバーサルジョイント装置、を介して動力を
出力する動力出力装置、10R,10Lはそれぞれ右後
輪4及び左後輪4の車軸に装着された制動装置である。
【0029】この場合、図4に示すように、エンジン6
の駆動力は、クラッチ装置11、変速装置12及差動歯
車機構13を介して後輪4R,4Lに伝達され、さら
に、前記クラッチ装置11、電磁クラッチ14a及び外
部出力用変速装置14を介して前記出力軸9に伝達され
るようになっている。これらの電磁クラッチ14a及び
外部出力用変速装置14等はエンジン6の駆動力を外部
に出力するための動力出力装置15を構成するものであ
る。尚、電磁クラッチ14aは、その接続/切断が操舵
ハンドル3の近傍に設けられた外部出力ON/OFFス
イッチ16(図1参照)のON/OFF操作に連動して
行われるようになっている。
【0030】前記ロータリ耕耘装置8は、図2及び図3
に示すように、出力軸9にユニバーサルジョイント装置
7を介して接続されると共に、左右一対のロアリンク1
7a,17b及びトップリンク17cを介して車体5の
後部に連結され、さらに、車体5の後部から延設された
リフトアーム18に、ロアリンク17a,17bから延
設されたリフトロッド17d,17eを介して連結され
ている。そして、該ロータリ耕耘装置8は、リフトアー
ム18の上下動に連動して昇降するようになっている。
【0031】図1に示すように、座席シート2の前方の
フロア19の右前部には、右用ブレーキペダル20R及
び左用ブレーキペダル20Lが併設されている。
【0032】これらのブレーキペダル20R,20L
は、それぞれ図示しない連結機構を介して前記制動装置
10R,10Lに連結されており(図4参照)、該ブレ
ーキペダル20R,20Lの踏み込み操作により、それ
ぞれ前記後輪4R,4Lが制動装置10R,10Lを介
して制動されるようになっている。
【0033】そして、これらのブレーキペダル20R,
20Lの背面部には、図9に示すように、人為的操作に
よりこれらを一体に踏み込み可能に連結する連結手段2
1が設けられている。この連結手段21は、左用ブレー
キペダル20Lに右用ブレーキペダル20Rに向かって
揺動自在に枢着された連結片22と、該連結片22が同
図仮想線示のように右用ブレーキペダル20Rに向かっ
て揺動された時に該連結片22の先端部を掛止するフッ
ク23とにより構成され、連結片22を人為的に揺動さ
せてフック23に掛止することにより、両ブレーキペダ
ル20R,20Lを一体に踏み込み可能に連結するよう
にしている。尚、連結片22は、左用ブレーキペダル2
0L側に揺動された状態で該左用ブレーキペダル20L
に設けられたストッパ24に支承されるようになってお
り、この状態では、両ブレーキペダル20L,20Rは
各別に踏み込み可能とされる。
【0034】図1に示すように、前記ブレーキペダル2
0R,20Lの近傍には、アクセルペダル25が設けら
れ、また、車体5の前側部にはアクセルレバー26が設
けられている。
【0035】これらのアクセルペダル25及びアクセル
レバー26は、詳細は図示しないが、それぞれワイヤを
介してエンジン6の調速機に接続されており(図4参
照)、該アクセルペダル25の踏み込み操作、あるいは
アクセルレバー26の揺動操作により、エンジン6への
燃料供給量を増減させ、これにより該エンジン6の回転
速度(出力)を増減するようになっている。この場合、
アクセルレバー26は、エンジン6の稼働時に最低回転
速度を設定するものであり、該アクセルレバー26によ
りエンジン6の最低回転速度を設定した状態で、前記ア
クセルペダル25を操作すると、該最低回転速度以上の
回転速度でエンジン6の回転速度が増減するようになっ
ている。
【0036】また、前記座席シート2の側方には、前記
変速装置12に走行時の変速作動を行わしめる副変速レ
バー27と、前記出力軸9への動力伝達を担う前記外部
出力用変速装置14に変速作動を行わしめる外部出力用
変速レバー28と、前記ロータリ耕耘装置8の昇降を行
わしめる作業機昇降レバー29とが設けられ、また、前
記操舵ハンドル3の近傍には、前記副変速レバー27と
併せて前記変速装置12に走行時の変速作動を行わしめ
る主変速レバー30と、前進/後進の切換を前記変速装
置12に行わしめる前進/後進切換レバー31とが設け
られている。
【0037】副変速レバー27、主変速レバー30及び
前進/後進切換レバー31は、図示しない連結機構を介
して変速装置12に連結されており(図4参照)、副変
速レバー27及び主変速レバー30の揺動操作により該
変速装置12の変速作動が行われ、前進/後進切換レバ
ー31の揺動操作により変速装置12の前進/後進の切
換作動が行われるようになっている。
【0038】この場合、副変速レバー27は、変速装置
12を例えば高速用変速位置、中速用変速位置及び低速
用変速位置の3段階に設定するものであり(図7参
照)、主変速レバー30は、副変速レバー27の各変速
位置において、例えば4段階の変速設定を行うものであ
る。そして、これらのレバー27,30は、前記クラッ
チ装置11を切断した状態において操作可能とされてい
る。
【0039】前記外部出力用変速レバー28は、図示し
ない連結機構を介して外部出力用変速装置14に連結さ
れており(図4参照)、その揺動操作により外部出力用
変速装置14の変速作動が行われるようになっている。
【0040】この場合、外部出力用変速レバー28は、
前記出力軸9の回転速度に関し、外部出力用変速装置1
4を例えば高速用変速位置、中速用変速位置及び低速用
変速位置の3段階に設定するものであると共に、外部出
力用変速装置14をアイドリング状態として出力軸9へ
の動力伝達を遮断する中立位置を前記各変速位置の間で
設定し得るものである(図7参照)。そして、この外部
出力用変速レバー28は、上記中立位置を備えることに
より、前記動力出力装置7の作動・非作動、換言すれば
出力軸9の回転駆動・停止を選択する動力出力選択手段
を構成するものとなっている。すなわち、外部出力用変
速レバー28を前記変速位置のいずれかに設定すること
により、動力出力装置7の作動が選択され、前記中立位
置に設定することにより、動力出力装置7の非作動が選
択される。
【0041】前記作業機昇降レバー29は、その揺動操
作により、図示しない油圧装置を介して前記ロータリ耕
耘装置8が昇降するようにしている。
【0042】また、図1において、前記フロア19の左
前部には、クラッチペダル32が設けられている。
【0043】このクラッチペダル32は、図示しない連
結機構を介して前記クラッチ装置11に連結されており
(図4参照)、該クラッチペダル32の踏み込み操作に
より、前記クラッチ装置11が切断されるようになって
いる。
【0044】以上説明した構成は、一般のトラクタ等に
備えられているものであるが、本実施例の農業用自動車
は、本発明に係わる構成を含めて各種の構成が備えられ
ている。
【0045】すなわち、本実施例の農業用自動車は、前
記副変速レバー27の変速位置が高速用変速位置である
か否かを検出する変速位置検出手段である変速位置検出
スイッチ33(図7参照)と、前記外部出力用変速レバ
ー28の変速位置が中立位置であるか否かを検出する中
立位置検出スイッチ34(図7参照)と、前記ブレーキ
ペダル20R,20Lの連結手段21による両ブレーキ
ペダル20R,20Lの連結/分離を検出する連結検出
手段であるペダル連結検出スイッチ35(図9参照)
と、前記車体5の適当な箇所に搭載されて前記各スイッ
チ33〜35の検出信号を受けるコントローラ36(図
1乃至図3、並びに図5参照)とを備え、これにより、
作業状態検出手段を構成している。
【0046】また、本実施例の農業用自動車は、図1及
び図6に示すように、前記前輪1R,1Lが右側または
左側にそれぞれ所定の操舵量以上に操舵されたことを検
知する操舵検知スイッチ(操舵検知手段)37R,37
Lを備えている。
【0047】さらに、本実施例の農業用自動車は、後述
の所定の条件下で、ブレーキペダル20R,20Lを介
して後輪4R,4Lを制動する後輪制動手段を備えてお
り、この後輪制動手段は、ブレーキペダル20R,20
Lにそれぞれ連結されたエアシリンダ38R,38L
(図3及び図4参照)と、前記エンジン6と共に車体5
の前部に搭載されたエアコンプレッサ装置39(図1乃
至図3参照)と、該エアコンプレッサ装置39と各エア
シリンダ38R,38Lとをそれぞれ接続するエア通路
40R,40L(図5参照)と、該エア通路40R,4
0Lにそれぞれ設けられて前記コントローラ36により
図示しないソレノイドを介して駆動される電磁切換弁
(開閉弁)41R,41L(図5参照)とを備えてい
る。コントローラ36は開閉弁駆動手段を構成するもの
であり、エアコンプレッサ装置39、エア通路40R,
40L及びコントローラ36はシリンダ駆動手段を構成
するものである。
【0048】さらにまた、本実施例の農業用自動車は、
後述の所定の条件下で、前記ブレーキペダル20R,2
0Lを自動的に連結する連結手段42(図5及び図9参
照)を備えている。
【0049】これらの構成をさらに詳説する。
【0050】図7に示すように、前記変速位置検出スイ
ッチ33は、前記副変速レバー27に一体に揺動自在に
連結されている揺動アーム43の近傍にこれに対向して
設けられており、そのスイッチピン33aは、副変速レ
バー27が高速用変速位置に揺動された時に、これと共
に揺動する揺動アーム43に当接して押圧されるように
なっている。そして、該スイッチ33は、そのスイッチ
ピン33aの押圧により、副変速レバー27が高速用変
速位置に設定されたことを示す信号を前記コントローラ
36に出力するようにしている。
【0051】前記中立位置検出スイッチ34は、図7に
示すように、外部出力用変速レバー28の揺動と一体に
その揺動軸心回りに回動自在に枢着されたカムプレート
44の外周部に近接・対向して設けられている。カムプ
レート44の外周部には、三つのカム山44aが形成さ
れており、これらのカム山44aは、外部出力用変速レ
バー28が前記高速用変速位置、中速用変速位置及び低
速用変速位置のいずれかに設定された時に中立位置検出
スイッチ34のスイッチピン34aをこれに枢着された
ローラ45を介して押圧するようにしている。また、外
部出力用変速レバー28が前記中立位置に揺動された時
には、中立位置検出スイッチ43はカム山44aとカム
山44aとの間の谷部に位置して、スイッチピン34a
の押圧が解除されるようになっている。そして、中立位
置検出スイッチ43は、そのスイッチピン34aの押圧
により、外部出力用変速レバー28が前記中立位置以外
の変速位置に設定されたことを示す信号を前記コントロ
ーラ36に出力するようにしている。
【0052】図9に示すように、前記ペダル連結検出ス
イッチ35は、右用ブレーキペダル20Rに固設されて
おり、そのスイッチピン35aは、前記連結片22が両
ブレーキペダル20R,20Lを連結すべく右用ブレー
キペダル20R側に揺動されてフック23に掛止された
時に、該連結片22に当接して押圧されるようになって
いる。そして、ペダル連結検出スイッチ35は、そのス
イッチピン35aの押圧により、連結片22により両ブ
レーキペダル20R,20Lが連結されたことを示す信
号を前記コントローラ36に出力するようにしている。
【0053】コントローラ36は、これらの各スイッチ
33〜35のいずれからも前記の信号を受けない時に、
農作業時であることを検出するようにしている。
【0054】すなわち、各スイッチ33〜35の前記信
号をいずれも受けないということは、副変速レバー27
が低速用あるいは中速用変速位置に設定され、且つ、外
部出力用変速レバー28が前記ロータリ耕耘装置8を駆
動するための出力軸9を回転駆動し得る位置(中立位置
以外の変速位置)に設定され、且つ、ブレーキペダル2
0R,20Lが各別に操作可能に分離されているという
ことを示し、このような状況は、農作業が行われている
か、あるいは行われる蓋然性が極めて高いからである。
これに対して、例えば副変速レバー27が高速用変速位
置に設定されている場合や、ブレーキペダル20R,2
0Lが連結されている場合には、当然、一般道路を走行
している蓋然性が高く、また、外部出力用変速レバー2
8が中立位置に設定されている場合には、一般道路を走
行しているか、あるいは農作業を中断している蓋然性が
高い。
【0055】従って、各スイッチ33〜35の前記信号
をいずれも受けない時に、農作業時であると判定するこ
とができ、いずれかの信号を受けた時には、農作業時で
ないと判定することができる。
【0056】図1及び図6に示すように、前記前輪1
R,1Lは、前記操舵ハンドル3の左右への回転操作に
連動して左右に揺動するピットマンアーム46を介して
左右に操舵されるようになっている。前記操舵検知スイ
ッチ37R,37Lは、図6に示すように、それぞれ、
ピットマンアーム46の揺動と一体にその揺動軸心回り
に回動自在に枢着されたカムプレート47の右側近傍及
び左側近傍に対向・配置されている。カムプレート47
の外周部には、二つのカム山47a,47bが形成され
ており、カム山47aは、ピットマンアーム46が右側
に揺動して前輪1R,1Lが右側に所定の操舵量以上に
操舵された時に操舵検知スイッチ37Rのスイッチピン
37Raをローラ48Rを介して押圧するようにしてい
る。また、カム山47bは、ピットマンアーム46が左
側に揺動して前輪1R,1Lが左側に所定の操舵量以上
に操舵された時に操舵検知スイッチ37Lのスイッチピ
ン37Laをローラ48Lを介して押圧するようにして
いる。そして、これらのスイッチ37R,37Lは、そ
のスイッチピン37Ra,37Laの押圧により、それ
ぞれ前輪1R,1Lが右側及び左側に所定量以上に操舵
されたことを示す信号を前記コントローラ36に出力す
るようにしており、これにより、前輪1R,1Lの所定
量以上の操舵が検知される。
【0057】図4に示すように、前記エアシリンダ38
R,38Lは、それぞれそのピストンロッド49R,4
9Lがチェーン50R,50Lを介してブレーキペダル
20R,20Lに連結されており、チェーン50R,5
0Lの中間部には、ブレーキペダル20R,20Lの踏
み込み方向とピストンロッド49R,49Lの伸縮方向
との整合をとるために該チェーン50R,50Lを湾曲
させる回動自在なスプロケット51R,51Lが歯合さ
れている。この場合、エアシリンダ38R,38Lは、
図3に示すように車体5に固設されており、また、スプ
ロケット51R,51Lは車体5に枢着されている。そ
して、これらのエアシリンダ38R,38Lは、そのピ
ストンロッド49R,49Lの短縮作動により、ブレー
キペダル20R,20Lを踏み込み側に駆動するように
している。尚、ピストンロッド49R,49Lの伸長作
動は、ブレーキペダル20R,20Lの原位置への自然
復帰に追従してなされるようになっている。
【0058】図5に示すように、前記エアコンプレッサ
装置39は前記エンジン6に電磁クラッチ52を介して
接続されたコンプレッサ53と、該コンプレッサ53に
接続されたエアタンク54とを備えるものであり、この
エアタンク54が、前記エア通路40R,40Lを介し
て前記エアシリンダ38R,38Lに接続されている。
そして、該エアコンプレッサ装置39はエンジン6によ
りコンプレッサ53を駆動することにより、エアタンク
54内のエアを加圧し、この加圧エアをエアシリンダ3
8R,38Lに供給してこれらのピストンロッド49
R,49Lを短縮作動せしめるようにしている。この場
合、かかる加圧エアの供給は、前記電磁切換弁41R,
41Lが開成位置に切り換えられた状態で行われる。
【0059】尚、電磁クラッチ52はその接続/切断が
図示しないスイッチのON/OFF操作に連動して行わ
れるようになっている。また、エアタンク54は、バル
ブ55を介して導出された複数の接続部56を備えてお
り、これらの接続部56には、各種のエア作動機(図示
しない)が接続可能とされている。
【0060】図9に示すように、前記連結手段42は、
左用ブレーキペダル20Lの背面部に右用ブレーキペダ
ル20Rに向けて固設されたペダル連結用エアシリンダ
57と、該エアシリンダ57に対向して右用ブレーキペ
ダル20Rの背面部に固着された受け部材58とを備
え、該受け部材58には、エアシリンダ57のピストン
ロッド59の伸長時に該ピストンロッド59を嵌挿可能
な挿入孔60が穿設されている。また、図5に示すよう
に、ペダル連結用エアシリンダ57は、前記エアコンプ
レッサ装置39のエアタンク54にエア通路61を介し
て接続されており、該エア通路61には、前記コントロ
ーラ36により図示しないソレノイドを介して駆動され
る電磁切換弁62が設けられている。
【0061】かかる連結手段42においては、後述の所
定の条件下で、電磁切換弁62が開成位置に駆動され、
この時、エアコンプレッサ装置39からエア通路61を
介してペダル連結用エアシリンダ57に加圧エアが供給
されて、該エアシリンダ57のピストンロッド59が伸
長側に駆動され、これにより、該ピストンロッド59が
前記受け部材58の挿入孔60に嵌挿されて、両ブレー
キペダル20R,20Lが一体に踏み込み可能に連結さ
れることとなる。尚、ピストンロッド59の短縮状態へ
の復帰は、エアシリンダ57に内蔵されたスプリング6
3(図5参照)によりなされる。
【0062】次に、本実施例の農業用自動車に備えられ
た他の構成を説明する。
【0063】図1及び図4において、本実施例の農業用
自動車では、前記クラッチペダル32は、これに連結さ
れたクラッチ用エアシリンダ64により操作し得るよう
になっている。
【0064】さらに詳細には、クラッチ用エアシリンダ
64は、前記ブレーキ用のエアシリンダ38R,38L
と同様に、そのピストンロッド65が中間部に回転自在
なスプロケット66を歯合したチェーン67を介してク
ラッチペダル32に連結されている。そして、該クラッ
チ用エアシリンダ64は、図5に示すように、エア通路
68を介して前記エアコンプレッサ装置39に接続さ
れ、このエア通路68には、一組の電磁切換弁69,7
0が設けられ、さらに、両電磁切換弁69,70の間に
絞り弁71及び逆止弁72により構成される速度制御弁
73が介装されている。両電磁切換弁69,70は、図
示しないソレノイドを介して前記コントローラ36によ
り駆動される。
【0065】一方、クラッチ用エアシリンダ64には、
そのピストン64aの摺動位置を検出する一対のリミッ
トスイッチ74,75が軸方向に所定の間隔を存して固
着されており、これらのリミットスイッチ74,75の
検出信号は、前記コントローラ36に入力されるように
なっている。
【0066】また、図1に示すように、クラッチペダル
32の近傍には、足踏み式ON/OFFスイッチ76が
設けられ、また、前記前進/後進切換レバー31には手
動式ON/OFFスイッチ77が設けられており、これ
らのスイッチ76,77は、そのON信号をクラッチペ
ダル32の踏み込み操作指令信号として前記コントロー
ラ36に出力するようにしている(図5参照)。
【0067】詳細は後述するが、かかる構成により、足
踏み式ON/OFFスイッチ76あるいは手動式ON/
OFFスイッチ77のON操作に応じて、クラッチ用エ
アシリンダ64によりクラッチペダル32を踏み込み側
に駆動するようにしている。そして、足踏み式ON/O
FFスイッチ76及び手動式ON/OFFスイッチ77
がOFFにされた時に、クラッチペダル32を原位置に
自然復帰させると共に、この時、前記クラッチ装置11
の半クラッチ状態が得られるように、クラッチペダル3
2を復帰させるようにしている。
【0068】また、図3を参照して、本実施例の農業用
自動車は、農作業時に前記ロータリ耕耘装置8が下降さ
れるのに連動して、前記アクセルペダル25が、これに
連結されたアクセル用エアシリンダ78により踏み込み
側に駆動されるようになっている。
【0069】さらに詳細には、図3及び図4にしめすよ
うに、アクセル用エアシリンダ78は、前記ブレーキ用
のエアシリンダ38R,38Lと同様に、そのピストン
ロッド79が中間部に回転自在なスプロケット80を歯
合したチェーン81を介してアクセルペダル25に連結
されている。そして、該アクセル用エアシリンダ78
は、図5に示すように、エア通路82を介して前記エア
コンプレッサ装置39に接続され、このエア通路82に
は、図示ないソレノイドを介して前記コントローラ36
により駆動される電磁切換弁83が設けられている。
【0070】一方、図8に示すように、前記ロータリ耕
耘装置8の昇降に連動して上下に揺動うる前記リフトア
ーム18の揺動軸心には、その揺動と一体に回動するカ
ムプレート84が枢着されており、このカムプレート8
4の外周部に近接・対向して、作業機昇降検出スイッチ
85が設けられている。カムプレート84の外周部には
カム山84aが形成されており、該カム山84aは、リ
フトアーム18が下方に揺動してロータリ耕耘装置8が
下降された(接地された)時に作業機昇降検出スイッチ
85のスイッチピン85aをこれに枢着されたローラ8
6を介して押圧するようにしている。そして、作業機昇
降検出スイッチ85は、そのスイッチピン85aの押圧
により、ロータリ耕耘装置8が下降されたことを示す信
号を前記コントローラ36に出力するようにしている
(図5参照)。
【0071】詳細は後述するが、かかる構成により、農
作業時に前記ロータリ耕耘装置8が下降されるのに連動
して、前記アクセル用エアシリンダ78により前記アク
セルペダル25を踏み込み側に駆動して、前記エンジン
6の回転速度を上昇させて前記ロータリ耕耘装置8の駆
動力を増大せしめるようにしている。
【0072】次に、本実施例の農業用自動車の作動を説
明する。
【0073】例えば、図11に示したように蛇行走行し
つつ圃場Aを耕耘する際には、まず、前記連結手段21
の連結片22による両ブレーキペダル20R,20Lの
連結を解除した状態で(図9参照)、出発点aにおい
て、前記副変速レバー27は、前記低速用変速位置ある
いは中速用変速位置(通常は低速用変速位置)に設定さ
れ、また、前記外部出力用変速レバー28は、中立位置
から任意の変速位置に設定される(図7参照)。尚、こ
の際、前記クラッチペダル32の踏み込みにより前記ク
ラッチ装置11を切断しておく必要があるが、このクラ
ッチペダル32の操作については後述する。次いで、前
記作業機昇降レバー29の操作によりロータリ耕耘装置
8を下降させて接地させ、この状態で図11に示す出発
点aからb地点まで直進走行する。
【0074】この時、図8を参照してロータリ耕耘装置
8が下降して接地すると、前記作業機昇降検出スイッチ
85により前記リフトアーム18が下動したことが検出
される。そして、図5を参照して、この検出に応じて、
コントローラ36が、前記電磁切換弁83を駆動して、
前記アクセル用エアシリンダ78とエアコンプレッサ装
置39とを連通せしめ、これにより、該エアシリンダ7
8にエアコンプレッサ装置39から加圧エアが供給され
て該エアシリンダ78のピストンロッド79が短縮駆動
される。このピストンロッド79の短縮作動により、前
記アクセルペダル25が踏み込み側に駆動され、これに
より、エンジン6の回転速度が上昇して該エンジン6か
らロータリ耕耘装置8に伝達される駆動力が上昇する。
また、エンジン6の出力上昇に伴って、農業用自動車は
前記副変速レバー27及び主変速レバー30で設定され
た変速位置に応じた車速で走行することとなる。そし
て、農業用自動車の走行に伴って、その後方のロータリ
耕耘装置8により圃場Aの耕耘がなされる。尚、この
時、例えばアクセルペダル25と前記フロア19との間
に図示しない踏み込み量調整部材を介装しておけば、ア
クセルペダル25の踏み込み量を規制することができ
る。つまり、エンジン6の高速回転速度を規制すること
ができる。
【0075】また、この時、前述のように、前記連結手
段21の連結片22による両ブレーキペダル20R,2
0Lの連結が解除され、前記副変速レバー27が低速側
の変速位置に設定され、さらに前記外部出力用変速レバ
ー28が中立位置以外の変速位置に設定されているの
で、これらのことが、前記ペダル連結検出スイッチ35
(図9参照)、変速位置検出スイッチ33(図7参照)
及び中立位置検出スイッチ34を介して検出され、これ
らの検出により、前記コントローラ36は、農作業時で
あることを検出する。
【0076】上記のように、図11に示すb地点に達す
ると、運転者は、右回りに180°旋回すべく前記操舵
ハンドル3を回転操作し、これにより前記前輪1R,1
Lが右側に操舵される。この時、該前輪1R,1Lが右
側に大きく操舵されたことが、前記操舵検知スイッチ3
7R(図1参照)により検知される。そして、図5を参
照して、この検知と前述した農作業時であることの検出
とに応じてコントローラ36が前記電磁切換弁41Rを
駆動して、前記右用エアシリンダ38Rとエアコンプレ
ッサ装置39とを連通させ、これにより、該エアシリン
ダ38Rにエアコンプレッサ装置39から加圧エアが供
給されて該エアシリンダ38Rのピストンロッド49R
が短縮駆動される。このピストンロッド49Rの短縮作
動により、前記右用ブレーキペダル20Rが踏み込み側
に駆動され、これにより前記右後輪4Rが制動される。
そして、該右後輪4Rの制動により、農業用自動車はそ
の進行方向を急速に右回りに反転し、図11に示すc地
点に達する。
【0077】従って、操舵ハンドル3の回転操作だけ
で、右後輪4Rは自動的に制動されることとなり、極め
て簡単に右回りの急旋回を行うことができる。
【0078】尚、かかる旋回後に操舵ハンドル3を直進
位置に戻すと、前記操舵検知スイッチ37Rによる操舵
検知が解除され、これに応じてコントローラ36は前記
電磁切換弁41Rを原位置に復帰させる。これにより、
エアシリンダ38Rへの加圧エアの供給が解除されると
共に、該エアシリンダ38Rのピストンロッド49R
は、ブレーキペダル20Rが自然に原位置に復帰するの
に追従して伸長することとなる。
【0079】次いで、前述のa地点からb地点までの直
進走行と全く同様にしてc地点からd地点まで直進走行
を行った後に、該d地点において、運転者は、左回りに
180°旋回すべく前記操舵ハンドル3を回転操作し、
これにより前記前輪1R,1Lが左側に操舵される。こ
の時、図5を参照して、前述の右回りの場合と同様にし
て、前輪1R,1Lが大きく左側に操舵されたことが前
記操舵検知スイッチ37Lにより検知されて、前記左用
エアシリンダ38Lのピストンロッド49Lが短縮駆動
され、これにより左用ブレーキペダル20Lが踏み込み
側に駆動されて左後輪4Lが制動される。そして、該左
後輪4Lの制動により、農業用自動車はその進行方向を
急速に左回りに反転し、図11に示すe地点に達する。
【0080】従って、この場合にも、左ブレーキ用ペダ
ル20Lを人為的に踏み込むことなく自動的に左後輪4
Lが制動され、極めて簡単に左回りの急旋回を行うこと
ができる。
【0081】以下、かかる作動を繰り返すことにより、
図11に示すように農業用自動車は蛇行走行し、その走
行経路Sに従って、圃場Aの耕耘がなされる。
【0082】尚、かかる農作業時に、前記作業機昇降レ
バー29の操作によりロータリ耕耘装置8を上昇させる
と、これが前記作業機昇降検出スイッチ85により検知
される。この時、図5を参照して、コントローラ36に
より前記電磁切換弁83が原位置に復帰されて、アクセ
ル用エアシリンダ78への加圧エアの供給が解除される
と共に、該エアシリンダ78のピストンロッド79が、
アクセルペダル25が自然に原位置に復帰するのに追従
して伸長し、エンジン6の回転速度を制御する。
【0083】一方、本実施例の農業用自動車において、
一般道路を走行する場合には、通常、前記連結手段21
の連結片22を人為的に揺動させることにより、両ブレ
ーキペダル20R,20Lが連結され(図9参照)、ま
た、前記副変速レバー27が高速用変速位置に設定さ
れ、また、前記外部出力用変速レバー28は、エンジン
6からロータリ耕耘装置8への動力伝達を遮断する中立
位置に設定される(図7参照)。そして、これらの状態
は、前記ペダル連結検出スイッチ35(図9参照)、変
速位置検出スイッチ33(図7参照)及び中立位置検出
スイッチ34を介して前記コントローラ36に検出さ
れ、これらの検出により、前記コントローラ36は、農
作業時でないことを検出する。この場合、本実施例で
は、上記のいずれかの状態が検出された時に、農作業時
でないことを検出する。
【0084】そして、コントローラ36は、このように
農作業時でないことを検出した時には、前記操舵検知ス
イッチ37R,37Lを介して検知される前輪1R,1
Lの操舵にかかわらず、前記ブレーキ用のエアシリンダ
38R,38Lを駆動しないようにしている。
【0085】従って、操舵ハンドル3を大きく回転操作
しても、予期せずに後輪4R,4Lが制動されるような
ことはなく、円滑に一般道路を走行することができる。
【0086】また、本実施例の農業用自動車において
は、農作業時でないことを検出された時、例えば、副変
速レバー27が高速用変速位置に設定されて一般道路を
走行する蓋然性が極めて高い時には、両ブレーキペダル
20R,20Lを前記連結手段42により自動的に連結
するようにしている。
【0087】すなわち、図5を参照して、副変速レバー
27が高速用変速位置に設定された時には、コントロー
ラ36は、前記電磁切換弁62を駆動して、前記ペダル
連結用エアシリンダ57とエアコンプレッサ装置39と
を連通させ、該エアシリンダ57に加圧エアを供給せし
める。これにより、該エアシリンダ57のピストンロッ
ド59が伸長し、この時、図9を参照して、該ピストン
ロッド59が前記受け部材58の挿入孔60に嵌挿され
る。そして、この嵌挿により、両ブレーキペダル20
R,20Lは連結され、一体に踏み込み可能な状態とな
る。
【0088】従って、例えば農作業後に、仮に前記連結
片22による両ブレーキペダル20R,20Lの連結が
なされなかったような場合であっても、両ブレーキペダ
ル20R,20Lはエアシリンダ57により連結される
こととなり、一般道路の走行時のブレーキ操作を支障な
く行うことができる。
【0089】尚、コントローラ36は、副変速レバー2
7が低速側の変速位置に設定された場合には、エアシリ
ンダ57による両ブレーキペダル20R,20Lの連結
を解除するようにしている。
【0090】また、連結片22による両ブレーキペダル
20R,20Lの連結がなされている場合には、これが
前記ペダル連結検出スイッチ35により検出されるの
で、該検出に応じてエアシリンダ57による両ブレーキ
ペダル20R,20Lの連結を解除あるいは停止するよ
うにすることも可能である。
【0091】次に、本実施例の農業用自動車におけるク
ラッチ操作について説明する。
【0092】図4を参照して、前記副変速レバー27や
主変速レバー30、前進/後進切換レバー31により変
速作動や前進/後進の切換作動を行わしめる際には、ク
ラッチ装置11を切断する必要がある。この場合、本実
施例の農業用自動車においては、クラッチペダル32の
人為的な踏み込み操作によりクラッチ装置11を切断す
ることも可能であるが、前記前進/後進切換レバー31
に設けた前記手動式ON/OFFスイッチ77あるいは
クラッチペダル32の近傍に設けた前記足踏み式ON/
OFFスイッチ76をON操作することにより、クラッ
チ装置11を切断することができる。
【0093】すなわち、図4及び図5を参照して、上記
スイッチ76,77のいずれかをON操作すると、その
ON信号がコントローラ36に入力され、この時、コン
トローラ36は、電磁切換弁69を駆動する。これによ
り、前記クラッチ用エアシリンダ64が前記電磁切換弁
70及びエア通路68を介してエアコンプレッサ装置3
9に連通され、該エアコンプレッサ装置39から加圧エ
アがエアシリンダ64に供給される。そして、この供給
により、エアシリンダ64のピストンロッド65が短縮
駆動され、これにより、前記クラッチペダル32が踏み
込み側に駆動されてクラッチ装置11が切断される。
【0094】次いで、前記スイッチ76,77のいずれ
をもOFFにすると、コントローラ36は、電磁切換弁
69を原位置に復帰させ、これによりエアシリンダ64
に供給された加圧エアが前記電磁切換弁70、エア通路
68及び電磁切換弁69を介して排出されると共に、前
記クラッチペダル32が自然的に原位置への復帰を開始
するのに追従してピストンロッド65が伸長し始める。
【0095】そして、エアシリンダ64のピストン64
aが、まず、前記リミットスイッチ74の位置に達し
て、クラッチ装置11の半クラッチ状態が開始するよう
になると、リミットスイッチ74がコントローラ36に
信号を出力し、これに応じて、コントローラ36は、電
磁切換弁70を駆動する。これにより、エアシリンダ6
4に供給されたエアは、該電磁切換弁70、前記速度制
御弁73の絞り弁71及び電磁切換弁69を介して排出
されるようになり、ピストンロッド65の伸長速度が遅
くなる。そして、このようにピストンロッド65の伸長
速度が遅くなることにより、クラッチ装置11は円滑に
半クラッチ状態にされる。
【0096】次いで、クラッチ装置11の半クラッチ状
態を維持しつつ、ピストン64aが前記リミットスイッ
チ75の位置に達して、クラッチ装置11が完全に接続
されるようになると、リミットスイッチ75がコントロ
ーラ36に信号を出力し、これに応じて、コントローラ
36は、電磁切換弁70を原位置に復帰させる。これに
より、エアシリンダ64に供給された加圧エアが前記電
磁切換弁70、エア通路68及び電磁切換弁69を介し
て排出されるようになって、ピストンロッド65の伸長
速度が上昇し、クラッチペダル32と共に原位置に迅速
に復帰する。
【0097】このように、本実施例の農業自動車におい
ては、クラッチペダル32の人為的な操作を行うことな
く、前記スイッチ76,77のON/OFF操作だけで
簡単にクラッチ装置11の切断/接続を行うことがで
き、また、クラッチ装置11の接続時には、ピストンロ
ッド65の伸長速度を低減せしめて半クラッチ状態を円
滑に形成するようにしたので、クラッチ装置11の接続
時の衝撃を緩和して円滑な走行を行うことができる。
【0098】尚、かかるクラッチ装置11の接続の際に
は、例えばエンジン6の回転速度が比較的高い時には、
低い時に較べて前記電磁切換弁70を原位置に復帰させ
るタイミングを遅らせ、半クラッチ状態の継続時間を長
いものとすることも可能である。このようにすれば、ク
ラッチ装置11の接続時のエンジン6の回転速度に応じ
た円滑な接続を行うことができる。
【0099】以上説明したように、本実施例の農業用自
動車においては、農作業時であるか否かを検出し、農作
業時である時にのみ、前輪1R,1Lの操舵に応じて操
舵側の後輪4R,4Lを制動するようにしたことによっ
て、農作業時のブレーキ操作の労力を大幅に低減するこ
とができると共に、農作業時以外の一般道路の走行も支
障なく行うことができる。
【0100】また、エアコンプレッサ装置39を搭載
し、エアシリンダ38R,38Lによりブレーキペダル
20R,20Lを駆動するようにしたことによって、油
圧機構を用いた場合等に較べて操舵に応じた制動のため
の構成を、簡略なものとすることができると共に、安価
なものとすることができる。
【0101】そして、特にエアコンプレッサ装置39を
搭載したことによって、クラッチ用エアシリンダ65
や、アクセル用エアシリンダ78を用いて、クラッチペ
ダル32やアクセルペダル25の操作の自動化を図るこ
とができ、また、そのための構成も簡単で安価なものと
することができる。
【0102】さらに、前記エアコンプレッサ装置39
は、複数の接続部56(図5参照)を備えているので、
タイヤの空気入れ装置や、散水機等、各種のエア作動機
に使用することができ、さらには、例えば該エアコンプ
レッサ装置39のエアタンク54をクラッチ装置11の
ハウジング内に形成すれば、その放出エアにより該クラ
ッチ装置11の冷却を行うこともできる。
【0103】次に、本発明の農業用自動車の他の例を図
10を参照して説明する。図10は該農業用自動車のシ
ステム構成図である。
【0104】尚、以下説明に際して、前述の実施例と同
一構成のものは、同一の参照符号を付して詳細な説明は
省略する。
【0105】図10において、本実施例の農業用自動車
は、4輪駆動車であって、エンジン6の駆動力は、変速
装置12から差動歯車機構87を介して前輪1R,1L
にも伝達されるようになっている。この場合、差動歯車
機構87と変速装置12との間の動力伝達経路には、前
輪1R,1Lを増速駆動する増速機88(増速手段)が
介装されており、該増速機88は、前述の実施例で説明
したように農作業時であることが検出され、且つ、前輪
1R,1Lが所定量以上に左右に操舵された時にのみそ
の増速作動を行うように図示しないコントローラにより
制御されている。これ以外の構成は、前述の実施例のも
のと同一である。
【0106】かかる農業用自動車にあっては、農作業時
に前輪1R,1Lが大きく操舵されると、前輪1R,1
Lが前記増速機8により通常時の場合よりも増速され、
また、操舵側の後輪4R,4Lは、前述の実施例と同様
に制動される。これにより、農業用自動車は、さらに小
さい旋回半径で急旋回を行うことができるようになり、
作業性に優れたものとなる。
【0107】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
によれば、農作業時であるか否かを作業状態検出手段に
より検出すると共に、前輪が所定量以上に左右に操作さ
れたことを操舵検知手段により検知し、農作業時である
時に、前輪の操舵の検知に応じて操舵側の後輪を後輪制
動手段により制動するようにしたことによって、農作業
時の急旋回を操舵ハンドルの操作だけで極めて容易に行
うことができ、また、農作業時でない時には、前輪の操
舵により後輪が予期せずに制動されてしまうような事態
を回避することができ、支障なく一般道路を走行するこ
とができる。
【0108】この場合、変速装置の変速位置が低速側変
速位置であるか否か、動力出力装置の作動が選択された
か否か、あるいは、右用ブレーキペダルと左用ブレーキ
ペダルとが連結されているか否かを検出することによ
り、農作業時であるか否かを的確に検出することができ
る。
【0109】また、農作業時でない時には、両ブレーキ
ペダルを連結するようにしたことによって、両ブレーキ
ペダルを同時に操作することができ、通常の自動車と同
様に一般道路の走行を支障なく行うことができる。
【0110】また、農作業時の前輪の操舵による後輪の
制動をブレーキペダルに連結した流体圧シリンダにより
行うようにしたことによって、後輪制動手段の構成を既
存の装備を用いて比較的簡略な構成とすることができ
る。
【0111】この場合、流体圧シリンダをエアシリンダ
とすると共に、エアコンプレッサ装置を車体に搭載し、
該エアコンプレッサ装置からエアシリンダにエアを供給
して該エアシリンダを駆動するようにしたことによっ
て、油圧シリンダ等を用いる場合に較べて後輪制動手段
の構成を比較的安価なものとすることができる。
【0112】そして、このようにエアコンプレッサ装置
を搭載したことによって、該エアコンプレッサ装置に各
種のエア作動機に接続可能な接続部を設けておけば、タ
イヤの空気入れ装置や散水機等の各種のエア作動機の動
力源として該エアコンプレッサ装置を使用することがで
き、また、該エアコンプレッサ装置の加圧エアを例え
ば、農業用自動車のクラッチ装置等の各種の機器の冷却
用等に使用することができる。
【0113】また、前記農業用自動車が4輪駆動車であ
るときには、さらに、農作業時の前輪の操舵に応じて前
輪の回転速度を増速せしめるようにしたことによって、
さらに小さい旋回半径で急旋回を行うことができるよう
になり、作業性を向上させることができる。
【0114】このように、本発明によれば、操作性や利
便性に優れた農業用自動車を簡略な構成で、しかも安価
に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の農業用自動車の一例の平面図。
【図2】図1の農業用自動車の左側面図。
【図3】図1の農業用自動車の右側面図。
【図4】図1の農業用自動車のシステム構成図。
【図5】図1の農業自動車の流体回路図。
【図6】図1の農業用自動車の操舵機構の要部の平面
図。
【図7】図1の農業用自動車の部分的側面図。
【図8】図1の農業用自動車の部分的側面図。
【図9】図1の農業用自動車のブレーキペダルの斜視
図。
【図10】本発明の農業用自動車の他の例のシステム構
成図。
【図11】農業用自動車による農作業時の走行経路を示
す説明図。
【符号の説明】
1R,1L…前輪、3…操舵ハンドル、4R,4L…後
輪、5…車体、6…エンジン、12…変速装置、15…
動力出力装置、20R,20L…ブレーキペダル、2
1,42…連結手段、28…外部出力用変速レバー(動
力出力選択手段)、33…変速位置検出スイッチ(変速
位置検出手段)、35…ペダル連結検出スイッチ(連結
検出手段)、36…コントローラ(開閉弁駆動手段)、
37R,37L…操舵検知スイッチ(操舵検知手段)、
38R,38L…エアシリンダ、39…エアコンプレッ
サ装置、40R,40L…エア通路、41R,41L…
電磁切換弁(開閉弁)、56…エアコンプレッサ装置の
接続部、88…増速機(増速手段)。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】操舵ハンドルの操作により左右に操舵可能
    な左右一対の前輪と、右用ブレーキペダル及び左用ブレ
    ーキペダルの踏み込み操作により各別に制動可能な左右
    一対の後輪とを備え、車体に搭載されたエンジンの駆動
    力を少なくとも前記左右の後輪に伝達して走行する農業
    用自動車において、農作業時であるか否かを検出する作
    業状態検出手段と、前記前輪が右側に所定の操舵量以上
    に操舵されたことを検知する右操舵検知手段と、前記前
    輪が左側に所定の操舵量以上に操舵されたことを検知す
    る左操舵検知手段と、前記作業状態検出手段により農作
    業時であることが検出された状態で前記右操舵検知手段
    による前記前輪の右側への操舵の検知に応じて右側の前
    記後輪を制動する右後輪制動手段と、前記作業状態検出
    手段により農作業時であることが検出された状態で前記
    左操舵検知手段による前記前輪の左側への操舵の検知に
    応じて左側の前記後輪を制動する左後輪制動手段とを備
    えたことを特徴とする農業用自動車。
  2. 【請求項2】前記エンジンから後輪への動力伝達を変速
    する変速装置と、該変速装置の変速位置を検出する変速
    位置検出手段とを備え、前記作業状態検出手段は、該変
    速位置検出手段により検出された変速位置が低速側変速
    位置である時に農作業時であることを検出することを特
    徴とする請求項1記載の農業用自動車。
  3. 【請求項3】前記エンジンの駆動力を外部に出力する動
    力出力装置と、該動力出力装置の作動・非作動を選択す
    る動力出力選択手段とを備え、前記作業状態検出手段
    は、該選択手段により前記動力出力装置の作動が選択さ
    れた時に農作業時であることを検出することを特徴とす
    る請求項1記載の農業用自動車。
  4. 【請求項4】前記左用ブレーキペダル及び左用ブレーキ
    ペダルを一体に踏み込み操作可能に連結する連結手段
    と、該連結手段による両ブレーキペダルの連結・分離を
    検出する連結検出手段とを備え、前記作業状態検出手段
    は、該連結検出手段により両ブレーキペダルの分離状態
    が検出された時に農作業時であることを検出することを
    特徴とする請求項1記載の農業用自動車。
  5. 【請求項5】前記作業状態検出手段により農作業時でな
    いことが検出された時に、前記左用ブレーキペダル及び
    左用ブレーキペダルを一体に踏み込み操作可能に連結す
    る連結手段を備えたことを特徴とする請求項1または2
    記載の農業用自動車。
  6. 【請求項6】前記右後輪制動手段及び左後輪制動手段
    は、それぞれ前記右用ブレーキペダル及び左用ブレーキ
    ペダルにその踏み込み側に伸縮可能に連結された右ブレ
    ーキ用流体圧シリンダ及び左ブレーキ用流体圧シリンダ
    と、前記作業状態検出手段により農作業時であることが
    検出された状態で前記右操舵検知手段及び左操舵検知手
    段の検知に応じてそれぞれ前記右用ブレーキペダル及び
    左用ブレーキペダルを踏み込み側に駆動すべく前記各流
    体圧シリンダを伸縮させるシリンダ駆動手段とから成る
    ことを特徴とする請求項1記載の農業用自動車。
  7. 【請求項7】前記各流体圧シリンダはエアシリンダであ
    って、前記シリンダ駆動手段は、車体に搭載されたエア
    コンプレッサ装置と、該エアコンプレッサ装置と各流体
    圧シリンダとを接続するエア通路と、各流体圧シリンダ
    に対応するエア通路に設けられた開閉弁と、前記作業状
    態検出手段により農作業時であることが検出された状態
    で前記右操舵検知手段及び左操舵検知手段の検知に応じ
    てそれぞれ前記右用エアシリンダ及び左用エアシリンダ
    に前記エアコンプレッサ装置からエアを供給して該エア
    シリンダを駆動すべく前記開閉弁を開成する開閉弁駆動
    手段とから成ることを特徴とする請求項6記載の農業用
    自動車。
  8. 【請求項8】前記エアコンプレッサ装置は、前記流体圧
    シリンダ以外のエア作動機に接続可能な接続部を備えた
    ことを特徴とする請求項7記載の農業用自動車。
  9. 【請求項9】前記農業用自動車は4輪駆動車であって、
    前記作業状態検出手段により農作業時であることが検出
    された状態で前記各操舵検知手段による前記前輪の操舵
    の検知に応じて該前輪の回転速度を増速せしめる増速手
    段を備えたことを特徴とする請求項1記載の農業用自動
    車。
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