JP3577375B2 - 4輪駆動車のトラクション制御装置 - Google Patents

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    • B60T2270/202ASR control systems for all-wheel drive vehicles

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、4輪の駆動力を制御して車両安定性を向上させる4輪駆動車のトラクション制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両のコーナリング等の際の車両にはたらく力の関係から、コーナリング中に制動力を適切な車輪に加え、車両安定性を向上させる制動力制御装置が開発されている。例えば、特開平2−70561号公報には、車両重心を通る鉛直軸を中心とする回転運動、すなわちヨーイングの角速度であるヨーレートを基に制御する制動力制御装置が示されている。この技術では、目標ヨーレートと実際のヨーレート(実ヨーレート)とを比較し、車両の運動状態が目標ヨーレートに対しアンダーステアの傾向かオーバーステアの傾向かを求め、実ヨーレートと目標ヨーレートとが一致するように、アンダーステア傾向の場合には内側車輪に制動力を加え補正し、オーバーステア傾向の場合には外側車輪に制動力を加え補正して車両の走行安定性を向上させるようになっている。
【0003】
ところで、4輪駆動車(4WD車)において、トラクション制御を採用すれば、特に、スプリットμ路での脱出性、4輪スリップを生じるような限界領域での車両安定性の向上を図ることができ、さらに、このようなトラクション制御を備えた4WD車の、コーナリング等の際の車両安定性を向上させるために、前記制動力制御を用いることが考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、トラクション制御と制動力制御の両方が動作するような車両運動が生じて、例えば、トラクション制御の作動中に制動力制御による制動力が加えられた場合、駆動スリップ輪に加えられた制動力により車輪のグリップが回復し、狙いどおりの効果が得られなかったり、トラクション性能の低下を招くといった問題がある。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、車両の必要なヨーモーメントを考慮して各車輪の目標とするスリップ量が設定でき、過大なスリップの防止と、コーナリング等の際の車両安定性を向上させることができる4輪駆動車のトラクション制御装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1記載の本発明による4輪駆動車のトラクション制御装置は、輪の各車輪速度を検出する車輪速度検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、操舵角を検出する操舵角検出手段と、車両の実際のヨーレートを検出する実ヨーレート検出手段と、車速と操舵角を基に目標とするヨーレートを算出する目標ヨーレート算出手段と、実ヨーレートから目標ヨーレートを減算しヨーレート偏差を算出するヨーレート偏差算出手段と、輪の実際のスリップ量を算出するスリップ量算出手段と、車速と実ヨーレートとヨーレート偏差とに基づき輪の目標スリップ量をそれぞれ独立に設定する目標スリップ量設定手段と、各輪毎の実際のスリップ量と目標スリップ量とを比較してトラクション制御作動を判断する制御作動判断手段と、トラクション制御作動の際に、各輪の実際のスリップ量と目標スリップ量とに基づき各輪毎の目標制動力を算出する目標制動力算出手段と、上記目標制動力算出手段で算出した4輪の目標制動力をそれぞれの制動輪に加えるようにブレーキ駆動部へ信号出力する制動信号出力手段と、トラクション制御作動の際に、上記車輪速度の最も速い車輪における実際のスリップ量と目標スリップ量に基づいて目標エンジントルクを算出しエンジン制御部に信号出力する目標エンジントルク算出手段とを備えたものである。
【0007】
上記請求項1記載の4輪駆動車のトラクション制御装置は、車輪速度検出手段で輪の各車輪速度を、車速検出手段で車速を、操舵角検出手段で操舵角を、実ヨーレート検出手段で車両の実際のヨーレートすなわち実ヨーレートをそれぞれ検出する。また、目標ヨーレート算出手段で上記車速検出手段からの車速と上記操舵角検出手段からの操舵角を基に目標とするヨーレートを算出し、ヨーレート偏差算出手段で実ヨーレートから目標ヨーレートを減算しヨーレート偏差を算出する。スリップ量算出手段では輪の実際のスリップ量を算出し、目標スリップ量設定手段は車速と実ヨーレートとヨーレート偏差とに基づき輪の目標スリップ量をそれぞれ独立に設定する。そして、制御作動判断手段で各輪毎の実際のスリップ量と目標スリップ量とを比較してトラクション制御作動を判断し、目標制動力算出手段はトラクション制御作動の際に、各輪の実際のスリップ量と目標スリップ量とに基づき各輪毎の目標制動力を算出し、制動信号出力手段は上記目標制動力算出手段で算出した輪の目標制動力をそれぞれの制動輪に加えるようにブレーキ駆動部へ信号出力する。また、目標エンジントルク算出手段は、トラクション制御作動の際に、上記車輪速度の最も速い車輪における実際のスリップ量と目標スリップ量に基づいて目標エンジントルクを算出しエンジン制御部に信号出力する。
【0008】
次に、請求項2記載の本発明による4輪駆動車のトラクション制御装置は、請求項1記載の4輪駆動車のトラクション制御装置において、上記目標スリップ量設定手段は、車速に応じて前後輪の目標スリップ量を設定し、さらに、実ヨーレートとヨーレート偏差の符号が異なる場合は旋回方向内側前輪の目標スリップ量を低くすることと、旋回方向外側後輪の目標スリップ量を高くすることの少なくとも一方の補正を行ない、実ヨーレートとヨーレート偏差の符号が同じ場合は旋回方向内側前輪の目標スリップ量を高くすることと、旋回方向外側後輪の目標スリップ量を低くすることの少なくとも一方の補正を行なって輪の目標スリップ量をそれぞれ独立に設定するものである。
【0009】
上記請求項2記載の本発明による4輪駆動車のトラクション制御装置は、請求項1記載の4輪駆動車のトラクション制御装置において、目標スリップ量設定手段は、車速に応じて前後輪の目標スリップ量を設定し、さらに、実ヨーレートとヨーレート偏差の符号が異なる場合、すなわち、車両がアンダーステア傾向の場合は旋回方向内側前輪の目標スリップ量を低くし駆動力を低くすることと、旋回方向外側後輪の目標スリップ量を高くし駆動力を高くすることの少なくとも一方の補正を行ない、車両をニュートラルステア方向へと補正する。また、実ヨーレートとヨーレート偏差の符号が同じ場合、すなわち、車両がオーバーステア傾向の場合は旋回方向内側前輪の目標スリップ量を高くし駆動力を高くすることと、旋回方向外側後輪の目標スリップ量を低くし駆動力を低くすることの少なくとも一方の補正を行ない、車両をニュートラルステア方向へと補正する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1〜図7は本発明の実施の形態を示し、図1はトラクション制御装置の機能ブロック図、図2はトラクション制御装置の概略構成を示す説明図、図3は回頭モーメントの制御の説明図、図4は目標スリップ量マップの補正の説明図、図5は目標スリップ量マップの説明図、図6はトラクション制御のフローチャート、図7は目標スリップ量マップ設定のフローチャートである。
【0011】
図2において、符号1はエンジンを示し、このエンジン1は、クラッチ2、変速機3を介してセンターディファレンシャル4に連結されている。このセンターディファレンシャル4は、例えば、複合プラネタリギヤ式で歯車諸元により等トルク配分または不等トルク配分する。
【0012】
上記センターディファレンシャル4のピニオン軸5は、リダクションギヤ6、フロントドライブ軸7、フロントディファレンシャル8、車軸9を介して、左前輪10flと右前輪10frとに連結され、さらに、出力軸11は、プロペラ軸12、リヤディファレンシャル13、車軸14を介して、左後輪10rlと右後輪10rrとに連結され、4輪駆動可能に構成されている。
【0013】
上記エンジン1は、エンジン制御部15で燃料噴射制御、スロットル制御、点火時期制御、気筒カット制御、過給圧制御等の各制御が行なわれて、このエンジン制御部15によりエンジン出力の低下、上昇も行なわれる。
【0014】
一方、符号16は車両のブレーキ駆動部を示し、このブレーキ駆動部16には、ドライバにより操作されるブレーキペダル17と接続されたマスターシリンダ18が接続されており、ドライバがブレーキペダル17を操作するとマスターシリンダ18により、上記ブレーキ駆動部16を通じて、4輪(左前輪10fl,右前輪10fr,左後輪10rl,右後輪10rr)の各ホイールシリンダ(左前輪ホイールシリンダ19fl,右前輪ホイールシリンダ19fr,左後輪ホイールシリンダ19rl,右後輪ホイールシリンダ19rr)にブレーキ圧が導入され、これにより4輪にブレーキがかかって制動されるようになっている。
【0015】
上記ブレーキ駆動部16は、加圧源、減圧弁、増圧弁等を備えたハイドロリックユニットで、入力信号に応じて、上記各ホイールシリンダ19fl,19fr,19rl,19rrに対して、それぞれ独立にブレーキ圧を導入自在に形成されている。
【0016】
上記各車輪10fl,10fr,10rl,10rrは、それぞれの車輪速度ω1,ω2,ω3,ω4 が車輪速度検出手段としての車輪速度センサ20(左前輪速度センサ20fl,右前輪速度センサ20fr,左後輪速度センサ20rl,右後輪速度センサ20rr)により検出されるようになっている。また、車両のハンドル部には、ハンドルの回転角θを検出するハンドル角センサ21が設けられている。
【0017】
また、符号25は、マイクロコンピュータとその周辺回路で形成された制御装置を示し、この制御装置25には、上記各車輪速度センサ20(20fl,20fr,20rl,20rr)および上記ハンドル角センサ21と、例えば、加速度センサを組み合わせて形成した実ヨーレート検出手段としてのヨーレートセンサ22とが接続され、上記エンジン制御部15に対しエンジン出力信号を出力するとともに、上記ブレーキ駆動部16に駆動信号を出力する。尚、上記ヨーレートセンサ22からの信号は、例えば、7Hzのローパスフィルタを介して上記制御装置25に入力される。
【0018】
上記制御装置25は、図1に示すように、車速算出部26,操舵角算出部27,目標ヨーレート算出部28,ヨーレート偏差算出部29,4輪スリップ量算出部30,4輪目標スリップ量設定部31,制御作動判断部32,4輪目標制動力算出部33,制動信号出力部34および目標エンジントルク算出部35から主要に構成されている。
【0019】
上記車速算出部26は、前記各車輪速度センサ20(20fl,20fr,20rl,20rr)からの車輪速度ω1,ω2,ω3,ω4 の信号が入力され、これらの信号を予め設定しておいた数式で演算して(例えば、上記各車輪速度センサ20fl,20fr,20rl,20rrからの速度信号の平均値を算出して)車速Vを求め、上記目標ヨーレート算出部28,4輪スリップ量算出部30および上記4輪目標スリップ量設定部31に出力する車速検出手段としての回路に形成されている。
【0020】
また、上記操舵角算出部27は、前記ハンドル角センサ21からの信号が入力され、ハンドル操舵角θをステアリングギア比Nで除して実舵角δf (=θ/N)を算出し、上記目標ヨーレート算出部28に出力する操舵角検出手段としての回路に形成されている。
【0021】
さらに、上記目標ヨーレート算出部28は、上記車速算出部26からの車速Vと、上記操舵角算出部27からの実舵角δf を基に、車両の諸元と応答遅れを考慮して目標ヨーレートγ’ を算出し、この目標ヨーレートγ’ を上記ヨーレート偏差算出部29に出力する目標ヨーレート算出手段としての回路に形成されている。
【0022】
目標ヨーレートγ’ の算出は、時定数をT,ラプラス演算子をsとして、
γ’ ={1/(1+T・s)}・Gγδf(0)・δf …(1)
で得られる。上記(1)式中のGγδf(0)は、車両の定常円旋回時の実舵角δf に対するヨーレートの値(ヨーレート定常ゲイン)で、ホイールベースをL,車両の諸元で決まるスタビリティファクタをA0 とすると、ヨーレート定常ゲインGγδf(0)は以下の式で算出される。
Gγδf(0)={1/(1+A0 ・V)}・V/L …(2)
また、上記スタビリティファクタA0 は、車両質量をm,前軸と重心間の距離をLf ,後軸と重心間の距離をLr ,前輪の等価コーナリングパワーをCPf ,後輪の等価コーナリングパワーをCPr とすると次式で求められる。
Figure 0003577375
尚、上記(1)式は、2次系で表現される車両の応答遅れを1次系に近似した式であり、また時定数Tは、例えば下式で得られる。
T=m・Lf ・V/(2・L・CPr ) …(4)
上記ヨーレート偏差算出部29では、前記ヨーレートセンサ22で検出した実ヨーレートγから、上記目標ヨーレート算出部28より出力された目標ヨーレートγ’ を減算し、ヨーレート偏差Δγ(=γ−γ’ )を求め、このヨーレート偏差Δγを上記4輪目標スリップ量設定部31に出力するヨーレート偏差算出手段としての回路である。
【0023】
また、上記4輪スリップ量算出部30は、上記前記各車輪速度センサ20(20fl,20fr,20rl,20rr)からの車輪速度ω1,ω2,ω3,ω4 と、上記車速算出部26からの車速Vとが入力され、これらの信号から4輪の実際のスリップ量(左前輪スリップ量SL1,右前輪スリップ量SL2,左後輪スリップ量SL3,右後輪スリップ量SL4)を算出し、上記制御作動判断部32,4輪目標制動力算出部33および上記目標エンジントルク算出部35に出力するスリップ量算出手段としての回路である。4輪の実際のスリップ量SL1,SL2,SL3,SL4は、車輪速度ω1,ω2,ω3,ω4 から車速Vを減算して算出される。
SL1=ω1 −V …(5)
SL2=ω2 −V …(6)
SL3=ω3 −V …(7)
SL4=ω4 −V …(8)
さらに、上記4輪目標スリップ量設定部31は、車速Vに基づき、後述する目標スリップ量マップを参照して、4輪のトラクション制御が必要なスリップ量、すなわち目標スリップ量(左前輪目標スリップ量SL1’,右前輪目標スリップ量SL2’,左後輪目標スリップ量SL3’,右後輪目標スリップ量SL4’ )をそれぞれ独立に設定し、上記制御作動判断部32,4輪目標制動力算出部33および上記目標エンジントルク算出部35に出力する目標スリップ量設定手段としての回路である。
【0024】
上記目標スリップ量マップは、図5(a)あるいは図5(b)に示すように、車両が略直進している場合や、旋回していても略ニュートラルステアの傾向にある場合が、トラクション制御の通常制御時として予め設定されており、このトラクション制御の通常制御時は、目標スリップ量が、例えば4.0km/h以上に設定されている。
【0025】
また、極低速では、大転舵することがあり、この旋回時に4輪の軌跡差に基づいて車輪速度ω1,ω2,ω3,ω4 に比較的大きい差が生じることがある。さらに、前記各車輪速度センサ20(20fl,20fr,20rl,20rr)の電磁ピックアップの出力が弱くて精度が低くなる等の点を考慮して、目標スリップ量が大きい値に定められ、これにより誤動作を防止するようになっている。また、低速では、目標スリップ量が最低値一定に設定され、中速以上では、車速Vの増加に対するスリップ量の割合、すなわちスリップ率を考慮して、このスリップ率を一定化するように、車速Vの増加に応じて目標スリップ量が順次大きく設定されている。
【0026】
さらに、トラクション制御作動時の車両の対スピン安定性を向上するため、破線の前輪の目標スリップ量SL1’,SL2’ に対して後輪の目標スリップ量SL3’,SL4’ が、実線で示すように低く設定されている。
【0027】
そして、上記目標スリップ量マップは、上記通常制御時の特性を基準として、以下説明する補正が、後述する目標スリップ量マップ設定のプログラムに従って、実ヨーレートγとヨーレート偏差Δγとに基づき行なわれる。この補正は、車両の旋回方向とステア傾向が、実ヨーレートγとヨーレート偏差Δγの符号の組み合わせにより判定され、車両がニュートラルステア傾向で安定して旋回できるように行なわれるものである。
【0028】
例えば、図3(a)に示すように、車両が左旋回でオーバーステア傾向であることが検出された場合、左前輪の駆動力を増加し横力を減少させるとともに右後輪の駆動力を減少し横力を増加させることにより、回頭モーメントを減少させることができる。すなわち、左前輪のスリップ量を高く補正するとともに右後輪のスリップ量を低く補正することにより回頭モーメントの減少が図れる。また、図3(b)に示すように、車両が左旋回でアンダーステア傾向であることが検出された場合、左前輪の駆動力を減少し横力を増加させるとともに右後輪の駆動力を増加し横力を減少させることにより、回頭モーメントを増加させることができる。すなわち、左前輪のスリップ量を低く補正するとともに右後輪のスリップ量を高く補正することにより回頭モーメントの増加が図れる。
【0029】
このため、上記目標スリップ量マップの補正は、以下の5通りとなる(図4)。尚、実ヨーレートγと目標ヨーレートγ’ の符号は共に、車両の左旋回方向を+、右旋回方向を−で与えられる。また、車両の直進状態を判定するため、εを予め実験あるいは計算等から求めた略0に近い正の数として設定し、車両が目標ヨーレートγ’ に対し略ニュートラルステアの状態を判定するため、εΔγを予め実験あるいは計算等から求めた略0に近い正の数として設定し、
(ケース1).γ>ε,Δγ<−εΔγ…左旋回で目標ヨーレートγ’ に対しアンダーステア傾向…左前輪目標スリップ量低下(図5(b)破線→一点鎖線)、右後輪目標スリップ量増加(図5(b)実線→二点鎖線)
(ケース2).γ>ε,Δγ>εΔγ…左旋回で目標ヨーレートγ’ に対しオーバーステア傾向…左前輪目標スリップ量増加(図5(a)破線→一点鎖線)、右後輪目標スリップ量低下(図5(a)実線→二点鎖線)
(ケース3).γ<ε,Δγ<−εΔγ…右旋回で目標ヨーレートγ’ に対しオーバーステア傾向…右前輪目標スリップ量増加(図5(a)破線→一点鎖線)、左後輪目標スリップ量低下(図5(a)実線→二点鎖線)
(ケース4).γ<ε,Δγ>εΔγ…右旋回で目標ヨーレートγ’ に対しアンダーステア傾向…右前輪目標スリップ量低下(図5(b)破線→一点鎖線)、左後輪目標スリップ量増加(図5(b)実線→二点鎖線)
(ケース5).|γ|<|ε|…略直進状態、あるいは、|Δγ|≦|εΔγ|…目標ヨーレートγ’ に対し略ニュートラルステアの状態…補正なし。
【0030】
そして、上記各ケースに基づく処理が行なわれた上記目標スリップ量マップを参照して、車速Vに基づき目標スリップ量SL1’,SL2’,SL3’,SL4’ をそれぞれ独立に設定すれば、車速Vに応じて目標スリップ量SL1’,SL2’,SL3’,SL4’ を設定し、さらに、実ヨーレートγ’ とヨーレート偏差Δγの符号に基づいた補正が行なわれることになる。このように、車両が安定して走行するヨーモーメントを考慮して、4輪独立に目標とするスリップ量を設定することで、過大なスリップの防止と、コーナリング等の際の車両安定性を向上させることができるようになっている。尚、本発明の実施の形態では、ヨーモーメントを効果的に発生させられるように、車両の前輪と後輪のスリップ率を補正するようにしているが、前輪のスリップ率のみの補正あるいは後輪のスリップ率のみの補正で十分なモーメントが得られる車両であれば、1輪のスリップ率の補正のみで良い。
【0031】
上記制動作動判断部32は、上記4輪スリップ量算出部30から実際のスリップ量SL1,SL2,SL3,SL4が、上記4輪目標スリップ量設定部31から目標スリップ量SL1’,SL2’,SL3’,SL4’ が入力され、これらをそれぞれ比較(SL1とSL1’,SL2とSL2’,SL3とSL3’,SL4とSL4’ を比較)し、スリップ量SL1,SL2,SL3,SL4の1つでも目標スリップ量SL1’,SL2’,SL3’,SL4’ を越えた場合にトラクション制御作動を判断する。また、4輪とも目標スリップ量SL1’,SL2’,SL3’,SL4’ 以下になり、かつ4輪のすべてのブレーキ液圧がゼロとなり、エンジン出力も通常状態に復帰した時点でトラクション制御不作動を判断する。そして、トラクション制御作動あるいはトラクション制御不作動の信号は、上記4輪目標制動力算出部33および上記目標エンジントルク算出部35に出力される。すなわち、この制動作動判断部32は、制御作動判断手段としての回路である。
【0032】
上記4輪目標制動力算出部33は、トラクション制御作動の際に、4輪それぞれについてスリップ量SL1,SL2,SL3,SL4と目標スリップ量SL1’,SL2’,SL3’,SL4’ との偏差を算出し、これら4輪の偏差に応じて4輪の目標制動力(目標ブレーキ液圧)BF1,BF2,BF3,BF4を算出して、上記制動信号出力部34に出力する制動信号出力手段としての回路である。また、スリップ量が少なくなると、ブレーキ減圧を定めて上記制動信号出力部34に出力する。
【0033】
また、上記制動信号出力部34は、前記ブレーキ駆動部16に対して、上記各車輪へ、上記4輪目標制動力算出部33で算出された4輪目標液圧BF1,BF2,BF3,BF4を加えるように信号出力する制動信号出力手段としての回路である。
【0034】
さらに、上記目標エンジントルク算出部35は、トラクション制御作動時に、最も回転の速い車輪についてスリップ量と目標スリップ量を比較し、両者の偏差の分だけエンジン出力低下した目標エンジントルクTq を設定し、前記エンジン制御部15に出力する目標エンジントルク算出手段としての回路である。またスリップ量が少なくなると、エンジン出力復帰を定めて、上記エンジン制御部15に出力する。
【0035】
次に、4輪駆動走行でのトラクション制御を、図6のフローチャートで説明する。プログラムがスタートすると、まず、ステップ(以下Sと略称)101で、各車輪速度センサ20fl,20fr,20rl,20rrから車輪速度ω1,ω2,ω3,ω4 が検出、読込まれ、S102に進み、車速算出部26で上記各車輪速度ω1,ω2,ω3,ω4 から車速Vが算出され、さらに、S103に進み、4輪スリップ量算出部30で車輪速度ω1,ω2,ω3,ω4 から車速Vを減算して4輪の実際のスリップ量SL1,SL2,SL3,SL4を求める。
【0036】
その後、S104に進み、4輪目標スリップ量設定部31で、車速Vに基づき、目標スリップ量マップを参照して、4輪の各目標スリップ量SL1’,SL2’,SL3’,SL4’ が設定され、S105へ進む。
【0037】
上記S105では、制動作動判断部32において、スリップ量SL1,SL2,SL3,SL4と目標スリップ量SL1’,SL2’,SL3’,SL4’ とをそれぞれ比較して、トラクション制御が必要か否かの判定が行なわれる。そして、例えば、4輪が高μの路面を走行し、ドライバのアクセル操作によるエンジン出力とともに、4輪の駆動力が必要以上に大きくない場合は、4輪のタイヤが所定の少ないスリップ量の範囲内で十分にグリップして必要な駆動力を生じる。この場合は、スリップ量SL1,SL2,SL3,SL4が目標スリップ量SL1’,SL2’,SL3’,SL4’ より少なくなってトラクション制御の不要を判断しプログラムを終了する。
【0038】
一方、ドライバのアクセル操作によりエンジン出力が過大になったり、または、雪道等により路面μが大幅に低下すると、車輪の駆動力が路面μの限界に近付いて車輪スリップを生じ易くなる。そこで、ドライバのアクセル操作によりエンジン出力が過大となり、4輪のスリップ量SL1,SL2,SL3,SL4の1つでも目標スリップ量SL1’,SL2’,SL3’,SL4’ を越えるように急増してスリップすると、トラクション制御の必要を判断し、S106に進む。
【0039】
上記S106に進むと、4輪目標制動力算出部33で、4輪それぞれについてスリップ量SL1,SL2,SL3,SL4と目標スリップ量SL1’,SL2’,SL3’,SL4’ との偏差を算出し、これら4輪の偏差に応じて4輪の目標ブレーキ液圧BF1,BF2,BF3,BF4を算出して制動信号出力部34に出力し、この制動信号出力部34からブレーキ駆動部16に対して、各車輪へ、上記4輪目標制動力算出部33で算出された4輪目標液圧BF1,BF2,BF3,BF4を加えるように信号出力される。
【0040】
そして、さらにS107に進み、目標エンジントルク算出部35で、最も回転の速い車輪についてスリップ量と目標スリップ量を比較し、両者の偏差の分だけエンジン出力低下した目標エンジントルクTq を設定してエンジン制御部15に出力がなされる。
【0041】
こうしてエンジン出力が強制的に低下され、4輪ブレーキ制御によりスリップ車輪の駆動力が制限されて、スリップ量を減少するようにトラクション制御される。そして4輪の各スリップ量が、図5(a)あるいは図5(b)に示す目標スリップ量マップに追従するように制御され、過大なスリップの防止を図ることができ、車両の安定性を向上することができる。
【0042】
また、ドライバのアクセル操作により、エンジン出力が低下すると、スリップ量が直ちに少なくなって、4輪のブレーキ液圧がゼロになり、エンジン出力も通常状態に復帰する。そこでこの時点でトラクション制御の不要を判断して、通常の4輪駆動走行に戻る。
【0043】
次に、目標スリップ量マップの設定プログラムを、図7のフローチャートで説明する。プログラムがスタートすると、S201で、ハンドル角センサ21からハンドル操舵角θ,各車輪速度センサ20fl,20fr,20rl,20rrから車輪速度ω1,ω2,ω3,ω4 ,ヨーレートセンサ22から実ヨーレートγが読み込まれ、S202に進む。
【0044】
上記S202では、操舵角算出部27で上記ハンドル操舵角θから実舵角δf (=θ/N)が算出され、車速算出部26で上記各車輪速度ω1,ω2,ω3,ω4 から車速Vが算出される。
【0045】
次いで、S203に進み、目標ヨーレート算出部28で前記(1)式により目標ヨーレートγ’ が演算され、S204に進み、ヨーレート偏差算出部29でヨーレート偏差Δγ(=γ−γ’ )が演算され、S205へ進む。
【0046】
上記S205では、実ヨーレートγがεよりも大きいか否か、すなわち、ある程度大きな左旋回状態か否かの判定が行なわれ、実ヨーレートγがε以下の場合には、S206に進み、実ヨーレートγが−εよりも小さいか否か、すなわち、ある程度大きな右旋回状態か否かの判定が行なわれる。このS206で、ある程度大きな右旋回状態ではないと判定される実ヨーレートγの範囲(ε≧γ≧−ε)では、運動状態が略直進運動状態であるのでS219に進み、目標スリップ量マップは補正せずそのまま設定される。尚、上記S205で、γ>εで、ある程度大きな左旋回状態と判定されるとS207に進み、ヨーレート偏差Δγが|Δγ|≦|εΔγ|で0に近く、略ニュートラルステアであるか否かの判定が行なわれる。
【0047】
そして、上記S207で、|Δγ|≦|εΔγ|であり、略ニュートラルステアと判定されるとS219に進み、これ以外の場合(アンダーステア傾向あるいはオーバーステア傾向の場合)はS208に進む。
【0048】
このS208は、アンダーステア傾向かオーバーステア傾向であるかを判定するステップで、Δγ<−εΔγかΔγ>εΔγかの判定が行なわれ、Δγ<−εΔγでありヨーレート偏差Δγの符号が、実ヨーレートγの符号と異なる負の場合は、目標ヨーレートγ’ に対してアンダーステア傾向と判定してS209に進み、左前輪の目標スリップ量を低く補正するとともに、S210で、右後輪の目標スリップ量を高く補正する。また、Δγ>εΔγでありヨーレート偏差Δγの符号が、実ヨーレートγの符号と同じ正の場合は、目標ヨーレートγ’ に対してオーバーステア傾向と判定してS211に進み、左前輪の目標スリップ量を高く補正するとともに、S212で、右後輪の目標スリップ量を低く補正する。
【0049】
一方、上記S206で、γ<−εで、ある程度大きな右旋回状態と判定されるとS213に進み、ヨーレート偏差Δγが|Δγ|≦|εΔγ|で0に近く、略ニュートラルステアであるか否かの判定が行なわれる。
【0050】
そして、上記S213で、|Δγ|≦|εΔγ|であり、略ニュートラルステアと判定されるとS219に進み、これ以外の場合(アンダーステア傾向あるいはオーバーステア傾向の場合)はS214に進む。
【0051】
このS214は、アンダーステア傾向かオーバーステア傾向であるかを判定するステップで、Δγ>εΔγかΔγ<−εΔγかの判定が行なわれ、Δγ>εΔγでありヨーレート偏差Δγの符号が、実ヨーレートγの符号と異なる正の場合は、目標ヨーレートγ’ に対してアンダーステア傾向と判定してS215に進み、右前輪の目標スリップ量を低く補正するとともに、S216で、左後輪の目標スリップ量を高く補正する。また、Δγ<−εΔγでありヨーレート偏差Δγの符号が、実ヨーレートγの符号と同じ負の場合は、目標ヨーレートγ’ に対してオーバーステア傾向と判定してS217に進み、右前輪の目標スリップ量を高く補正するとともに、S218で、左後輪の目標スリップ量を低く補正する。
【0052】
以上のように、車両の旋回方向とステア傾向により目標スリップ量マップに補正が行なわれ、この補正し設定されたマップに追従して車両のトラクション制御が行なわれるため、トラクション制御で得られる効果に加え、さらにコーナリング等の際の車両安定性を向上させることも可能になるのである。
【0053】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、車両の必要なヨーモーメントを考慮して、4輪独立に各車輪の目標とするスリップ量を設定できるようにしたので、過大なスリップの防止と、コーナリング等の際の車両安定性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるトラクション制御装置の機能ブロック図
【図2】本発明の実施の形態によるトラクション制御装置の概略構成を示す説明図
【図3】本発明の実施の形態による回頭モーメントの制御の説明図
【図4】本発明の実施の形態による目標スリップ量マップの補正の説明図
【図5】本発明の実施の形態による目標スリップ量マップの説明図
【図6】本発明の実施の形態によるトラクション制御のフローチャート
【図7】本発明の実施の形態による目標スリップ量マップ設定のフローチャート
【符号の説明】
10fl,10fr,10rl,10rr 車輪
15 エンジン制御部
16 ブレーキ駆動部
20(20fl,20fr,20rl,20rr) 車輪速度センサ
21 ハンドル角センサ
22 ヨーレートセンサ
25 制御装置
26 車速算出部
27 操舵角算出部
28 目標ヨーレート算出部
29 ヨーレート偏差算出部
30 4輪スリップ量算出部
31 4輪目標スリップ量設定部
32 制御作動判断部
33 4輪目標制動力算出部
34 制動信号出力部
35 目標エンジントルク算出部
ω1,ω2,ω3,ω4 車輪速度
δf 実舵角
V 車速
γ 実ヨーレート
γ’ 目標ヨーレート
Δγ ヨーレート偏差
SL1,SL2,SL3,SL4 スリップ量
SL1’,SL2’,SL3’,SL4’ 目標スリップ量
BF1,BF2,BF3,BF4 目標ブレーキ液圧

Claims (2)

  1. 輪の各車輪速度を検出する車輪速度検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、操舵角を検出する操舵角検出手段と、車両の実際のヨーレートを検出する実ヨーレート検出手段と、車速と操舵角を基に目標とするヨーレートを算出する目標ヨーレート算出手段と、実ヨーレートから目標ヨーレートを減算しヨーレート偏差を算出するヨーレート偏差算出手段と、輪の実際のスリップ量を算出するスリップ量算出手段と、車速と実ヨーレートとヨーレート偏差とに基づき輪の目標スリップ量をそれぞれ独立に設定する目標スリップ量設定手段と、各輪毎の実際のスリップ量と目標スリップ量とを比較してトラクション制御作動を判断する制御作動判断手段と、トラクション制御作動の際に、各輪の実際のスリップ量と目標スリップ量とに基づき各輪毎の目標制動力を算出する目標制動力算出手段と、上記目標制動力算出手段で算出した輪の目標制動力をそれぞれの制動輪に加えるようにブレーキ駆動部へ信号出力する制動信号出力手段と、トラクション制御作動の際に、上記車輪速度の最も速い車輪における実際のスリップ量と目標スリップ量に基づいて目標エンジントルクを算出しエンジン制御部に信号出力する目標エンジントルク算出手段とを備えたことを特徴とする4輪駆動車のトラクション制御装置。
  2. 上記目標スリップ量設定手段は、車速に応じて前後輪の目標スリップ量を設定し、さらに、実ヨーレートとヨーレート偏差の符号が異なる場合は旋回方向内側前輪の目標スリップ量を低くすることと、旋回方向外側後輪の目標スリップ量を高くすることの少なくとも一方の補正を行ない、実ヨーレートとヨーレート偏差の符号が同じ場合は旋回方向内側前輪の目標スリップ量を高くすることと、旋回方向外側後輪の目標スリップ量を低くすることの少なくとも一方の補正を行なって輪の目標スリップ量をそれぞれ独立に設定することを特徴とする請求項1記載の4輪駆動車のトラクション制御装置。
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