JP2746002B2 - 四輪操舵装置付き四輪駆動車の駆動力配分装置 - Google Patents

四輪操舵装置付き四輪駆動車の駆動力配分装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、四輪操舵装置(4W
S)を備えた四輪駆動車における前後輪への駆動力の配
分を制御する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように四輪自動車の旋回は、走行
中のタイヤに横すべり角が生じ、それに応じたコーナリ
ングフォースが発生することによって行われるが、前輪
と後輪とに発生するコーナリングフォースの大きさによ
って、車両の旋回運動の状況は違ったものになる。また
一方、タイヤの摩擦力、すなわち駆動力と横力とのベク
トル和はほぼ一定であるから、タイヤに与える駆動力に
よって横力に変化が生じる。そのため四輪駆動車におい
ては、前後輪に対する駆動力の分配率を変えることによ
り、前後輪で生じるコーナリングフォースを適宜に制御
することができるから、特開昭61−229616号公
報や特開昭62−99213号公報あるいは特開平3−
70633号公報に記載された発明では、四輪駆動車に
おける前後輪への駆動力の配分を、実ヨーレートが目標
ヨーレートに一致するように制御している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところでタイヤのコー
ナリングフォースは、駆動力のみならず、横すべり角に
よっても変化するから、前輪に加えて後輪をも操舵すれ
ば、車両の旋回特性を適宜に変えることができる。この
種の制御を行う四輪操舵装置は、車両に要求される旋回
特性が車速などの車両の状態によって異なっているため
に、後輪の操舵方向を車速や操舵角度によって変えてい
る。例えば、低車速時は旋回性を重視して、前輪とは反
対方向に後輪を操舵する逆相操舵を行い、また高車速時
には安定性を重視して前輪と同方向に後輪を操舵する同
相操舵を行っている。
【0004】従来、前述した四輪駆動装置による前後輪
への駆動力の配分制御と、四輪操舵装置による後輪の制
御とを特には関連づけて制御していないので、必ずしも
満足できる旋回特性とはならない場合があった。すなわ
ちヨーレートが比較的大きくなるよう前後輪への駆動力
の配分制御を行っている四輪駆動車において、前述した
一般的な四輪操舵の制御を行った場合、低車速での旋回
加速時のヨーレートが大きくなりすぎるおそれがあり、
また反対にヨーレートが比較的小さくなるように前後輪
への駆動力の配分制御を行う四輪駆動車では、高車速で
の旋回加速時の旋回性が悪くなるおそれがある。
【0005】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たもので、四輪操舵装置を備えた四輪駆動車における四
輪操舵制御と駆動力の配分制御とを関連づけて行うこと
により、車両の旋回性および安定性を向上させることを
目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、図1に示す構成としたことを特徴と
するものである。すなわちこの発明は、前後輪1,2に
対する駆動力の分配率を変える四輪駆動装置3と前後輪
1,2の舵角を変える四輪操舵装置4とを備えた四輪操
舵装置付き四輪駆動車の駆動力配分装置において、車速
センサー5と、操舵角センサー6と、ヨーレートセンサ
ー7と、前記四輪操舵装置4による舵角の制御状態を検
出する四輪操舵検出手段8と、前記車速センサー5およ
び操舵角センサー6の検出値に基づいて目標ヨーレート
を設定し、かつ四輪操舵装置4がヨーを増大させる方向
に舵角を制御していることが四輪操舵検出手段8によっ
て検出された場合の目標ヨーレートを、四輪操舵装置4
がヨーを抑制する方向に舵角を制御していることが四輪
操舵検出手段8によって検出された場合の目標ヨーレー
トより小さい値に設定する目標ヨーレート設定手段9
と、ヨーレートセンサー7で検出される実ヨーレートと
前記目標ヨーレートとの比較結果に基づいて前記四輪駆
動装置3による前後輪1,2への駆動力の配分を制御す
る駆動力配分制御手段10とを備えていることを特徴と
するものである。
【0007】
【作用】この発明で対象とする四輪駆動車においては、
前後輪1,2への駆動力の分配率が、車両の走行状態に
応じて四輪駆動装置3によって変えられる。また前輪1
を操舵することに伴って後輪2が四輪操舵装置4によっ
て操舵され、その後輪2の操舵は、車速や前輪1の操舵
角によって同相あるいは逆相に制御される。四輪駆動装
置3を介した前後輪1,2に対する駆動力の分配率は、
ヨーレートセンサー7で検出した実ヨーレートと目標ヨ
ーレート設定手段9で設定された目標ヨーレートとの比
較結果に基づいて駆動力配分制御手段10によって制御
される。その目標ヨーレートは、車速センサー5によっ
て検出された車速および操舵角センサー6で検出された
操舵角ならびに四輪操舵検出手段8で検出された四輪操
舵装置4による舵角の制御状態に基づいて目標ヨーレー
ト設定手段9によって設定される。すなわち四輪操舵装
置4がヨーを増大させる方向に舵角を制御していること
が検出された場合には、目標ヨーレートは小さい値に設
定され、反対にヨーを抑制する方向に舵角を制御してい
ることが検出された場合には、目標ヨーレートは大きい
値に設定される。したがって低車速時のステア特性がオ
ーバーステア特性あるいはその傾向になり過ぎたり、ま
た高車速時のアンダーステアの傾向が強すぎたりするこ
とがない。
【0008】
【実施例】つぎにこの発明の実施例を図面を参照して説
明する。図2はこの発明の一実施例を模式的に示すブロ
ック図であり、ここに示す四輪駆動車は、エンジン20
に連結してある変速機21の出力軸が、駆動力の分配率
を変えることのできる四輪駆動装置22を介して後輪2
3と前輪24とに連結されている。この四輪駆動装置2
2は、従来一般に採用されているものを使用することが
でき、例えば、ディファレンシャルギヤもしくはプラネ
タリギヤを介して前後輪の差動回転を許容しかつトルク
を配分し、またその差動作用を多板クラッチで制限して
トルクの分配率を無段階あるいは有段階に変化させる構
成の装置を使用できる。
【0009】前後輪に対するトルクの分配率を変える制
御は、直接的には前述した差動制限クラッチを係合させ
る油圧を制御することにより実行でき、そのための制御
装置として四輪駆動用電子制御装置(4WDーECU)
(以下、四駆用制御装置と略記する)25が設けられて
いる。これは、中央演算処理装置(CPU)や記憶装置
(RAM、ROM)ならびに入出力インターフェース
(それぞれ図示せず)を主体にするものであって、入力
されたデータに基づいて演算を行い、その結果に従って
差動制限クラッチの油圧を変えるようになっている。な
お、差動制限クラッチの油圧を変える手段としては、リ
ニアソレノイドバルブやデューティソレノイドバルブ等
の広く一般に知られた油圧制御機器や油圧回路を採用で
きる。また四駆用制御装置25には、制御のためのデー
タとして、車速、前後加速度、横加速度、前後輪の回転
数等の信号、ストップ信号、各種センサーのフェール信
号などが入力されている。
【0010】また図2に示す四輪駆動車は、前輪24も
しくは車両の走行状態に応じて後輪23を操舵する四輪
操舵装置を備えており、これは、前輪操舵機構26から
ピックアップされた舵角δとヨーレートセンサー27で
検出された実ヨーレートγと車速などのその他のデータ
とに基づいて演算を行う四輪操舵電子制御装置(4WS
ーECU)(以下、四輪操舵制御装置と略記する)28
と、この四輪操舵制御装置28によって制御される後輪
操舵機構29とを主体に構成されている。四輪操舵制御
装置28は、前述した四駆用制御装置25と同様に、中
央演算処理装置(CPU)や記憶装置(RAM、RO
M)ならびに入出力インターフェース(それぞれ図示せ
ず)を主体とするものであり、その演算結果に基づいて
後輪23を、ヨーを増大させる方向すなわち前輪24と
は逆相に操舵し、あるいはヨーを抑制する方向すなわち
前輪24と同相に操舵するよう構成されている。なお、
この後輪操舵機構29としては、後輪用のステアリング
リンケージを駆動して後輪23に舵角を与える構成のも
の、あるいはサスペンションバーを動かして後輪23に
舵角を与えるものなどを採用することができる。
【0011】そして四駆用制御装置25と四輪操舵制御
装置28とがデータ通信可能に接続されており、四輪操
舵制御装置28から四駆用制御装置25に、四輪操舵の
状況すなわち後輪23の同相操舵および逆相操舵の別
や、実ヨーレートγおよび舵角δが送信されている。
【0012】四輪操舵制御装置28は、舵角δや実ヨー
レートγなどの入力されるデータに基づいて後輪23の
操舵を制御し、これに対して四駆用制御装置25は、実
ヨーレートγや車速V、舵角δ等の入力データに基づい
て、前後輪の回転数差や目標ヨーレートと実ヨーレート
との偏差を求め、またこれらの差に応じた差動制限クラ
ッチのクラッチ油圧を制御し、さらにその制御の基礎デ
ータとなる目標ヨーレートを求める。以下に、この四駆
用制御装置25による制御ルーチンの一例を説明する。
【0013】図3は前後輪への駆動力の分配率を定める
差動制限クラッチのクラッチ油圧PCDを制御するための
フローチャートであり、ステップ1では操舵角から求め
た実舵角δ、各車輪の速度v、ヨーレートγ、前後Gx
、ならびに横Gy を読み込み、ついでステップ2で車
輪速度vから車体速度(車速)Vを推定し、かつ各車輪
の回転数Nを求める。またステップ3では、前輪回転数
F と後輪回転数NR とを、それぞれの左右の車輪の平
均回転数(NF =(NFL+NRR)/2, NR =(NRL
+NRR)/2)として求める。得られた前後輪の回転数
F ,NR から、前後輪の回転数差の絶対値ΔNFRを求
める(ステップ4)。つぎにステップ5で目標ヨーレー
トγ0 を設定する。
【0014】この目標ヨーレートは、一般には、車速V
と舵角δとに基づいて求められるが、図2に示す四輪駆
動車では、四輪操舵の状況をも加味した値が採用され
る。図4は、四輪操舵の状況に応じた目標ヨーレートを
求めるためのサブルーチを示すフローチャートであっ
て、先ずステップ10で四輪操舵制御装置28から後輪
の実舵角δr を受信する。後輪の実舵角δr は、 δr =R1(V)・δf +R2(V)・γ の式で求められる。ここでR1(V)は舵角比例係数であ
り、一例として図5のマップに示す値が採用される。ま
たδf は前輪の実舵角である。さらにR2(V)はヨーレー
トフィードバック係数であり、一例として図6のマップ
に示す値が採用される。そしてγは実ヨーレートであ
る。これらの係数R1(V)、R2(V)が図5および図6に示
す値であることにより、低車速時の後輪舵角δr の値は
負になり、いわゆる逆相操舵となる。また高車速時に
は、後輪舵角δr の値が正となって同相操舵となる。こ
のような四輪操舵の状況は、ステップ11において判断
され、後輪舵角δr がヨーを抑制する方向になっていれ
ば、ステップ12に進んで所定の値の目標ヨーレートγ
01を採用する。また反対に、後輪舵角δr がヨーを増大
させる方向になっていてステップ11の判断結果が”ノ
ー”となれば、ステップ13に進んで、ステップ12で
採用される目標ヨーレートγ01より小さい値の目標ヨー
レートγ02(<γ01)を採用する。
【0015】これらの目標ヨーレートγ01,γ02は、前
輪の舵角δf と車速Vとに応じて定まる目標ヨーレート
γ03を、四輪操舵の状況に応じて補正したものであり,
例えば後輪舵角δr をパラメータとして定めたマップか
ら選択することができる。なお、γ03は、 γ03=K1(v)・δf であり、またこの係数K1(v)は K1(v)=V/[L(1+Kh )V2 ] である。ここでLはホイールベース、Kh はスタビリテ
ィファクターである。
【0016】また四輪操舵の状況に応じた目標ヨーレー
トγ0nは、マップに基づいて定める替りに、直接演算し
て求めることができる。その演算式の一例を示せば、 γ0 =γ0n=K3[sign (γ) ・δr]・γ03 ここでK3[sign (γ) ・δr]は、車速Vと前輪舵角δf
とから定まる値を補正する係数であって、sign (γ) は
ヨーレートの符号である。
【0017】図3のフローチャートにおいて、前述のよ
うにして求められた目標ヨーレートγ0 と実ヨーレート
γとに基づいてそれらの偏差Δγ(=γ(γ0 −γ))
をステップ6で演算する。ここで偏差Δγとして、目標
ヨーレートγ0 と実ヨーレートγとの差と、実ヨーレー
トγとの積を採っているのは、次の理由による。すなわ
ちヨーレートは方向性のあるパラメータであるうえに、
偏差Δγもアンダーステア傾向とオーバーステア傾向と
を正(+)、負(−)の符号で表わすことになるから、
上述のように積を採れば、左旋回時および右旋回時のい
ずれであっても、アンダーステア傾向のときは正の値に
なり、また反対にオーバーステア傾向のときには負の値
になる。
【0018】このようにして求めたヨーレートの偏差Δ
γに基づいて、前後輪の回転速度差ΔNFRによる差動制
限クラッチ圧PCDを補正することにより、ステア特性を
加味した差動制限クラッチ圧PCDの制御を行う。
【0019】すなわち図2に示す四輪駆動装置22を備
えた車両は、後輪駆動をベースにした四輪駆動車であっ
て、差動制限を強めることによって前輪側への駆動力の
分配率が増大するから、アンダーステア傾向にある場合
には、後輪側への駆動力の分配率を高くしてオーバース
テア側に補正する必要があり、また反対にオーバーステ
ア傾向にある場合には、前輪側への駆動力の分配率を高
くしてアンダーステア傾向にする必要がある。そこで前
記偏差Δγに応じた補正係数K2(Δγ)は、図7に示す
マップに基づいて、Δγがプラス方向に大きい場合に
は、“1”より小さい値に設定し、またマイナス方向に
大きい場合には“1”より大きい値に設定する。
【0020】一方、前後輪の回転数差ΔNFRに基づく差
動制限クラッチの係合油圧P(ΔNFR )は、直線走行等
の通常状態では図8のマップに示すように、回転数差Δ
FRの増大に従って高くするが、旋回時の実ヨーレート
と目標ヨーレートとの間に偏差が生じた場合には、その
係合油圧P(ΔNFR )に前記補正係数K2(Δγ)を掛け
て補正し(ステップ7)、その値を実際の係合油圧PCD
として差動制限クラッチに供給する。この実際の係合油
圧PCDと前後輪の回転数差ΔNFRとの関係を、偏差Δγ
をパラメータとして表せば、図9のとおりである。
【0021】すなわちヨーレートの偏差Δγが“0”の
状態での係合油圧PCDは、前後輪の回転数差ΔNFRに基
づくものであるが、前後輪の回転数差に加えてステア特
性としてオーバーステア傾向が生じていれば、“1”よ
り大きい値の補正係数K2(Δγ)が、前後輪の回転数差
ΔNFRによる係合油圧P(ΔNFR )に掛け合わせられる
から、実際に設定すべき係合油圧PCDは、より高い圧力
になる。したがって図2に示す四輪駆動車では、前輪へ
の駆動力の分配率が高くなって、前後輪の回転数差ΔN
FRが抑制されることに加え、オーバーステア傾向が抑制
され、その結果、安定したステア特性が得られる。ま
た、前後輪の回転数差に加えてアンダーステア傾向が生
じていれば、補正係数K2(Δγ)が“1”より小さい値
になり、これが前後輪の回転数差に基づく係合油圧P
(ΔNFR )に掛け合わされるから、実際に設定すべき係
合油圧PCDは、より低い圧力になる。したがって旋回時
には、前後輪の回転数差ΔNFRによって差動制限クラッ
チの係合油圧PCDを高くすべき、との判断がなされて
も、これをヨーレートの偏差に基づいて補正して低圧に
するから、図2に示す四輪駆動車では、後輪への駆動力
の分配率が高めになり、その結果、アンダーステア傾向
が抑えられて安定したステア特性が得られる。
【0022】以上のようにして設定される係合油圧PCD
は、実ヨーレートγが目標ヨーレートγ0 に一致するよ
う前後輪への駆動力を配分するためのものであるが、目
標ヨーレートγ0 は前述したように車速Vおよび前輪舵
角δf ならびに四輪操舵の状況に基づいて定められるか
ら、結局、係合油圧PCDも四輪操舵の状況に応じた圧力
となる。すなわち後輪舵角δr がヨーを増大させる方向
になっていれば、目標ヨーレートγ0 が小さい値に設定
され、実ヨーレートがその目標ヨーレートγ0に一致す
るよう前後輪への駆動力の配分が行われ、したがって目
標ヨーレートγ0 が小さいことにより、ステア特性がオ
ーバーステア特性になったり、アンダーステア特性が過
度に弱くなったりすることにが防止される。また後輪舵
角δr がヨーを抑制する方向になっていれば、目標ヨー
レートγ0 が大きい値に設定されるので、ステア特性が
過度にアンダーステア特性になることが防止される。し
たがって上述した制御を行うことにより、車両の旋回性
や安定性が向上する。
【0023】なお、上記の実施例では、前後輪への駆動
力の配分を、差動歯車機構による差動作用をクラッチに
よって制限することにより変える構成を例に採って説明
したが、この発明は、上記の実施例に限定されるもので
はなく、要は、クラッチ締結力に応じて前後輪への駆動
力の分配率を変えるよう構成してあればよい。また目標
ヨーレートと実ヨーレートとの比較は、その両者の差お
よびその差に実ヨーレートの値を掛けるとによって行わ
ずに、両者の比を取ることによって行ってもよく、要は
両者の相違を定量的に把握できるように比較するもので
あればよい。
【0024】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
四輪を操舵することによってヨーが増大する傾向になれ
ば、目標ヨーレートが小さい値になり、したがって前後
輪への駆動力の配分がアンダーステア特性が強くなる配
分となって安定性が確保され、またヨーを抑制するよう
に四輪操舵された場合には、目標ヨーレートが大きい値
になって、アンダーステア特性を弱めるように、あるい
はオーバーステア特性となるように前後輪への駆動力の
配分が行われ、その結果、ヨーが過剰に抑制されること
がなくなって旋回性が良好になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の構成を原理的に示すブロック図であ
る。
【図2】この発明の一実施例を模式的に示すブロック図
である。
【図3】差動制限クラッチの係合油圧の制御ルーチンを
示すフローチャートである。
【図4】四輪操舵の状況に応じて目標ヨーレートを設定
するサブルーチンを示すフローチャートである。
【図5】後輪舵角を求めるための舵角比例係数のマップ
である。
【図6】後輪舵角を求めるためのヨーレートフィードバ
ック係数のマップである。
【図7】目標ヨーレートと実ヨーレートとの偏差と油圧
の補正係数との関係を示すマップである。
【図8】前後輪の回転数差と差動制限クラッチの係合油
圧との関係を示す線図である。
【図9】目標ヨーレートと実ヨーレートとの偏差が生じ
た場合の前後輪の回転数差と差動制限クラッチの実際の
係合油圧との関係を示す線図である。
【符号の説明】
1 前輪 2 後輪 3 四輪駆動装置 4 四輪操舵装置 5 車速センサー 6 操舵角センサー 7 ヨーレートセンサー 8 四輪操舵検出手段 9 目標ヨーレート設定手段 10 駆動力配分制御手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後輪に対する駆動力の分配率を変える
    四輪駆動装置と前後輪の舵角を変える四輪操舵装置とを
    備えた四輪操舵装置付き四輪駆動車の駆動力配分装置に
    おいて、 車速センサーと、操舵角センサーと、ヨーレートセンサ
    ーと、前記四輪操舵装置による舵角の制御状態を検出す
    る四輪操舵検出手段と、前記車速センサーおよび操舵角
    センサーの検出値に基づいて目標ヨーレートを設定し、
    かつ四輪操舵装置がヨーを増大させる方向に舵角を制御
    していることが四輪操舵検出手段によって検出された場
    合の目標ヨーレートを、四輪操舵装置がヨーを抑制する
    方向に舵角を制御していることが四輪操舵検出手段によ
    って検出された場合の目標ヨーレートより小さい値に設
    定する目標ヨーレート設定手段と、ヨーレートセンサー
    で検出される実ヨーレートと前記目標ヨーレートとの比
    較結果に基づいて前記四輪駆動装置による前後輪への駆
    動力の配分を制御する駆動力配分制御手段とを備えてい
    ることを特徴とする四輪操舵装置付き四輪駆動車の駆動
    力配分装置。
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