JP2707574B2 - 車両の旋回制御装置 - Google Patents

車両の旋回制御装置

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JP2707574B2
JP2707574B2 JP63034588A JP3458888A JP2707574B2 JP 2707574 B2 JP2707574 B2 JP 2707574B2 JP 63034588 A JP63034588 A JP 63034588A JP 3458888 A JP3458888 A JP 3458888A JP 2707574 B2 JP2707574 B2 JP 2707574B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、車両旋回時に左右駆動輪に各々制動トルク
を加えることで、車両旋回時の操縦性、安定性、限界性
能を向上させる車両の旋回制御装置に関する。
[従来の技術] 従来より、車両旋回時の走行安定性を向上するための
装置として、左右従動輪の回転速度差に基づき車両の旋
回走行を検出し、車両の旋回時には旋回内輪となる駆動
輪のブレーキ装置を駆動してその回転を抑制することが
考えられている(特開昭58−78832号)。
この装置は車両の加速旋回走行時に旋回内輪となる駆
動輪に発生する加速スリップを防止するためになされた
もので、旋回加速走行時の走行安定性を向上することが
できる。
また特に後輪駆動車では、車両旋回時に旋回内輪とな
る後輪の回転が抑制されるため、車体に加わるヨーモー
メントを増加して車体姿勢を速やかに旋回方向に制御す
ることができ、旋回時の操縦性を向上することもでき
る。
即ち一般に自動車は直進時の走行安定性を向上するた
め、その旋回特性がアンダステアリングとなるよう設計
されており、車両旋回時にはステアリングの操舵角度が
一定であっても車速に応じて旋回半径が大きくなるが、
上記のように車両旋回時に旋回内輪となる後輪に制動力
を加えると、車体に加わるヨーモーメントが増加し、車
両のアンダステアリング特性を弱めて旋回半径を小さく
することができるのである。
[発明が解決しようとする課題] ところが上記技術では、車両の加速旋回時にのみ旋回
内輪となる駆動輪に制動を加えるため、車両定常走行時
に旋回内輪となる後輪に制動を加えてその旋回半径を小
さくするといったことはできず、この結果車両定常走行
時の旋回特性を向上することはできなかった。
また車両旋回時に旋回内輪となる後輪に常に制動を与
えるようにすると、車両の走行状態によっては車体に働
くヨーモーメントが増加し過ぎて、車両がスピンしてし
まうことがある。
また更に上記技術では、車両の旋回走行を従動輪の速
度差から検出するようにされているため、車両の旋回走
行を車両が実際に旋回した後でなければ検出できず、車
両運転者の旋回要求に応じて車体に働くヨーモーメント
を制御するといったことはできない。特に雪路等の低μ
路では、ステアリングを操舵した後実際に従動輪に速度
差が発生する迄に時間がかかり、制御を良好に実行する
ことはできない。
そこで本発明は、車両の旋回走行を速やかに検出し、
車両旋回走行時には、ステアリングの操舵角速度に応じ
て、一方の駆動輪の制動トルクを他方の駆動輪の制動ト
ルクよりも大きくすることで、車体に働くヨーモーメン
トを制御し、これによって車両旋回時の操縦性、安定
性、限界性能を向上することを目的としてなされた。
[課題を解決するための手段] 即ち上記目的を達するためになされた本発明は、第1
図に例示する如く、 ステアリングの操舵角を検出する操舵角検出手段M1
と、 該操舵角検出手段M1の検出結果に基づきステアリング
の操舵角速度を算出する操舵角速度算出手段M2と、 車両の駆動輪M3,M4に対して、夫々独立して制動トル
クを発生する制動装置M5と、 前記駆動輪のスリップ状態を検出する車輪スリップ検
出手段M7と、 前記操舵角速度算出手段M2の算出結果に応じて、車両
の旋回時に、一方の駆動輪の制動トルクが他方の駆動輪
の制動トルクよりも大きくなるように前記制動装置M5を
制御すると共に、該制御実行中に前記車輪スリップ検出
手段M7にて前記駆動輪のスリップ状態が検出されると、
前記駆動輪に付与する制動トルクを減じる制御手段M6
と、 を備えたことを特徴とする車両の旋回制御装置を要旨と
する。
[作用] 以上のように構成された本発明の車両の旋回制御装置
では、車両旋回時に、制御手段M6が、操舵角速度検出手
段M2で検出されたステアリングの操舵角速度(即ち車両
運転者の旋回要求)に応じて、一方の駆動輪の制動トル
クが他方の駆動輪の制動トルクよりも大きくなるように
制動装置M5を制御する。このため車両旋回時には、車両
運転者の旋回要求に応じて、車体に働くヨーモーメント
を制御することが可能となり、車両の操縦性を向上でき
る。また、制御手段6は、こうした制動トルク制御の実
行中に、車輪スリップ検出手段M7にて駆動輪のスリップ
状態が検出されると、駆動輪に付与する制動トルクを減
じる。このため、制動トルク制御によって駆動輪に制動
スリップが発生するのを抑制でき、安全性を確保でき
る。
[実施例] 以下に本発明の一実施例を図面と共に説明する。
尚以下の実施例は発明の一態様を示すものであり、本
発明は要旨を逸脱しない限り、他の態様も含むものであ
る。
第2図は後輪駆動車に適用された実施例の旋回制御装
置全体の構成を表わす概略構成図である。
図に示す如く、本実施例の旋回制御装置は、ディファ
レンシャルギヤ4を介して内燃機関6に接続された左右
後輪(駆動輪)10RL,10RRの回転速度VRL,VRRの回転速
度VRL,VRR、及び左右前輪(従動輪)10FL,10FRの回転
速度VFL,VFRを各々検出する車輪速度センサ12RL,12RR,
12FL,12FRと、ステアリングの操舵角θを検出する操舵
角センサ14と、上記各センサからの検出信号に基づき車
両旋回時の左右後輪10RL,10RRの制動制御量を算出す
る、CPU16a,ROM16b,RAM16c等によりマイクロコンピュー
タとして構成された電子制御回路16と、電子制御回路16
で算出された制動制御量に応じて各後輪10RL,10RRのブ
レーキ装置を駆動制御するブレーキ制御装置18と、から
構成されている。
ここでブレーキ制御装置18は、第3図に示す如く、左
右後輪10RL,10RRに設けられた油圧ブレーキ装置40RL,40
RRのブレーキ油圧を、ポンプ42によりリザーバ44から汲
み出され,アキュムレータ46により一定油圧に調圧され
たブレーキ油を用いて制御し、左右後輪10RL,10RRに制
動をかけるためのものである。
ブレーキ制御装置18は、車両運転者によるブレーキペ
ダルの操作によって車両を制動できるように、通常、図
示しないブレーキマスタシリンダと左右の油圧ブレーキ
装置40RL,40RRとを、夫々、油圧管路切換弁48及び左油
圧制御弁50RL,油圧管路切換弁48及び右油圧制御弁50RR
を介して連結する。
油圧管路切替弁48は、油圧ブレーキ装置40RL,40RRの
駆動力を用いる油圧を、ブレーキマスタシリンダからの
油圧にするかポンプ42からの油圧にするかを切り替える
ための2位置弁で、通常はブレーキマスタシリンダ側に
切り替えられ、車両旋回時に電子制御回路16から制動制
御実行信号Soが出力されると、2位置弁駆動回路52によ
りポンプ42側に切り替えられる。
また左右の油圧制御弁50RL,50RRは、制動制御実行時
に、ポンプ42からの圧油を用いて油圧ブレーキ装置40R
L,40RRのブレーキ油圧を個々に制御するための3位置弁
で、通常はブレーキマスタシリンダからの油圧によって
各油圧ブレーキ装置40RL,40RRを駆動できるように、油
圧管路切替弁48側管路と油圧ブレーキ装置40RL,40RRと
を連通し、油圧管路切替弁48がポンプ42側に切り替えら
れると、電子制御回路16から出力される制御信号BL,BR
により3位置弁駆動回路54RL,54RRを介して位置制御さ
れる。
3位置弁駆動回路54RL,54RRは、電子制御回路16から
出力される制動制御実行信号Soによって起動され、その
後制動制御実行信号Soが停止されるまでの間、電子制御
回路16からの制御信号BL、BRに応じて油圧制御弁50R
L,50RRを駆動制御するためのもので、制御信号BL,BRに
応じて第4図(A)に示す如く設定される増圧又は減圧
デューティ比Dにより、油圧ブレーキ装置40RL,40RRの
ブレーキ油圧を増減制御する。
即ち電子制御回路16からの制御信号に応じて所定時間
T当りにブレーキ油圧を増圧又は減圧する時間t(t=
D・T)を求め、その値に応じて第4図(B)に示す如
く油圧制御弁50RL,50RRを駆動制御して、各油圧ブレー
キ装置50RL,50RRのブレーキ油圧を制御するのである。
尚、所定時間Tは路面摩擦係数に応じて予め定められ
たマップにより変化する。そして所定時間Tにおいて油
圧制御信号を増圧から保持とすることもできるし、T′
のように保持から増圧とすることもできる。また所定時
間Tの途中で電子制御回路16からの新たな制御信号が得
られたときには、今までの制御を中止して、その時点よ
り新たな制御が開始される。
また油圧制御弁50RL、50RRには、油圧管路切替弁48と
油圧ブレーキ装置40RL,40RRとを連通する増圧モードa
の他、ブレーキ制御実行時に2位置弁56を介してリザー
バ44と連通される低圧管路と油圧ブレーキ装置40RL,40R
Rとを連通する減圧モードbと、これら各部を遮断して
ブレーキ油圧を保持する保持モードcとが形成されてお
り、位置弁駆動回路54RL及び54RRは、ブレーキ油圧増圧
時には油圧制御弁50RL及び50RRを夫々モードa−c間で
デューティ制御し、ブレーキ油圧減圧時には油圧制御弁
50RL及び50RRを夫々モードb−c間でデューティ制御す
る。
また更に2位置弁56は、通常はリザーバ44と低圧管路
とを遮断し、電子制御回路16からの制動制御実行信号So
によって2位置弁駆動回路58によりリザーバ44と低圧管
路とを連通するよう駆動される。
次に電子制御回路16で実行される車両の旋回制御につ
いて説明する。
まず第5図は車両走行中繰り返し実行されるメインル
ーチンを表わしている。
図に示す如くこの処理が開始されるとまずステップ10
0を実行して、現在車両運転者がブレーキ操作が行なっ
ているか否かによって当該旋回制御の実行条件が成立し
ているか否かを判断する。そして車両運転者によりブレ
ーキ操作がなされておれば、旋回制御の実行条件が成立
していないと判断して、ステップ110に移行し、左右後
輪10RL,10RRの制動制御の実行指令を行なうための制動
実行フラグF1をリセットして制動制御の実行を禁止した
後、一旦処理を終了する。
一方ステップ100で、現在車両運転者によりブレーキ
操作がなされておらず、旋回制御実行条件が成立してい
ると判断されると、続くステップ120に移行して、上記
各車輪速度センサ12FL,12FR,12RL,12RRからの検出信号
に基づき、各車輪の回転速度VFL,VFR,VRL,VRRを算出
し、ステップ130に移行する。
ステップ130では、上記ステップ120で今回算出した左
右後輪10RL,10RRの回転速度VRL,VRRと前回算出した左
右後輪10RL,10RRの回転速度とから左右後輪10RL,10RRの
回転加速度RL,RRを算出する。
また続くステップ140では、上記ステップ120で求めた
左右前輪の回転速度VFL,VFRの平均値(VFL+VFR)/2
を車体速度Vcとして算出し、続くステップ150に移行し
て、その算出した車体速度Vcと前回算出した車体速度と
に基づき車体加速度cを算出する。
次にステップ160では操舵角センサ14からの検出信号
に基づきステップの操舵角θを算出し、続くステップ17
0に移行して、その算出した操舵角θと前回算出した操
舵角とに基づきステアリングの操舵角速度を算出す
る。
また次にステップ180では、制御実行フラグF1がセッ
トされているか否かを判断する。即ち制御実行フラグF1
は後述の処理によって左右後輪10RL,10RRの制動制御を
実行する場合にセットされるフラグであるため、このス
テップ180では、この制御実行フラグF1により、現在後
輪10RL,10RRの制動制御がなされているか否かを判断す
るのである。
そしてこのステップ180で制御実行フラグF1がリセッ
ト状態であり、後輪10RL,10RRの制動制御が実行されて
いないと判断されると、ステップ260に移行し、そうで
なければステップ190に移行する。
ステップ190では、上記ステップ140で算出した車体速
度Vcと、ステップ160で求めたステアリングの操舵角θ
とに基づき、左右後輪10RL,10RR位置での車体速度(左
右後輪位置速度)VcRL,VcRRを算出し、続くステップ200
に移行して、その算出した左右後輪位置速度VcRL,VcRR
とステップ120で求めた左右後輪速度VRL,VRRとに基づ
き左右後輪10RL,10RRのスリップ率SRL,SRRを算出す
る。
尚左右後輪10RL,10RRのスリップ率SRL,SRRを算出す
るにあたっては次式(1),(2)の如き演算式が使用
される。
SRL=(VcRL−VRL)/VcRL …(1) SRR=(VcRR−VRR)/VcRR …(2) そして続くステップ210では、上記算出した左右後輪1
0RL,10RRのスリップ率SRL,SRRのいずれかが急増したか
否かを判断し、スリップ率SRL,SRRのいずれかが急増し
ている場合には、制動制御の実行によって左右後輪10R
L,10RRのいずれかに制動スリップが発生したと判断して
ステップ220に移行し、制動スリップを防止すべくブレ
ーキ油圧の減圧指令を行なうための減圧指令フラグF2を
セットし、一旦処理を終了する。
一方ステップ210で左右後輪10RL,10RRのスリップ率S
RL,SRRは急増していないと判断されると、ステップ230
に移行し、上記ステップ130で算出された左右後輪加速
度RL,RRのいずれかが急減したか否か、即ち左右後
輪10RL,10RRのいずれかの回転が急激に落ち込んだか否
かを判断する。そしてこのステップ230で左右後輪加速
度RL,RRのいずれかが急減したと判断されると、上
記と同様に制動制御によって後輪10RL,10RRに制動スリ
ップが発生したと判断してステップ220に移行し、減圧
指令フラグF2をセットした後一旦処理を終了する。
尚本実施例では、上記ステップ210及びステップ230の
判定処理が、本発明の車輪スリップ検出手段に相当す
る。
次にステップ230で左右後輪加速度RL,RRのいずれ
も急減していないと判断された場合、つまり左右後輪10
RL,10RRに制動スリップは発生していないと判断された
場合には、ステップ240に移行して減圧指令フラグF2を
リセットした後、ステップ250に移行し、今度は左右後
輪位置での路面の摩擦係数μRL,μRRを算出する。
尚この摩擦係数μRL及びμRRは、後述の制動制御によ
って左右の後輪10RL,10RRに加えた制動力と左右後輪速
度の変化量(減速度)とから算出される。
次にステップ260では、上記算出された車体速度Vc、
車体加速度c、ステアリングの操舵角θ、及び左右後
輪位置での路面摩擦係数μRL,μRRに基づき、車両運転
者の旋回要求(即ちステアリングの操舵角速度)に基
づき制動制御パターンを設定するための基準値ij、及
び制御実行時の制動制御量Kijを設定する。
尚本実施例ではこの基準値ij及び制動制御量Kijと
して、第6図に示す如く、左右の後輪10RL,10RR毎に大
小2種(1,2)の値RL1,RL2,RR1,RR2及びKRL1,
KRL2,KRR1,KRR2が設定される。そしてこれら各値に付し
た添え字iはRL,RR(左右後輪)を、jは1,2(種別)を
夫々表わしている。
ステップ260で基準値ij及び制動制御量Kijが設定さ
れると、今度は続くステップ270に移行して、その設定
された基準値ijとステップ170で算出したステアリン
グの操舵角速度とに基づき制動制御パターンを選択す
る。
この制動制御パターンの選択は、第6図に示す如く、
ステアリングの操舵角速度と基準値RL1,RL2,RR
1,RR2とを比較し、例えば操舵角速度が左後輪10RL
の第1の基準値RL1以上となったときには左後輪10RL
の制御パターンとして第1の制御量KRL1によるブレー
キ油圧の増圧制御を選択し、更に操舵角速度が上昇し
て第2の基準値RL2以上となったときには左後輪10RL
の制御パターンとして第2の制御量KRL2(>KRL1)に
よるブレーキ油圧の増圧制御を選択し、その後操舵角速
度が減少して第2の基準値RL2を下回ったときには
左後輪10RLの制御パターンとして第1の制御量KRL1に
よるブレーキ油圧の減圧制御を選択し、更に操舵角速度
が第1の基準値RL2を下回ると左後輪10RLの制御パ
ターンとして第2の制御量KRL2によるブレーキ油圧の
減圧制御を選択する、といった手順で実行される。
このように左右後輪のブレーキ装置の制御パターンが
選択されると、続くステップ280に移行して、制御実行
フラグF1がリセット状態であるか否か、即ち現在左右後
輪10RL,10RRの制動制御が実行されていないか否かを判
断する。そしてこのステップ280で制御実行フラグF1が
リセット状態ではないと判断されると一旦処理を終了
し、そうでなければ(即ち現在左右後輪10RL,10RRの制
動制御が実行されていなければ)、ステップ290に移行
して、上記ステップ270で選択された制御パターンがブ
レーキ油圧の増圧制御であるか否かを判断する。
ステップ290で、上記選択された制御パターンがブレ
ーキ油圧の増圧制御であると判断されると、ステップ30
0に移行してブレーキ制御装置18に制御実行信号Soを出
力し、ステップ310に移行して制御実行フラグF1をセッ
トした後、一旦処理を終了する。つまり第6図に示す如
く、ステアリングが操舵され、その操舵角速度が基準
値RL1以上となって左後輪10RLのブレーキ油圧増圧パ
ターンが選択されると、ブレーキ制御装置18に制御実行
信号Soを出力してブレーキ制御装置18を制動制御実行可
能な状態に制御し、制御実行フラグF1をセットして制動
制御の実行指令を行なうのである。尚ステップ290で上
記選択された制御パターンがブレーキ油圧の増圧制御で
ないと判断された場合には、そのまま一旦処理を終了す
る。
次に上記ステップ260で実行される基準値及び制御量
の算出処理について説明する。
この処理は、第7図に示す如く、車体速度Vc、車体加
速度c、ステアリングの操舵角θ、及び左右後輪10R
L,10RRの路面摩擦係数μRL,μRRに基づき、基準値ij
及び制動制御量Kijの補正値を算出し(ステップ261〜ス
テップ264)、その算出結果に基づき予め設定された基
準値及び制動制御量の初期値oij及びKoijを補正する
(ステップ265、ステップ266)、といった手順で実行さ
れる。
まずステップ261は、基準値ij及び制動制御量Kijの
車体速度補正値CVij及びCKVijを算出するための処理
で、例えば左後輪10RLの第1の基準値RL1及び制御量
KRL1を決定するための車体速度補正値CVRL1及びCK
VRL1を算出する場合には、第8図に示す如きマップが使
用される。
第8図に示す如く、この車体速度補正値算出用のマッ
プは、車体速度Vcが大きい程、基準値RL1の補正値C
VRL1を小さく、制動制御量KRL1の補正値CKVRL1を大
きく設定するようにされている。これは車速が大きくな
る程ステアリングの操舵角速度が小さくても左駆動輪
の制動制御が実行され、しかもその制御量が大きくなる
ようにすることで、車速が大きくなる程車体に加わるヨ
ーモーメントを増大させて、車両が速やかに旋回できる
ようにするためである。
またこのマップは、車体速度Vcが所定値Vco以上とな
ると補正値CVRL1を負の値に設定して、基準値RL1
を負の値に補正できるようにされている。これは車両高
速走行時の基準値RL1を負の値に補正することで、例
えば車両の右旋回時に旋回外輪となる左後輪10RLに制動
が加わり、車体に加わるヨーモーメントを抑制して車両
がスピンするのを防止できるようにするためである。
つまり車両高速走行時にステアリングを操舵すると、
車体に加わるヨーモーメントがスピン発生限界以上とな
って車両がスピンすることがあるが、このような運転条
件下では、第6図に示す各基準値RL1,RL2,RR1,
RR2の正負を反転して、例えばステアリングが右方向に
旋回された場合に旋回外輪となる左後輪10RLに制動を加
えて、車体に加わるヨーモーメントを抑制し、車両がス
ピンするのを防止できるようにされているのである。
尚第8図は、左後輪10RLの第1の基準値RL1及び制
御量KRL1を決定するための車体速度補正値CVRL1及
びCKVRL1を算出するのに使用されるマップであるが、第
6図に示す左後輪10RLの第2の基準値RL2及び制御量
KRL2を決定するための車体速度補正値CVRL2及びCK
VRL2を算出する場合には、第8図と同様の形状で、各補
正値CVRL2及びCKVRL2の絶対値が大きい値に設定さ
れたマップが使用される。
また右後輪10RRの基準値RR1及びRR2を決定するた
めの車体速度補正値CVRR1及びCVRR2を算出する
場合には、夫々、左後輪10RLの車体速度補正値CVRL
1及びCVRL2を算出する場合に使用されるマップと略
同様で正負の反転されたマップが使用され、右後輪10RR
の制御量KRR1,KRR2を決定するための車体速度補正値CK
VRR1及びCKVRR2を算出する場合には、夫々、左後輪10RL
の車体速度補正値CKVRL1及びCKVRL2を算出するのに使用
されるマップと略同様のマップが使用される。
次にステップ262は、基準値ij及び制動制御量Kijの
車体加速度補正値Cij及びCKijを算出するための
処理で、例えば左後輪10RLの第1の基準値RL1及び制
御量KRL1を決定するための車体加速度補正値CRL1
及びCKRL1を算出する場合には、第9図に示す如きマ
ップが使用される。
第9図に示す如く、この車体加速度補正値算出用のマ
ップは、車体加速度cが大きい程、基準値RL1の補
正値CRL1を大きく、制動制御量KRL1の補正値CK
RL1を小さく設定するようにされている。これは左右後
輪10RL及び10RRを連結するディファレンシャルギヤ4の
働きにより、車体加速度が大きくなるに従い左右後輪の
駆動力差が大きくなって、旋回内輪に制動力を与えなく
ても旋回要求に応じた旋回特性が得られるようになるた
めである。
尚第9図は、左後輪10RLの第1の基準値RL1及び制
御量KRL1を決定するための車体速度補正値CRL1及
びCKRL1を算出するのに使用されるマップであるが、
左後輪10RLの第2の基準値RL2及び制御量KRL2を決定
するための車体速度補正値CRL2及びCKRL2を算出
する場合、或は右後輪10RRの基準値RR1,RR2及び制
御量KRR1,KRR2を決定するための車体加速度補正値C
RR1,CRR2及びCKRR1,CKRR2を算出する場合に
は、第9図のマップに対して上記車体速度補正値を算出
する場合と同様の関係を持つマップが使用される。
また次にステップ263は、基準値ij及び制動制御量K
ijの操舵角補正値Cθij及びCKθijを算出するための
処理で、例えば左右後輪10RL,10RRの第1の基準値RL
1,RR1及び制御量KRL1,KRR1を決定するための操舵角
補正値CθRL1,CθRR1及び制御量CKθRL1,CKθRR1
を算出する場合には、第10図に示す如きマップが用いら
れる。
第10図に示す如く、この操舵角補正値算出用のマップ
は、操舵角θが左方向に大きくなる程、基準値RL1の
補正値CθRL1を小さく、制動制御量KRL1の補正値CK
θRL1を大きく設定し、逆に操舵角θが右方向に大きく
なる程、基準値RR1の補正値(負の値)CθRR1の絶
対値を小さく、制動制御量KRR1の補正値CKθRR1を大き
く設定するようにされている。これはステアリングの操
舵角θが小さいときには操舵角速度が比較的大きくて
も旋回内輪となる駆動輪に制動力を加えることなく旋回
要求に応じた旋回特性が得られ、逆にステアリングの操
舵角θが大きいときにはたとえ操舵角速度が小さくて
も旋回内輪となる駆動輪に制動力を加えなければ旋回要
求に応じた旋回特性を得ることができないためである。
尚第10図は、左右後輪10RL,10RRの第1の基準値RL
1,RR1及び制御量KRL1,KRR1を決定するための操舵角
補正値CθRL1,CθRR1及び制御量CKθRL1,CKθRR1
を算出するのに使用されるマップであるが、左右後輪10
RL,10RRの第2の基準値RL2,RR2及び制御量KRL2,KR
R2を決定するための操舵角補正値CθRL2,CθRR2及
び制御量CKθRL2,CKθRR2を算出する場合には、第10図
と同様の形状で、各補正値の絶対値が第10図より大きい
値に設定されたマップが使用される。
次にステップ264は、基準値ij及び制動制御量Kijを
路面摩擦係数補正値Cμij及びCKμijを算出するため
の処理で、例えば左後輪10RLの第1の基準値RL1及び
制御量KRL1を決定するための路面摩擦係数補正値C
μRL1及びCKμRL1を算出する場合には、第11図に示す如
き左後輪位置での路面摩擦係数μRLをパラメータとする
マップが使用される。
第11図に示す如く、この路面摩擦係数補正値算出用の
マップは、左後輪位置での路面摩擦係数μRLが大きい
程、基準値RL1の補正値CVRL1を小さく、制動制御
量KRL1の補正値CKVRL1を大きく設定するようにされて
おり、また路面摩擦係数μRLが所定値μo以下となる
と、路面摩擦係数μRLが小さい程、基準値RL1の補正
値CVRL1を小さくするようにされている。
これは左後輪10RLが高μ路上にある場合には、制動制
御によって後輪にスリップが発生することはないが、摩
擦係数μRLが低くなるとスリップが発生しやすくなり、
更に雪路のような低μ路となるとスピンが発生しやすく
なるためである。
つまり第11図に示す領域aの高μ路では補正値Cμ
RL1を小さくして制動制御い入り易くし、領域bの中μ
路ではμが低くなるに従い補正値CμRL1を大きくし
て制動制御に入り難くし、領域cの低μ路では補正値C
μRL1を小さくして旋回外輪となる後輪に対する制動
制御が実行されるようにしているのである。
尚第11図は、左後輪10RLの第1の基準値RL1及び制
御量KRL1を決定するための路面摩擦係数補正値CμR
L1及びCKμRL1を算出するのに使用されるマップである
が、左後輪10RLの第2の基準値RL2及び制御量KRL2を
決定するための車体速度補正値CμRL2及びCKμRL2を
算出する場合には、第11図と同様の形状で、各補正値C
μRL2及びCKμRL2の絶対値が大きい値に設定されたマ
ップが使用される。
また右後輪10RRの基準値RR1,RR2及び制御量KRR
1,KRR2を決定するための路面μ補正値CμRR1,CμR
R2及びCKμRR1,CKμRR2を算出する場合には、上記第11
図と略同様で正負の反転された右後輪10RR位置での路面
摩擦係数μRRをパラメータとするマップが使用される。
そしてステップ265では、予め設定された基準値の初
期値oijに上記ステップ261〜ステップ264で算出され
た基準値の補正値CVij,Cij,Cθij,Cμijを
加算することで基準値ijが算出され、ステップ266で
は、予め設定された制動制御量の初期値Koijに上記ステ
ップ261〜ステップ264で算出された基準値の補正値CKVi
j,CKij,CKθij,CKμijを加算することで制動制御量Ki
jが算出される。
このようにステップ260の基準値及び制御量算出処理
では、車体速度、車体加速度、ステアリングの操舵角、
及び路面摩擦係数に基づき、車両の走行状態が運転者の
旋回要求に対して旋回特性が大きくずれる走行状態とな
るほど、制御パターン設定用基準値ijが小さい値に設
定され、制御量Kijが大きい値に設定される。また車両
がスピン発生限界付近で走行されていると制御パターン
設定用基準値ijの正負が反転される。
このためステップ270では、車両がスピン発生限界付
近で走行されている場合には、車両運転者の旋回要求に
応じて旋回外輪となる後輪の制動を行なうための制御パ
ターンが選択され、逆に車両がスピンする心配のない場
合には、車両運転者の旋回要求に応じて旋回内輪となる
後輪の制動を行なう制御パターンが選択されることとな
る。
また上記制御量Kijを設定するためのマップは、車両
旋回時及び制御時にサスペンション特性によって発生す
る後輪のトー変化を考慮して設定されている。つまりサ
スペンション特性によって車両旋回時及び制動時には左
右後輪のトー角に変位が生じ、このトー角変化によって
同じブレーキ油圧であっても後輪に生ずる制動トルクが
変化してしまうので、本実施例ではこのトー変化による
制動トルクの変化を考慮して上記マップを設定すること
で、制動制御実行時に左右後輪に生じる制動トルクを目
標トルクに制御できるようにされているのである。
更にこのトー変化を積極的に利用することにより、走
行中の操舵変化に際して、車両の安定性,操縦性を向上
させることができる。
例えば、ダブルウィッシュボーン型サスペンションの
ように、車輪の制動力が加わるとトーイン方向へアライ
メント変化を引き起こすように設定されているサスペン
ションがある。このサスペンション特性は車両の制動時
の安定性の保持に重要な役割を果たしている。そしてこ
のサスペンション特性を以下のように利用する。
即ちまず車両の低速旋回時には、旋回内輪側となる後
輪に制動力を与える。すると、この後輪のアライメント
はトーイン方向に変化する。このため前輪と後輪の舵角
の関係は逆位相となり、低速度旋回時においてヨー角速
度応答遅れを減少させることができる。また車両の高速
度旋回時には、旋回外輪となる後輪に制動力を与える。
すると、前輪と後輪の舵角の関係は同位相となり、高速
度旋回時において、横加速度応答遅れを減少させること
ができる。以上によりあらゆる速度において、車両の旋
回時の過渡応答特性を向上させることができる。
次に第12図は所定時間毎に割り込み処理として実行さ
れる制御信号出力処理を表している。
この処理は、上記第5図のメインルーチンで選択され
た制御パターンに応じて左右後輪10RL,10RRのブレーキ
装置を駆動して、左右後輪に制動をかけるための処理
で、処理が開始されるとまずステップ400を実行し、フ
ラグF1がセットされているか否か,即ち現在車両旋回時
の制動制御実行指令が行なわれているか否かを判断す
る。そしてフラグF1がリセット状態であれば、ステップ
410に移行して、制動制御実行時にセットされる上述の
減圧指令フラグF2をリセットすると共に、ステップ420
に移行して制動制御実行時に実行される左右後輪位置の
路面摩擦係数μRL,μRRを初期化し、ステップ403に移行
する。
またステップ430では制動制御実行のための左右後輪1
0RL,10RRの制御量BL,BRを0に設定し、続くステップ44
0で各制御量BL,BRの加算値ΣBL,ΣBRを0に設定す
る。また続くステップ450では、制御実行信号Soの出力
を停止し、次ステップ460に移行して制御信号BL,BRの
出力を停止し、一旦処理を終了する。
一方上記ステップ400で制御実行フラグF1がセット状
態である旨判断された場合には、ステップ470に移行し
て、減圧指令フラグF2がセットされているか否かを判断
する。そして減圧指令フラグF2がセットされていない場
合には、上記ステップ270で選択した制御パターンに応
じて左右後輪10RL,10RRの制御量KRL,KRRを読み込み、
ステップ490に移行してその読み込んだ制御量に応じた
制御信号BL,BRをブレーキ制御装置18に出力する。また
ステップ470で減圧指令フラグF2がセットされていると
判断された場合、つまり制動制御によって後輪に制動ス
リップが発生している場合には、その制動スリップを抑
制するために予め設定されたブレーキ油圧の減圧制御量
(スリップ制御量)を読み込み、ステップ490に移行し
て、その制御量に応じた制御信号BL,BRをブレーキ制御
装置18に出力する。
尚ブレーキ制御装置18は、制御信号BL,BRに応じたデ
ューティ比により3位置弁50RL及び50RRを駆動制御する
ため、各油圧ブレーキ装置40RL及び40RRのブレーキ油圧
は、第6図(D)に示す如く、上記選択された制動制御
パターンに応じて増減され、左右後輪10RL及び10RRに夫
々制動トルクが加えられる。
次にステップ510では、その出力した制御量BL,BRを
現在の制御量加算値ΣBL,ΣBRに加算してその値を更
新することで、現在のブレーキ油圧を算出し、ステップ
520に移行する。
ステップ520では、その更新された制御量加算値ΣBL
が0になったか否か、即ち制動制御によって増減制御さ
れる左後輪10RLのブレーキ油圧が0になったか否かを判
断する。そしてΣBL≦0で、左後輪10RLのブレーキ油
圧が0になっていると判断されると、続くステップ530
に移行して、今度は上記更新された制御量加算値ΣBR
が0になったか否かによって右後輪10RRのブレーキ油圧
が0になったか否かを判断する。
そしてこのステップ530においてもΣBR≦0であると
判断されると、つまり第6図に示す如く、左右後輪のブ
レーキ油圧がともに0になった場合には、次ステップ54
0に移行して制御実行フラグF1をリセットし、処理を一
旦終了する。また上記ステップ520でΣBL>0であると
判断された場合、或はステップ530でΣBR>0であると
判断された場合には、そのまま処理を終了する。
以上のように構成された本実施例の旋回制御装置で
は、車両の走行状態に応じて車両旋回時の制動制御パタ
ーンが選択され、車両運転者の旋回要求によって車両が
スピンするような場合には旋回外輪となる後輪に制動ト
ルクが加えられ、旋回要求によって車両がスピンしない
場合には、その旋回要求に応じて旋回内輪となる後輪に
制動トルクが加えられる。このため車両運転者による旋
回要求によって車両がスピンするような場合には、車体
に働くヨーモーメントを減少してスピンの発生を抑制
し、逆に車両にスピンが発生しない場合には、旋回要求
に応じて車体に働くヨーモーメントを増加して旋回特性
を向上することができる。
また本実施例では、後輪に制動トルクを加えた場合に
そのスリップ状態を監視し、後輪に制動スリップが発生
した場合には強制的にブレーキ油圧を減圧してスリップ
の発生を抑制するように構成されている。このため車両
旋回時の制動制御によって後輪に制動スリップが発生す
ることはなく、安全性を確保することができる。
また更に本実施例では、左右後輪位置での路面摩擦係
数μRL,及びμRRを求め、この値を一つのパラメータと
して基準値ij及び制御量Kijを設定するので、車両が
雪道等の低μ路を走行している場合の旋回特性をも最適
に制御することができ、車両の操縦性及び安定性をより
向上することができる。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明の車両の旋回制御装置に
おいては、車両旋回時に、車両運転者の旋回要求である
操舵角速度に応じて、一方の駆動輪の制動トルクが他方
の駆動輪の制動トルクよりも大きくなるように制御し、
しかも、その制御実行中に駆動輪のスリップが検出され
ると、駆動輪に付与する制動トルクを減じるようにして
いる。このため、本発明によれば、車両旋回時に、車両
運転者の旋回要求に応じて、車体に働くヨーモーメント
を制御し、車両の操縦性を向上することができると共
に、その制御によって駆動輪に制動スリップが発生する
のを防止し、車両の走行安全性を確保することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を表すブロック図、第2図乃至第
12図は本発明の実施例を表し、第2図は旋回制御装置全
体の構成を表す概略構成図、第3図はブレーキ制御装置
の構成を表す油圧系統図、第4図はブレーキ制御装置に
よるブレーキ油圧の制御方法を説明する線図、第5図は
電子制御回路で繰り返し実行される旋回制御処理を表わ
すフローチャート、第6図は制御パターンの選択及びそ
の選択された制御パターンに応じて実行される制動制御
の動作を説明する線図、第7図は制御パターン設定用基
準値及び制御量の算出処理を表わすフローチャート、第
8図は車体速度補正値を算出するのに用いられるマップ
を表わす線図、第9図は車体加速度補正値を算出するの
に用いられるマップを表わす線図、第10図は操舵角補正
値を算出するのに用いられるマップを表わす線図、第11
図は路面摩擦係数補正値を算出するのに用いられるマッ
プを表わす線図、第12図は制御信号出力処理を表わす線
図、である。 M1……操舵角検出手段 M2……操舵角速度算出手段 M3,M4,10RL,10RR……後輪 M5……制動装置、M6……制御手段、M7……車輪スリップ
検出手段 10FL,10FR……前輪 12FL,12FR,12RL,12RR……車輪速度センサ 14……操舵角センサ、16……電子制御回路 18……ブレーキ制御装置 40RL,40RR……油圧ブレーキ装置

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステアリングの操舵角を検出する操舵角検
    出手段と、 該操舵角検出手段の検出結果に基づきステアリングの操
    舵角速度を算出する操舵角速度算出手段と、 車両の駆動輪に対して、夫々独立して制動トルクを発生
    する制動装置と、 前記駆動輪のスリップ状態を検出する車輪スリップ検出
    手段と、 前記操舵角速度算出手段の算出結果に応じて、車両の旋
    回時に、一方の駆動輪の制動トルクが他方の駆動輪の制
    動トルクよりも大きくなるように前記制動装置を制御す
    ると共に、該制御実行中に前記車輪スリップ検出手段に
    て前記駆動輪のスリップ状態が検出されると、前記駆動
    輪に付与する制動トルクを減じる制御手段と、 を備えたことを特徴とする車両の旋回制御装置。
  2. 【請求項2】車両の走行速度を検出する走行速度検出手
    段を備え、 前記制御手段が、 少なくとも前記ステアリングの操舵角と前記車両の走行
    速度に基づき、旋回時に車両がスピン発生限界近傍の状
    態であると判断されるときには、旋回外輪となる駆動輪
    の制動トルクを発生させ、車両が前記スピン発生限界近
    傍に達していないと判断されるときには、旋回内輪とな
    る駆動輪の制動トルクを発生させることを特徴とする請
    求項1記載の車両の旋回制御装置。
  3. 【請求項3】前記駆動輪と路面との路面摩擦係数を検出
    する路面摩擦係数検出手段と、 前記検出された路面摩擦係数に応じて、前記両駆動輪に
    付与する制動トルクを補正する補正手段と、 を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
    車両の旋回制御装置。
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