JP2009056949A - 車両の旋回時制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の旋回時において、旋回方向内側の車輪に対して制動力を速やかに付与すると共に、該制動力を運転手の意思に応じて増減させることにより車両の旋回半径の小径化に貢献できる車両の旋回時制御装置を提供する。
【解決手段】ECUは、ステアリングホールの操舵角Aが操舵角閾値以上である場合に、該操舵角Aと運転手がステアリングホイールを操舵した際の操舵速度SVに応じて液圧増加量BPを設定する(ステップS22)。そして、ECUは、旋回方向内側の後輪に対応するホイールシリンダ内のブレーキ液圧を、旋回時制動制御の開始前から液圧上昇量BP分だけ上昇させる旋回時制動制御を実行する。また、旋回時制動制御の開始前に旋回方向外側の後輪に対して制動力が付与されている場合、ECUは、旋回方向外側の後輪に対応するホイールシリンダ内のブレーキ液圧を降下させる(ステップS24)。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両の旋回時において旋回半径を小さくするための車両の旋回時制御装置に関する。
従来、この種の車両の旋回時制御装置として、例えば特許文献1に記載される車両の旋回時制御装置(以下、「第1従来旋回時制御装置」という。)が提案されている。この第1従来旋回時制御装置は、ステアリングホイールの操舵角を検出し、該検出結果に基づきステアリングホイールが最大操舵されたと判断した場合、車両の旋回方向内側の後輪(右方向に旋回している場合には右後輪)に対して制動力を付与する旋回時制動制御(「小回り制御」ともいう。)を実行するようにしている。なお、「最大操舵」とは、ステアリングホイールが一定方向(回転方向右側又は左側)に最大限まで操舵された状態のことをいう。
このように旋回時制動制御が実行された状態で旋回する車両では、旋回時に旋回時制動制御が実行されない車両に比して旋回半径が小さくなるため、小回りが効くことになる。そのため、この第1従来旋回時制御装置を搭載した一般乗用車(以下、「車両」という。)の運転手がステアリングホイールを最大操舵することにより旋回時制動制御が実行された場合には、車両が走行する道路の道幅が狭かったとしても該車両を反転させることが可能となっていた。
特許第3465394号公報(請求項1)
ところで、近時では、旋回時制動制御中に旋回方向内側の後輪に付与される制動力の大きさを運転手によるステアリングホイールの操作態様に応じて変更することにより、運転手の意志に応じた旋回を車両に実行させたいという要望がある。そこで、このような要望を解決する装置として、ステアリングホイールが最大操舵された状態でステアリングホイールに加わる操舵トルクが予め設定されたトルク閾値以上である場合に、該操舵トルクの大きさに応じた大きさの制動力を旋回方向内側の後輪に付与すべく旋回時制動制御を実行する旋回時制御装置(以下、「第2従来旋回時制御装置」という。)が提案されている。
しかしながら、第2従来旋回時制御装置を搭載した車両では、ステアリングホイールに加わる操舵トルクがトルク閾値以上になるまで旋回時制動制御が実行されない。すなわち、第2従来旋回時制御装置では、運転手によるステアリングホイールの操舵態様に応じた旋回時制動制御が実行可能である一方で、旋回時制動制御の開始タイミングが第1従来旋回時制御装置に比して遅れてしまうという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両の旋回時において、旋回方向内側の車輪に対して制動力を速やかに付与すると共に、該制動力を運転手の意思に応じて増減させることにより車両の旋回半径の小径化に貢献できる車両の旋回時制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、車両の旋回時制御装置にかかる請求項1に記載の発明は、車両(C)の進行方向に対する左右両側に車輪(FR,FL,RR,RL)がそれぞれ配置される車両(C)に搭載され、車両(C)の旋回時に旋回方向内側の車輪(RR,RL)に制動力を付与する旋回時制動制御を実行する車両の旋回時制御装置(15)であって、車両(C)のステアリング(16)の操舵角(A)を演算する操舵角演算手段(S11)と、前記ステアリング(16)が操舵される際の操舵速度(SV)を演算する操舵速度演算手段(S12)と、前記旋回時制動制御の実行時に前記旋回方向内側の車輪(RR,RL)に対する制動力の増加量(BP)を前記操舵角演算手段(S11)及び操舵速度演算手段(S12)によって演算された操舵角(A)及び操舵速度(SV)に応じて設定する制動力設定手段(S22)と、前記操舵角演算手段(S11)によって演算された操舵角(A)の絶対値が前記旋回時制動制御を実行するか否かの判断基準となる操舵角閾値(KA)以上である場合に、前記制動力設定手段(S22)によって設定された増加量(BP)に基づく制動力が前記旋回方向内側の車輪(RR,RL)に付与されるように前記旋回時制動制御を実行する制御手段(S24)とを備えたことを要旨とする。
上記構成によれば、車両の旋回時にステアリングの操舵角の絶対値が操舵角閾値以上になった場合には、例えば運転手によるステアリングの操舵に基づく操舵トルクの大きさなどに関係なく旋回時制動制御が実行される。しかも、旋回時制動制御の実行に基づく旋回方向内側の車輪に対する制動力の増加量は、ステアリングの操舵角及び運転手によるステアリングの操舵速度に応じて設定される。そのため、車両の旋回時において、旋回方向内側の車輪に対して制動力を速やかに付与すると共に、該制動力を運転手の意思に応じて増減させることにより車両の旋回半径の小径化に貢献できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両の旋回時制御装置において、前記制御手段(S24)は、車両(C)の旋回方向外側の車輪(RL,RR)に制動力が付与されている場合において、前記操舵角演算手段(S11)によって演算された操舵角(A)の絶対値が前記操舵角閾値(KA)以上であるときには、前記旋回方向外側の車輪(RL,RR)に対する制動力が減少するように前記旋回時制動制御を実行することを要旨とする。
上記構成によれば、ステアリングの操舵角の絶対値が操舵角閾値以上になった場合において、例えば運転手がブレーキ操作を行っていることに起因して旋回方向外側の車輪に制動力が付与されているときには、旋回方向外側の車輪に対する制動力が減少される。そのため、本発明の旋回時制動制御が実行された場合には、旋回方向内側の車輪に対する制動力が増加することと、旋回方向外側の後輪に対する制動力が減少することとによる相乗効果により、車両の旋回半径をより小さくできる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の車両の旋回時制御装置において、前記制御手段(S24)は、前記操舵角演算手段(S11)によって演算された操舵角(A)の絶対値が前記操舵角閾値(KA)以上である場合において、車両(C)がスピン傾向にあると判定したときには、前記旋回方向外側の車輪(RL,RR)に対する制動力の増加、及び、前記旋回方向内側の車輪(RR,RL)に対する制動力の減少のうち少なくとも一方を実行することを要旨とする。
上記構成によれば、車両の旋回時に旋回時制動制御が実行されることにより、車両がスピン傾向にあると判定された場合には、旋回方向外側の車輪に対する制動力の増加、及び旋回方向内側の車輪に対する制動力の減少のうち少なくとも一方が実行される。そのため、旋回方向内側の車輪と旋回方向外側の車輪との制動力差を小さくできる結果、旋回時における車両の挙動の安定化を図ることが可能になる。
請求項3に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の車両の旋回時制御装置において、前記旋回時制動制御の非実行状態である場合に、前記操舵速度演算手段(S12)によって演算された操舵速度(SV)が速いほど小さくなるように操舵角閾値(KA)を設定する閾値設定手段(15)をさらに備え、前記制御手段(S24)は、前記操舵角演算手段(S11)によって演算された操舵角(A)の絶対値が前記閾値設定手段(15)によって設定された操舵角閾値(KA)以上である場合に、前記旋回時制動制御を実行することを要旨とする。
上記構成によれば、旋回時制動制御が実行されていない状態での運転手によるステアリングの操舵速度が速い場合には、車両の旋回半径を小さくしたいという意志が運転手にあると判断され、操舵角閾値が小さな値に設定される。そのため、運転手によるステアリングの操舵速度が速い場合には、操舵速度が遅い場合に比して旋回時制動制御の開始タイミングが速くなるため、車両の旋回半径の小径化に貢献できる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の車両の旋回時制御装置において、前記制動力設定手段(S22)は、前記操舵角演算手段(S11)によって演算された操舵角(A)から前記旋回時制動制御の開始時の操舵角(As)を減算した減算値(Asub)が大きいほど多くなるように制動力の増加量(BP)を設定すると共に、前記操舵速度演算手段(S12)によって演算された操舵速度(SV)から前記旋回時制動制御の開始時の操舵速度(SVs)を減算した減算値(SVsub)が大きいほど多くなるように制動力の増加量(BP)を設定することを要旨とする。
上記構成によれば、旋回時制動制御に基づく旋回方向内側の車輪に対する制動力の増加量は、旋回時制動制御が開始されてからの操舵角の増加量が大きいほど多くなるように設定される一方、旋回時制動制御が開始されてからの操舵角の減少量が大きいほど少なくなるように設定される。また、旋回時制動制御に基づく旋回方向内側の車輪に対する制動力の増加量は、旋回時制動制御が開始されてから操舵速度が速くなった場合には、旋回時制動制御の開始時点から速くなった分に対応して多くなるように設定される一方、旋回時制動制御が開始されてから操舵速度が遅くなった場合には、旋回時制動制御の開始時点から遅くなった分に対応して少なくなるように設定される。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図7に従って説明する。なお、以下における本明細書中の説明においては、車両の進行方向(前進方向)を前方(車両前方)として説明する。また、特に説明がない限り、以下の記載における左右方向は、車両進行方向における左右方向と一致するものとする。
図1に示すように、本実施形態における車両は、右前輪FR、左前輪FL、右後輪RR及び左後輪RLを有する自動四輪車両であって、運転手によるアクセルペダル11の踏込み操作に基づいた駆動力が駆動輪(例えば後輪RR,RL)に伝達されることにより走行するようになっている。この車両には、前輪FR,FLを転舵輪(操舵輪)として転舵させるための転舵機構12と、各車輪FL,FR,RL,RRに制動力を付与するための制動力付与機構13とが設けられている。また、車両には、上記各機構12,13を車両の走行状態に応じて適宜に制御するための旋回時制御装置としての電子制御装置(以下、「ECU」という。)15が設けられている。
転舵機構12には、ステアリングホイール16と、ステアリングホイール16が固定されたステアリングシャフト17と、ステアリングシャフト17に連結された転舵アクチュエータ18とが設けられている。また、転舵機構12には、転舵アクチュエータ18により車両の左右方向に移動自在なタイロッドと、タイロッドの移動により前輪FL,FRを転舵させるリンクとを含んだリンク機構部19とが設けられている。さらに、転舵機構12には、ステアリングホイール16の操舵角を検出するための操舵角センサSE1が設けられ、操舵角センサSE1からは、ステアリングホイール16の操舵状況に応じた信号がECU15に出力されるようになっている。
次に、制動力付与機構13について図1及び図2に基づき以下説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態の制動力付与機構13は、マスタシリンダ20及びブースタ21を有する液圧発生装置22と、2つの液圧回路23,24を有する液圧制御装置(図2では二点鎖線で示す。)25とを備えている。この第1液圧回路23には、左前輪FLに制動力を付与するためのホイールシリンダ26bと、右後輪RRに制動力を付与するためのホイールシリンダ26cとが接続されている。また、第2液圧回路24には、右前輪FRに制動力を付与するためのホイールシリンダ26aと、左後輪RLに制動力を付与するためのホイールシリンダ26dとが接続されている。これら各ホールシリンダ26a〜26dは、それぞれの内部に発生したブレーキ液圧に対応した制動力を車輪FR,FL,RR,RLにそれぞれ付与するようになっている。
液圧発生装置22には、ブレーキペダル27が設けられ、運転手によるブレーキペダル27の踏込み操作(即ち、ブレーキ操作)に基づいて液圧発生装置22のマスタシリンダ20及びブースタ21が駆動するようになっている。また、マスタシリンダ20には、各液圧回路23,24がそれぞれ接続されている。さらに、液圧発生装置22には、ECU15に電気的に接続されたブレーキスイッチSW1が設けられ、該ブレーキスイッチSW1からは、ブレーキペダル27の操作状況に応じた信号がECU15に出力されている。
液圧制御装置25において、第1液圧回路23上には、各ホイールシリンダ26b,26c内から流出したブレーキ液を一時貯留するためのリザーバ28と、モータMの回転に基づき駆動するポンプ29とが設けられている。このポンプ29は、リザーバ28内のブレーキ液を第1液圧回路23内におけるマスタシリンダ20側に吐出させる場合、及び運転手によるブレーキ操作に関係なくホイールシリンダ26b,26c内のブレーキ液圧を上昇させる場合などに駆動するようになっている。また、第1液圧回路23には、ホイールシリンダ26bに接続される左前輪用経路30と、ホイールシリンダ26cに接続される右後輪用経路31とが形成されている。これら各経路30,31上において、ホイールシリンダ26b,26cよりもマスタシリンダ20側には常開型の電磁弁32,33が設けられると共に、ホイールシリンダ26b,26cよりもリザーバ28側には常閉型の電磁弁34,35が設けられている。
また、第1液圧回路23において各経路30,31に分岐された部位よりもマスタシリンダ20側には、常開型の比例電磁弁36と、該比例電磁弁36と並列関係をなすリリーフ弁37とが設けられ、これら比例電磁弁36及びリリーフ弁37により比例差圧弁38が構成されている。この比例差圧弁38は、比例差圧弁38よりもマスタシリンダ20側とホイールシリンダ26b,26c側とで液圧差(ブレーキ液圧の差)を発生させる際に駆動するようになっている。この液圧差の最大値は、リリーフ弁37を構成するばね37aの付勢力に基づく値となる。また、第1液圧回路23には、リザーバ28とポンプ29との間からマスタシリンダ20側に向けて分岐された分岐液圧路39が形成され、この分岐液圧路39上には常閉型の電磁弁40が接続されている。
上述した各電磁弁32〜36,40のうち常開型の各電磁弁32,33,36は、それぞれのソレノイドコイルが通電されることにより閉じ動作するようになっている。一方、常閉型の各電磁弁34,35,40は、それぞれのソレノイドコイルが通電されることにより開き動作するようになっている。そして、これら各電磁弁32〜36,40の開閉動作及びポンプ29の駆動(即ち、モータMの回転)が個別に制御されることにより、各ホイールシリンダ26b,26c内のブレーキ液圧が、上昇したり、保持されたり、降下したりするようになっている。なお、第2液圧回路24上における構成は、第1液圧回路23と同一構成であるため、本明細書及び図面では、その記載を省略するものとする。
次に、本実施形態のECU15について図1に基づき以下説明する。
ECU15は、入力側インターフェース(図示略)と、出力側インターフェース(図示略)と、CPU50、ROM51及びRAM52などを備えたデジタルコンピュータと、各装置を駆動させるための駆動回路とを主体として構成されている。ECU15の入力側インターフェースには、上記ブレーキスイッチSW1、操舵角センサSE1、及びアクセルペダル11の開度を検出するためのアクセル開度センサSE2が電気的に接続されている。また、入力側インターフェースには、各車輪FR,FL,RR,RLの車輪速度を検出するための車輪速度センサSE3,SE4,SE5,SE6、及び車両のヨーレート(Yaw Rate)を検出するためのヨーレートセンサSE7が接続されている。なお、操舵角センサSE1及びヨーレートセンサSE7は、ステアリングホイール16が回転方向右側に操舵された場合にはECU15が正の値を示すような信号を出力する一方、回転方向左側に操舵された場合にはECU15が負の値を示すような信号を出力するようにそれぞれ設定されている。
ECU15の出力側インターフェースには、ポンプ29を駆動させるためのモータM及び各電磁弁32〜36,40が電気的に接続されている。そして、ECU15は、上記ブレーキスイッチSW1及び各種センサSE1〜SE7からの各種入力信号に基づき、モータM及び各電磁弁32〜36,40の駆動を個別に制御するようになっている。
デジタルコンピュータにおいて、ROM51には、モータM及び各電磁弁32〜36,40を個別に制御するための各種の制御プログラム(後述する旋回時制動制御実行判定処理等)、各種マップ(図3及び図4にて詳述するマップ)及び各種閾値(後述する車体速度閾値、操舵角閾値、ヨーレート閾値等)などが記憶されている。また、RAM52には、車両の駆動中に適宜書き換えられる各種の情報(後述する推定車体速度、ステアリングホイールの操舵角、操舵速度、ヨーレート、制御開始時操舵角、液圧上昇量、制御実行フラグ等)などが記憶されるようになっている。
次に、ROM51に記憶されるマップについて図3及び図4に基づき説明する。
図3に示すマップは、後述する旋回時制動制御の実行に基づき旋回方向内側の後輪に対応するホイールシリンダ内のブレーキ液圧の上昇量(以下、「液圧上昇量」という。)を補正するためのマップである。同図に示すマップは、旋回時制動制御中におけるステアリングホイール16の操舵角Aから旋回時制動制御の開始時におけるステアリングホイール16の操舵角(以下、「制御開始時操舵角」という。)Asを減算した減算値Asubと第1ゲインG1との関係を示している。具体的には、減算値Asubが第1誤差許容値ΔA1以下であって且つ第2誤差許容値ΔA2(=−ΔA1)以上である場合、第1ゲインG1は、「1」に設定される。また、減算値Asubが第1誤差許容値ΔA1よりも大きい場合、第1ゲインG1は、減算値Asubが大きいほど大きな値に設定される。一方、減算値Asubが第2誤差許容値ΔA2よりも小さい場合、第1ゲインG1は、減算値Asubが小さいほど小さな値(但し、最小値は「0(零)」である。)に設定される。
図4に示すマップは、後述する旋回時制動制御の実行に基づき旋回方向内側の後輪に対応するホイールシリンダ内のブレーキ液圧の液圧上昇量を補正するためのマップである。同図に示すマップは、旋回時制動制御中におけるステアリングホイール16の操舵速度SVから旋回時制動制御の開始時におけるステアリングホイール16の操舵速度(以下、「制御開始時操舵速度」という。)SVsを減算した減算値SVsubと第2ゲインG2との関係を示している。具体的には、減算値SVsubが第1誤差許容値ΔSV1以下であって且つ第2誤差許容値ΔSV2(=−ΔSV1)以上である場合、第2ゲインG2は、「1」に設定される。また、減算値SVsubが第1誤差許容値ΔSV1よりも大きい場合、第2ゲインG2は、減算値SVsubが大きいほど大きな値に設定される。一方、減算値SVsubが第2誤差許容値ΔSV2よりも小さい場合、第2ゲインG2は、減算値SVsubが小さいほど小さな値(但し、最小値は「0(零)」である。)に設定される。
次に、本実施形態のECU15が実行する各制御処理のうち旋回時制動制御実行判定処理ルーチンについて図5に示すフローチャートに基づき以下説明する。
さて、ECU15は、所定周期毎(例えば「0.01秒」毎)に旋回時制動制御実行判定処理ルーチンを実行する。そして、この旋回時制動制御実行判定処理ルーチンにおいて、ECU15は、各車輪速度センサSE3〜SE6からの各入力信号に基づき各車輪FR,FL,RR,RLの車輪速度をそれぞれ演算し、該各演算結果に基づき車両の推定車体速度VSを演算する(ステップS10)。続いて、ECU15は、操舵角センサSE1からの入力信号に基づきステアリングホイール16の操舵角Aを演算する(ステップS11)。この点で、本実施形態では、ECU15が、操舵角演算手段としても機能する。そして、ECU15は、ステップS11にて演算した操舵角Aを微分することにより、運転手がステアリングホイール16を操舵した際の操舵速度SVを演算する(ステップS12)。この点で、本実施形態では、ECU15が、操舵速度演算手段としても機能する。
続いて、ECU15は、ヨーレートセンサSE7からの入力信号に基づき車両のヨーレートYRを演算する(ステップS13)。そして、ECU15は、ブレーキスイッチSW1が「オン」にセットされているか否かを判定する(ステップS14)。この判定結果が肯定判定(SW1=「オン」)である場合、ECU15は、ブレーキ操作中であると判断し、その処理を後述するステップS16に移行する。一方、ステップS14が否定判定(SW1=「オフ」)である場合、ECU15は、ブレーキ操作されていないと判断し、アクセル開度センサSE2からの入力信号に基づきアクセルペダルが操作されているか否かを判定する(ステップS15)。この判定結果が否定判定である場合、ECU15は、旋回時制動制御実行判定処理ルーチンを一旦終了する。一方、ステップS15の判定結果が肯定判定である場合、ECU15は、その処理を次のステップS16に移行する。
ステップS16において、ECU15は、ステップS10にて演算した推定車体速度VSが予め設定された車体速度閾値KVS(例えば「10km/h」(時速10キロメータ))以下であるか否かを判定する。この判定結果が否定判定(VS>KVS)である場合、ECU15は、その処理を後述するステップS26に移行する。一方、ステップS16の判定結果が肯定判定(VS≦KVS)である場合、ECU15は、ステップS11にて演算した操舵角Aが予め設定された操舵角閾値KA以上であるか否かを判定する(ステップS17)。この操舵角閾値KAは、車両の旋回時における旋回半径が小さくなるように運転手がステアリングホイール16を操舵したか否かを判断するための値(例えば「300°」)であって、実験やシミュレーションなどによって予め設定される。なお、本実施形態では、操舵角閾値KAを、ステアリングホイール16が最大操舵された場合の操舵角(例えば「360°」)よりも小さな値に設定することが望ましい。
ステップS17の判定結果が否定判定(Aの絶対値<KA)である場合、ECU15は、その処理を後述するステップS26に移行する。一方、ステップS17の判定結果が肯定判定(Aの絶対値≧KA)である場合、ECU15は、制御実行フラグFLG1が「0(零)」にセットされているか否かを判定する(ステップS18)。この制御実行フラグFLG1は、後述する旋回時制動制御が未実行である場合には「0(零)」にセットされる一方で、実行中には「1」にセットされるフラグである。ステップS18の判定結果が肯定判定(FLG1=「0」)である場合、ECU15は、ステップS11にて演算した操舵角Aを制御開始時操舵角Asに設定し(ステップS19)、ステップS12にて演算した操舵速度SVを制御開始時操舵速度SVsに設定する(ステップS20)。続いて、ECU15は、制御実行フラグFLG1に「1」をセットし(ステップS21)、その処理を次のステップS22に移行する。一方、ステップS18の判定結果が否定判定(FLG1=「1」)である場合、ECU15は、ステップS19〜S21の各処理を実行せずに次のステップS22に移行する。
ステップS22において、ECU15は、図3に示すマップに基づき、ステップS11にて演算した操舵角A及びステップS19にて設定した制御開始時操舵角Asに対応した第1ゲインG1を設定する。また、ECU15は、図4に示すマップに基づき、ステップS12にて演算した操舵速度SV及びステップS20にて設定した制御開始時操舵速度SVsに対応した第2ゲインG2を設定する。そして、ECU15は、予め設定された基準液圧BPbaseに各ゲインG1,G2をそれぞれ乗算することにより、制動力の増加量と対応関係にある液圧上昇量BPを設定する。この点で、本実施形態では、ECU15が、制動力設定手段としても機能する。
続いて、ECU15は、ステップS13にて演算したヨーレートYRの絶対値が予め設定されたヨーレート閾値KYR以上であるか否かを判定する(ステップS23)。このヨーレート閾値KYRは、車両旋回時において車両がスピン傾向(車両の挙動が不安定)であるか否かを判断するための値であって、実験やシミュレーションなどによって予め設定される。ステップS23の判定結果が否定判定(YRの絶対値<KYR)であると判定し、ECU15は、旋回方向内側の後輪(例えば右後輪RR)に対応するホイールシリンダ(例えばホイールシリンダ26c)内のブレーキ液圧を、制御実行フラグFLG1が「1」になる前からステップS22にて設定した液圧上昇量BPだけ上昇させると共に、旋回方向外側の後輪(例えば左後輪RL)に対応するホイールシリンダ(例えばホイールシリンダ26d)内のブレーキ液圧を降下させるべく制動力付与機構13の駆動を制御する(ステップS24)。すなわち、ECU15は、旋回方向内側の後輪に対する制動力を上記液圧上昇量BPに基づいて増加させると共に、旋回方向外側の後輪(例えば左後輪RL)に対する制動力を減少させる旋回時制動制御を実行する。この点で、本実施形態では、ECU15が、制御手段としても機能する。その後、ECU15は、旋回時制動制御実行判定処理ルーチンを一旦終了する。
ここで、旋回時制動制御の一例として、車両が右方向に旋回する際の旋回時制動制御について以下説明する。なお、運転手によるブレーキ操作や車両のトラクションコントロールによって旋回方向外側の後輪(左後輪RL)にも制動力が付与されているものとする。
さて、旋回時制動制御が開始された場合、ECU15は、第1液圧回路23側において、比例電磁弁36を閉じ状態にすると共に、分岐液圧路39上の電磁弁40を開き状態にし、さらに、左前輪用経路30上の常開型の電磁弁32を閉じ状態にする。また、ECU15は、第2液圧回路24側において、第1液圧回路23の比例電磁弁36に相当する比例電磁弁を閉じ状態にすると共に電磁弁40に相当する電磁弁の閉じ状態を維持する。さらに、ECU15は、右前輪用経路上の常開型の電磁弁(図示略)を閉じ状態にすると共に、左後輪用経路上の常閉型の電磁弁(図示略)を開き状態にする。
この状態で、ECU15は、モータMを回転させることによりポンプ29を駆動させる。すると、右後輪RR用のホイールシリンダ26c内にはマスタシリンダ20側から分岐液圧路39を介してブレーキ液が流入することになり、ホイールシリンダ26c内のブレーキ液圧が上昇する。そして、旋回時制動制御の開始時に比してホイールシリンダ26c内のブレーキ液圧が液圧上昇量BPだけ上昇した場合、ECU15は、電磁弁33を閉じ状態にしてホイールシリンダ26c内のブレーキ液圧を保持する。その一方で、左後輪RL用のホイールシリンダ26d内のブレーキ液が、第2液圧回路24上のポンプ(図示略)の駆動により、第2液圧回路24上のリザーバ内に流入する結果、ホイールシリンダ26d内のブレーキ液圧は、降下する。なお、前輪FR,RL用のホイールシリンダ26a,26b内のブレーキ液圧は、旋回時制動制御開始直前の液圧にそれぞれ保持される。
また、旋回時制動制御の開始直前において旋回方向外側の後輪に対して制動力が付与されていない場合、ECU15は、旋回方向外側の後輪に対する制動力が旋回時制動制御開始直前の液圧に保持されるように制動力付与機構13の駆動を制御する。
図5に示すフローチャートに戻り、ステップS23の判定結果が肯定判定(YRの絶対値≧KYR)である場合、ECU15は、旋回方向内側の後輪に対応するホイールシリンダ内のブレーキ液圧を降下させると共に、旋回方向外側の後輪に対応するホイールシリンダ内のブレーキ液圧を上昇させるべく制動力付与機構13の駆動を制御する(ステップS25)。その結果、旋回方向内側の後輪に対する制動力が減少すると共に、旋回方向外側の後輪に対する制動力が増加する。その後、ECU15は、旋回時制動制御実行判定処理ルーチンを一旦終了する。
ステップS26において、ECU15は、制動力付与機構13の駆動を停止させることにより、旋回時制動制御の実行を終了する。すると、運転手がブレーキ操作を実行していない場合には、旋回方向内側の後輪に対応するホイールシリンダ内のブレーキ液圧が降下する。その結果、各車輪FR,FL,RR,RLに対する制動力がそれぞれ解消させる。その一方、運転手がブレーキ操作している場合には、その操作量に応じた制動力が各車輪FR,FL,RR,RLにそれぞれ付与されることになる。その後、ECU15は、制御実行フラグFLG1を「0(零)」にリセットし(ステップS27)、旋回時制動制御実行判定処理ルーチンを一旦終了する。
次に、本実施形態の車両が右方向に旋回する際の作用について図5に基づき以下説明する。なお、車両の旋回中にはアクセルペダル11が踏込み操作されているものとする。
さて、図5に示すように、車両Cの旋回中に旋回時制動制御が実行されると、旋回方向内側の後輪である右後輪RRに対する制動力は、運転手によるステアリングホイール16の操舵態様(操舵角Aや操舵速度SV)に応じた液圧上昇量BPに対応した分だけ増加する。このように旋回時制動制御が実行された状態で操舵角Aがさらに大きくなると共に操舵速度SVが速くなるように運転手がステアリングホイール16を操舵すると、その操舵態様に応じて液圧上昇量BPが徐々に大きくなる。すなわち、車両Cをより小回りさせたいという意志を持った運転手によるステアリングホイール16の操舵によって、右後輪RRに対する制動力が、液圧上昇量BPの上昇に伴い徐々に増加する。その結果、本実施形態では、右後輪RRに対する制動力が一定である従来の場合に比して、右後輪RRが横滑りしやすい状態になる。
そのため、本実施形態の車両Cでは、右後輪(旋回方向内側の後輪)RRに対する制動力が一定である従来の場合の車両(以下、「従来車両」という。)C1に比して、ステアリングホイール16の操舵角Aが大きくなるに連れて右後輪RRに対する制動力が増加する分だけ、旋回半径が徐々に小さくなる。すなわち、本実施形態の車両Cの走行軌跡Tr1と、従来車両C1の走行軌跡Tr2との差は、徐々に広くなっていく。
したがって、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)車両Cの旋回時にステアリングホイール16の操舵角Aの絶対値が操舵角閾値KA以上になった場合には、例えば運転手によるステアリングホイール16の操舵に基づく操舵トルクの大きさなどに関係なく旋回時制動制御が実行される。しかも、この際に旋回方向内側の車輪(例えば右後輪RR)に付与される制動力は、ステアリングホイール16の操舵角A及び運転手によるステアリングホイール16の操舵速度SVに応じて増減する。そのため、車両Cの旋回時において、旋回方向内側の後輪に対して制動力を速やかに付与すると共に、該制動力を運転手の意思に応じて増減させることにより車両Cの旋回半径の小径化に貢献できる。
(2)ステアリングホイール16の操舵角Aの絶対値が操舵角閾値KA以上になった場合において、例えば運転手がブレーキ操作を行っていることに起因して旋回方向外側の後輪(例えば左後輪RL)に制動力が付与されているときには、旋回方向外側の後輪に対する制動力が減少される。そのため、本実施形態の旋回時制動制御が実行された場合には、旋回方向内側の後輪(例えば右後輪RR)に制動力が付与されることと、旋回方向外側の後輪に対する制動力が減少することとによる相乗効果により、車両Cの旋回半径をより小さくできる。
(3)車両Cの旋回時に旋回時制動制御が実行されることにより、車両Cがスピン傾向にあると判定された場合には、旋回方向外側の後輪(左後輪RR)に対する制動力を増加させると共に旋回方向内側の後輪(右後輪RR)に対する制動力を減少させる。そのため、旋回方向内側の後輪と旋回方向外側の後輪との制動力差を小さくできる結果、旋回時における車両の挙動の安定化を図ることができる。
(4)旋回方向内側の後輪(例えば右後輪RR)に対する液圧上昇量BPは、減算値Asubが大きいほど多くなるように設定される一方、減算値Asubが小さいほど少なくなるように設定される。また、旋回方向内側の後輪に対する液圧上昇量BPは、減算値SVsubが大きいほど多くなるように設定される一方、減算値SVsubが小さいほど少なくなるように設定される。そのため、運転手は、運転手自身の意志をステアリングホイール16の操舵態様に反映させることにより、車両Cの旋回時における旋回半径を調節することができる。
(5)旋回時制動制御中に運転手によるブレーキ操作及びアクセル操作が共に実行されていない場合には、旋回時内側の後輪(例えば右後輪RR)及び旋回時外側の後輪(例えば左後輪RL)に対する制動力を維持させる。そのため、運転手は、ブレーキ操作及びアクセル操作を共に非実行とすることにより、旋回時内側の後輪及び旋回時外側の後輪に対する制動力が変更されることを規制できる。
なお、実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・実施形態において、車両Cが左方向に旋回する際に旋回時制動制御を実行する場合には、左後輪RLに対応するホイールシリンダ26d内のブレーキ液圧を液圧上昇量BPだけ上昇するように制動力付与機構13が駆動することになる。
・実施形態において、ブレーキ操作やアクセル操作が実行されていない場合には、旋回時制動制御の実行を規制するようにしてもよい。
・実施形態において、操舵角閾値KAを、旋回時制動制御が非実施状態である場合における運転手によるステアリングホイール16の操舵に基づく操舵速度SVが速いほど小さくなるように設定してもよい。この場合、ROM51には、図8に示すマップを予め設定記憶させることが望ましい。この場合、ECU15が、閾値設定手段として機能する。
このように構成すると、旋回時制動制御が実行されていない状態での運転手によるステアリングホイール16の操舵速度SVが速い場合には、車両Cの旋回半径を小さくしたいという意志が運転手にあると判断し、操舵角閾値KAを小さな値に設定できる。そのため、運転手によるステアリングホイール16の操舵速度SVが速い場合には、操舵速度SVが遅い場合に比して旋回時制動制御の開始タイミングが速くなるため、車両Cの旋回半径の小半径化に貢献できる。
・実施形態において、ステップS16の判定処理を実行しなくてもよい。この場合、車両Cの推定車体速度VSに関係なく、ステアリングホイール16の操舵角Aの絶対値が操舵角閾値KA以上になった場合に、旋回時制動制御が実行されることになる。
・実施形態において、ステップS23の判定処理を実行しなくてもよい。すなわち、ステップS23の処理に続いてステップS24の処理を実行するようにしてもよい。
・実施形態において、旋回時制動制御の実行によって旋回方向外側の後輪に対する制動力は、旋回時制動制御の実行直前の大きさに維持するようにしてもよい。
・実施形態において、操舵角閾値KAは、最大舵角よりも小さな値であれば、任意の値(例えば「300°」)であってもよい。
・実施形態において、液圧上昇量BPを、基準液圧BPbaseに、その時点の操舵角Aと制御開始時操舵角Asとに基づいた第1補正量、及び、その時点の操舵速度SVと制御開始時操舵速度SVsとに基づいた第2補正量をそれぞれ加算することにより設定するようにしてもよい。
・実施形態において、液圧上昇量BPは、その時点の操舵角A、制御開始時操舵角As、その時点の操舵速度SV及び制御開始時操舵速度SVsとの関係式に基づき設定するようにしてもよい。
・実施形態において、旋回時制動制御を実行する場合に、車両Cの旋回方向内側の前輪にも制動力を付与するようにしてもよい。また、車両Cの旋回方向内側の後輪に制動力を付与せずに、旋回方向内側の前輪にのみ制動力を付与するようにしてもよい。
・実施形態において、旋回方向外側の前輪に制動力が付与された状態で旋回時制動制御の実行が開始された場合には、旋回方向外側の前輪に対する制動力を減少させるようにしてもよい。
・実施形態において、車両Cが後進する場合であっても、旋回時制動制御を実行するようにしてもよい。例えば、車両Cが左方に旋回する場合には、左前輪FLに制動力が付与されるように制動力付与機構13が駆動することになる。
本実施形態の旋回時制御装置が搭載された車両のブロック図。 本実施形態における制動力付与機構の一部を示すブロック図。 操舵角から制御開始時点制御角度を減算した減算値と第1ゲインとの関係を示したマップ。 操舵速度から制御開始時点制御速度を減算した減算値と第2ゲインとの関係を示したマップ。 旋回時制動制御実行判定処理ルーチンを示すフローチャート(前半部分)。 旋回時制動制御実行判定処理ルーチンを示すフローチャート(後半部分)。 本実施形態の旋回時制動制御が実行される車両の走行軌跡と、旋回方向内側の後輪に対する制動力が一定である従来の旋回時制動制御が実行される車両の走行軌跡とを比較する模式図。 操舵速度と操舵角閾値との関係を示すマップ。
符号の説明
15…旋回時制御装置、操舵角演算手段、操舵速度演算手段、制動力設定手段、制御手段、閾値設定手段としてのECU、16…ステアリングホイール、A…操舵角、As…制御開始時操舵角、Asub,SVsub…減算値、C…車両、BP…制動力の増加量としての液圧上昇量、FR,FL,RR,RL…車輪、KA…操舵角閾値、SV…操舵速度、SVs…制御開始時操舵速度。

Claims (5)

  1. 車両(C)の進行方向に対する左右両側に車輪(FR,FL,RR,RL)がそれぞれ配置される車両(C)に搭載され、車両(C)の旋回時に旋回方向内側の車輪(RR,RL)に制動力を付与する旋回時制動制御を実行する車両の旋回時制御装置(15)であって、
    車両(C)のステアリング(16)の操舵角(A)を演算する操舵角演算手段(S11)と、
    前記ステアリング(16)が操舵される際の操舵速度(SV)を演算する操舵速度演算手段(S12)と、
    前記旋回時制動制御の実行時に前記旋回方向内側の車輪(RR,RL)に対する制動力の増加量(BP)を前記操舵角演算手段(S11)及び操舵速度演算手段(S12)によって演算された操舵角(A)及び操舵速度(SV)に応じて設定する制動力設定手段(S22)と、
    前記操舵角演算手段(S11)によって演算された操舵角(A)の絶対値が前記旋回時制動制御を実行するか否かの判断基準となる操舵角閾値(KA)以上である場合に、前記制動力設定手段(S22)によって設定された増加量(BP)に基づく制動力が前記旋回方向内側の車輪(RR,RL)に付与されるように前記旋回時制動制御を実行する制御手段(S24)と
    を備えた車両の旋回時制御装置。
  2. 前記制御手段(S24)は、車両(C)の旋回方向外側の車輪(RL,RR)に制動力が付与されている場合において、前記操舵角演算手段(S11)によって演算された操舵角(A)の絶対値が前記操舵角閾値(KA)以上であるときには、前記旋回方向外側の車輪(RL,RR)に対する制動力が減少するように前記旋回時制動制御を実行する請求項1に記載の車両の旋回時制御装置。
  3. 前記制御手段(S24)は、前記操舵角演算手段(S11)によって演算された操舵角(A)の絶対値が前記操舵角閾値(KA)以上である場合において、車両(C)がスピン傾向にあると判定したときには、前記旋回方向外側の車輪(RL,RR)に対する制動力の増加、及び、前記旋回方向内側の車輪(RR,RL)に対する制動力の減少のうち少なくとも一方を実行する請求項1又は請求項2に記載の車両の旋回時制御装置。
  4. 前記旋回時制動制御の非実行状態である場合に、前記操舵速度演算手段(S12)によって演算された操舵速度(SV)が速いほど小さくなるように操舵角閾値(KA)を設定する閾値設定手段(15)をさらに備え、
    前記制御手段(S24)は、前記操舵角演算手段(S11)によって演算された操舵角(A)の絶対値が前記閾値設定手段(15)によって設定された操舵角閾値(KA)以上である場合に、前記旋回時制動制御を実行する請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の車両の旋回時制御装置。
  5. 前記制動力設定手段(S22)は、前記操舵角演算手段(S11)によって演算された操舵角(A)から前記旋回時制動制御の開始時の操舵角(As)を減算した減算値(Asub)が大きいほど多くなるように制動力の増加量(BP)を設定すると共に、前記操舵速度演算手段(S12)によって演算された操舵速度(SV)から前記旋回時制動制御の開始時の操舵速度(SVs)を減算した減算値(SVsub)が大きいほど多くなるように制動力の増加量(BP)を設定する請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の車両の旋回時制御装置。
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