JPH10273030A - 車両の姿勢制御装置 - Google Patents

車両の姿勢制御装置

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JPH10273030A
JPH10273030A JP8135897A JP8135897A JPH10273030A JP H10273030 A JPH10273030 A JP H10273030A JP 8135897 A JP8135897 A JP 8135897A JP 8135897 A JP8135897 A JP 8135897A JP H10273030 A JPH10273030 A JP H10273030A
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JP
Japan
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vehicle
control
attitude control
steering
brake
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JP8135897A
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English (en)
Inventor
Tomomi Izumi
知示 和泉
Haruki Okazaki
晴樹 岡崎
Toshiaki Tsuyama
俊明 津山
Tetsuya Tatehata
哲也 立畑
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】姿勢制御と運転者の減速要求とを共に高い次元
で満足させるようにする。 【解決手段】車両の実際の姿勢状態が、所定の目標姿勢
状態、例えば目標ヨ−レイトあるいは目標横すべり角と
なるように、4つの車輪のうち一部の車輪に対するブレ
ーキが作動される。姿勢制御が行れているときにブレー
キペダルが踏み込み操作されたとき、操舵速度が大きい
ほど、制動優先として各車輪への制動力付与が大きくさ
れて車両の減速が十分になされ、この分姿勢制御の制御
度合が低下される。車速が大きいほど、また路面μが小
さいほど、車両減速の制御を優先することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の姿勢制御装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の車両では、各車輪に対する制動力
を個々独立して制御することにより車両の姿勢制御を行
うようにしたものが増加する傾向にある。すなわち、ハ
ンドル舵角や車速、車両に作用する実際の横加速度やヨ
−レイト等から、目標の姿勢状態を例えば目標ヨ−レイ
トや車体の目標横すべり角として与えて、実際のヨ−レ
イトが目標ヨ−レイトとなるように、あるいは実際の横
すべり角が目標横すべり角となるように、所定の車輪に
対して制動力を付与することが行われている(例えば特
開平2−151571号公報参照)。このような姿勢制
御は、車輪つまりタイアのグリップ力の限界内におい
て、アンダステアを防止したり、スピンを防止すること
ができ、今後の車両の安全技術の一種として注目されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した姿
勢制御は、一部の車輪に対して制動力を付与することに
よって車両にヨ−モ−メントを与える機能を果たすもの
で、車両を制動させるという機能とは直接には関係のな
いものとなる。この一方、運転者によっては、姿勢制御
中にブレーキペダルを踏み込み操作して、車両を制動さ
せようとする場合がある。このようなとき、姿勢制御の
要求と車両の制動要求とのいずれを優先した制御とする
かが問題となり、この点において何等かの対策が望まれ
ることになる。すなわち、姿勢制御を優先しようとすれ
ば車両の制動が十分得られないものとなり、逆に車両の
制動を優先しようとすれば姿勢制御が十分行われないも
のとなってしまう。
【0004】本発明は以上のような事情を勘案してなさ
れたもので、その目的は、姿勢制御と車両制動とを共に
高い次元で満足し得るようにした車両の姿勢制御装置を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明にあっては、その解決手法として次のように
してある。すなわち、各車輪に対する制動力を個々独立
して制御することにより車両の姿勢制御を行うようにし
た車両の姿勢制御装置において、姿勢制御を行っている
ときに、操舵速度が大きいときは操舵速度小さいときに
比して、姿勢制御の度合を低下させると共に車両制動の
制御割合が大きくされるようにしてある。前記各解決手
法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲におけ
る請求項2以下に記載のとおりである。
【0006】
【発明の効果】請求項1によれば、車両の姿勢コントロ
−ルが運転者自身の支配化に十分あるか否かを操舵速度
の大きさでみて、つまり操舵速度が大きいほど運転者自
身による車両の姿勢コントロ−ルがうまくなされていな
いときであると判断して、操舵速度が大きいときは操舵
速度が小さいときに比して車両の制動を優先させた制御
として、姿勢制御と車両制動とを共に高い次元で満足さ
せることができる。つまり、運転者によるブレーキの踏
み込み力が同じであっても、操舵速度が小さいときは、
運転者自身による車両の姿勢コントロ−ルに十分余裕が
あるときであるとして、姿勢制御を優先した制御が行わ
れて車両の制動作用が小さいものとされ、逆に操舵速度
が大きいときは、運転者自身による車両の姿勢コントロ
−ルに余裕がないときであるとして、車両の制動作用が
大きいものとされて姿勢制御の度合が低下されたものと
なる。
【0007】請求項2によれば、車両の安定性や運転者
自身による車両コントロ−ルの余裕に大きな影響を与え
る車速に応じて、姿勢制御と車両制動との制御割合を変
更して、請求項1に対応した効果をより十分に発揮させ
る上で好ましいものとなる。請求項3によれば、車両の
安定性や運転者自身による車両コントロ−ルの余裕に大
きな影響を与える路面μに応じて、姿勢制御と車両制動
との制御割合を変更して、請求項1に対応した効果をよ
り十分に発揮させる上で好ましいものとなる。
【0008】請求項4によれば、旋回方向とは逆の方向
への操舵速度が大きいということは、旋回方向とは同じ
方向への操舵速度が大きい場合とは異なって、運転者に
よる車両の姿勢コントロ−ルが殆ど不可能な状態である
と判断することができ、このようなときに請求項1に対
応した効果を得ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1において、本発明にに係る車
両の姿勢制御装置(Stability Contro
l System:以下、単にSCSという)を適用し
た車両を示し、1は車体、2,2,…は前後4輪の車輪
21FR,21FL,21RR,21RLに個別に配設
された4組の液圧式のブレーキ、3はこれらの各ブレー
キ2に圧液を供給するための加圧ユニット、4はこの加
庄ユニット3から供給される圧液を上記各ブレーキ2に
分配供給するハイドロリック・ユニット(以下、単にH
Uという)であり、これらのブレーキ2,2,…、加庄
ユニット3及びHU4により制動手段が構成されてい
る。また、5は上記加圧ユニット3及びHU4を介して
上記各ブレーキ2の作動制御を行うSCSコントロー
ラ、6,6,…は上記各車輪21の回転速度を検出する
車輪速センサ、7は上記車体1に作用している左右方向
の加速度を検出する横Gセンサ、8は上記車体1に作用
しているヨ−レイトを検出するヨ−レイトセンサ、9は
ドライバの操舵角を検出する操舵量検出手段としての舵
角センサである。
【0010】なお、10はマスタシリング、11はエン
ジン、12はオートマチックトランスミッション、13
は上記エンジン11の回転数や吸人空気量等に応じて燃
料噴射量を調整するEGIコントローラである。
【0011】上記ブレーキ2,2,…は、図2に示すよ
うに、右側前輪21FRのブレーキ2と左側後輪21R
Lのブレーキ2とが第1液庄管路22aによりマスタシ
リンダ10に接続される一方、左側前輪21FLのブレ
ーキ2と右側後輪21RRのブレーキ2とが上記第1液
圧管路22aとは異なる第2液圧管路22bにより上記
マスタシリンダ10に接続されており、これにより、い
わゆるX配管タイプの互いに独立した2つのブレーキ系
統が構成されている。そして、ドライバによるブレーキ
ペダル14の踏み操作に応じて上記車輪21FR,21
RL,…に制動力が付与されるようになっている。
【0012】上記加庄ユニット3は、上記第1及び第2
液庄管路22a,22bにそれぞれ接続された液圧ポン
ブ31a、31bと、これらの液圧ポンプ31a,31
bと上記マスタシリング10とを断接可能なよう上記第
1及び第2液圧管路22a,22bにそれぞれ配設され
たカットバルプ32a,32bと、これらのカットバル
ブ32a,32bと上記マスタシリンダ10との間の液
庄を検出する液庄センサ33とを備えている。そして、
SCSコントローラ5からの指令に応じて上記カットバ
ルブ32a,32bが閉状態にされ、これにより、ドラ
イバによるブレーキ操作とは無関係に、上記液圧ポンプ
31a,31bから吐出される圧液がHU4を介してブ
レーキ2,2,…に供給されるように構成されている。
【0013】また、上記HU4は、図2に示すように、
第1液圧管路22a又は第2液庄管路22bを介して供
給される圧液により各ブレーキ2を加圧する加圧バルブ
41,41,…と、上記各ブレーキ2をリザーバタンク
42に接続して減圧する減圧バルブ43,43,…とを
備えている。そして、SCSコントローラ5からの指令
に応じて上記各加庄バルブ41及び各減圧バルブ43の
開度が増減変更調整されることにより、上記各ブレーキ
2に加わる液圧が増滅されて制動力が増減変更されるよ
うに構成されている。
【0014】上記SCSコントローラ5は、上記車輪速
センサ6,6,…、横Gセンサ7、ヨ−レイトセンサ8
及ぴ舵角センサ9からの入力信号に基づいて車両の旋回
姿勢を判定し、この判定桔果に応じて上記加圧ユニット
3及びHU4の作動制御を行う一方、液庄センサ33か
らの入力信号に基づいてドライバのブレーキ操作を検出
し、このブレーキ操作に対応して上記加圧ユニット3及
びHU4の作動制御を行うように構成されている。具体
的には、上記SCSコントローラ5は、図3に示すよう
に、状態量演算部51と、目標状態量演算部52と、ア
ンダステア判定手段としての制御介入判定部53と、制
御演算部54と、アンダステア度合い判定手段としての
アングステア度含い判定部55aと、車速限界判定手段
としての車速限界判定部55bと、姿勢変化判定手段と
しての姿勢変化判定部55cと、作動制御部56とを備
えている。
【0015】そして、このうちの状態量演算部51及び
目標状態量演算部52と、上記車輪速センサ6,6,
…、横Gセンサ7、ヨ−レイトセンサ8及び舵角センサ
9とにより車両状態検出手段が構成されており、特に、
上記状態量検出部51と車輪速センサ6,6,…とによ
り車速検出手段が構成され、また、制御演算部54及び
作動制御部56により姿勢制御手段が構成されている。
【0016】上記状態量演算部51は、上記車輪速セン
サ6,6,…、横Gセンサ7、ヨ−レイトセンサ8及ぴ
舵角センサ9からの入力信号に基づき、車両の走行方向
に対する旋回姿勢を表す車両状態量として、車体横滑り
角、車体速等を演算するように構成されており、また、
上記目標状態量演算部52は、同様に、ドライバの運転
操作に従う目標走行方向に収束する車両状態量に対応す
る目標状態量としての目標横滑り角、目標ヨ−レイト等
を演算するように構成されている。詳しくは、図4に示
すように、上記車輪速センサ6,6,…によって検出さ
れた各車輪速に基づいて車体速Vrefが演算され(C
1)、この車体速Vrefと、上記各車輪速と、上記横
Gセンサ7によって検出された横加速度と、上記ヨ−レ
イトセンサ8によって検出されたヨ−レイトγと、上記
舵角センサ9により検出された操舵角θHから演算され
た前輪舵角とに基づき車体横滑り角βが演算される(C
2)。
【0017】また、上記各車輪速と、車体速Vref
と、車体横滑り角βと、ヨ−レイトγと、前輪舵角とに
基づいて各タイヤ23のスリップ率及びスリップ角が演
算され(C3)、上記各車輪速と上記横加速度に基づい
て各車輪位置における垂直加重が演算され(C4)。こ
の垂直加重と上記スリップ率及ぴスリップ角とに基づい
て各タイア23の発揮し得る全グリップ力に対する現在
のグリップ力の割含である負荷率が演算される(C
5)。さらに、この負荷率と上記横加速度とに基づいて
路面とタイヤ23,23,…との間の路面摩擦係数が演
算され(C6)、この路面摩捺係数と車体速Vref
と、前輪舵角とに基づいて目標ヨ−レイトと目標横滑り
角とが演算される(C7)。
【0018】上記制御介人判定部53は、車体横滑り角
βの目標横滑り角に対する偏差量である車体横滑り角偏
差量と、ヨ−レイトγの目標ヨ−レイトに対する偏差量
であるヨ−レイト偏差量とを演算し、これら車体横滑り
角偏差量及びヨ−レイト偏差量に基づいてSCSの制御
介入判定を行うようになっている。
【0019】上記制御演算部54は、車体1の左右何れ
か一側に制動力を作用させることによりこの車体1の重
心位置回りにヨーモーメントを作用させて車両の姿勢制
御を行う姿勢制御部54aと、上記車体1の左右両側に
制動力を作用させて車両の減速制御を行う減速制御部5
4bと、ドリフトアウト抑制制御における第1判定変化
量を変更補正する補正演算部54cとを備えており、制
御介入判定部53の判定拮果に応じて、車両の旋回姿勢
がドライバの運転操作に従う目標走行方向に向かい収束
するよう各車輪21に付与する制動力を演算するように
なっている。
【0020】また、上記制御演算部54は、液庄センサ
33により検出されたブレーキ圧Pが大気圧P0よりも
大きくなった時、ドライバによるブレーキ操作を検知し
て一対のカットバルブ32a,32bの内の特定の一方
を開状態にさせることにより、マスタシリンダ10内の
圧液をドライバのブレーキ操作に応して第1又は第2液
圧管路22a,22bに流通可能にさせるようになって
いる。
【0021】上記アンダステア度含い判定部55aは、
ドリフトアウト抑制制御においてアングステア傾向が強
すぎる場含に車両の向きの変更が困錐と判定するように
なっており、上記車速限界判定部55bは、車体速が高
すぎる場含に車両の向きの変更が困難と判定するように
なっている。また、上記姿勢変化判定部55cは、その
ドリフトアウト抑制制御における姿勢制御による車南の
向きの変更の有無を判定するようになっている。そし
て、上記作動制御部56は、上記制御演算部54による
演算結果に応じてカットバルブ32a,32bや加圧バ
ルブ41,41…等を作動させるようになっている。
【0022】なお、上記SCSコントローラ5は、SC
Sの制御以外にも、車輪21FL,21FR,…のブレ
ーキロックを防止するためにこれら車輪21FL,21
FR,…に付与される制動力を制限するABS(Ant
i skid brakesystem)、及び、上記
車輪21FR,21FL,…の駆勤トルクを制限してス
リップを防止するTCS(Traction Cont
rol System)の制御を行うように構成されて
おり、その際、上記ABSの制御を最優先し、次いでS
CSの制御とTCSの制御とを所定の方式で調停するよ
うになっている。
【0023】図5はSCSコントローラ5による全体の
基本制御を示し、この基本制御においては、まず、ドラ
イバが車両に乗り込んでイグニッションキーをオン状態
にすると、ステップSA1で各種初期設定が行われ、ス
テップSA2で車輪速センサ6,6,…等の原点補正が
行われた後に、これらの各センサから上記SCSコント
ローラ5に対する信号人力が行われる。そして、これら
の信号人力に基づき、ステッブSA3で走行中の上記車
両の車体速、車体減速度、各輪位置での車体速等を、A
BS,SCS及びTCSの制御のための共通車両状態量
として演算する。続いて、ステッブSA4において、S
CSの制御演算を行う。すなわち、ステップSA41で
は、SCS用車体速Vref、車体横滑り角β、各輪の
車輪スリップ率及ぴスリッブ角、各輪の垂直加重、タイ
ヤの負荷率、路面摩擦係数を演算し、ステップSA42
ででは、目標ヨ−レイト、目標横滑り角、目標減速度を
演算する。そして、ステップSA43で上記演算桔果に
基づき車体横滑り角偏差量とヨ−レイト偏差量とを演算
して、これらの偏差量に基づいてSCSの制御介人判定
を行う。
【0024】制御介人と判定された場含には、ステップ
SA44に進んで制動力を付与する車輪21,21,…
を選択するとともに、この選択した各車輪21に付与す
る制動力を演算する。そして、この演算された制動力に
基づいてステップSA45で各ブレーキ2の加圧バルブ
41,41,…及び減圧バルブ43,43,…のそれぞ
れのバルブ開度を演算する。
【0025】さらに、ステップSA5でABSの制御演
算を行い、ステップSA6でTCSの制御演算を行い、
このABS、TCも及び上記SCSの各演算結果をステ
ップSA7で所定の方法により調停して、上記各加圧バ
ルブ41及び減庄パルブ43のバルブ開度等を決定す
る。そして、ステッブSA8では、上記各加庄バルブ4
1及び減圧バルブ43の開度を変更することにより、こ
れらの開度に応して圧液を各ブレーキ2に供給して各車
輪21に制動力を付与する。最後に、ステップSA9で
車輪速センサ6,6,…等の誤作動を検出するフェイル
セイフ判定を行い、その後、ステップSA1にリターン
する。
【0026】なお、上記フローチャートにおいてステッ
ブSA41が状態量演算部51に、SA42が目標状態
量演算部52に、それぞれ対応しており、ステップSA
43が制御介人判定部53に、ステップSA44が制御
演算部54、アンダステア度含い判定部55a、車速限
界判定部55b及び姿勢変化判定部55cに、ステッブ
SA45が作動制御部56に、それぞれ対応している。
【0027】上記ステップSA43におけるSCSの制
御介入判定は、図6に示すように、ステソプSB1で、
車体横滑り角偏差量xを、SCSの制御介人判定のため
に予め設定された判定横滑り角偏差量xlと比較し、上
記車体横滑り角偏差貴xが判定横滑り角偏差量x1に等
しいか又は大きい場含に、上記車両のオーパステア傾向
か増大してスビンしそうになっていると判定してステッ
プSB2に進み、スビン抑制制御を行う。一方、上記車
体横滑り角偏差量xが判定横滑り角偏差量xlよりも小
さい場含はステップSB3に進み、このステップSB3
において、ヨ−レイト偏差量yを、SCSの制御介入判
定のために予め設定された設定量としての判定ヨ−レイ
ト偏差量ylと比較する。そして、上記ヨ−レイト偏差
量yが判定ヨ−レイト偏差量 lに等しいか又は大きい
場含に、上記車両のアンダステア傾向が増大してドリフ
トアウトしそうになっていると判定し、ステップSB4
に進んでドリフトアウト抑制制御を行う。
【0028】次に、図7のフロ−チャ−トを参照しつ
つ、姿勢制御と制動制御との協調制御を行う制御例につ
いて説明するが、以下の説明でQはステップを示す。な
お、図7のフロ−チャ−トは、図5に示すメインフロ−
チャ−トのステップSA7での処理として、あるあいは
所定時間毎の割込み処理として行うことができる。
【0029】まず、Q1において、舵角に基づいて、つ
まり舵角を微分することにより、操舵速度θHVが計算
される。次いで、Q2において、操舵速度θHVが、所
定値以上となる大きいときであるか否かが判別される。
このQ2の判別でNOのときは、本発明による制御(補
正制御あるいは協調制御)が不用なときであるとして、
そのままリタ−ンされる。
【0030】Q2の判別でYESのときは、Q3におい
て、現在姿勢制御中であるか否かが判別される。このQ
3の判別でNOのときは、Q10において、次に姿勢制
御を開始するときの開始しきい値が、姿勢制御が開始さ
れ易い方向へ変更される。すなわち、大きい操舵速度が
検出されるということは、今後しばらくすれば姿勢制御
が必要とされる可能性が高いときであるとして、姿勢制
御が開始され易いように準備される。この開始しきい値
の変更は、例えば図9でハッチングを付した領域となっ
たときに、開始しきい値の大きさを通常時よりも所定割
合(例えば10%)小さくするようにしてある。そし
て、上記領域設定は、操舵速度と車速とをパラメ−タと
して設定されて、車速が大きくなるほど小さな操舵速度
でも開始しきい値が小さくされるように設定されてい
る。換言すれば、操舵速度が大きくなるほど、小さい車
速でも開始しきい値が小さくされるように設定されてい
る。
【0031】Q3の判別でYESのときは、Q4におい
て、ハンドルが切り戻されたときであるか否か、つまり
現在なされている左右いずれかのハンドル操作方向とは
逆の方向へハンドルが戻されているか否かが判別され
る。より具体的には、現在例えば左方向へハンドルが切
り操作されているときに、右方向(つまり中立位置方
向)へ向けてハンドルが戻し操作されているときである
か否かが判別される。さらに換言すれば、車両がアンダ
ステアリング傾向であるときに、ハンドルをより切り増
ししていくときは、アンダステアリングを打ち消す方向
への運転者のハンドル操作となって正常な操作であると
考えられる。したがって、Q4の判別でNOのときは、
そのままリタ−ンされる。
【0032】上述のようにハンドルを切り戻していると
いうことは、運転者自身による車両コントロ−ルに限界
がきている可能性が高いと判断されることになる。した
がって、Q4の判別でYESのときは、Q5移行の処理
によって、姿勢制御を制限して、車両の制動制御の度合
を高めた制御(補正制御あるいは協調制御)が行われ
る。このため、まずQ5において、ブレーキペダルの踏
み込み圧力が所定値以上であるか否かが判別される。こ
のQ5の判別でNOのときは、運転者がさほど大きな制
動作用を望んでいないときなので、このときは、Q6に
おいて、1輪への制動力付与による姿勢制御を禁止した
後、Q7において、姿勢制御によって制動力が付与され
ている車輪とは反対側の車輪へも車両制動のために制動
力が付与される。より具体的には、例えば、姿勢制御に
より制動力付与されている特定車輪とは左右反対側の車
輪(対角線上の車輪あるいは左右対称位置にある車輪)
との間での制動力(ブレーキ液圧)の差が所定値以内と
なるように、左右輪間で小さい方の制動力が大きくされ
る。このように、左右車輪への制動力付与と、左右車輪
の間で小さい方の制動力を大きくすることにより、全体
として姿勢制御の制御度合は低下されるが、車両の制動
作用は高められる。
【0033】Q5の判別でYESのときは、運転者の車
両減速要求が強いときである。このときは、Q8におい
て、制動分配圧の補正係数x(>1)が、図8に示すよ
うに操舵速度をパラメ−タとして設定され、この後、Q
9において、補正係数xに基づいて制動圧が分配され
る。より具体的には、まず図8での補正係数xは、操舵
速度が大きくなるほど段階的に大きくされる。この補正
係数xは、1のときが基本となる制動力分配の態様であ
り、操舵速度が大きくなるほど、xが1より段階的に大
きくされて、各車輪へ付与される制動力がその分増大さ
れ、この各車輪への制動力分配の増大に伴って、車両の
制動作用が高められると共に、姿勢制御の制御度合が低
下されることになる。
【0034】上記補正係数xは、操舵速度が同じでも、
車速が大きくなるほど大きくされ、また路面μが小さく
なるほど(滑り易くなるほど)大きくされる。そして、
補正係数xには、上限値が設定されるが(例えば図8で
は1.75)、この上限値としてはABS制御時の最大
スリップ率を越えない範囲の大きさとするのが好まし
い。なお、補正係数xは、操舵速度が大きくなるのに伴
って連続可変式に変更することもできる。
【0035】以上実施の形態について説明したが、フロ
−チャ−トに示す各ステップあるいはセンサやスイッチ
等の各種部材は、その機能の上位表現に手段の名称を付
して表現することができる。特に、Q1のステップを操
舵速度検出手段として表現することができ、Q5〜Q9
のステップを補正手段あるいは協調制御手段として表現
することができる。また、本発明の目的は、明記された
ものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表
現されたものを提供することをも暗黙的に含むものであ
る。さらに、本発明は、方法として表現することも可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】姿勢制御を行う車両の一例を示す概略構成図。
【図2】図1に示す車両のブレーキ液圧系統を示す図。
【図3】姿勢制御用コントロ−ラの構成例を示すブロッ
ク図。
【図4】状態量演算部と目標状態量演算部における処理
の内容を示す図。
【図5】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図6】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図7】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図8】図7に示す制御例に用いる姿勢制御の開始しき
い値を変更する領域の設定例を示す図。
【図9】図7に示す制御例に用いる制動力分配の操舵速
度に応じた設定例を示す図。
【符合の説明】
1:車体 2:ブレーキ 3:加圧ユニット 4:ハアイドロリック・ユニット 5:姿勢制御コントロ−ラ 7:横加速度センサ 8:ヨ−レイトセンサ 11:エンジン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 立畑 哲也 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各車輪に対する制動力を個々独立して制御
    することにより車両の姿勢制御を行うようにした車両の
    姿勢制御装置において、 姿勢制御を行っているときに、操舵速度が大きいときは
    操舵速度小さいときに比して、姿勢制御の度合を低下さ
    せると共に車両制動の制御割合が大きくされる、ことを
    特徴とする車両の姿勢制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 車速が大きいときは車速が小さいときに比して、前記姿
    勢制御の度合がより大きく低下されると共に、車両制動
    の制御割合がより大きく増大される、ことを特徴とする
    車両の姿勢制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、 路面μが小さいときは路面μが大きいときに比して、前
    記姿勢制御の度合がより大きく低下されると共に、車両
    制動の制御割合がより大きく増大される、ことを特徴と
    する車両の姿勢制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、 現在操舵されている方向とは逆の方向への操舵速度が大
    きいことを条件として、前記姿勢制御の度合の低下と車
    両制動の制御割合増大とが実行されるように設定されて
    いる、ことを特徴とする車両の姿勢制御装置。
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