JP3715067B2 - 車両の姿勢制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の姿勢制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近の車両では、各車輪に対する制動力を個々独立して制御することにより車両の姿勢制御を行うようにしたものが増加する傾向にある。すなわち、ハンドル舵角や車速、車両に作用する実際の横加速度やヨ−レイト等から、目標の姿勢状態を例えば目標ヨ−レイトや車体の目標横すべり角として与えて、実際のヨ−レイトが目標ヨ−レイトとなるように、あるいは実際の横すべり角が目標横すべり角となるように、所定の車輪に対して制動力を付与することが行われている(例えば特開平2−151571号公報参照)。このような姿勢制御は、車輪つまりタイアのグリップ力の限界内において、アンダステアを防止したり、スピンを防止することができ、今後の車両の安全技術の一種として注目されている。
【0003】
姿勢制御システムに故障が発生すること、例えば姿勢制御に用いるセンサ類が故障したり、油圧系統が故障したりすることが考えられるが、このような故障発生時には、姿勢制御を禁止(中止)することが提案されている。
【発明が解決しようとする課題】
ところで、姿勢制御システムに故障が発生したときに、一律に姿勢制御を禁止することは、姿勢制御が何等実行されていない状態であれば特に問題はないものである。しかしながら、姿勢制御中に姿勢制御を禁止(中止)することは、姿勢制御が行われていた状態、つまりある車輪に制動力が与えられていた状態からこの制動力が解放されるような状態となり、この結果車両の姿勢が運転者の予期しない動きとなることが考えられ、この点において何等かの対策が望まれることになる。
【0004】
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、姿勢制御システムに故障が発生したときにより適切に対応できるようにした車両の姿勢制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明にあっては、その解決手法として次のようにしてある。すなわち、
各車輪に対する制動力を個々独立して制御することにより車両の姿勢制御を行うようにした車両の姿勢制御装置において、
姿勢制御システムに故障が発生したことを検出する故障検出手段と、
前記故障検出手段により故障が検出されたとき、姿勢制御中でなければ姿勢制御の実行を禁止すると共に、1つの車輪に対してのみ制動力が付与されている姿勢制御中のときは,この制動力が与えられている車輪の反対側の車輪に対しても所定割合で制動力を付与する制御態様でもって姿勢制御を継続して行わせる故障対応手段と、
を備えているようにしてある。上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項2に記載のとおりである。
【0006】
【発明の効果】
本発明によれば、1つの車輪に対してのみ制動力が付与されている姿勢制御中に故障が検出されたときは、制動制御の割合を高めて、つまり安全サイドの制御割合を高めるという姿勢制御に規制を与えつつ姿勢制御を継続して行わせるので、姿勢制御中に完全に姿勢制御を中止する場合に比して、運転者の予期しない車両の姿勢変化というものを抑制あるいは防止しつつ故障対応することができる。
【0007】
とりわけ,本来の姿勢制御によって元々制動力が与えられている1つの車輪とは左右反対側の車輪に対しても所定割合で制動力を付与する制御態様とされるので,姿勢制御を維持しつつ車両を制動する機能が高められ,より安全サイドに振った故障対応となる。
【0008】
請求項2によれば、運転者が運転操作に神経を極端に集中していることが多い姿勢制御中に、運転者へ不意に警報を与えないようにして運転に集中させるようにしつつ、姿勢制御が終了した時点で警報を発生して、姿勢制御システムに故障が発生したことを運転者に喚起させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1において、本発明にに係る車両の姿勢制御装置(Stability Control System:以下、単にSCSという)を適用した車両を示し、1は車体、2,2,…は前後4輪の車輪21FR,21FL,21RR,21RLに個別に配設された4組の液圧式のブレーキ、3はこれらの各ブレーキ2に圧液を供給するための加圧ユニット、4はこの加庄ユニット3から供給される圧液を上記各ブレーキ2に分配供給するハイドロリック・ユニット(以下、単にHUという)であり、これらのブレーキ2,2,…、加庄ユニット3及びHU4により制動手段が構成されている。また、5は上記加圧ユニット3及びHU4を介して上記各ブレーキ2の作動制御を行うSCSコントローラ、6,6,…は上記各車輪21の回転速度を検出する車輪速センサ、7は上記車体1に作用している左右方向の加速度を検出する横Gセンサ、8は上記車体1に作用しているヨ−レイトを検出するヨ−レイトセンサ、9はドライバの操舵角を検出する操舵量検出手段としての舵角センサである。
【0010】
なお、10はマスタシリング、11はエンジン、12はオートマチックトランスミッション、13は上記エンジン11の回転数や吸人空気量等に応じて燃料噴射量を調整するEGIコントローラである。
【0011】
上記ブレーキ2,2,…は、図2に示すように、右側前輪21FRのブレーキ2と左側後輪21RLのブレーキ2とが第1液庄管路22aによりマスタシリンダ10に接続される一方、左側前輪21FLのブレーキ2と右側後輪21RRのブレーキ2とが上記第1液圧管路22aとは異なる第2液圧管路22bにより上記マスタシリンダ10に接続されており、これにより、いわゆるX配管タイプの互いに独立した2つのブレーキ系統が構成されている。そして、ドライバによるブレーキペダル14の踏み操作に応じて上記車輪21FR,21RL,…に制動力が付与されるようになっている。
【0012】
上記加庄ユニット3は、上記第1及び第2液庄管路22a,22bにそれぞれ接続された液圧ポンブ31a、31bと、これらの液圧ポンプ31a,31bと上記マスタシリング10とを断接可能なよう上記第1及び第2液圧管路22a,22bにそれぞれ配設されたカットバルプ32a,32bと、これらのカットバルブ32a,32bと上記マスタシリンダ10との間の液庄を検出する液庄センサ33とを備えている。そして、SCSコントローラ5からの指令に応じて上記カットバルブ32a,32bが閉状態にされ、これにより、ドライバによるブレーキ操作とは無関係に、上記液圧ポンプ31a,31bから吐出される圧液がHU4を介してブレーキ2,2,…に供給されるように構成されている。
【0013】
また、上記HU4は、図2に示すように、第1液圧管路22a又は第2液庄管路22bを介して供給される圧液により各ブレーキ2を加圧する加圧バルブ41,41,…と、上記各ブレーキ2をリザーバタンク42に接続して減圧する減圧バルブ43,43,…とを備えている。そして、SCSコントローラ5からの指令に応じて上記各加庄バルブ41及び各減圧バルブ43の開度が増減変更調整されることにより、上記各ブレーキ2に加わる液圧が増滅されて制動力が増減変更されるように構成されている。
【0014】
上記SCSコントローラ5は、上記車輪速センサ6,6,…、横Gセンサ7、ヨ−レイトセンサ8及ぴ舵角センサ9からの入力信号に基づいて車両の旋回姿勢を判定し、この判定桔果に応じて上記加圧ユニット3及びHU4の作動制御を行う一方、液庄センサ33からの入力信号に基づいてドライバのブレーキ操作を検出し、このブレーキ操作に対応して上記加圧ユニット3及びHU4の作動制御を行うように構成されている。具体的には、上記SCSコントローラ5は、図3に示すように、状態量演算部51と、目標状態量演算部52と、アンダステア判定手段としての制御介入判定部53と、制御演算部54と、アンダステア度合い判定手段としてのアングステア度含い判定部55aと、車速限界判定手段としての車速限界判定部55bと、姿勢変化判定手段としての姿勢変化判定部55cと、作動制御部56とを備えている。
【0015】
そして、このうちの状態量演算部51及び目標状態量演算部52と、上記車輪速センサ6,6,…、横Gセンサ7、ヨ−レイトセンサ8及び舵角センサ9とにより車両状態検出手段が構成されており、特に、上記状態量検出部51と車輪速センサ6,6,…とにより車速検出手段が構成され、また、制御演算部54及び作動制御部56により姿勢制御手段が構成されている。
【0016】
上記状態量演算部51は、上記車輪速センサ6,6,…、横Gセンサ7、ヨ−レイトセンサ8及ぴ舵角センサ9からの入力信号に基づき、車両の走行方向に対する旋回姿勢を表す車両状態量として、車体横滑り角、車体速等を演算するように構成されており、また、上記目標状態量演算部52は、同様に、ドライバの運転操作に従う目標走行方向に収束する車両状態量に対応する目標状態量としての目標横滑り角、目標ヨ−レイト等を演算するように構成されている。詳しくは、図4に示すように、上記車輪速センサ6,6,…によって検出された各車輪速に基づいて車体速Vrefが演算され(C1)、この車体速Vrefと、上記各車輪速と、上記横Gセンサ7によって検出された横加速度と、上記ヨ−レイトセンサ8によって検出されたヨ−レイトγと、上記舵角センサ9により検出された操舵角θHから演算された前輪舵角とに基づき車体横滑り角βが演算される(C2)。
【0017】
また、上記各車輪速と、車体速Vrefと、車体横滑り角βと、ヨ−レイトγと、前輪舵角とに基づいて各タイヤ23のスリップ率及びスリップ角が演算され(C3)、上記各車輪速と上記横加速度に基づいて各車輪位置における垂直加重が演算され(C4)。この垂直加重と上記スリップ率及ぴスリップ角とに基づいて各タイア23の発揮し得る全グリップ力に対する現在のグリップ力の割含である負荷率が演算される(C5)。さらに、この負荷率と上記横加速度とに基づいて路面とタイヤ23,23,…との間の路面摩擦係数が演算され(C6)、この路面摩捺係数と車体速Vrefと、前輪舵角とに基づいて目標ヨ−レイトと目標横滑り角とが演算される(C7)。
【0018】
上記制御介人判定部53は、車体横滑り角βの目標横滑り角に対する偏差量である車体横滑り角偏差量と、ヨ−レイトγの目標ヨ−レイトに対する偏差量であるヨ−レイト偏差量とを演算し、これら車体横滑り角偏差量及びヨ−レイト偏差量に基づいてSCSの制御介入判定を行うようになっている。
【0019】
上記制御演算部54は、車体1の左右何れか一側に制動力を作用させることによりこの車体1の重心位置回りにヨーモーメントを作用させて車両の姿勢制御を行う姿勢制御部54aと、上記車体1の左右両側に制動力を作用させて車両の減速制御を行う減速制御部54bと、ドリフトアウト抑制制御における第1判定変化量を変更補正する補正演算部54cとを備えており、制御介入判定部53の判定拮果に応じて、車両の旋回姿勢がドライバの運転操作に従う目標走行方向に向かい収束するよう各車輪21に付与する制動力を演算するようになっている。
【0020】
また、上記制御演算部54は、液庄センサ33により検出されたブレーキ圧Pが大気圧P0よりも大きくなった時、ドライバによるブレーキ操作を検知して一対のカットバルブ32a,32bの内の特定の一方を開状態にさせることにより、マスタシリンダ10内の圧液をドライバのブレーキ操作に応して第1又は第2液圧管路22a,22bに流通可能にさせるようになっている。
【0021】
上記アンダステア度含い判定部55aは、ドリフトアウト抑制制御においてアングステア傾向が強すぎる場含に車両の向きの変更が困錐と判定するようになっており、上記車速限界判定部55bは、車体速が高すぎる場含に車両の向きの変更が困難と判定するようになっている。また、上記姿勢変化判定部55cは、そのドリフトアウト抑制制御における姿勢制御による車南の向きの変更の有無を判定するようになっている。そして、上記作動制御部56は、上記制御演算部54による演算結果に応じてカットバルブ32a,32bや加圧バルブ41,41…等を作動させるようになっている。
【0022】
なお、上記SCSコントローラ5は、SCSの制御以外にも、車輪21FL,21FR,…のブレーキロックを防止するためにこれら車輪21FL,21FR,…に付与される制動力を制限するABS(Anti skid brakesystem)、及び、上記車輪21FR,21FL,…の駆勤トルクを制限してスリップを防止するTCS(Traction Control System)の制御を行うように構成されており、その際、上記ABSの制御を最優先し、次いでSCSの制御とTCSの制御とを所定の方式で調停するようになっている。
【0023】
図5はSCSコントローラ5による全体の基本制御を示し、この基本制御においては、まず、ドライバが車両に乗り込んでイグニッションキーをオン状態にすると、ステップSA1で各種初期設定が行われ、ステップSA2で車輪速センサ6,6,…等の原点補正が行われた後に、これらの各センサから上記SCSコントローラ5に対する信号人力が行われる。そして、これらの信号人力に基づき、ステッブSA3で走行中の上記車両の車体速、車体減速度、各輪位置での車体速等を、ABS,SCS及びTCSの制御のための共通車両状態量として演算する。続いて、ステッブSA4において、SCSの制御演算を行う。すなわち、ステップSA41では、SCS用車体速Vref、車体横滑り角β、各輪の車輪スリップ率及ぴスリッブ角、各輪の垂直加重、タイヤの負荷率、路面摩擦係数を演算し、ステップSA42ででは、目標ヨ−レイト、目標横滑り角、目標減速度を演算する。そして、ステップSA43で上記演算桔果に基づき車体横滑り角偏差量とヨ−レイト偏差量とを演算して、これらの偏差量に基づいてSCSの制御介人判定を行う。
【0024】
制御介人と判定された場含には、ステップSA44に進んで制動力を付与する車輪21,21,…を選択するとともに、この選択した各車輪21に付与する制動力を演算する。そして、この演算された制動力に基づいてステップSA45で各ブレーキ2の加圧バルブ41,41,…及び減圧バルブ43,43,…のそれぞれのバルブ開度を演算する。
【0025】
さらに、ステップSA5でABSの制御演算を行い、ステップSA6でTCSの制御演算を行い、このABS、TCも及び上記SCSの各演算結果をステップSA7で所定の方法により調停して、上記各加圧バルブ41及び減庄パルブ43のバルブ開度等を決定する。そして、ステッブSA8では、上記各加庄バルブ41及び減圧バルブ43の開度を変更することにより、これらの開度に応して圧液を各ブレーキ2に供給して各車輪21に制動力を付与する。最後に、ステップSA9で車輪速センサ6,6,…等の誤作動を検出するフェイルセイフ判定を行い、その後、ステップSA1にリターンする。
【0026】
なお、上記フローチャートにおいてステッブSA41が状態量演算部51に、SA42が目標状態量演算部52に、それぞれ対応しており、ステップSA43が制御介人判定部53に、ステップSA44が制御演算部54、アンダステア度含い判定部55a、車速限界判定部55b及び姿勢変化判定部55cに、ステッブSA45が作動制御部56に、それぞれ対応している。
【0027】
上記ステップSA43におけるSCSの制御介入判定は、図6に示すように、ステソプSB1で、車体横滑り角偏差量xを、SCSの制御介人判定のために予め設定された判定横滑り角偏差量xlと比較し、上記車体横滑り角偏差貴xが判定横滑り角偏差量x1に等しいか又は大きい場含に、上記車両のオーパステア傾向か増大してスビンしそうになっていると判定してステップSB2に進み、スビン抑制制御を行う。一方、上記車体横滑り角偏差量xが判定横滑り角偏差量xlよりも小さい場含はステップSB3に進み、このステップSB3において、ヨ−レイト偏差量yを、SCSの制御介入判定のために予め設定された設定量としての判定ヨ−レイト偏差量ylと比較する。そして、上記ヨ−レイト偏差量yが判定ヨ−レイト偏差量 lに等しいか又は大きい場含に、上記車両のアンダステア傾向が増大してドリフトアウトしそうになっていると判定し、ステップSB4に進んでドリフトアウト抑制制御を行う。
【0028】
次に、図7のフロ−チャ−トを参照しつつ、故障時に対応すための制御例について説明するが、以下の説明でQはステップを示す。なお、図7のフロ−チャ−トは、図5に示すメインフロ−チャ−トのステップSA9での処理として行うことができる。
【0029】
まず、Q1において、姿勢制御のシステムに異常つまり故障が発生したか否かが判別される。このQ1の判別でNOのときは、そのままリーンされる。Q1の判別でYESのときは、Q2において、現在姿勢制御中であるか否かが判別される。このQ2の判別でNOのときは、Q3に移行して、姿勢制御のシステムを停止して、姿勢制御が行われないようにされると共に、ランプ、ブザ−等の警報装置を作動させて、姿勢制御が実行されない(禁止されている)状態であることが運転者に告知される。
【0030】
Q2の判別でYESのときは、故障内容、つまりどのような故障が発生したか否かが判定される(故障検出)。次いでQ5において、Q4での故障判定の結果が、センサ系の異常であるか否かが判別される。このQ5の判別でYESのときは、Q6において、故障したセンサからの信号の代わりに所定の疑似信号を与える処理が行われる。この後、Q7において、Q6で与えられた疑似信号に基づいて、姿勢制御が規制された状態で継続して行われる。
【0031】
Q5の判別でNOのときは、Q8において、油圧系の故障であるか否かが判別される。このQ8の判別でYESのときは、Q9において、バルブが開状態で固着したままの故障であるか否かが判別される。このQ9の判別でNOのときは、Q7に移行して、そのまま姿勢制御が規制された状態で継続して行われる。Q8の判別でNOのときは、Q10において、CPU系の故障であるか否かが判別される。このQ10の判別でNOのときも、Q7へ移行して、規制が与えられた状態で姿勢制御が継続される。Q9の判別でYESのときおよびQ10の判別でYESのときは、それぞれ、姿勢制御をもはや続行することは到底不可能なときであるとして、Q3へ移行される。
【0032】
ここで、Q7での規制が与えられた姿勢制御としては、車両制動の制御割合が増大された形態での姿勢制御とされる。つまり、姿勢制御本来の制御態様であれば、ある1つの車輪に対してのみ制動力が付与されている状態において、この制動力が付与されている車輪の左右反対側の車輪に対しても所定割合で制動力を付与することにより、車両を制動させる機能が高められた状態とされる。なお,車両の制動割合を高める場合、全ての車輪に対して制動力を所定割合で付与したり,ABS制御での最大スリップ率の範囲での制動力を付与することもできる。この他、規制を与えた姿勢制御としては、制御ゲインを所定分低下させた状態で姿勢制御を行う場合がある。
【0033】
前記Q6での疑似信号を与える場合、上述の制動割合増大や制御ゲイン低下を伴わない状態で姿勢制御を継続させることもできる。なお、疑似信号としては、故障検出時の姿勢制御の制御量をそのまま用いて姿勢制御を現状維持させるようにしたり、故障直前の制御量を所定割合低減した固定値を用いた制御とすることもできる。さらに、他のセンサで代替できるようなセンサが故障した場合は、他のセンサからの信号を用いて代替制御することもできる。なお、Q7での規制は、徐々に規制の度合を高めるようにすることもできる(例えば、故障検出当初は制動の増大割合が小さくして徐々に制動割合を大きくしたり、あるいは当初は制御ゲインの低下度合を小さいものとして徐々に低下度合を大きくする等)。
【0034】
以上実施の形態について説明したが、本発明はこれに限らず、例えば次のような場合をも含むものである。姿勢制御に規制を与える別の手法として、エンジンの出力を強制的に低下させて、車両を失速(エンストを含む)させるようにしてもよい。この場合は、姿勢制御とは全く別個独立して行うことができ、また車両が減速する方向の制御となるので、安全上からも好ましいものとなる。
【0035】
フロ−チャ−トに示す各ステップあるいはセンサやスイッチ等の各種部材は、その機能の上位表現に手段の名称を付して表現することができる(例えばQ4のステップを故障検出手段として表現する等)。また、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。さらに、本発明は、方法として表現することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】姿勢制御を行う車両の一例を示す概略構成図。
【図2】図1に示す車両のブレーキ液圧系統を示す図。
【図3】姿勢制御用コントロ−ラの構成例を示すブロック図。
【図4】状態量演算部と目標状態量演算部における処理の内容を示す図。
【図5】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図6】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図7】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【符合の説明】
1:車体
2:ブレーキ
3:加圧ユニット
4:ハアイドロリック・ユニット
5:姿勢制御コントロ−ラ
7:横加速度センサ
8:ヨ−レイトセンサ
11:エンジン

Claims (2)

  1. 各車輪に対する制動力を個々独立して制御することにより車両の姿勢制御を行うようにした車両の姿勢制御装置において、
    姿勢制御システムに故障が発生したことを検出する故障検出手段と、
    前記故障検出手段により故障が検出されたとき、姿勢制御中でなければ姿勢制御の実行を禁止すると共に、1つの車輪に対してのみ制動力が付与されている姿勢制御中のときは,この制動力が与えられている車輪の反対側の車輪に対しても所定割合で制動力を付与する制御態様でもって姿勢制御を継続して行わせる故障対応手段と、
    を備えていることを特徴とするを車両の姿勢制御装置。
  2. 請求項1において、
    姿勢制御システムに故障が検出されたとき、姿勢制御中は非作動とされると共に、姿勢制御が終了した時点で作動される警報手段を備えている、ことを特徴とする車両の姿勢制御装置。
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