JP3841048B2 - 車両の統合制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の旋回時にステア特性制御とロールオーバ抑制制御とを統合させて制御する、車両の統合制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の旋回時の姿勢を制御する技術として、旋回時に特定の車輪に制動力を加えることによって車両のステア特性を制御し、旋回時の車両の旋回方向に対する姿勢を修正し車両の走行安定性を図る技術(例えば、特許文献1参照)が開発されている。
【0003】
この技術では、旋回時に車両のオーバステアが強い場合には、車両が旋回内側に回頭し過ぎて走行経路も旋回内側に入り過ぎてスピンのおそれを招いてしまう。そこで、旋回外輪に制動力を加えることにより、車両の旋回内側への回頭し過ぎを抑制し走行経路が旋回内側に入り過ぎてしまうのを抑制できるようにする(即ち、オーバステアを抑制する)。
【0004】
この場合、旋回外輪のうち前輪のみに制動力を加えれば、車両を過剰に減速することなく円滑に効率よくオーバステアを抑制できる。
また、旋回中にブレーキ操作が行なわれている時にオーバステアが強い場合には、旋回外側前輪の制動力を増加させるようにするか、あるいは、旋回外側前輪の制動力を増加させるとともに旋回内側後輪の制動力を減少させるようにする。
【0005】
一方、旋回時に車両のアンダステアが強い場合には、車両が旋回内側に回頭しにくく走行経路も旋回外側に膨らみドリフトアウトのおそれを招いてしまう。そこで、旋回内輪に制動力を加えることにより、車両を旋回方向に回頭させ走行経路が旋回外側に膨らむのを抑制できるようにする(即ち、アンダステアを抑制する)。
【0006】
この場合、旋回内輪のうち後輪のみに制動力を加えれば、車両を過剰に減速することなく円滑に効率よくアンダステアを抑制できる。
また、旋回中にブレーキ操作が行なわれている時にアンダステアが強い場合には、旋回内側後輪の制動力を増加させるようにするか、あるいは、旋回内側後輪の制動力を増加させるとともに旋回外側前輪の制動力を減少させるようにする。
【0007】
また、車両の旋回時の姿勢を制御する他の技術として、車体のロールを検出して、車体ロールが大きくなった場合に特定の車輪に制動力を加えることによって車体のロールを抑制し、車両のロールオーバを防止する技術(例えば、特許文献2参照)が開発されている。
この技術では、車体のロールレイト(ロール角速度)を検出して、検出したロールレイトが所定値以上である場合や、車体の横加速度を検出して、検出した横加速度が所定値以上である場合に、さらに、操舵角センサで検出した操舵角に基づいて操舵角速度を演算し、演算した操舵角速度が所定値以上である場合には、車両のブレーキを制御して、車体のロールを抑制しようとするものである。
【0008】
車体のロールを抑制するには、車両の速度を低下させるとともに車両の旋回を抑制することが有効であり、例えば旋回外輪側の前後両輪にブレーキを加えるようにすることが効果的である。
【0009】
【特許文献1】
特許第3257354号公報
【特許文献2】
特開平11−11272号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のような車両の姿勢制御、即ち、ステア特性制御(単に,ステア特性制御ともいう)とロール抑制制御とを一つの車両に統合して加えるようにすれば、車両の走行安定性がより高まることになる。しかし、各制御を単に加算しただけでは、両制御が干渉し合うことがあり、所望の効果は得られない。
【0011】
つまり、旋回時にアンダステア抑制制御とロール抑制制御とが同時に行われると、アンダステア抑制制御により旋回内輪にブレーキが加えられる(或いはブレーキが強められる)とともに、ロール抑制制御により旋回外輪にブレーキが加えられる(或いはブレーキが強められる)ため、両制御が互いに干渉してしまう。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、旋回時の車両のステア方向への姿勢制御(ステア特性制御)とロール抑制制御とを両制御が干渉し合うことなく統合して実施することができるようにした、車両の統合制御装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目標を達成するため、本発明の車両の統合制御装置は、各車輪を個々に制動しうる制動機構と、旋回時の車両のステア特性がオーバステアであるかアンダステアであるかを判定するステア特性判定手段と、該ステア特性判定手段により該ステア特性が過剰なオーバステアであると判定されると旋回外輪側の車輪への制動力を付与又は増加させ該ステア特性が過剰なアンダステアであると判定されると旋回内輪側の車輪への制動力を付与又は増加させるように該制動機構を制御するステア特性制御手段と、旋回時の該車両のロール状態を判定するロール状態判定手段と、該ロール状態判定手段により該車両のロール状態が過剰であると判定されると旋回外輪側の車輪への制動力を付与又は増加させるように該制動機構を制御するロールオーバ抑制制御手段と、該ステア特性制御手段によるアンダステア抑制制御と該ロールオーバ抑制制御手段による制御とが同時に実施されようとするときには、該ロールオーバ抑制制御手段による旋回外輪側の車輪への制動力の付与又は増加を抑制又は停止させる統合制御手段とがそなえられていることを特徴としている。
【0013】
該ステア特性判定手段は、該車両に発生した実ヨーレイトと該車両に発生すべき目標ヨーレイトとの偏差から該ステア特性を判定することが好ましい(請求項2)。
該ロール状態判定手段は、該車両のロールレイト又は横加速度が所定値以上のときにロール状態が過剰であると判定することが好ましい(請求項3)
【0014】
該ロール状態判定手段は、該車両のロールレイト又は横加速度が所定値以上であるとともに、該車両の操舵角速度が所定速度以上のときにロール状態が過剰であると判定することが好ましい(請求項4)。
該ステア特性制御手段は、該車両の旋回時に該車両が過剰なオーバステアと判定された場合に、制動操作が加えられていなければ旋回外側の前輪のみへ制動力を付与し、制動操作が加えられていれば旋回外側の前輪の制動力を増加させるとともに旋回内側の後輪の制動力を減少させ、該車両の旋回時に該車両が過剰なアンダステアと判定された場合に、制動操作が加えられていなければ旋回内側の後輪へ制動力を付与し、制動操作が加えられていれば旋回内側の後輪の制動力を増加させるとともに旋回外側の前輪の制動力を減少させることが好ましい(請求項5)。
【0015】
該ステア特性制御手段は、該車両の旋回時に該車両が過剰なオーバステア又はアンダステアと判定された場合に、該オーバステア又は該アンダステアが強いほど付与する制動力の大きさ或いは増加又は減少させる制動力の大きさを大きくすることが好ましい(請求項6)。
該ロールオーバ抑制制御手段は、該車両のロール状態が過剰であると判定された場合に、制動操作が加えられていなければ旋回外輪側の前輪及び後輪のいずれへも制動力を付与し、制動操作が加えられていれば旋回外側の前輪及び後輪の制動力をいずれも増加させることが好ましい(請求項7)。
【0016】
該統合制御手段は、該ステア特性制御手段により該車両が過剰なアンダステアであると判定され且つ該ロール状態判定手段により該車両のロール状態が過剰であると判定されると、該アンダステアが強いほど該ロールオーバ抑制制御手段による旋回外輪側の車輪への制動力の付与量又は増加量を減少させ、該アンダステアが所定レベル以上になったら該ロールオーバ抑制制御手段による旋回外輪側の車輪への制動力の付与又は増加を停止させることが好ましい(請求項8)。
【0017】
ドライバから急制動要求があったか否かを判定する急制動要求判定手段をそなえ、該統合制御手段は、該急制動要求判定手段によりドライバから急制動要求があったと判定された場合には、該ステア特性制御手段又は該ロールオーバ抑制制御手段による車両の姿勢制御に優先して、該車両がより短い距離で停止するように制動を制御する制動距離重視制御を実施することが好ましい(請求項9)。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図6は本発明の一実施形態にかかる車両の統合制御装置を示すものであり、図1はその統合制御にかかる制御ブロック図、図2は本装置にかかるシステム構成図、図3はその統合制御を説明する模式図、図4はその統合制御における目標ヨーレイトの算出を説明する図、図5はその統合制御における制御量の補正特性を説明する図、図6はその統合制御を説明するフローチャートである。
【0019】
本車両の統合制御装置は、図2に示すような車両の制動システムに装備される。つまり、この車両の制動システムは、図2に示すように、ブレーキぺダル1と、ブレーキぺダル1の踏み込みに連動して作動するマスタシリンダ2と、マスタシリンダ2の状態に応じて或いは制動用コントローラ(ブレーキECU)3からの指令に応じてブレーキ液リザーバ4から各制動輪(前輪の左右輪及び後輪の左右輪)5FL,5FR,5RL,5RRのホイールブレーキ(以下、ブレーキという)10のホイールシリンダに供給するブレーキ液圧を制御するハイドロリックユニット6とをそなえている。なお、ここでは、マスタシリンダ2,ハイドロリックユニット6等の油圧調整系と各制動輪のホイールブレーキ10等から制動機構が構成されるものとする。
【0020】
ハイドロリックユニット6は、通常制動時には、マスタシリンダ2を液圧源としてブレーキぺダル1の踏み込み状態(ブレーキペダル踏力)に応じてホイールシリンダ内の圧力を制御するが、車輌の挙動を安定化させる挙動制御時には、マスタシリンダ2と制動制御対象車輪(以下、「制御輪」という)のホイールシリンダとの連通を遮断し高圧源を液圧源として制御輪のホイールシリンダ内の圧力を制御するようになっている。
【0021】
つまり、図2に示すように(図2には前輪の左右輪ブレーキについてのみ示す)、ハイドロリックユニット6には、車両の挙動制御モードでは、差圧弁68の上流と下流とで所定の圧力差が生じるように差圧弁68が作動する。車両の挙動制御モードではあるが挙動制御を実施していない時には、インライン吸入弁61が閉鎖され、アウトライン吸入弁62が開放されるため、ブレーキ液リザーバ4内のブレーキ液がアウトライン64,アウトライン吸入弁62及びポンプ65を通じて導入され、ポンプ65により加圧されるとともに液圧保持弁66及び減圧弁67により圧力調整されて各輪のブレーキ10に供給される。車両の挙動制御モードであって挙動制御を実施している時には、インライン吸入弁61が開放され、アウトライン吸入弁62が閉鎖されるため、マスタシリンダ2内のブレーキ液がインライン63,インライン吸入弁61及びポンプ65を通じて導入され、ポンプ65により加圧されるとともに液圧保持弁66及び減圧弁67により圧力調整されて各輪のブレーキ10に供給される。
【0022】
なお、インライン63とアウトライン64とはインライン吸入弁61及びアウトライン吸入弁62の下流で合流しており、この合流部分の下流にポンプ65が配置され、ポンプ65の下流には、各制動輪5FL,5FR,5RL,5RR毎に液圧保持弁66及び減圧弁67が装備されている。
【0023】
通常制動時には、インライン吸入弁61及びアウトライン吸入弁62は閉鎖されて、差圧弁68,液圧保持弁66は開放されて、減圧弁67は閉鎖される。これにより、マスタシリンダ2内の圧力(即ち、ブレーキ踏力)に応じたブレーキ液圧がインライン63,差圧弁68,液圧保持弁66を通じて各輪のブレーキ10に供給される。また、ABS(アンチロックブレーキシステム又はアンチスキッドブレーキシステム)の作動時には、液圧保持弁66及び減圧弁67を通じてブレーキ踏力に応じたブレーキ液圧が車輪のロックを生じないように適宜調整される。
【0024】
このようなハイドロリックユニット6のインライン吸入弁61,アウトライン吸入弁62,ポンプ65,及び各制動輪の液圧保持弁66,減圧弁67,差圧弁68は、ブレーキECU3により制御される。
ブレーキECU3には、エンジンECU7側から例えばCAN通信を通じて実アクセル開度信号が入力されるほか、ステアリングホイール(ハンドル)に付設されたハンドル角センサ11からハンドル角信号が、車体に設置されたヨーレイトセンサ12から車体のヨーレイト信号が、車体に設置されたロールレイトセンサ13から車体のロールレイト信号が、マスタシリンダ液圧センサ14からマスタシリンダ液圧信号が、各輪の車輪速センサ15から車輪速信号が、ブレーキスイッチ16からブレーキぺダル踏込信号が、車体に設置された前後・横加速度センサ17から前後加速度信号,横加速度信号が、それぞれ入力されるようになっている。
【0025】
ブレーキECU3には、図1に示すような各機能要素、つまり、ドライバの運転状態を判定するドライバ運転状態判定手段31と、車両の理論上の運動状態を計算する車両運動状態計算手段32と、ヨーモーメント制御手段(ステア特性制御手段)33と、ロールオーバ抑制制御手段34と、ABS制御を行なうABS制御手段35と、これらのヨーモーメント制御,ロールオーバ抑制制御を統合して制御する統合制御手段36とをそなえている。
【0026】
ドライバ運転状態判定手段31では、ヨーレイトセンサ12からのヨーレイト信号によって車体に発生する実ヨーレイトを認識し、ロールレイトセンサ13からのロールレイト信号によって車体に発生する実ロールレイトを認識し、ブレーキスイッチ16からのブレーキぺダル踏込信号によって制動中であるか否かを判定する。
【0027】
車両運動状態計算手段32では、車体速,目標ヨーレイト,ヨーレイト偏差を算出する。車体速は、通常は車輪速センサ15からの車輪速信号に基づいて算出するが、車輪にスリップが生じたら、それまで得られた車輪速信号に基づく車体速に、前後加速度センサ17から得られる前後加速度の時間積分値を加算して算出する(この場合、推定車体速となる)する。
【0028】
目標ヨーレイトYawtgtは、本来、車両に発生すべきヨーレイトであって、図4に示すように、上述のようにして得られた車体速Vbodyと、ハンドル角センサ11からのハンドル角信号から得られる実舵角(ハンドル角)δとから、次式により算出し、この算出値をローパスフィルタ処理してノイズ除去して求める。
Yawtgt={Vbody/(1+A・Vbody 2)}・(δ/L)
ただし、A:車両のスタビリティファクタ
L:車両のホイールベース
ヨーレイト偏差ΔYawは、目標ヨーレイトYawtgtとドライバ運転状態判定手段31で認識された実ヨーレイトYawbodyとの差として次式により算出する。
【0029】
ΔYaw=Yawtgt−Yawbody
なお、ヨーレイト偏差ΔYawがアンダステア(US)時に正、オーバステア(OS)時に負となるように、例えばヨーレイト方向に関し右方向を正に設定したら、左方向は符号を変換して(−1を乗算して)上記算出を行なう。
ヨーモーメント制御手段(ステア特性制御手段)33では、所定の開始条件が成立すると、上記のヨーレイト偏差ΔYawに応じてヨーモーメント制御(ステア特性制御)を行なう。開始条件とは、(1)車体速Vbodyが基準値(予め設定された低速値)V1以上であること、(2)加速中でないこと、(3)ヨーレイト偏差ΔYawがアンダステア(US)時開始判定閾値ΔYawus1又はオーバステア(OS)時開始判定閾値ΔYawas1を超えていること、(4)急制動操作されていないこと(ブレーキスイッチがオンで且つ前輪後輪ともマスシリンダ液圧が急制動判定閾値よりも小のとき急制動操作中と判定する)、であり、これらの各条件がいずれも成立すると、ヨーモーメント制御を開始する。なお、ステア特性制御手段33における(3)の判定機能をステア特性判定手段33aとする。
【0030】
ヨーモーメント制御では、アンダステア時には、旋回内輪のフレーキ力を高め旋回外輪のフレーキ力を低める。この場合、旋回内輪のうち後輪のみに制動力を加えれば、車両を過剰に減速することなく円滑に効率よくアンダステアを抑制できる。つまり、ブレーキ操作中でなければ、図3(a1)に示すように、旋回内輪のうち後輪5RL又は5RRにブレーキ力を付与し、ブレーキ操作中であれば、図3(a2)に示すように、旋回内輪のうち後輪5RL又は5RRのブレーキ力を増加させ、旋回外輪のうち前輪5FR又は5FLのブレーキ力を減少させるように、ブレーキ力付与量(具体的には付与すべきブレーキ液圧)、又は、ブレーキ力増加量及び減少量(具体的には増加又は減少すべきブレーキ液圧)を設定する。また、ブレーキ力付与量又は、ブレーキ力増加量及び減少量は、ヨーレイト偏差ΔYawに対応してヨーレイト偏差ΔYawの大きさが大きいほど大きく設定される。
【0031】
また、ヨーモーメント制御では、オーバステア時には、旋回外輪のフレーキ力を高め旋回内輪のフレーキ力を低める。この場合、旋回外輪のうち前輪のみに制動力を加えれば、車両を過剰に減速することなく円滑に効率よくオーバステアを抑制できる。つまり、ブレーキ操作中でなければ、図3(b1)に示すように、旋回外輪のうち前輪5FL又は5FRにブレーキ力を付与し、ブレーキ操作中であれば、図3(b2)に示すように、旋回外輪のうち前輪5FL又は5FRのブレーキ力を増加させ、旋回内輪のうち後輪5RR又は5RLのブレーキ力を減少させるように、ブレーキ力付与量(具体的には付与すべきブレーキ液圧)、又は、ブレーキ力増加量及び減少量(具体的には増加又は減少すべきブレーキ液圧)を設定する。また、ブレーキ力付与量又は、ブレーキ力増加量及び減少量は、ヨーレイト偏差ΔYawに対応してヨーレイト偏差ΔYawの大きさが大きいほど大きく設定される。
【0032】
また、ヨーモーメント制御中に、所定の終了条件が成立すると、ヨーモーメント制御(ステア特性制御)を終了する。終了条件とは、▲1▼車体速Vbodyが基準値(予め設定された低速値)V2(ただし、V2<V1)以下であること、▲2▼加速中であること、▲3▼ヨーレイト偏差ΔYawがアンダステア(US)時終了判定閾値又はオーバステア(OS)時終了判定閾値内になっていること、▲4▼急制動操作されていること(ブレーキスイッチがオンで且つ前輪後輪ともマスタシリンダ液圧が急制動判定閾値よりも小)、であり、これらの各条件が一つでも成立すると、ヨーモーメント制御を終了する。
【0033】
ロールオーバ抑制制御手段34では、所定の開始条件が成立すると、ロールレイトROLLbodyに応じてロールオーバ抑制制御を行なう。開始条件とは、▲1▼車体速Vbodyが基準値(予め設定された低速値)V3以上であること、▲2▼操舵角速度Vsteerの大きさが所定速度Vsteer0以上の切り増し状態であること、▲3▼車体の横加速度Gyが所定値Gy0以上であること、であり、これらの各条件がいずれも成立すると、旋回が開始されたとして検出したロールレイトROLLbodyが予め設定された基準値ROLLbody0以上になったらロールレイトROLLbodyに応じたロールオーバ抑制を開始する。
【0034】
ロールオーバ抑制制御では、検出したロールレイトROLLbodyが予め設定された基準値ROLLbody0以上になったら、車体のロールを抑制するように、車両の速度を低下させるのとともに車両の旋回を抑制する。具体的には、図3(c)に示すように、旋回外輪側の前後両輪にブレーキを加えるようにする。このように、旋回外輪側の前後両輪にブレーキを加えると、車両の速度を低下させるとともに車両の旋回を抑制することができ、車体のロール抑制を効果的に行なうことができる。なお、ロールオーバ抑制制御手段34における「ロールレイトROLLbodyが予め設定された基準値ROLLbody0以上になったか否か」を判定する機能をロール状態判定手段34aとする。
【0035】
この場合も、ブレーキ操作中でなければ、図3(c1)に示すように、旋回外輪5FL,5RL又は5FR,5RRにブレーキ力を付与し、ブレーキ操作中であれば、図3(c2)に示すように、旋回外輪5FL,5RL又は5FR,5RRのブレーキ力を増加させるように、ブレーキ力付与量(具体的には付与すべきブレーキ液圧)、又は、ブレーキ力増加量(具体的には増加すべきブレーキ液圧)を設定する。また、ブレーキ力付与量又は、ブレーキ力増加量は、ロールレイトROLLbodyに対応してロールレイトROLLbodyの大きさが大きいほど大きく設定される。
【0036】
ABS制御手段35では、制動中の車輪速の検出値が算出した車体速Vbodyに対応した車輪速に比べて所定偏差以上低下すると、その車輪のブレーキ力(ブレーキ液圧)を低下させるように制御する。
統合制御手段36では、ステア特性制御手段33によるアンダステア抑制制御とロールオーバ抑制制御手段34による制御とが同時に実施されようとするときには、ロールオーバ抑制制御手段34による旋回外輪側の車輪への制動力の付与又は増加を抑制又は停止させる。これは、旋回時にアンダステア抑制制御とロールオーバ抑制制御とが同時に行われると、アンダステア抑制制御により旋回内輪にブレーキが加えられる(或いはブレーキが強められる)とともに、ロールオーバ抑制制御により旋回外輪にブレーキが加えられる(或いはブレーキが強められる)ため、両制御が互いに干渉してしまうので、これを回避するためである。
【0037】
具体的には、統合制御手段36では、ステア特性制御手段33によるアンダステア抑制制御とロールオーバ抑制制御手段34よる制御とが同時に実施されようとするときには、図5に示すように、ロールオーバ抑制制御手段34により設定されたロールオーバ抑制用のブレーキ力(ブレーキ液圧増分)を補正する。即ち、アンダステアの度合いを示すヨーレイト偏差ΔYawが所定値(ここでは、アンダステア(US)時開始判定閾値ΔYawus1)以上になったら、アンダステアの度合いが強くなるほど(ヨーレイト偏差ΔYawが大きくなるほど)ロールオーバ抑制用のブレーキ力(ブレーキ液圧増分)を減少させる。ここでは、線形に減少させているが、これに限るものではない。
【0038】
そして、ステア特性制御手段33により設定された各輪のブレーキ力(ブレーキ液圧)とロールオーバ抑制制御手段34により設定されたこのように適宜補正された各輪のブレーキ力(ブレーキ液圧)との加算値を制御すべきブレーキ力(ブレーキ液圧)として各輪のブレーキを制御する。もちろん、このときの目標とするブレーキ力(ブレーキ液圧)が最大ブレーキ力(最大ブレーキ液圧)にリミットされるのは当然である。
【0039】
また、統合制御手段36では、ヨーモーメント制御(ステア特性制御)又はロールオーバ抑制制御が実施されているときでも、ドライバが急制動操作をしたら、制動距離を短くすることを重点にした制御(制動距離重視制御)に移行するようになっている。ここでは、前輪又は後輪のマスタシリンダ液圧が所定値以上になるか、又は、ABSが3輪以上作動している時に、ドライバの急制動操作があったと判定しているが、この判定はこれに限るものではない。また、制動距離重視制御とは、車輪がロックしないようにしながら前輪に最大動力をかける制御である。
【0040】
本発明の一実施形態にかかる車両の統合制御装置は上述のように構成されているので、例えば図6に示すように、制御が実施される。
つまり、ヨーモーメント制御手段(ステア特性制御手段)33では、図6(a)に示すように、まず、制御関連データを取り込んで(ステップA10)、ステア特性制御(ヨーモーメント制御)が必要か否かを判定し(ステップA20)、ステア特性制御(ヨーモーメント制御)が必要なら、アンダステアに対する制御かオーバステアに対する制御かを判定する(ステップA30)。
【0041】
アンダステアに対するものなら、ブレーキ操作中か否かを判定し(ステップA40)、ブレーキ操作中でなければ、図3(a1)に示すように、旋回内輪のうち後輪5RL又は5RRにブレーキ力を付与するように、ブレーキ力(ブレーキ液圧)付与量をヨーレイト偏差ΔYawに対応して設定する(ステップA50)。ブレーキ操作中であれば、図3(a2)に示すように、旋回内輪のうち後輪5RL又は5RRのブレーキ力を増加させ、旋回外輪のうち前輪5FR又は5FLのブレーキ力を減少させるように、ブレーキ力(ブレーキ液圧)の増加量及び減少量をヨーレイト偏差ΔYawに対応して設定する(ステップA60)。
【0042】
オーバステアに対するものなら、ブレーキ操作中か否かを判定し(ステップA70)、ブレーキ操作中でなければ、図3(b1)に示すように、旋回外輪のうち前輪5FL又は5FRにブレーキ力を付与するように、ブレーキ力(ブレーキ液圧)付与量をヨーレイト偏差ΔYawに対応して設定する(ステップA80)。ブレーキ操作中であれば、図3(b2)に示すように、旋回外輪のうち前輪5FL又は5FRのブレーキ力を増加させ、旋回内輪のうち後輪5RR又は5RLのブレーキ力を減少させるように、ブレーキ力(ブレーキ液圧)の増加量及び減少量をヨーレイト偏差ΔYawに対応して設定する(ステップA90)。
【0043】
また、ロールオーバ抑制制御手段34では、図6(b)に示すように、まず、制御関連データを取り込んで(ステップB10)、ロールオーバ抑制制御が必要か否かを判定し(ステップB20)、ロールオーバ抑制制御が必要なら、ブレーキ操作中か否かを判定する(ステップB30)。ブレーキ操作中でなければ、図3(c1)に示すように、旋回外輪5FL,5RL又は5FR,5RRに付与するブレーキ力(ブレーキ液圧)をロールレイトに対応して設定し(ステップB40)、ブレーキ操作中であれば、図3(c2)に示すように、旋回外輪5FL,5RL又は5FR,5RRに増加させるブレーキ力(ブレーキ液圧)をロールレイトに対応して設定する(ステップB50)。
【0044】
統合制御手段36では、ステア特性制御手段33によるアンダステア抑制制御とロールオーバ抑制制御手段34による制御とが同時に実施されようとするときに、アンダステア抑制制御(US対応制御)が行なわれようとしているか否かを判定し(ステップC10)、アンダステア抑制制御(US対応制御)が行なわれようとしている場合には、ロールオーバ抑制制御手段34により設定されたロールオーバ抑制用のブレーキ力(ブレーキ液圧増分)を減少補正する(ステップC20)。そうでなければ、このような補正は行なわずに、ステア特性制御手段33により設定された各輪のブレーキ力(ブレーキ液圧)とロールオーバ抑制制御手段34により設定されたこのように適宜補正されされた各輪のブレーキ力(ブレーキ液圧)との加算値(ただし、限度内にリミット)を制御すべきブレーキ力(ブレーキ液圧)として(ステップC30)各輪のブレーキを制御する(ステップC30)。
【0045】
また、図示しないが、統合制御手段36では、ヨーモーメント制御(ステア特性制御)又はロールオーバ抑制制御が実施されているときでも、ドライバが急制動操作をしたら、制動距離を短くすることを重点にした制御(制動距離重視制御)に移行する。これにより、ドライバの緊急停止要求に対応できる。
このように、本装置では、アンダステア抑制制御(US対応制御)が行なわれようとしている場合には、ロールオーバ抑制制御手段34により設定されたロールオーバ抑制用のブレーキ力(ブレーキ液圧増分)を減少補正するので、アンダステア抑制制御により旋回内輪にブレーキが加えられる(或いはブレーキが強められる)ことと、ロールオーバ抑制制御により旋回外輪にブレーキが加えられる(或いはブレーキが強められる)こととが、同時に行われることにより生じてしまうこと両制御の干渉を抑制することができる。
【0046】
特に、アンダステア抑制制御の要求が強いほどロールオーバ抑制制御よりもアンダステア抑制制御の方を優先させるので、例えば緊急時に前方障害物との衝突の回避が優先されるようになり、車両の総合的な安全性が向上する。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の車両の統合制御装置(請求項1)によれば、ステア特性制御手段によるアンダステア抑制制御とロールオーバ抑制制御手段よる制御とが同時に実施されようとするときには、該ロールオーバ抑制制御手段による旋回外輪側の車輪への制動力の付与又は増加を抑制又は停止させる統合制御手段がそなえられているので、アンダステア抑制制御により旋回内輪にブレーキが加えられる(或いはブレーキが強められる)ことと、ロールオーバ抑制制御により旋回外輪にブレーキが加えられる(或いはブレーキが強められる)こととが、同時に行われることにより生じてしまう両制御の干渉を抑制することができる。
【0048】
該ステア特性判定手段を、該車両に発生した実ヨーレイトと該車両に発生すべき目標ヨーレイトを算出する目標ヨーレイトとの偏差から該ステア特性を判定するように構成することにより、ステア特性制御を容易に且つ確実に実施できる(請求項2)。
該ロール状態判定手段を、該車両のロールレイト又は横加速度が所定値以上のときにロール状態が過剰であると判定するように構成することや、該車両のロールレイト又は横加速度が所定値以上であるとともに該車両の操舵角速度が所定速度以上のときにロール状態が過剰であると判定するように構成することにより、ロール制御を容易に且つ確実に実施できる(請求項3,4)。
【0049】
該ステア特性制御手段を、該車両の旋回時に該車両が過剰なオーバステアと判定された場合に、制動操作が加えられていなければ旋回外側の前輪のみへ制動力を付与し、制動操作が加えられていれば旋回外側の前輪の制動力を増加させるとともに旋回内側の後輪の制動力を減少させ、該車両の旋回時に該車両が過剰なアンダステアと判定された場合に、制動操作が加えられていなければ旋回内側の後輪へ制動力を付与し、制動操作が加えられていれば旋回内側の後輪の制動力を増加させるとともに旋回外側の前輪の制動力を減少させるように構成することにより、ステア特性制御を効率よく実施できる(請求項5)。
【0050】
該ステア特性制御手段を、該車両の旋回時に該車両が過剰なオーバステア又はアンダステアと判定された場合に、該オーバステア又は該アンダステアが強いほど付与する制動力或いは増加又は減少させる制動力を大きくするように構成することにより、ステア特性制御をより効率よく実施できる(請求項6)。
該ロールオーバ抑制制御手段を、該車両のロール状態が過剰であると判定された場合に、制動操作が加えられていなければ旋回外輪側の前輪及び後輪のいずれへも制動力を付与し、制動操作が加えられていれば旋回外側の前輪及び後輪の制動力をいずれも増加させるように構成することにより、ロールオーバ抑制制御をより効率よく実施できる(請求項7)。
【0051】
該統合制御手段を、該ステア特性制御手段により該車両が過剰なアンダステアであると判定され且つ該ロール状態判定手段により該車両のロール状態が過剰であると判定されると、該アンダステアが強いほど該ロールオーバ抑制制御手段による旋回外輪側の車輪への制動力の付与量又は増加量を減少させ、該アンダステアが所定レベル以上になったら該ロールオーバ抑制制御手段による旋回外輪側の車輪への制動力の付与又は増加を停止させるように構成することにより、アンダステア減少制御とロールオーバ抑制制御とをバランスよく実施できる(請求項8)。
【0052】
また、ドライバから急制動要求があったか否かを判定する急制動要求判定手段と、該急制動要求判定手段によりドライバから急制動要求があったと判定された場合には、該ステア特性制御手段又は該ロールオーバ抑制制御手段による車両の姿勢制御に優先して、該車両がより短い距離で停止するように制動を制御する制動距離重視制御を実施する急制動要求時制御手段とをそなえるようにすれば、ドライバの急制動要求に対応できる(請求項9)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる車両の統合制御装置にかかる制御ブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる車両の統合制御装置にかかるシステム構成図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる車両の統合制御装置による統合制御を説明する模式図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかる車両の統合制御装置による統合制御における目標ヨーレイトの算出を説明する図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかる車両の統合制御装置による統合制御における制御量の補正特性を説明する図である。
【図6】本発明の一実施形態にかかる車両の統合制御装置による統合制御を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 ブレーキぺダル
2 マスタシリンダ
3 制動用コントローラ(ブレーキECU)
4 ブレーキ液リザーバ
5FL,5FR,5RL,5RR 制動輪
6 ハイドロリックユニット
7 エンジンECU
10 ホイールブレーキ
11 ハンドル角センサ
12 ヨーレイトセンサ
13 ロールレイトセンサ
14 マスタシリンダ液圧センサ
15 車輪速センサ
16 ブレーキスイッチ
17 前後・横加速度センサ
31 運転状態判定手段
32 車両運動状態計算手段
33 ヨーモーメント制御手段(ステア特性制御手段)
34 ロールオーバ抑制制御手段
35 ABS制御手段
36 統合制御手段

Claims (9)

  1. 各車輪を個々に制動しうる制動機構と、
    旋回時の車両のステア特性がオーバステアであるかアンダステアであるかを判定するステア特性判定手段と、
    該ステア特性判定手段により該ステア特性が過剰なオーバステアであると判定されると旋回外輪側の車輪への制動力を付与又は増加させ該ステア特性が過剰なアンダステアであると判定されると旋回内輪側の車輪への制動力を付与又は増加させるように該制動機構を制御するステア特性制御手段と、
    旋回時の該車両のロール状態を判定するロール状態判定手段と、
    該ロール状態判定手段により該車両のロール状態が過剰であると判定されると旋回外輪側の車輪への制動力を付与又は増加させるように該制動機構を制御するロールオーバ抑制制御手段と、
    該ステア特性制御手段によるアンダステア抑制制御と該ロールオーバ抑制制御手段による制御とが同時に実施されようとするときには、該ロールオーバ抑制制御手段による旋回外輪側の車輪への制動力の付与又は増加を抑制又は停止させる統合制御手段とがそなえられている
    ことを特徴とする、車両の統合制御装置。
  2. 該ステア特性判定手段は、該車両に発生した実ヨーレイトと該車両に発生すべき目標ヨーレイトとの偏差から該ステア特性を判定する
    ことを特徴とする、請求項1記載の車両の統合制御装置。
  3. 該ロール状態判定手段は、該車両のロールレイト又は横加速度が所定値以上のときにロール状態が過剰であると判定する
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の車両の統合制御装置。
  4. 該ロール状態判定手段は、該車両のロールレイト又は横加速度が所定値以上であるとともに、該車両の操舵角速度が所定速度以上のときにロール状態が過剰であると判定する
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両の統合制御装置。
  5. 該ステア特性制御手段は、
    該車両の旋回時に該車両が過剰なオーバステアと判定された場合に、制動操作が加えられていなければ旋回外側の前輪のみへ制動力を付与し、制動操作が加えられていれば旋回外側の前輪の制動力を増加させるとともに旋回内側の後輪の制動力を減少させ、
    該車両の旋回時に該車両が過剰なアンダステアと判定された場合に、制動操作が加えられていなければ旋回内側の後輪へ制動力を付与し、制動操作が加えられていれば旋回内側の後輪の制動力を増加させるとともに旋回外側の前輪の制動力を減少させる
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両の統合制御装置。
  6. 該ステア特性制御手段は、該車両の旋回時に該車両が過剰なオーバステア又はアンダステアと判定された場合に、該オーバステア又は該アンダステアが強いほど付与する制動力の大きさ或いは増加又は減少させる制動力の大きさを大きくする
    ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両の統合制御装置。
  7. 該ロールオーバ抑制制御手段は、該車両のロール状態が過剰であると判定された場合に、制動操作が加えられていなければ旋回外輪側の前輪及び後輪のいずれへも制動力を付与し、制動操作が加えられていれば旋回外側の前輪及び後輪の制動力をいずれも増加させる
    ことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両の統合制御装置。
  8. 該統合制御手段は、該ステア特性制御手段により該車両が過剰なアンダステアであると判定され且つ該ロール状態判定手段により該車両のロール状態が過剰であると判定されると、該アンダステアが強いほど該ロールオーバ抑制制御手段による旋回外輪側の車輪への制動力の付与量又は増加量を減少させ、該アンダステアが所定レベル以上になったら該ロールオーバ抑制制御手段による旋回外輪側の車輪への制動力の付与又は増加を停止させる
    ことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両の統合制御装置。
  9. ドライバから急制動要求があったか否かを判定する急制動要求判定手段をそなえ、
    該統合制御手段は、該急制動要求判定手段によりドライバから急制動要求があったと判定された場合には、該ステア特性制御手段又は該ロールオーバ抑制制御手段による車両の姿勢制御に優先して、該車両がより短い距離で停止するように制動を制御する制動距離重視制御を実施する
    ことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の車両の統合制御装置。
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