JP3577280B2 - 腕時計バンド用アジャストピン及びその製造方法ならびに腕時計バンドの連結構造 - Google Patents

腕時計バンド用アジャストピン及びその製造方法ならびに腕時計バンドの連結構造 Download PDF

Info

Publication number
JP3577280B2
JP3577280B2 JP2000554242A JP2000554242A JP3577280B2 JP 3577280 B2 JP3577280 B2 JP 3577280B2 JP 2000554242 A JP2000554242 A JP 2000554242A JP 2000554242 A JP2000554242 A JP 2000554242A JP 3577280 B2 JP3577280 B2 JP 3577280B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hole
pin
connection
adjust pin
band
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000554242A
Other languages
English (en)
Inventor
信人 福島
浩司 藤井
剛男 小味山
敏明 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Watch Co Ltd
Application granted granted Critical
Publication of JP3577280B2 publication Critical patent/JP3577280B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A44HABERDASHERY; JEWELLERY
    • A44CPERSONAL ADORNMENTS, e.g. JEWELLERY; COINS
    • A44C5/00Bracelets; Wrist-watch straps; Fastenings for bracelets or wrist-watch straps
    • A44C5/14Bracelets; Wrist-watch straps; Fastenings for bracelets or wrist-watch straps characterised by the way of fastening to a wrist-watch or the like
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A44HABERDASHERY; JEWELLERY
    • A44CPERSONAL ADORNMENTS, e.g. JEWELLERY; COINS
    • A44C5/00Bracelets; Wrist-watch straps; Fastenings for bracelets or wrist-watch straps
    • A44C5/02Link constructions
    • A44C5/10Link constructions not extensible
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A44HABERDASHERY; JEWELLERY
    • A44BBUTTONS, PINS, BUCKLES, SLIDE FASTENERS, OR THE LIKE
    • A44B9/00Hat, scarf, or safety pins or the like
    • A44B9/12Safety-pins
    • A44B9/18Hinges; Locking devices
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A44HABERDASHERY; JEWELLERY
    • A44CPERSONAL ADORNMENTS, e.g. JEWELLERY; COINS
    • A44C5/00Bracelets; Wrist-watch straps; Fastenings for bracelets or wrist-watch straps
    • A44C5/18Fasteners for straps, chains or the like
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A44HABERDASHERY; JEWELLERY
    • A44CPERSONAL ADORNMENTS, e.g. JEWELLERY; COINS
    • A44C27/00Making jewellery or other personal adornments
    • A44C27/001Materials for manufacturing jewellery
    • A44C27/008Materials for manufacturing jewellery having shape memory behavior
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2201/00Properties
    • C08L2201/12Shape memory
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S59/00Chain, staple, and horseshoe making
    • Y10S59/901Cross pin
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T24/00Buckles, buttons, clasps, etc.
    • Y10T24/47Strap-end-attaching devices
    • Y10T24/4782Watch strap

Landscapes

  • Adornments (AREA)
  • Insertion Pins And Rivets (AREA)
  • Buckles (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、腕時計バンドの複数の駒を連鎖状に連結するアジャストピン及びその製造方法ならびにその複数の駒を使用した腕時計バンドの連結構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、腕時計は手首等に携帯するためにバンドを備えている。その腕時計のバンドとしては、例えば牛やワニなどのなめし革を帯状に切断し、その帯状の革に材質の異なる皮革を重ねて縫い合わせることにより、強度を持たせたものが一般的である。
また、腕時計のバンドには金属バンドと呼ばれ、金属等からなる駒を連鎖状に連ねて、それらを互いにアジャストピンと呼ばれるピンを用いて接続することにより、その帯状に連ねた駒が腕に沿って曲がるようしたものもある。さらに、近年では樹脂バンドと呼ばれ、ウレタン等の合成樹脂により帯状に形成した腕時計バンドもある。
【0003】
これらの腕時計バンドは、いずれも2つの帯状材からなり、その各帯状材の一端側を時計の表示部を含む本体にそれぞれ接続し、他端側を止め金具などで互いに接続できるようにしているのが一般的である。
そして、腕時計を手首に取り付けるときには、腕時計を手首に載せて止め金具により2つの帯状のバンドを互いに接続すれば、腕時計が腕から脱落しないようになる。
その止め金具としては、革バンドや樹脂バンドでは尾錠と呼ばれるバックルが主として用いられ、金属バンドでは中留めと呼ばれる接続部品が使われる場合が多い。
【0004】
ところで、腕時計を装着する手首の部分の太さは人によって個人差がある。そのため、通常の腕時計バンドでは、バンドの長さを一定の範囲内で調整できるようにしている。
例えば、革バンドでは2つの帯状材に分けた一方のバンド側に複数の穴を長手方向に間隔を置いて連続して開け、その穴に他方のバンド側に設けた位置決め用の棒(尾錠のツク棒)をバンドが最適の長さになる位置で差し込んで固定するようになっている。
また、金属バンドでは、駒の数を増減させることによりバンドの長さを調節するのが一般的である。そして、そのバンドの長さを調節する際には、アジャストピンを抜いて駒の連結を外すようにする。
【0005】
ここで、従来の駒を用いた腕時計バンドの長さを調整する機構について、図25及び図26を参照して説明する。
図25は金属の駒を連結した金属バンドを備えた腕時計の例を示す外観斜視図である。
この腕時計に取り付けられている金属製の腕時計バンド103は、金属製の複数の駒102を連鎖状に連ね、それらの駒102を互いに図26に示す接続ピンであるアジャストピン111で連結し、2つの帯状のブレス105と106を形成している。
【0006】
そのブレス106の端部には、連結用の金具として機能する中留め107が取り付けられていて、その中留め107によりブレス106をブレス105に接続する構造になっている。
この腕時計バンド103では、バンド長さを調節するときには、アジャストピン111を抜き差しすることによって駒102を増減させる。
そのアジャストピン111を抜き差しすることによってバンドの長さを調節する機構について、図26を参照して説明する。
【0007】
例えば、バンドの長さを長くする場合には、長くする部分のアジャストピン111を引き抜いて、駒102Aと102Bの間に追加用の駒102Cを入れ、その追加した駒102Cに形成されている連結貫通穴に、駒102Aの連結貫通穴102aに差し込んだアジャストピン111を挿入すると共に、駒102Cに形成されている連結貫通穴に差し込んだアジャストピン111を駒102Bの凸部連結貫通穴102cに差し込んで、駒102Aと102C、及び駒102Cと102Bをそれぞれ連結する。
【0008】
逆に、バンドの長さを短くする場合には、間引きする例えば駒102Cの両側のアジャストピン111を引き抜いて駒102Cを外した後に、駒102Aと102Bをアジャストピン111により再度連結する。
このように、アジャストピン111を駒102の貫通穴に差し込んで隣合う駒102Aと102Bを互いに連結する際には、そのアジャストピン111は差し込んだ後にそれが脱落したりしないように、駒102の貫通穴に強く嵌合しなければならない。
【0009】
ところが、このアジャストピンに持たせる必要のある駒との強い嵌合力は、逆に腕時計バンドの長さを調整する際にはアジャストピンは容易に抜き差しできなければならないということに対して相反する。
そこで、これまではこの両者を同時に満足させることはできなかったので、アジャストピンは駒からの脱落防止を優先させるようにして、通常は抜き差しの容易さを犠牲にして嵌合力を高めるようにしていた。すなわち、アジャストピンの外径を、駒の穴と強く嵌合(ばね力、摩擦力大)する寸法に決めていた。
そのため、腕時計バンドの長さを調整する際には、アジャストピンの抜き差しが容易にできないので不便であるということがあった。
【0010】
一方、アジャストピンには、図27に示すように割ピンタイプのアジャストピン121もある。このアジャストピン121は、断面形状が半円形状をした金属線を折り曲げて平面部分を互いに合わせることで全体の断面形状が円形になるようしており、その長手方向の一部を互いに外側に湾曲状に膨らませて、その湾曲させた部分の弾性により、ピンの駒102の連結貫通穴102aに対する抜き易さと嵌合の確実性を得るようにしている。
そして、このタイプのアジャストピンは、プレス加工で製造するのが普通であるが、その材料に復元力の高い材料を用いるとプレス加工ではできないため、通常は復元力がそれほど高くない材料を使用するようにしている。そのため、抜き差しの容易さをある程度犠牲にして、湾曲部分の嵌合力を強めに設定しなければならなかった。
【0011】
さらに、このような割ピンタイプのアジャストピンの外径及びそれを嵌入させる駒の穴の内径、さらにはアジャストピンの湾曲部の高さは、いずれも加工上のバラツキと、アジャストピンを駒の穴に対して抜き差しした際の摩耗等を考慮しなければならなかったので、相対的に駒の穴の内径をかなり小さめに設計することが多かった。
そのため、アジャストピンの抜き差しが困難になることがあり、アジャストピンを抜く際にそこにかなり強い力が加わったときには、そのアジャストピンが変形してしまうこともあった。
【0012】
また、上記湾曲部は半円形の金属線を二つ折りして平面部分を互いに合わせているだけであるため変形しやすいので、アジャストピンを抜き差しした際に湾曲部が変形することによってピンの端部(図27で上側)において半円形部分の合わせ目が位置ずれを生じてしまうことがあった。
このようになると、アジャストピンを引き抜く抜き力が極端に低下してしまうので、ひどいときには全く嵌合力が発生しないことになって、アジャストピンとしての機能を失ってしまうこともあった。
【0013】
さらに、腕時計バンドの連結を目的としたばね棒として、超弾性を示す形状記憶合金で形成するようにしたものが、特開昭58−27505号公報に記載されている。
しかしながら、このばね棒は、両端にピン状のものを突出させた形状のものを形状記憶合金で形成したに過ぎず、超弾性の性質を腕時計のバンド保持に利用しているのか否かについては全く記載されていないので、不明である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来のいずれのアジャストピン及び腕時計バンドの連結構造においても、駒とアジャストピンの嵌合力を優先させるようにしているので、バンド長さを調整する際にアジャストピンの抜き差しが容易にできなかったり、バンド駒の確実な連結ができなかったりすることがあるという問題点があった
【0015】
この発明は、このような技術的背景に鑑みてなされたものであり、腕時計バンドの長さを調節する際に抜き差しを容易に行うことができながら、駒の穴に対して強い嵌合力で嵌合して複数の駒を連鎖状に確実に連結することができるアジャストピン及びそのアジャストピンを用いた時計バンドの連結構造を提供することを目的とする。
また、そのアジャストピンを容易に製造することができる製造方法を提供することも目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の目的を達成するため、複数の駒を連鎖状に連結してなる腕時計用バンドの上記駒を互いに連結するための腕時計バンド用アジャストピンにおいて、歪の変化に対して応力が一定になる超弾性領域を有する所定線形の超弾性合金ワイヤによって形成し、駒を連結した状態でその駒に嵌合して超弾性領域の応力を働かせるための、への字状に折り曲げられるか湾曲状に曲げられた曲げ部を少なくとも一端側に形成したものである。
【0017】
上記曲げ部は、アジャストピンが駒に形成された連結貫通穴に嵌入された状態で、その連結貫通穴の壁面により曲げ戻されることによって発生する応力が上記超弾性領域になるように形成するとよい。
そうすることにより、上記アジャストピンは、それを駒の穴に差し込んだ状態では、曲げ部が連結貫通穴の壁面により曲げ戻されて穴の内壁を押圧する状態になるため、そのときの摩擦力により確実に保持される。
そして、このようにアジャストピンが駒を連結した状態では、アジャストピンの曲げ部に生じる応力が、歪が変化しても変わらない超弾性領域にあるため、例えば穴の内径あるいはアジャストピンの寸法がばらついても、穴の内壁に作用するばね力は一定になる。
【0018】
したがって、加工誤差や摩耗を考慮してアジャストピンと駒の穴の嵌合を予め強めにするようなことをしなくても、安定した嵌合ができると共にアジャストピンを駒の穴に対して容易に抜き差しすることができる。
そのアジャストピンに使用する超弾性合金ワイヤは、ニッケル・チタン(NiTi)又はニッケル・チタン・コバルト(NiTiCo)を主成分とする超弾性合金ワイヤであるとよい。
また、上記曲げ部を長手方向の両端側に形成してもよい。さらに、アジャストピン長手方向の両端をそれぞれ半球状に丸めることにより曲面状に形成するとよい。
【0019】
そうすれば、アジャストピンが高い硬度を持っていても、駒の穴に差し込んだ際にアジャストピンの端部で穴の内面を削ってしまうのを防ぐことができる。
そして、上記超弾性合金ワイヤの線径が0.8mm以上1.2mm以下であり、且つ上記曲げ部がへの字状に折り曲げられており、その最大高さ(H max の部位のその曲げ部の屈曲開始位置(a)で上記駒を連結した状態で駒に接触する側の部位からの水平方向の長さ(L)が1mm以上3.7mm以下であるようにするとよい。
【0020】
この発明による上記アジャストピンの製造方法、超弾性領域を有する所定線径の超弾性合金ワイヤの少なくとも1カ所をプレスにより曲げる工程と、その曲げた部位を含むように上記ワイヤを切断する工程と、その切断したワイヤの長手方向の両端部を曲面にする工程とからなり、上記曲げる工程の際、あるいは該工程後に、上記ワイヤを熱処理して加工部の組織を超弾性特性が得られるオーステナイト相に戻すこと特徴とする。
【0021】
同様に、アジャストピンの製造方法として、超弾性領域を有する所定線径の超弾性合金ワイヤを所望の長さに切断する工程と、その切断したワイヤの少なくとも1カ所をプレスにより曲げる工程と、その曲げたワイヤの長手方向の両端部を曲面にする工程とからなり、上記曲げる工程の際、あるいは該工程後に、上記ワイヤを熱処理して加工部の組織を超弾性特性が得られるオーステナイト相に戻すようにしてもよい
【0022】
さらに、この発明による複数の駒を連鎖状に連結する腕時計バンドの連結構造、その複数の駒はそれぞれバンドの連鎖方向の一端側に凹部を有すると共に他端側には隣合う駒の上記凹部に嵌入可能な凸部を有し、上記一端側の上記凹部により仕切られた両側の対をなすアーム部にバンドの短手方向に沿う連結貫通穴がそれぞれ形成され、上記凸部には上記連結貫通穴に平行する方向に凸部連結貫通穴が形成され、上記凹部に隣合う駒の上記凸部を嵌入させた状態で上記アーム部の連結貫通穴と上記凸部連結貫通穴とに歪の変化に対して応力が一定になる超弾性領域を有する所定線径の超弾性合金ワイヤによって形成されたアジャストピンを挿入することにより隣合う駒を着脱可能に連結する腕時計バンドの連結構造である。
【0023】
そして、上記アジャストピンの少なくとも一端側にへの字状に折り曲げられるか湾曲状に曲げられた曲げ部を形成すると共に、その曲げ部の最大高さ(Hmax)を上記対をなすアーム部の一方の連結貫通穴の径方向に対向する内壁間の寸法(D2)よりも大きくし、上記対をなすアーム部の各連結貫通穴と上記凸部連結貫通穴とに所定の位置までアジャストピンを挿入したときに、上記一方の連結貫通穴でアジャストピンの曲げ部が撓むことによってそのアジャストピンの曲げ部に発生する応力が超弾性領域にあり、その応力が発生する力でアジャストピンが駒に固定される腕時計バンドの連結構造を提供する。
【0024】
その対をなすアーム部の一方の連結貫通穴に、少なくとも入り口部に上記凸部連結貫通穴の径よりも穴の径方向に対向する内壁間の寸法を大きくした穴寸法拡大部を形成するとよい。
また、その穴寸法拡大部は、上記対をなすアーム部の一方の連結貫通穴の少なくとも入り口部に、穴の径方向に対向する内壁間の寸法を上記凸部連結貫通穴の径よりも大きく形成した段穴部とするとよい。
【0025】
また、その穴寸法拡大部は、上記対をなすアーム部の一方のアーム部の連結貫通穴の全域に亘って形成された穴とし、アジャストピンを上記対をなすアーム部の各連結貫通穴と上記凸部連結貫通穴とに所定の位置まで挿入したときに、上記一方のアーム部の連結貫通穴の部分でアジャストピンの曲げ部が撓むことによってそのアジャストピンの曲げ部に発生する応力が超弾性領域にあり、その応力が発生する力でアジャストピンが駒に固定される穴径で、その一方のアーム部の連結貫通穴を形成し、上記対をなすアーム部の他方のアーム部の連結貫通穴の穴径をアジャストピンの線径よりもわずかに大きくしてもよい。
さらに、上記アジャストピンは、ニッケル・チタン(NiTi)又はニッケル・チタン・コバルト(NiTiCo)を主成分とする超弾性合金ワイヤで形成するとよい。
【0026】
また、上記腕時計バンドの連結構造におけるアジャストピンも、線径が0.8mm以上1.2mm以下であり、且つ上記曲げ部がへの字状に折り曲げられており、その最大高さ(H max の部位のその曲げ部の屈曲開始位置(a)で上記連結貫通穴に接触する側の部位からの水平方向の長さ(L)が1mm以上3.7mm以下であるようにするとよい。
さらに、上記腕時計バンドの連結構造において、上記アジャストピンの曲げ部は、高温で折り曲げ加工により形成されるか、低温で折り曲げ加工した後に熱処理をして形成されているとよい。
【0027】
【発明の実施の形態】
この発明をより詳細に説明するために、添付図面にしたがって、この発明の実施形態の例を説明する。
〔第1の実施形態:図1乃至図4〕
図1はこの発明による腕時計バンド用アジャストピンの第1の実施形態を示す正面図、図2は同じくそのアジャストピンの使用例を示す斜視図、図3は同じくそのアジャストピンを腕時計バンドの駒に形成した穴に嵌入させた状態を示す縦断面図である。
【0028】
図1に示す腕時計バンド用アジャストピン(以下アジャストピンと略称する)1は、図2に示すように複数のバンド駒(以下駒と略称する)2を連鎖状に連結してなる腕時計バンド3の駒2を互いに連結するための連結部材であり、駒2Aの両側のアーム部6,7に形成されている駒穴である連結貫通穴2a,2bと、その隣の駒2Bに形成されている同様に駒穴である凸部連結貫通穴2cとに差し込んでそれらを連結し、それ以外の駒2についても同様に隣合う駒2同士を互いに連結している。
そして、このアジャストピン1は、図3に示すように隣合う駒2Aと2Bを連結した状態で、駒2Aの連結貫通穴2aの壁面に詳しい説明を後述する超弾性領域の応力を働かせるための曲げ部となる屈曲部5を1カ所形成している。
【0029】
その屈曲部5は、この実施の形態ではへの字状に折り曲げて形成した部分であり、それをアジャストピン1の一端側に形成している。
このアジャストピン1は、材質が超弾性を有するニッケル・チタン(NiTi)を主成分とする所定線径の超弾性合金ワイヤで形成されていて、例えば直径1mmで長さが15mmの寸法に形成されている。そして、そのアジャストピン1の両端部を、バレル研磨により曲面状に加工して丸みを持たせている。
【0030】
一般的に、このように超弾性を有する金属材料をプレスで加工するのは困難であるが、急角度で塑性変形域まで変形させると塑性変形するため、図1に示したようにアジャストピン1の端部に屈曲部5を形成することができる。
このアジャストピン1は、上述したように隣合う駒2Aと2Bを連結した状態で、屈曲部5が駒2Aの連結貫通穴2aの壁面に対して超弾性領域の応力を作用させるようにしているが、その超弾性領域の応力について、以下説明する。
【0031】
一般的に、弾性材料の「応力−ひずみ」曲線は、図4に破線で示したように、応力の増加に伴って歪が増加していく。しかしながら、NiTi合金などのように一部の金属では、図4に実線で示すように、歪は増加するが応力は一定になる領域(超弾性領域)が存在する。このような性質を超弾性と称し、この超弾性を有する合金を超弾性合金と称している。
そして、図1で説明したアジャストピン1は、この超弾性を有する超弾性合金ワイヤで形成されている。
【0032】
そのアジャストピン1を、図3に示したように、駒2Aと2Bを連結貫通穴2aと凸部連結貫通穴2cと連結貫通穴2bとに屈曲部5が形成されていない側の端部から差し込んで、駒2Aと2Bを連結したときに、屈曲部5が連結貫通穴2aの壁面により曲げ戻されることにより、そのアジャストピン1の屈曲部5に発生する応力が、図4で説明した超弾性領域になるように、屈曲部5の屈曲角度を設定している。
そのため、図3の駒2Aの連結貫通穴2a、あるいはアジャストピン1の屈曲部5の屈曲角度の加工上の理由によるバラツキにより連結貫通穴2aに嵌入状態にあるアジャストピン1の屈曲部5のたわみ量が変化し、歪にバラツキが生じるようになる。
【0033】
しかしながら、この実施形態によるアジャストピン1は超弾性を有するので、上記歪がばらついても、そのばらつきの範囲が図4で説明した超弾性領域内であれば、アジャストピン1が連結貫通穴2aの壁面に対して作用させる反力(応力)は常に一定である。したがって、連結貫通穴2aの穴径が多少ばらついても、屈曲部5の反力は、超弾性効果により常に一定であるため、アジャストピン1の駒2Aとの嵌合力は一定となるため安定した駒2Aと2Bの連結ができる。
また、図1に示したように、アジャストピン1は、その両端部をそれぞれ曲面状(半球状)に形成しているので、NiTi合金は高い硬度の材質であるが、駒2A,2Bの連結貫通穴2a,凸部連結貫通穴2c,連結貫通穴2bに差し込んだ際に、そのアジャストピン1の端部で連結貫通穴2a,2b及び凸部連結貫通穴2cの内面を削ってしまうのを防ぐことができる。
【0034】
それにより、連結貫通穴2a,2b及び凸部連結貫通穴2cを痛めることがないので、アジャストピン1を繰り返し抜き差ししても、アジャストピン1と連結貫通穴2aとの嵌合力が低下するようなことがない。したがって、アジャストピン1が駒2の連結貫通穴2aから抜け落ちるのを防止することができると共に、腕時計バンドの長さを容易に調整することができる。
【0035】
〔第2の実施形態:図5〕
次に、この発明による腕時計バンド用アジャストピンの第2の実施形態を図5を参照して説明する。
図5はこの発明による腕時計バンド用アジャストピンの第2の実施形態を説明するためにアジャストピンを駒に形成した穴に嵌入させた状態を示す図3と同様な縦断面図である。
この実施形態によるアジャストピン11は、その両端部に湾曲状に曲げた曲げ部15a,15bをそれぞれ形成し、その湾曲させた部分が駒2Aの両側のアーム部6,7のそれぞれ連結貫通穴2a,2bの内壁と嵌合して固定されるようにしている。
【0036】
そして、このアジャストピン11、超弾性を有する所定線径の超弾性合金ワイヤで形成されており、このアジャストピン11を連結貫通穴2a,2b及び凸部連結貫通穴2cに所定の位置まで差し込んだときに、曲げ部15a,15bがそれぞれ連結貫通穴2a,2bの壁面により曲げ戻されることによって、そのアジャストピン11の曲げ部15a,15bに発生する応力が、図4で説明した超弾性領域になるように、曲げ部15a,15bの湾曲部分の高さを設定している。
【0037】
〔第3の実施形態:図6乃至図8〕
次に、この発明による腕時計バンド用アジャストピンの製造方法について図6乃至図8を参照して説明する。
図6乃至図8はこの発明による腕時計バンド用アジャストピンの製造方法を説明するための各工程を示す斜視図である。
図1で説明したアジャストピン1を製造するには、まず、NiTiを主成分とする超弾性合金ワイヤ(以下ワイヤと略称する)50の一端側をプレス機により、図6に示すように屈曲させて屈曲部5を形成する。
【0038】
次に、その一端側を屈曲させたワイヤ50を、図7に示すように所望の長さに切断し、最後にその切断したワイヤの両端をバレル研磨機により、図8に示すように半球状に丸くなるまで研磨することで、図示のようなアジャストピン1が完成する。
このような製造方法で製造したアジャストピン1を、図2で説明した駒2の連結に用いたところ、第1の実施形態で説明したとおりの安定した嵌合力と抜き差しの容易さが得られた。
【0039】
また、腕時計バンド用アジャストピンの他の製造方法として、次に説明する製造方法を実施してもよい。
すなわち、最初にNiTiを主成分とする超弾性合金ワイヤ50を、図7で説明したように所望の長さに最初に切断する。次に、その切断したワイヤ50の一端側をプレス機により図6で説明したように屈曲させて屈曲部5を形成する。
最後に、図8で説明したように、そのワイヤ50の両端をバレル研磨機により半球状になるまで研磨することにより、アジャストピン1を完成させる。
このような製造方法で製造したアジャストピン1を、図2で説明した駒2の連結に用いたところ、前述した実施形態の腕時計バンド用アジャストピンの製造方法と同様に、安定した嵌合力と抜き差しの容易さが得られた。
【0040】
上述したいずれの製造方法においても、そのアジャストピン1は、屈曲部5の部分を、高温で折り曲げ加工することに形成するか、低温で折り曲げ加工した後に熱処理をして形成するとよい。
例えば、アジャストピン1の材料としては上述のように超弾性合金ワイヤ50を使用し、それを500℃の高温で直線形状記憶処理して所定の長さに切断する。次に、その切断したワイヤの一端部を、への字形状にプレス機で折り曲げて、そのワイヤの両端部をバレル研磨して端面を半球状に丸める。
【0041】
ここで、上記ワイヤの折り曲げ加工を受けることによって変形された部分の組織は、マルテンサイト相になっているので、そのままの状態で用いると屈曲部5のばね性が不十分となる。したがって、さらにその後で加工部の組織を超弾性特性が得られるオーステナイト相に戻すため、500℃で1時間の熱処理を行って、その後で空気中あるいは水中で冷却するとよい。
図11に、このようにして製造したアジャストピン21を示し、その屈曲部5の最大高さH max を実測してみたところ、熱処理前の最大高さH max の20本の平均値が1 . 693(標準偏差0 . 017)であったものが、熱処理後には最大高さH max が1 . 450(標準偏差0 . 014)になっていた。
【0042】
このように熱処理によって応力が開放され、スプリングバック(H max の減少)が起こることがわかる。したがって、最大高さH max の設計は熱処理時の形状変化、バレル研磨量を考慮し最終形状を見込んで折り曲げ加工後のH max を設定すればよい。
また、この熱処理の前後でアジャストピンの屈曲部の最大高さH max のバラツキはあまり変わらないことから、この製造工程であれば加工バラツキを十分抑えることができる。
【0043】
〔第4の実施形態:図9乃至図16〕
次に、この発明による腕時計バンドの連結構造の実施形態を図9乃至図16を参照して説明する。
図9はこの発明による腕時計バンドの連結構造を説明するための概略図、図10は同じくその腕時計バンドの連結構造に使用する腕時計バンドの駒を示す正面図、図11は同じくその腕時計バンドの連結構造に使用するアジャストピンを示す正面図である。
【0044】
この腕時計バンドの連結構造は、図9に示すように複数の駒22を連鎖状に連結する腕時計バンドの連結構造であり、その複数の駒22は図10に示すように、それぞれ腕時計バンドの矢印Aで示す連鎖方向の一端側に凹部23が形成されていると共に、他端側には隣合う駒の凹部23に嵌入可能な凸部24が形成されている。
そして、その駒22には、上記一端側の凹部23により仕切られた両側のアーム部25,26に、バンドの矢印Bで示す短手方向に沿う連結貫通穴27,28がそれぞれ形成されていて、凸部24にも連結貫通穴27,28に平行する方向に凸部連結貫通穴29が形成されている。
【0045】
この腕時計バンドの連結構造は、図9に示したように駒22の凹部に、隣合う駒22の凸部24を嵌入させた状態で、アーム部25,26の連結貫通穴27,28と凸部連結貫通穴29とにアジャストピン21を挿入することにより、隣合う駒22と22を着脱可能に連結する。
図10に示すように、各駒22に一対ずつ形成しているアーム部25,26は、その一方のアーム部25側の連結貫通穴27の入り口部に、穴寸法拡大部31を形成している。その穴寸法拡大部31は、凸部連結貫通穴29の径D1よりも穴の径方向に対向する内壁間の寸法D2を大きくした部分である。
【0046】
なお、連結貫通穴27の穴寸法拡大部31以外の部分の穴径と、連結貫通穴28の穴径と、凸部連結貫通穴29の穴径は同じにしてある。
一方、アジャストピン21は、図11に示すように、図1で説明したものと同様の形状をしており、一端側にへの字型に曲げた曲げ部である屈曲部5を形成している。そして、その屈曲部5の最大高さHmax を、穴寸法拡大部31の内壁間の寸法D2よりも大きくしている。また、そのアジャストピン21の線径を、連結貫通穴28の穴径及び凸部連結貫通穴29の穴径よりもわずかに小さくしている。
【0047】
すなわち、例えばアジャストピン21の線径を1mmとし、連結貫通穴28及び凸部連結貫通穴29のそれぞれ穴径を1.05mm 程度とし、そのアジャストピン21が連結貫通穴28の壁面との間、及び凸部連結貫通穴29の壁面との間にそれぞれ0.05mm 程度のクリアランスができるようにしている。
そして、図9で下側に図示している駒22に示したように、アジャストピン21を穴寸法拡大部31から凸部連結貫通穴29を通してアーム部26側の連結貫通穴28に所定の位置まで挿入したときに、穴寸法拡大部31でアジャストピン21の屈曲部5が撓むことによって、そのアジャストピン21の屈曲部5に発生する応力が、図4で説明した超弾性領域になるようにしている。
【0048】
なお、連結貫通穴27に形成する穴寸法拡大部31は、図12に示すような段穴部31aに限るものではなく、図13に示すように連結貫通穴27の壁面の周方向の一部をキー溝のような形に切り欠いて、穴の径方向に対向する内壁間の寸法D2を大きくした拡大部31bであってもよい。
そして、図12に示した段穴部31aとする場合には、その段穴部31aの小径部の穴径を例えば1.05mmとし、大径部の穴径を例えば1.15mmとする。また、その大径部の深さCは、図11に示したアジャストピン21の折曲部5の長さLよりも深くする。
【0049】
その折曲部5の長さLは、折曲部5の屈曲開始位置で連結貫通穴31に接触する側の部位aから折曲部5の最大高さHmax の部位までの図11で水平方向の長さであり、この長さLは1mm以上にする必要がある。
この時計バンドの連結構造では、アジャストピン21の屈曲部5の最大高さHmax を、穴寸法拡大部31の内壁間の寸法D2よりも大きくしているので、そのアジャストピン21を図9に示したように連結する2つの駒22と22の連結貫通穴27,28と凸部連結貫通穴29とに所定の位置まで挿入すると、屈曲部5の最大高さHmax の部位が穴寸法拡大部31の部分に位置し、その高さが穴寸法拡大部31の内壁間の寸法D2に変形される。
【0050】
また、連結貫通穴28と凸部連結貫通穴29及び連結貫通穴27の小径部に挿入されたアジャストピン21の屈曲部5以外の部分は、それら各貫通穴とアジャストピン21の寸法を上述した寸法にしているので、それら各貫通穴の壁面とアジャストピン21との間のクリアランスは0.05mmしかない。したがって、そのアジャストピン21の屈曲部5以外の部分は、ほとんど変形することができないため、その屈曲部5以外の部分が各貫通穴の壁面に接する方向に発生させる力は非常に小さい。
したがって、この駒22に挿入されたアジャストピン21が駒22に対して作用させる固定力は、そのほとんどが屈曲部(図11で部位aから右方部分)5の変形に伴って発生する力である。
【0051】
次に、この腕時計バンドの連結構造で使用するアジャストピン21の変形に伴って発生する力について、実験結果を含め説明する。
この実験に使用したアジャストピン21は、線径が1mm、全長が16mm、屈曲部の長さLが2mm、屈曲部5の最大高さHmax が1.5mm に形成されている。また、連結貫通穴27の穴寸法拡大部31は、図12で説明したような段穴部31aとし、その段穴部31aの大径部の寸法D2を1.25mm にしている。
【0052】
したがって、この腕時計バンドの連結構造では、アジャストピン21を連結する駒22に差し込んだときのアジャストピン21の屈曲部5の変形量はHmax (1.5)−D2(1.25)=0.25mmとなり、この値は次に示すような測定結果から設定した値である。
まず、アジャストピン21の屈曲部5のばね性を、図14に示すような測定装置を使用して、ばね力を計ることにより測定した。
この測定装置は、アジャストピン21の屈曲部5以外の長軸側の部分を、たわみが発生しないように抑え部材17で完全に固定した状態で、アジャストピン21の屈曲部5上に位置するロードセル18を降下させていき、その時にロードセル18に作用する力を測定するものである。
【0053】
そして、その測定結果より屈曲部の「変位−力」曲線を実測した。
図15はその測定結果を示したものである。この測定結果によれば、屈曲部の変位が増すごとにロードセル18で検出されるばね力は上昇するが、変位が0.15mmから0.3mm付近で、「変位−力」曲線の傾きが緩やかになり、0.3mm付近から再び上昇するカーブを描いている。
ここで、変位0.15mmから0.3mm付近までの領域が、前述した超弾性領域に相当する。
【0054】
このようにばね材が曲げられたときの変位は、断面方向でみれば当然均一ではなく外周に近いほど変位は大きく、中心に近いほど変位は小さくなる。したがって、変位により発生するばね力は、全体での積分値になっているものと推測される。
また、図15には、腕時計バンドを構成する駒の段穴部における大径部の穴径を異ならせた治具を複数形成して、その各治具の穴部に差し込んだアジャストピンを屈曲部と反対側の長軸部側から押し出したときの抜き力を測定した結果も合わせて示した。
【0055】
その測定結果を、上述したばね力のデータと対比してみると、変位0.15 から0.3mm という先に説明した超弾性領域に相当する部分において、抜き力がかなり安定している領域が存在することがわかった。
したがって、この測定結果からも、アジャストピン21の屈曲部5の変形量0.25mmは、超弾性領域内に入っていることがわかる。
ところで、抜き力は、ばね力に摩擦係数をかけた値であるため、そのばね力の超弾性領域と抜き力の超弾性領域とが一致していることは、その超弾性領域内ではアジャストピン21と駒22の穴寸法拡大部31との摩擦係数がほぼ一定の値を示していることを意味する。
【0056】
これを利用して、アジャストピンの図11に示した最大高さHmax と、図10に示した駒22の穴寸法拡大部31の径方向の寸法D2を最適な寸法に設計すれば、アジャストピン21の屈曲部5が駒22の穴寸法拡大部31に対して超弾性領域内の安定したばね力を作用させるので、アジャストピン21の駒22に対する抜き力がほぼ一定になって安定する。
なお、アジャストピンを駒22の段穴部31aに嵌入させた状態での屈曲部5の変位は、図11に示したアジャストピン21の屈曲部5の最大高さHmax から段穴部31aの大径部の寸法D2を引いた値になる。
【0057】
次に、所望の抜き力になるようにアジャストピンの各部の寸法及びそれを嵌入させる駒側の穴径等を計算する数式について説明する。
図15に示したばね力の「変位−力」曲線は、以下のような仮定をおくことによって推定することができる。
すなわち、アジャストピンとして使用するばね材の断面形状を特定しない場合のばね力は、次の(1)式により算出できる。
【0058】
P=E・I・w・K/(L/3+kIEL/(AG)) …(1)式
ここでE:縦弾性係数(NiTiでは5700kgf/mm
G:横弾性係数
I:断面2次モーメント
w:撓み量
A:断面積
K:補正項
k:平均せん断応力に対する中立軸上のせん断応力の比
L:ばね長
【0059】
また、アジャストピンとして使用するばね材の断面形状を円形状のような丸棒材(ワイヤ)とする場合のばね力は、次の(2)式により算出できる。
P=3EπdwK/64L(1+0.65・d/L) …(2)式
ここで d:線径
また抜き力については、次の(3)式で表される。
F=μs・P …(3)式
ここでμs:静止摩擦係数
F:抜き力
【0060】
したがって、(3)式より、ほぼ静止摩擦係数μsが一定であると仮定すると、ばね力Pを一定に保てば、抜き力Fはほぼ一定に保たれる。そのため、超弾性領域のばね力を用いるようにすれば、半永久的に抜き力が安定することになる。
以上のような式を用いて、所望の抜き力になるようにアジャストピンの形状、特に図11で説明した最大高さHmax 、線径、材料特性、駒22の穴寸法拡大部31の穴径等を計算により求めることができる。
【0061】
次に、アジャストピンの抜き力を、図9で説明した時計バンドの連結構造と、従来の割りピンを用いた腕時計バンドの連結構造とで比較するために行った実験の結果について、図16を参照して説明する。
図16はこの発明による腕時計バンドの連結構造におけるアジャストピンの抜き力と、図27で説明した従来の割りピンを用いた腕時計バンドの連結構造におけるアジャストピンの抜き力とを比較した実験結果をグラフ状にして示した図である。
【0062】
この実験結果によれば、従来の構造のものを白抜きの棒グラフで示すように、抜き力が1.8〜3.4kgfの範囲にばらついている。これに対し、この発明による連結構造のものでは、ハッチングを入れた棒グラフで示すように抜き力が2.0〜3.2kgfの範囲にバラツキ、そのバラツキ範囲が小さくなっている。
また、そのバラツキは正規分布になっており、この抜き力のバラツキはアジャストピンの加工時の寸法のバラツキ、すなわち特に図11で説明したアジャストピンの最大高さHmax のバラツキを反映していることを示唆している。
これに対し、従来の割りピンを用いた構造のものでは、抜き力のバラツキが分布の中心に対して非対称であり、アジャストピンの加工時の寸法のバラツキ以外の影響、例えば塑性変形の影響等が加わっているものと推測される。
【0063】
〔第5の実施形態:図17〕
次に、この発明による腕時計バンドの連結構造の他の実施形態を図17を参照して説明する。
図17はこの発明による腕時計バンドの連結構造の他の実施形態を説明するための図9と同様な概略図であり、図9と対応する部分には同一の符号を付してある。
この腕時計バンドの連結構造は、図9で説明した実施形態に対し駒32に形成する連結貫通穴37,38と凸部連結貫通穴39の穴径寸法を全て同じにした点のみが異なる。
【0064】
この実施形態では、アジャストピン41の屈曲部5以外の長軸の部分をたわませないようにすることと、そのアジャストピン41の屈曲部5で発生するばね力が、駒32の連結貫通穴37の壁面に超弾性領域の力で作用するように、図11で説明した最大高さHmax を設定する。
すなわち、図9乃至図16で説明した実施形態では、アジャストピン21の屈曲部の長さL=2mm、D2=1.25mm、最大高さHmax=1.5mmとしたので、アジャストピン21を駒22に所定の位置まで差し込んだときの屈曲部5の変形量は0.25mm であった。
【0065】
これに対し、この実施形態では、アジャストピン41の屈曲部の長さL=2mmは同じであるが、D2=1.05mmと小さくし、それに合わせて最大高さHmax=1.3mmと小さくしている。このようにしても、上述した変形量は0.25mmとなり、図9の実施形態と同様になるため、同じようにアジャストピン41により超弾性領域のばね力を駒32の連結貫通穴37の壁面に作用させることができる。したがって、安定した抜き力が得られる。
【0066】
〔第6の実施形態:図18及び図19〕
次に、この発明による腕時計バンドの連結構造の更に異なる他の実施形態を図18及び図19を参照して説明する。
図18はこの発明による腕時計バンドの連結構造の他の異なる実施形態を説明するための図17と同様な概略図であり、図17と対応する部分には同一の符号を付してある。
【0067】
この腕時計バンドの連結構造は、図17で説明した第5の実施形態と同様に、駒42に形成した連結貫通穴47,48と凸部連結貫通穴49の穴径寸法が全て同じであるが、その穴径寸法をアジャストピン51の線径よりやや大きめにすることによってアジャストピン51の屈曲部5以外の部分にたわみが生じるようにした点が異なる。
このような穴径寸法にした場合のアジャストピンにおけるばね力の「変位−力」曲線及び抜き力の「変位−力」曲線の実験結果を、図19に示す。
【0068】
この実験結果を見ると、アジャストピンにおけるばね力の「変位−力」曲線は、図15に示した結果とほぼ同様である。
一方、アジャストピンの抜き力の実験は、連結貫通穴47,48と凸部連結貫通穴49の穴径寸法を全て同じにしたものを想定し、穴の一端から他端まで全て同一寸法に形成した治具を穴径違いで複数作成し、その治具の穴内にアジャストピン51を差し込んだ後にそれを屈曲部5と反対側の長軸部側から押し出したときの抜き力を測定した。
【0069】
その測定結果を図19に示す。その測定結果を図15に示したものと比較してみると、第4の実施形態のものの特性とは異なり、小さな変位の領域部分で抜き力カーブの傾きが小さな領域が存在する。
この領域のデータは、アジャストピンを挿入したときに、そのピンの線径1mmに対して穴側の径がかなり大きい領域であり、アジャストピンの屈曲部以外の長軸部とそれを嵌入させている穴の壁面とのクリアランスが大きいために、その屈曲部5に対してかなり長いため剛性が低く座屈しやすい長軸部が先にたわんだためであると考えられる。
【0070】
そして、その屈曲部以外の長軸部が十分にたわんだ後は、徐々に屈曲部5もたわむようになるため、急激に抜き力が増加する傾向を示す。したがって、この実施形態においては、初期の長軸部のたわみを考慮してアジャストピン51の最大高さHmax と、腕時計バンドの駒42に形成する連結貫通穴47,48及び凸部連結貫通穴49の各穴径を設定する必要がある。
例えば、アジャストピン51の屈曲部5の変位量を0.2mm にすることで超弾性領域の力を作用させることができ、抜き力も図9で説明した実施形態のものと同様に安定したものが得られる。
【0071】
〔好ましい限定例〕
本発明のうち、アジャストピンの曲げ部が屈曲形状であり、その曲げ部が1箇所であるようなへの字型アジャストピン(図1に示した形状のもの)は、低温プレスでの加工が容易で曲げ部の最大高さ(図11のHmax )のバラツキを比較的小さくすることができるので、超弾性領域で作用させるのにふさわしい構成である。
以下、このようにへの字型に形成したアジャストピンの好ましい限定例について述べる。
【0072】
表1は、本発明のうち上記への字型に形成したアジャストピンについて、各種寸法のピンの超弾性領域が発現する範囲と抜き力の関係を示した実験データを示すものである。
ところで、前述した(2)式から明らかなように、アジャストピンのバネ力はその線径dの4乗に比例し、曲げ部の長さLの3乗に反比例している。このことからもわかるように、形状面でアジャストピンの剛性は線径dが大きいほど、長さLが短いほど高くなる。そして、剛性の高いアジャストピンほど任意の変形に対して受ける応力も大きい。
表1を見ると、剛性の高い(線径dが大、長さLが短)アジャストピンほど超弾性領域は狭くなり、その超弾性領域での抜き力は大きくなるという傾向がある。
【0073】
【表1】
Figure 0003577280
【0074】
アジャストピンの抜き力、超弾性領域の幅を効果的な値に設定するためには、上記線径dと長さLをある有効な範囲に設定することが極めて有効である。
超弾性領域の幅は、アジャストピンの寸法と駒穴径のバラツキによるアジャストピンの変形量のバラツキ幅より大きいことが望まれる。
なぜならば、本発明はアジャストピンを駒穴に挿入した状態でピンの変形が超弾性領域にあるように設定することで、ピンの変形量がばらついても超弾性特性により発生する応力はばらつかずに、抜き力が安定することを目的としているためであり、超弾性領域の幅が狭いとピンの変形量のバラツキにより超弾性領域から外れてしまい、抜き力がばらついてしまい有効な効果が期待できなくなってしまうからである。
【0075】
冷間プレスによるピンの寸法のバラツキ、ドリル加工による駒の穴径(及び穴位置)のバラツキを考慮すると、超弾性を示すアジャストピンの曲げ部の最大高さHmax の範囲(超弾性領域)は、幅で0.05 mm以上あることが望ましい。
また、抜き力は、腕時計の使用中にアジャストピンが自然に抜けないようにするためには最低1kgf程度は必要である。そこで、アジャストピンは、その機能上から抜き力が1kgf程度以上になるように、形状等を設定する必要がある。
しかしながら、抜き力はそれが高すぎるとアジャストピンを駒から押し出すのが困難になり、腕時計バンドの長さ調節作業の効率が悪くなる。そこで、一般的には抜き力の上限は7kgf程度に設定されている。
【0076】
このように、アジャストピンの抜き力は、1kgfから7kgf程度の範囲に設定することが望ましい。
アジャストピンの図11に示した曲げ部の長さLは、1mm未満であっても超弾性領域の抜き力を1から7kgfの範囲に収めることは可能であるが、加工が非常に困難になる。
すなわち、長さLを1mm未満にすると、プレス時にせん断力がかなり大きくなってしまうため材料が破断しやすくなる。
【0077】
さらに、長さLが1mm未満になると、剛性が高いため超弾性領域が狭くなる。例えば、表1の条件aでは、超弾性領域は最大高さHmax の値が0.92から0.95mmの0.03mm しかなく、ピンの加工におけるバラツキを考慮すると超弾性領域を効果的に使用することが困難といえる。
しかしながら、表1の条件b〜gに示すように、長さLが1以上あれば超弾性領域の幅は0.05mm 以上あるので効果的に超弾性領域を利用できる。したがって、ピン(ワイヤ)加工時のプレスの容易さと超弾性領域の幅の広さの2点から、アジャストピンの曲げ部の長さLは1以上にすることが効果的であるといえる。
【0078】
また、アジャストピンは、腕時計用バンドのアーム部の穴に挿入されるので、曲げ部の長さLの値は駒のデザインにより制限を受ける。すなわち、長さLはアーム部の幅よりも短くなければならない。
また、今回のようにへの字型に屈曲させたアジャストピンを用いる場合、長さLが長いと適応できるバンド駒の種類が制限されるばかりでなく、ピンを駒に挿入しづらくなる。
一般的なバンド駒に適応できるようにすることと、駒の穴への挿入時の作業性を考えて、長さLは3.7mm 以下にすることが望ましい。
【0079】
以上述べたように、本発明におけるへの字型に屈曲させたアジャストピンの曲げ部の長さLの値は、1mmから3.7mm の間に設定することが最も効果的であるといえる。
また、表1の条件cより、アジャストピンの線径を0.8mm未満にすると長さLを1mmにしても超弾性領域における抜き力は1kgf以下になってしまう。つまり、線径は0.8mm以上であることが望ましい。
【0080】
さらに、線径を大きくすることによってアジャストピンの剛性は高くなるので、超弾性領域の抜き力は大きくなり、その超弾性領域は狭くなる。抜き力を1kgf以上、超弾性領域の幅を0.05mm 以上、長さLを1mmから3.7mm の間に設定することを考慮に入れた場合、線径の上限は表1の条件gの1.2mm に設定することで、上記条件を満足できる。
つまり、本発明におけるへの字型アジャストピンの線径は、0.8mmから1.2mmの間に設定することが最も効果的であるといえる。
【0081】
以上のように、アジャストピンは、線径が0.8mmから1.2mmの範囲のワイヤを使用し、曲げ部(屈曲部)の長さLを1mmから3.7mm の間に設定することが最も効果的であるといえる。
なお、ニッケル・チタン・コバルト(NiTiCo)の場合は、縦弾性係数が7450kgf/mm2 と、ニッケル・チタン(NiTi)に対して1.3 倍大きいため、設計上ばね力を大きく与えたい場合、あるいは同じばね力でも線径を小さくしたいような場合に有効である。
また、当然NiTiとNiTiCoの有効な寸法の範囲は多少異なるが、上述した範囲は双方に有効な範囲であり、総合的に最も有効な範囲ということができる。
【0082】
〔その他の変形例〕
以上、各種の実施形態について説明したが、その各実施形態の中でアジャストピンとして使用する材質は、NiTiあるいはNiTiCoであることを説明したが、それ以外の材質としてCuAlNiやCuZnAlなどの超弾性特性を有する材料を使用することもできる。
さらに、上述した各実施の形態において、アジャストピンで連結するバンド駒はムクバンドであったが、この発明は連結リングを用いた巻きバンド等への適用も可能である。
【0083】
また、上述した各実施の形態では、バンド駒がムクバンドであり、そのバンド駒に凹部により仕切られた一対のアーム部が形成されている場合の例を示したが、この発明はアーム部が3個以上形成されているバンド駒に対しても同様に適用することができる。
さらにまた、アジャストピンの曲げ部の形状は、図1や図5で説明した形状のものに限るものではなく、図20乃至図23に示すアジャストピン61,71,81及び91のような形状のものでもよいし、図5や図23に示したように曲げ部を2箇所に形成したものでもよい。
【0084】
なお、図20乃至図23にそれぞれ示した形状のアジャストピン61,71,81及び91について抜き力を確認したが、図11で説明した実施形態のものと同様に、駒との安定した保持力が得られた。また、アジャストピンの抜き差しも容易に行うことができた。
さらに、そのアジャストピン61,71,81及び91のいずれのものも、第3の実施形態で説明した場合と同様の工程で製作することができる。
【0085】
上述した各実施形態では、好ましい例としてアジャストピンの両端部を半球状の曲面にすることによって、アジャストピンを駒の穴へ抜き差しした際に駒側の穴が損傷しないようにした例を示したが、その両端部を曲面にすることは必ずしも不可欠なものではない。
また、アジャストピンの加工工程は、切断→折り曲げ→熱処理→バレル研磨の順番であってもよいし、切断→バレル研磨→折り曲げ→熱処理の順番であってもよい。
さらに、この発明は、バンド駒同士を連結するアジャストピンとしての使用に限らず、固定ピンあるいは図24に示すアジャストピン1のように、腕時計ケース65と時計バンド66を接続する構造(先かん部と呼んでいる)に使用しても、なんら支障はない。
【0086】
【発明の効果】
以上のように、この発明による腕時計バンド用アジャストピンは、バンドの長さ調節を容易に行うことができながら、バンド駒の穴径にバラツキがあっても常に安定した嵌合力でバンド駒からの脱落を防ぐことができるので、腕時計のバンド駒を連鎖状に連結する部品として広範な利用が期待される。
【0087】
また、この発明による腕時計バンド用アジャストピンの製造方法を実施すれば、上記アジャストピンを容易に製作することができるので、アジャストピンの有効な製造方法として今後が期待される。
さらに、この発明による腕時計バンドの連結構造によれば、バンド駒を安定して連鎖状に結合することができ、バンドの長さ調節も容易に行うことができるので、有効な腕時計バンドの連結構造として、広範な利用が期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による腕時計バンド用アジャストピンの第1の実施形態を示す正面図である。
【図2】同じくそのアジャストピンの使用例を示す斜視図である。
【図3】同じくそのアジャストピンを腕時計バンドの駒に形成した穴に嵌入させた状態を示す縦断面図である。
【図4】「応力−歪」曲線を示す線図である。
【図5】この発明による腕時計バンド用アジャストピンの第2の実施形態を説明するためにアジャストピンを駒に形成した穴に嵌入させた状態を示す図3と同様な縦断面図である。
【図6】この発明による腕時計バンド用アジャストピンの製造方法のワイヤを屈曲させる工程を説明するための斜視図である。
【図7】同じくその製造方法のワイヤを切断する工程を説明するための斜視図である。
【図8】同じくその製造方法のバレル研磨工程を説明するための斜視図である。
【図9】この発明による腕時計バンドの連結構造を説明するための概略図である。
【図10】同じくその腕時計バンドの連結構造に使用する腕時計バンドの駒を示す正面図である。
【図11】同じくその腕時計バンドの連結構造に使用するアジャストピンを示す正面図である。
【図12】図9の実施形態における穴寸法拡大部を段穴部とした例を正面と側面の2面で示す図である。
【図13】図9の実施形態における穴寸法拡大部をキー溝タイプの穴形状とした例を正面と側面の2面で示す図である。
【図14】アジャストピンの屈曲部のばね性を測定する装置の例を示す概略図である。
【図15】アジャストピンの屈曲部のばね性の測定結果を示す線図である。
【図16】この発明による腕時計バンドの連結構造におけるアジャストピンの抜き力と従来の割りピンタイプのアジャストピンの抜き力とを比較した実験結果をグラフ状にして示した図である。
【図17】この発明による腕時計バンドの連結構造の他の実施形態を説明するための図9と同様な概略図である。
【図18】この発明による腕時計バンドの連結構造の他の異なる実施形態を説明するための図17と同様な概略図である。
【図19】図18の実施形態におけるアジャストピンの屈曲部のばね性の測定結果を示す線図である。
【図20】屈曲部を2箇所形成したアジャストピンの例を示す正面図である。
【図21】長手方向の中央部に屈曲部を形成したアジャストピンの例を示す正面図である。
【図22】一方の端部に湾曲形状の曲げ部を形成したアジャストピンの例を示す正面図である。
【図23】異なる方向に屈曲部を形成するようにしたアジャストピンの例を示す正面図である。
【図24】アジャストピンをバンド駒の連結以外に使用する例として腕時計ケースと腕時計バンドとを連結する例を示す斜視図である。
【図25】従来の金属の駒を連結した金属バンドを備えた腕時計の例を示す外観斜視図である。
【図26】同じくその金属バンドの長さを調節する機構を説明するための斜視図である。
【図27】は従来の割りピンタイプのアジャストピンを説明するための斜視図である。
【符号の説明】
1,11,21,41,51,61,71,81,91:アジャストピン 2,2A,2B,22,32,42:駒 2a,2b,27,28,37,38,47,48:連結貫通穴 2c,29,39,49:凸部連結貫通穴 3:腕時計バンド 5,15a,15b:曲げ部 6,7,25,26:アーム部 31:穴寸法拡大部 50:超弾性合金ワイヤ

Claims (14)

  1. 複数の駒を連鎖状に連結してなる腕時計バンドの前記駒を互いに連結するためのアジャストピンであって、歪の変化に対して応力が一定になる超弾性領域を有する所定線径の超弾性合金ワイヤによって形成され、前記駒を連結した状態で該駒に嵌合して前記超弾性領域の応力を働かせるための、への字状に折り曲げられるか湾曲状に曲げられた曲げ部を少なくとも一端側に形成したことを特徴とする腕時計バンド用アジャストピン。
  2. 前記超弾性合金ワイヤはニッケル・チタン(NiTi)又はニッケル・チタン・コバルト(NiTiCo)を主成分とする超弾性合金ワイヤであることを特徴とする請求項1記載の腕時計バンド用アジャストピン。
  3. 前記曲げ部は、該アジャストピンが前記駒に形成された連結貫通穴に嵌入された状態で、該連結貫通穴の壁面により曲げ戻されることによって発生する応力が前記超弾性領域になるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の腕時計バンド用アジャストピン。
  4. 長手方向の両端部が曲面状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の腕時計バンド用アジャストピン。
  5. 前記超弾性合金ワイヤの線径が0.8mm以上1.2mm以下であり、且つ前記曲げ部がへの字状に折り曲げられており、その最大高さ(H max の部位の該曲げ部の屈曲開始位置で前記駒を連結した状態で該駒に接触する側の部位(a)からの水平方向の長さ(L)が1mm以上3.7mm以下であることを特徴とする請求項3又は4記載の腕時計バンド用アジャストピン。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の腕時計バンド用アジャストピンの製造方法であって、
    前記超弾性領域を有する所定線径の超弾性合金ワイヤの少なくとも1カ所をプレスにより曲げる工程と、
    その曲げた部位を含むように前記ワイヤを所望の長さに切断する工程と、
    その切断したワイヤの長手方向の両端部を曲面にする工程とからなり、
    前記曲げる工程の際、あるいは該工程後に、前記ワイヤを熱処理して加工部の組織を超弾性特性が得られるオーステナイト相に戻す
    ことを特徴とする腕時計バンド用アジャストピンの製造方法。
  7. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の腕時計バンド用アジャストピンの製造方法であって、
    前記超弾性領域を有する所定線径の超弾性合金ワイヤを所望の長さに切断する工程と、
    その切断したワイヤの少なくとも一端側をプレスにより曲げる工程と、
    その曲げたワイヤの長手方向の両端部を曲面にする工程とからなり、
    前記曲げる工程の際、あるいは該工程後に、前記ワイヤを熱処理して加工部の組織を超弾性特性が得られるオーステナイト相に戻す
    ことを特徴とする腕時計バンド用アジャストピンの製造方法。
  8. 複数の駒を連鎖状に連結する腕時計バンドの連結構造であって、該複数の駒はそれぞれバンドの連鎖方向の一端側に凹部を有すると共に他端側には隣合う駒の前記凹部に嵌入可能な凸部を有し、前記一端側の前記凹部により仕切られた両側の対をなすアーム部に前記バンドの短手方向に沿う連結貫通穴がそれぞれ形成され、前記凸部には前記連結貫通穴に平行する方向に凸部連結貫通穴が形成され、前記凹部に隣合う駒の前記凸部を嵌入させた状態で前記アーム部の連結貫通穴と前記凸部連結貫通穴とに歪の変化に対して応力が一定になる超弾性領域を有する所定線径の超弾性合金ワイヤによって形成されたアジャストピンを挿入することにより隣合う駒を着脱可能に連結する腕時計バンドの連結構造であって、
    前記アジャストピンの少なくとも一端側にへの字状に折り曲げられるか湾曲状に曲げられた曲げ部を形成すると共に、該曲げ部の最大高さ(H max を前記対をなすアーム部の一方の連結貫通穴の径方向に対向する内壁間の寸法(D2)よりも大きくし、
    前記対をなすアーム部の各連結貫通穴と前記凸部連結貫通穴とに所定の位置まで前記アジャストピンを挿入したときに、前記一方の連結貫通穴で前記アジャストピンの曲げ部が撓むことによって該アジャストピンの曲げ部に発生する応力が超弾性領域にあり、該応力が発生する力で前記アジャストピンが前記駒に固定されることを特徴とする腕時計バンドの連結構造。
  9. 前記対をなすアーム部の一方の連結貫通穴に少なくとも入り口部に前記凸部連結貫通穴の径よりも穴の径方向に対向する内壁間の寸法を大きくした穴寸法拡大部を形成したことを特徴とする請求項8記載の腕時計バンドの連結構造。
  10. 前記穴寸法拡大部は、前記対をなすアーム部の一方の連結貫通穴の少なくとも入り口部に、穴の径方向に対向する内壁間の寸法を前記凸部連結貫通穴の径よりも大きく形成した段穴部であることを特徴とする請求項9記載の腕時計バンドの連結構造。
  11. 前記穴寸法拡大部は、前記対をなすアーム部の一方のアーム部の連結貫通穴の全域に亘って形成された穴であり、前記アジャストピンを前記対をなすアーム部の各連結貫通穴と前記凸部連結貫通穴とに所定の位置まで挿入したときに、前記一方のアーム部の連結貫通穴の部分で前記アジャストピンの曲げ部が撓むことによって該アジャストピンの曲げ部に発生する応力が超弾性領域にあり、該応力が発生する力で前記アジャストピンが前記駒に固定される穴径で、前記一方のアーム部の連結貫通穴が形成され、前記対をなすアーム部の他方のアーム部の連結貫通穴の穴径を前記アジャストピンの線径よりもわずかに大きくしたことを特徴とする請求項9記載の腕時計バンドの連結構造。
  12. 前記アジャストピンは、ニッケル・チタン(NiTi)又はニッケル・チタン・コバルト(NiTiCo)を主成分とする超弾性合金ワイヤで形成されていることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか一項に記載の腕時計バンドの連結構造。
  13. 前記アジャストピンは、線径が0.8mm以上1.2mm以下であり、且つ前記曲げ部がへの字状に折り曲げられており、その最大高さ(H max の部位の該曲げ部の屈曲開始位置(a)で前記連結貫通穴に接触する側の部位からの水平方向の長さ(L)が1mm以上3.7mm以下であることを特徴とする請求項8乃至12のいずれか一項に記載の腕時計バンドの連結構造。
  14. 前記アジャストピンの曲げ部は、高温で折り曲げ加工により形成されるか、低温で折り曲げ加工した後に熱処理をして形成されていることを特徴とする請項8乃至13のいずれか一項に記載の腕時計バンドの連結構造。
JP2000554242A 1998-06-18 1999-06-17 腕時計バンド用アジャストピン及びその製造方法ならびに腕時計バンドの連結構造 Expired - Fee Related JP3577280B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17077798 1998-06-18
PCT/JP1999/003228 WO1999065354A1 (fr) 1998-06-18 1999-06-17 Tige de reglage de montre-bracelet, son procede de fabrication et structure d'accouplement de montre-bracelet

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3577280B2 true JP3577280B2 (ja) 2004-10-13

Family

ID=15911191

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000554242A Expired - Fee Related JP3577280B2 (ja) 1998-06-18 1999-06-17 腕時計バンド用アジャストピン及びその製造方法ならびに腕時計バンドの連結構造

Country Status (9)

Country Link
US (1) US6406177B1 (ja)
EP (1) EP1023851B1 (ja)
JP (1) JP3577280B2 (ja)
KR (1) KR100354370B1 (ja)
CN (1) CN1163172C (ja)
AU (1) AU4167399A (ja)
DE (1) DE69900489T2 (ja)
HK (1) HK1031985A1 (ja)
WO (1) WO1999065354A1 (ja)

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100449551B1 (ko) * 2001-03-12 2004-09-22 시티즌 도케이 가부시키가이샤 밴드 연결 구조 및 이것을 위한 마디 부재의 제조 방법
JP4163008B2 (ja) * 2001-05-17 2008-10-08 シチズンホールディングス株式会社 腕時計用工具
US6418706B1 (en) * 2001-11-27 2002-07-16 Fossil, Inc. Watchband link assembly
US6711886B1 (en) * 2002-10-02 2004-03-30 Chung Nam Watch Co., Ltd. Link members and a band formed of such link members
US7225955B2 (en) * 2003-03-06 2007-06-05 Seiko Epson Corporation Watchband and watch
JP4190915B2 (ja) * 2003-03-10 2008-12-03 セイコーインスツル株式会社 バンドの駒用連結ピン、バンド、及び腕時計
US20060225667A1 (en) * 2005-04-06 2006-10-12 Simon Handelsman Flexible configuration dog bone
EP1977658B1 (fr) * 2007-04-05 2016-08-10 Glashütter Uhrenbetrieb GmbH Bracelet formé de maillons articulés
JP4450843B2 (ja) * 2007-05-16 2010-04-14 株式会社椿本チエイン 伝動用多列チェーン
KR200458268Y1 (ko) * 2008-12-18 2012-02-15 장태희 안전 구명튜브
EP2260740A1 (fr) * 2009-06-08 2010-12-15 Rolex Sa Bracelet formé de maillons articulés
CN103561606B (zh) 2011-04-06 2016-12-28 劳力士有限公司 表带带体
JP5867048B2 (ja) * 2011-12-13 2016-02-24 カシオ計算機株式会社 連結装置、バンド及びバンドを備える電子機器
US9161582B2 (en) * 2012-10-29 2015-10-20 Paul Anderson Linked belt
US10492574B2 (en) 2015-09-28 2019-12-03 Apple Inc. Clasp mechanisms for wrist-worn devices
KR102500141B1 (ko) * 2016-08-30 2023-02-15 삼성전자주식회사 개선된 체결 구조를 갖는 스트랩 및 그것을 포함하는 웨어러블 전자 장치
CN106176020A (zh) * 2016-08-31 2016-12-07 洛阳市中心医院 一种造口旁疝腹带
US10455906B1 (en) * 2016-09-19 2019-10-29 Apple Inc. Consistently-tight watch band
US10912355B2 (en) 2017-09-15 2021-02-09 Chi Huynh Jewelry that reversibly transitions between two different configurations
JP6984472B2 (ja) * 2018-02-14 2021-12-22 セイコーエプソン株式会社 時計
CN110594249B (zh) * 2019-10-15 2024-07-02 广东电网有限责任公司 一种用于线夹的紧固件
IT201900019559A1 (it) * 2019-10-22 2021-04-22 Treemme S P A Unipersonale Prodotto ornamentale con due porzioni incernierate
CN111642867A (zh) * 2020-06-08 2020-09-11 深圳迈拓数码科技有限公司 一种具有生命体征监测的智能手表

Family Cites Families (35)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1721100A (en) * 1928-09-13 1929-07-16 William T Armstrong Cotter key
US2737843A (en) * 1952-02-01 1956-03-13 C E M Company Resilient coiled sheet metal fastening pin
US2850783A (en) * 1954-05-17 1958-09-09 Megar David Watch band connection
US2871655A (en) * 1955-04-19 1959-02-03 Jeweler S Own Brand Inc Adjustment link for wristband
US3026670A (en) * 1959-10-20 1962-03-27 Jacoby Bender Bracelet formed of detachable links having resilient pin-retaining means therein
DE1155624B (de) * 1961-08-08 1963-10-10 Fritz Buerkle K G Metallwarenf Ziehgliederband
US3453821A (en) * 1967-08-03 1969-07-08 Leonard Kian Expandable band
DE1808344A1 (de) * 1968-11-12 1970-05-27 Rodi & Wienerberger Ag Dehnbares Gliederband
JPS5114392B1 (ja) * 1970-12-29 1976-05-08
JPS5330352B2 (ja) * 1971-12-14 1978-08-26
JPS5114392A (en) 1974-07-26 1976-02-04 Hitachi Ltd Ekitaikinzokuno jundokanshisochi
DE2828862C2 (de) * 1978-06-30 1985-02-21 Kalanke, Hans Egon, 8131 Bachhausen Dehnbares Gliederband, insbesondere Uhrarmband
US4263779A (en) * 1979-04-04 1981-04-28 Rexnord Inc. Pin for rivetless chain
US4220052A (en) * 1979-05-25 1980-09-02 Rexnord Inc. Pin retention by interference fit differential
US4269026A (en) * 1979-08-23 1981-05-26 Timex Corporation Connector pin for link bracelets
KR840002099B1 (ko) * 1980-04-25 1984-11-15 마티우 노오쓰 진 탄성 팥찌
JPS5827505A (ja) * 1981-08-11 1983-02-18 セイコーインスツルメンツ株式会社 腕時計バンドのばね棒
JPS58131714A (ja) 1982-01-29 1983-08-05 Toshiba Corp 三相変圧器の外部接続装置
JPS58131714U (ja) * 1982-03-01 1983-09-06 株式会社バンビ 腕時計の各部品間の連結装置
FR2594306B1 (fr) * 1986-02-14 1988-08-05 Omega Sa Bracelet non extensible a charnieres apparentes
US4674803A (en) * 1985-05-02 1987-06-23 The Cincinnati Mine Machinery Company Endless chains comprised of interdigitated link elements having an H-shaped configuration
US4717206A (en) * 1985-05-02 1988-01-05 The Cincinnati Mine Machinery Company Endless chains comprised of interdigitated link elements having a Y-shaped configuration
JPH084063B2 (ja) 1986-12-17 1996-01-17 富士通株式会社 半導体基板の保存方法
JPS63163616A (ja) 1986-12-26 1988-07-07 Canon Inc キ−ボ−ド制御装置
FR2610489B1 (fr) * 1987-02-05 1989-05-12 Rado Montres Sa Bracelet articule
JPS63153813U (ja) * 1987-03-31 1988-10-07
JPS63163616U (ja) * 1987-04-16 1988-10-25
JP2938110B2 (ja) * 1990-01-31 1999-08-23 シチズン時計株式会社 時計バンド
JP2838865B2 (ja) * 1995-02-20 1998-12-16 セイコー株式会社 腕時計用外装部品の結合構造
BE1009480A3 (nl) * 1995-07-11 1997-04-01 Advanced Materials Tech Werkwijze voor het aan elkaar bevestigen van twee elementen, in het bijzonder schakels van een metalen polshorlogeband.
US5617377A (en) * 1995-12-13 1997-04-01 Perret, Jr.; Gerard A. Watchband connector pin utilizing shape memory material
US5660308A (en) * 1996-05-31 1997-08-26 Textron, Inc. Connector for expansible watchband sections
CH692015A5 (fr) * 1997-12-18 2002-01-15 Smh Man Services Ag Bracelet-montre à maillons dont la longueur peut être modifiée.
US6053630A (en) * 1997-12-24 2000-04-25 Edwin H. Polansky Adjustable band
US6234791B1 (en) * 1998-11-20 2001-05-22 3M Innovative Properties Company Orthodontic coupling pin

Also Published As

Publication number Publication date
EP1023851B1 (en) 2001-11-28
HK1031985A1 (en) 2001-07-06
KR100354370B1 (ko) 2002-09-28
WO1999065354A1 (fr) 1999-12-23
AU4167399A (en) 2000-01-05
CN1163172C (zh) 2004-08-25
EP1023851A1 (en) 2000-08-02
EP1023851A4 (en) 2000-08-23
US6406177B1 (en) 2002-06-18
DE69900489T2 (de) 2002-05-23
CN1272770A (zh) 2000-11-08
WO1999065354A9 (fr) 2000-03-23
DE69900489D1 (de) 2002-01-10
KR20010022936A (ko) 2001-03-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3577280B2 (ja) 腕時計バンド用アジャストピン及びその製造方法ならびに腕時計バンドの連結構造
EP1985266B1 (en) Deformed nail correcting tool
JP4248618B2 (ja) ステント
US20240315805A1 (en) Orthodontic appliance, orthodontic system and method of use
US20150150651A1 (en) Dental wedge
WO2011129435A1 (ja) 陥入爪矯正具、陥入爪矯正具の製造方法、および陥入爪矯正具の耐久性と矯正力の向上方法
JP2007244852A (ja) 変形爪矯正具及びその製造方法
WO2000016654A1 (fr) Structure de fixation pour blocs, dispositif de raccordement, structures de cheville et bloc de raccordement dans un ornement en forme de bande
JP2007244851A (ja) 変形爪矯正具
US11659902B2 (en) Low profile expandable ring structure
US7191586B2 (en) Connector, band and watch
US11528969B2 (en) Timepiece band, external part for a timepiece, and timepiece
US3033010A (en) Pierced earring having a wire loop pivotally journaled in the sides of a slot in the ring body
JP4151132B2 (ja) 腕時計用バンドの製造方法
JP4346907B2 (ja) バンドの連結構造およびそのための駒部材の製造方法
KR20110129525A (ko) 전 구성 부품이 동일한 귀금속재로 이루어진 귀금속재 귀걸이 및 그 제조방법
EP4321201A1 (en) Medical wire material and guide wire
JPS5844047A (ja) 歯列矯正部材
JP3030775B1 (ja) 装身具
JPS58186719A (ja) 眼鏡フレ−ムのテンプル
JPH06189814A (ja) 腕時計バンドの中留装置の製造方法
EP4344575A1 (en) Jewelery and its manufacturing process
JP2005312709A (ja) 連結用アジャストピン及びその製造方法
JP7410354B2 (ja) 変形爪矯正具
JP2006183112A (ja) 連結ピン

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040706

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040709

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070716

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090716

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090716

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110716

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110716

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130716

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees