JPS58186719A - 眼鏡フレ−ムのテンプル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は眼鏡フレームのテンプルに関するものであり、
延長部と耳掛部から構成されているテン１− プルに対し新しい提案をするものである。

眼鏡フレーム、特に子供用フレームやスポーツ用フレー
ムは激しい運動でもフレームが耳から外れないことと耳
周辺にフレーム保持のための過度な負荷が加わらないこ
とが必要である。このため眼鏡フレームのテンプルは機
能上から延長部と耳掛部に分けられ、それぞれ全く異な
る特性が要求される。

第１図に基すき説明すると、テンプル１の一端の眼鏡フ
レームのフロント部に蝶番２によシ結合しており、他端
は耳に掛けるための耳掛部３となり、蝶番２から耳掛部
３に至る部分は延長部４とである。延長部はフレームが
顔に対し固定するために顔側面に向けてわずかに弾性的
に押えるためにバネ性を必要とし、耳掛部は耳から外れ
ないように形状的には耳形状に合わせた略牛円状となさ
れ、延長部に比して極めて軽い荷重で大きなたわみが得
られることを必要としている。

従来の眼鏡フレームのテンプルは、前述したようなテン
プルを得るために、延長部と耳掛部を別２− 個の部品とし、それぞれの機能を満たす材質および加工
方法により製作し、最終的にそれぞれの部品をロー付あ
るいは接続金具によυ結合するととによって得ている。

特に耳掛部は巻ツルと呼ばれる部品であり、この巻ツル
はステンレス鋼や洋白等のバネ材料からなシ、薄い帯板
（例えば巾１〜２１１Ｍ　％厚さ０．２〜０．４　ａｘ
　）をコイル状に巻き所望の特性を得たり、丸線あるい
は角線をコイル状に巻いて巻ツルとする。また別の方式
の巻ツルにあっては、数本の線線を編んだ線を用いるこ
ともある。

従って巻ツルの加工は複雑であり高価となる欠点がある
。さらに最近は耳掛部と耳との装着感を改善するため巻
ツルの上にゴム被覆を施こすこともなされておシ、一層
複雑な加工となシ高いコストとなっており、また延長部
と耳掛部の接続に接続金具を用いる場合デザイン的にも
制約が大きい。

また従来の巻ツルは、耳に過度の負荷を与えないように
低い荷重でたわみ金得るように作り込みがなされている
が、耐久性に乏しく、使用中に変３− 形し初期の形状がくずれてしまう。

本発明は以上のような従来品の欠点を解消するもので、
テンプルに新しい金属素材を用い、その形状あるいは熱
処理等の加工技術を付与することにより、単一の金属素
材によって延長部と耳掛部のそれぞれの機能を充分満足
させるものである。

本発明は新しい素材として超弾性材料を用いるものであ
り、超弾性材料の低ヤング率と超弾性効果を活用するも
のである。

超弾性効果を有する金属材料はｍｚ−’ｒｚ金属間化合
物を主体とする合金や、その他には、ＣｕＺｎ、Ｃｕ−
Ｚｎ−Ｘ（Ｘ＝Ｅ３ｉ　、Ｂｎ、Ａ、ｌｋ）　、　Ｃｕ
−ＡＡ−Ｎ　ｉ　、　Ｃｕ−Ｂｎ　、　Ｃｕ−Ａｍ−ｚ
ｎなどの合金がある。これらの合金は一般に熱弾性型と
いわれるマルテンサイト変態をする規則格子合金であシ
、超弾性はこれらの金属のマルテンサイト変態温度よシ
上の温度領域において生じる応力訪起のマルテンサイト
変態およびその逆変態を駆動力とするものである。そし
てこの変態は一般に母相（オーステナイト相）−マルテ
ンサ４− イト相聞の正逆変態のヒステリシスが小さく、結晶学的
に可逆的であるという性質をもっている。

結晶学的に可逆的とは、逆変態により単に母相の結晶構
造に戻るだけでなく、結晶の方位も元に戻るということ
である。

以上のような機構を有する金属材料のうち、Ｎｉ　−Ｔ
　ｉ合金は多結晶からなシ、金属材料としての一般的な
特性、例えば耐食性等が優れているため、本発明の如き
眼鏡フレーム部品として最適である。特にＮｚ−Ｔｚ合
金の特性を向上させる研究も進み、Ｎｉ−Ｔｉの二元合
金のみならず、Ｎ（をＣｘ　、　Ｖ　ｇ　、　Ｇ　ｏ　
、　Ｐ　ｄに置換することによシ変態温度の制御や超弾
性荷重を制御できる。

本発明に用いる超弾性材料の実施例を示す。

〈実施例１〉 テンプル素材は略５０　、７αｔ％Ｎｉ−残Ｔ４からな
る合金で、線引加工あるいはテンプル延長部または耳掛
部へのプレス加工による特性はヤング率６ｏｏｏ　１７
’　／　ｗｓｒ　”　　＋抗張力１００〜１３０Ｋｖ／
ｍ”である。

５− この加工硬化した素材をアルゴンガス雰囲気中で熱処理
する。熱処理温度６００℃、処理時間加秒、冷却速度急
速（空冷）の熱処理により、素材の特性は超弾性応力１
）　’ｊ’　／　Ｕｔ超弾性の範囲６〜８チ以下となる
。

加工硬化特性および熱処理特性を第２図に示す。

なお熱処理は温度を高温側に、冷却速度を急冷にする程
超弾性の応力は高くなシ、適切な条件を選択することに
よル所望の特性が得られる。

特に、耳掛部にあっては低荷重で充分たわむことのでき
る特性が得られる。

次に、テンプル形状と加工条件を組合わすことによって
、デザインも考慮され、かつ所望の特性のテンプルが得
られる。

〈実施例２〉 Ｎｚ−’ｒｉ合金テンプルであって、テンプルの延長部
、耳掛部の加工は次の通９行なう。

延長部断面形状：巾４．厚さ１闘 耳組部断面形状：径１１ 加工条件：延長部および耳掛部とも形状出し６一 の加工後に熱処理実施 〈実施例３〉 Ｎ　ｉ　４ＬＴ　ｉ合金テンプルであって、テンプルの
延長部、耳掛部の加工は次の通り行々う。

延長部断面形状：外径１．２＋ｗａφ 耳掛部断面形状：外径１．２Ｎφ 加工条件：延長部は加工硬化状態より耳掛部は部分熱処
理を実施 以上の如き本発明のテンプルは、延長部および耳掛部を
一体のものとして、それぞれの形状に合わせた加工条件
で加工を実施することにより、特性もそれぞれに最もか
なったものとすることができる。特に延長部と同一素材
で耳掛部を可能にしたのは、本発明に用いたＮｚ−Ｔｚ
合金はヤング率が極めて低く、かつ弾性範囲が広いため
である。

弾性範囲は加工硬化状態にある場合でも従来のテンプル
素材よりも数倍もあり、また熱処理によると約ＩＯ倍程
度の弾性範囲が得られる点にある。

なお耳掛部分には、耳との装着感を高めるため、従来技
術であるフッ素ゴムやポリウレタンゴム、７− ジリコンゴム、ネオプレンゴム、ハイパロン等ノ合成ゴ
ムを被覆し、耳に軟かく接触せしめることもできる。

また、本発明は単に弾性範囲が広いため変形しにくく初
期の形状を長期的に維持できるだけでなく、各人の耳形
状に合わせ変形させたい時は従来素材よシも困難である
が、ていねいに曲げ変形を繰り返すことによっであるい
は、小さい曲率の曲面を有するペンチを用いることによ
って変形修正できるものである。従って一度耳形状に合
わせてしまえば長期間開−条計を用いることができる。

超弾性材料のテンプルへの加工は実施例２では高度な技
術を必要とするが、実施例３は極めて容易である。

また従来のテンプルにみられる延長部と耳掛部との接続
によるトラブルも発生しないし、接続金具も不要であシ
品質的にも極めて安定的である。

本発明のテンプルは、子供用フレームやスポーツ用フレ
ームに適しているが、これに止まらず、一般の処方用フ
レーム、サングラス等に広く応用８− できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は眼鏡フレームの斜視図を示す。 第２図はＮ（ｒｚ合金の応力−歪曲線を示す。 １・・・テンプル ２・・・蝶番 ３・・・耳掛部 ４・・・延長部 以　　　上 出願人　株式会社諏訪精工舎 代理人　弁理士環　上　　務 ９− 第２図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １１）眼鏡フレームにおいて、超弾性材料からなるテン
   プルであり、テンプルの延長部に対する耳掛部の断面形
   状の変化あるいは部分熱処理を含む加工により、耳掛部
   に低荷重でたわむ特性を付与せしめたことを特徴とする
   眼鏡フレームのテンプル。 （２）超弾性材料はＮｉ　　Ｔｉ金属間化合物を主体と
   する合金からなる特許請求の範囲第１項記載の眼鏡フレ
   ームのテンプル ｆ３１　　耳ａｆ部１Ｃ、シリコンゴム、ポリウレタン
   ゴムフッ素ゴム等の合成ゴムを被覆した特許請求の範囲
   第１項記載の眼鏡フレームのテンプル