JP2000019461A - 眼鏡フレーム - Google Patents

眼鏡フレーム

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JP2000019461A
JP2000019461A JP10182905A JP18290598A JP2000019461A JP 2000019461 A JP2000019461 A JP 2000019461A JP 10182905 A JP10182905 A JP 10182905A JP 18290598 A JP18290598 A JP 18290598A JP 2000019461 A JP2000019461 A JP 2000019461A
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JP
Japan
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amorphous alloy
alloy
amorphous
spectacle frame
frame
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JP10182905A
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Kozo Okuda
耕三 奥田
Gakuo Sada
岳夫 佐田
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CHOZAIRYO OYO KENKYUSHO KK
NIKKIN MATERIAL KK
Original Assignee
CHOZAIRYO OYO KENKYUSHO KK
NIKKIN MATERIAL KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐食性、耐摩耗性に優れ、かつ超弾性、高強
度を有する軽量な眼鏡フレームの提供。 【解決手段】 少なくともその一部に、耐食性、耐摩耗
性、超弾性、高強度を有するバルク状の非晶質合金を用
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐食性、耐摩耗性
に優れ、かつ超弾性、高強度を有する軽量な眼鏡フレー
ムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】眼鏡フレームは、一般的に図1に示すよ
うに、テンプル(1)、アイリム(2)、やま(3)、
はこ(4)、あし(5)、リムロック(6)、ヒンジ
(7)、わたり(8)、かざり(9)、ねじ(10)な
ど各種の部品から構成されている。
【0003】これら眼鏡フレームの構成部品には、金属
やプラスチックなど種々の材料が用いられてきたが、最
近は、優れた機能と斬新な意匠形状などの点から、特に
金属製の眼鏡フレームが好んで使用されるようになっ
た。このような眼鏡フレーム用の金属材料としては、N
i−Cr合金、ステンレス鋼、洋白、りん青銅、Ti合
金、Ni−Ti合金など種々のものが用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】眼鏡フレームは取扱い
の上で人間の肌に直接触れる部分が多く、また手で触れ
る部分もあり、さらに組立て、装飾上の観点などから、
強度、耐食性、バネ性、光沢、研磨性などが要求され
る。しかしながら、例えばTi合金は耐食性は優れてい
るが、強度、バネ性及び加工性が十分ではなく、またT
i−Ni合金は超弾性のバネ性が珍重されているものの
強度と冷間加工性について改善が望まれている。本発明
は、従来使用されてきた前記金属材料の有する欠点を全
て解決して、耐食性、耐摩耗性、超弾性的バネ性を有
し、高強度で加工性に優れた眼鏡フレームを提供しよう
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、最近、急速に
進歩している非晶質合金のうち、バルク状で得られ、優
れた材料特性と加工性とを有するものに着目して、これ
を眼鏡フレーム部品製造用材料として応用したものであ
って、発明の要旨としては、少なくともその一部に、耐
食性、耐摩耗性、超弾性、高強度を有するバルク状の非
晶質合金を用いることを特徴とする眼鏡フレームであ
る。
【0006】上記バルク状とは、本発明においては、加
工上の理由から、素材の直径又は厚さにおいて1mm以
上の線材又は条材を指し、所定の化学組成を有する合金
を溶解し、公知の方法、例えば双ロール式鋳造装置等に
よって急速凝固させることによってバルク状の該素材を
得ることができる。
【0007】本発明においては、非晶質合金として、Z
r及びHfのうちの少なくとも1種類の元素を主元素と
して含有する非晶質合金を用いることができる。また、
非晶質合金として、体積率として少なくとも50%の非
晶質相(アモルファス相)を含有する非晶質合金を用い
ることが好ましい。
【0008】眼鏡フレーム部品は、非晶質合金をその過
冷却液体領域内、すなわち非晶質合金のガラス遷移温度
と結晶化温度との間の温度領域内で加工し、成形するこ
とによって製造することができる。眼鏡フレーム部品
は、また、非晶質合金をその過冷却液体領域より低温の
温度領域内で加工し、成形することによって製造するこ
とができる。この過冷却液体領域より低温の温度領域と
しては、200ないし450℃であることが望ましい場
合が多い。
【0009】本発明による非晶質合金の加工温度領域
は、加工の目的によってそれぞれ上記温度領域から適宜
に選択し、かつ複数の温度領域を順次組み合わせて複雑
な加工を実施することができる。
【0010】
【発明の作用・効果】本発明による眼鏡フレームは、金
属材料として従来用いられてきた結晶質合金に代えて、
非晶質合金を用いることとしたために、従来とは比較に
ならないほど優れた特性を有している。例えば、耐食
性、耐摩耗性、強度の点では、従来最も優れているとさ
れていたTi合金やNi−Ti合金よりも勝っている。
また、バネ性においては、その超弾性的性質によって、
Ni−Ti合金に匹敵するしなやかさを有している。比
強度も大きい。さらに、眼鏡フレーム用材料として重要
な要素である表面光沢の点では、結晶粒界が存在しない
ために、鋳造表面ですら鏡面状を呈するほど優れてい
る。
【0011】非晶質合金は種々の温度領域で加工するこ
とができる。第1は、過冷却液体領域内の温度での加工
である。これは、通常の結晶質合金の鋳造や閉塞鍛造の
ような加工に相当し、低い応力で大きな変形ができ、極
めて優れた加工性を示し、複雑な形状の眼鏡フレーム部
品を容易に成形することができる。第2は、過冷却液体
領域よりも低温の200ないし450℃の温度領域での
加工である。この温度領域内でも、比較的高温の350
ないし450℃での加工は、通常の結晶質合金の据え込
み鍛造、精密鍛造に相当し、比較的強度の加工を行うこ
とができる。また、比較的低温の200ないし350℃
での加工は、通常の結晶質合金の冷間圧延、冷間線引き
のような精度の高い加工を少ない加工時間で行うことが
できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を実施
例によって説明する。
【0013】
【実施例】実施例1 Zr;76%、Cu;14%、Ni;7%、Al;3%
(重量%)の組成の合金を、高周波真空溶解炉を用いア
ルゴンガス雰囲気中で溶解し、双ロール式連続鋳造装置
にて直径1.5mmの鋳造線材を作り、過冷却液体領域
より約150℃低い290〜330℃にて温間線引き
し、直径1.2mmに仕上げ、同様の条件で両端部をプ
レス加工した後、常温にて表面研磨して眼鏡フレームの
テンプルを作成した。このようにして得られたテンプル
の材料特性は以下に示す通りであった。
【0014】 破断荷重 190kg/mm2 伸び 2% 弾性伸び 3% 硬さ Hv520〜540 比強度 33 ヤング率 約8000kg/mm2 上記の通り、テンプルとして、低いヤング率と超弾性の
ためにしなやかなバネ性と高強度とを有し、かつ耐食性
も良く、従来得られなかった優れた特性を備えたものが
作製できた。さらに、テンプルの形状と加工条件を組み
合わせることによって、所望のデザインと特性を有する
テンプルの作製が可能である。
【0015】実施例2 Zr;65%、Cu;28%、Ni;6%、Al;1%
(重量%)の組成の合金を、高周波真空溶解炉を用いア
ルゴンガス雰囲気中で溶解し、双ロール式連続鋳造装置
にて直径1.5mmの鋳造線材を作り、300〜350
℃にて温間線引きし、直径1.1mmの線材を得た。こ
の線材を、過冷却液体領域より約100℃低い330〜
380℃にてアルゴンガス雰囲気中でローラダイスを用
い異形断面を得る加工を行い、ついで280〜320℃
にて最終整形仕上げのダイス引き加工を施して、眼鏡フ
レームのリム線を製造した。このようにして得られたリ
ム線の材料特性は以下に示す通りであった。
【0016】 破断荷重 200kg/mm2 伸び 1.8% 弾性伸び 2.5% 硬さ Hv530〜550 次に、環状に巻いた上記リム線を過冷却液体領域内の4
50〜500℃にてアルゴンガス雰囲気中で接着してア
イリムを作製した。このような耐食性と超弾性と高強度
を有するアイリムを用いることにより、軽量で優れた眼
鏡フレームを作ることができた。
【0017】実施例3 Zr;65%、Cu;28%、Ni;6%、Al;1%
(重量%)の組成の合金を、高周波真空溶解炉を用いア
ルゴンガス雰囲気中で溶解し、双ロール式連続鋳造装置
にて直径3mmの鋳造線材を作り、300〜350℃に
て温間線引きし、直径2.3mmの線材を得た。この線
材を、過冷却液体領域より約100℃低い330〜38
0℃にてアルゴンガス雰囲気中でローラダイスを用い異
形断面を得る加工を行い、ついで280〜320℃にて
最終整形仕上げのダイス引き加工を施して、2×1mm
の矩形断面の線材を得た。このようにして得られた線材
の材料特性は以下に示す通りであった。
【0018】 破断荷重 200kg/mm2 伸び 1.6% 弾性伸び 2.6% 硬さ Hv520〜540 次に、上記線材を長さ12〜18mmに切断し、250
〜300℃にてプレス加工を施して眼鏡フレームのやま
部品を製造した。このやま部品を過冷却液体領域内の4
50〜500℃にてアルゴンガス雰囲気中でアイリム間
に接着して、2個のアイリムの接合部品を作製した。
【0019】また、デザインによっては、実施例1と同
様の方法で製造した直径1.2mmの線材を用い、これ
を過冷却液体領域内の450〜500℃にてアルゴンガ
ス雰囲気中で2個のアイリム間に接着して眼鏡フレーム
のわたり部品とすることもできる。耐摩耗性、耐食性、
超弾性及び高強度を有するやまやわたりを用いることに
よりしなやかな弾性を有し軽量で優れた眼鏡フレームを
作ることができた。
【0020】実施例4 Zr;75%、Cu;16%、Ni;7%、Al;2%
(重量%)の組成の合金を、高周波真空溶解炉を用いア
ルゴンガス雰囲気中で溶解し、双ロール式連続鋳造装置
にて直径3mmの鋳造線材を作り、300〜350℃に
て温間圧延し、厚さ0.8mmの条材を得た。この条材
を、過冷却液体領域内の450〜500℃にてアルゴン
ガス雰囲気中で深絞り加工を行い、一辺が2.5mmの
立方形で肉厚0.5mmの眼鏡フレーム部品のはこを製
作した。
【0021】このようにして得られたはこは、極めて優
れた耐摩耗性と耐食性とを有するので、このはこを用い
ることにより、最も汚れやすい部分を美麗に保つ優れた
眼鏡フレームを作ることができた。
【0022】本発明に用いられる非晶質合金は、上記実
施例に限定されることなく、バルク状で得られ、非晶質
相が安定しており、かつ過冷却液体領域の温度幅が広
く、温度制御、加工時間の調整が比較的容易に行える合
金が望ましい。かかる非晶質合金として、Zr及びHf
のうちの少なくとも1種類の元素を主元素として含有す
る非晶質合金であって、例えば特公平7−122120
号記載の合金Zr,Hf;25〜85、Ni,Cu,F
e,Co,Mn;5〜20,Al;0〜35(原子
%)、特表平8−508545号及び特開平7−625
02号各記載のZr基Be含有合金、ならびに特開平8
−74010号記載のTi,Hf,Al,Ga;5〜2
0、Fe,Co,Ni,Cu;20〜40、Pd,P
t,Au,Ag;0〜10(原子%)含有Zr基合金等
を用いることができる。さらに、非晶質合金としては、
眼鏡フレーム部品として優れた特性を発揮させるため
に、体積率として少なくとも50%の非晶質相を含有す
ることが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 眼鏡フレームの斜視図である。
【符号の説明】
1…テンプル、2…アイリム、3…やま、4…はこ、5
…あし、6…リムロック、7…ヒンジ、8…わたり、9
…かざり、10…ねじ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともその一部に、耐食性、耐摩耗
    性、超弾性、高強度を有するバルク状の非晶質合金を用
    いることを特徴とする眼鏡フレーム。
  2. 【請求項2】 前記非晶質合金として、Zr及びHfの
    うちの少なくとも1種類の元素を主元素として含有する
    非晶質合金を用いることを特徴とする請求項1に記載の
    眼鏡フレーム。
  3. 【請求項3】 前記非晶質合金として、体積率として少
    なくとも50%の非晶質相を含有する非晶質合金を用い
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の眼鏡フレー
    ム。
  4. 【請求項4】 前記一部に、過冷却液体領域内で加工
    し、成形した非晶質合金を用いることを特徴とする請求
    項1、2又は3のいずれかに記載の眼鏡フレーム。
  5. 【請求項5】 前記一部に、過冷却液体領域より低温の
    温度領域内で加工し、成形した非晶質合金を用いること
    を特徴とする請求項1、2又は3のいずれかに記載の眼
    鏡フレーム。
  6. 【請求項6】 過冷却液体領域より低温の前記温度領域
    が200ないし450℃であることを特徴とする請求項
    5に記載の眼鏡フレーム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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