JP4006939B2 - 高強度チタン合金 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラ、めがね、時計、自転車等の民生用品に用いられる高強度チタン合金や、高強度だけではなく冷間塑性加工性、切削性および研磨性も兼ね備えた高強度チタン合金、およびそのような高強度チタン合金で作られた眼鏡フレームに関する。
【0002】
【従来の技術】
チタン合金は、軽量であるにもかかわらず強度や疲労強度に優れており、また耐食性にも優れているという特長を持っている。そのために、航空機部品、自動車部品、スポーツおよびレジャー用具、人工骨などの医療用品、化学工業の設備用部品など多くの用途に利用されている。特に最近では時計やめがね等の民生品に多く用いられるようになってきている。
【0003】
これまでチタン合金としてTi-6Al-4V 合金が多く用いられているが、眼鏡用チタン合金としては特公平6−46269 号公報に記載されているように、Zr≧1.0 %、Zr+25×O2≧5および3×Zr+220 ×O2≦66を満足する組成のTi−Zr合金等も用いられるようになってきている。
【0004】
Ti−Zr合金は適度の冷間加工性および研磨性を有しており、また冷間加工後の強度も優れている。これは、チタンにZrを含有させることにより結晶粒が微細になるためとされている。そのためZr量が高くなるほど高強度になるとされており、Zrが10%ほど含有された合金が実用化されている。また特開平7−300637号公報に示されているように8〜15%Zrの他にSnを3.5 〜10%含有させた合金も提案されている。いずれもZr量が高くなるほど高強度になるとされている。
【0005】
一方、前述した各種の民生品に用いられるチタン合金には、多くの場合に穴あけ加工等を行われることから、高強度とともに切削性や鏡面研磨性等が要求され、さらに冷間鍛造や冷間伸線等も行われることから冷間塑性加工性も要求される。しかし、一般的にチタン合金は、焼き付き易くかつヤング率も低いことから切削性が悪い。また、チタン合金に鏡面研磨を行うと曇った感じになり、外観品質が低下し易い。
【0006】
そこで、これまでにも、快削性を向上させるために特開昭60−251239号公報により開示されているようにSを添加したり、特許第2626344 号により開示されているようにP、Sを添加することにより、切削性を向上させる発明や、特開平7−62466 号公報により開示されているようにFeを添加し鏡面研磨性を向上させる発明が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、Zr量が高くなるほど高強度になるものの、ZrはTiに比べ比重が高いため全体の比重が高くなる問題がある。特に、今日のように、各種製品および部品について軽量化が求められている状況下からは、そのような問題は重要である。例えば、眼鏡フレームを考えても、チタン本来の軽量であるという特性を利用して製品化を図っていることから、その重量が増すことは望ましくない。軽量かつ高強度の特性が求められている。
【0008】
また、特開昭60−251239号公報、特許第2626344 号さらには特開平7−62466 号公報により開示された発明では、熱間加工性はある程度確保できるが、冷間塑性加工性が不足し、実用化は難しい。
【0009】
なお、特公平6−46269 号公報に記載されているTi−Zr合金では、冷間塑性加工性および鏡面研磨性は適度に確保されているといわれているが、切削性は十分であるとはいえず、よりいっそうの向上が望まれる。
【0010】
したがって、本発明の第1の課題は、高強度かつ軽量であるチタン合金およびこのチタン合金から成る眼鏡フレームを提供することであり、より具体的には、ビッカース高度Hv200 以上であって、純チタンに近い比重をもったチタン合金およびそのようなチタン合金から成る眼鏡フレームを提供することである。
【0011】
また、本発明の第2の課題は、高強度かつ軽量であって、冷間塑性加工性、切削性および研磨性も兼ね備えた高強度チタン合金と、このようなチタン合金から成る眼鏡フレームを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは、そのような課題を実現するチタン合金系としてTi−Zr系チタン合金に着目し、Zr量が少なくても高強度が得られるチタン合金の開発を目指して研究を行った結果、以下に列記する新規な知見1〜知見3を得た。
【0013】
(知見1)
FeとO( 酸素) を含有させることによりZrが0.5 〜5質量%のとき強度が高くなる。またこのとき結晶粒も微細になっている。
【0014】
(知見2)
ZrとFeとOをバランス良く含有させることにより、高強度とともに冷間塑性加工性が確保され、さらに切削性や鏡面研磨性等も確保される。
【0015】
(知見3)
Cr、Niをさらに含有させることにより、これらの特長を伸長させることができる。
【0016】
本発明は、これらの新規な知見1〜知見3に基づいて完成されたものであって、質量%で、Zr:0.5%以上5%以下、Fe:1%超3.5%以下、酸素:0.05%以上0.5%以下、残部:チタンと不可避成分からなることを特徴とする高強度チタン合金(以下、「第1発明」という)である。
【0017】
また、本発明は、質量%で、Zr:0.1%以上5%以下、Fe:1%超5.0%以下、酸素:0.05%以上0.5%以下、残部:チタンと不可避成分からなることを特徴とする高強度チタン合金(以下、「第2発明」という)である。
【0018】
これら第1発明および第2発明では、CrおよびNiの1種または2種をさらに合計で0.5 %以下含有させることによりその特長を伸長させてもよい。
別の観点からは、本発明は、これら第1発明および第2発明にかかる高強度チタン合金から成る眼鏡フレームである。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の第1発明および第2発明にかかる高強度チタン合金における合金組成を上述のように制限した理由を、以下に第1発明および第2発明毎に示す。なお、本明細書においてとくにことわりがない限り、「%」は質量%である。
【0020】
(第1発明)
(1) Zr
ZrはTiに添加すると通常結晶粒を微細化する性質を持っている。これは粒界にZrが偏析し粒界の移動を阻害するため、結晶成長が鈍り結果的に微細化すると考えられている。そのためZrを添加することにより高強度になるとされている。ただし一般的には5%超添加しなければ十分に強度が得られないとされていた。
【0021】
しかしFeとO( 酸素) を添加することによりZrの添加量を減少させることが可能になり、Zr:0.5〜5%のときに強度が高くなる。Zr量が0.5 %未満の場合や、5%を越える場合には、むしろ強度が低下する。
【0022】
Zr量が5%を越えた場合に強度が低下する理由ははっきりしないが、結晶粒が大きくなっていることから、FeとOを添加することによりZrが粒界に偏析しにくくなると考えられる。
【0023】
またFe、Oを添加した場合、冷間加工性が低下するが、Zrを0.5 %以上添加することにより冷間加工性が向上し、加工割れ等が減少する。ただし5%超ではむしろ加工性が悪化する。
【0024】
したがって、強度の改善のために、Zrは0.5〜5%、望ましくは1〜2%である。
(2)Fe
Feは固溶強化、Ti-Fe金属間化合物による析出強化、そして析出物による結晶粒微細化によりチタン合金を高強度化する。このような効果を得るためにはFeは1%を越えることとする。しかし、3.5%を越えると冷間加工性が低下する。Zr:0.5〜5%での高強度化の効果を高めるためにはFe : 1%超2%以下が望ましい。
【0025】
(3) O( 酸素)
酸素は固溶強化により強度を向上させる。この効果を得るためには酸素:0.05 %以上とする。一方、酸素が0.5 %を越えると冷間加工性が低下する。Zr:0.5〜5%での高強度化の効果を高めるためには酸素:0.1〜0.2 %が望ましい。
【0026】
(4) Cr、Ni
Cr、Niはいずれか一方または両方を合計量で0.5 %以下添加する所望添加元素であり、それらを添加する場合、固溶強化により強度を向上させる効果もあるが、延性を向上させる効果もある。これは、Ti−Fe相と母相との間に濃化し整合性を高める役割があるためである。合計量が0.5 %を越えると濃化が過剰になり粒界の強度が低下するため、0.5 %以下とする。Cr、Niの望ましい範囲は1種または2種合計で0.4 %以下、より好ましくは1種または2種合計量0.1 〜0.4 %である。
【0027】
(第2発明)
(1) Zr
Zrは、Tiに添加すると通常結晶粒を微細化する性質を持っている。これは、前述したように、粒界にZrが偏析し粒界の移動を阻害するため、結晶成長が鈍り結果的に微細化するためと考えられている。また、ZrはTiと結晶構造が同じ六方細密構造を有しており、それにより冷間塑性加工性を付与して他の添加成分による塑性加工性低下を防ぐ役割がある。
【0028】
しかし、Zrが0.1 %を下回るとその効果はなくなってしまう。また、5%を越えると他の添加合金との関係で塑性加工性が悪化してしまう。したがって、Zrは0.1 〜5%でよいが、望ましくは2〜4%である。
【0029】
(2)Fe
Feは、結晶粒を微細化し、さらにその粒界上に析出したり、Ti-Fe金属間化合物による析出などにより、研磨性や切削性を向上する。この効果を得るためにはFe含有量は1%超である。しかし、5%を越えると冷間加工性が低下する他、偏析により組織が乱れ、鏡面研磨時に研磨むらが発生することがある。望ましくは1%超2%以下である。
【0030】
(3) O (酸素)
酸素は、固溶強化により強度を向上することにより切削性を向上する。この効果を得るためには0.05%以上必要である。しかし、0.5 %を越えると塑性加工性が低下する。Zr含有量が0.5 〜5%の範囲で高強度化の効果を高めるためには、0.1 %以上0.2 %以下が望ましい。
【0031】
(4) Cr、Ni
Cr、Niはいずれか一方または両方を合計量で0.5 %以下添加する所望添加元素であり、それらを添加する場合、固溶強化により強度を向上させる効果もあるが、延性を向上させる効果もある。これは、Ti−Fe相と母相との間に濃化し整合性を高める役割があるためである。合計量が0.5 %を越えると濃化が過剰になり粒界の強度が低下するため、0.5 %以下とする。Cr、Niの望ましい範囲は1種または2種合計で0.4 %以下、より好ましくは1種または2種合計量0.1 〜0.4 %である。
【0032】
第1発明および第2発明において、これら以外の成分は、チタンと不可避成分とである。
第1発明および第2発明にかかる合金の製造に当たっては、まず、例えば所定の組成となるように所定の量の金属元素をスポンジチタンで包み込んだ後に圧縮・成型してTi電極とする。このTi電極を通常のアーク溶解にて溶解し凝固させることによって合金を製造できる。なお、Ti合金中の酸素濃度は例えば原料 (スポンジチタン) の酸素濃度を変えるかあるいはTiO2をさらに添加することで調整すればよい。
【0033】
第1発明にかかるチタン合金は、熱間鍛造、熱間圧延等の熱間加工を施した後、冷間鍛造、冷間圧延、プレス加工などの冷間塑性加工を施して製品形状に成型することにより、第2発明にかかるチタン合金は、さらに研磨等を行うことにより、それぞれ、眼鏡、時計、カメラ、ゴルフクラブなどの製品の素材として用いられる。
【0034】
第1発明および第2発明にかかるチタン合金は、いずれも、熱間加工や冷間加工を施すことにより高強度化の効果を高めることができることから、これらのチタン合金からは特に眼鏡フレームを構成することが好ましい。
【0035】
ここに、これらのチタン合金から眼鏡フレームを製作するには、スエージング加工、異型圧延加工、プレス加工等の冷間加工によって所定形状、寸法に成形加工された眼鏡フレーム構成部材( 例: アイリム、ブリッジ、テンプル) をろう付けして、一般には銀ろう付けして眼鏡フレームに組み立てる。
【0036】
図1は、眼鏡フレームの斜視図であり、通常、眼鏡フレーム10はレンズを固着しておくアイリム部11、眼鏡を顔面に保持する作用を有するテンプル部12、両アイリム部11とテンプル部12とを連絡する蝶番14および智15と呼ばれる各フレーム構成部材から成る。
【0037】
例えば、テンプルの加工には、70%以上の冷間加工を中間焼鈍を行わずに可能とする加工性が求められるが、第1発明および第2発明にかかるチタン合金はそれらの特性を満足するものである。
【0038】
また、眼鏡フレームの製作にはろう付けが用いられており、ろう付けに際しては920 〜980 ℃に短時間加熱するが、このような温度に加熱されても強度の低下をもたらすものではあってはならない。この点についても、第1発明および第2発明にかかるチタン合金はそのような特性を満足するものである。
【0039】
さらに、第2発明にかかるチタン合金は、高強度かつ軽量であって、冷間塑性加工性、切削性および研磨性も兼ね備えるものである。このため、眼鏡、時計、カメラさらにはゴルフクラブ等といった各種の民生品の素材として好適に用いられる。
【0040】
【実施例】
(実施例1)
ボタンアーク溶解炉を用いて溶解した溶湯500gを幅50mm、厚さ20mm、長さ100 mmのインゴットに鋳造した。表1に本発明例および比較例の供試合金の組成を示す。
【0041】
得られたインゴットを850 ℃に加熱後、厚さ5mmまで熱間圧延を行った。その後、熱間圧延による歪みを除去するため 700℃×30分焼鈍を行った。このとき一部を切り出しその断面のビッカース硬度を測定した。次いで、焼鈍後脱スケールのための切削加工を施し、厚さ2mmまで圧下率60%の冷間圧延を行った。
【0042】
供試合金の合金組成、熱延焼鈍後のビッカース硬度、そして冷間圧延時の割れ、つまりエッジ割れの発生の有無について表1にまとめて示す。
ビッカース硬度が200 以上の場合を合格とした場合、本発明合金の場合いずれもHV200 以上であったが、比較合金ではHV250 以下になるものがあった。また、成分が高めの場合、冷間圧延時にエッジ割れが見られるものがあった。
【0043】
【表1】
Figure 0004006939
次いで、得られた冷間圧延材の一部について 700℃×30分中間焼鈍後、圧下率を変え冷間圧延後断面のビッカース硬度を測定した。
【0044】
その結果を図2に示すが、図中、横軸に冷間圧延の圧下率をとり、縦軸にビッカース硬度をとり、表1のNo.3のチタン合金に相当する本発明合金(Ti-2Zr-1.5F
e-0.1 酸素) と、それぞれ表1にNo.5およびNo.1に相当する比較合金(Ti-6Zr-1.
5Fe-0.1 酸素、Ti-0Zr-1.5Fe-0.1酸素) の比較を行ったものである。
【0045】
図2の結果からも分かるように、本発明にかかる合金は冷間圧延により大きく加工硬化しているのに対し、比較合金はその加工硬化の度合いが小さかった。
また比重を調査した結果を表2に示す。本発明合金は純チタンやTi-6Al-4V より大きいが、純チタンに近く、Ti−10Zrよりは小さくなった。
【0046】
【表2】
Figure 0004006939
次に、表1のNo.3のチタン合金について、ろう付け性を確認するために、イン
ダクションヒーターによって表面を950 ℃に90秒加熱し、冷却後、ビッカース硬度を測定したところ、Hv=220 であり、眼鏡フレームとして適する優れたろう付け性を備えていることが確認された。
【0047】
(実施例2)
ボタンアーク溶解炉を用いて溶解した溶湯500gを幅50mm、厚さ20mm、長さ100 mmのインゴットに鋳造した。表3に本発明例および比較例の供試合金の組成を示す。
【0048】
得られたインゴットを850 ℃に加熱後、厚さ5mmまで熱間圧延を行った。その後、熱間圧延による歪みを除去するため 700℃×30分焼鈍を行った。このとき一部を切り出しその断面のビッカース硬度を測定した。次いで、焼鈍後脱スケールのための切削加工を施し、厚さ5mm まで圧下率50%の冷間圧延を行った。
【0049】
このとき、供試合金のエッジ割れの有無で冷間塑性加工性を判定した。また、ドリル穿孔による切削加工性を、直径2mmのドリルを用いて熱延板に10個の穴あけ加工を行い、焼き付きおよび破損なく穴あけ加工を行うことができるか否かを調べた。さらに、1200番の研磨紙で研磨した後にバフ研磨を行い、表面観察することによりその鏡面研磨性についても判定した。表3に、冷間塑性加工性 (冷延割れの有無) 、切削加工性 (焼付き、摩耗、折損の有無) および鏡面研磨性 (白濁、むらの有無) の結果をあわせて示す。
【0050】
【表3】
Figure 0004006939
比較例である純チタン (供試合金No.1) は冷延割れこそ生じないが、穴あけ時は焼き付きが生じ、また鏡面研磨時に白濁した。
【0051】
また、本発明の範囲を満足しない比較例 (供試合金No.5、6 、9 、13、15、17、19) では、冷間圧延時に割れを生じたり、穴あけが不可能であったり、さらには研磨時に白濁やむらが生じた。
【0052】
これに対して、本発明の範囲を満足する本発明例 (供試合金No.2〜4 、7 、8 、10〜12、14、16、18) は、いずれも、冷間塑性加工性、切削加工性および鏡面研磨性が良好であった。
【0053】
また、本発明例 (供試合金No.2〜4 、7 、8 、10〜12、14、16、18) は、いずれも、高強度かつ軽量であり、眼鏡、時計、カメラさらにはゴルフクラブ等といった各種の民生品の素材として好適に用いることができるものであった。
【0054】
【発明の効果】
本発明合金は、冷間加工性が確保され高強度であり、Ti−10Zrに比べ比重が小さい。またそれだけでなく、素材として不純物(Fe)の多いスポンジチタンを使用することができるため、低コストでの製造も可能である。
【0055】
また、本発明合金は、高強度のみならず冷間塑性加工性、切削性さらには研磨性も兼ね備えており、各種の民生品の素材として好適に用いることができる。
かかる効果を有する本発明の意義は、極めて著しい。
【図面の簡単な説明】
【図1】眼鏡フレームの斜視図である。
【図2】本発明にかかるチタン合金の冷間圧延による加工硬化の傾向を示すグラフである。

Claims (5)

  1. 質量%で、
    Zr:0.5%以上5%以下、Fe:1%超3.5%以下、酸素:0.05%以上0.5%以下、
    残部:チタンと不可避成分からなることを特徴とする高強度チタン合金。
  2. 質量%で、
    Zr:0.5%以上5%以下、Fe:1%超3.5%以下、酸素:0.05%以上0.5%以下、CrおよびNiの1種または2種:合計で0.5%以下、
    残部:チタンと不可避成分からなることを特徴とする高強度チタン合金。
  3. 質量%で、
    Zr:0.1%以上5%以下、Fe:1%超5.0%以下、酸素:0.05%以上0.5%以下、
    残部:チタンと不可避成分からなることを特徴とする高強度チタン合金。
  4. 質量%で、
    Zr:0.1%以上5%以下、Fe:1%超5.0%以下、酸素:0.05%以上0.5%以下、CrおよびNiの1種または2種:合計で0.5%以下、
    残部:チタンと不可避成分からなることを特徴とする高強度チタン合金。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の高強度チタン合金から成る眼鏡フレーム。
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