JP3282809B2 - 携帯品 - Google Patents
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Description
レッタ(髪飾り)、指輪、イアリング、ネックレス、ネ
クタイピン等の装飾品、装身具等を含む携帯品に関する
ものである。さらに詳しくは、装着性、装飾性、携帯性
または加工性等に優れる携帯品に関するものである。
が身につけ、または携行している。女性に限らず、男性
でも指輪、イアリング、ネックレス等の装飾品を身につ
けることも多い。さらに、技術の進歩によりあらゆる物
が小型化し、携帯品の種類も急増した。例えば、携帯電
話、携帯レコーダ(例えば、ヘッドホーンステレオやI
Cレコーダ)、モバイルパソコン等の携帯情報端末(ウ
ェアラブル情報端末を含む)やそれらの周辺機器(例え
ば、携帯用ヘッドホーン等)である。なお、明細書全体
を通じて「携帯品」とは、眼鏡、時計(腕時計)、バレ
ッタ(髪飾り)、ネックレス、ブレスレット、イアリン
グ、ピアス、指輪、ネクタイピン、ブローチ、カフスボ
タン、バックル付きベルトおよびライターを含む装飾
品、携帯電話、携帯レコーダおよびモバイルパソコンを
含む携帯情報端末、携帯用ヘッドホーンを含む携帯情報
端末の周辺機器、万年筆、ボールペン、シャープペンシ
ル、鍵、キーホルダーのいずれかを意味する。
能)、装着性、携帯性、意匠性(装飾性)等がその商品
価値に大きく影響する。しかし、技術が急速に進歩した
現在、機能上の相違によって商品価値が大きく左右され
ることは少なくなっている。逆に、装着性、意匠性(装
飾性)、携帯性等により携帯品の商品価値が大きく左右
されているのが現状である。特に、最近の若年層の人々
は、機能性よりも装着性やデザイン性(意匠性)にこだ
わる。このため、高機能であるからといって必ずしも商
品価値が高いとは限らず、逆に、装着性、携帯性、意匠
性(装飾性)等に優れる物程、商品価値が高いことも多
い。例えば眼鏡を例に取れば、視力の矯正(機能)とい
う観点からレンズ自体にその商品価値の主体がおかれる
べきかもしれないが、現実には、眼鏡フレームに主体が
おかれている。つまり、眼鏡フレームの意匠性(装飾
性)、装着性、フィット性、耐衝撃性、軽量性、耐アレ
ルギー性等がその商品価値を大きく左右するものとなっ
ている。
上に加えて、如何に意匠性(装飾性)、装着性、フィッ
ト性、耐衝撃性等を向上さるかということが非常に重要
な問題となる。そこで、本発明者は、携帯品の開発に際
して、十分な検討の末、携帯品の要求性能として次に挙
げるいずれかに着目することとした。 軽量で、必要な強度を備えること 耐アレルギー性、装着性、フィット性、に優れること
(特に、身体に直接装着する携帯品の場合) 耐衝撃性に優れること 加工性、特に冷間加工性に優れること 表面に光沢があり、光輝性に優れること
いて種々調査したところ、そのような要求性能を満た
し、満足できる程度の携帯品は従来殆どなかったことが
明らかとなった。勿論、すべての要求性能を満たす必要
はないが、種々の携帯品の特性に応じて必要となる要求
性能を満たすことが望まれる。そして、そのような携帯
品の多様な要求に応えられる、設計自由度の大きな材料
も従来存在していなかったことも解った。そこで、先
ず、そのような携帯品を提供する上で必要となる材料と
求められる特性について検討することとした。
して、比強度に優れるチタン合金を考えることができ、
チタン合金であれば、表面に強固な不働態皮膜(酸化皮
膜)が形成されるため耐アレルギー性にも優れる。そこ
で、本発明者は、先ず、チタン合金が携帯品に最適であ
ると考えた。
締付け感がなく、また、あらゆる人の顔や腕等の形状に
応じて優しくフィットしてくれるものであることが望ま
れるから、携帯品に使用する材料として、弾力性に富む
もの、つまり、低剛性(低ヤング率)であることが望ま
しいと考えた。例えば、眼鏡について考えると、長期間
掛けていても疲れず、テンプル部(蔓部)による締付け
感が少ないものが求められる。それには、眼鏡の軽量化
以外に、テンプル部の弾力性を増し可撓性を向上させる
と良く、具体的には、テンプル部の曲げ剛性を小さくす
ると良い。
Iとすると、曲げ剛性はEIで表されるから、テンプル
部の曲げ剛性を小さくするだけなら、テンプル部を薄肉
にして断面2次モーメントIを小さくすれば良いように
も考えられる。ところが、デザインの優劣により商品価
値が大きく左右されてしまう眼鏡(特に、眼鏡フレー
ム)のような場合、全体的なデザイン性を崩すような形
状や、見た目に貧弱なイメージを与えるような形状は採
用し難い。つまり、デザイン性が優先する携帯品(眼鏡
等)の場合、形状面での設計自由度は非常に狭いものと
為らざるおえない。従って、曲げ剛性EIを低下させる
には、形状面の制約を補う上で、ヤング率Eの低減が非
常に有効な手段となる。
100GPa程度あり、アルミニウム合金(70GPa
程度)やマグネシウム合金(50GPa程度)と比較し
て、高ヤング率であった。また、生体関連の一分野で
は、低ヤング率のβ型チタン合金も開発されていたが、
(比)強度に乏しく、軽量化等を図る上で好ましいもの
ではなかった。なお、ここでは、眼鏡のテンプル部を例
に取り説明したが、それに限らず眼鏡のブリッジ部やパ
ッド部も良好な弾力性や可撓性を備えると好ましい。ま
た、眼鏡に限らず、ブレスレット、イヤリング、指輪等
の装着性やフィット性を向上させるためにも同様に、良
好な弾力性や可撓性を備えると好ましい。
つけたりすることも多いから、耐衝撃性を向上させ得る
材料であると、望ましい。一般的に、耐衝撃性はシャル
ピー衝撃値等で評価され、延性材料ほど衝撃時の吸収エ
ネルギーが高いといわれている。これは、衝撃時に作用
する応力σi、ヤング率(縦弾性係数)Eとすると、単
位体積あたりの弾性ひずみエネルギーuがu=σi 2/2
Eと、材料力学から容易に導かれることからも解る。従
って、携帯品の耐衝撃性を向上させるために、先ず、低
ヤング率であることが求められる。また、衝撃時の大き
な応力σiに耐え得る強度を備えることも必要となる。
さらに、応力σiに耐え得る強度が大きくなると、より
一層耐衝撃性が向上する。
付言しておくと、チタン合金に限らず金属材料のヤング
率と強度との間には相関関係があり、例えば、高強度で
ある程高ヤング率であり、低強度である程低ヤング率で
ある、と一般的にいわれている。この関係を、横軸にヤ
ング率(GPa)、縦軸に引張強度(MPa)をとって
図1に概略的に示した。マグネシウム(Mg)合金、ア
ルミニウム(Al)合金、従来のチタン(Ti)合金、
鋼のいずれの金属材料もそのような相関関係にあること
がこの図1から明らかである。逆にいえば、低ヤング率
と高強度のチタン合金は従来存在しておらず、その一般
則に沿う材料である限り、耐衝撃性等を一層向上させた
携帯品を得ることは困難であったことも解る。
工性に優れていることが求められる。装飾品を例に取れ
ば、非常に細かな加工を施すことで優れた意匠が形成さ
れ、そのような意匠の優劣が商品価値を大きく左右す
る。従って、加工性が悪いと、加工効率の低下もさるこ
とながら、細かく加工することが難しく、また加工面も
綺麗ではないため、意匠性や商品価値の向上を図れな
い。装飾品に限らず、他の装身具や携帯情報端末等の携
帯品でも、同様に加工性に優れることが求められる。例
えば、携帯電話やモバイルパソコンの質感を高めるため
に、チタン合金製の筐体(ケース)が用いられることが
ある。それらの筐体は、複雑な曲面や形状を持つが、低
コスト化を図るため、通常は、冷間プレス加工により成
形される。この冷間加工性が悪いと、筐体に割れが発生
したり、冷間加工を多工程に分割したり、その中間に焼
鈍を介在させたりする必要があり、著しく生産性が低下
し、コスト高となってしまう。従来のチタン合金は非常
に加工性が悪く、最終形態に成形するまでに、多数の熱
間加工、冷間加工、焼鈍等を行う必要があったし、また
歩留りも悪かったため、著しく生産性が低かった。加工
性を改善したβ型チタン合金でも、加工性は十分なもの
ではなかった。
ば、眼鏡、時計、ブレスレット、指輪等)は、表面光沢
があって、光輝性に優れている方が好ましい。光輝性
は、携帯品に必須のものではないが、光沢がなかった
り、つや消し状態であると、高級感に乏しくなり、携帯
品の商品価値が低下しかねない。ところが、従来のチタ
ン合金では、チタン本来の金属白色を呈することは従
来、非常に困難で、光輝性に優れたものは存在しなかっ
た。そして、このような課題を解決するために、本発明
者は、携帯品の多様な要求性能に応えられ、その設計自
由度を拡大できる全く新規なチタン合金材料を開発する
ことが不可欠であると考えた。
と、チタン合金を用いた携帯品に関する先行技術とし
て、特開昭61−157652号公報、特開平10−2
12536号公報、特開平9−73050号公報、特開
平8−165533号公報、実開平7−8828号公報
に関連する開示があることを発見した。しかし、これら
の公報に記載された技術は、冷間加工の向上を図ったも
のに過ぎず、それらの公報に記載されている冷間加工率
も十分なものではなかった。しかも、携帯品の要求性能
を十分に達成する上で不可欠な、強度若しくはヤング率
に関する記載は殆どされておらず、低ヤング率と高強度
との両立を図ったものは見あたらなかった。本発明は、
このような事情に鑑みて為されたものある。つまり、従
来にない低ヤング率、高強度のチタン合金を用いること
により、多様な要求に応えられ、設計自由度を一層拡大
できる携帯品を提供することを目的とする。
の課題を解決すべく鋭意研究し、各種系統的実験を重ね
た結果、強度の低下を招くことなく、ヤング率を一層低
減させることができる、携帯品に適したチタン合金を開
発・発見した。そして、このチタン合金を用いて種々の
携帯品を開発するに至ったものである。すなわち、本発
明の携帯品は、引張試験で真に永久歪みが0.2%に到
達したときの応力として定義される引張弾性限強度が7
00MPa以上であり、加える応力が0から該引張弾性
限強度までの範囲にある弾性変形域内で、該引張試験に
より得られた応力−歪み線図上の接線の傾きが応力の増
加に伴って減少する特性を示し、該応力−歪み線図上の
接線の傾きから求まるヤング率の代表値として、該引張
弾性限強度の1/2に相当する応力位置での接線の傾き
から求めた平均ヤング率が75GPa以下である高弾性
変形能のチタン(Ti)を含有する合金(便宜上、この
合金を「チタン合金」と称する。)からなるチタン合金
部を備えることを特徴とする。
歪み線図上の接線の傾きが応力の増加に伴って減少する
という従来にない全く新規な特性を示し、引張弾性限強
度が700MPa以上という高強度で平均ヤング率が7
5GPa以下という低ヤング率である高弾性変形能のチ
タン合金からなるチタン合金部をもつ。これにより、携
帯品の種類に依らず、種々の要求性能を実現でき、大き
な設計自由度を得ることができる。つまり、チタン合金
部が従来にない引張弾性限強度と低ヤング率の両方を備
え高弾性変形能であるために、設計自由度が拡大し、携
帯品の軽量化を図れることはもとより、装着性、フィッ
ト性、耐衝撃性等に優れる携帯品を得ることができた。
満だと、強度確保のために重量増加等を招き、携帯品の
設計自由度が制限されるので好ましくない。また、平均
ヤング率が75GPaを越えると、携帯品の低剛性化を
図り難くなり、携帯品のデザイン性等が制限されるの
で、好ましくない。なお、平均ヤング率は、順に、70
GPa以下、65GPa以下、60GPa以下および5
5GPa以下となるほど、好ましく、引張弾性限強度
は、順に、750MPa以上、800MPa以上、85
0MPa以上、900MPa以上となるほど好ましい。
は、上述の「チタン合金」からなる部分という意味であ
り、上述の「チタン合金」と同様、その用語自体にTi
の含有量を特定する意味はない。「引張弾性限強度」と
は、試験片への荷重の負荷と除荷とを徐々に繰り返して
行う引張試験において、永久伸び(歪み)が0.2%に
到達したときの負荷していた応力を言う。この点、前記
引張試験において、試験片の最終的な破断直前の荷重
を、その試験片の平行部における試験前の断面積で除し
て求められる引張強度とは異なる。また、「平均ヤング
率」とは、厳密な意味でのヤング率の「平均」を指すも
のではなく、本発明で使用したチタン合金を代表するヤ
ング率という意味である。具体的には、前記引張試験に
より得られた応力(荷重)−歪み(伸び)線図におい
て、引張弾性限強度の1/2に相当する応力位置での曲
線の傾き(接線の傾き)を、平均ヤング率とした。「引
張弾性限強度」と「平均ヤング率」との詳細は、別途、
後述する。なお、本明細書中で「低ヤング率」とは、前
記平均ヤング率が、従来の一般的なヤング率に対して小
さいことを意味し、「高強度」とは、前記引張弾性限強
度または前記引張強度が大きいことを意味する。
て、本発明を詳しく説明する。 (1)平均ヤング率と引張弾性限強度 本発明のチタン合金部の平均ヤング率と引張弾性限強度
とについて、以下に図2A、Bを用いて詳述する。図2
Aは、本発明で使用したチタン合金の応力−歪み線図を
模式的に示した図であり、図2Bは、従来のチタン合金
(Ti−6Al−4V合金)の応力−歪み線図を模式的
に示した図である。 図2Bに示すように、従来の金属材料では、先ず、引
張応力の増加に比例して伸びが直線的に増加する(’
−間)。そして、その直線の傾きによって従来の金属
材料のヤング率は求められる。換言すれば、そのヤング
率は、引張応力(公称応力)をそれと比例関係にある歪
み(公称歪み)で除した値となる。このように応力と歪
みとが比例関係にある直線域(’−間)では、変形
が弾性的であり、例えば、応力を除荷すれば、試験片の
変形である伸びは0に戻る。しかし、さらにその直線域
を超えて引張応力を加えると、従来の金属材料は塑性変
形を始め、応力を除荷しても、試験片の伸びは0に戻ら
ず、永久伸びを生じる。
を0.2%耐力と称している(JIS Z 224
1)。この0.2%耐力は、応力−歪み線図上で、弾性
変形域の直線(’−:立ち上がり部の接線)を0.
2%歪み分だけ平行移動した直線(’−)と応力―
歪み曲線との交点(位置)における応力でもある。従
来の金属材料の場合、通常、「伸びが0.2%程度を超
えると、永久伸びになる」という経験則に基づき、0.
2%耐力≒引張弾性限強度と考えれられている。逆に、
この0.2%耐力内であれば、応力と歪みとの関係は概
ね直線的または弾性的であると考えられる。
も解るように、このような従来の概念は、本発明のチタ
ン合金部に使用したチタン合金には当てはまらない。理
由は定かではないが、本発明で使用したチタン合金の場
合、弾性変形域において応力―歪み線図が直線とはなら
ず、上に凸な曲線(’−)となり、除荷すると同曲
線−’に沿って伸びが0に戻ったり、−’に沿
って永久伸びを生じたりする。このように、本発明で使
用したチタン合金では、弾性変形域(’−)です
ら、応力と歪みとが直線的な関係になく、応力が増加す
れば、急激に歪みが増加する。また、除荷した場合も同
様であり、応力と歪みとが直線的な関係になく、応力が
減少すれば、急激に歪みが減少する。つまり、本発明で
使用したチタン合金は、優れた高弾性変形能を有するも
のであることが解る。
場合、図2Aからも解るように、応力が増加するほど応
力−歪み線図上の接線の傾きが減少している。このよう
に、弾性変形域において、応力と歪みとが直線的に変化
しないため、従来の方法で本発明で使用したチタン合金
のヤング率を定義することは適切ではない。また、本発
明で使用したチタン合金の場合、応力と歪みとが直線的
に変化しないため、従来と同様の方法で0.2%耐力
(σp’)≒引張弾性限強度と評価することも適切では
ない。つまり、従来の方法により求まる0.2%耐力で
は、本来の引張弾性限強度よりも著しく小さい値となっ
てしまい、もはや、0.2%耐力≒引張弾性限強度と考
えることはできない。
用したチタン合金の引張弾性限強度(σe)を前述した
ように求めることとし(図2A中の位置)、また、本
発明で使用したチタン合金のヤング率として、前述の平
均ヤング率を導入することとした。なお、図2Aおよび
図2B中、σtは引張強度であり、εeは本発明で使用
したチタン合金の引張弾性限強度(σe)における歪み
であり、εpは従来の金属材料の0.2%耐力(σp)
における歪みである。
間加工組織を有すると好適であり、特に、平均ヤング率
が65GPa以下で引張弾性限強度が800MPa以上
であると、好適である。チタン合金部が冷間加工組織を
もつことにより、低ヤング率化と高強度化を高次元で両
立できる。特に、携帯品の構成部材(チタン合金部)を
冷間加工で得る場合に、好都合である。
工したときに得られる組織であり、「冷間」とは、チタ
ン合金の再結晶温度(再結晶を起す最低の温度)以下を
指す。50%以上の冷間加工組織とは、次式により定義
される冷間加工率が50%以上の場合にできる冷間加工
組織をいう。 冷間加工率 = (S0−S)/S0 ×100(%) (S0:冷間加工前の断面積、S:冷間加工後の断面
積) また、この冷間加工率が70%以上、さらには90%以
上となるような冷間加工組織を付与すると、チタン合金
部は一層低ヤング率で高強度となり得るので、好適であ
る。さらには、冷間加工性に優れるため、98%以上の
冷間加工組織を付与したチタン合金部とすることもでき
る。このような、冷間加工組織を付与することにより、
低ヤング率と高強度化を達成できる理由は、現状では必
ずしも明らかではない。
るため、チタン合金のインゴット、スラブ、ビレット等
から薄板や細線のチタン合金部が冷間加工で、容易に得
られる。また、その薄板や細線の状態からさらに冷間加
工(例えば、冷間プレス加工)して容易に極薄の携帯情
報端末の筐体(チタン合金部)等を得ることもできる。
しかも、中間焼鈍を行わなくとも、この冷間加工時に割
れ等を殆ど起すことがないから、冷間加工性および歩留
りを著しく向上させることができる。つまり、本発明の
チタン合金部の冷間加工組織は、焼鈍を介在させずに冷
間加工を行ったときに形成される組織とすることができ
て、好都合である。そして、焼鈍を介在させる必要がな
いから、冷間加工工程を細分化する必要もなく、冷間加
工により素材を成形した後、続けてその素材を冷間で伸
線、曲げ、プレス、切削等して種々の携帯品を得ること
ができる。従って、加工性、生産性が著しく向上し、好
都合である。
は必ずしも明らかではないが、本発明者がそのようなチ
タン合金部の内部組織を透過型電子顕微鏡(TEM:J
EM2000EX)を用いて5万倍で観察したところ、
転位密度が非常に少ないか若しくは殆ど存在していない
ことが解った。従って、本発明のチタン合金部は、従来
のチタン合金とは全く異なった組織をもつものと推察さ
れる。
さがRa=0.5μm以下であり光輝性に優れると、好
適である。必ずしも携帯品に光輝性は必要ではないが、
チタン合金部を構成するチタン合金は冷間加工性に優れ
るため、チタン合金部の加工面粗度の向上をもたらし、
携帯品の光輝性を著しく向上させることも可能になると
考えられる。なお、ここでRaは中心線平均粗さを示
す。特に、表面粗さがRa=0.5μm以下、望ましく
はRa=0.1μm以下、とすることで、携帯品の光輝
性が一層向上し、携帯品の商品価値を一層高めることが
できる。また、従来のチタン合金では困難とされていた
研削・研磨(冷間加工の一種)も良好に行え、例えば、
チタン合金部の表面粗さRa=0.05μm以下とする
こともできる。これにより光輝性がより一層向上し、携
帯品の商品価値をより一層高めることができる。
延、冷間伸線、冷間プレス、冷間絞り、冷間線引き、冷
間プレス、冷間スェージング加工等がある。また、研
削、研磨等も含めることができる。また、この冷間加工
を、素材を得るための素材用冷間加工工程と、その素材
を冷間加工してチタン合金部とする成形用冷間加工工程
とに分けて考えても良いし、両工程を一工程として考え
ても良い。また、素材(焼結体や熱間加工材)を直接、
冷間プレス機にて冷間鍛造して所定の冷間加工等を付与
しても良い。但し、高引張弾性限強度、低ヤング率のチ
タン合金部を得るために、冷間加工率50%以上の冷間
加工を加えることが好ましいので、素材用冷間加工工程
で十分な冷間加工組織を形成しておくことが好ましい。
いる場合にはチタン合金部が平均径50μm以下の空孔
を30体積%以下含む焼結組織からなると、一層好適で
ある。このような範囲内で空孔の量を調整することによ
り、本発明のチタン合金部の強度、延性に大きな影響を
与えることなく、平均ヤング率の低減量を調整できる。
特に、冷間加工を行う場合には、平均径50μm以下の
空孔が10体積%以下となるように緻密化を行っておく
と良い(緻密化工程)。この緻密化工程は、例えば、焼
結後に熱間鍛造等を軽く行うようなものでも良い。
は、空孔が30体積%を越えると、チタン合金部の強度
が低下し、冷間加工性等も悪化する。この空孔の平均径
と体積%とを適宜調整することにより、高強度化、低ヤ
ング率化を一層図ることができる。焼結組織は、例え
ば、金属粉末を静水圧200〜400MPaでCIP成
形(冷間静水圧成形)した後、1200〜1550℃で
1.3×10-3Paの雰囲気4〜16時間焼結させるこ
とにより得られ、チタン粉末等の成形時に十分な緻密化
を図れれば、その後、別途、緻密化工程を行う必要はな
い。
隙を意味し、相対密度で評価される。相対密度とは、真
密度ρ0(残留空孔0%の場合)で焼結体密度ρを割っ
た値の百分率(ρ/ρ0 )×100(%)で表され、空
孔の体積%は次数式で表される。 空孔の体積% ={1−(ρ/ρ0)}×100
(%) その平均径は、2次元画像処理で測定される空孔形状
を、それと等しい面積をもつ等価円形状として評価し、
それらの等価円形状から求まる径の平均値を空孔形状の
平均径としたものである。
量%とした場合に、30〜60質量%のVa族(バナジ
ウム族)元素を含有すると、好適である。Va族の元素
を30〜60質量%含有することにより、比強度の低下
をもたらすことなくチタン合金部の低ヤング率化を図る
ことができた。Va族(バナジウム族)の元素の含有量
が30質量%未満では、所望の低ヤング率を得ることが
できず、一方、60質量%を越えると、チタン合金部の
密度が大きくなり、チタン合金部の比強度の低下を招
く。また、60質量%を越えると、含有元素の原子量の
相違による材料偏析が生じ易くなる。
(V)の他、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)があ
り、いずれもβ相安定化元素である。但し、チタン合金
部がβ型合金に限られるということではない。このVa
族元素の含有により、低ヤング率化と共に、従来のα型
合金やα+β型合金等に比べて冷間加工性を著しく向上
させることができた。従って、携帯品を冷間プレス成形
等で製作する場合に好適である。なお、本発明のチタン
合金部の密度の増加を抑えて、比強度の低下を招かない
ようにするには、Va族元素の含有量を、30〜50質
量%とするとより好ましい
体を100質量%とした場合に、さらに、ジルコニウム
(Zr)とハフニウム(Hf)とスカンジウム(Sc)
とからなる金属元素群中の1種以上の元素を合計で20
質量%以下含有すると、好適である。ジルコニウムとハ
フニウムとは、チタン合金の低ヤング率化と高強度化に
有効である。また、これらの元素は、チタンと同族(I
Va族)元素であり、全率固溶型の中性的元素であるた
め、Va族元素によるチタン合金の低ヤング率化を妨げ
ることもない。
場合、Va族元素と共にチタン原子間の結合エネルギー
を特異的に低下させ、さらなる低ヤング率化を図るのに
有効な元素である(参考資料:Proc.9th Wo
rld Conf.on Titanium、(199
9)、to be published)。それらの元
素が合計で20質量%を越えると、材料偏析による強
度、靱性の低下やコスト上昇を招くため、好ましくな
い。低ヤング率、高強度、高靱性等のバランスを図る上
で、それらの元素が合計で、1質量%以上、さらには、
5〜15質量%であると、より好ましい。また、これら
の元素は、Va族元素と作用上、共通する部分が多いた
め、所定の範囲内で、Va族元素と置換することもでき
る。例えば、本発明のチタン合金部が、合計で20質量
%以下のジルコニウム(Zr)とハフニウム(Hf)と
スカンジウム(Sc)とからなる金属元素群中の1種以
上の元素と、該金属元素群中の1種以上の元素との合計
が30〜60質量%となるVa族(バナジウム族)元素
と、残部が実質的にチタンとからなるようにすることも
できる。
はハフニウム(Hf)を1〜10質量%含有し平均ヤン
グ率が75GPa以下となるようにしても良い。前述し
たのと同様に、ジルコニウムおよび/またはハフニウム
を1〜10質量%含有することにより、引張弾性限強度
を低下させることなく、平均ヤング率が75GPa以下
という、さらなる低ヤング率を達成できる。これによ
り、携帯品の装着性、フィット性、耐衝撃性等を一層さ
せることができて、好都合である。
ニウム単体若しくはジルコニウムとハフニウムの複合の
何れの場合でも、1〜10質量%であると好適である。
何れも1質量%未満では、固溶化作用が十分でなく、所
望の低ヤング率が得られない。一方、10質量%を越え
ると、全体の密度が増加し比強度の点から好ましくな
い。また、材料偏析が生じ易くなり、強度、靱性の低下
を招きかねない。そして、低ヤング率、強度等の観点か
ら、それらを5〜10質量%とすると一層好ましい。
0質量%とした場合に、チタン合金部が0.08〜0.
6質量%の酸素(O)を含有すると、好適である。酸素
は、チタン合金部の強度向上に有効な元素である。特
に、Va族の元素との共存により、チタン合金部を高強
度、低ヤング率とすることができるので、設計自由度の
大きな携帯品を得る上で非常に有効である。但し、酸素
の含有量を0.08質量%未満とすると、強度の向上が
図れず、0.6質量%を越えると、平均ヤング率が上昇
し、伸びの低下をもたらすため好ましくない。また、
0.6質量%を越えると、延性が低下し、圧延等の冷間
加工性も低下する。望ましくは、酸素を0.15〜0.
5質量%含有すると良い。
%とした場合に、0.05〜1.0質量%の炭素(C)
を含むと、好適である。炭素も酸素と同様に、侵入型の
固溶強化元素であり、チタン合金のα相を安定にし、強
度を向上させる上で有効な元素である。炭素が0.05
質量%未満では、チタン合金の強度向上を十分に図れ
ず、1.0質量%を超えると、チタン合金の脆化を招き
好ましくない。強度と延性とのバランスを図る上で、炭
素を0.1〜0.8質量%とすると、より好ましい。
が、1〜20質量%のモリブデン(Mo)と1〜20質
量%の鉄(Fe)と1〜20質量%の錫(Sn)と0.
1〜3質量%のアルミニウム(Al)とからなる金属群
のうちから1種類以上の元素を含むと好適である。モリ
ブデンは、チタン合金部の室温強度、熱間加工性を向上
させるのに有効な元素である。
度が大きいことは非常に有意義である。モリブデンが1
質量%未満では十分な固溶強化作用が得られず、室温強
度の向上が図れない。また、モリブデンが20質量%を
越えると、材料偏析が生じ易くなり、均質な材料を得る
ことが困難になり、強度や延性の低下を招きかねない。
なお、モリブデンを4〜15質量%、さらには、4〜1
0質量%とすると、室温強度を一層向上させることがで
きて好ましい。
ブデンと共に1〜20質量%の鉄を含有してもよい。鉄
も、チタン合金部の室温強度の向上に有効な元素であ
る。鉄が1質量%未満では十分な固溶強化作用が得られ
ず、室温強度の向上が望めない。鉄が20質量%を越え
ると、材料偏析が生じ易くなり、均質な材料を得ること
ができず、強度や延性の低下を招く。なお、鉄を3〜1
5質量%、さらには、3〜10質量%とすると、室温強
度を一層向上させることができて好ましい。
モリブデンや鉄と共に1〜20質量%の錫(Sn)を含
有すると好適である。錫はα安定化元素であるが、本発
明のチタン合金部の強度向上に有効な元素である。錫が
1質量%未満では強度の向上が望めず、20質量%を越
えると、チタン合金部の延性が低下する。なお、低ヤン
グ率と共に安定した強度を得るには、錫の含有量を質量
%で4〜15%、さらには、4〜10質量%とするとよ
り好ましい。
たはモリブデンや鉄や錫と共に0.1〜3質量%のアル
ミニウムを含有すると好適である。アルミニウムも、モ
リブデン等と同様、チタン合金部の室温強度を向上させ
るのに有効な元素である。特に、アルミニウムを錫と共
に含有すると、チタン合金部は、靱性を害されずに引張
弾性限強度の向上を図ることができる。アルミニウムが
0.1質量%未満では十分な固溶強化作用が得られず、
室温強度の向上が望めない。また、3質量%を越える
と、チタン合金部の延性が低下する。なお、室温強度を
一層向上させるために、アルミニウムを0.5〜2質量
%含むとより好ましい。
0質量%とした場合に、チタン合金部が、0.01〜
1.0質量%のホウ素(B)を含むと、好適である。ホ
ウ素は、チタン合金の機械的な材料特性と熱間加工性と
を向上させる上で有効な元素である。ホウ素は、チタン
合金に殆ど固溶せず、そのほぼ全量がチタン化合物粒子
(TiB粒子等)として析出する。この析出粒子が、チ
タン合金の結晶粒成長を著しく抑制して、チタン合金の
組織を微細に維持するからである。ホウ素が0.01質
量%未満では、その効果が十分ではなく、1.0質量%
を超えると、高剛性の析出粒子が増えることにより、チ
タン合金部の全体的な平均ヤング率の上昇と冷間加工性
の低下を招いてしまう。一方、組織の微細化、低ヤング
率、冷間加工性等を両立すべく、ホウ素を0.01〜
0.5質量%とすると、一層好ましい。
内で、任意に組合わせることができ、また、本発明の携
帯品の趣旨を逸脱しない範囲内で、さらに別の元素を配
合してチタン合金部を形成することもできる。
徴をチタン合金部が備えるため、携帯品の種類に拘ら
ず、その設計自由度が拡大し、その多様な要求性能を達
成できる。次にこのようなチタン合金部を備えると好適
な携帯品の実施形態を挙げて、本発明の携帯品について
具体的に説明する。
タン合金部で構成されている眼鏡であると好適である。
これにより、軽量性、耐アレルギー性、装着性、フィッ
ト性、耐衝撃性、冷間加工性、光輝性等に優れた眼鏡が
得られる。チタン合金部は耐衝撃性に優れるので、多少
の衝撃や外力が眼鏡に加わっても、眼鏡フレームが塑性
変形せずに復元し、また、人の顔に与える衝撃も少な
い。特に、テンプル部にチタン合金部を用いると、テン
プル部の弾力性、可撓性が向上し、締め付け感の少な
い、装着性やフィット性に優れた眼鏡が得られる。ま
た、従来、チタン合金製の眼鏡は、光輝性に乏しいため
に敬遠されがちであったが、本発明のチタン合金部を用
いると光輝性を得ることも可能であり、非常に好都合で
ある。
ポイントフレーム等でも良い。また、本発明の携帯品で
ある眼鏡は、眼鏡フレーム単体を指しても良いし、レン
ズを含む眼鏡であっても良い。レンズと眼鏡フレームと
を一体として販売される眼鏡には、サングラスや老眼鏡
がある。なお、チタン合金部の表面に、種々のコーティ
ング処理等を行っても良い。例えば、表面硬度を上げる
と、耐摩耗性等を向上させることができる。具体的に
は、酸化、窒化処理などがある。
ス)に用いると、軽量性、耐アレルギー性、装着性、フ
ィット性、耐衝撃性、光輝性等を備えた腕時計が得られ
る。しかも、冷間加工性が良好なため、薄肉化を図れる
と共に、意匠性に富んだ複雑な形状の筐体も歩留りよく
製作できるので好都合である。
リング、ピアス、指輪、ネクタイピン、ブローチ、カフ
スボタン、バックル付きベルト等の装飾品(携帯品)が
チタン合金部を備えても、好適である。チタン合金部
は、軽量で耐アレルギー性があり、装着性、フィット
性、耐衝撃性等を備えるので好ましい。特に、冷間加工
性に優れるので、細かな細工なども可能となり、意匠性
を一層高めることもできる。さらに、研削・研磨性も良
好で、優れた光輝性を与えることができるので、従来の
チタン合金製の宝飾品とは比較にならない程の商品価値
をもたせることができる。また、イアリングの挟持体等
をチタン合金部で構成すると、耳の締付け感を低減しつ
つフィット感を向上させることもできる。また、バレッ
タ(髪飾り)、ネクタイピン等の付勢部をチタン合金部
で構成すると、ばね定数を容易に低減でき、髪やワイシ
ャツの繊維等を傷めることもなく好都合である。
を用いると好適である。薄肉化により一層の軽量化を図
れるし、また耐衝撃性にも優れるので好都合である。さ
らには、比較的広い面積のケースを一体的にプレス成形
しても、割れ等が発生し難いので、歩留りや生産性の著
しい向上を図れる。
ース部)、ヘッドホーン、キーホルダー、鍵、万年筆
(特に、クリップ部)、ボールペン、シャープペンシル
等が挙げられる。それらにチタン合金部が用いられる
と、軽量性、耐アレルギー性、耐衝撃性、装着性、フィ
ット性、冷間加工性、光輝性等が向上する。
下、具体的に説明する。 (第1実施例)本発明の第1実施例である眼鏡100を
図3に示す。眼鏡100は、レンズLと眼鏡フレームF
からなり、この眼鏡フレームFは、テンプル部110と
リム部120と鎧部130とブリッジ部140とパッド
部150とから構成される。本実施例では、この眼鏡フ
レームFの各部材に前述のチタン合金部を用いた。そこ
で先ず、このチタン合金部について種々の実施例を挙げ
て説明する。便宜上、順次、第1チタン合金部、第2チ
タン合金部等と呼称する。
末として、市販の水素化・脱水素チタン(Ti)粉末
(−#325、−#100)、ニオブ(Nb)粉末(−
#325)、タンタル(Ta)粉末(−#325)、ジ
ルコニウム(Zr)粉末(−#325)を用意した。次
に、これらのTi粉末、Nb粉末、Ta粉末及びZr粉
末を、Ti−30Nb−10Ta−5Zrの組成割合に
なるように配合し(表1)、この粉末を圧力4ton/
cm2 で加圧しつつCIP成形(冷間静水圧成形)によ
り、φ50mm×100mmの円柱状成形体とした。こ
のとき、Ti粉末に含まれる酸素(O)で含有酸素量を
調整をした(他のチタン合金部についても、同様であ
る)。なお、表1では、残部であるTiを省略して示し
た。
真空中で1300℃×16時間加熱して焼結させて焼結
体とした。そして、この焼結体を950〜1150℃の
大気中で形状タップを用い、フリー鍛造による熱間加工
を施してφ13mmの線原材とすると共に、焼結体組織
の緻密化を図った(緻密化工程)。こうして得た線原材
をさらに冷間加工(冷間スェージング加工)して線径を
φ11とし、さらに溝ロール線加工機にて6.1mm×
5.5mmの角形状にした後、さらに冷間スェージング
加工によりφ5mmの線素材を得た(素材用冷間加工工
程)。後述するが、この線素材にさらに冷間プレス加
工、冷間曲げ加工等を施して、眼鏡フレームFの各部材
を成形することとした。なお、線原材(φ13mm)か
ら線素材(φ5mm)への冷間加工中に焼鈍を介在さる
ことはなかった。また、このときの冷間加工率は85%
であった。また、冷間加工の程度(冷間加工率)を調整
することで、平均ヤング率と引張弾性限強度とを調整す
ることも可能である。
ように測定した。 (a)平均ヤング率と引張弾性限強度 その線素材について、インストロン試験機を用いて引張
試験を行い、荷重と伸びとを測定して、応力−歪み線図
を求めた。インストロン試験機とは、インストロン(メ
ーカ名)製の万能引張試験機であり、駆動方式は電気モ
ータ制御式である。伸びは試験片の側面に貼り付けたひ
ずみゲージの出力から測定した。平均ヤング率と引張弾
性限強度とは、その応力−歪み線図に基づいて、前述し
た方法により求めた。このとき、平均ヤング率は58G
Paと、低ヤング率であり、また、引張弾性限強度は9
50MPaと、高強度であった。
3×103kg/m3であった。
4%であった。なお、破断伸びδは、破断時の標点距離
Lf と試験前の標点距離L0 とを用いて、δ=(Lf−
L0)/L0×100(%)と表されるものであり、Lf
は前述の応力−伸び線図に基づいて測定した。得られた
材料特性を、表1に併せて示す。
原料粉末として、前述したTi粉末、Nb粉末、Ta粉
末およびZr粉末と、バナジウム(V)粉末(−#32
5)、ハフニウム(Hf)粉末(−#325)、モリブ
デン(Mo)粉末(−#325)、Fe−Nb粉末(−
#325)、錫(Sn)粉末(−#325)、Al−V
粉末(−#325)、スカンジウム(Sc)粉末(−#
325)、TiB2粉末(−#325)およびTiC粉
末(−#325)とを用意し、これらの粉末を適宜選択
して、表1に示す種々の割合で配合した。それらの各混
合粉末を用いて、第1チタン合金部と同様に、成形、焼
結、熱間鍛造、冷間加工等を行い、表1に示す種々の組
成をもつチタン合金部を製作した。
タン合金部と同様に測定し、それらの結果を表1に併せ
て示した。このように、本発明のチタン合金部は、冷間
加工により低ヤング率、高強度(引張弾性限強度)が得
られ、非常に優れた冷間加工性を備えるため、冷間プレ
ス成形される携帯品に利用すると最適であることが解
る。
眼鏡100は、レンズLと眼鏡フレームFからなり、こ
の眼鏡フレームFは、テンプル部110とリム部120
と鎧部130とブリッジ部140とパッド部150とか
ら構成される。眼鏡レンズLには周知のガラス若しくは
プラスチックス製レンズを用いれば良いので、ここで
は、眼鏡フレームFを中心に説明する。そして、この眼
鏡フレームFの各部材に前述の各チタン合金部を用いる
ことができる。
20から鎧部130を介して延在する蔓部材で、略左右
対称に設けられる。テンプル部110は、眼鏡100を
掛けたときに顔面の蟀谷(こめかみ)部分にフィットす
るバネ部111と耳の裏に係止される合成樹脂製のモダ
ン部112とからなる。このモダン部112は眼鏡の掛
け心地、フィット感を良くするために、テンプル部11
0の後端に設けられている。
部111の成形について説明する。前述の線素材(φ5
mm)を2段ロール装置で圧延し、その肉厚を順次薄く
していき(例えば、1.0mm→0.8mm→0.6m
m)、フレーム素材を得た。このフレーム素材にさらに
冷間プレス加工、冷間曲げ加工等を加えて、所望形状の
テンプル部110とした(成形用冷間加工工程)。
間加工中にも焼鈍は行わなかった。この冷間加工中に、
絞り性、延性等が低下して加工に支障がでるようなこと
もなく、また、割れ等も発生せず、所望形状のテンプル
部110を得ることができた。得られたテンプル部11
0は弾力性に富み、しなやかな可撓性を有していた。な
お、この場合の最終的な冷間加工率は99%以上であっ
た。前述の素材用冷間加工工程とこの成形用冷間加工工
程とを必ずしも区別する必要はなく、両者を合わせて一
工程とし、冷間加工率が50%以上となるようにしても
良い。但し、前述したように、成形用冷間加工工程前に
素材用冷間加工工程で十分な冷間加工(冷間加工率50
%以上)を行っておくと、所望の特性を備えたチタン合
金部を確実に得ることができるので、より好ましい。ま
た、素材用冷間加工工程で加える加工の程度(冷間加工
率)を調整して、平均ヤング率と強度(引張弾性限強
度)とを調整することもできる。
材で、略左右対称に設けられる。このリム部120も、
前述のフレーム素材にさらに冷間プレス加工、冷間曲げ
加工等を加えて環状とした(成形用冷間加工工程)。そ
して、その端部をろう付けしてリム部120とした。こ
の冷間加工中にも焼鈍は行わなかったが、絞り性、延性
等の著しい低下はなく、割れ等も発生しなかった。
り、左右のリム部120の橋渡しを行っている。このブ
リッジ部140も、前述のフレーム素材にさらに冷間プ
レス加工、冷間曲げ加工等を加えてU字状に成形するこ
とにより得られる(成形用冷間加工工程)。この冷間加
工中にも焼鈍は行わなかったが、絞り性、延性等の著し
い低下はなく、割れ等も発生しなかった。
番を介して接続するものであり、略鉤型をしており、眼
鏡100の左右側に設けられる。これによりテンプル部
は、リム部120に対して折畳み可能になる。パッド部
150は、眼鏡100の中央両側に設けられ、眼鏡10
0を掛けたときに鼻に当接する合成樹脂製のパッド15
2と、リム部120に固着されパッド152を支持する
パッド足151とからなる。鎧部130およびパッド足
151も、前述のフレーム素材にさらに冷間プレス加
工、冷間曲げ加工等を施してそれぞれ所望の形状に成形
される(成形用冷間加工工程)。この冷間加工中にも焼
鈍は行わなかったが、絞り性、延性等の著しい低下はな
く、割れ等も発生しなかった。なお、上述してきた各部
材を冷間加工するに際し、適宜、バリ取り等も行った
が、バリの発生は非常に少なかった。
に示す眼鏡100の(縁あり)眼鏡フレームFを得た。
ろう付け箇所は、テンプル部110と鎧部130、リム
部120と鎧部130、リム部120とブリッジ部14
0、リム部120とパッド足151の、それぞれ左右両
側である。なお、このろう付け工程は、周知のろう材
(例えば、銀ろう)やろう付け条件(例えば、1000
℃×5分)で行うことができ、ろう付け性に問題はなか
った。
磨して、エッジ部分等を取除くと共に、表面粗さRa=
0.03μm程度に仕上げた。これにより、眼鏡フレー
ムFは、全体的に金属光沢が増し、光輝性に優れた眼鏡
フレームFとなった。そして、従来のチタン合金製眼鏡
フレームと異なり、本発明のチタン合金部からなる眼鏡
フレームFは研磨性に優れていることが確認された。
み、例えば、図4に示すような変形を加えても、容易に
復元し、この眼鏡フレームFは非常に耐衝撃性に優れて
いることも解った。また、テンプル部110も弾力性に
富むので、テンプル部110が顔の形状に沿いやすく、
装着感やフィット感に優れた眼鏡が得られる。
半分しかない眼鏡や、図5に示すような縁なし眼鏡(2
ポイント眼鏡等)でも同様である。さらには、スポーツ
選手等が使用する眼鏡のように、蝶番やろう付けをなく
した、一体プレス成形される眼鏡フレームにチタン合金
部を用いても良い。特に、使用条件が厳しい眼鏡程、本
発明のチタン合金部で眼鏡フレームを形成すると、弾力
性や耐衝撃性に優れた眼鏡が得られるので好適である。
腕時計200を図6に示す。腕時計200は、本体21
0とベルト220とで構成される。本体210は、時計
側211と、裏蓋212と、ガラス止213と、(回
転)ベゼル214と、ガラス219および内部の時計機
構(図示せず)とからなる。また、ベルト220は、複
数のベルト駒221と、外れ止223付きの係止金具2
22と、ベルト駒221同士若しくはベルト駒221と
係止金具222とを連結する複数の連結ピン224とか
らなる。
(ガラス219および内部の時計機構を除く)の全て若
しくは一部を前述のチタン合金部とすることができる。
チタン合金部の製造、冷間加工等は、第1実施例と同様
に行うことができ、チタン合金部は冷間加工性に優れる
ので、歩留り、生産効率の向上も図れる。腕時計200
は、皮膚に接触する面積も大きく接触時間も長いので、
チタン合金部で各部材が構成されていると、耐アレルギ
ー性に優れて好適である。特に、チタン合金部は低ヤン
グ率で高強度であるため、衝撃エネルギーの吸収性が良
く、耐衝撃性に優れる。さらに、表面を研磨して、表面
粗さRa=0.05μm以下とすることにより、光沢が
増し光輝性に優れた腕時計200が得られる。また、本
体210やベルト220の表面に細かな傷等が付くこと
を防止するために、ガラス質膜のコーティングや窒化チ
タンや炭化チタンの蒸着や炭化チタンの浸炭層を形成す
るものであっても良い。
バレッタ300を図7に示す。バレッタ300は、女性
等が髪の毛を留めたり髪型を整えたりするときに使用す
るものであり、バレッタ本体310と止め金具320と
からなる。止め金具320をチタン合金部とすると、弾
力性に富んだ止め金具320となり、フィット性が向上
して髪の毛を傷めることがないと共に、バレッタ300
のズレも低減できる。
としても良い。特に、バレッタ本体310の表面部(止
め金具320と反対側)に細かな細工をして意匠性を高
める際には、本発明のチタン合金部は冷間加工性に富ん
でいるので好適である。さらに、チタン合金部を用いる
と光輝性に優れたバレッタ300が得られ、特に表面を
研磨等すると、一層光輝性が増し、バレッタ300の商
品価値が一層高まる。
ネックレス400を図8に示す。ネックレス400は、
チェーン部410と留金420とからなる。それらの一
方若しくは両方をチタン合金部とすると良い。それによ
り、耐アレルギー性、光輝性に優れたネックレス400
が得られ、その商品価値を一層高めることができる。ま
た、良好な冷間加工性を利用して、例えば、細かな加工
が必要なチェーン部410をチタン合金部とすると、好
適である。
ブレスレット500を図9に示す。ブレスレット500
は、一部開口した環体510と、その環体510の両端
に固着された球状体520とからなる。それらの一方若
しくは両方をチタン合金部とすると良い。それにより、
耐アレルギー性、光輝性に優れて、ブレスレット500
の商品価値を一層高めることができる。特に、環体51
0をチタン合金部とすることにより、弾力性に富み、装
着感やフィット感に優れたブレスレット500が得られ
る。
イヤリング600を図10に示す。イヤリング600
は、一部開口したリング610と、そのリング610の
両端に固着された挟持体620とからなる。それらの一
方若しくは両方をチタン合金部とすると良い。それによ
り、耐アレルギー性、光輝性に優れて、イヤリング60
0の商品価値を一層高めることができる。特に、リング
610をチタン合金部とすることにより、弾力性に富
み、装着感やフィット感に優れたイヤリング600が得
られる。なお、ピアスであっても、ほぼ同様である。
指輪700を図11に示す。指輪700は、リング71
0と、その一上端に設けられた台座720と、台座72
0に載置された宝石790とからなる。リング710、
台座720の一方若しくは両方をチタン合金部とすると
良い。特に、本実施例のチタン合金部は光輝性に優れ、
金属光沢も出せるので、貴金属の代用として有望であ
る。しかも、耐アレルギー性にも優れるので、指輪70
0の商品価値を一層高めることができる。また、リング
710をチタン合金部とすることにより、弾力性に富
み、装着感やフィット感に優れた指輪700が得られ
る。
ライター800を図12に示す。ライター800は、本
体ケース810と、本体ケース810の上方に回動自在
に設けられた消火蓋820と、本体ケース810に内装
された着火部830とからなる。本体ケース810と消
火蓋820の一方若しくは両方をチタン合金部とすると
良い。本実施例のチタン合金部の良好な冷間加工性を利
用して、本体ケース810や消火蓋820を冷間深絞り
加工により成形すると、好ましい。また、本体ケース8
10や消火蓋820の表面に適宜ローレット加工等を施
して意匠性を高めても良い。また、チタン合金部は光輝
性に優れるので、ライター800の商品価値を高め易
い。
タン合金部を備えるので、従来になく設計自由度が広が
り、多様な要求性能に応え得る。特に、軽量性、耐アレ
ルギー性の他に装着性、フィット性、耐衝撃性、光輝
性、冷間加工性等に優れた携帯品が得られ、携帯品の商
品価値の向上を著しく図ることができる。
の関係を、他の各種金属材料のそれと比較した概略図で
ある。
の説明図であり、図2Aは、本発明に係るチタン合金の
応力−歪み線図を模式的に示した図であり、図2Bは、
従来のチタン合金の応力−歪み線図を模式的に示した図
である。
る。
させた図である。
図である。
る。
ある。
である。
図である。
図である。
る。
である。
Claims (9)
- 【請求項1】引張試験で真に永久歪みが0.2%に到達
したときの応力として定義される引張弾性限強度が70
0MPa以上であり、 加える応力が0から該引張弾性限強度までの範囲にある
弾性変形域内で、該引張試験により得られた応力−歪み
線図上の接線の傾きが応力の増加に伴って減少する特性
を示し、 該応力−歪み線図上の接線の傾きから求まるヤング率の
代表値として、該引張弾性限強度の1/2に相当する応
力位置での接線の傾きから求めた平均ヤング率が75G
Pa以下である高弾性変形能の チタン(Ti)を含有す
る合金からなるチタン合金部を備えることを特徴とする
携帯品。 - 【請求項2】前記チタン合金部は、前記引張弾性限強度
が800MPa以上で前記平均ヤング率が65GPa以
下である請求項1記載の携帯品。 - 【請求項3】前記チタン合金部は、50%以上の冷間加
工組織を有する請求項1または2記載の携帯品。 - 【請求項4】前記冷間加工組織は、焼鈍を介在させずに
冷間加工を行ったときに形成される組織である請求項3
記載の携帯品。 - 【請求項5】前記チタン合金部は、表面粗さがRa=
0.5μm以下であり光輝性に優れる請求項1記載の携
帯品。 - 【請求項6】前記チタン合金部は、全体を100質量%
とした場合に、30〜60質量%のVa族(バナジウム
族)元素を含有する請求項1記載の携帯品。 - 【請求項7】前記チタン合金部は、全体を100質量%
とした場合に、さらに、ジルコニウム(Zr)とハフニ
ウム(Hf)とスカンジウム(Sc)とからなる金属元
素群中の1種以上の元素を合計で20質量%以下含有す
る請求項6記載の携帯品。 - 【請求項8】前記チタン合金部は、全体を100質量%
とした場合に、さらに、0.08〜0.6質量%の酸素
(O)を含有する請求項6記載の携帯品。 - 【請求項9】前記携帯品は、フレームの少なくとも一部
が前記チタン合金部で構成されている眼鏡である請求項
1記載の携帯品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000398530A JP3282809B2 (ja) | 1999-12-27 | 2000-12-27 | 携帯品 |
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