JP3572539B2 - バーハンドル車両用連動ブレーキ装置のパーキングブレーキ機構 - Google Patents

バーハンドル車両用連動ブレーキ装置のパーキングブレーキ機構 Download PDF

Info

Publication number
JP3572539B2
JP3572539B2 JP19097597A JP19097597A JP3572539B2 JP 3572539 B2 JP3572539 B2 JP 3572539B2 JP 19097597 A JP19097597 A JP 19097597A JP 19097597 A JP19097597 A JP 19097597A JP 3572539 B2 JP3572539 B2 JP 3572539B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brake
mechanical
hydraulic
rack
braking
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP19097597A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1134961A (ja
Inventor
博之 千葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nissin Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Kogyo Co Ltd filed Critical Nissin Kogyo Co Ltd
Priority to JP19097597A priority Critical patent/JP3572539B2/ja
Publication of JPH1134961A publication Critical patent/JPH1134961A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3572539B2 publication Critical patent/JP3572539B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動二輪車や自動三輪車を始めとする各種バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪ブレーキに、液圧式ブレーキと機械式ブレーキを適用し、これら液圧式ブレーキと機械式ブレーキを、1つのブレーキ操作子で連動して作動するバーハンドル車両用の連動ブレーキ装置にあって、機械式ブレーキを利用してバーハンドル車両の駐車状態を保持するようにしたバーハンドル車両用連動ブレーキ装置のパーキングブレーキ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
バーハンドル車両の連動ブレーキ装置として、例えば特開平9−99830号公報に示されるものがある。
この連動ブレーキ装置は、バーハンドル車両の前輪ブレーキに、商品性の高い液圧式のディスクブレーキを採用し、後輪ブレーキに、比較的安価で且つスクータ等の小径なホイールにも収容が可能な機械式のドラムブレーキを採用して、液圧式ディスクブレーキには、ブレーキ操作子と一体の液圧マスタシリンダを液圧配管にて接続し、また機械式ドラムブレーキには、ワイヤーケーブルやロッド等の連繋手段を接続して、該連繋手段と液圧マスタシリンダにつながれる液圧配管とをケーブルアクチュエータを介して接続している。
【0003】
ブレーキ操作子の操作にて液圧マスタシリンダに発生した液圧は、前輪用の液圧配管に入って液圧式ディスクブレーキを直接作動するほか、一部は後輪用の液圧配管に入ってケーブルアクチュエータに供給される。ケーブルアクチュエータでは液圧作動力が機械的牽引力に変換され、ケーブルアクチュエータにつながれる連繋手段を牽引して、機械式ドラムブレーキを作動する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年の自動二輪車や自動三輪車では、駐車時にもブレーキ状態を保持できるパーキングブレーキを備えたものが提案されているが(例えば、実開昭53−11156号公報参照)、前述の如き連動ブレーキ装置を用いたバーハンドル車両でパーキングブレーキを備えるものは見当たらない。
【0005】
そこで本発明は、液圧式ブレーキと機械式ブレーキとを前・後輪ブレーキに組合わせした連動ブレーキ装置に、パーキングブレーキを設けるに当たり、液圧式ブレーキをパーキングブレーキに利用した場合には、液圧式ブレーキの作動状態が継続したままとなって、液圧式ブレーキや液圧マスタシリンダに用いたピストンカップや角シール,Oリング等のシール類に常時液圧がかかって劣化を早めるため、これらシール類の耐久性を損なうことのないバーハンドル車両用連動ブレーキ装置のパーキングブレーキ機構を安価に開発することを目的とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の目的に従って、バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪ブレーキのいずれか一方を、制動用ブレーキ操作子に操作される液圧マスタシリンダの液圧にて作動する液圧式ブレーキとなし、他方をワイヤーケーブルやロッド等の制動用連繋手段にて牽引される機械式ブレーキとなすとともに、該機械式ブレーキに前記制動用連繋手段を反牽引方向に付勢する戻しばねを設け、前記制動用連繋手段と、前記液圧マスタシリンダにつながれる液圧配管との間に、液圧マスタシリンダからの液圧作動力を機械的牽引力に変換するケーブルアクチュエータを介装して、該ケーブルアクチュエータと前記制動用連繋手段と前記機械式ブレーキとで機械式作動機構を構成し、前記制動用ブレーキ操作子の操作にて液圧式ブレーキと機械式ブレーキの双方を制動状態に作動するバーハンドル車両用連動ブレーキ装置において、前記機械式作動機構中にラックを設け、該ラックの近傍に、当該ラックの一方向歯と係合して、牽引方向へ作動した制動用連繋手段の戻りを規制する係合爪を設け、前記バーハンドル車両の車体にパーキングブレーキ操作子を設けて、該パーキングブレーキ操作子と前記係合爪とをワイヤーケーブルやロッド等のパーキング用連繋手段にて連結すると共に、前記係合爪を前記ラックの一方向歯から離脱する方向へ付勢する付勢手段を備え、パーキングブレーキは、前記制動用ブレーキ操作子の操作に伴って制動状態位置に牽引されているラックの一方向歯に、前記パーキングブレーキ操作子の操作により前記係合爪を作動位置に回動させて係合することによりラックの戻りを規制し、前記制動用ブレーキ操作子の操作を解除したのちも機械式ブレーキを制動状態に保持することにより行い、パーキングブレーキの解除は、前記制動用ブレーキ操作子の再操作に伴って制動状態位置に牽引されているラックをさらに牽引して一方向歯から係合爪を離間させて前記付勢手段の付勢力により非作動位置に復帰させることにより行うことを特徴としている。
【0007】
ブレーキ操作子とパーキングブレーキ操作子は、レバーまたはペダルのいずれであってもよく、更にパーキングブレーキ操作子は、バーハンドル以外に、ライダーからの操作が可能な範囲で車体のいずれに取付けることもできる。機械式作動機構中のラックは、連繋手段のワイヤケーブルやロッドに介装したりロッドに直接設けてもよく、或いはケーブルアクチュエータや機械式ブレーキに設けてもよい。係合爪の付勢手段としては、つる巻きばねやコイルばね,板ばね等のばね類や、ゴムや軟質合成樹脂等の弾性材がある。
【0008】
このように構成される本発明のパーキングブレーキ機構は、パーキングブレーキ操作子を操作しない非作動時に、係合爪が付勢手段の付勢力によってラックの一方向歯から離脱していて、ブレーキ操作子の操作による機械式ブレーキの通常の作動を許容している。
【0009】
また、バーハンドル車両にパーキングブレーキをかける場合には、連動ブレーキ装置のブレーキ操作子を一旦操作し、液圧式ブレーキと機械式ブレーキの双方を作動して、前輪と後輪とを制動する。後輪ブレーキ側では、機械式作動機構の連繋手段がラックと一体に牽引方向へ作動しており、ブレーキ操作子を操作したまま、パーキングブレーキ操作子を操作すると、パーキングブレーキ操作子につながれた連繋手段が引かれて、係合爪がラックの一方向歯の間に入り込む。
【0010】
そして、パーキングブレーキ操作子を操作したまま、ブレーキ操作子の操作を解除すると、液圧式ブレーキと液圧マスタシリンダとが非作動状態に復帰し、また機械式ブレーキ側でも、機械式作動機構の連繋手段とラックとが反牽引方向へやや戻され、ラックの一方向歯のいずれか1つが係合爪と摩擦係合し、該係合爪と一方向歯との係合にて連繋手段の戻りを規制することにより、機械式ブレーキの作動状態を保持する。
【0011】
係合爪と一方向歯の係合状態は、パーキングブレーキ操作子の操作を解除したのちにも保持され、機械式ブレーキを継続作動し、機械式ブレーキを適用した前輪または後輪にパーキングブレーキがかけられる。
【0012】
また、パーキングブレーキを解除するには、ブレーキ操作子を操作して、機械式作動機構の連繋手段とラックとを牽引方向へ一旦作動させると、係合爪と係合していた一方向歯が係合爪から離間し、係合爪は付勢手段の付勢力によって一方向歯から離脱する。しかるのち、ブレーキ操作子の操作を解除すると、機械式作動機構の連繋手段が反牽引方向へ復帰して、機械式ブレーキによる前輪または後輪の制動が解除され、バーハンドル車両は走行可能状態となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を自動二輪車の連動ブレーキ装置に適用した一形態例を、図面に基づいて説明する。
自動二輪車1は、フロントフォーク2の下端に前輪ブレーキ3を、スイングアーム4の後端に後輪ブレーキ5をそれぞれ備え、フロントフォーク2の上端に連結されたハンドルバー6の左端にグリップ7が設けられている。
【0014】
ハンドルバー6には、グリップ7の近傍に液圧マスタシリンダ8が固着され、該液圧マスタシリンダ8のレバーブラケット9に、制動に用いる連動用のブレーキ操作子10とパーキングブレーキ操作子11とが取付けられており、ブレーキ操作子10の操作で、前輪ブレーキ3と後輪ブレーキ5とを連動させる連動ブレーキ装置12によって、図示しない前輪と後輪とを制動し、また自動二輪車1の駐車時には、パーキングブレーキ機構13によって、後輪ブレーキ5作動状態保持して、後輪の回転を止めている。
【0015】
連動ブレーキ装置12は、前輪ブレーキ3及び後輪ブレーキ5と、液圧マスタシリンダ8,ブレーキ操作子10,液圧配管14,15と制動用の連繋手段16及びケーブルアクチュエータ17とからなっており、またパーキングブレーキ機構13は、上述の連動ブレーキ装置12を利用するほか、パーキングブレーキ操作子11とラック18,係合爪19,ブラケット20及びパーキング用の連繋手段21の専用部品を持っている。
【0016】
前輪ブレーキ3には、ディスクロータ30とキャリパボディ31とを組合わせした液圧式のディスクブレーキが用いられ、キャリパボディ31と液圧マスタシリンダ8とが液圧配管14にて接続されている。後輪ブレーキ5には、バックプレート32内に一対の弓形ブレーキシュー33,33を対向配置し、両ブレーキシュー33,33を、カム軸34の回動にてアンカーピン35を支点に拡開する内拡型の機械式ドラムブレーキが用いられており、一端をカム軸34に固着されるカムレバー36に、連繋手段16が連結されている。ブレーキ操作子10とパーキングブレーキ操作子11には操作レバーが用いられ、また連繋手段16,21には、それぞれワイヤケーブルが適用されている。
【0017】
液圧配管14の中間部には、後輪ブレーキ用の液圧配管15が接続されており、液圧配管15と連繋手段16との間にケーブルアクチュエータ17が介装されている。ケーブルアクチュエータ17には、シリンダボディ40内のシリンダ孔41に、段付きピストン42の大径軸部42aと中径軸部42bとを内挿して、中径軸部42bとシリンダ孔41との間に液圧室43を、大径軸部42aの先端側に大気室44をそれぞれ画成し、液圧室43に供給される液圧にて、段付きピストン42の小径軸部42cをシリンダ孔41内に引き込むことにより、液圧マスタシリンダ8からの液圧作動力を、機械的牽引力に変換するピストン引き込み型の液圧シリンダが用いられている。
【0018】
液圧室43に連通する入力ポート45には液圧配管15が接続され、シリンダ孔41から突出する小径軸部42cの先端に連繋手段16が接続されており、後輪ブレーキ5及びケーブルアクチュエータ17と連繋手段16とで、機械式作動機構46が構成されている。
【0019】
ケーブルアクチュエータ17の大気室44には、ピストン戻しばね47が縮設されており、段付きピストン42は、ピストン戻しばね47の弾発力によって、小径軸部42cをシリンダ孔41から突き出させ、液圧室43を縮小する非作動方向に付勢されている。連繋手段16には、パーキングブレーキ機構13のラック18が介装されており、連繋手段16とラック18は、後輪ブレーキ5のシュー戻しばね37,37とレバー戻しばね38の付勢力が、常時連繋手段16の反牽引方向(後輪ブレーキ方向)へ作用していて、後輪ブレーキ5のカムレバー36とケーブルアクチュエータ17の段付きピストン42との間に弛みなく張設されている。
【0020】
上記ラック18は、車体に固設されたブラケット20のガイド孔20aにてスライド可能に支持されており、一側面には複数の一方向歯18aが刻設されている。ブラケット20には脚片20bが突設され、該脚片20bに係合爪19が支軸50にて枢支されており、係合爪19の先端には、ラック18の一方向歯18aと係脱する爪片19aが設けられ、係合爪19の基端には、パーキングブレーキ機構13の連繋手段21が連結されている。支軸50には、つる巻きばねを用いた付勢手段51が、一端を係合爪19に係止し、他端を脚片20bに係止して設けられており、付勢手段51にて、係合爪19をラック18の一方向歯18aから爪片19aが離脱する方向(図1,2の反時計方向)へ付勢している。
【0021】
前記パーキングブレーキ操作子11は、ブレーキ操作子10の上面に重ね合わせされ、ブレーキ操作子10と共にレバーブラケット9にピボット52で軸支して、グリップ7の前方に回動可能に配設されている。パーキングブレーキ操作子11の車体前部側には、レバーブラケット9に挿通されたパーキングブレーキ機構13の連繋手段21が連結されており、パーキングブレーキ操作子11は、係合爪19に連結された連繋手段21の張力によって、非作動方向の後退限をレバーブラケット9との当接にて規制されている。
【0022】
本形態例は、以上のように構成されており、自動二輪車1の走行時には、連動ブレーキ装置12とパーキングブレーキ機構13とが、図1に示す非作動状態にあり、パーキングブレーキ機構13の係合爪19は、付勢手段50の付勢力によって、先端の爪片19aがラック18の一方向歯18aから離脱しており、ラック18の自由なスライドが許容されている。
【0023】
連動ブレーキ装置12を用いた通常のブレーキングでは、ブレーキ操作子10の握り操作によって液圧マスタシリンダ8に発生した液圧が、液圧配管14を通して前輪ブレーキ3のキャリパボディ31へ送られ、キャリパボディ31の液圧作動にて、前輪の制動が行なわれる。
【0024】
液圧マスタシリンダ8で発生した液圧の一部は、液圧配管15を通してケーブルアクチュエータ17へ送られ、入力ポート45より液圧室43に供給される。液圧室43に供給された液圧は、段付きピストン42の大径軸部42aを大気室21方向へ押動して、小径軸部42cをシリンダ孔41内に引き込み、機械式作動機構46の連繋手段16をラック18と共に図1の左方向へ牽引作動する。
【0025】
この牽引により、後輪ブレーキ5のカムレバー36が、カム軸34と一体に図1の時計方向へ回動して、カム軸34がアンカーピン35を支点にブレーキシュー33,33を拡開し、ブレーキシュー33,33外周のライニング33a,33aを図示しないブレーキドラムの内周面に摺接させて、後輪の制動が行なわれる。
【0026】
また、パーキングブレーキ機構13を用いて、自動二輪車1を駐車する場合には、連動ブレーキ装置12のブレーキ操作子10を一旦握り操作し、前輪ブレーキ3と後輪ブレーキ5の双方を作動して、前輪と後輪とを制動する。次に、ブレーキ操作子10の握り状態を保持したまま、パーキングブレーキ操作子11を握り操作すると、連繋手段21が引かれて、係合爪19が支軸50を支点に図1の時計方向へ回動し、係合爪19の爪片19aが、機械式作動機構46の連繋手段16と共に牽引方向へ作動しているラック18の一方向歯18aの間に入り込む。
【0027】
そして、パーキングブレーキ操作子11の握り状態を保持したまま、ブレーキ操作子10の握り操作を解除すると、前輪ブレーキ3と液圧マスタシリンダ8とが非作動状態に復帰し、後輪ブレーキ5側でも、機械式作動機構46の連繋手段16が、後輪ブレーキ5のシュー戻しばね37,37やレバー戻しばね38の付勢力によって反牽引方向へやや戻され、ラック18の一方向歯18aのいずれか1つが爪片19aと摩擦係合して、連繋手段16の戻りが規制され、後輪ブレーキ5の作動状態が保持される。
【0028】
爪片19aと一方向歯18aとの係合状態は、パーキングブレーキ操作子11の操作を解除したのちにも保持され、後輪ブレーキ5を継続作動して後輪にパーキングブレーキがかけられる(図2の状態)。
【0029】
また、上述のパーキングブレーキ状態を解除するには、ブレーキ操作子10を一旦握り操作して、機械式作動機構46の連繋手段16とラック18とを牽引方向へ作動させると、爪片19aと係合していた一方向歯18aが爪片19aから離間し、係合爪19が付勢手段51の付勢力にて図1の反時計方向へ回動して、図1の非作動位置に復帰する。そして、ブレーキ操作子10の握り操作を解除すると、機械式作動機構46の連繋手段16とラック18とが反牽引方向へ復帰して、後輪ブレーキ5による後輪の制動が解除され、自動二輪車1が走行可能状態となる。
【0030】
このように、本形態例のパーキングブレーキ機構13によれば、液圧式ディスクブレーキを用いた前輪ブレーキ3と、機械式ドラムブレーキを用いた後輪ブレーキ5の双方を、ブレーキ操作子10の握り操作によって作動する連動ブレーキ装置12にあって、パーキングブレーキには機械式の後輪ブレーキ5のみを用いるので、パーキングブレーキ時の前輪ブレーキ3のキャリパボディ31や液圧マスタシリンダ8は非作動状態のままとなり、キャリパボディ31や液圧マスタシリンダ8のピストンカップや角シール,Oリング等のシール類に不要な液圧をかけないので、シール類の劣化を防止して耐久性を良好に保つことができる。
【0031】
更に、本形態例のパーキングブレーキ機構13は、部品点数が少ないので、製造コストを低く抑えることができ、また構成もシンプルになるので、耐久性と信頼性の向上を図ることができる。
【0032】
尚、パーキングブレーキ機構のラックは、機械式作動機構を構成するケーブルアクチュエータと連繋手段と後輪ブレーキのいずれに設けてもよく、例えばケーブルアクチュエータが、形態例で示した液圧マスタシリンダの如き形状では、シリンダボディから突出するピストンの軸部に直接設けることもできる。連動ブレーキ装置には、液圧式のドラムブレーキと機械式のディスクブレーキとを組合わせしてもよく、また前輪ブレーキと後輪ブレーキに、液圧式ブレーキと機械式ブレーキを上述の形態例と逆に設定してもよい。
【0033】
【発明の効果】
本発明は、1つのブレーキ操作子に操作されるバーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪ブレーキに、液圧式ブレーキと機械式ブレーキの組合わせを適用し、機械式ブレーキにつながれるワイヤーケーブルやロッド等の連繋手段と、液圧マスタシリンダにつながれる液圧配管との間に、液圧マスタシリンダからの液圧作動力を機械的牽引力に変換するケーブルアクチュエータを介装して、ケーブルアクチュエータと連繋手段と機械式ブレーキとで機械式作動機構を構成し、該機械式作動機構中にラックを設け、該ラックの近傍に、当該ラックの一方向歯と係合して、牽引方向へ作動した連繋手段の戻りを規制する係合爪を設け、バーハンドル車両の車体にパーキングブレーキ操作子を設けて、該パーキングブレーキ操作子と前記係合爪とをワイヤーケーブルやロッド等の連繋手段にて連結すると共に、前記係合爪を前記ラックの一方向歯から離脱する方向へ付勢する付勢手段を備えたことにより、パーキングブレーキ機構に、機械式ブレーキのみを用いるようにしたので、パーキングブレーキ時の液圧ブレーキと液圧マスタシリンダは非作動状態のままとなり、液圧式ブレーキと液圧マスタシリンダのピストンカップや角シール,Oリング等のシール類に不要な液圧をかけないので、シール類の劣化を防止して耐久性を良好に保つことができる。
【0034】
また、本発明のパーキングブレーキ機構は、部品点数が少ないので製造コストを低く抑えることができ、更に構成もシンプルとなるので、耐久性と信頼性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態例を示すバーハンドル車両用連動ブレーキ装置の非作動状態の概略図
【図2】本発明の一形態例を示すバーハンドル車両用連動ブレーキ装置の作動状態の概略図
【符号の説明】
1…自動二輪車
3…液圧式ディスクブレーキを用いた前輪ブレーキ
5…機械式ドラムブレーキを用いた後輪ブレーキ
6…ハンドルバー
8…液圧マスタシリンダ
10…ブレーキ操作子
11…パーキングブレーキ操作子
12…連動ブレーキ装置
13…パーキングブレーキ機構
14,15…液圧配管
16…連繋手段
17…ケーブルアクチュエータ
18…ラック
18a…一方向歯
19…係合爪
19a…爪片
20…ブラケット
20a…ガイド孔
21…連繋手段
30…ディスクロータ
31…キャリパボディ
33…ブレーキシュー
34…カム軸
36…カムレバー
37…シュー戻しばね
38…レバー戻しばね
40…シリンダボディ
41…シリンダ孔
42…段付きピストン
46…機械式作動機構
51…付勢手段

Claims (1)

  1. バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪ブレーキのいずれか一方を、制動用ブレーキ操作子に操作される液圧マスタシリンダの液圧にて作動する液圧式ブレーキとなし、他方をワイヤーケーブルやロッド等の制動用連繋手段にて牽引される機械式ブレーキとなすとともに、該機械式ブレーキに前記制動用連繋手段を反牽引方向に付勢する戻しばねを設け、前記制動用連繋手段と、前記液圧マスタシリンダにつながれる液圧配管との間に、液圧マスタシリンダからの液圧作動力を機械的牽引力に変換するケーブルアクチュエータを介装して、該ケーブルアクチュエータと前記制動用連繋手段と前記機械式ブレーキとで機械式作動機構を構成し、前記制動用ブレーキ操作子の操作にて液圧式ブレーキと機械式ブレーキの双方を制動状態に作動するバーハンドル車両用連動ブレーキ装置において、
    前記機械式作動機構中にラックを設け、
    該ラックの近傍に、当該ラックの一方向歯と係合して、牽引方向へ作動した制動用連繋手段の戻りを規制する係合爪を設け、
    前記バーハンドル車両の車体にパーキングブレーキ操作子を設けて、該パーキングブレーキ操作子と前記係合爪とをワイヤーケーブルやロッド等のパーキング用連繋手段にて連結すると共に、
    前記係合爪を前記ラックの一方向歯から離脱する方向へ付勢する付勢手段を備え、
    パーキングブレーキは、前記制動用ブレーキ操作子の操作に伴って制動状態位置に牽引されているラックの一方向歯に、前記パーキングブレーキ操作子の操作により前記係合爪を作動位置に回動させて係合することによりラックの戻りを規制し、前記制動用ブレーキ操作子の操作を解除したのちも機械式ブレーキを制動状態に保持することにより行い、
    パーキングブレーキの解除は、前記制動用ブレーキ操作子の再操作に伴って制動状態位置に牽引されているラックをさらに牽引して一方向歯から係合爪を離間させて前記付勢手段の付勢力により非作動位置に復帰させることにより行う、
    ことを特徴とするバーハンドル車両用連動ブレーキ装置のパーキングブレーキ機構。
JP19097597A 1997-07-16 1997-07-16 バーハンドル車両用連動ブレーキ装置のパーキングブレーキ機構 Expired - Fee Related JP3572539B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19097597A JP3572539B2 (ja) 1997-07-16 1997-07-16 バーハンドル車両用連動ブレーキ装置のパーキングブレーキ機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19097597A JP3572539B2 (ja) 1997-07-16 1997-07-16 バーハンドル車両用連動ブレーキ装置のパーキングブレーキ機構

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1134961A JPH1134961A (ja) 1999-02-09
JP3572539B2 true JP3572539B2 (ja) 2004-10-06

Family

ID=16266794

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19097597A Expired - Fee Related JP3572539B2 (ja) 1997-07-16 1997-07-16 バーハンドル車両用連動ブレーキ装置のパーキングブレーキ機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3572539B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7779719B2 (en) * 2006-11-22 2010-08-24 Hsiu-Chih Wang Combination of derailleur shifter and brake lever
CN103707988B (zh) * 2013-12-17 2016-04-13 宁波科达制动器制造有限公司 一种前碟后鼓联合手刹系统
JP6221163B2 (ja) * 2015-08-05 2017-11-01 本田技研工業株式会社 鞍乗型車両

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1134961A (ja) 1999-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6217346Y2 (ja)
JP3634269B2 (ja) ディスクブレーキ
JP3754484B2 (ja) 車両用前後連動ブレーキ装置
JP4532753B2 (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置
JPH09254859A (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置
JP3572539B2 (ja) バーハンドル車両用連動ブレーキ装置のパーキングブレーキ機構
JP3673055B2 (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置
JP3802606B2 (ja) 車両用ブレーキ装置
JP3738106B2 (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置
JP3513691B2 (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置
JP4464648B2 (ja) 小型車両用連動ブレーキ装置
JP3502704B2 (ja) 車両用連動ブレーキ装置
JP3561341B2 (ja) 車両用連動ブレーキ装置
JP2000043778A (ja) 二輪車用ブレーキ装置
JP3691206B2 (ja) バーハンドル車両用連動ブレーキ装置
JPH10258787A (ja) バーハンドル車両用連動ブレーキ装置
JP3892123B2 (ja) 自動二輪車用ブレーキ装置
JPH10291489A (ja) 車両用連動ブレーキ装置
JP2772714B2 (ja) 車両のブレーキ装置
JPH10218067A (ja) バーハンドル車両用二系統式ディスクブレーキ装置
CN219524148U (zh) 连动刹车驻车装置
JP2023047986A (ja) 動作機構
JP3579759B2 (ja) 車両用連動ブレーキ装置
JPH0958556A (ja) 車両用連動ブレーキ装置
JPS5973353A (ja) 車両のブレ−キ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040210

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040407

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040525

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040617

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080709

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100709

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110709

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120709

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130709

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees