JP3691206B2 - バーハンドル車両用連動ブレーキ装置 - Google Patents

バーハンドル車両用連動ブレーキ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動二輪車や自動三輪車,三・四輪バギー車等の各種バーハンドル車両に用いられるブレーキ装置に係り、詳しくは、1つのブレーキ操作子の操作によって発生した液圧で、前輪ブレーキと後輪ブレーキの双方を連動して作動するバーハンドル車両用連動ブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動二輪車等の連動ブレーキ装置として、例えば実開平2−57767号公報に示されるものがある。この技術は、後輪ブレーキに連結される第1液圧室と前輪ブレーキに連結される第2液圧室とを有する液圧マスタシリンダのプライマリピストンを押動するレバー機構と、該レバー機構の一端に連結され、ハンドブレーキ操作時にレバー機構を作動する第1ワイヤケーブルと、前記レバー機構の一端に連結され、フットブレーキ操作時にレバー機構を作動する第2ワイヤケーブルとを備えており、第1及び第2ワイヤケーブルのいずれを牽引した場合にも、前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動して作動するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような連動ブレーキ装置を用いたバーハンドル車両では、前・後輪ブレーキが常に連動して作動するため、前・後輪を個別に操作する従来からの単独ブレーキのように、道路状況や運転の好みによって、前輪ブレーキと後輪ブレーキのいずれか一方を他方に先がけて利かせたり、前輪と後輪に対する制動力の大きさを変えることができなかった。
【0004】
本発明は、このような実情を背景にしてなされたもので、その目的とするところは、1つのブレーキ操作子によって前・後輪ブレーキを連動しながらも、いずれか一方のブレーキを他方に先がけて利かせたり、前輪と後輪に対する制動配分を自由に設定することのできるバーハンドル車両用連動ブレーキ装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的に従って本発明は、請求項1として、バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪ブレーキのそれぞれを、ブレーキワイヤやロッド等の連繋手段に牽引される作動レバーを介して制動を行い、シュー戻しばね及びレバー戻しばねの付勢力で制動を解除する機械式ブレーキとなし、該連繋手段と、液圧マスタシリンダにつながれる液圧配管との間にケーブルアクチュエータを介装し、ブレーキ操作子の操作にて前記液圧マスタシリンダで昇圧した作動液により前記ケーブルアクチュエータ内のピストンをピストン戻しばねの付勢力に抗して押動して連繋手段の牽引力に変換し、前記前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動するバーハンドル車両用連動ブレーキ装置において、前記液圧配管を前輪ブレーキ用配管と後輪ブレーキ用配管とに分岐して、前輪ブレーキ用配管と前輪ブレーキの連繋手段との間に第1ケーブルアクチュエータを介装し、後輪ブレーキ用配管と後輪ブレーキの連繋手段との間に第2ケーブルアクチュエータを介装すると共に、第1ケーブルアクチュエータと第2ケーブルアクチュエータのそれぞれを、前記液圧マスタシリンダから液圧室へ供給される作動液によってピストンを作動する油圧シリンダとし、前輪ブレーキのシュー戻しばね及びレバー戻しばねと第1ケーブルアクチュエータのピストン戻しばねとの合計のセット荷重に対して、後輪ブレーキのシュー戻しばね及びレバー戻しばねと第2ケーブルアクチュエータのピストン戻しばねとの合計のセット荷重を変えることによって、前記第1ケーブルアクチュエータが前記前輪ブレーキの作動を開始するための作動圧と、前記第2ケーブルアクチュエータが前記後輪ブレーキの作動を開始するための作動圧とを異ならせる。
【0006】
また請求項2では、バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪ブレーキのそれぞれを、ブレーキワイヤやロッド等の連繋手段に牽引される作動レバーを介して制動を行い、シュー戻しばね及びレバー戻しばねの付勢力で制動を解除する機械式ブレーキとなし、該連繋手段と、液圧マスタシリンダにつながれる液圧配管との間にケーブルアクチュエータを介装し、ブレーキ操作子の操作にて前記液圧マスタシリンダで昇圧した作動液により前記ケーブルアクチュエータ内のピストンをピストン戻しばねの付勢力に抗して押動して連繋手段の牽引力に変換し、前記前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動するバーハンドル車両用連動ブレーキ装置において、前記液圧配管を前輪ブレーキ用配管と後輪ブレーキ用配管とに分岐して、前輪ブレーキ用配管と前輪ブレーキの連繋手段との間に第1ケーブルアクチュエータを介装し、後輪ブレーキ用配管と後輪ブレーキの連繋手段との間に第2ケーブルアクチュエータを介装すると共に、第1ケーブルアクチュエータと第2ケーブルアクチュエータのそれぞれを、前記液圧マスタシリンダから液圧室へ供給される作動液にてピストンを作動する油圧シリンダとし、第1ケーブルアクチュエータのピストン径に対して第2ケーブルアクチュエータのピストン径を変えるか、又は、前輪ブレーキの作動レバーに対する後輪ブレーキの作動レバーのレバー比を変えることによって、前記第1ケーブルアクチュエータが前記前輪ブレーキを作動する作動力と、前記第2ケーブルアクチュエータが前記後輪ブレーキを作動する作動力とを異ならせる。
【0007】
更に請求項3として、バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪ブレーキのそれぞれを、ブレーキワイヤやロッド等の連繋手段に牽引される作動レバーを介して制動を行い、シュー戻しばね及びレバー戻しばねの付勢力で制動を解除する機械式ブレーキとなし、該連繋手段と、液圧マスタシリンダにつながれる液圧配管との間にケーブルアクチュエータを介装し、ブレーキ操作子の操作にて前記液圧マスタシリンダで昇圧した作動液により前記ケーブルアクチュエータ内のピストンをピストン戻しばねの付勢力に抗して押動して連繋手段の牽引力に変換し、前記前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動するバーハンドル車両用連動ブレーキ装置において、前記液圧配管を前輪ブレーキ用配管と後輪ブレーキ用配管とに分岐して、前輪ブレーキ用配管と前輪ブレーキの連繋手段との間に第1ケーブルアクチュエータを介装し、後輪ブレーキ用配管と後輪ブレーキの連繋手段との間に第2ケーブルアクチュエータを介装すると共に、第1ケーブルアクチュエータと第2ケーブルアクチュエータのそれぞれを、前記液圧マスタシリンダから液圧室へ供給される作動液によってピストンを作動する油圧シリンダとし、前輪ブレーキのシュー戻しばね及びレバー戻しばねと第1ケーブルアクチュエータのピストン戻しばねとの合計のセット荷重に対して、後輪ブレーキのシュー戻しばね及びレバー戻しばねと第2ケーブルアクチュエータのピストン戻しばねとの合計のセット荷重を変えると共に、第1ケーブルアクチュエータのピストン径に対して第2ケーブルアクチュエータのピストン径を変えるか、又は、前輪ブレーキの作動レバーに対する後輪ブレーキの作動レバーのレバー比を変えることによって、前記第1ケーブルアクチュエータが前記前輪ブレーキの作動を開始するための作動圧と、前記第2ケーブルアクチュエータが前記後輪ブレーキの作動を開始するための作動圧とを異ならせ、且つ前記第1ケーブルアクチュエータが前記前輪ブレーキを作動する作動力と、前記第2ケーブルアクチュエータが前記後輪ブレーキを作動する作動力とを異ならせる。
【0008】
また請求項4では、バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪ブレーキのそれぞれを、ブレーキワイヤやロッド等の連繋手段に牽引される機械式ブレーキとなし、各連繋手段と、液圧マスタシリンダにつながれる液圧配管との間にケーブルアクチュエータを介装し、ブレーキ操作子の操作にて前記液圧マスタシリンダで昇圧した作動液を前記ケーブルアクチュエータにて牽引力に変換して、前記前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動するバーハンドル車両用連動ブレーキ装置において、前記ケーブルアクチュエータを、シリンダボディの両端に開口するシリンダ孔に一対のピストンを収容し、両ピストンの間の液圧室に前記液圧マスタシリンダからの作動液を供給して両ピストンを離反方向へ作動する両口式の液圧シリンダとし、両ピストンのいずれか一方を、前輪ブレーキの連繋手段と後輪ブレーキの連繋手段のいずれか一方に連結し、他方のピストンを前輪ブレーキの連繋手段と後輪ブレーキの連繋手段の他方に連結すると共に、前記ケーブルアクチュエータが前記前輪ブレーキの作動を開始するための作動圧と、前記後輪ブレーキの作動を開始するための作動圧とを異ならせる。
【0009】
更に請求項5として、バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪ブレーキのそれぞれを、ブレーキワイヤやロッド等の連繋手段に牽引される機械式ブレーキとなし、各連繋手段と、液圧マスタシリンダにつながれる液圧配管との間にケーブルアクチュエータを介装し、ブレーキ操作子の操作にて前記液圧マスタシリンダで昇圧した作動液を前記ケーブルアクチュエータにて牽引力に変換して、前記前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動するバーハンドル車両用連動ブレーキ装置において、前記ケーブルアクチュエータを、シリンダボディの両端に開口するシリンダ孔に一対のピストンを収容し、両ピストンの間の液圧室に前記液圧マスタシリンダからの作動液を供給して両ピストンを離反方向へ作動する両口式の液圧シリンダとし、両ピストンのいずれか一方を、前輪ブレーキの連繋手段と後輪ブレーキの連繋手段のいずれか一方に連結し、他方のピストンを前輪ブレーキの連繋手段と後輪ブレーキの連繋手段の他方に連結すると共に、前記ケーブルアクチュエータが前記前輪ブレーキを作動する作動力と、前記後輪ブレーキを作動する作動力とを異ならせる。
【0010】
また請求項6では、バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪ブレーキのそれぞれを、ブレーキワイヤやロッド等の連繋手段に牽引される機械式ブレーキとなし、各連繋手段と、液圧マスタシリンダにつながれる液圧配管との間にケーブルアクチュエータを介装し、ブレーキ操作子の操作にて前記液圧マスタシリンダで昇圧した作動液を前記ケーブルアクチュエータにて牽引力に変換して、前記前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動するバーハンドル車両用連動ブレーキ装置において、前記ケーブルアクチュエータを、シリンダボディの両端に開口するシリンダ孔に一対のピストンを収容し、両ピストンの間の液圧室に前記液圧マスタシリンダからの作動液を供給して両ピストンを離反方向へ作動する両口式の液圧シリンダとし、両ピストンのいずれか一方を、前輪ブレーキの連繋手段と後輪ブレーキの連繋手段のいずれか一方に連結し、他方のピストンを前輪ブレーキの連繋手段と後輪ブレーキの連繋手段の他方に連結して、前記ケーブルアクチュエータが前記前輪ブレーキの作動を開始するための作動圧と、前記後輪ブレーキの作動を開始するための作動圧とを異ならせ、且つ前記ケーブルアクチュエータが前記前輪ブレーキを作動する作動力と、前記後輪ブレーキを作動する作動力とを異ならせる。
【0011】
前輪ブレーキと後輪ブレーキが作動を開始する際の作動圧を異ならせる手段として、ケーブルアクチュエータ内のピストンを非作動方向へ付勢するピストン戻しばねや、前・後輪ブレーキに用いる機械式ブレーキでブレーキシューを非作動方向へ付勢するシュー戻しばね、機械式ブレーキの操作レバーを非作動方向へ付勢するレバー戻しばねがある。
【0012】
また、ケーブルアクチュエータ内の前輪ブレーキ用のピストンと後輪ブレーキ用のピストンの径を変更したり、前・後輪ブレーキに用いる機械式ブレーキの作動レバーのレバー比を変更することによって、前輪ブレーキと後輪ブレーキの作動力の大きさを変えることができる。ケーブルアクチュエータと連繋手段との間に揺動レバーを介装して、ケーブルアクチュエータによる連繋手段の牽引方向を変更する場合には、前輪用と後輪用の揺動レバーのレバー比を変更してもよい。前輪ブレーキと後輪ブレーキの作動力を変える場合には、上述のピストン戻しばねやシュー戻しばね、レバー戻しばねを用いることもできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の形態例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1形態例を示すもので、バーハンドル車両用のブレーキ装置1は、第1ブレーキ操作子2の握り操作にて前輪ブレーキ3と後輪ブレーキ4とを連動して作動する連動ブレーキ装置5と、第2ブレーキ操作子6の握り操作にて前輪ブレーキ3のみを作動する単独ブレーキ装置7との組合わせでなっている。
【0014】
連動ブレーキ装置5は、操向用のハンドルバー10の左端側に取着される液圧マスタシリンダ11及び該マスタシリンダ11に枢支される上述の第1ブレーキ操作子2と、フロントフォーク12の下端に枢支される前輪ブレーキ3と、該前輪ブレーキ3につながれる連繋手段13と、スイングアーム15の後端に枢支される後輪ブレーキ4と、該後輪ブレーキ4につながれる連繋手段16と、上記液圧マスタシリンダ11につながれる液圧配管17と、該液圧配管17から枝分かれした前輪ブレーキ用配管17a及び後輪ブレーキ用配管17bと、前輪ブレーキ用配管17a及び一方の前輪ブレーキ用連繋手段13との間に介装される第1ケーブルアクチュエータ18と、後輪ブレーキ用配管17b及び後輪ブレーキ用の連繋手段16との間に介装される第2ケーブルアクチュエータ19とからなっている。
【0015】
また、前輪ブレーキ専用の単独ブレーキ装置7は、ハンドルバー10の右端側でレバーホルダ20に枢支される前述の第2ブレーキ操作子6と、前輪ブレーキ3と、該前輪ブレーキ3及び第2ブレーキ操作子6とをつなぐ他方の前輪用連繋手段14とからなっている。
【0016】
前・後輪ブレーキ3,4には、小径な前輪・後輪ホイールに収納可能で、且つ安価な機械式のドラムブレーキが用いられ、このうち前輪ブレーキ3にはデュアル2リーディング型を採用して、車両前進方向に対する制動力を大きく確保し、また後輪ブレーキ4にはリーディング&トレーリング型を採用して、車両の前進並びに後退両方向の制動力を確保している。
【0017】
前輪ブレーキ3は、フロントフォーク12に固設されるバックプレート30の内部に、一対の弓形ブレーキシュー31,31が対向配置され、該ブレーキシュー31,31の端部間に拡開用のカム軸32,32が配設されており、バックプレート30から突出するカム軸32,32の外端には、第1,第2作動レバー33,34が固着されている。ブレーキシュー31,31の間には、シュー戻しばね35,35が張設されており、ブレーキシュー31,31は、シュー戻しばね35,35の牽引力によって常時縮径方向に付勢されている。
【0018】
前輪ブレーキ3の第1作動レバー33には、連動ブレーキ装置5に用いる前輪ブレーキ用の連繋手段13が連結され、また第2作動レバー34には、単独ブレーキ装置7に用いる他方の連繋手段14が連結されている。連動ブレーキ装置用の第1作動レバー33と、連繋手段13を保持するバックプレート30のワイヤブラケット30aとの間には、レバー戻しばね36が縮設されていて、非作動時の第1作動レバー33を常時非作動方向へ付勢している。
【0019】
後輪ブレーキ4は、スイングアーム15の後端に固設されるバックプレート37の内部に、一対の弓形ブレーキシュー38,38が対向配置され、該ブレーキシュー38,38の端部間に、拡開用のカム軸39と拡開支点となるアンカーピン40とが配設されており、バックプレート37から突出するカム軸39の外端には作動レバー41が固着されている。ブレーキシュー38,38の間には、シュー戻しばね42,42が張設されており、ブレーキシュー38,38は、シュー戻しばね42,42の牽引力によって常時縮径方向に付勢されている。
【0020】
後輪ブレーキ4の作動レバー41には前述の連繋手段16が連結されており、該連繋手段16を保持するバックプレート37のワイヤブラケット37aと作動レバー41との間にレバー戻しばね43が縮設されていて、非作動時の作動レバー41を常時非作動方向へ付勢している。
【0021】
前記第1,第2ケーブルアクチュエータ18,19は、液圧マスタシリンダ11から前輪ブレーキ用配管17aまたは後輪ブレーキ用配管17bを通して供給される作動液の作動力を機械的作動力に変換して、前・後輪ブレーキ3,4の連繋手段13,16を牽引操作する片口式のピストン引き込み型液圧シリンダを用いた作動力変換手段で、車体側に固着されたシリンダボディ50内のシリンダ孔51に、段付きピストン52の大径部52aと中径部52bとを収容して、大径部52aとシリンダ孔51の底壁に挟まれた中径部52bの外周に液圧室53を、大径部52aと開口部側の仕切板54との間に大気室55をそれぞれ画成しており、液圧室53に連通する入力ポート56に前輪用または後輪用ブレーキ配管17a,17bが接続され、シリンダボディ50から突出する段付きピストン52の小径部52cの先端には、前輪用または後輪用の連繋手段13,16が接続されている。
【0022】
各大気室55にはピストン戻しばね57が縮設されていて、上述の段付きピストン52をシリンダ孔51の底壁方向へ付勢しており、中径部52bがシリンダ孔51の底壁に当接してピストン52の後退限が規制される非作動状態では、小径部52cがシリンダボディ50から最大に突出し、液圧室53が最小のボリュームに縮小している。また非作動時の連繋手段13,16には、シュー戻しばね35,35,42,42とレバー戻しばね36,43の牽引力が作用していて、第1,第2ケーブルアクチュエータ18,19の各段付きピストン52と前・後輪ブレーキ3,4のカムレバー33,41との間に弛みなく張設されている。
【0023】
連動ブレーキ装置5の第1ブレーキ操作子2を握り操作すると、液圧マスタシリンダ11で昇圧された作動液が、液圧配管17と前・後輪ブレーキ用配管17a,17bを通して第1,第2ケーブルアクチュエータ18,19へ送られ、それぞれの入力ポート56より液圧室53に供給される。液圧室53に供給された作動液は、段付きピストン52の大径部52aを液圧室51方向へ押動して、小径部52cをシリンダボディ50内に引き込み、小径部52cにつながれた連繋手段13,16を牽引作動する。
【0024】
第1ケーブルアクチュエータ18の段付きピストン52に牽引される前輪ブレーキ用の連繋手段13は、第1作動レバー33をカム軸32と一体に回動させ、該カム軸32の回動にて他方のカム軸32を支点にブレーキシュー31,31を拡開して、前輪の制動が行なわれる。一方、第2ケーブルアクチュエータ19の段付きピストン52に牽引される後輪ブレーキ用の連繋手段16は、作動レバー41をカム軸39と共に回動させ、該カム軸39の回動にてアンカーピン40を支点にブレーキシュー38,38を拡開して、後輪の制動が行なわれる。
【0025】
また、単独ブレーキ装置7の第2ブレーキ操作子6を握り操作すると、連繋手段14が第2作動レバー34を牽引して、該第2作動レバー34と他方のカム軸32とを一体に回動させ、該他方のカム軸32の回動にて一方のカム軸32を支点にブレーキシュー31,31を拡開して、前輪の制動が行なわれる。
【0026】
連動ブレーキ装置5では、第1ケーブルアクチュエータ18のピストン52の牽引抵抗力となる前輪ブレーキ3のシュー戻しばね35,35及びレバー戻しばね36と、前輪ブレーキ3に用いる第1ケーブルアクチュエータ18のピストン戻しばね57の合計のセット荷重を、第2ケーブルアクチュエータ19のピストン52の牽引抵抗力となる後輪ブレーキ4のシュー戻しばね42,42及びレバー戻しばね43と、後輪ブレーキ4に用いる第2ケーブルアクチュエータ19のピストン戻しばね57の合計のセット荷重とを変えることができ、このような設定により、第1ケーブルアクチュエータ18のピストン52が前輪ブレーキ用の連繋手段13の牽引を開始する作動圧と、第2ケーブルアクチュエータ19のピストン52が後輪ブレーキ用の連繋手段16の牽引を開始する作動圧とが異なる。
【0027】
これにより、連動ブレーキ装置5は、第1,第2ケーブルアクチュエータ18,19の液圧室53,53には、液圧マスタシリンダ11で発生した同圧の作動液が供給されるが、第1,第2ケーブルアクチュエータ18,19の牽引抵抗力の小さいピストン52が牽引抵抗力の大きいピストン52よりも先に作動し、前輪ブレーキ3と後輪ブレーキ4のいずれか一方が他方に先んじて作動する先行ブレーキとなる。
【0028】
このような先行ブレーキの設定は、車体の特性や用途性,重量配分等のバーハンドル車両の条件に合わせて、前輪ブレーキ3と後輪ブレーキ4のいずれを先行させることもできる。例えば、後輪ブレーキ4の作動を先行させた場合には、前輪ブレーキ3の制動力が後輪ブレーキ4よりもスプリングのセット荷重の差分だけ遅れて作動を開始し(図2参照)、それぞれのピストン52の作動開始以降は、前・後輪ブレーキ3,4の制動力がそれぞれに高められて行く(図3の線A,線B)。
【0029】
特に、車体重量が後部に偏重するスクータ型等のバーハンドル車両では、このように後輪ブレーキ4を前輪ブレーキ3に先行して作動させることにより、車体後部の荷重が車体前方へ移動するよりも前に車体後部が沈み込んで、車体後部荷重が後輪へかかるので、後輪ブレーキ4の制動力を後輪へ有効に作用させることができ、これに続く前輪ブレーキ3による前輪の制動と相俟って、短距離での停止が可能となり、また後輪のロックと横滑りの限界もそれぞれ高めることができる。
【0030】
尚、前・後輪ブレーキ3,4のいずれか一方を他方に先がけて作動する上述の先行ブレーキの設定は、前輪ブレーキ3と後輪ブレーキ4に用いる上述のばね類のうち、少なくとも対応する1組のばねのセット荷重を変えれば足りるが、複数のばねのセット荷重を組合わせして変えることも妨げない。
【0031】
また、本形態例の連動ブレーキ装置5は、前輪ブレーキ3と後輪ブレーキ4の制動力、即ち第1,第2ケーブルアクチュエータ18,19のピストン52,52が、それぞれの連繋手段13,16を牽引する力の大きさも、車体の特性や用途性,重量配分等のバーハンドル車両の条件に合わせて、第1,第2ケーブルアクチュエータ18のピストン52,52の外径や、前・後輪ブレーキ3,4の作動レバー33,41のレバー比を変えることによって、いずれを大きくすることも可能であり、このように前輪ブレーキ3と後輪ブレーキ4とで制動力を変えることによって、回転する前輪と後輪のそれぞれに合ったより好ましい制動力を作用させて、安定した車体姿勢を保ちながら、短距離で停止することができるようになる。例えば、車体後部荷重が制動作用によって車体前部側に大きく移動する自動二輪車では、前輪ブレーキ3の制動力を大きく(図3の線C)、後輪ブレーキ4の制動力を小さく設定しておくと好ましい(図3の線D)。
【0032】
更に、前・後輪ブレーキ3,4の制動力配分の変更は、前述の先行ブレーキの設定に用いた前・後輪ブレーキ3,4のシュー戻しばね35,35,42,42やレバー戻しばね36,43、第1,第2ケーブルアクチュエータ18,19のピストン戻しばね57,57のセット荷重を変えることによっても可能である。また、このような制動力配分を変更するために、上述のピストン径やレバー比,ばね類のうちの少なくとも前・後輪ブレーキ3,4の対応する1組の設定を変えれば足りるが、複数を組合わせして用いることも可能である。
【0033】
また、本形態例の連動ブレーキ装置5は、前述の先行ブレーキに、前輪ブレーキ3と後輪ブレーキ4とで制動力を変える組合わせも可能である。例えば後輪ブレーキ4を、図3の線Dのように、前輪ブレーキ3よりも低い制動力で先行して立ち上がらせ、次いで前輪ブレーキ3を、図3の線Bのように、後輪ブレーキ4よりも高い制動力で作動させると、前・後輪ブレーキ3,4は、図3の線D,Bが途中で交差して制動力が逆転する制動特性となり、線D,Bが交差するまでの作動前半では、後輪ブレーキ4の制動力を後輪へ有効に作用させ、また線D,Bが交差した後の作動後半では、車体荷重の大きくかかる前輪に前輪ブレーキ3の大きな制動力を作用させることにより、一層安定した車体姿勢を保ちながら、短距離で停止することができる。
【0034】
次に、本発明の第2形態例を図4に基づいて説明する。
本形態例のバーハンドル車両用ブレーキ装置1は、連動ブレーキ装置5の液圧配管17にケーブルアクチュエータ60を接続し、該ケーブルアクチュエータ60に付設される第1レバー機構61と第2レバー機構62に、前輪及び後輪ブレーキ用の連繋手段13,16を連結して、前輪ブレーキ3と後輪ブレーキ4の双方を1つのケーブルアクチュエータ60で作動するようにしており、その他の構成は、第1形態例と同様となっている。
【0035】
上記ケーブルアクチュエータ60は、車体固定部材63に固設されるシリンダボディ64に、段付きのシリンダ孔65を両端に開口して設け、該シリンダ孔65の小径孔65aに小径ピストン66を、大径孔65bに大径ピストン67を、それぞれ液密且つ移動可能に収容して、両ピストン66,67の間の液圧室68を画成し、液圧マスタシリンダ11からの作動液を入力ポート69から液圧室68に供給して、双方のピストン66,67を離反方向へ作動する両口式のピストン押し出し型液圧シリンダで、本形態例では、前輪ブレーキ側に小径ピストン66を適用し、後輪ブレーキ側に大径ピストン67を適用して、後輪ブレーキ4の制動力を前輪ブレーキ3よりも高めており、更に、前輪ブレーキ用の小径ピストン66と小径孔65aの開口部との間にピストン戻しばね70を縮設して、小径ピストン66のみに、ピストン戻しばね70の弾発力を押動抵抗力として作用させている。
【0036】
第1,第2レバー機構61,62は、中間部を車体固定部材63に枢支される揺動レバー71,72と、該揺動レバー71,72の一端に枢支され、先端をケーブルアクチュエータ60の小径ピストン66または大径ピストン67に当接させて配設されるプッシュロッド73,74との組合わせからなっており、第1レバー機構61の揺動レバー71の他端には、前輪ブレーキ3の連繋手段13が、また第2レバー機構62の揺動レバー72の他端には、後輪ブレーキ4の連繋手段16が、それぞれ連結されている。
【0037】
また、揺動レバー71,72の回動枢支点から連繋手段13,16の連結点までの長さと、揺動レバー71,72の回動枢支点からプッシュロッド73,74の連結点までの長さの割合、出力/入力=レバー比は、第1レバー機構61の揺動レバー71に大きく、第2レバー機構62の揺動レバー72に小さく設定されていて、前輪ブレーキ3に後輪ブレーキ4よりも大きな制動力が発生するようにしている。
【0038】
上記揺動レバー71,72には、前輪ブレーキ3と後輪ブレーキ4のシュー戻しばね35,35,42,42やレバー戻しばね36,43の付勢力が連繋手段13,16から牽引力として作用し、揺動レバー71,72を常時非作動方向へ付勢しており、該揺動レバー71,72の付勢にてプッシュロッド73,74をピストン押し込み方向へ押動して、非作動時の小径ピストン66と大径ピストン67を、後退限位置である段付きシリンダ孔65の略中央に押圧している。
【0039】
このように構成される本形態例の連動ブレーキ装置5は、第1ブレーキ操作子2の握り操作によって液圧マスタシリンダ11で昇圧された作動液が、液圧配管17を通してケーブルアクチュエータ60の入力ポート69より液圧室68に供給される。そして、小径ピストン66と大径ピストン67が、互いに離反方向である小径孔65aまたは大径孔65bの開口部方向へ移動して、プッシュロッド73,74を外側へ押し返し、揺動レバー71,72を作動方向へ回動してそれぞれの連繋手段13,16を牽引することにより、前述の第1形態例と同様に前・後輪ブレーキ3,4が作動して、前輪及び後輪の制動が行なわれる。
【0040】
また、本形態例の連動ブレーキ装置5は、液圧マスタシリンダ11で昇圧した作動液を分岐することなく、ケーブルアクチュエータ60の1つの液圧室68に供給する構造でありながら、第1形態例と同様に、前輪ブレーキ3と後輪ブレーキ4のいずれか一方を優先して作動させる先行ブレーキとしたり、前輪ブレーキ3と後輪ブレーキ4とで制動力を変えたり、或いはこれら双方を組合わせて実施することも可能であり、本形態例においても、第1形態例と同様の効果を奏することができる。
【0041】
このうち、先行ブレーキの設定には、ケーブルアクチュエータ60の小径ピストン66が前輪用の連繋手段13の牽引を開始する作動圧と、同じくケーブルアクチュエータ60の大径ピストン67が後輪ブレーキ用の連繋手段16の牽引を開始する作動圧とを異ならせるために、前輪ブレーキ3と後輪ブレーキ4とでシュー戻しばね35,35,42,42やレバー戻しばね36,43のセット荷重を変えたり、ケーブルアクチュエータ60のピストン戻しばね70の有無がある。例えば、ケーブルアクチュエータ60だけで見ると、ピストン戻しばね70は小径ピストン66にのみ用いられており、前輪ブレーキ側では、小径ピストン66にピストン戻しばね70の弾発力が余計にかかるため、小径ピストン66が前輪用の連繋手段13の牽引を開始する作動圧が、同じくケーブルアクチュエータ60の大径ピストン67が後輪ブレーキ用の連繋手段16の牽引を開始する作動圧よりも高くなり、後輪ブレーキ4が前輪ブレーキ3に先んじて作動する後輪先行ブレーキとなる。
【0042】
また、ケーブルアクチュエータ60のピストン66,67の外径や、前・後輪ブレーキ3,4の作動レバー33,41のレバー比、或いは第1,第2レバー機構61,62の揺動レバー71,72のレバー比を変えることによって、ケーブルアクチュエータ60が前輪ブレーキ3を作動する作動力と後輪ブレーキ4を作動する作動力を変更することができる。例えば図4の事例では、ケーブルアクチュエータ60の後輪ブレーキ側に前輪ブレーキ側よりも大径なピストン67を適用し、更に後輪ブレーキ用の揺動レバー72に、前輪ブレーキ用の揺動レバー71よりも大きなレバー比が設定されているので、後輪ブレーキ4に前輪ブレーキ3よりも大きな制動力が発生する。
【0043】
更に、前・後輪ブレーキ3,4の制動力配分の変更を、先行ブレーキの設定に用いた前・後輪ブレーキ3,4のシュー戻しばね35,35,42,42やレバー戻しばね36,43、ケーブルアクチュエータ60のピストン戻しばね70のセット荷重を変えることによっても可能である。また、このような制動力配分を変更するために、上述のピストン径やレバー比,ばね類のうちの少なくとも前・後輪ブレーキ3,4の対応する1組の設定を変えれば足りるが、複数を組合わせして用いることも可能である。
【0044】
また、本形態例の特有の効果として、前輪ブレーキ3と後輪ブレーキ4を連動するケーブルアクチュエータ60を1つの構造に集約したから、2つのケーブルアクチュエータを用いた第1形態例に較べて、大幅な簡素化と低コスト化とが図れる。
【0045】
尚、第1形態例では、ケーブルアクチュエータをピストン引き込み型の油圧シリンダで説明したが、本発明はピストン押し出し型の油圧シリンダを用いることもできる。この場合には、シリンダボディから突出するピストンの先端に側方へ突出するブラケットを固着して、このブラケットの先端で連結手段を牽引するようにすればよい。同様の形式を、第2形態例のケーブルアクチュエータに用いたピストン押し出し型の油圧シリンダにも適用することができ、この場合には、第2形態例で併用したリンク機構を省略することができる。
【0046】
また、第1,第2ブレーキ操作子は、ブレーキペダルであってもよく、第2ブレーキ操作子と機械式ブレーキとの間の連繋手段として、ロッドまたはワイヤケーブルとロッドの組合わせも可能である。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1,請求項3,請求項4,請求項6によれば、1つのブレーキ操作子の操作によって、液圧マスタシリンダの同じ液圧の作動液で、前輪ブレーキと後輪ブレーキを連動する連動ブレーキ装置でありながら、車体の特性や用途性,重量配分等のバーハンドル車両の条件に合わせて、前輪ブレーキと後輪ブレーキのいずれか一方が他方に先んじて作動する先行ブレーキとなる。特に、車体重量が後部に偏重するスクータ型等への適用では、後輪ブレーキの作動を先行させることにより、車体後部の荷重が車体前方へ移動するよりも前に車体後部が沈み込んで、車体後部荷重が後輪へかかるので、後輪ブレーキの制動力を後輪へ有効に作用させることができ、これに続く前輪ブレーキによる前輪の制動と相俟って、制動距離の短縮化が可能となり、また後輪のロックと横滑りの限界をもそれぞれ高めることができる。
【0048】
また、本発明の請求項2,請求項3,請求項5,請求項6によれば、1つのブレーキ操作子の操作によって、液圧マスタシリンダの同じ液圧の作動液で、前輪ブレーキと後輪ブレーキを連動する連動ブレーキ装置でありながら、車体の特性や用途性,重量配分等のバーハンドル車両の条件に合わせて、前輪ブレーキと後輪ブレーキの制動力の大きさを変えることが可能であり、回転する前輪と後輪のそれぞれに合ったより好ましい制動力を作用させて、安定した車体姿勢を保ちながら、短距離で停止することができるようになる。特に、車体後部荷重が制動作用によって車体前部側に大きく移動する自動二輪車では、前輪ブレーキの制動力を大きく、後輪ブレーキの制動力を小さく設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1形態例を示すバーハンドル車両用ブレーキ装置の概略図
【図2】連動ブレーキ装置の前輪ブレーキと後輪ブレーキの制動力関係図
【図3】連動ブレーキ装置のピストンの作動と制動力の関係図
【図4】本発明の第2形態例を示すバーハンドル車両用ブレーキ装置の概略図
【符号の説明】
1…バーハンドル車両用のブレーキ装置
2…第1ブレーキ操作子
3…前輪ブレーキ
4…後輪ブレーキ
5…連動ブレーキ装置
6…第2ブレーキ操作子
7…単独ブレーキ装置
10…操向用のハンドルバー
11…連動ブレーキ装置5に用いる液圧マスタシリンダ
13,14…前輪ブレーキ用の連繋手段
16…後輪ブレーキ用の連繋手段
17…液圧配管
17a…前輪ブレーキ用配管
17b…後輪ブレーキ用配管
18…前輪ブレーキ用の第1ケーブルアクチュエータ
19…後輪ブレーキ用の第2ケーブルアクチュエータ
31,38…ブレーキシュー
32,39…カム軸
33,34…前輪ブレーキ用の第1,第2作動レバー
35,42…シュー戻しばね
36,43…レバー戻しばね
41…後輪ブレーキ用の作動レバー
50…シリンダボディ
51…シリンダ孔
52…段付きピストン
52a…大径部
52b…中径部
52c…小径部
53…液圧室
57…ピストン戻しばね
60…ケーブルアクチュエータ
61…第1レバー機構
62…第2レバー機構
63…車体固定部材
64…シリンダボディ
65…段付きのシリンダ孔
65a…小径孔
65b…大径孔
66…小径ピストン
67…大径ピストン
68…液圧室
69…入力ポート
70…ピストン戻しばね
71,72…揺動レバー
73,74…プッシュロッド

Claims (6)

  1. バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪ブレーキのそれぞれを、ブレーキワイヤやロッド等の連繋手段に牽引される作動レバーを介して制動を行い、シュー戻しばね及びレバー戻しばねの付勢力で制動を解除する機械式ブレーキとなし、該連繋手段と、液圧マスタシリンダにつながれる液圧配管との間にケーブルアクチュエータを介装し、ブレーキ操作子の操作にて前記液圧マスタシリンダで昇圧した作動液により前記ケーブルアクチュエータ内のピストンをピストン戻しばねの付勢力に抗して押動して連繋手段の牽引力に変換し、前記前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動するバーハンドル車両用連動ブレーキ装置において、前記液圧配管を前輪ブレーキ用配管と後輪ブレーキ用配管とに分岐して、前輪ブレーキ用配管と前輪ブレーキの連繋手段との間に第1ケーブルアクチュエータを介装し、後輪ブレーキ用配管と後輪ブレーキの連繋手段との間に第2ケーブルアクチュエータを介装すると共に、第1ケーブルアクチュエータと第2ケーブルアクチュエータのそれぞれを、前記液圧マスタシリンダから液圧室へ供給される作動液によってピストンを作動する油圧シリンダとし、前輪ブレーキのシュー戻しばね及びレバー戻しばねと第1ケーブルアクチュエータのピストン戻しばねとの合計のセット荷重に対して、後輪ブレーキのシュー戻しばね及びレバー戻しばねと第2ケーブルアクチュエータのピストン戻しばねとの合計のセット荷重を変えることによって、前記第1ケーブルアクチュエータが前記前輪ブレーキの作動を開始するための作動圧と、前記第2ケーブルアクチュエータが前記後輪ブレーキの作動を開始するための作動圧とを異ならしめたことを特徴とするバーハンドル車両用連動ブレーキ装置。
  2. バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪ブレーキのそれぞれを、ブレーキワイヤやロッド等の連繋手段に牽引される作動レバーを介して制動を行い、シュー戻しばね及びレバー戻しばねの付勢力で制動を解除する機械式ブレーキとなし、該連繋手段と、液圧マスタシリンダにつながれる液圧配管との間にケーブルアクチュエータを介装し、ブレーキ操作子の操作にて前記液圧マスタシリンダで昇圧した作動液により前記ケーブルアクチュエータ内のピストンをピストン戻しばねの付勢力に抗して押動して連繋手段の牽引力に変換し、前記前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動するバーハンドル車両用連動ブレーキ装置において、前記液圧配管を前輪ブレーキ用配管と後輪ブレーキ用配管とに分岐して、前輪ブレーキ用配管と前輪ブレーキの連繋手段との間に第1ケーブルアクチュエータを介装し、後輪ブレーキ用配管と後輪ブレーキの連繋手段との間に第2ケーブルアクチュエータを介装すると共に、第1ケーブルアクチュエータと第2ケーブルアクチュエータのそれぞれを、前記液圧マスタシリンダから液圧室へ供給される作動液にてピストンを作動する油圧シリンダとし、第1ケーブルアクチュエータのピストン径に対して第2ケーブルアクチュエータのピストン径を変えるか、又は、前輪ブレーキの作動レバーに対する後輪ブレーキの作動レバーのレバー比を変えることによって、前記第1ケーブルアクチュエータが前記前輪ブレーキを作動する作動力と、前記第2ケーブルアクチュエータが前記後輪ブレーキを作動する作動力とを異ならしめたことを特徴とするバーハンドル車両用連動ブレーキ装置。
  3. バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪ブレーキのそれぞれを、ブレーキワイヤやロッド等の連繋手段に牽引される作動レバーを介して制動を行い、シュー戻しばね及びレバー戻しばねの付勢力で制動を解除する機械式ブレーキとなし、該連繋手段と、液圧マスタシリンダにつながれる液圧配管との間にケーブルアクチュエータを介装し、ブレーキ操作子の操作にて前記液圧マスタシリンダで昇圧した作動液により前記ケーブルアクチュエータ内のピストンをピストン戻しばねの付勢力に抗して押動して連繋手段の牽引力に変換し、前記前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動するバーハンドル車両用連動ブレーキ装置において、前記液圧配管を前輪ブレーキ用配管と後輪ブレーキ用配管とに分岐して、前輪ブレーキ用配管と前輪ブレーキの連繋手段との間に第1ケーブルアクチュエータを介装し、後輪ブレーキ用配管と後輪ブレーキの連繋手段との間に第2ケーブルアクチュエータを介装すると共に、第1ケーブルアクチュエータと第2ケーブルアクチュエータのそれぞれを、前記液圧マスタシリンダから液圧室へ供給される作動液によってピストンを作動する油圧シリンダとし、前輪ブレーキのシュー戻しばね及びレバー戻しばねと第1ケーブルアクチュエータのピストン戻しばねとの合計のセット荷重に対して、後輪ブレーキのシュー戻しばね及びレバー戻しばねと第2ケーブルアクチュエータのピストン戻しばねとの合計のセット荷重を変えると共に、第1ケーブルアクチュエータのピストン径に対して第2ケーブルアクチュエータのピストン径を変えるか、又は、前輪ブレーキの作動レバーに対する後輪ブレーキの作動レバーのレバー比を変えることによって、前記第1ケーブルアクチュエータが前記前輪ブレーキの作動を開始するための作動圧と、前記第2ケーブルアクチュエータが前記後輪ブレーキの作動を開始するための作動圧とを異ならせ、且つ前記第1ケーブルアクチュエータが前記前輪ブレーキを作動する作動力と、前記第2ケーブルアクチュエータが前記後輪ブレーキを作動する作動力とを異ならしめたことを特徴とするバーハンドル車両用連動ブレーキ装置。
  4. バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪ブレーキのそれぞれを、ブレーキワイヤやロッド等の連繋手段に牽引される機械式ブレーキとなし、各連繋手段と、液圧マスタシリンダにつながれる液圧配管との間にケーブルアクチュエータを介装し、ブレーキ操作子の操作にて前記液圧マスタシリンダで昇圧した作動液を前記ケーブルアクチュエータにて牽引力に変換して、前記前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動するバーハンドル車両用連動ブレーキ装置において、前記ケーブルアクチュエータを、シリンダボディの両端に開口するシリンダ孔に一対のピストンを収容し、両ピストンの間の液圧室に前記液圧マスタシリンダからの作動液を供給して両ピストンを離反方向へ作動する両口式の液圧シリンダとし、両ピストンのいずれか一方を、前輪ブレーキの連繋手段と後輪ブレーキの連繋手段のいずれか一方に連結し、他方のピストンを前輪ブレーキの連繋手段と後輪ブレーキの連繋手段の他方に連結すると共に、前記ケーブルアクチュエータが前記前輪ブレーキの作動を開始するための作動圧と、前記後輪ブレーキの作動を開始するための作動圧とを異ならしめたことを特徴とするバーハンドル車両用連動ブレーキ装置。
  5. バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪ブレーキのそれぞれを、ブレーキワイヤやロッド等の連繋手段に牽引される機械式ブレーキとなし、各連繋手段と、液圧マスタシリンダにつながれる液圧配管との間にケーブルアクチュエータを介装し、ブレーキ操作子の操作にて前記液圧マスタシリンダで昇圧した作動液を前記ケーブルアクチュエータにて牽引力に変換して、前記前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動するバーハンドル車両用連動ブレーキ装置において、前記ケーブルアクチュエータを、シリンダボディの両端に開口するシリンダ孔に一対のピストンを収容し、両ピストンの間の液圧室に前記液圧マスタシリンダからの作動液を供給して両ピストンを離反方向へ作動する両口式の液圧シリンダとし、両ピストンのいずれか一方を、前輪ブレーキの連繋手段と後輪ブレーキの連繋手段のいずれか一方に連結し、他方のピストンを前輪ブレーキの連繋手段と後輪ブレーキの連繋手段の他方に連結すると共に、前記ケーブルアクチュエータが前記前輪ブレーキを作動する作動力と、前記後輪ブレーキを作動する作動力とを異ならしめたことを特徴とするバーハンドル車両用連動ブレーキ装置。
  6. バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪ブレーキのそれぞれを、ブレーキワイヤやロッド等の連繋手段に牽引される機械式ブレーキとなし、各連繋手段と、液圧マスタシリンダにつながれる液圧配管との間にケーブルアクチュエータを介装し、ブレーキ操作子の操作にて前記液圧マスタシリンダで昇圧した作動液を前記ケーブルアクチュエータにて牽引力に変換して、前記前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動するバーハンドル車両用連動ブレーキ装置において、前記ケーブルアクチュエータを、シリンダボディの両端に開口するシリンダ孔に一対のピストンを収容し、両ピストンの間の液圧室に前記液圧マスタシリンダからの作動液を供給して両ピストンを離反方向へ作動する両口式の液圧シリンダとし、両ピストンのいずれか一方を、前輪ブレーキの連繋手段と後輪ブレーキの連繋手段のいずれか一方に連結し、他方のピストンを前輪ブレーキの連繋手段と後輪ブレーキの連繋手段の他方に連結して、前記ケーブルアクチュエータが前記前輪ブレーキの作動を開始するための作動圧と、前記後輪ブレーキの作動を開始するための作動圧とを異ならせ、且つ前記ケーブルアクチュエータが前記前輪ブレーキを作動する作動力と、前記後輪ブレーキを作動する作動力とを異ならしめたことを特徴とするバーハンドル車両用連動ブレーキ装置。
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